説明

光走査装置及びこれを用いた画像投影装置

【課題】消費電力の小さい光走査装置を提供する。
【解決手段】基台1上に形成された第2電極3と、第2電極3と対向する位置に離間されて配設された第1電極2c間の交流電圧の印加により、第1電極2cに接続されたミラー2aを励振させることにした。これにより、ミラー2aの作用角度によらず、第1電極2cと第2電極3を近接させることが可能となる。このため、低電圧の交流電圧であっても、第1電極2cを振動させ、ミラー2aを励振させることが可能となり、消費電力の小さい光走査装置50を提供することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ光等の光を走査する光走査装置、これを用いた画像投影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示されるように、両側をトーションバーで支持されたミラーを、このミラーの裏面と対向する電極で静電引力を作用させることにより、ミラー面の傾斜角度を変化させ、ミラー面に入射した光を走査する光走査装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−119280
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示されるような構造の光走査装置では、ミラーの裏面と電極とを近接させた方が、ミラーにより大きい静電気力を作用させることができ、消費電力を低減させることができる。しかし、ミラーの裏面と電極とを近接させた場合には、ミラーの傾斜により、ミラー面と電極が接触してしまうことから、ミラー面の作動角を大きくとることができない。一方、ミラー面の作動角を大きくとるために、ミラーの裏面と電極とを離間させると、静電気力は空隙の距離に応じて減衰することから、ミラーに静電気力を作用させるには、消費電力がに増大してしまう。
本発明は、上記問題を解決し、消費電力の小さい光走査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、
基台部と
光を反射するミラーと、
前記ミラーの両側を揺動可能に支持し、前記ミラーから離れる方向に延出する一対の支持梁と、
前記一対の支持梁にそれぞれ接続され、前記支持梁の延出方向と直交する方向に延出する一対の接続部と、
一端側に前記接続部が接続され、前記基台部と対向する位置に離間して配設された平板状の板部と、
前記板部の前記基台部と対向する位置に形成された第1電極と、
前記板部の他端側に接続され、前記基台部に取り付けられる被取付部と、
前記基台上に形成された第2電極とを有し、
前記第1電極と前記第2電極間の交流電圧の印加により、前記ミラーが励振されて、前記ミラーに入射した光が走査されるように構成されたことを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記第2電極は、前記第1電極にのみ対向する位置に形成されていることを特徴とする。
これにより、ミラーに静電気力が作用すること無く、ミラーの励振が阻害されない。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、
前記板部を金属材料で構成し、前記板部を前記第1電極としたことを特徴とする。
これにより、板部と独立した第1電極を設ける必要が無く、光走査装置の低コスト化及び軽量化が可能となる。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明において、
少なくとも前記ミラーと対向する位置の前記基台部にミラー可動凹部を凹陥形成したことを特徴とする。
これにより、ミラーの揺動が阻害されない。このため、第1電極と第2電極を可能な限り近接させることが可能となり、より、光走査装置の省電力化が可能となる。
【0009】
請求項5に記載の発明は、
基台部と
光を反射するミラーと、
前記ミラーの両側を揺動可能に支持し、前記ミラーから離れる方向に延出する一対の支持梁と、
前記一対の支持梁にそれぞれ接続され、前記支持梁の延出方向と直交する方向に延出する一対の接続部と、
一端側に前記接続部が接続され、前記基台部と対向する位置に離間して配設された平板状の板部と、
前記板部の前記基台部と対向する位置に形成された第1電極と、
前記板部の他端側に接続され、前記基台部に取り付けられる被取付部と、
