説明

光波長多重通信装置の光監視制御方式および方法

【課題】 保守作業に伴う波長数誤カウントの発生やゴミデータが監視制御用の副信号光に混入したとしても、光波長多重通信装置の動作を正常に維持する。
【解決手段】 運用に関する運用情報を出力し、保守作業時に保守作業中表示情報を出力する第1の装置部と、第1の装置部の後位に配置されて運用情報の伝達を受け、第1の装置部から保守作業中表示情報を受信しているときは、第1の装置部から伝達された運用情報を無視し、保守作業中表示情報を受信する直前に伝達され保持していた運用情報を出力する第2の装置部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光波長多重通信装置の光監視制御方式に関し、特に、光波長多重された主信号光に影響を与えることなく、光監視制御部の保守作業を可能とする光波長多重通信装置の光監視制御方式および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光波長多重通信は、それぞれ波長の異なる光信号を複数同時に発信し、それらの光信号を一本の光ファイバ内で多重して伝送する、高速かつ大容量の情報通信手段である。波長分割多重通信(WDM、Wavelength Division Multiplex)とも呼ばれる。光波長多重通信の送信側は、波長の異なる複数の光にそれぞれ異なるチャネルのデータ変調を施し、合波器で波長多重して光ファイバ伝送路に送出する。また、受信側は、受信した波長多重信号光から、光バンドパスフィルタなどの波長選択手段を用いて、所望の波長の光だけを取り出して、元のデータを復調する。
【0003】
図1は、光波長多重通信装置の原理構成を示すブロック図である。
【0004】
信号の送信側は、光発振器150、送信回路151および光合波回路152を主要な構成要素とする。光発振器150は、それぞれ異なる波長(λ1〜λn)の光を発振する半導体レーザである。送信回路151は、光発振器150が発するそれぞれ異なる波長の光にデータ変調を施して光信号を発信する。光合波回路152は、それぞれの送信回路150から発信された送信信号を波長多重して光ファイバに送り出す。
【0005】
また、信号の受信側は、光分波回路250および受信回路251を主要な構成要素とする。光ファイバから受信した信号は、光分波回路250で、それぞれの波長(λ1〜λn)の光に分離される。それぞれの波長の光に対応する受信回路251は、データ復調を施して元のデータを出力する。
【0006】
図2は、光波長多重通信装置において、光波長多重されて伝送される主信号光とOSC(Optical Supervisory Channel)と称する監視制御用の副信号光の経路を示すブロック図である。
【0007】
A局100は、図2の左側から右側に向かって主信号光を伝送する送信部と、図2の右側から左側に向かって主信号光を伝送する受信部を備える。また、B局200は、図2の左側から右側に向かって主信号光を伝送する受信部と、図2の右側から左側に向かって主信号光を伝送する送信部を備える。
【0008】
主信号光の伝送は、図1で原理説明したものと同様であるが、ここでは光増幅器を用いた構成を示している。送信側では局間の光ファイバに信号を送り出す際に増幅して送信し、受信側では局間の光ファイバを経て減衰した信号を増幅して受信処理する。
【0009】
A局の送信側では、それぞれ異なる波長の光信号が多重部101で波長多重されて主信号光として光増幅器102で増幅され、後述する監視信号である副信号光が合波器103で更に多重されて局間の光ファイバ(不図示)に送り出される。なお、各波長の光信号は多重部101に入力する前にデータ変調が施されている。
【0010】
また、B局の受信側では、局間の光ファイバ(不図示)から受信した光信号を、分波器201で主信号光と副信号光とに分離する。主信号光は、光増幅器202で増幅されてから分離部203に入力されて、それぞれの波長の光信号として分離されて受信される。受信された光信号はデータ復調が施されて受信信号として出力される。
【0011】
A局の受信側は、分波器104、光増幅器105および分離部106を用いて、上記のB局の受信側と同じ動作を行う。同様に、B局の送信側は、多重部204、光増幅器205および合波器206を用いて、上記のA局の送信側と同じ動作を行う。
【0012】
ここで、光増幅器はALC(Automatic Level Control)モードで動作するものとする。ALCモードで動作する光増幅器は、多重波長数を「n」とし、一波あたりの目標出力レベルを「Pn」とすると、光増幅器の全出力Pが「n×Pn」となるようにゲインを制御する。つまり、光増幅器は、入力レベルが変動しても、全出力レベルが一定となるような制御を行う。
【0013】
従って、光増幅器に入力する波長多重された光信号において、波長の一波が断になった場合や、逆に、一波が追加された場合には一波あたりの目標出力レベルが異なったものとなってしまう。光増幅器は、全出力レベルが一定になるように制御するので、波長の一波が断になった場合には、断になった以外の波長がより強く増幅されるようになってしまう。また、一波が追加された場合には、波長毎の出力レベルが低下する。
【0014】
