説明

光放射を制御するための装置

【課題】試料において励起および/または逆散乱および/または反射される、1つまたは複数の波長を含む光放射をさまざまな光出口に向けて制御するための装置を提供する。
【解決手段】光放射の互いに異なる偏光された成分への分離が行われ、励起放射および/または検出放射の成分は、好ましくは通常にまたは異常に屈折率を変える、好ましくは複屈折の、好ましくは音響または電気光学的媒体を用いることによってその偏光に関して影響を受ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に生物学的試料、プレパラート、および付属の構成要素を検査するための顕微鏡検査、特に蛍光顕微鏡検査、レーザ走査型顕微鏡検査、蛍光相関スペクトル顕微鏡検査、および走査近接場顕微鏡検査における方法および構成に関する。作用物質のスクリーニングのための蛍光検出に基づく方法(高速高感度スクリーニング)ならびに流出細胞測定法もこれに含まれる。それと共に、複数の試料点における試料の同時照明によってリアルタイムで複数蛍光体を有する試料を同時検査することは、重なり合う蛍光スペクトルの場合に密な試料の空間構造においても可能になる。
【背景技術】
【0002】
生物学的プレパラートを検査するための光学顕微鏡検査の典型的な適用分野は、蛍光顕微鏡検査である(例えば、非特許文献1参照)。これに関して、特定の色素が細胞部分の特有のマーキングのために適用される。
【0003】
ある一定のエネルギーの放射される光子は、吸収されることによって色素分子を励起し、基底状態から励起状態にする。この励起はたいてい一光子吸収と呼ばれる。このように励起された色素分子を、さまざまな方法で基底状態に戻すことができる。蛍光顕微鏡検査では、蛍光光子の放射の下での移行が最も重要である。放出された光子の波長は、ストークス・シフトに基づいて励起放射と比較して一般に赤方にずれており、したがって大きな波長を有する。ストークス・シフトは励起放射からの蛍光放射の分離を可能にする。
【0004】
蛍光光は、ブロック・フィルタと組み合わせた適切な二色性光線分割器によって励起放射から分割され、別々に観察される。これによって、さまざまな色素によって染色された個別の細胞部分の表示が可能になる。しかしながら、基本的に、プレパラートの複数の部分も同時にさまざまな個別に付加される色素によって染色することが可能である(多重蛍光)。さらにまた、個々の色素から送出された蛍光信号を区別するために、専用の二色性光線分割器が適用される。
【0005】
高いエネルギーを有する1つの光子による色素分子の励起(一光子吸収)の他に、より低いエネルギーを有する複数の光子による励起も可能である。この場合、個別光子のエネルギーの総和は、高いエネルギーを有する1つの光子のエネルギーのほぼ何倍にも相当する。この種の色素励起は多光子吸収と呼ばれる(例えば、非特許文献2参照)。それでも色素放出は、この種の励起によって影響されない。すなわち放出スペクトルは多光子吸収の際に負のストークス・シフトを受けるので、励起放射と比較して短い波長を有する。励起放射の放出放射からの分離は、一光子吸収の場合と同様な流儀で行われる。
【0006】
従来技術を、例として共焦点レーザ走査型顕微鏡(LSM)を用いて以下に説明する(図1)。
LSMは本質的に4つのモジュール、すなわち光源、走査モジュール、検出ユニット、および顕微鏡に区分される。これらのモジュールを以下にさらに詳しく説明する。これについてはさらに特許文献1を参照されたい。
【0007】
プレパラートにおけるさまざまな色素を個別に励起するために、LSMにはさまざまな波長のレーザが備えられている。励起波長の選択は、検査しようとする色素の吸収特性に左右される。励起放射は光源モジュールの中で作られる。この際、さまざまなレーザ(例えば気体レーザ:アルゴン、アルゴン・クリプトン、固体レーザ:TiSaレーザ、ダイオード)が使用される。さらに光源モジュールでは、波長の選択および必要な励起波長の強度の調節が、例えば音響光学結晶の使用によって行われる。続いて、レーザ放射はファイバまたは適切なミラー配置を通じて走査モジュールに達する。
【0008】
光源の中で生成されたレーザ放射は、対物レンズによって回折を制限されてスキャナ、走査レンズ、および鏡胴レンズを通じてプレパラートに集束される。スキャナは試料をx−y方向に点状に走査する。試料を走査する場合の画素滞留時間はたいてい、マイクロ秒未満から数秒までの範囲にある。
【0009】
蛍光光の共焦点検出(走査検出)の場合、焦点面(試験片)からおよびその上とその下にある平面から放出される光は、スキャナを経て二色性光線分割器(MDB)に伝わる。二色性光線分割器は蛍光光を励起光から分離する。続いて、蛍光光は絞り(共焦点絞り/ピンホール)の上に集束され、この絞りは正に焦点面に結合された平面の中にある。これによって、蛍光光成分は焦点の外側で抑制される。絞りの大きさを変化させることによって、顕微鏡の光学的分解能を調節することができる。絞りの背後にさらに1つの二色性ブロック・フィルタ(EF)があり、これは再度励起放射を抑制する。ブロック・フィルタを通過した後、蛍光光は点検出器(PMT)によって測定される。
【0010】