前記基台上に形成された第2電極と、を有し、前記第1電極と前記第2電極間の交流電圧の印加により、前記ミラーが励振されて、前記ミラーに入射した光が走査されるように構成された光走査装置と、
前記第1電極と前記第2電極間に印加する交流電圧を生成する交流電圧生成部と、
前記ミラーに入射させる光を生成する光生成部と、
前記光走査装置で走査された光を、投影部に結像させる結像光学系を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、基台上に形成された第2電極と、この第2電極と対向する位置に離間されて配設された第1電極間の交流電圧の印加により、前記第1電極に接続されたミラーを励振させることにした。これにより、ミラーの作用角度によらず、前記第1電極と前記第2電極を近接させることが可能となる。このため、低電圧の交流電圧であっても、前記第1電極を振動させ、ミラーを励振させることが可能となり、消費電力の小さい光走査装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態を示す光走査装置の斜視図である。
【図2】図1のA―A断面図である。
【図3】光走査装置が保護部材で保護された構成の斜視図である。
【図4】画像投影装置の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に図面を参照しつつ、本発明の好ましい実施の形態を示す。図1、図2に示されるように、本発明の光走査装置50は、基台1と、振動板2と、第2電極3とから構成されている。振動板2は、ミラー2a、支持梁2b、接続部2e、板部2c、及び、被取付部2dが一体形成されている。
【0013】
基台1は、ステンレスやチタン等の金属材料で構成されている。基台1は、板状又はブロック状の基部1aと、この基部1aの基端から、基部1aの形成方向と直交する方向(上方)に延出する板状又はブロック状の取付部1bとから構成されている。
【0014】
ミラー2aは、レーザ光等の光を反射する面である。ミラー2aは、本実施形態では、四角形状であるが、これに限定されず、円形状等であっても差し支えない。ミラー2aの両側には、ミラー2aから離れる方向に延出する支持梁2bが形成されている。言い換えると、ミラー2aの両側は、一対の支持梁2bで揺動可能に弾性的に支持されている。つまり、支持梁2bは、ミラー2aを揺動可能に支持するトーションバーとしての役割を持っている。板部2cは四角形状の平板であり、一辺から支持梁2bと直交する方向に延出する2本の接続部2eが形成されている。2本の接続部2e間に、2本の支持梁2bがそれぞれ接続している。板部2cの接続部2eが形成されている辺と反対側の一端には、被取付部2dが接続されている。本実施形態では、被取付部2dは、長方形状となっている。本実施形態では、被取付部2dは、その長手方向の中心で、板部2cの一端と接続している。振動板2は、ステンレスやチタン等の金属板材が、エッチング加工やプレス加工等の除去加工により、ミラー2a、支持梁2b、接続部2e、板部2c、被取付部2dが一体に形成され製造される。
【0015】
図1に示されるように、振動板2の被取付部2dが、基台1の取付部1b上に載置された状態で取り付けられている。本実施形態では、被取付部2dはスポット溶接により取付部1bに取り付けられている。但し、被取付部2dは、接着や所定の治具によるクランピングなど、他の方法によって取付部1bに取り付けられても差し支えない。図2に示されるように、振動板2の被取付部2d以外は、基台1の基部1aから離間している。もちろん、振動板2の板部2cは、基台1の基部1aと対向し離間している。図1や図2に示されるように、基台1のミラー2aと対向する位置(ミラー2aの下側位置)には、上方に開放した空間であるミラー可動凹部1cが凹陥形成されている。本実施形態では、接続部2eと対向する位置(接続部2eの下側位置)まで、ミラー可動凹部1cが形成されている。
【0016】
図1や図2に示されるように、基台1の基部1a上、つまり、振動板2の板部2cと対向する位置には、第2電極3が配設されている。本実施形態では、基台の基部1a上に絶縁層4が形成され、この絶縁層4上に第2電極3が接着されている。これにより、第2電極3と、基台1とは絶縁されている。つまり、後述する第1電極である板部2cと第2電極3は絶縁されている。なお、絶縁層4の材料には、SiO2、SiN、エポキシ、ポリイミドが含まれる。なお、振動板2が基台1に絶縁されて取り付けられている場合には、絶縁層4は不要である。
