説明

入力データ記録装置及び入力データ記録方法

パソコン等のコンピュータ機器やCDプレーヤーのような音楽再生機器でも、DVDプレーヤーのような画像再生機器でも、データを再生できるようにデータを記録することができる入力データ記録装置及び入力データ記録方法の提供することを目的とし、入力データ記録装置に、画像データ、動画データ、楽曲音声データなどを入力するデータ入力手段7と、画像データをスライド表示するためのデータ編集手段8と、入力されたデータを画像再生機器で再生可能なVideo−CD形式等のデータや音楽再生機器で再生可能なAudio−CD形式等のデータに変換するデータ変換手段9と、これらのデータをコンピュータ機器又は音楽再生機器と画像再生機器等とで再生できるように機器のデータシーク順を考慮してCD−RやDVD−Rなどの記録媒体に記録するデータ転送手段10及びデータ記録手段11とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、パソコン等のコンピュータ機器やDVDプレーヤー、DVDレコーダー、ゲーム機等の画像再生機器、CDプレーヤー、MP3プレーヤー等の音楽再生機器で使用されるディスク型記録媒体にデータを記録する入力データ記録装置及び入力データ記録方法に関する。
【背景技術】
近年、写真画像に関する様々なサービスが提供されている。例えば、フィルムカメラで撮影した写真画像の場合は、ラボ等のフォトサービス店舗やコンビニエンスストア等の注文店舗にユーザが撮影したネガフィルムを持ち込むと、フォトサービス店舗では、ネガフィルムを現像した後、スキャナ等で画像データを読み取り、読み取った画像データをCD−R、DVD−R等の記録媒体に書き込んでユーザに提供するサービスが行われている。また、デジタルカメラで撮影した写真画像の場合も、デジタルカメラに記録された画像データやデジタルカメラ用の記録媒体に記録された画像データをCD−R、DVD−R等の記録媒体にバックアップするサービスが行われている(例えば、特開平5−182373号公報等)。
このようなサービスを利用することにより、ユーザはパソコン等のコンピュータ機器で写真画像を再生することができ、更に、スライドショーソフトを用いて写真画像をスライドショーとして効果的に表示したり、電子アルバムソフトを用いて、画像データをアルバムとして整理したり、画像編集ソフトを用いて画像データをユーザの好みに応じて加工する等の様々な処理を行うことができる。
【特許文献1】特開平5−182373号公報(第4−6頁、第3図)
しかしながら、上述したサービスは、画像データをパソコンで再生することを前提としているため、ユーザはパソコンの操作にある程度習熟している必要がある。そのため、パソコン操作に不慣れなユーザの場合は、画像データが記録された記録媒体を受け取っても簡単に写真画像を閲覧することはできず、サービスの利用促進の妨げとなっている。
一方、近年、DVDプレーヤーやDVDレコーダー、ゲーム機のようなディスク型記録媒体を用いる画像再生機器が販売されており、この画像再生機器は一般の家電製品と同様に簡単な操作で画像や音声を再生することができ、かつ、画像を高精細に再生することができることから広く普及している。しかしながら、このような画像再生機器は、該機器専用の形式でデータが記録されたCD−RやDVD−Rを再生するものであり、静止画を記録する一般的なフォーマットであるJPEG形式の画像データなどを再生することはできない。従って、CD−R書き込みサービスで提供される記録媒体を上記画像再生機器で利用することができないという問題がある。
また、上述したサービスを利用して記録媒体に楽曲音声データを記録する場合やレンタルショップなどで記録媒体に楽曲音声データを記録する場合、該楽曲音声データをAudio−CD形式やDVD−Audio形式、MP3形式などで記録すれば、該記録媒体をCDプレーヤーやMP3プレーヤーなどの音楽再生機器で再生することができるが、画像再生機器はこのような形式のデータに対応していないものもあり、画像データの場合と同様にこれらのサービスで得られる記録媒体を上記画像再生機器で利用することができないという問題もある。
【発明の開示】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その好ましい実施形態によれば、パソコン等のコンピュータ機器、CDプレーヤーやMP3プレーヤーなどの音楽再生機器でも、DVDプレーヤーやDVDレコーダー、ゲーム機のような画像再生機器でも、画像や音楽を再生できるようにデータを記録することができる入力データ記録装置及び入力データ記録方法を提供することができる。
上記課題を解決するために、本発明の好ましい実施形態は、入力データ記録装置が、特定種類のデータファイルと他の種類のデータファイルとを入力する入力手段と、該入力手段により入力された前記特定種類のデータファイルと前記他の種類のデータファイルとを1つのディスク型記録媒体に記録するデータ記録手段とを有する入力データ記録装置において、前記データ記録手段は、前記特定種類のデータファイルを再生する機器のデータシーク順を参照して、該機器による読み取り可能な領域に、前記特定種類のデータファイルのデータを記録するものである。
また、本構成の入力データ記録装置は、特定種類のデータファイルと他の種類のデータファイルとを入力する入力手段と、該入力手段により入力された前記特定種類のデータファイルと前記他の種類のデータファイルとを1つのディスク型記録媒体に記録するデータ記録手段とを有する入力データ記録装置において、前記データ記録手段は、前記ディスク型記録媒体における前記他の種類のデータファイルが記録される領域より内側の領域に、前記特定種類のデータファイルのデータを記録するものである。
また、本構成の入力データ記録装置は、データファイルを入力する入力手段と、複数種類のデータファイルを1つのディスク型記録媒体に記録するデータ記録手段とを有する入力データ記録装置において、前記データ記録手段は、前記複数種類のデータファイルの内の特定種類のデータファイルを再生する機器のデータシーク順を参照して、該機器による読み取り可能な領域に、前記特定種類のデータファイルのデータを記録するものである。
また、本構成の入力データ記録装置は、データファイルを入力する入力手段と、複数種類のデータファイルを1つのディスク型記録媒体に記録するデータ記録手段とを有する入力データ記録装置において、前記複数種類のデータファイルは、特定種類のデータファイルと他の種類のデータファイルとを含み、前記データ記録手段は、前記ディスク型記録媒体における前記他の種類のデータファイルが記録される領域より内側の領域に、前記特定種類のデータファイルのデータを記録するものである。
本構成においては、前記入力データ記録装置に、入力されたデータファイルを前記特定種類のデータファイルに変換するデータ変換手段を備える構成とすることができる。
また、本構成においては、前記特定種類のデータファイルは、Video−CD形式、DVD−Video形式又はHDTV形式のいずれかのデータファイルを含み、前記他の種類のデータファイルは、コンピュータで読み取り可能な形式のデータファイル又は音楽/音声に関するデータファイル(例えば、Audio−CD形式、DVD−Audio形式、MP3形式、WAV形式、WMA形式、アトラック形式などのデータファイル)を含むことが好ましい。