そのため、監視制御用のOSCにより、多重化された波長数情報を通知し、光増幅器はこの情報に基づいて目標トータルレベルを変更して出力レベルの制御を行う。この監視制御を行う構成として光チャネル監視部110、200と光監視信号伝送部120、220を備える。
【0015】
例えば、A局100の光チャネル監視部110は、光増幅器102が扱っている主信号光を監視し、運用しているチャネル数(多重波長数)を識別する(丸付き数字1)。なお、光波長多重方式では各チャネルの識別を波長で行う。光チャネル監視部110で識別された波長数は、光監視信号伝送部120に送られる(丸付き数字2)。
【0016】
光監視信号伝送部120は、光チャネル監視部110から受信した波長数を、監視制御用の副信号光としてOSCの経路でB局200に伝達する。つまり、波長数情報を含む副信号光は、合波器103で主信号光と多重化されて局間の光ファイバ(不図示)に送り出される(丸付き数字3)。
【0017】
局間の光ファイバ(不図示)から光信号を受信したB局200の分波器201は、主信号光と副信号光(波長数情報)とを分離する。分離された副信号光(波長数情報)は、光監視信号伝送部220に送られる(丸付き数字4)。光監視信号伝送部220は、副信号光に含まれる波長数情報を光増幅器202に送る(丸付き数字5)。
【0018】
以上のようにして、運用中の波長数情報が受信側の光増幅器202に報告され、それによって最適な増幅制御が行われる。
【0019】
なお、B局200からA局100に波長数情報が伝達されるOSCの経路は、下記の通りとなっている。B局200では、光増幅器205、光チャネル監視部210、光監視信号伝送部220および合波器206を経て局間の光ファイバ(不図示)に送信される。また、A局100では、局間の光ファイバ(不図示)から受信して、分波器104、光監視信号伝送部120および光増幅器105に至る。つまり、丸付き数字11〜15の経路となる。
【0020】
このように、監視制御用の副信号光は、主信号光に影響を与えないように伝送され、光増幅器を通過しないで伝送される。
【0021】
なお、光波長多重通信の保守に関する技術として、例えば、特許文献1〜4のような技術が開示されている。
【0022】
特許文献1には、波長多重光通信システムにおける送信光源であるLD(Laser Diode)の波長安定化および故障光源の回復手段を備えた波長多重光送信装置に係る技術が開示されている。
【0023】
特許文献2には、光伝送システムの光伝送路に障害が発生した場合や、その障害が回復して光伝送システムの運用が復旧する際の光出力レベルの制御を柔軟に行うことができる光レベル制御方法に関する技術が開示されている。また、この特許文献2には、障害箇所で漏洩する光が障害復旧に従事する作業者に不適切な影響を与えないようにするための制御方式および制御方法である、レーザセーフティに関する記載がある。
【0024】
特許文献3には、安価で自動的にゲイン調整、立ち上げなどを行うことができる光アンプの監視制御方法に係る技術が開示されている。特に、光プリアンプは、前ノードからの波長数通知と前ノードの光ポストアンプが正常に動作しているか否かを示すノーマルオペレーション状態通知を、監視制御用信号によって受信することが記載されている。これらの情報は、ゲイン制御回路のゲイン制御方法をALCかAGC(Automatic Gain Control)のいずれにより行うかを切り替えるために使用される。
【0025】
特許文献4には、光切替装置とそれを用いた光伝送システムおよび、光切替装置における光信号経路の設定方法に関する技術が開示されている。特許文献4が開示する技術は、光スイッチを用いた切替装置において、経路切替時に発生する出力光信号の断を故障として検出しないように適切なマスク処理を行うことにより、不必要な警報の発生を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0026】
【特許文献1】特開2000-078112号公報
【特許文献2】特開2002-077056号公報
【特許文献3】特開2003-163643号公報
【特許文献4】特開2003-224872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0027】
光波長多重通信装置の保守作業として、各種の回路部や装置内部の接続用光ファイバの交換作業がある。信頼性向上と無停止運用を目的として、光波長多重通信装置内の主要部を現用系と予備系による二重化構成を適用している場合、これらの保守作業は光波長多重通信装置が運用されている状態で行われる。保守作業は、保守対象機器を予備系に切り替えてから行われるが、人が介在しての作業のため、必ずしも現用系の機器に影響を与えることがないとは言えない。
【0028】
光波長多重通信装置の光監視制御部の保守作業としても回路基板の交換や内部接続用光ファイバの交換がある。例えば、光チャネル監視部の保守作業時や、光増幅器と光チャネル監視部とを接続する光ファイバの保守作業時に波長数情報の誤カウントが発生したり、光監視信号伝送部の保守作業時には、副信号光にゴミデータが混入することもある。
【0029】
例えば、光チャネル監視部が光増幅器における運用中の波長数カウントを誤って、波長数「0」と判断したような場合には、この誤った波長数情報が受信側の光増幅器に伝達される。受信側の光増幅器は、通知された波長数が「0」なので光出力を停止する。そのため、主信号光が断となってしまう。