【0017】
本実施形態では、振動板2を金属で構成し、第2電極3と対向する位置にある板部2cを、第2電極3間との電圧の印加により静電気力が作用する第1電極としている。基台1の基部1aは、厚さが0.5mm以上あり、剛性がある一方で、振動板2は、厚さが0.05〜0.3mmであり、弾性的に変形可能となっている。第1電極である板部2cと第2電極3間に交流電圧を印加させると、静電気力により、第1電極である板部2cが第2電極3側へ吸引・反発が繰り返されて、板部2cが振動する。すると、板部2cの振動が、接続部2e、支持梁2bへと伝達し、一対の支持梁2bはねじれ振動する。すると、ミラー2aが励振されて、支持梁2bの形成方向を中心に揺動し、ミラー2aに入射した光が走査される。なお、第1電極と第2電極3間に印加する交流電圧は、ミラー2aの固有振動数に対応する周波数の交流電圧である。
【0018】
このように、本発明の光走査装置50は、基台1の基部1a上に形成された第2電極3と、第2電極3と対向する位置に離間されて配設された第1電極である板部2c間の交流電圧の印加により、ミラー2aを励振させる構造であるので、ミラー2aの作用角度によらず、第1電極である板部2cと第2電極3を近接させることが可能となる。このため、低電圧の交流電圧であっても、第1電極である板部2cを振動させ、ミラー2aを励振させることが可能となり、光走査装置の省電力化が可能となる。
【0019】
図2に示されるように、本実施形態では、ミラー2aと対向する位置に、ミラー可動凹部1cが形成されているので、ミラー2aの揺動が阻害されない。このため、第1電極である板部2cと第2電極3を可能な限り近接させることが可能となる。なお、第1電極である板部2cと第2電極3の離間距離は、5〜50μmである。第1電極である板部2cと第2電極3の離間距離が、50μmより大きければ、第1電極である板部2cに静電気力を作用させるための交流電圧の電圧が高くなり、光走査装置50の消費電力が高くなってしまう。一方で、第1電極である板部2cと第2電極3の離間距離が、5μmより小さいと、板部2cの振動により、板部2cが第2電極3に接触してしまう。
【0020】
本発明では、第1電極である板部2cと第2電極3間に作用する静電気力により、板部2cを振動させ、板部2cの振動を接続部2e及び支持梁2bを介してミラー2aに伝達させて、ミラー2aを励振させる構造である。このため、ミラー2aや、支持梁2b、接続部2eに静電気力が作用すると、ミラー2aの励振が阻害されてしまう。そこで、本実施形態では、図2に示されるように、第2電極3は、第1電極である板部2cと対向する位置のみに形成され、ミラー2a、支持梁2b、接続部2eに対向する位置には、形成されていない。このため、第2電極3と距離が離れている接続部2e、支持梁2b、ミラー2aには、殆ど静電気力が作用することが無く、ミラー2aの励振が阻害されない。
【0021】
以上説明した実施形態では、振動部2の板部2cを第1電極としているが、第2電極3と対向する位置の板部2cの裏面に独立した第1電極を貼設した実施形態としても差し支え無い。この実施形態の場合には、振動部2は金属で構成されていなくてもよく、振動部2をシリコン等の非金属材料で構成しても差し支え無い。
【0022】
本発明の光走査装置50は、微細な構造であることから、例えば、振動部2に衝撃が加わると破損する恐れがある。そこで、図3に示されるように、光走査装置50の側周部を取り囲む保護部材60で、振動部2を保護することが好ましい。図3に示される実施形態では、保護部材60は、上方が開放した箱形形状である。なお、図1〜図3に示される実施形態では、ミラー2aに対向する位置の基台1には、ミラー可動凹部1cが凹陥形成されているが、保護部材60が光走査装置50に取り付けられていない実施形態では、ミラー2aに対向する位置の基部1aを削除することにより、ミラー2aの作用角を確保することが可能となる。
【0023】
(画像投影装置の説明)
次に図4を用いて、画像投影装置200の説明をする。前記した光走査装置50は、画像を形成するために光を走査する構成として、画像投影装置200に用いることが可能である。図4に示される構成の画像投影装置200は、観察者の瞳孔901に入射した光を用いて網膜902上に画像を投影することによって、観察者に虚像を視認させる装置である。この装置は、網膜走査型ディスプレイともいわれる。本実施形態では、光走査装置50を、光を水平方向に走査する第1の光走査装置51として用い、この第1の光走査装置51で水平走査を行い、第2の光走査装置70で垂直走査を行うことにより、光を2次元走査させている。なお、第2の光走査装置70は、揺動するミラー70aを有し、このミラー70aが揺動することで、ミラー70aに入射したレーザ光が、垂直方向に走査される。第2の光走査装置70は、例えば、ムービングコイル方式で揺動する電磁型のMEMSミラーで構成可能である。
