説明

免疫関連疾患の治療のための新規組成物と方法

【課題】ヒトを含む、哺乳動物における免疫関連疾患の診断及び治療にとって有用な組成物の取得、及び方法の開発。
【解決手段】哺乳動物の免疫反応を刺激した結果として得られるタンパク質(アゴニスト及びアンタゴニスト抗体を含む)PRO52254ポリペプチド、そのアゴニスト及びアンタゴニストを同定した。免疫関連疾患は、免疫反応を抑制又は高めることによって治療することができる。該ペプチドは、抗原に対する免疫反応を刺激又は増強した。免疫反応の向上が有益である場合には、該ポリペプチドは治療的に用いることができる。或いは、免疫反応の緩和が有益である場合には(例えば炎症)、抗原に対する免疫反応を和らげる又は減じる免疫反応を抑制する分子(例えば中和抗体)を治療的に用いることができる。従って、該ポリペプチドは免疫関連及び炎症疾患の治療のための医薬及び薬剤を調製するために有用である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
図1(配列番号1)に示すヌクレオチド配列を含むヌクレオチド配列に対して、少なくとも80%の核酸配列同一性を有する単離された核酸。
【請求項2】
図2(配列番号2)に示すポリペプチドをコードするヌクレオチド配列に対して、少なくとも80%の核酸配列同一性を有する単離された核酸。
【請求項3】
図1(配列番号1)に示すヌクレオチド配列の完全長コード配列からなる単離された核酸。
【請求項4】
請求項1に記載の核酸を含んでなるベクター。
【請求項5】
ベクターで形質転換された宿主細胞によって認識されるコントロール配列に作用可能に結合している請求項4に記載のベクター。
【請求項6】
請求項4に記載のベクターを含んでなる宿主細胞。
【請求項7】
前記細胞がCHO細胞、大腸菌、又は酵母細胞である、請求項6に記載の宿主細胞。
【請求項8】
PRO52254ポリペプチドの製造方法において、前記PRO52254ポリペプチドの発現に適した条件下で請求項6に記載の宿主細胞を培養し、細胞培養物から前記PRO52254ポリペプチドを回収することを含んでなる方法。
【請求項9】
図2(配列番号2)に示すポリペプチドのアミノ酸配列に対して少なくとも80%のアミノ酸配列同一性を有する単離された核酸。
【請求項10】
異種アミノ酸配列と融合した請求項9に記載のポリペプチドを含んでなるキメラ分子。
【請求項11】
前記異種アミノ酸配列がエピトープタグ配列又はイムノグロブリンのFc領域である、請求項10に記載のキメラ分子。
【請求項12】
請求項9に記載のポリペプチドと特異的に結合する抗体。
【請求項13】
前記抗体がモノクローナル抗体、ヒト化抗体、又は一本鎖抗体である、請求項12に記載の抗体。
【請求項14】
担体と組み合わせた、(a)請求項9に記載のポリペプチド、(b)前記ポリペプチドのアゴニスト、(c)前記ポリペプチドのアンタゴニスト、或いは(d)前記ポリペプチドと結合する抗体、を含んでなる組成物。
【請求項15】
前記担体が製薬的に許容可能な担体である、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
(a)、(b)、(c)又は(d)の治療的有効量を含む、請求項14に記載の組成物。
【請求項17】
容器;
前記容器上のラベル;並びに
(a)請求項9に記載のポリペプチド、(b)前記ポリペプチドのアゴニスト、(c)前記ポリペプチドのアンタゴニスト、或いは(d)前記ポリペプチドと結合する抗体を含有し、前記容器に内包される組成物を具備する製造品であって、前記容器上のラベルによって組成物が免疫関連疾患の治療に用いることが可能であることが示される、製造品。
【請求項18】
治療の必要がある哺乳動物の免疫関連疾患を治療する方法において、(a)請求項9に記載のポリペプチド、(b)前記ポリペプチドのアゴニスト、(c)前記ポリペプチドのアンタゴニスト、或いは(d)前記ポリペプチドと結合する抗体、の治療的有効量を前記哺乳動物へ投与することを含んでなる方法。
【請求項19】
免疫関連疾患が、全身性紅斑性狼瘡、リウマチ様関節炎、骨関節症、若年性慢性関節炎、脊椎関節症、全身性硬化症、特発性炎症ミオパシー、シェーグレン症候群、全身性血管炎、サルコイドーシス、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性血小板減少、甲状腺炎、真性糖尿病、免疫仲介腎疾患、中枢又は末梢神経系の脱髄疾患、特発性脱髄性多発神経障害、ギラン-バレー症候群、慢性炎症脱随性多発神経障害、肝胆道疾患、感染性又は自己免疫性慢性活動性肝炎、原発性胆汁性肝硬変症、肉芽腫性肝炎、硬化性胆管炎、炎症性腸疾患、グルテン過敏性腸疾患、ウィップル病、自己免疫又は免疫媒介皮膚疾患、水疱性皮膚疾患、多形性紅斑、接触性皮膚炎、乾癬、アレルギー性疾患、喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、食物過敏症、蕁麻疹、肺の免疫疾患、好球性肺炎、特発性肺線維症、過敏性肺炎、移植関連疾患、移植片拒絶反応、又は移植片対宿主疾患である、請求項18の方法。
