説明

光素子搭載用基板および光素子搭載パッケージ

【課題】気密性の高い光素子パッケージおよびこれを可能とする光素子搭載用基板を実現する。
【解決手段】光素子を接続するはんだ6を有する第1の基板1の上に、はんだ6を囲むように第2の基板2を配置する。第1の基板1と第2の基板2はセラミックで形成され、第1の基板1には、第1の導体層3が形成され、第1の基板1の裏面には第2の導体層5が形成され、第1の導体層3と第2の導体層5とは導通しており、前記はんだ6は第1の導体層3の上に形成されている。ガラス4と接合可能な第3の導体層9が第1の導体層3と積層して形成され、第1の基板1と第2の基板2とは、第3の導体層9を介してガラス4によって接合している。第1の基板1と第2の基板2とはガラス4によって接合されているので、この界面からの水分の浸入は阻止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光素子のパッケージングおよび光素子パッケージに使用される光素子搭載用基板に係り、光素子を搭載する基板とリフレクタ基板等をガラスによって封止したパッケージングに関する。
【背景技術】
【0002】
光素子を搭載する光素子搭載用基板と、光素子から出る光を反射する効果のあるリフレクタ基板が別々に成型され、後で接合する場合、従来技術では、光素子搭載用基板とリフレクタ基板の接合材には樹脂が用いられている。このような構成は、例えば「特許文献1」に記載されている。
【0003】
一方、「特許文献2」には、リードフレームの積層構造において、リードフレームをガラスを介して積層する構成が記載されている。また、「特許文献3」には、いわゆるFED(フィールドエミッションディスプレイ)において、ガラスで形成されたカソード基板とアノード基板をフリットガラスで接着する構成が記載されている。さらに、「特許文献4」には、半導体が搭載された基板を、封止基板と、樹脂による枠体によって封止する構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−008074号公報
【特許文献2】特開平7−211851号公報
【特許文献3】特開2005−332731号公報
【特許文献4】特開2009−182008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現在、湾岸地域のように大気中に塩分を含み、湿度の高い環境で使われる光素子パッケージにおいて、光素子搭載用基板とリフレクタの接合部および封止材には樹脂が使われている。この場合の課題は、樹脂は気密性が低いので大気中に塩分を多く含む環境や、高い湿度の環境で使用すると塩分および水分が光素子パッケージ内に入り、光素子に電流を供給する電極あるいは光素子内の電極を腐食するため、光素子パッケージの品質保持期間が短くなること、また、樹脂に光素子から出る光が当たると劣化するため、光素子パッケージの品質保持期間が短くなることである。そこで、樹脂に替わり塩分を多く含む環境および湿度の高い環境下で高信頼な光素子搭載用基板および光素子パッケージが求められている。
【0006】
本発明の目的は、上記課題を解決すべく、光素子搭載用基板とリフレクタの接合部が大気中に塩分を多く含む環境や、高湿度環境でも塩分および水分の浸入を防ぎ、高信頼な光素子搭載用基板および光素子パッケージを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明では、光素子を搭載した第1の部材と光素子を囲み、封止とリフレクタの役割を有する第2の部材とをガラスを用いて接合することによって、第1の基板と第2の基板の間から水分が浸入することを防止する。
【0008】
また、光素子を搭載した第1の基板とリフレクタとしての役割を有する第2の基板をガラスによって接合し、さらに、第2の基板と、ガラスによる封止部材をはんだによって接合することにより内部を封止することによって、パッケージ内部への水分の浸入を防止する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、光素子を搭載する基板とリフレクタの接合にガラスを使い、リフレクタとガラスレンズの接合にはんだを使うため、大気中に塩分を多く含む環境や、高湿度環境でも光素子パッケージ内に塩分および水分の浸入を防ぐことができ、耐候性に優れる。
【0010】