また、本構成においては、前記入力手段によるデータファイルの入力、又は、前記入力手段によるデータファイルの入力及び前記データ変換手段によるデータファイルの変換と、前記データ記録手段による前記ディスク型記録媒体へのデータファイルの記録と、を含む処理を一回の操作で実行させるための指示信号を送出する手段を備える構成とすることができる。
また、本方法の入力データ記録方法は、特定種類のデータファイルと他の種類のデータファイルとを入力し、入力された前記特定種類のデータファイルと前記他の種類のデータファイルとを1つのディスク型記録媒体に記録する入力データの記録方法であって、前記ディスク型記録媒体に、そのデータファイルを再生する機器により読み取り可能な領域が制限される前記特定種類のデータファイルを記録した後、前記他の種類のデータファイルを記録するものである。
また、本方法の入力データ記録方法は、特定種類のデータファイルと他の種類のデータファイルとを入力し、入力された前記特定種類のデータファイルと前記他の種類のデータファイルとを1つのディスク型記録媒体に記録する入力データの記録方法であって、前記ディスク型記録媒体における前記他の種類のデータファイルが記録される領域より内側の領域に、前記特定種類のデータファイルのデータを記録するものである。
また、本方法の入力データ記録方法は、データファイルを入力し、複数種類のデータファイルを1つのディスク型記録媒体に記録する入力データの記録方法であって、前記ディスク型記録媒体に、前記複数種類のデータファイルの内、そのデータファイルを再生する機器により読み取り可能な領域が制限される特定種類のデータファイルを記録した後、他の種類のデータファイルを記録するものである。
また、本方法の入力データ記録方法は、データファイルを入力し、複数種類のデータファイルを1つのディスク型記録媒体に記録する入力データの記録方法であって、前記複数種類のデータファイルは、特定種類のデータファイルと他の種類のデータファイルとを含み、前記ディスク型記録媒体における前記他の種類のデータファイルが記録される領域より内側の領域に、前記特定種類のデータファイルのデータを記録するものである。
このように、本発明の構成によれば、CD−R/RWやDVD±R/RW、DVD−RAM、Blu−rayディスクのようなディスク型記録媒体には、パソコン等のコンピュータ機器で再生可能な形式の静止画像データや動画データ、楽曲音声データ等のデータファイル(他の種類のデータファイル)と、DVDプレーヤーやDVDレコーダー、ゲーム機等の画像再生機器で再生可能な形式のデータファイル(特定種類のデータファイル)と、必要に応じてアプリケーションやコンテンツなどが、各々の機器で再生できるように所定の領域に記録されるため、パソコンの操作に不慣れなユーザは、画像再生機器を用いて画像データを簡単に再生することができ、また、パソコンの操作に習熟したユーザは、各種アプリケーションを用いて画像データを表示、編集、加工等を行うことができ、様々なユーザが利用することができる記録媒体を提供することができる。
また、本発明の別の構成によれば、上記ディスク型記録媒体には、CDプレーヤーやMP3プレーヤーなどの音楽再生機器で再生可能な形式のデータファイル(他の種類のデータファイル)と、DVDプレーヤーやDVDレコーダー、ゲーム機等の画像再生機器で再生可能な形式のデータファイル(特定種類のデータファイル)と、必要に応じてアプリケーションやコンテンツなどが、各々の機器で再生できるように所定の領域に記録されるため、映像付きで音楽を楽しみたいユーザは、画像再生機器を用いて動画データを簡単に再生することができ、また、音楽のみを楽しみたいユーザは、音楽再生機器を用いて楽曲音声データを簡単に再生することができ、様々なユーザが利用することができる記録媒体を提供することができる。
また、入力データ記録装置に、データファイル群との入力、又は、データファイルの入力及びデータファイルの変換と記録媒体への記録とを含む処理を一回の操作で実行させるための指示信号を送出する手段を設けることにより、簡単に所望のデータファイルが記録された記録媒体を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1の実施例に係る入力データ記録装置の構成を示す外観図である。
第2図は、本発明の第1の実施例に係る入力データ記録装置の他の構成を示す外観図である。
第3図は、本発明の第1の実施例に係る入力データ記録装置の機能を示すブロック図である。
第4図は、本発明の第1の実施例に係る入力データ記録方法の手順を示すフローチャート図である。
第5図は、本発明の第1の実施例に係る入力データ記録方法の他の手順を示すフローチャート図である。
第6(a)図は、本発明の第1の実施例に係る入力データ記録装置で作成される出力用記録媒体のフォルダ構成を示す図である。
第6(b)図は、本発明の第1の実施例に係る入力データ記録装置で作成される出力用記録媒体のフォルダ構成を示す図である。
第7図は、本発明の第1の実施例に係る入力データ記録装置で作成される出力用記録媒体のデータ記録領域を模式的に示す図である。
第8図は、本発明の第1の実施例に係る入力データ記録装置の他の構成を示す外観図である。
第9図は、本発明の第1の実施例に係る入力データ記録装置の他の構成を示す外観図である。
第10図は、本発明の第1の実施例に係る入力データ記録装置の他の構成を示す外観図である。
第11図は、本発明の第1の実施例に係る入力データ記録装置の他の構成を示す外観図である。
第12図は、本発明の第1の実施例に係る入力データ記録装置の他の構成を示す外観図である。
第13図は、本発明の第2の実施例に係る入力データ記録装置の構成を示す外観図である。
第14図は、本発明の第2の実施例に係る入力データ記録方法の手順を示すフローチャート図である。
第15図は、本発明の第2の実施例に係る入力データ記録装置で作成される出力用記録媒体のデータ記録領域を模式的に示す図である。
第16図は、本発明の第2の実施例に係る入力データ記録装置で作成される出力用記録媒体のデータ記録領域を模式的に示す図である。
第17図は、本発明の第2の実施例に係る入力データ記録装置で作成される出力用記録媒体のデータ記録領域を模式的に示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
従来技術で示したように、フィルムカメラやデジタルカメラで撮影した画像データをCD−R、DVD−R等の記録媒体に記録するサービスが行われており、このサービスを利用することにより、ユーザはパソコン上で画像データをスライド表示したり、電子アルバムとして整理したり、好みに応じて加工する等の様々な処理をすることができ、パソコン操作に習熟したユーザにとっては利用価値の高いサービスとなっている。
一方、DVDプレーヤーやDVDレコーダー、ゲーム機は、パソコンのように複雑な操作を必要とせず、簡単に画像データを再生することができ、かつテレビモニタで高精細な画像を観賞することができるという特徴があるが、DVDプレーヤーやDVDレコーダー、ゲーム機で再生できるデータは特別の形式で記録されたデータのみであるため、上記CD−R書き込みサービスで提供された記録媒体に記録された写真画像を表示することはできない。