【0030】
また、保守作業に伴うゴミデータがOSCに混入して、それが監視制御信号として伝達されると装置が異常状態に陥るなどの問題がある。
【0031】
本発明の目的は、保守作業に伴う波長数誤カウントの発生やゴミデータがOSCに混入したとしても、装置の動作を正常に維持することができる光波長多重通信装置の光監視制御方式および方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0032】
上記の目的を実現するために、本発明の一形態である光波長多重通信装置の光監視制御方式は、運用に関する運用情報を出力し、保守作業時に保守作業中表示情報を出力する第1の装置部と、前記第1の装置部の後位に配置されて前記運用情報の伝達を受け、前記第1の装置部から前記保守作業中表示情報を受信しているときは、前記第1の装置部から伝達された前記運用情報を無視し、前記保守作業中表示情報を受信する直前に伝達され保持していた前記運用情報を出力する第2の装置部と、を含むことを特徴とする。
【0033】
また、本発明の他の形態である光波長多重通信装置の光監視制御方法は、第1の装置部で、運用に関する運用情報を出力し、前記第1の装置部の保守作業時に保守作業中表示情報を出力し、前記第1の装置部の後位に配置された第2の装置部で、前記第1の装置部から前記運用情報の伝達を受け、前記第1の装置部から前記保守作業中表示情報を受信しているときは、前記第1の装置部から伝達された前記運用情報を無視し、前記保守作業中表示情報を受信する直前に伝達され保持していた前記運用情報を出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0034】
本発明は、光波長多重通信装置の光監視制御部の保守作業に伴う波長数誤カウントの発生やゴミデータがOSCに混入したとしても、主信号光に影響を与えることなく光波長多重通信装置の動作を正常に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】光波長多重通信装置の原理構成を示すブロック図である。
【図2】光波長多重通信装置の光監視制御部の構成とOSC(監視制御用)の副信号光の経路を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図4】第1の実施形態の動作を示すフロー図である。
【図5】本発明の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図6】第2の実施形態の動作を示すフロー図である。
【図7】本発明の第2の実施形態の変形例の構成を示すブロック図である。
【図8】第2の実施形態の変形例の動作を示すフロー図である。
【図9】本発明の第3の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図10】第3の実施形態の動作を示すフロー図である。
【図11】本発明の第4の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図12】第4の実施形態の動作を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
【0037】
図3は、本発明の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。
【0038】
尚、実施の形態は例示であり、開示の装置及びシステムは、以下の実施の形態の構成には限定されない。
【0039】
第1の実施形態は、第1の装置部1と第2の装置部2とを含んで構成される。第1の装置部1は、運用に関する運用情報を出力し、保守作業時に保守作業中表示情報を出力する。第2の装置部2は、第1の装置部1の後位に配置されて運用情報の伝達を受ける。第2の装置部2は、第1の装置部1から保守作業中表示情報を受信しているときは、第1の装置部1から伝達された運用情報を無視し、保守作業中表示情報を受信する直前に伝達され保持していた運用情報を出力する。
【0040】
また、図4は、第1の実施形態の動作を示すフロー図である。
【0041】
第1の装置部で、運用に関する運用情報を出力し(S101)、第1の装置部の保守作業時(S102、YES)に保守作業中表示情報を出力する(S103)。そして、第1の装置部の後位に配置された第2の装置部で、第1の装置部から運用情報の伝達を受けて、出力する(S105)。第1の装置部から保守作業中表示情報を受信しているときは(S104、有)、第1の装置部から伝達された運用情報を無視し(S106)、保守作業中表示情報を受信する直前に伝達され保持していた運用情報を出力する(S107)。
【0042】
このように、第1の実施形態において、第1の装置部1は、保守作業時に保守作業中表示情報を出力する構成となっている。そして、この保守作業中表示情報を受信している最中、機器に影響を与える現象の発生の懸念が皆無ではないので、第2の装置部2は、第1の装置部1から伝達された運用情報を無視する。そして、第2の装置部2は、保守作業中表示情報を受信する直前に伝達され保持していた、つまり、直前まで運用されていた運用情報を出力する構成になっている。そのため、保守作業に伴う波長数誤カウントの発生やゴミデータがOSCに混入したとしても、後位の装置部以降では、直前まで運用されていた運用情報が使われるので装置の動作が正常に維持される。