多光子吸収を適用する場合には、励起強度が特に高い小さな容積の中で色素蛍光の励起が行われる。この範囲は、共焦点配置の適用における検出された範囲よりも僅かに大きいだけである。したがって、共焦点絞りの使用を省略することができ、検出を対物レンズによって直接行うことができる(非走査検出)。
【0011】
多光子吸収によって励起された色素蛍光を検出するためのさらに別の構成では、やはり走査検出が行われるが、ここでは対物レンズの瞳が検出ユニットの中に形成される(非共焦点走査検出)。
【0012】
三次元照明された画像から、対応する一光子もしくは多光子吸収に関連する両検出配置を通じて、対物レンズの焦点面にある平面(光学断面)のみが再現される。試料のさまざまな深さzにおけるx−y平面における複数の光学断面を描くことによって、次いでコンピュータの支援によって試料の三次元画像を生成することができる。
【0013】
これによって、LSMは厚いプレパラートの検査に適している。励起波長は、適用される特定の吸収特性を有する色素によって決定される。色素の発光特性に合った二色性フィルタによって、それぞれの色素から出された蛍光光が点検出器によって測定されることを保証する。
【0014】
生物医学的適用例においては現在、複数のさまざまな細胞領域がさまざまな色素によって同時マーキングされている(多重蛍光)。従来技術では、個別の色素をさまざまな吸収特性もしくは発光特性(スペクトル)に基づいて別々に実証することができる。
【0015】
別々の実証のために、蛍光光の複数の色素からの近接光分離器(DBS)による追加分割およびさまざまな点検出器(PMT1〜4)における個別色素発光の別々の検出が行われる。
【0016】
流出細胞計算器は、細胞およびその他の粒子の検査と分類の働きをする。このために、細胞は流体の中で解放された状態にあり、毛細管を通じてポンプ搬送される。細胞を検査するために、レーザ光を側面から毛細管の中に集束させる。細胞をさまざまな色素または蛍光生体分子によって染色する。励起された蛍光光と逆散乱した励起光が測定される。試料の蛍光信号の励起光からの分離は、二色性光線分割器によって行われる(図1のMDBを参照)。
【0017】
逆散乱した信号から細胞の大きさを決定することができる。個別細胞の蛍光のスペクトル特性を用いて、さまざまな細胞を分離/分類もしくは分別して計数することができる。細胞の分類はさまざまな毛細管における静電界によって行われる。この成果、すなわち、例えば色素Bを有する細胞と比較して色素Aを有する細胞の数がしばしばヒストグラムとして表示される。
【0018】
流出速度は一般的に数10〜数100cm/秒である。したがって感度の高い検出が必要になる。検出容積を制限するために、従来技術によれば共焦点検出が行われる。
従来技術によれば、点スキャナの代わりにいわゆるリニア・スキャナも適用される(例えば、非特許文献2参照)。原理的な構造は本質的に図1のLSMの構造に対応する。ただし点焦点の代わりに試料(3)の中に1本の線が形成され、検査しようとする試料は一方向(xまたはy)にのみ走査される。1点の代わりに1本の線を走査することによって、結像速度を大幅に高速化することができる。こうして、この走査方法を、急速に進む工程をリアルタイムで観察(リアルタイム顕微鏡検査)するために適用することができる。
【0019】
従来技術によるリアルタイム顕微鏡検査のためのさらに別の配置では、検査しようとする領域全体が、広がった光源によって照明される。しかし、走査しようとする領域全体の特定の点見本のみが、高速回転する円板によって解放される。この方法は文献ではニポウディスク法と呼ばれることが多い(例えば、非特許文献2参照)。
【0020】
例えばいわゆるチップリーダにおけるような色素のスクリーニングのための配置は、その光学的構造がレーザ走査型顕微鏡に似ている。しかし、これは巨視的試料の検査、例えばバイオチップにおける作用物質のスクリーニングのための明らかにより大きなイメージ・フィールドを走査する。走査領域の辺長はこの場合数10mmである。この走査領域は、例えばガルバノスキャナの走査角度を拡大するか、顕微鏡配置の中間画像の中に試料を配置するか、あるいは中間画像を試料に応じて拡大して表示する特殊な対物レンズ配置(マクロ対物レンズ)を用いることによって、達成することができる。
【0021】
試料から放出された光からの励起光の分離は、従来技術によれば、ストークス・シフトの利用によるスペクトル分離、試料照明/検出のために適用される光学系の開口数の制限、またはさまざまな偏光方向の分割によって行われる。
【0022】
試料から放出された光からの励起光のスペクトル分離のために、専用の二色性光線分割器が適用される。これはたいてい図2aに示すように、できるだけ効率よく励起光を反射して、試料から放出された光からできるだけ効率よく伝送するように設計されている。反射角度(反射能)と波長との関係が図示されている。偏光された励起光を適用する場合には、反射した波長範囲の最低スペクトル帯域幅(s)は約10nmであり、この場合カットオフ特性(f)はたいてい>5nmである。したがって、従来技術では励起波長を適用する場合に二色性光線分割器によって、試料から放出された光を効率よく分離することができる。それでも、たいてい励起光と放出された光とのスペクトル重複に至るので、複数の波長による複数の色素の同時励起の場合(多重蛍光型顕微鏡検査)には効率は悪くなる。さらに、異なる吸収特性を有するさまざまな色素を適用する場合には、その度に専用の光線分割器を作らなければならない。広視野顕微鏡では、たいてい白色光源の光による試料の広帯域励起が行われ、この場合、励起放射と放出された放射はスペクトルで部分的に重複する。したがって、従来技術による二色性光線分割器を適用する場合には、励起光と放出された光との分離効率は悪くなる。