また、本発明の1態様によれば、光素子搭載用基板とリフレクタの接合材がガラスであるため、配線を挟持して接合できるので、ビアを形成せずに光素子へ給電することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施例1の光素子搭載用基板にリフレクタを接合する前の状態での、リフレクタ接合側からの平面図である。
【図2】実施例1の光素子搭載用基板にリフレクタ接合後の状態での、リフレクタ接合側からの平面図である。
【図3】図2のa−a’の断面図である。
【図4】実施例2の光素子搭載用基板にリフレクタを接合する前の状態での、リフレクタ接合側からの平面図である。
【図5】実施例2の光素子搭載用基板にリフレクタ接合後の状態での、リフレクタ接合側からの平面図である。
【図6】図5のa−a’の断面図である。
【図7】実施例3の平面図である。
【図8】実施例3の断面図である。
【図9】実施例4の平面図である。
【図10】実施例4の断面図である。
【図11】実施例1における光素子搭載用基板をレンズによって封止した断面図である。
【図12】実施例2における光素子搭載用基板をレンズによって封止した断面図である。
【図13】実施例3における光素子搭載用基板に光素子を搭載した断面図である。
【図14】実施例4における光素子搭載用基板に光素子を搭載した断面図である。
【図15】実施例5の平面図である。
【図16】第1の導体層と第3の導体層の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に実施例を用いて本発明の内容を詳細に説明する。
【実施例1】
【0013】
本発明に係わる第1の実施の形態で、大気中に塩分を多く含む環境や、高湿度環境で使われる光素子搭載用基板について、図1乃至図3を用いて説明する。
図1は、第2の基板2を第1の基板1に接合する前の状態を第2の基板2を接合する側から見た図である。図2は、第1の基板1に第2の基板2を接合した後の第2の基板2を接合する側から見た図である。図3は、図2のa−a’の断面図である。第1の基板1と第2の基板2がガラス4によって接合されている。第2の基板の内側はリフレクタとしての役割を有している。第1の基板1および第2の基板2は、例えばAlが主成分のセラミック基板である。第1の基板および第2の基板の材料はAlの他に、AlN、あるいは、SiC等を使用することも出来る。熱膨張を考慮すると、第1の基板と第2の基板は同じ材料であることが好ましい。
【0014】
第1の基板1の第2の基板2との接合面側の表面に第1の導体層3が形成されており、第1の導体層3の表面の光素子搭載箇所を除く領域に第3の導体層9が形成されており、第1の基板1の側面および第2の基板2との接合面と反対側の表面に第2の導体層5が形成されている。なお、第1の導体層3、第3の導体層9、および第2の導体層5は、光素子へ給電する際、短絡しないように形成されていなければならない。なお、本明細書における光素子の代表的なものはLED(Light Emitting Diode)である。
【0015】
第1の導体層3は、3層構造となっており、最下層31、中層32、最上層33から構成されている。積層された第1の導体層3と第3の導体層9の断面構造を図16に示す。第1の導体層3における最下層31は第1の基板と接触するので、接着力を考慮してTiによって形成され、厚さt1は100nmである。中層32は、電流を流す主力部分であり、Cuによって形成され、厚さt2は約3μmから5μmである。なお、中層は、Cu合金、Al合金等によって形成される場合もある。第1の導体層3における最上層33ははんだ接続を可能とするために、Ag、Ag合金、Ni、Ni合金、Au、Au合金等が使用される。最上層33の厚さt3は100nm〜200nmの厚さである。
【0016】
第3の導体層9は第1の導体層1の上に積層して形成される。第3の導体層9は、第1の導体層3の表面の光素子搭載箇所を除く領域を覆って積層されている。第3の導体層の厚さt4は100nm程度である。第3の導体層9はAlもしくはAl合金で形成されているので、フリットガラスと接着することが出来る。したがって、第1の導体層3が形成された第1の基板1とセラミックで形成された第2の基板2とをフリットガラスによって接合することが出来る。
【0017】
第1の導体層3の光素子搭載箇所の表面は、最上層33であるAgもしくはAg合金、NiもしくはNi合金の金属、またはAuもしくはAu合金のうち少なくとも1種以上の金属が存在していることになるので、はんだの形成が可能である。したがって、光素子をはんだによって接続することが出来る。