【0043】
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
【0044】
図5は、本発明の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。
【0045】
第1の実施形態における第1の装置部1は光チャネル監視部10に相当し、第2の装置部2は光監視信号伝送部20に相当する。
【0046】
第2の実施形態において、光チャネル監視部10は、光増幅器30を通過する主信号光をモニタし、運用中のチャネルに対応する波長数を計測して波長数情報を出力する。光チャネル監視部10が出力する波長数情報は、光監視信号伝送部20で受信され、光監視信号である副信号光に変換されて出力される。光監視信号伝送部20から出力された副信号光は、光増幅器30で増幅された主信号光と多重されて対向局に伝送される。
【0047】
つまり、光チャネル監視部10は、波長多重された主信号光を光増幅器30から入力し、その中に含まれる個々の波長を定期的に識別して波長数を求める。一度得た波長数は、次に識別した波長数が得られるまで保持される。求めた波長数は、波長数情報として出力される。
【0048】
また、光チャネル監視部10は、当該装置の保守作業時に保守作業中表示情報を出力する。この保守作業中表示情報は、当該装置の現用系と予備系が切り替えられた場合とか、当該装置を指定して制御装置(不図示)から明示的な出力指示を受けたような場合に出力される。
【0049】
光監視信号伝送部20は、光チャネル監視部10から波長数情報を定期的に受信する。光監視信号伝送部20は、対向局(不図示)に通知する光監視信号としてこの波長数情報を副信号光に変換して出力する。また、光監視信号伝送部20は、一度伝達された波長数情報を、次に伝達される波長数情報が得られるまで保持している。
【0050】
光監視信号伝送部20は、光チャネル監視部10から保守作業中表示情報を受信した場合、保守作業中表示情報の受信と同時およびそれ以降に光チャネル監視部20から伝達された波長数情報を無視する。そして、光監視信号伝送部20は、保守作業中表示情報を受信する直前に伝達され保持していた波長数情報を光監視信号として副信号光に変換して伝送する。
【0051】
光チャネル監視部10から保守作業中表示情報を受信している限り、光監視信号伝送部20は、光チャネル監視部20から波長数情報が伝達されてもそれを無視し、保持していた波長数情報を用いた上記の動作を実行する。
【0052】
光チャネル監視部10での保守作業が終了すると、保守作業中表示情報の出力が停止される。保守作業中表示情報は、保守作業者操作により制御装置(不図示)または当該装置の制御操作盤から明示的な停止指示を受けたような場合に出力停止される。保守作業中表示情報が停止すると、光監視信号伝送部20は、光チャネル監視部10から伝達された波長数情報を、そのまま運用情報として副信号光に変換して伝送する。もちろん、このとき伝達された波長数情報は、次に波長数情報が伝達されるまで保持される。
【0053】
また、図6は、第2の実施形態の動作を示すフロー図である。
【0054】
まず、光チャネル監視部で、光増幅器を通過する主信号光をモニタして(S201)、運用中のチャネルに対応する波長数を計測して波長数情報を出力する(S202)。
【0055】
光チャネル監視部の保守作業時には(S203、YES)、保守作業中表示情報を出力する(S204)。
【0056】
光監視信号伝送部は、保守作業中表示情報を受信していない通常時(S205、無)には、光チャネル監視部から伝達された波長数情報を副信号光として出力する(S206)。
【0057】
また、光チャネル監視部から保守作業中表示情報を受信中(S205、有)、光監視信号伝送部は、光チャネル監視部から伝達された波長数情報を無視する(S207)。そして、保守作業中表示情報を受信する直前に伝達され保持していた波長数情報を副信号光として出力する(S208)。
【0058】
光監視信号伝送部から出力された副信号光は、主信号光と多重されて対向局に伝送される(S209)。
【0059】
このように、第2の実施形態において、光チャネル監視部10は、保守作業時に保守作業中表示情報を出力する構成となっている。そして、この保守作業中表示情報を受信している最中、機器に影響を与える現象の発生の懸念が皆無ではないので、光監視信号伝送部20は、光チャネル監視部10から伝達された波長数情報を無視する。そして、光監視信号伝送部20は、保守作業中表示情報を受信する直前に伝達され保持していた、つまり、直前まで運用されていた、波長数情報を副信号光として伝送する構成になっている。そのため、保守作業に伴う波長数誤カウントが発生したとしても、それは対向局に伝達されることはないので、光波長多重通信装置の動作を正常に維持することができる。
【0060】
次に、本発明の第2の実施形態の変形例を説明する。
【0061】
図7は、第2の実施形態の変形例の構成を示すブロック図である。第2の実施形態の変形例において、光チャネル監視部10は、光増幅器30を通過する主信号光をモニタし、運用中のチャネルに対応する波長数を計測して波長数情報を出力する際に、フラグを付加して波長数情報を出力する。