【0023】
試料照明光学系の開口数(図2bの4)の制限による励起光と放出された光との分離は、軸に近い光線(1)のみが試料(2)の方向に来るように、例えば制限された開口による試料の照明によって実施可能である。放出はすべての空間方向に行われるので、残っている開口領域においてこの試料(2)の光を集めることができる。次いで、励起光の放出された光からの分離は、部分的に完全な鏡になっている(黒い領域の)平板(3)によって行われる。試料から放出された光の検出は放射方向(5)に行われる。従来技術(例えば、特許文献2)から知られている開口数の分離法では、開口の制限によって一方では検出の効率が、他方ではその配置の光学的分解能が悪くなるという欠点がある。この場合この両パラメータは互いに結合している。例えば高い分離効率を達成しようと望めば、光学的分解能は悪くなる。
【0024】
従来技術によるこれまで述べた方法にはすべて、試料から放出された光からの励起光の分離が波長に依存し、すなわち柔軟に調節できず、または必要なスペクトル特性と照明光線の数に依存して一般的には70%〜90%という制限された効率を有する、という欠点がある。
【0025】
特許文献3、特許文献4、特許文献5、および特許文献6には、機械的構成要素を動かすことなくスペクトル的に柔軟に励起光からの検出光の調節可能な分離を行うことができる光学的装置を記載している(図3)。この構成では、MDBは音響光学変調器AOTF(17,4)に代わっている。これは試料の方向から来る観察光(5,12)を、検出器(15)の方向になるように伝達する。励起光(3,9)は(12)に対してある角度で進み、AOTFを通って共通の試料光線経路(5)に回折される。この場合、AOTFの周波数は、励起光線経路と検出光線経路が共直線的に進むように調節される必要がある。これが保証されなければ、励起スポットはさまざまな波長を適用する場合に重なり合わないので、特に共焦点検出の場合に検出効率の低下となるか、もしくは画像のアーチファクトになる。専用の補償装置が特許文献7に記載されている。この配置の場合、伝達全体を悪化させる多数の互いに同調する光学的構成要素が必要であるという欠点がある。
【0026】
特許文献8には、広視野顕微鏡もしくは線形走査顕微鏡における励起光からの検出光の無彩色分離を行うことができる方法と光学装置が記載されている。この場合、試料において励起および/または逆散乱された、および/または試料から反射された光放射が分離され、試料照明は、試料面と把握面との間の光線経路の瞳面および/または瞳面の近くに集束され、この平面の中に検出光からの照明光の空間的分離のための手段が備えられている。
【0027】
特許文献9(図4)には、照明光および/または試料光をそのスペクトル構成および/または強度に関して調節可能に変化させるための方法および構成が記載されており、この場合、第1偏光手段(P1,P3)によって、異なる偏光の放射成分への空間的分離が行われ、第1分散手段(D1)によって少なくとも1つの放射成分のスペクトル・空間的分割が実施され、スペクトル・空間的に分割された成分は要素Sの上に写像され(L1)、スペクトル・空間的に分割された放射成分の少なくとも1つの部分の偏光状態は要素Sの作用によって変更され、第2写像手段(L2)と偏光手段(P2,P4)を通じて、異なる偏光の放射成分の空間的分離および/または集結が実施され、その際、空間的集結が、偏光状態に関して変更および変更されない放射成分によって第2分散手段(D2)を通じて生じることは有利である。この構成の場合、スペクトル・空間的分割のための光学的構成要素の数によって、この構成の効率が低下することは欠点である。その上、要素Sにおけるスペクトル成分の偏光状態の操作が線形アレイによって行われる。このアレイは、所定のスペクトル分解能に応じて電子的配線に関する高い経費を必要とする。その上、空間光変調器を適用する場合には速度は制限され、数10msになる。従来技術の特許文献9(図4)では、各2つの光分割キューブ(P2とP1もしくはP4とP3)2の間に、光放射を空間スペクトル的にY座標に沿って分割するか、もしくは再び集める分散要素(例えばプリズムまたは格子)D1およびD2が配置されている。光学系L1およびL2は、それぞれその焦点距離fの間隔にあり、この焦点距離はまた光学系について分散要素D1もしくはD2と偏光回転用要素、例えば空間光変調器(SLM)Sとの間で異なることができる。光学系L1およびL2は分散要素D1およびD2と共同でSLM Sの個所におけるスペクトル・フーリエ平面の生成のために働く。この平面で、方向2または方向1から来る光のスペクトル成分が空間的にy座標に沿って分離される。SLM(例えばイェノプティク社(Firma Jenoptik)SLM640[ドイツ所在])は、個別に方向制御可能な一連のストライプ(SLM640の場合は640個のストライプ)から成っている。それぞれの画素の方向制御に応じて、貫通する光の偏光方向を変えることができる。SLMは、従来技術によればいわゆるパルス整形器の中にはめ込まれている(例えば非特許文献3参照)。この場合、分散要素と組み合わせたSLMの作用によって、光源のスペクトル成分の位相遅延および/または振幅変更が行われる。このために、光源は下記の構成とは反対に線形に偏光されなければならない。そのわけは、さもなければエネルギー損失が起こるからである。SLMの代わりに、例えばフーリエ平面の中に配置される多数の調節可能な半波長板を使用することができる。