【0024】
画像投影装置200は、光生成手段150、光ファイバ161、コリメート光学系162、水平走査ドライバ181、垂直走査ドライバ182、第1の光走査装置51、リレー光学系163、第2の光走査装置70、及び、結像光学系190を備える。光生成手段150は、映像信号処理回路120、光源部130及び光合波部140から構成されている。映像信号処理回路120は、外部から入力される映像信号に基づいて、画像を形成するためのB信号、G信号、R信号、水平同期信号及び垂直同期信号を生成する。
【0025】
光源部130は、Bレーザドライバ131、Gレーザドライバ132、Rレーザドライバ133、Bレーザ134、Gレーザ135及びRレーザ136を備える。Bレーザドライバ131は、映像信号処理回路120からのB信号に応じた強度の青色の光を発生させるように、Bレーザ134を駆動する。Gレーザドライバ132は、映像信号処理回路120からのG信号に応じた強度の緑色の光を発生させるように、Gレーザ135を駆動する。Rレーザドライバ133は、映像信号処理回路120からのR信号に応じた強度の赤色の光を発生させるように、Rレーザ136を駆動する。Bレーザ134,Gレーザ135及びRレーザ136は、例えば半導体レーザや高調波発生機構付き固体レーザを用いて構成できる。
【0026】
光合波部140は、コリメート光学系141、142、143と、このコリメートされたレーザ光を合波するためのダイクロイックミラー144、145、146と、合波されたレーザ光を光ファイバ161に導く集光光学系147とを備える。Bレーザ134から出射した青色レーザ光は、コリメート光学系141によって平行光化される。平行光化された青色レーザ光は、ダイクロイックミラー144に入射する。Gレーザ135から出射した緑色レーザ光は、コリメート光学系142によって平行光化される。平行光化された緑色レーザ光は、ダイクロイックミラー145に入射する。Rレーザ136から出射した赤色レーザ光は、コリメート光学系143によって平行光化される。平行光化された赤色レーザ光は、ダイクロイックミラー146に入射する。ダイクロイックミラー144、145、146にそれぞれ入射した青色、緑色及び赤色レーザ光は、波長選択的に反射または透過されて1本の光として合波され、集光光学系147に達する。合波されたレーザ光は、集光光学系147によって集光され、光ファイバ161へ入射する。
【0027】
水平走査ドライバ181は、映像信号処理回路120から出力される水平同期信号に基づいて、第1の光走査装置51に印加する交流電圧を生成するものである。水平走査ドライバ181の出力側は、第1の光走査装置51の第1電極である板部2c(或いは、被取付部2dや基台1)と第2電極3にそれぞれ接続している。垂直走査ドライバ182は、映像信号処理回路120から出力される垂直同期信号に基づいて、第2の光走査装置70に印加する交流電圧を生成するものである。垂直走査ドライバ182の出力側は、第2の光走査装置70の第1電極である板部2c(或いは、被取付部2dや基台1)と第2電極3にそれぞれ接続している。
【0028】
光ファイバ161から出射したレーザ光は、コリメート光学系162によって平行光化される。平行光化されたレーザ光は、第1の光走査装置51のミラー2aに入射する。第1の光走査装置51の第1電極である板部2cは、水平走査ドライバ181から出力される交流電圧によって振動し、ミラー2aを励振させて揺動させる。ミラー2aに入射したレーザ光は水平方向に走査され、1次元走査光に変換される。
1次元走査光は、リレー光学系163を介して、第2の光走査装置70のミラー70aに、平行光線として入射する。
第2の光走査装置70は、垂直走査ドライバ182から出力される鋸波状の交流電圧によって、ミラー70aを等速で揺動させる。ミラー2aに入射した1次元走査光は垂直方向に走査され、2次元走査光に変換される。