【0062】
つまり、光チャネル監視部10は、波長多重された主信号光を光増幅器30から入力し、その中に含まれる個々の波長を定期的に識別して波長数を求める。一度得た波長数は、次に識別した波長数が得られるまで保持される。求めた波長数は、フラグを付加した波長数情報として出力される。
【0063】
このフラグは、光チャネル監視部10が通常の運用状態か、それとも保守作業が行われている状態での運用かを示す。つまり、通常の運用状態の場合、「有効」の意味を有するフラグが付加されて波長数情報が出力される。そして、当該装置の保守作業時には、「無効」の意味を有するフラグが付加されて波長数情報が出力される。保守作業の開始は、第2の実施形態と同様に、当該装置の現用系と予備系が切り替えられた場合とか、当該装置を指定して制御装置(不図示)から明示的な出力指示を受けたような場合に識別できる。また、保守作業の終了は、第2の実施形態と同様に、保守作業者操作による明示的な停止指示を受けて識別できる。
【0064】
光チャネル監視部10から波長数情報が光監視信号伝送部20に定期的に伝達される。そのとき、光監視信号伝送部20は、波長数情報に付加されているフラグ内容を識別して、伝達された波長数情報の受信処理を行う。
【0065】
波長数情報に付加されているフラグが「有効」の場合、光監視信号伝送部20は、伝達された波長数情報を対向局(不図示)に伝送する光監視信号として副信号光に変換して出力する。また、光監視信号伝送部20は、一度伝達された波長数情報を、次に「有効」フラグが付された波長数情報が得られるまで保持している。
【0066】
しかし、波長数情報に付加されているフラグが「無効」の場合、光監視信号伝送部20は、光チャネル監視部20から伝達された波長数情報を無視して廃棄する。そして、光監視信号伝送部20は、「有効」フラグが付されて保持している波長数情報を光監視信号として副信号光に変換して伝送する。
【0067】
光監視信号伝送部20は、波長数情報に付加されているフラグが「無効」である限り上記の動作を続ける。そして、「有効」フラグが付された波長数情報が光監視信号伝送部20から伝達されると、この波長数情報を光監視信号として副信号光に変換して出力し、また次に「有効」フラグが付された波長数情報が得られるまで保持している。
【0068】
図8は、第2の実施形態の変形例の動作を示すフロー図である。
【0069】
まず、光チャネル監視部で、光増幅器を通過する主信号光をモニタして(S301)、運用中のチャネルに対応する波長数を計測して波長数情報を出力する(S302)。
【0070】
光チャネル監視部の状態に応じて波長数情報にフラグを設定する。
【0071】
保守作業中でない場合には(S303、NO)、「有効」フラグを設定する(S304)。保守作業中には(S303、YES)、「無効」フラグを設定する(S305)。
【0072】
波長数情報の伝達を受けた光監視信号伝送部は、波長数情報に設定されているフラグの内容を識別する。
【0073】
「有効」フラグが設定されている場合(S306、有効)、光チャネル監視部から伝達された波長数情報を副信号光として出力する(S307)。「無効」フラグが設定されている場合(S306、無効)、光監視信号伝送部は、光チャネル監視部から伝達された波長数情報を無視する(S308)。そして、「無効」フラグが付された波長数情報の伝達を受ける直前に伝達され保持している「有効」フラグが付された波長数情報を副信号光として出力する(S309)。
【0074】
光監視信号伝送部から出力された副信号光は、主信号光と多重されて対向局に伝送される(S310)。
【0075】
このように、第2の実施形態の変形例は、保守作業中表示情報を波長数情報と別個に出力することなく、情報の「有効/無効」を表示するフラグとして波長数情報に含めて出力している。
【0076】
光チャネル監視部10は、保守作業中は機器に影響を与える現象の発生の懸念が皆無ではないので、波長数情報に「無効」フラグを付して送信する。波長数情報に「無効」フラグが付されている場合、光監視信号伝送部20は、光チャネル監視部10から伝達された波長数情報を無視する。そして、光監視信号伝送部20は、「無効」フラグが付された情報の直前に伝達され「有効」フラグが付されて保持している波長数情報を、つまり、直前まで運用されていた、波長数情報を副信号光として伝送する構成になっている。そのため、保守作業に伴う波長数誤カウントが発生したとしても、それは対向局に伝達されることはないので、光波長多重通信装置の動作を正常に維持することができる。
【0077】
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。
【0078】
図9は、本発明の第3の実施形態の構成を示すブロック図である。
【0079】
第3の実施形態において、第1の実施形態における第1の装置部1はA局の光監視信号伝送部11に相当し、第2の装置部2はB局の光監視信号伝送部21に相当する。
【0080】
第3の実施形態において、A局の光監視信号伝送部11は、A局の光増幅器41で運用している主信号光チャネル数である波長数情報をB局の光監視信号伝送部21に送信する。B局の光監視信号伝送部21は、伝達を受けた波長数情報をB局の光増幅器71に通知することにより、B局の光増幅器71での増幅制御が行われる。