【特許文献1】独国特許出願公開第19702753号明細書
【特許文献2】欧州特許第1353209号明細書
【特許文献3】米国特許第6510001号明細書
【特許文献4】米国特許第6654165号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2003/0133189号明細書
【特許文献6】独国特許第19936573号明細書
【特許文献7】独国特許第10137155号明細書
【特許文献8】独国特許第10257237号明細書
【特許文献9】独国特許第10241472号明細書
【特許文献10】欧州特許出願公開第977069号明細書
【非特許文献1】ポーリー(Pawley),“Handbook of biological confocal Microscopy”;Plenum Press 1995年
【非特許文献2】コール(Corle),キノ(Kino);“Confocal Scanning Optical Microscopy and Related Imaging Systems”;Academic Press 1996年
【非特許文献3】ストブラワら(Stobrawa et al.),Apl.Phy.B72,627−630(2002)
【非特許文献4】Design and Fabrication of acousto−optic devices,ed.Goutzoulis,Pape,デッカー社(Dekker Inc.)1994年,USA[米国所在]
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
本発明によれば、試料において励起および/または逆散乱された光放射(例えば蛍光/ルミネセンス)から励起光を特に有利に高い効率で分離することができる方法および構成が提供され、この際、光線経路における、場合によっては特許文献9における光学的構成要素の数は減るので、光学的構成の効率はさらに高くなる。この場合、この分離は、さらにスペクトル的に柔軟に、機械的構成要素の動きなしに調節可能であり、したがって、特に多重蛍光型顕微鏡検査における使用のため、すなわちさまざまな色素の同時励起のためには格別に適している。光学的分解能は、本発明による構成によって、検出光線経路から励起経路を分離するための従来技術による配置と比較して悪化はしない。
【0029】
さらに、グレアの抑制はある程度は改善される。これにより複数の励起波長もしくはスペクトル検出波長範囲間の急速切替え、いわゆるマルチトラッキングが、特許文献10に記載されているように特に簡単に実現される。
【0030】
その上、試料から検出器の方向に散乱する光を直線反射する光から分離して別々に測定することが可能である。さらに、試料から来る光の偏光方向の測定を行うことができる。
さらに別の利点は、グラスファイバにおける不安定な結合に起因するレーザ性能の変動を調整によって防ぐことができるので、試料の個所において性能を一定に保持できることである。
【0031】
その上、照明の配分を試料相互作用の個所において操作することができる。これによって、いわゆる関心領域(ROI)をリアルタイムで走査することが可能である。さらに、広視野顕微鏡検査によって知られた、例えば斜めに傾いた照明などの照明方法を実現することができる。
【0032】
その上、励起波長の選択と急速切替えのためのAOTF(図1の減衰器)を省くことができる。
【課題を解決するための手段】
【0033】
本発明による解決策は、分析顕微鏡検査システムなどの画像を提供する顕微鏡検査システムに組み込まれる。この顕微鏡システムは、200nmまでの光学的分解能を有する生物学的プレパラートの三次元検査のためのレーザ走査型顕微鏡、10nmまでの分解能を有する表面の高分解能検査のための走査近接場顕微鏡、分子濃度の定量的決定および分子拡散の測定のための蛍光相関顕微鏡のような、画像を提供するシステムである。その上、蛍光検出に基づく色素スクリーニング法および流出細胞測定法が含まれる。上述のシステムのすべてにおいて、プレパラートの特定のマーキングのための蛍光色素が投入される。上記の課題は、独立請求項に記載の方法と配置によって解決される。好ましいさらなる形成は従属請求項の対象になっている。
【発明の効果】
【0034】
本発明による方法によって、同時に投入可能な色素シグネチャの数、すなわち例えば細胞の同時検査可能な性質の数を増やすことができる。個別色素の強く重なり合った、もしくは互いに近接しているスペクトル・シグネチャでは、従来技術において、検出された波長範囲または個別色素の蛍光信号の分離検出のための開口数を制限しなければならない。これによって検出の感度は低下し、すなわち高い増幅の使用が必要になるので検出器のノイズが高くなる。これは、本発明による方法および構成によって回避される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