【0018】
光素子搭載箇所以外の表面は、第2の基板2であるAlが主成分のセラミック基板、および、第1の基板1に形成された第1の金属であるAlもしくはAl合金とすることで、光素子から出る光を効率よく反射し、外部へ導くことができる。
【0019】
ガラス4にはPbを含まないガラスを用い、はんだにはPbを含まないものを用いることで、Pb等の有害性が懸念される物質を規制しているRoHS指令(Restriction of Hazardous Substances)により使用を制限されることはない。
【0020】
次に、本実施例に係わる光素子搭載用基板の形成プロセスの概略について説明する。まず、第1の基板1に電極となる第1の導体層3および第3の導体層9をフォトリソグラフィー技術を用いた半導体プロセスにより形成する。次に第2の導体層5を第1の基板1の側面および裏面にメッキを用いて形成する。
【0021】
第1の基板1の厚さは例えば、0.6mm程度であり、第1の基板の側面および裏面に形成された第2の導体層の厚さは3〜5μmである。第2の導体層5の材料は、例えば、銅合金で形成されている。第2の導体層5は、積層構造として、第1の基板1と接触する部分には、第1の基板1との接着性を向上させるために、Tiが100nm程度形成される場合もある。
【0022】
次に、ペースト状のガラス4、すなわちフリットガラスをスクリーン印刷、あるいはディスペンス技術を用いて第3の導体層9の上に形成する。次に、100℃から150℃程度の温度の環境に前記ガラス4を印刷した基板を放置してガラス4を乾燥させる。その後、ガラス4の表面に第2の基板2を乗せ、その上から荷重をかけた状態でガラス4で第1の基板1と第2の基板2を接合できる温度に保持し、冷却することで、ガラス4を用いた接合を実現できる。接合した状態におけるガラスの厚さは例えば、100μmである。
【0023】
その後、第1の導体層3において、光素子8を接続する部分の表面にはんだ6を蒸着、スパッタ、めっき、あるいはスクリーン印刷技術を用いて形成する。これによって光素子を第1の基板1に搭載することが可能になる。
【0024】
本発明によれば、第1の基板1と第2の基板2の接合にガラス4を使うため、大気中に塩分を多く含む環境や、高湿度環境でも接合部から塩分および水分の浸入を防ぐことができる。
【0025】
また、本発明によれば、光素子搭載箇所以外の表面をAlが主成分のセラミック基板およびAlもしくはAl合金とすることで、光素子から出る光を効率よく外部へ導くことができる。
【0026】
また、本発明によれば、接合材がガラスであるため、配線を挟持して接合できるため、ビアを形成せずに光素子へ給電することもできる。
【実施例2】
【0027】
次に本発明に係わる第2の実施の形態について図4乃至図6を用いて説明する。第2の実施の形態において、実施例1と相違する点は、第1の基板1に金属を充填したビア7を形成し、光素子へ給電することである。
【0028】
図4は第2の基板2を第1の基板1に接合する前の状態を第2の基板2を接合する側から見た図である。図5は、第1の基板1に第2の基板2を接合した後の第2の基板2を接合する側から見た図である。図6は、図5のb−b’の断面図である。第1の基板1と第2の基板2がガラス4によって接合されている。
【0029】
完成した光素子搭載用基板は、図6に示すように、第1の基板1の光素子搭載部から反対側に貫通するビアが形成されており、主にCuもしくはCu合金を主成分とする金属により充填されている。
【0030】
本実施例での光素子搭載用基板の製造方法では、まず第1の基板1にブラスト、レーザー、ミリングあるいはエッチング技術を用いたプロセスによりビア7を形成する。次に、めっき技術を用いて主にCuもしくはCu合金を主成分とする金属でビア7を充填する。次に、実施例1と同様に第2の導体層5、第1の導体層3および第3の導体層9を形成し、ガラス4で第1の基板1と第2の基板2を接合し、第1の導体層3表面にはんだ6を形成する。
【0031】
ビア7の径は300μm程度であり、この程度の径のビア7は放熱の効果がある。したがって、上記のような第2の実施の形態とすることで、信頼性が高く、かつ、放熱性の高い光素子搭載用基板を実現することが出来る。
【実施例3】
【0032】