このように、画像データを利用するユーザは、パソコンを用いアプリケーションを利用して画像データを再生するユーザや、DVDプレーヤーやDVDレコーダー、ゲーム機を用い簡単な操作で画像データを再生するユーザなど様々であり、上記CD−R書き込みサービスを普及させるためには、多様なユーザの要求に応えて幅広く写真画像を利用できるようにする必要がある。
また、上述した問題は画像再生機器とCDプレーヤーやMP3プレーヤーなどの音楽再生機器との間にも同様に生じ、楽曲音声の一般的なフォーマットであるAudio−CD形式やDVD−Audio形式、MP3形式、WAV形式、WMA形式、アトラック形式などの楽曲音声データは音楽再生機器では再生できるが、画像再生機器では再生することはできないため、音楽に関連したサービスを普及させるためには、多様なユーザの要求に応えて幅広く音楽を利用できるようにする必要がある。
そこで、本発明では、入力データ記録装置に、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話機等の写真撮影機器で撮影した画像データや、記録媒体に記録された画像データ、写真フィルムをスキャンして得た画像データ、動画データ、楽曲音声データなどの様々なデータを入力するデータ入力手段と、必要に応じて、入力された画像データをスライドショーとして表示するための編集を可能とするデータ編集手段と、データ編集手段で編集したスライドショーの動画データや入力された動画データをDVDプレーヤーやDVDレコーダー、ゲーム機等の画像再生機器で再生可能なVideo−CD形式、DVD−Video形式、HDTV形式等のデータに変換したり、入力された楽曲音声データをCDプレーヤーやMP3プレーヤーなどの音楽再生機器で再生可能なAudio−CD形式、DVD−Audio形式、MP3形式、WAV形式、WMA形式、アトラック形式等のデータに変換するデータ変換手段と、これらのデータやアプリケーション、コンテンツなどを、コンピュータ機器又は音楽再生機器と画像再生機器等の異なる機器で再生できるように機器のデータシーク順を考慮してCD−R/RWやDVD±R/RW、DVD−RAM、Blu−rayディスクなどの記録媒体に記録するデータ転送手段及びデータ記録手段とを設けることにより、コンピュータ機器又は音楽再生機器、及び画像再生機器のいずれを用いても画像データに基づく画像又は楽曲音声データに基づく音楽の再生が可能となり、様々なユーザの要求に応えることができる。また、入力データ記録装置に、データの入力からデータの記録に至る一連の処理を一回の操作で実行させるための指示信号を送出する手段(メインメニュー画面などに表示されるボタンや物理的な専用ボタンなど)を設けることにより、簡単に所望のデータファイルが記録された出力用記録媒体を作成することができる。以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明するが、第1の実施例では、パソコンと画像再生機器の双方で再生可能な記録媒体を作成する方法について、第2の実施例では、音楽再生機器と画像再生機器の双方で再生可能な記録媒体を作成する方法について記載する。
【実施例1】
まず、本発明の第1の実施例に係る入力データ記録装置及び入力データ記録方法ついて、第1図乃至第12図を参照して説明する。第1図及び第2図は、本発明の第1の実施例に係る入力データ記録装置の構成を模式的に示す図であり、第3図は、入力データ記録装置の機能を示すブロック図である。また、第4図及び第5図は、本実施例の入力データ記録方法の手順を示すフローチャート図であり、第6図は、記録媒体のフォルダ構成を示す図、第7図は、記録媒体におけるデータの記録領域を示す図である。また、第8図乃至第12図は、本実施例に係る入力データ記録装置の他の構成を模式的に示す図である。
なお、以下の説明で使用する「画像データ」とは静止画像データや動画データ、画像情報を含むデータの総称である。また、「静止画像データ」とは、1枚の独立した画像データであり、ファイル形式によって、全ての画素のデータがそのまま書かれているものや、冗長度を省いて圧縮したデータとして書かれているものもある。例えば、パソコン等のコンピュータ機器で表示可能な形式としてはJPEG方式で圧縮されたものが一般的であり、DVDプレーヤーやDVDレコーダー、ゲーム機等の画像再生機器で再生可能な形式としてVideo−CD形式やDVD−Video形式、HDTV形式などがあるが、他の方式で圧縮されたファイルや圧縮されていないファイルであってもよい。
また、「動画データ」とは、ある一定時間間隔で画像を切り変えて表示するためのデータであり、例えば、MPEGなどのファイルでは、基準となる画像のデータは独立したデータとして書かれており、それだけで画像の再現が可能であるが、それ以降は、基準画像との差分だけが記録されるため、基準の画像と比較して初めて画像が再現される。
まず、本発明の第1の実施例に係る入力データ記録装置の構成について、第1図を参照して説明する。本実施例の入力データ記録装置1は、スマートメディア、コンパクトフラッシュ(登録商標)、メモリースティック(登録商標)、SDメモリーカード、マルチメディアカードなどの画像データが記録された記録媒体(以下、入力用メディア13と呼ぶ。)を装填する入力用メディア装填部2a、写真フィルムをスキャンして得られた画像データなどが記録された入力用記録媒体14を装填する入力用記録媒体装填部2b、デジタルカメラ15やカメラ付き携帯電話機16等の撮影機器(以下、カメラ機能を備えたデジタル機器を撮影機器と呼ぶ。)から有線又は無線、赤外線等によって画像データを読み取るための機器接続部3、必要に応じて、通信ネットワーク19を介して他のコンピュータ機器やサーバ18と接続するためのネットワーク接続部等のデータ入力手段と、これらの記録媒体や撮影機器から読み取った画像データを記録するCD−R/RWやDVD±R/RW、DVD−RAM、Blu−rayディスク等の出力用記録媒体17を装填する出力用記録媒体装填部4と、スライドショーの設定等の操作を行う操作部6及び表示部5とを備えている。また、入力データ記録装置の任意の位置に、データの入力からデータの記録に至る一連の処理を一回の操作で実行させるための指示信号を送出する一発作成ボタン23(ここでは物理的な専用ボタンとしているが表示部5の画面上に一発作成アイコン23aなどを表示してもよい。)が設けられている。
また、入力データ記録装置1の機能をブロック図で示すと第3図のようになる。すなわち、入力用メディア装填部2a、入力用記録媒体装填部2b、機器接続部3、ネットワーク接続部等を用いてコンピュータ機器20で再生可能な静止画像データや動画データ、楽曲音声データ等を入力するデータ入力手段7と、表示部5や操作部6を用いて、入力した静止画像データや動画データ、楽曲音声データを用いてスライドショーとして表示するための編集等を行うデータ編集手段8と、編集したスライドショーのデータをDVDプレーヤーやDVDレコーダー、ゲーム機等の画像再生機器21で再生可能なVideo−CD、DVD−Video、HDTV等の形式のデータに変換するデータ変換手段9と、入力したデータや変換したデータ、アプリケーション、コンテンツ等のデータを、コンピュータ機器20及び画像再生機器21の双方で再生できるように記録順序を制御するデータ転送手段10と、データ転送手段10によって転送されたデータを出力用記録媒体17に書き込むデータ記録手段11と、入力されたデータを用いてスライドショーを再生するためのスライドショープログラム等のアプリケーションプログラムや入力されたデータに関連するコンテンツ等を記憶する記憶手段12とを備えている。