次に、試料において励起および/または逆散乱された光放射(以下、検出光)が特に効率的に励起光から分離される、さまざまな構成をさらに詳しく説明する。したがって、これらの構成は、検出光からの励起放射のスペクトル的に適合した柔軟な分離を伴う急速マルチトラッキングに特に適している。試料から放出された光放射は、以下の文脈では、好ましくは試料から大きな空間角度で放射される光である。この光放射はほとんど偏光されず(非偏光)、もしくは偏光度は励起光の偏光とは異なる。これは特に試料における励起された蛍光光、ルミネセンス光、および逆散乱光である。
【0036】
1.検出光から励起光を可変分離するための配置の作用原理
図6は、励起光線経路における作用中の、検出光から励起光を可変分離するための配置を部分図A)に示し、検出光線経路におけるものを部分図B)に示す。図6b.)は、検出光線経路に関する検出光から励起光を分離するための配置の構造を概略的に示し、図6a.)は、励起光線経路に関するものを示す。この配置は本質的に、少なくとも3つの偏光光分割キューブP1〜P3から成る。P4をさらに1つの偏光光分割キューブまたはミラーとすることができる。偏光光分割キューブとして、例えばグラン−レーザ偏光線分割器、複屈折材料、または特別にミクロ構造化された光線分割器(例えば、モクステック社(Firma Moxtek,Inc.)のマイクロワイヤ(MicroWires)[米国オレム(Orem)所在])を使用することができる。偏光分割キューブの間には音響光学要素がある。
【0037】
次に、作用原理を、検出光経路に関する図6Bを用いて解説する。矢印の方向に結合ポートKP2において結合される試料光LD(2)は、極分割器P2において2つの互いに垂直に交わる反射偏光成分Pol1(図面では円、極性は注視の方向)および通過する偏光成分Pol2(図面では矢印、極性は矢印方向)に分光される。グレイ(I)および黒(II)の記号はさまざまな波長の光(例えば黒(II)が蛍光(□2)、グレイ(I)が散乱励起光(□1))を示すことになる。さまざまな波長(□1,□2)のPol1はP2からP4を経て、Pol2はP2から音響光学的に同調可能なフィルタ(AOTF)Sのさまざまな領域に直接に達し、しかもPol1は領域bに、Pol2は領域aに達する。AOTFは、例えば波長□2(黒(II)で示す)の光放射のために偏光を例えば正確に90°だけ回転する(図4)。次に、光は極分割器P1およびP3に達し、この場合、グレイ(I)と黒(II)の成分(すなわちこの事例では蛍光放射と励起放射)が両アームP2−P1もしくはP4−P2において互いに垂直に偏光されている(図4)。したがって、励起光(グレイ(I)の成分)は結合ポートKP1およびKP5を通って出る。蛍光光(黒(II)の成分)の両偏光方向は共通して結合ポートKP4を通って出る。
【0038】
これに応じて励起光線経路における作用原理は明らかになり、次いで図6Aを用いてこれを解説する。入口KP1を通過する(矢印)励起光は、P1においてKP2へ、互いに垂直に交わる偏光成分Pol1およびPol2に分光される。グレイ(I)および黒(II)の記号はやはり異なる波長の光(例えば波長□2の黒の励起光と波長□1の赤の励起光)を示すことになる。Pol2は直接出口KP6に達する。異なる波長(□1,□2)のPol1は、P1からAOTFSに達する。AOTFは、例えば光放射□2のために偏光を(黒IIで示す)例えば正確に90°だけ下方へ回転する。波長□1については、AOTFは偏光を例えば90°以外の角度(好ましくは0°〜180°の範囲)だけ回転する。次に光はP2に達する。P2は成分を偏光に応じて出口KP3もしくは出口KP2に分離する。上記の実施形態では、偏光は波長□2のためにAOTFによって正確に90°だけ回転された。したがって、この波長の光はすべてP2を通じて出口KP3に導かれる。これとは反対に、波長□1のために偏光は90°以外の角度だけ回転された。したがって、光出力は両出口KP2およびKP3へ分割される。分割比は、AOTFにおける偏光の調節された回転角から結果として生じる。励起光線経路において90°以外の角度だけ偏光を回転することは、励起光の減衰に適している。そのわけは、結合ポートKP2およびKP3における出力の比は、関係式P/P=tan(回転角)に応じて無段階的に調節できるからである。
【0039】
これにより、この配置を使用して、入口KP1を通って入る光放射を偏光度とは関係なく、そのさまざまなスペクトル構成に基づいて、さまざまな出口KP2、KP3、およびKP6へ空間的に分離して調節することができ、こうして個別に光学的にさらなる加工を行うことができる。同時に、入口KP2を通って入る光放射を偏光状態とは関係なく、そのさまざまなスペクトル構成に基づいて、さまざまな出口KP1、KP5、およびKP4へ空間的に分離することができ、こうして個別に光学的にさらなる加工を行うことができる。したがってこの配置は、励起光線経路を検出光線経路から分離するための基調色部分として適している。
【0040】
蛍光測定のための検出光線経路における90°以外の角度での偏光の回転は可能であるが、その場合、蛍光光の成分も結合ポートKP1およびKP5に達し、これによって検出器によって検出されないので、あまり目的に適ったものではない。
【0041】