次に本発明に係わる第3の実施の形態について図7乃至図8を用いて説明する。第3の実施の形態は、図8に示すように、第1の基板1の表面に、ビア7が形成されている第3の基板10がガラス4で接合され、第3の基板10表面の光素子搭載箇所にはんだ6が形成されている。第1の基板には第3の基板とガラス接合するために、第1の導体層3と第3の導体層9が形成されていることは実施例1と同様である。
【0033】
図7は第1の基板1に第3の基板10を接合した後の第3の基板10を接合した側から見た平面図である。図8は、図7のc−c’の断面図である。本実施例での光素子搭載用基板の製造方法では、まず第1の基板1に実施例2と同様にビア7を形成し、主にCuもしくはCu合金を主成分とする金属でビア7を充填する。次に、実施例1と同様に第2の導体層5、第1の導体層3および第3の導体層9を形成し、ガラス4で第1の基板1と第3の基板10を接合する。
【0034】
このとき、図8で示唆するように第1の基板1のビア7の上はガラス4で覆わないようにしておき、この部分は空隙としておく。その後、第3の導体層3の光素子搭載側から、めっき技術を用いて主にCuもしくはCu合金を主成分とする金属でビア7および空隙を充填し、図8に示すように、第1の基板1に形成されたビア7と第3の基板10に形成されたビア7との接続層11とする。その後、第3の基板10に形成されたビア7の部分にはんだ6を形成する。これによって光素子8を第3の基板に搭載することが出来る。
【0035】
上記のような第3の実施の形態とすることで、光素子を搭載する面に導体層を露出させず、光素子に給電できるため、導体層が腐食されない光素子搭載用基板を作製できる。また、第1の基板と第3の基板をガラスで接合するので、内部に水分が侵入することを防止することが出来る。
【実施例4】
【0036】
次に本発明に係わる第4の実施の形態について図9乃至図10を用いて説明する。第4の実施の形態において、第3の実施の形態と相違する点は、図9に示すように、第1の基板にビア7を形成せず、実施例1と同様に第1の基板1の側面を用いて第1の導体層3と第2の導体層5を接続することである。
【0037】
図9は第1の基板1に第3の基板10を接合した後の第3の基板10を接合した側から見た図である。図10は、図9のd−d’の断面図である。上記のような第4の実施の形態とすることで、ビア7を形成せずに、光素子を搭載する面に導体層を形成せずに光素子に給電できるため、第1の基板におけるビアの形成プロセスを省略することが出来る。また、第1の基板と第2の基板がガラス接合されているので、内部の配線が水分によって腐食されることを防止することが出来る。
【実施例5】
【0038】
次に本発明に係わる第5の実施の形態について図15を用いて説明する。第5の実施の形態において、第1の実施の形態と相違する点は、図15に示すように、光素子搭載箇所が複数あることである。図15は第1の基板1に第2の基板2を接合する前の第2の基板2を接合する側から見た図である。
【0039】
図15における第3の導体層9の上に、実施例1におけると同様に、リフレクタと外囲器を兼ねた第2の基板をガラスによって接合する。図15におけるはんだの部分に光素子が搭載される。このような構成において、複数の光素子の発光色を必要に応じて異ならせることにより、演色性の優れた光素子パッケージ、あるいは、そのための基板を製造することが出来る。
【実施例6】
【0040】
実施例1〜5において、光素子が搭載される部分には、はんだが形成されている。本実施例では、このはんだの表面に対して、Ag膜あるいはAu膜を形成するものである。Ag膜を形成する場合は、Ag膜の表面にAu膜を形成すると、はんだの酸化防止効果をさらに上げることが出来る。Ag膜は0.1μm程度の厚さで、酸化防止能力を発揮し、特にノンフラックスの接合プロセスに有効な技術である。
【0041】
このような構成によって、はんだの濡れ性を向上させるはたらきのあるフラックスをはんだ6に塗布することも、フラックスを洗浄することも必要ないため、フラックスによる光素子などの機能素子が特性劣化を起こす懸念も、フラックス残渣によって配線部を腐食させて電子部品が故障することも防止することが可能となる。
【実施例7】
【0042】
実施例7は、実施例1〜4において説明した光素子搭載用基板に光素子を搭載した状態、あるいは、封止部材によって封止して、光素子パッケージとした状態の構成について開示するものである。
【0043】
図11は、実施例1における光素子搭載用基板に光素子8を搭載し、さらにレンズによって封止した構成を示す断面図である。図11において、第1の基板1にはんだ6で光素子8が搭載され、第2の基板2の第1の基板と接合する面と反対の面の表面に接合材12でレンズ20が接合されている。