【0081】
A局の光増幅器41で運用している波長数情報は、第2の実施形態で説明したように、光チャネル監視部31で計数して光監視信号伝送部11に伝達される。A局の光監視信号伝送部11は、B局の光監視信号伝送部21に送信する波長数情報を、光チャネル監視部31から伝達された情報にもとづいて副信号光に変換して送出する。この副信号光は、A局の合波器51において、光増幅器41を通過した主信号光とともに多重されて、光ファイバ伝送路に送り出される。
【0082】
B局では、分波器61により主信号光から分波された副信号光がB局の光監視信号伝送部21で受信される。そして、受信した副信号光に含まれる波長数情報がB局の光増幅器71に送られる。なお、B局の光監視信号伝送部21において、一度得た波長数情報は、次に波長数情報が得られるまで保持される。
【0083】
上記のような状態において、A局の光監視信号伝送部11に対して保守作業が行われる場合、A局の光監視信号伝送部11は、当該装置の保守作業時に擬似アラームを出力する。この擬似アラームは、第1の実施形態や第2の実施形態で説明した保守作業中表示情報と同等のものである。従って、この擬似アラームは、当該装置の現用系と予備系が切り替えられた場合とか、当該装置を指定して制御装置(不図示)から明示的な出力指示を受けたような場合に出力される。また、保守作業者操作により制御装置(不図示)または当該装置の制御操作盤から明示的な停止指示を受けたような場合に出力停止される。
【0084】
A局の光監視信号伝送部11に対して保守作業が行われている場合、副信号光にゴミデータが混入する可能性が皆無ではない。そのため、B局の光監視信号伝送部21は、A局の光監視信号伝送部11から擬似アラームを受信している間の副信号光の情報を無視する。その代わり、B局の光監視信号伝送部21は、擬似アラームを受信する直前に伝達され保持していた波長数情報を用いて光増幅器71への通知情報とする。
【0085】
このように、B局の光監視信号伝送部21は、A局の光監視信号伝送部11から擬似アラームを受信している限りA局の光監視信号伝送部11から受信した副信号光の情報を無視し、保持していた波長数情報を用いた上記の動作を実行する。
【0086】
A局の光監視信号伝送部11での保守作業が終了すると、擬似アラームの出力が停止されるので、B局の光監視信号伝送部21は、A局の光監視信号伝送部11から受信した副信号光の情報を用いて光増幅器71への通知情報とする。
【0087】
また、図10は、第3の実施形態の動作を示すフロー図である。
【0088】
まず、A局の光監視信号伝送部で光チャネル監視部から波長数情報を受信する(S401)。そして、その波長数情報を副信号光に変換して出力する(S402)。
【0089】
A局の光監視信号伝送部の保守作業時には(S403、YES)、擬似アラームを出力する(S404)。
【0090】
A局の光監視信号伝送部から副信号光を受信したB局の光監視信号伝送部は、A局の光監視信号伝送部からの擬似アラームを受信していない通常時(S405、NO)には、A局の光監視信号伝送部から受信した副信号光の波長数情報を得る(S406)。
【0091】
また、A局の光監視信号伝送部からの擬似アラームを受信中(S405、YES)には、B局の光監視信号伝送部は、A局の光監視信号伝送部から受信した副信号光の波長数情報を無視する(S407)。そして、擬似アラームを受信する直前に伝達され保持していた波長数情報を得る(S408)。
【0092】
B局の光監視信号伝送部は、上記で得られた波長数情報をB局の光増幅器71に通知する(S409)。
【0093】
このように、第3の実施形態において、A局の光監視信号伝送部11は、保守作業時に擬似アラームを出力する構成となっている。そして、この擬似アラームを受信している最中、機器に影響を与える現象やゴミデータを発生させる懸念が皆無ではないので、B局の光監視信号伝送部21は、A局の光監視信号伝送部11から受信した副信号光の情報を無視する。そして、B局の光監視信号伝送部21は、擬似アラームを受信する直前に受信した、つまり、直前まで運用されていた、副信号光の波長数情報を光増幅器71に通知する構成になっている。そのため、A局の光監視信号伝送部11の保守作業に伴うゴミデータが発生したとしても、それはB局の光監視信号伝送部21から光増幅器71に伝達されることはないので、光波長多重通信装置の動作を正常に維持することができる。
【0094】
なお、第3の実施形態においても、第2の実施形態の変形例で説明したように、擬似アラームを送信する代わりに、有効フラグまたは無効フラグを付加した波長数情報を副信号光で伝送するようにしてもよい。
【0095】
次に、本発明の第4の実施形態を説明する。
【0096】
図11は、本発明の第4の実施形態の構成を示すブロック図である。
【0097】
第4の実施形態において、第1の実施形態における第1の装置部1は光増幅器12に相当し、第2の装置部2は光チャネル監視部22に相当する。
【0098】