偏光回転要素として、プレセットされたか、あるいはフレキシブルな偏光回転を伴う複屈折媒体を使用することができる。フレキシブルな調節可能性を有する要素は、AOTFなどの音響光学的要素またはポッケルス・セルなどの電気光学的要素である。プレセットされた偏光回転は、例えば1/4波長板などの遅延板である。
【0042】
AOTFSとしては、音波および光波の共直線進行を伴うAOTFが特に有利である。これは非共直線AOTFとは対照的に、光波の方向に影響を及ぼすことなく偏光を回転することができる。非共直線AOTFの場合には(図5a)、音波(結合器3と4との間)は、さし込む放射(1)に対してある角度を成す。AOTFの後に、音波には曲がった光成分(2a)と曲がっていない光成分(2b)が発生する。本発明によって使用される共直線AOTF(図5b)では、ある一定の波長の偏光の回転のために、ある一定の周波数を有する音波が結合器(トランスデューサ3,4)の間に置かれる。音波の振幅は出口(2)における光波の偏光回転の度合いを決定する。同時に複数の波長範囲を光学的に切り替えることができるように、異なる周波数と振幅の音波を重ね合わせることによって、異なる波長の偏光状態を同時に変えることができる。共直線AOTFの作動方法についてさらに詳細には、非特許文献4を参照されたい。
【0043】
図13は、周波数f1と振幅A1を有する音波の場合のAOTFの作用を示しており、この作用は例えば波長λ1の場合に入射光の偏光の90°の回転を生じさせる。その他の波長では、光の偏光方向は変更されない。
【0044】
図7は、図6の配置をY−Z平面で示す。光学要素を通じて励起光および/または検出光の偏向が行われないことは好ましい。
図8は、MDBのさらに別の有利な形成を示し、この場合、複屈折媒体M1,M2が偏光線分割器として投入されている。これは方解石などの複屈折結晶とすることができる。ポートの機能と説明は図6と同様である。偏光線分割器のみが複屈折媒体に代わっている。
【0045】
これは、偏光分割が大きなスペクトル帯域幅にわたって高い効率で実施可能であるという利点を有する。さらに、範囲a.およびb.を非常に互いに近接して配置することが特に簡単にできる。
【0046】
KPは、対応する記号を有する既に説明した結合ポートである。
図9は、MDBのさらに別の有利な形成を示す。この場合、光学構成要素の数は最小限に抑えられる。この配置は単一の偏光分割要素Pを利用する。ポート2(例えば試料)からの光はPにおいてその偏光成分に分割され、レンズLを通じてAOTFSに達し、この場合SはレンズLの焦点に配置されている。AOTFSは2回通過され、したがって反射され、この場合、逆反射面は小さな角度のもとで配置される。反射面をAOTF結晶の面とすることもできるのは有利である。光はSまたはミラーの横転を通じて別の角度のもとでレンズLに達し、入射光に平行に置き換えられる光線が形成され、これらの光線は方向Pに進む。偏光はAOTFSでは変化しないので、両光線はポート4(例えば検出器)からPに達する。それでも偏光はAOTFにおいて変化するので、偏光成分はポート1(例えば光源)の方向に達する。両偏光成分の平行移動はポート1および4において単に極端に小さいので、両成分を例えば4において共通の検出器に導くことができる。ポート1と2の間の平行移動は、両光線の空間的分離が(例えば図においてM1を通じて)可能なように選択される。
【0047】
2.レーザ走査型顕微鏡
図10は、レーザ走査型顕微鏡(LSM)の本発明による構成を概略的にxz平面で示す。(図6〜9によって)1において説明した作用原理を、蛍光放射を励起放射から柔軟に分離するための顕微鏡において同様に組み入れることができる。LSMでは、試料はxy平面においてスキャナSXおよびSYを用いて移動される点焦点によって照明される。このため、好ましくは直線偏光された光源LQをMDBの中にポート1を通じてP1において結合する。次に光源LQの光は、好ましくはAOTFSの領域a)に達する。励起光が試料に達すると、AOTFは、光の偏光方向が90°だけ回転されて励起光がMDBの出口2に達するように切り替えられる。
【0048】
適合した周波数と振幅とを有する対応する音波がAOTFに達すると、励起光の偏光方向は90°以外の角度だけ回転され、こうして偏光方向に応じて光の一部は出口2に達し、残りの部分は出口3に達する。出口3には、例えばグラスファイバのさまざまな偏光方向における結合に起因する強度変動の調整のための制御量として働くことができる励起光の出力を決定するためのモニタ・ダイオードM2がある。その上、この稼動方式は光源の個別波長の急速遮断もしくは減衰のためにも働くことができる。
【0049】
出口2の方向に結合した直線偏光された励起光はスキャナSXおよびSYに達し、これらのスキャナは、顕微鏡配置の対物レンズ(P3)の後方焦点面に結合された瞳面の中にあり、したがって、スキャナは回折を制限された集束励起点を試料のxy平面において動かす、すなわち試料を走査することができる。試料への結像は、走査レンズ(SO)、鏡胴レンズ(TL)、および対物レンズ(O)を通じて行われる。リレー・レンズ(RL)は顕微鏡配置の結合された瞳面SXおよびSYを作る。リレー・レンズは、従来技術による特別の構成では省略することもできる。例えば、これをSXとSYの間の距離を短縮する場合には省くことができる。
【0050】