【0044】
光素子8を第1の基板1に搭載するために、光素子8の接合面側には、第4の導体層13をあらかじめ形成しておき、接合は、はんだ6と前記第4の導体層13が接した状態ではんだ6の融点以上の温度で加熱し、冷却することで行われる。第4の導体層13には、CuまたはCu合金、AgまたはAg合金、NiまたはNi合金の金属、またはAuまたはAu合金の内、少なくとも1種以上の金属で形成される。
【0045】
接合材12は、第1の基板1と光素子8の接合部の融点より低融点の材料であればよい。例えば、接合材12にはんだ6を使う場合、光素子搭載用基板の第2の基板2とレンズ20に、第5の導体層14を形成する必要がある。第5の導体層14には、CuまたはCu合金、AlまたはAl合金、AgまたはAg合金、NiまたはNi合金の金属、またはAuまたはAu合金の内、少なくとも1種以上の金属で形成され、レンズ20と第2の基板2の接合は、はんだ6と第5の導体層14が接した状態ではんだ6の融点以上に加熱することで行われる。なお、図11において、レンズ20の代わりにガラス板を用いて封止部材とすることも出来る。
【0046】
図15で説明した実施例5における光素子搭載用基板の構成に対するパッケージも基本的には、上記で説明した図11の構成と同様とすることが出来る。
【0047】
図12は、実施例2における光素子搭載用基板に光素子8を搭載し、さらにレンズによって封止した構成を示す断面図である。その他の構成は、図11と同様であるので、説明を省略する。なお、レンズの代わりに封止部材としてガラスを使用することが出来ることも図11と同様である。
【0048】
図13は実施例3で説明した光素子搭載用基板に光素子8を搭載した状態を示す断面図である。実施例3の図8と異なる点は、はんだ6の部分に第4の金属層14を介して光素子8が搭載されている点である。第4の導体層13の材料は上記で説明したとおりである。
【0049】
図14は実施例4で説明した光素子搭載用基板に光素子8を搭載した状態を示す断面図である。実施例4の図10と異なる点は、はんだ6の部分に第4の金属層14を介して光素子8が搭載されている点である。第4の導体層13の材料は上記で説明したとおりである。
【符号の説明】
【0050】
1・・・第1の基板、2・・・第2の基板、3・・・第1の導体層、4・・・ガラス(第1の基板と第2の基板の接合部)、5・・・第2の導体層、6・・・はんだ、7・・・ビア、8・・・光素子、9・・・第3の導体層、10・・・第3の基板、11・・・接続層、12・・・接合材、13・・・第4の導体層、14・・・第5の導体層、20・・・レンズ、封止部材、31・・・第1の導体層の最下層、32・・・第1の導体層の中層、33・・・第1の導体層の最上層。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光素子を接続するはんだを有する第1の面と、第2の面と、側面を有する第1の基板と、前記第1の基板の前記第1の面側に、前記はんだを囲むように配置された第2の基板とを有する光素子搭載用基板であって、
前記第1の基板と前記第2の基板はセラミックで形成され、
前記第1の基板の前記第1の面には、第1の導体層が形成され、前記第1の基板の前記第2の面には第2の導体層が形成され、
前記第1の導体層と前記第2の導体層とは導通しており、
前記はんだは前記第1の導体層の上に形成されており、第3の導体層が、前記第1の導体層の上で、前記はんだが形成されている範囲以外の部分に前記第1の導体層と積層して形成され、
前記第1の基板と前記第2の基板とは、前記第3の導体層を介してガラスによって接合していることを特徴とする光素子搭載用基板。
【請求項2】
前記第1の導体層は、CuもしくはCu合金、AgもしくはAg合金、NiもしくはNi合金の金属、またはAuもしくはAu合金の内、少なくとも1種以上を含む金属であることを特徴とする請求項1に記載の光素子搭載用基板。
【請求項3】
前記第1の導体層は、3層の導体層で形成されており、前記第1の基板と接触する最下層はTiで形成され、最上層はAgもしくはAg合金、NiもしくはNi合金の金属、またはAuもしくはAu合金の内のいずれかの金属で形成され、前記最下層と前記最上層の間にCuまたはCu合金による導体層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光素子搭載用基板。