なお、ここでは、説明を容易にするためにデータ転送手段10とデータ記録手段11とを便宜上別々な手段としているが、これらは一つの手段として構成されていてもよい。また、本実施例では、入力データ記録装置1をデータの入力、編集、変換、記録までを一貫して行う装置として記載するが、本発明の入力データ記録装置1は、入力されたデータをコンピュータ機器20及び画像再生機器21の双方で再生できるように記録する機能を備えていればよく、上記手段の中でデータ入力手段7とデータ転送手段10とデータ記録手段11とを少なくとも備えていればよい。
また、第1図では卓上型の入力データ記録装置1を記載しているが、入力データ記録装置1の形態は任意であり、例えば、第2図に示すようにコンビニエンスストア等に設置可能なキオスク型の装置としてもよいし、第8図に示すように上記手段を備えたパソコンとしたり、第9図に示すように専用のセットトップボックスとしたり、第10図に示すようにポータブルライターなどとしてもよく、また、第11図に示すように記憶手段や演算手段を備えたDVDレコーダーやHDDレコーダーとしたり、第12図に示すようにカーナビゲーション装置などとしてもよい。また、本実施例では入力データ記録装置1を単体で動作する装置として記載しているが、例えば、ネガフィルムを現像する装置や現像済みの写真フィルムをスキャンして画像情報を読み取る装置等と合体した装置としてもよい。
上記構成の入力データ記録装置1を用いて、データを入力してから出力用記録媒体17にデータが記録されるまでの手順について、第4図のフローチャート図を参照して説明する。
まず、ステップS101において、入力データ記録装置1の入力メディア装填部2aや入力用記録媒体装填部2bにデータが書き込まれた入力用メディア13やCD−R/RWやDVD±R/RW、DVD−RAM、Blu−rayディスク等の入力記録媒体14を装填したり、機器接続部3にデジタルカメラ15やカメラ付き携帯電話機16等の撮影機器を接続したり、ネットワーク接続部を用いて通信ネットワーク19を介して他のコンピュータ機器やサーバ18に接続する等の各種方法により、データ入力手段7を用いて所望のデータを入力する。
ここで、入力するデータは、静止画像データに限らず、動画データやこれらのデータをスライドショーとして表示する際に再生される楽曲音声データ等を含んでいてもよい。また、本実施例の入力データ記録装置1では、コンピュータ機器20用の形式のデータを画像再生機器21用の形式のデータに変換する機能を備えているため、データ入力手段7からはコンピュータ機器20用の形式のデータのみが入力される構成としてもよいが、画像再生機器21用の形式のデータも同時に入力される構成としてもよい。なお、コンピュータ機器20用の静止画像データとしては、JPEG、BMP、JIF、TIFF、Exif、RAW、静止画像データに楽曲音声データが関連付けされたアフターレコーディング付きデータ(例えば、JPEG+WAVなど、以下、アフレコ付きデータと略す。)等、動画データとしては、AVI、MOV、MPEG1、2、4、7、WMV等、コンピュータ機器20で読み取り可能な任意の形式のデータを用いることができる。
次に、ステップS102で、入力されたデータの中に画像再生機器21用の形式のデータが含まれているか否かを判断し、画像再生機器21用の形式のデータが含まれている場合にはステップS105以降の処理を行う。
また、入力されたデータの中に画像再生機器21用の形式のデータが含まれておらず、入力された画像データをスライドショーとして再生する場合には、ステップS103で、データ編集手段8を用いて所定のスライドショー設定画面を表示部5に表示し、操作部6を用いてスライド表示する画像データの選択、表示順の設定、楽曲音声データの選択、スライド効果の設定、スライドショーと共に再生する動画データの選択等を行う。そして、コンピュータ機器20でスライドショーを再生するために、スライドショーの設定条件を記録した設定データを作成する。
次に、ステップS104で、データ変換手段9では、データ編集手段8で編集された設定条件に基づいて静止画像データから動画データを作成し、DVDプレーヤーやDVDレコーダー、ゲーム機等の画像再生機器21で読み取り可能な形式(Video−CD形式やDVD−Video形式、HDTV形式等)に変換する。この動画データの作成方法は限定されないが、例えば、静止画像データに予め定められたスライド効果に基づく差分データを付加して生成することができる。
次に、コンピュータ機器用のデータと画像再生機器用のデータの書き込みを行うが、コンピュータ機器20では、データが出力用記録媒体17のどの領域に書き込まれていても読み込むことができるが、DVDプレーヤーやDVDレコーダー、ゲーム機等の画像再生機器21の場合、データシーク順(すなわち、データを読み込む順序)が設定されており、データが記録される領域によっては画像再生機器21で読み込むことができなくなってしまう。そこで、本実施例では、画像再生機器用のデータが所定の領域(一般的にはディスク型記録媒体の場合は内側)に記録されるように記録順を制御している。
具体的には、ステップS105で、データ転送手段10は、データ変換手段9で作成された画像再生機器21用の動画データ、静止画像データを再生するためのアプリケーション、関連付けデータ等(以下、これらを総称して画像再生機器用ファイル群と呼ぶ。)を、記憶手段12に予め設けられた書き込み用の所定のフォルダに転送する。すると、ステップS106で、データ記録手段11は、該フォルダから画像再生機器用ファイル群を読み出して、第7図に示すように、出力用記録媒体装填部4に装填されたCD−R/RWやDVD±R/RW、DVD−RAM、Blu−rayディスク等の出力用記録媒体17の内側(画像再生機器用ファイル群記録領域17a)に記録する。なお、ここで、動画データの画像形式としてMPEG1を用いCD−Rに記録すればVideo−CD形式の出力用記録媒体17を作成することができ、動画データの画像形式としてMPEG2を用いDVD−Rに記録すればDVD−Video形式の出力用記録媒体17を作成することができ、どの形式のデータに変換し、どのような種類の出力用記録媒体17に記録するかをユーザが選択できる構成としてもよい。
次に、ステップS107で、データ記録手段11は、コンピュータ機器20用のデータの記録を行う前に、画像再生機器21で使用可能なデータの領域を区分するために一旦セッションをクローズする。