【請求項20】
試料中のPRO52254ポリペプチドの存在を決定する方法であって、該ポリペプチドを含むと思われる試料を抗PRO52254抗体に曝露し、前記試料の成分に対する前記抗体の結合を決定することを含んでなる方法。
【請求項21】
哺乳動物の免疫関連疾患を診断する方法において、(a)哺乳動物から採取した組織細胞の試験試料中、及び(b)同じ細胞型の既知の正常組織細胞のコントロール試料中における、PRO52254ポリペプチドをコードする遺伝子の発現レベルを検出することを含んでなり、コントロール試料と比較して試験試料中における前記遺伝子の発現レベルが高いか又は低いことにより、試験組織細胞が採取された哺乳動物における免疫関連疾患の存在が示される方法。
【請求項22】
哺乳動物の免疫関連疾患を診断する方法において、(a)前記哺乳動物から採取した組織細胞の試験試料と、抗PRO52254抗体とを接触させ、(b)抗体と試験試料中のポリペプチドの間の複合体の生成を検出することを含んでなり、前記複合体の形成により、試験組織細胞が採取された哺乳動物における免疫関連疾患の存在が示される方法。
【請求項23】
PRO52254ポリペプチドの活性を阻害する化合物を同定する方法であって、通常は前記ポリペプチドへ応答する細胞を(a)前記ポリペプチドと(b)候補化合物とに接触させ、前記細胞の(a)に対する応答性の欠如を測定することを含んでなる方法。
【請求項24】
PRO52254ポリペプチドをコードする遺伝子の発現を阻害する化合物を同定する方法であって、通常は前記ポリペプチドを発現する細胞を候補化合物と接触させ、前記遺伝子の発現の欠如を測定する方法。
【請求項25】
前記候補化合物がアンチセンス核酸である、請求項24の方法。
【請求項26】
PRO52254ポリペプチドの活性を模倣する化合物を同定する方法であって、通常は前記ポリペプチドへ応答する細胞を候補化合物と接触させ、前記細胞による前記候補化合物への応答性を測定することを含んでなる方法。
【請求項27】
哺乳動物の免疫反応を刺激する方法であって、前記哺乳動物に対し、PRO52254ポリペプチドアンタゴニストの有効量を投与することを含んでなり、前記免疫反応を刺激する方法。
【請求項28】
哺乳動物の炎症性免疫反応の診断方法において、(a)哺乳動物から採取した組織細胞の試験試料中、及び(b)同じ細胞型の既知の正常組織細胞のコントロール試料中における、PRO52254ポリペプチドをコードする遺伝子の発現レベルを検出することを含んでなり、コントロール試料と比較して試験試料中における前記遺伝子の発現レベルが高いか又は低いことにより、試験組織細胞が採取された哺乳動物における炎症性免疫反応の存在が示される方法。
【請求項29】
哺乳動物の乾癬の診断方法において、(a)哺乳動物から採取した組織細胞の試験試料中、及び(b)同じ細胞型の既知の正常組織細胞のコントロール試料中における、PRO52254ポリペプチドをコードする遺伝子の発現レベルを検出することを含んでなり、コントロール試料と比較して試験試料中における前記遺伝子の発現レベルが高いか又は低いことにより、試験組織細胞が採取された哺乳動物における乾癬の存在が示される方法。
【請求項30】
哺乳動物の炎症性腸疾患の診断方法において、(a)哺乳動物から採取した組織細胞の試験試料中、及び(b)同じ細胞型の既知の正常組織細胞のコントロール試料中における、PRO52254ポリペプチドをコードする遺伝子の発現レベルを検出することを含んでなり、コントロール試料と比較して試験試料中における前記遺伝子の発現レベルが高いか又は低いことにより、試験組織細胞が採取された哺乳動物における炎症性腸疾患の存在が示される方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−187677(P2010−187677A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−58499(P2010−58499)
【出願日】平成22年3月15日(2010.3.15)
【分割の表示】特願2004−536371(P2004−536371)の分割
【原出願日】平成15年9月9日(2003.9.9)
【出願人】(509012625)ジェネンテック, インコーポレイテッド (357)
【Fターム(参考)】