第4の実施形態において、第2の実施形態で説明したように、光チャネル監視部22は、光増幅器12を通過する主信号光をモニタし、運用中のチャネルに対応する波長数を計測して波長数情報を出力する。光チャネル監視部22が出力する波長数情報は、光監視信号伝送部32で受信され、光監視信号である副信号光に変換されて出力される。光監視信号伝送部32から出力された副信号光は、光増幅器12で増幅された主信号光と多重されて対向局に伝送される。
【0099】
つまり、光チャネル監視部22は、波長多重された主信号光を光増幅器12から入力し、その中に含まれる個々の波長を定期的に識別して波長数を求める。一度得た波長数は、次に識別した波長数が得られるまで保持される。求めた波長数は、波長数情報として出力される。
【0100】
第4の実施形態では、光増幅器12に対する保守作業中の制御について説明する。
【0101】
保守作業が行われる光増幅器12は、保守作業中であることを示す情報として擬似アラームを出力する。つまり、この擬似アラームは、第1の実施形態や第2の実施形態で説明した保守作業中表示情報と同等のものである。従って、この擬似アラームは、第2の実施形態や第3の実施形態で説明したものと同等の条件で出力および停止される。
【0102】
光増幅器12に対して保守作業が行われている場合、モニタ光にゴミデータが混入する可能性が皆無ではない。つまり、光増幅器12の保守作業中は、光チャネル監視部22が、モニタしている主信号光に含まれる波長数の誤カウントをしてしまうことが懸念される。そのため、光チャネル監視部22は、光増幅器12から擬似アラームを受信している間は、モニタ光を用いた波長数カウントを行っても、そのカウントデータは無視する。その代わり、光チャネル監視部22は、擬似アラームを受信する直前にカウントして保持していた波長数情報を用いて光監視信号伝送部32への送信情報とする。
【0103】
このように、光チャネル監視部22は、光増幅器12から擬似アラームを受信している限り、モニタ光を用いた波長数カウントを行っても、そのカウントデータを無視し、保持していた波長数情報を用いた上記の動作を実行する。
【0104】
光増幅器12での保守作業が終了すると、擬似アラームの出力が停止されるので、光チャネル監視部22は、モニタ光からカウントした波長数に基づいた波長数情報を用いて光監視信号伝送部32への送信情報とする。
【0105】
また、図12は、第4の実施形態の動作を示すフロー図である。
【0106】
光増幅器は、保守作業時には(S501、YES)、擬似アラームを出力する(S502)。
【0107】
光チャネル監視部は、光増幅器の主信号光をモニタして、主信号中の運用チャネル数である波長数をカウントする(S503)。
【0108】
光チャネル監視部は、光増幅器からの擬似アラームを受信していない通常時(S504、NO)には、主信号光をモニタしてカウントした波長数を送信情報に用いる(S505)。
【0109】
また、光増幅器からの擬似アラームを受信中(S504、YES)には、光チャネル監視部は、主信号光をモニタしてカウントした波長数を無視する(S506)。そして、擬似アラームを受信する直前にカウントして、保持している波長数を送信情報に用いる(S507)。
【0110】
光チャネル監視部は、上記で得られた波長数を波長数情報として光監視信号伝送部に送信する(S508)。
【0111】
このように、第4の実施形態において、光増幅器12は、保守作業時に擬似アラームを出力する構成となっている。そして、この擬似アラームを受信している最中、機器に影響を与える現象やゴミデータを発生させる懸念が皆無ではないので、光チャネル監視部22は、光増幅器12からモニタしている主信号光からカウントした波長数を無視する。そして、光チャネル監視部22は、擬似アラームを受信する直前にカウントして保持している、つまり、直前まで運用されていた、波長数を光監視信号伝送部32に波長数情報として送信する構成になっている。そのため、光増幅器12の保守作業に伴うゴミデータが発生したとしても、それは光チャネル監視部22以降の後位装置に伝達されることはないので、光波長多重通信装置の動作を正常に維持することができる。
【符号の説明】
【0112】
1 第1の装置部
2 第2の装置部
101、204 多重部
12、30、41、71、102、105、202、205 光増幅器
51、103、206 合波器
61、104、201 分波器
106、203 分離部
10、22、31、110、210 光チャネル監視部
11、20、21、32、120、220 光監視信号伝送部
151 送信回路
152 光合波回路
250 光分波回路
251 受信回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運用に関する運用情報を出力し、保守作業時に保守作業中表示情報を出力する第1の装置部と、
前記第1の装置部の後位に配置されて前記運用情報の伝達を受け、前記第1の装置部から前記保守作業中表示情報を受信しているときは、前記第1の装置部から伝達された前記運用情報を無視し、前記保守作業中表示情報を受信する直前に伝達され保持していた前記運用情報を出力する第2の装置部と、
を備えることを特徴とする光波長多重通信装置の光監視制御方式。
【請求項2】
前記第1の装置部は、光増幅器を通過する主信号光をモニタし、運用中のチャネルに対応する波長数を計測し、当該計測した波長数の波長数情報を出力する光チャネル監視部であって、