次に、ステップS108で、データ転送手段10は、データ入力手段7で入力したコンピュータ機器20用の静止画像データや動画データ、楽曲音声データ、静止画像データをスライド表示するためのアプリケーション、スライドショーの設定データ等(以下、これらを総称してコンピュータ機器用ファイル群と呼ぶ。)を、記憶手段12に予め設けられた書き込み用の所定のフォルダに転送する。すると、ステップS109で、データ記録手段11は、該フォルダからコンピュータ機器用ファイル群を読み出して、第7図に示すように出力用記録媒体17に先に記録された画像再生機器用ファイル群の外側(コンピュータ機器用ファイル群記録領域17b)に記録する。
上記手順でデータ及びプログラムが書き込まれた出力用記録媒体17は、例えば、第6(a)図に示すようになり、画像再生機器21で再生するためのデータやアプリケーションなどが格納される画像再生機器用ファイル群格納部と、コンピュータ機器で再生するデータやアプリケーションなどが格納されるコンピュータ機器用ファイル群格納部とを含み構成される。
また、画像再生機器用ファイル群格納部には、例えば、TV画面に静止画像データを表示するためのアプリケーションを格納するフォルダ(DAT)と、静止画像データを元に生成した動画データを格納するフォルダ(MPEGAV)と、TV画面に表示する画像データを格納するフォルダ(SEGMENT)と、画像データをVideo−CD形式やDVD−Video形式、HDTV形式用データ等として関連付けるファイルを格納するフォルダ(VCD)とが含まれている。
また、コンピュータ機器用ファイル格納部には、例えば、各種データを一括して管理するためのフォルダ(PS_Roll)と、スライドショープログラムなどのアプリケーションが格納されるアプリケーション格納部(APPL)と、デザインなどの専用コンテンツが格納される専用コンテンツ格納部(CONTENTS)とが含まれ、PS_Rollフォルダの下位の階層には、メディア毎、機器毎、ロット毎のデータを格納するサブフォルダ(ROフォルダ)が形成され、そのサブフォルダには静止画像データ(DSC00001.jpg等)と静止画像データを元に生成した動画データ(MOV00001.avi等)とスライドショー実行時に再生される楽曲音声データ(AudioA.mp3)等が格納される。
なお、第6(a)図のフォルダ構成は例示であり、アプリケーションや専用コンテンツは必ずしも必要ではない。また、出力用記録媒体17に記録されたデータをパソコンで認識し自動的に再生するための情報ファイルや実行ファイルを含めたり、ロット毎のデータを格納するフォルダに静止画像データに対応するサムネイルデータやスクリーンネイルデータを含めたり、画像再生機器用ファイル格納部の中にTV用スライドショーのBGMとして再生可能な楽曲音声データを含める構成とすることもできる。
また、画像データの管理を容易にするために、予め定められたルールに従ってフォルダを構成し、そのフォルダにユニークな名称を付与して記録してもよい。例えば、第6(a)図に示すように、ROフォルダの名称を”RO_AABC_XXXXX_YYMMDD_yyy_zzz”(AAは国別のコード番号(00〜ZZ)、Bは地域別のコード番号(0〜Z)、Cは記録媒体の作り方を示すコード番号(例えば、キオスクで作った場合はk、ラボで作った場合はLなど)、XXXXXはランダムなID番号、yymmddは書き込み年月日を特定する数字、yyyは日毎のシーケンシャル番号、zzzは所定の単位毎(例えば、フィルム毎やメディア毎、機器毎など)のシーケンシャル番号)などとしてもよいし、更に、第6(b)図に示すように、PSフォルダの上位に移住してきた画像データの格納場所を示すフォルダ(PS_AABC_XXXXX_YYMMDD_zzz)などを作成してもよく、このような構成とすれば画像データの管理が更に容易になる。
上記入力データの記録手順は、データ転送手段10が画像再生機器用ファイル群とコンピュータ機器用ファイル群の転送順序を制御する場合の手順であるが、これらのデータを同時に転送して、データ記録手段11側で順番に書き込む順序を制御するようにしてもよい。その場合の手順について第5図のフローチャート図を参照して説明する。
まず、前記した手順と同様に、ステップS201において、データ入力手段7を用いて、入力メディア装填部2aや入力用記録媒体装填部2b、機器接続部3、ネットワーク接続部から所望のデータを入力し、ステップS202で入力されたデータの中に画像再生機器21用の形式のデータが含まれているか否かを判断し、含まれていない場合は、ステップS203で、データ編集手段8を用いて、スライド表示する画像データの選択、表示順の設定、楽曲音声データの選択、スライド効果の設定、スライドショーと共に再生する動画データの選択等を行う。次に、ステップS204で、静止画像データから動画データを作成し、画像再生機器21で読み取り可能な形式(Video−CD形式やDVD−Video形式、HDTV形式等)に変換する。
次に、ステップS205で、データ転送手段10は、データ変換手段9で変換された画像再生機器用のファイル群とデータ入力手段7で入力したコンピュータ機器用のファイル群とを、記憶手段12に予め設けられた書き込み用の所定のフォルダに記憶する。すると、データ記録手段11は、ステップS206で、該フォルダに記録されたデータの中から画像再生機器用ファイル群を抽出した後、ステップS207で、画像再生機器21のデータシーク順を考慮して、画像再生機器用ファイル群を出力用記録媒体17の内側に書き込む。
次に、ステップS208で、データ記録手段11は、一旦セッションをクローズした後、ステップS209で、書き込み用のフォルダに格納されたコンピュータ機器用ファイル群を抽出し、ステップS210で、出力用記録媒体17の画像再生機器用ファイル群が書き込まれた領域の外側にコンピュータ機器用ファイル群を書き込む。このような手順によってもコンピュータ機器20及び画像再生機器21の双方で再生可能な出力用記録媒体17を作成することができる。
なお、データの入力、スライドショー編集、データ形式の変換などの各々の処理に際して、入力データ記録装置1の表示部5に処理の状態を表示し、操作部6を操作して順次処理を行う構成とすることもできるが、操作が煩雑になると入力データ記録装置1の利用が敬遠されてしまう恐れがある。そこで、入力データ記録装置1の操作部6や表示部5などの任意の位置に第1図、第2図、第8図〜第12図に示すような一発作成ボタン23を設ける構成とすることもできる。この一発作成ボタン23を押すと、入力用メディア装填部2aに装填された入力用メディア13や入力用記録媒体装填部2bに装填部2bに装填された入力用記録媒体14、機器接続部3に接続されたデジタルカメラ15などから自動的に画像データなどを読み取り、予め定められた条件でスライドショーの動画データを作成し、該動画データを予め定められたデータ形式に変換した後、出力用記録媒体17の所定の領域に記録するように各々の手段を制御する指示信号が送出されるため、ステップS101やS201で入力用メディア13などを装填した後、一発作成ボタン23を押すのみで、簡単にコンピュータ機器20及び画像再生機器21の双方で再生可能な出力用記録媒体17を作成することができる。
このように、本実施例の入力データ記録装置1では、機器のデータシーク順を考慮して、例えば、DVDプレーヤーやDVDレコーダー、ゲーム機のようにディスク型記録媒体の内側からデータを読み込む機器の場合は、出力用記録媒体17の内側に画像再生機器用ファイル群を書き込んだ後、その外側にコンピュータ機器用ファイル群を書き込むといった制御が行われるため、ユーザは、出力用記録媒体17を用いて、画像再生機器21及びコンピュータ機器20の双方で静止画像データのスライドショーや動画を鑑賞することができ、写真画像を幅広く活用できるようにすることができる。