【請求項4】
前記第3の導体層はAlもしくはAl合金であることを特徴とする請求項1に記載の光素子搭載用基板。
【請求項5】
前記第2の導体層は前記第1の基板の前記側面にも形成され、前記側面に形成された前記第2の導体層は前記第1の導体層と導通していることを特徴とする請求項1に記載の光素子搭載用基板。
【請求項6】
前記第1の基板にはビアが形成され、前記ビアによって前記第1の導体層と前記第2の導体層が導通していることを特徴とする請求項1に記載の光素子搭載用基板。
【請求項7】
第1の面と、第2の面と、側面を有する第1の基板の前記第1の面と、表面と裏面を有する第2の基板とが、前記第1の基板の前記第1の面と前記第2の基板の前記裏面とを対向して配置された光素子搭載用基板であって、
前記第2の基板の前記表面には光素子を接続するはんだが形成され、
前記第1の基板と前記第2の基板はセラミックで形成され、
前記第1の基板の前記第1の面には、第1の導体層と接続層が形成され、前記第1の基板の前記第2の面には第2の導体層が形成され、
前記接続層と前記第1の導体層と前記第2の導体層とは導通しており、
前記第2の基板にはビアが形成され、前記はんだと前記第1の基板に形成された接続層とは前記第2の基板に形成されたビアによって接続され、
前記第1の基板の前記第1の導体層の上には、第3の導体層が形成され、
前記第1の基板と前記第2の基板とは、前記第3の導体層を介してガラスによって接合していることを特徴とする光素子搭載用基板。
【請求項8】
前記第1の導体層は、3層の導体層で形成されており、前記第1の基板と接触する最下層はTiで形成され、最上層はAgもしくはAg合金、NiもしくはNi合金の金属、またはAuもしくはAu合金の内のいずれかの金属で形成され、前記最下層と前記最上層の間にCuまたはCu合金による導体層が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の光素子搭載用基板。
【請求項9】
前記第3の導体層はAlもしくはAl合金であることを特徴とする請求項7に記載の光素子搭載用基板。
【請求項10】
前記第2の導体層は前記第1の基板の前記側面にも形成され、前記側面に形成された前記第2の導体層は前記第1の導体層と導通していることを特徴とする請求項7に記載の光素子搭載用基板。
【請求項11】
前記第1の基板にはビアが形成され、前記ビアによって前記第1の導体層と前記第2の導体層が導通していることを特徴とする請求項7に記載の光素子搭載用基板。
【請求項12】
光素子が接続された第1の面と、第2の面と、側面を有する第1の基板の前記第1の面と、表面と裏面を有する第2の基板とが、前記第1の基板の前記第1の面と前記第2の基板の前記裏面とを対向して配置され、前記第2の基板の前記表面に封止部材が配置された光素子パッケージであって、
前記第2の基板は前記光素子を囲むように配置され、
前記第1の基板と前記第2の基板はセラミックで形成され、
前記第1の基板の前記第1の面には、第1の導体層が形成され、前記第1の基板の前記第2の面には第2の導体層が形成され、
前記第1の導体層と前記第2の導体層とは導通しており、
前記光素子ははんだを介して前記第1の導体層と接続しており、第3の導体層が、前記第1の導体層の上で、前記はんだが形成されている範囲以外の部分に前記第1の導体層と積層して形成され、
前記第1の基板と前記第2の基板とは、前記第3の導体層を介してガラスによって接合していることを特徴とする光素子パッケージ。
【請求項13】
前記第2の基板と前記封止部材とははんだを介して接続していることを特徴とする請求項12に記載の光素子パッケージ。
【請求項14】
前記封止部材は、ガラスであることを特徴とする請求項12に記載の光素子パッケージ。
【請求項15】
前記封止部材はレンズであることを特徴とする請求項12に記載の光素子パッケージ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−249729(P2011−249729A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−124298(P2010−124298)
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【出願人】(000233228)日立協和エンジニアリング株式会社 (35)
【Fターム(参考)】