試料から放出された光は、レンズO(例えば顕微鏡の対物レンズ)を通じて集められ、共同で鏡胴レンズTLによって顕微鏡装置の中間画面ZBに結像される。ここから光はスキャナSX/SYおよびリレー・レンズRLを通じて再びMDBの入口2に達する。試料から放出された光はほとんど偏光されていないので、光線分割器P2において2つの互いに垂直に交わる偏光方向Pol1およびPol2に分割される。試料において例えば蛍光光が励起されると、光のスペクトルがストークス・シフトに基づいて励起光に対してスペクトル的にシフトされる。これによって、AOTFSは領域a.およびb.において偏光を回転しない。要素PO3はミラーとして形成される。したがって蛍光光は出口4に達する。それでも逆散乱された非偏光の励起光は、偏光がAOTFSにおける音波を通じて励起光の調節に応じて回転されるので、出口5に達する。
【0051】
続いて、MDBの出口4を通過する試料の光は、結像レンズ(PO)を用いて共焦点絞り(PH)を通じて集束し、これによって、焦点の外側に生じた検出光は抑制される。非共焦点検出の場合には絞りを省くことができる。共焦点絞りの後ろには、試料の中で励起された光線を検出する検出器(DE1)が置かれている。蛍光またはルミネセンスを取り込む場合には、試料によって逆散乱した励起光の追加抑制もしくはスペクトル検出領域の制限のためにエミッション・フィルタ(二色性フィルタ)Fを方向転換することができる。
【0052】
試料の放出光の偏光を検出すべき場合(例えば蛍光異方性の決定の場合)、これを2つの検出器によって実施することができる。このため、PO3は例えば偏光子として形成され、出口5においてさらに1つの検出器DE2が配置される。PO3とSとの間には、偏光を90°だけ回転する半波長板L/2が配置される。それぞれの偏光は、互いに垂直に偏光されている2つの成分から構成されることができる。互いに垂直に偏光された両成分はDE1およびDE2によって分離される。続く検出器DE1およびDE2の信号比の形成を通じて、それぞれの偏光を推量することができる。
【0053】
MDBの出口5を通過する逆散乱または反射した試料の励起光を、さらに結像レンズ(PO)を用いて共焦点絞り(PH)を通じて集束することができ、これによって焦点の外側に生じた検出光が抑制される。共焦点絞りの後ろには、試料から逆散乱された励起放射を検出する検出器(DE2)がある。エミッション・フィルタFは省かれる。
【0054】
図11は、レーザ走査型顕微鏡(LSM)の本発明による配置のさらに別の形態を概略的にxz平面で示し、これには、さらに別のMDB1を通過しない光源LQ2が結合される。
【0055】
図10によって既に説明した構成の他に、出口6にはさらに別のモニタ・ダイオードM1がある。励起放射が偏光方向Pol1のみならず偏光方向Pol2にも結合されると、M1は結合された出力を測定する。測定信号M1が基準値から外れると、これに応じてAOTFSを、M2においてさらに1つの対応する基準値が調節されるように操作することができる。この調整によって、光源LQとMDBの入口1との間にある例えばグラスファイバにおける結合効率の変動を均一化することができる。結合効率およびこれによる試料の方向に結合された光出力は、例えばグラスファイバへの結合の不整合によって、または偏光維持グラスファイバの場合のさまざまな偏光方向での結合によって影響される可能性がある。
【0056】
蛍光顕微鏡検査では現在、広いスペクトル領域から極めてさまざまな光源が適用される。例えばUV光源(400nm未満)または多光子励起(800nm超)の場合の所定波長範囲におけるAOTFの伝達は僅かであるから、場合によってはAOTFSを通じた光源の結合は望ましくない。これに応じて、これらの光源(LQ2)は、出口2と第1スキャナ例えばSXとの間の従来の光線分割器MDB2によって、AOTFSを通過する光源LQ1と統合することができる。検出は、これらの光源の場合にほとんど400〜800nm間の波長範囲において、すなわち例えばAOTFSを通じて、または従来技術による検出器によって行われる。
【0057】
MDB1の出口4に出てくる試料から放出された光を、さらに従来技術による二色性光線分割器NFTによってさまざまな共焦点検出器(例えばDE1およびDE2)に向けて分割することができる。
【0058】
すべての本発明による構成において、出口も場合に応じて交換することができる。
MDBは、特に関心領域ROIの走査にも適している(特許文献10を参照)。図10を参照されたい。この場合、所定の波長と出力のレーザ光が、使用者によって予め選択された所定の領域のためにのみ解放される。波長の切替えまたは励起出力の調節は、AOTFSの対応する操作を通じて行われ、これによって偏光状態の対応する変更が結果として生じる。
【0059】
基本的に、本発明による多くのMDB構成も相前後して配置することができる。このため、例えば第1MDBの出口(2)が第2MDBの入口(1)に結合される(簡略化された概略図12を参照)。こうして、例えば2つの光源モジュール(LQ1およびLQ2)を1つの共通の試料光線経路の中に結合することができる。
【0060】
基本的に、図解されたスキャナの機能を対応する走査台(オブジェクト・スキャナ)と置き換えることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】従来技術による共焦点レーザ走査型顕微鏡(LSM)を説明する図。