【実施例2】
次に、本発明の第2の実施例に係る入力データ記録装置及び入力データ記録方法ついて、第13図乃至第17図を参照して説明する。第13図は、本発明の第2の実施例に係る入力データ記録装置の構成を模式的に示す図であり、第14図は、本実施例の入力データ記録方法の手順を示すフローチャート図である。また、第15図乃至第17図は、記録媒体におけるデータの記録領域を示す図である。
本実施例に係る入力データ記録装置の構成について、第13図を参照して説明する。本実施例の入力データ記録装置1は、スマートメディア、コンパクトフラッシュ(登録商標)、メモリースティック(登録商標)、SDメモリーカード、マルチメディアカードなどの画像データや楽曲音声データが記録された入力用メディア13を装填する入力用メディア装填部2a、楽曲音声データが記録された入力用記録媒体14を装填する入力用記録媒体装填部2b、カメラ付き携帯電話機16などの携帯機器から有線又は無線、赤外線等によって画像データや楽曲音声データを読み取るための機器接続部3、必要に応じて、通信ネットワーク19を介して他のコンピュータ機器やサーバ18と接続するためのネットワーク接続部等のデータ入力手段と、これらの記録媒体や携帯機器から読み取った画像データや楽曲音声データをそのまま又は変換して記録するCD−R/RWやDVD±R/RW、DVD−RAM、Blu−rayディスク等の出力用記録媒体17を装填する出力用記録媒体装填部4と、必要に応じてスライドショーの設定等の操作を行う操作部6及び表示部5とを備えている。また、入力データ記録装置の任意の位置に、データの入力からデータの記録に至る一連の処理を一回の操作で実行させるための指示信号を送出する一発作成ボタン23(ここでは物理的な専用ボタンとしているが表示部5の画面上に一発作成アイコン23aなどを表示してもよい。)が設けられている。
また、入力データ記録装置1は第1の実施例と同様の機能を備える。すなわち、入力用メディア装填部2a、入力用記録媒体装填部2b、機器接続部3、ネットワーク接続部等を用いてCDプレーヤーやMP3プレーヤーなどの音楽再生機器22やDVDプレーヤーやDVDレコーダー、ゲーム機等の画像再生機器21で再生するデータの基となる静止画像データや動画データ、楽曲音声データ等を入力するデータ入力手段7と、表示部5や操作部6を用いて、必要に応じて、入力した静止画像データや動画データ、楽曲音声データを用いてスライドショーとして表示するための編集等を行うデータ編集手段8と、編集したスライドショーの動画データや入力された動画データを画像再生機器21で再生可能なVideo−CD形式、DVD−Video形式、HDTV形式等のデータに変換したり、入力された楽曲音声データを音楽再生機器22で再生可能なAudio−CD形式やDVD−Audio形式、MP3形式のデータに変換するデータ変換手段9と、入力したデータや変換したデータ、アプリケーション、コンテンツ等のデータを、音楽再生機器22及び画像再生機器21の双方で再生できるように記録順序を制御するデータ転送手段10と、データ転送手段10によって転送されたデータを出力用記録媒体17に書き込むデータ記録手段11と、アプリケーションプログラムや入力されたデータに関連するコンテンツ等を記憶する記憶手段12とを備えている。
なお、本実施例においても入力データ記録装置1の形態は任意であり、例えば、レンタルショップやコンビニエンスストア等に設置可能なキオスク型の装置としてもよいし、上記手段を備えたパソコンとしたり、専用のセットトップボックスとしたり、ポータブルライターとしたり、記憶手段や演算手段を備えたDVDレコーダーやHDDレコーダー、カーナビゲーション装置などとしてもよい。
上記構成の入力データ記録装置1を用いて、データを入力してから出力用記録媒体17にデータが記録されるまでの手順について、第14図のフローチャート図を参照して説明する。
まず、ステップS301において、入力データ記録装置1の入力メディア装填部2aや入力用記録媒体装填部2bにデータが書き込まれた入力用メディア13やCD−R/RWやDVD±R/RW、DVD−RAM、Blu−rayディスク等の入力記録媒体14を装填したり、機器接続部3にデジタルカメラ15やカメラ付き携帯電話機16等の撮影機器を接続したり、ネットワーク接続部を用いて通信ネットワーク19を介して他のコンピュータ機器やサーバ18に接続する等の各種方法により、データ入力手段7を用いて所望のデータを入力する。
ここで、入力するデータは、音楽再生機器22で再生される楽曲音声データ、又は画像再生機器21で再生される動画データを作成する際に利用される楽曲音声データ(例えば、Audio−CD形式、DVD−Audio形式、MP3形式、WAV形式、WMA形式、アトラック形式などのデータ)と、画像再生機器21で再生される動画データを作成する際に利用される静止画像データや動画データ(例えば、静止画像データとしてはJPEG、BMP、JIF、TIFF、Exif、RAW、アフレコ付きデータ等、動画データとしてはAVI、MOV、MPEG1、2、4、7、WMVなど)が含まれる。また、本実施例の入力データ記録装置1では、データの変換は必ずしも必要ではないため、データ入力手段7から画像再生機器21用のデータ(例えば、Video−CD形式、DVD−Video形式、HDTV形式など)が直接入力される構成としてもよい。
次に、入力されたデータの種類に応じて以下の処理を行う。なお、音楽再生機器22(又は画像再生機器21)の種別によって再生可能なデータの種類が異なり、音楽再生機器22(又は画像再生機器21)で再生できるデータと再生できないデータとを明確に分類することはできないため、以下では例示として分類する。
まず、第1の形態は、入力された画像データや楽曲音声データがそのままでは画像再生機器21や音楽再生機器22で再生できない(音楽再生機器22全般で再生できない場合と特定の種類の音楽再生機器22では再生できない場合の双方を含む。)形式のデータの場合(例えば、画像データがJPEG、BMP、JIF、TIFF、Exif、RAW、アフレコ付きデータ、AVI、MOV、MPEG1、2、4、7、WMV等、楽曲音声データがWAV、WMA、MP3、アトラック形式等の場合)である。この場合は、必要に応じて、ステップS302で、データ編集手段8を用いて所定のスライドショー設定画面を表示部5に表示し、操作部6を用いてスライド表示する画像データの選択、表示順の設定、楽曲音声データの選択(画像再生機器21で再生される動画データの作成に利用する楽曲音声データと音楽再生機器22用に記録する楽曲音声データとは同じであってもよいし異なってもよい。)、スライド効果の設定、スライドショーと共に再生する動画データの選択等を行う。次に、ステップS303で、データ変換手段9では、データ編集手段8で編集された設定条件に基づいて、例えば、静止画像データに予め定められたスライド効果に基づく差分データを付加する等の手法を用いて、静止画像データから動画データを作成して画像再生機器21で読み取り可能な形式(Video−CD形式やDVD−Video形式、HDTV形式等)のデータに変換し、更に、入力された楽曲音声データを音楽再生機器22で再生可能な形式(Audio−CD形式やDVD−Audio形式、MP3等)のデータに変換する。