前記第2の装置部は、前記光チャネル監視部から伝達された前記波長数情報を副信号光として対向局に送信する光監視信号伝送部であって、当該光監視信号伝送部は、前記光チャネル監視部から前記保守作業中表示情報を受信しているときには、前記光チャネル監視部から伝達された前記波長数情報を無視し、前記保守作業中表示情報を受信する直前に伝達され保持していた前記波長数情報を副信号光として送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の光波長多重通信装置の光監視制御方式。
【請求項3】
前記第1の装置部は、第1の光増幅器を通過する主信号光の波長数を計測する光チャネル監視部から伝達された波長数情報を、副信号光として対向局に送信する第1の光監視信号伝送部であって、
前記第2の装置部は、前記第1の光監視信号伝送部から受信した前記副信号光に含まれる前記波長数情報を第2の光増幅器に通知する前記対向局の第2の光監視信号伝送部であって、当該第2の光監視信号伝送部は、前記第1の光監視信号伝送部から前記保守作業中表示情報を受信しているときには、前記第1の光監視信号伝送部から受信した前記副信号光に含まれる前記波長数情報を無視し、前記保守作業中表示情報を受信する直前に伝達され保持していた前記波長数情報を前記第2の光増幅器に通知する
ことを特徴とする請求項1に記載の光波長多重通信装置の光監視制御方式。
【請求項4】
前記第1の装置部は、波長多重された主信号光を増幅して出力する光増幅器であって、
前記第2の装置部は、前記光増幅器を通過する前記主信号光をモニタし、運用中のチャネルに対応する波長数を計測し、当該計測した波長数の波長数情報を出力する光チャネル監視部であって、当該光チャネル監視部は、前記光増幅器から前記保守作業中表示情報を受信しているときには、前記主信号光をモニタして計測した前記波長数を無視し、前記保守作業中表示情報を受信する直前に計測し保持していた前記波長数を前記波長数情報として出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の光波長多重通信装置の光監視制御方式。
【請求項5】
第1の装置部で、運用に関する運用情報を出力し、
前記第1の装置部の保守作業時に保守作業中表示情報を出力し、
前記第1の装置部の後位に配置された第2の装置部で、前記第1の装置部から前記運用情報の伝達を受け、
前記第1の装置部から前記保守作業中表示情報を受信しているときは、前記第1の装置部から伝達された前記運用情報を無視し、前記保守作業中表示情報を受信する直前に伝達され保持していた前記運用情報を出力する
ことを特徴とする光波長多重通信装置の光監視制御方法。
【請求項6】
前記第1の装置部は、光増幅器を通過する主信号光をモニタし、運用中のチャネルに対応する波長数を計測し、当該計測した波長数の波長数情報を出力する光チャネル監視部であって、前記第2の装置部は、前記光チャネル監視部から伝達された前記波長数情報を副信号光として対向局に送信する光監視信号伝送部であって、当該光監視信号伝送部が、
前記光チャネル監視部から前記保守作業中表示情報を受信しているときには、前記光チャネル監視部から伝達された前記波長数情報を無視し、前記保守作業中表示情報を受信する直前に伝達され保持していた前記波長数情報を副信号光として送信する
ことを特徴とする請求項5に記載の光波長多重通信装置の光監視制御方法。
【請求項7】
前記第1の装置部は、第1の光増幅器を通過する主信号光の波長数を計測する光チャネル監視部から伝達された波長数情報を、副信号光として対向局に送信する第1の光監視信号伝送部であって、前記第2の装置部は、前記第1の光監視信号伝送部から受信した前記副信号光に含まれる前記波長数情報を第2の光増幅器に通知する前記対向局の第2の光監視信号伝送部であって、当該第2の光監視信号伝送部が、
前記第1の光監視信号伝送部から前記保守作業中表示情報を受信しているときには、前記第1の光監視信号伝送部から受信した前記副信号光に含まれる前記波長数情報を無視し、前記保守作業中表示情報を受信する直前に伝達され保持していた前記波長数情報を前記第2の光増幅器に通知する
ことを特徴とする請求項5に記載の光波長多重通信装置の光監視制御方法。
【請求項8】
前記第1の装置部は、波長多重された主信号光を増幅して出力する光増幅器であって、前記第2の装置部は、前記光増幅器を通過する前記主信号光をモニタし、運用中のチャネルに対応する波長数を計測し、当該計測した波長数の波長数情報を出力する光チャネル監視部であって、当該光チャネル監視部が、
前記光増幅器から前記保守作業中表示情報を受信しているときには、前記主信号光をモニタして計測した前記波長数を無視し、前記保守作業中表示情報を受信する直前に計測し保持していた前記波長数を前記波長数情報として出力する
ことを特徴とする請求項5に記載の光波長多重通信装置の光監視制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−94947(P2012−94947A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−238136(P2010−238136)
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】