【図2】従来技術による二色性光線分割器(MDB)を説明する概略図。
【図3】従来技術によってスペクトル的に柔軟に励起光からの検出光の調節可能な分離を行うことができる光学的方法を示す図。
【図4】従来技術による音響光学変調器(AOTF)を示す図。
【図5】本発明による音響光学変調器(AOTF)を示す図。
【図6】励起光線経路および検出光線経路における作用中の検出光から励起光を可変分離するための配置を示す図。
【図7】図6の配置をY−Z平面で示す図。
【図8】二色性光線分割器(MDB)のさらに別の形成を示す図。
【図9】二色性光線分割器(MDB)のさらに別の有利な形成を示す図。
【図10】レーザ走査型顕微鏡(LSM)の本発明による配置を概略的にxz平面で示す図。
【図11】レーザ走査型顕微鏡(LSM)の本発明による配置のさらに別の構成を概略的にxz平面で示す図。
【図12】本発明による二色性光線分割器(MDB)配置の簡略化された概略図。
【図13】周波数f1と振幅A1を有する音波の場合の音響光学変調器(AOTF)の作用を示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料において励起および/または逆散乱および/または反射される、1つまたは複数の波長を含む光放射をさまざまな光出口に向けて制御するための装置であって、光放射の互いに異なる偏光された成分への分離が行われ、励起放射および/または検出放射の成分が、好ましくは通常にまたは異常に屈折率を変える、好ましくは複屈折の、好ましくは音響または電気光学的媒体を用いることによって、その偏光に関して影響を受ける、装置。
【請求項2】
前記媒体がAOTFである、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記AOTFが共直線経過を示す、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記媒体がEOMである、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記媒体が波長位相板である、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
光放射のスペクトル・空間的分離が行われる、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
試料から来る蛍光光および/またはルミネセンス光および/または燐光光および/または拡散照明光が検出される、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
さまざまな偏光の成分に分解するための偏光手段の下位に、前記媒体が配置される、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の照明光を制御するための装置。
【請求項9】
さまざまな偏光の成分に分解するための第1偏光手段の下位に、前記媒体ならびに前記成分を集結するための第2偏光手段が配置される、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の試料から来る光を制御するための装置。
【請求項10】
請求項8および9に記載の構成の組合せ。
【請求項11】
試料の深部解像把握がなされる、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
レーザ走査型顕微鏡における請求項1乃至11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
走査式検出を伴う請求項1乃至12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
一方向における部分走査式検出を伴う請求項1乃至13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
非走査式検出を伴う請求項1乃至14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
スペクトル分解測定のための走査線検出器を伴う請求項1乃至15のいずれか1項に記載の装置。
【請求項17】
選択された試料領域の走査および/または検出が行われる、請求項1乃至16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
選択された試料領域の走査および/または検出が行われる、請求項1乃至17のいずれか1項に記載の装置。
【請求項19】
検出光の偏光特性のスペクトル分解測定が行われる、請求項1乃至18のいずれか1項に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−313357(P2006−313357A)
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−128586(P2006−128586)
【出願日】平成18年5月2日(2006.5.2)
【出願人】(506151659)カール ツァイス マイクロイメージング ゲーエムベーハー (71)
【氏名又は名称原語表記】Carl Zeiss MicroImaging GmbH
【Fターム(参考)】