また、第2の形態は、入力された楽曲音声データは音楽再生機器22で再生できるが、画像データはそのままでは画像再生機器21で再生できない形式のデータの場合(例えば、画像データがJPEG、BMP、JIF、TIFF、Exif、RAW、アフレコ付きデータ、AVI、MOV、MPEG1、2、4、7、WMV等、楽曲音声データがAudio−CD形式やDVD−Audio形式、MP3等の場合)である。この場合は、第1の形態と同様に、必要に応じて、ステップS304で、データ編集手段8を用いて所定のスライドショー設定画面を表示部5に表示し、操作部6を用いてスライド表示する画像データの選択、表示順の設定、楽曲音声データの選択、スライド効果の設定、スライドショーと共に再生する動画データの選択等を行う。次に、ステップS305で、データ変換手段9では、データ編集手段8で編集された設定条件に基づいて、静止画像データから動画データを作成して画像再生機器21で読み取り可能な形式(Video−CD形式やDVD−Video形式、HDTV形式等)のデータに変換する。また、必要に応じて、入力された楽曲音声データがMP3形式であり音楽再生機器22がCDプレーヤーの場合や、入力された楽曲音声データがAudio−CD形式やDVD−Audio形式であり音楽再生機器22がMP3プレーヤーの場合は、データ変換手段9を用いて、Audio−CD形式やDVD−Audio形式などとMP3形式などとの変換を行う。
また、第3の形態は入力された画像データは画像再生機器21で再生できるが、楽曲音声データはそのままでは音楽再生機器22で再生できない形式のデータの場合(例えば、画像データがVideo−CD形式やDVD−Video形式、HDTV形式等、楽曲音声データがWAV、WMA、MP3、アトラック形式等の場合)である。この場合は、ステップS306で、データ変換手段9では、入力された楽曲音声データのみを音楽再生機器22で再生可能な形式(Audio−CD形式やDVD−Audio形式、MP3等)のデータに変換する。
そして、入力された画像データ及び楽曲音声データが画像再生機器21及び音楽再生機器22で再生可能な形式のデータの場合(例えば、画像データがVideo−CD形式やDVD−Video形式、HDTV形式等、楽曲音声データがAudio−CD形式やDVD−Audio形式、MP3等の場合:第4の形態)や、ステップS303、S305及びS306で入力されたデータの形式に変換した後、音楽再生機器用のデータと画像再生機器用のデータの書き込みを行うが、第1の実施例で示したように、画像再生機器21の場合はデータシーク順が設定されており、データが記録される領域によっては画像再生機器21で読み込むことができなくなってしまうため、画像再生機器用のデータが所定の領域(一般的にはディスク型記録媒体の場合は内側)に記録されるように記録順を制御する。
具体的には、ステップS307で、データ転送手段10は、データ入力手段7で入力した画像再生機器20用の動画データ又は変換手段9で変換された画像再生機器21用の動画データ、静止画像データを再生するためのアプリケーション、関連付けデータ等の画像再生機器用ファイル群を、記憶手段12に予め設けられた書き込み用の所定のフォルダに転送する。すると、ステップS308で、データ記録手段11は、該フォルダから画像再生機器用ファイル群を読み出して、第15図に示すように、出力用記録媒体装填部4に装填されたCD−R/RWやDVD±R/RW、DVD−RAM、Blu−rayディスク等の出力用記録媒体17の内側(画像再生機器用ファイル群記録領域17a)に記録する。
次に、ステップS309で、データ記録手段11は、音楽再生機器22用のデータの記録を行う前に、画像再生機器21で使用可能なデータの領域を区分するために一旦セッションをクローズする。
次に、ステップS310で、データ転送手段10は、データ入力手段7で入力した音楽再生機器22用の楽曲音声データ又は変換手段9で変換された音楽再生機器22用の楽曲音声データ、楽曲音声データを再生するためのアプリケーション等の音楽再生機器用ファイル群を、記憶手段12に予め設けられた書き込み用の所定のフォルダに転送する。すると、ステップS311で、データ記録手段11は、該フォルダから音楽再生機器用ファイル群を読み出して、第15図に示すように出力用記録媒体17に先に記録された画像再生機器用ファイル群の外側(音楽再生機器用ファイル群記録領域17c)に記録する。
なお、本実施例においても、入力データ記録装置1の操作部6や表示部5などの任意の位置に第13図に示すような一発作成ボタン23を設ける構成とすることもできる。この一発作成ボタン23を押すと、入力用メディア装填部2aに装填された入力用メディア13や入力用記録媒体装填部2bに装填された入力用記録媒体14、機器接続部3に接続された携帯機器などから自動的に画像データや楽曲音声データなどを読み取り、予め定められた条件でスライドショーの動画データを作成し、該動画データを予め定められたデータ形式に変換した後、出力用記録媒体17の所定の領域に記録するように各々の手段を制御する指示信号が送出されるため、ステップS301で入力用メディア13などを装填した後、一発作成ボタン23を押すのみで、簡単に音楽再生機器22及び画像再生機器21の双方で再生可能な出力用記録媒体17を作成することができる。
このように、本実施例の入力データ記録装置1では、機器のデータシーク順を考慮して、例えば、DVDプレーヤーやDVDレコーダー、ゲーム機のようにディスク型記録媒体の内側からデータを読み込む機器の場合は、出力用記録媒体17の内側に画像再生機器用ファイル群を書き込んだ後、その外側に音楽再生機器用ファイル群を書き込むといった制御が行われるため、ユーザは、出力用記録媒体17を用いて、画像再生機器21及び音楽再生機器22の双方で楽曲音声データの基づく音楽を再生することができる。
なお、上記実施例では、入力したデータをコンピュータ機器用又は音楽再生機器用と画像再生機器用の2種類のデータとして記録する構成としたが、いずれか一方の機器用のデータのみを記録することを希望するユーザを考慮して、双方の機器用のデータを記録するのか、いずれか一方の機器用のデータを記録するのかを選択できる構成としてもよい。また、本発明は異なる機器で再生可能な複数種類のデータを記録するものであればよく、上記以外の機器用のデータを記録する構成としてもよく、また、第1の実施例の構成と第2の実施例の構成とを組み合わせて、第16図に示すようにコンピュータ機器用と音楽再生機器用と画像再生機器用などの3種類又はそれ以上のデータを記録する構成としてもよいし、第17図に示すように音楽再生機器用のデータ(例えば、Audio−CD形式やDVD−Audio形式のデータ)を内側に記録し、コンピュータ機器用データ(例えば、音楽再生機器で再生できないWAVなどの楽曲音声データ)を外側に記録する構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