なお、水平方向は、例えば使用者に対して左右方向である。また、垂直方向は、例えば使用者に対して上下方向である。2次元走査光は、単一或いは複数のレンズから構成された結像光学系190によって結像される。言い換えると、2次元走査光は、結像光学系190を介して、観測者の瞳孔901に平行光線として入射する。即ち、画像が観測者に提示される。
【0029】
以上説明した実施形態では、レーザ光を、水平走査させてから垂直走査させているが、レーザ光を、垂直走査させてから水平走査させる構成の実施形態であっても差し支え無い。
以上説明した実施形態では、光源部130は、レーザドライバ131〜133とレーザ134〜136とから構成されているが、光源部130は、電球、冷陰極管等の蛍光管、LED等であっても差し支え無い。
なお、網膜走査型ディスプレイの例で画像投影装置200を説明したが、壁面やスクリーンに画像を投影する画像投影装置200にも本発明の光走査装置50を用いることが可能なことは言うまでもない。
【0030】
なお、本発明の光走査装置50は、以上説明した画像投影装置200の他、レーザープリンター等のレーザ走査部に使用することも可能である。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う光走査装置や画像投影装置もまた技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
【符号の説明】
【0031】
1 基台
1a 基部
1b 取付部
1c ミラー可動凹部
2 振動板
2a ミラー
2b 支持梁
2c 板部(第1電極)
2d 被取付部
2e 接続部
3 第2電極
4 絶縁層
50 光走査装置
60 保護部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台部と
光を反射するミラーと、
前記ミラーの両側を揺動可能に支持し、前記ミラーから離れる方向に延出する一対の支持梁と、
前記一対の支持梁にそれぞれ接続され、前記支持梁の延出方向と直交する方向に延出する一対の接続部と、
一端側に前記接続部が接続され、前記基台部と対向する位置に離間して配設された平板状の板部と、
前記板部の前記基台部と対向する位置に形成された第1電極と、
前記板部の他端側に接続され、前記基台部に取り付けられる被取付部と、
前記基台上に形成された第2電極とを有し、
前記第1電極と前記第2電極間の交流電圧の印加により、前記ミラーが励振されて、前記ミラーに入射した光が走査されるように構成されたことを特徴とする光走査装置。
【請求項2】
前記第2電極は、前記第1電極にのみ対向する位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
【請求項3】
前記板部を金属材料で構成し、前記板部を前記第1電極としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光走査装置。
【請求項4】
少なくとも前記ミラーと対向する位置の前記基台部にミラー可動凹部を凹陥形成したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の光走査装置。
【請求項5】
基台部と
光を反射するミラーと、
前記ミラーの両側を揺動可能に支持し、前記ミラーから離れる方向に延出する一対の支持梁と、
前記一対の支持梁にそれぞれ接続され、前記支持梁の延出方向と直交する方向に延出する一対の接続部と、
一端側に前記接続部が接続され、前記基台部と対向する位置に離間して配設された平板状の板部と、
前記板部の前記基台部と対向する位置に形成された第1電極と、
前記板部の他端側に接続され、前記基台部に取り付けられる被取付部と、
前記基台上に形成された第2電極と、を有し、前記第1電極と前記第2電極間の交流電圧の印加により、前記ミラーが励振されて、前記ミラーに入射した光が走査されるように構成された光走査装置と、
前記第1電極と前記第2電極間に印加する交流電圧を生成する交流電圧生成部と、
前記ミラーに入射させる光を生成する光生成部と、
前記光走査装置で走査された光を、投影部に結像させる結像光学系を有することを特徴とする画像投影装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−68300(P2012−68300A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−210735(P2010−210735)
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】