以上説明したように、本発明の入力データ記録装置及び入力データ記録方法によれば、DVDプレーヤーやDVDレコーダー、ゲーム機等の画像再生機器でもパソコン等のコンピュータ機器又はCDプレーヤーやMP3プレーヤーなどの音楽再生機器でも再生できるようにディスク型記録媒体にデータを記録することができる。
その理由は、コンピュータ機器用ファイル群と画像再生機器用ファイル群等の2種類のファイル群を、画像再生機器のデータシーク順を考慮して、画像再生機器用ファイル群を出力用記録媒体の内側に、コンピュータ機器用ファイル群をその外側に記録するように制御されるため、双方の機器で画像データを再生することができるからである。これにより、写真フィルムを読み取った画像データやデジタルカメラで撮影した画像データを様々な形態で利用することができるようになり、写真画像に関連するサービスの利用促進を図ることができる。
また、音楽再生機器用ファイル群と画像再生機器用ファイル群等の2種類のファイル群を、画像再生機器のデータシーク順を考慮して、画像再生機器用ファイル群を出力用記録媒体の内側に、音楽再生機器用ファイル群をその外側に記録するように制御されるため、双方の機器で楽曲音声データに基づく音楽を再生することができるからである。これにより、インターネットからダウンロードした楽曲音声データや音楽CDに記録された楽曲音声データなどを様々な形態で利用することができるようになり、音楽に関連するサービスの利用促進を図ることができる。
また、入力データ記録装置に、データ入力手段又はデータ変換手段による画像再生機器用ファイル群とコンピュータ機器用ファイル群又は音楽再生機器用ファイル群との入力や変換から、データ記録手段による出力用記録媒体への記録までの一連の処理を一回の操作で実行させるための指示信号を送出する手段(画面上に表示されるボタン又は物理的な専用ボタンなど)を設けることにより、簡単に所望のデータファイルが記録された出力用記録媒体を作成することができる。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】



【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定種類のデータファイルと他の種類のデータファイルとを入力する入力手段と、
該入力手段により入力された前記特定種類のデータファイルと前記他の種類のデータファイルとを1つのディスク型記録媒体に記録するデータ記録手段とを有する入力データ記録装置において、
前記データ記録手段は、前記特定種類のデータファイルを再生する機器のデータシーク順を参照して、該機器による読み取り可能な領域に、前記特定種類のデータファイルのデータを記録することを特徴とする入力データ記録装置。
【請求項2】
特定種類のデータファイルと他の種類のデータファイルとを入力する入力手段と、
該入力手段により入力された前記特定種類のデータファイルと前記他の種類のデータファイルとを1つのディスク型記録媒体に記録するデータ記録手段とを有する入力データ記録装置において、
前記データ記録手段は、前記ディスク型記録媒体における前記他の種類のデータファイルが記録される領域より内側の領域に、前記特定種類のデータファイルのデータを記録することを特徴とする入力データ記録装置。
【請求項3】
データファイルを入力する入力手段と、
複数種類のデータファイルを1つのディスク型記録媒体に記録するデータ記録手段とを有する入力データ記録装置において、
前記データ記録手段は、前記複数種類のデータファイルの内の特定種類のデータファイルを再生する機器のデータシーク順を参照して、該機器による読み取り可能な領域に、前記特定種類のデータファイルのデータを記録することを特徴とする入力データ記録装置。
【請求項4】
データファイルを入力する入力手段と、
複数種類のデータファイルを1つのディスク型記録媒体に記録するデータ記録手段とを有する入力データ記録装置において、
前記複数種類のデータファイルは、特定種類のデータファイルと他の種類のデータファイルとを含み、
前記データ記録手段は、前記ディスク型記録媒体における前記他の種類のデータファイルが記録される領域より内側の領域に、前記特定種類のデータファイルのデータを記録することを特徴とする入力データ記録装置。
【請求項5】
前記入力データ記録装置に、入力されたデータファイルを前記特定種類のデータファイルに変換するデータ変換手段を備えることを特徴とする請求の範囲第3項に記載の入力データ記録装置。
【請求項6】
前記特定種類のデータファイルは、Video−CD形式、DVD−Video形式又はHDTV形式のいずれかのデータファイルを含み、前記他の種類のデータファイルは、コンピュータで読み取り可能な形式のデータファイル又は音楽/音声に関するデータファイルを含むことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の入力データ記録装置。
【請求項7】
前記入力手段によるデータファイルの入力、又は、前記入力手段によるデータファイルの入力及び前記データ変換手段によるデータファイルの変換と、前記データ記録手段による前記ディスク型記録媒体へのデータファイルの記録と、を含む処理を一回の操作で実行させるための指示信号を送出する手段を備えることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の入力データ記録装置。
【請求項8】
特定種類のデータファイルと他の種類のデータファイルとを入力し、入力された前記特定種類のデータファイルと前記他の種類のデータファイルとを1つのディスク型記録媒体に記録する入力データの記録方法であって、
前記ディスク型記録媒体に、そのデータファイルを再生する機器により読み取り可能な領域が制限される前記特定種類のデータファイルを記録した後、前記他の種類のデータファイルを記録することを特徴とする入力データ記録方法。
【請求項9】
特定種類のデータファイルと他の種類のデータファイルとを入力し、入力された前記特定種類のデータファイルと前記他の種類のデータファイルとを1つのディスク型記録媒体に記録する入力データの記録方法であって、
前記ディスク型記録媒体における前記他の種類のデータファイルが記録される領域より内側の領域に、前記特定種類のデータファイルのデータを記録することを特徴とする入力データ記録方法。
【請求項10】
データファイルを入力し、複数種類のデータファイルを1つのディスク型記録媒体に記録する入力データの記録方法であって、
前記ディスク型記録媒体に、前記複数種類のデータファイルの内、そのデータファイルを再生する機器により読み取り可能な領域が制限される特定種類のデータファイルを記録した後、他の種類のデータファイルを記録することを特徴とする入力データ記録方法。
【請求項11】
データファイルを入力し、複数種類のデータファイルを1つのディスク型記録媒体に記録する入力データの記録方法であって、
前記複数種類のデータファイルは、特定種類のデータファイルと他の種類のデータファイルとを含み、
前記ディスク型記録媒体における前記他の種類のデータファイルが記録される領域より内側の領域に、前記特定種類のデータファイルのデータを記録することを特徴とする入力データ記録方法。
【請求項12】
前記特定種類のデータファイルは、Video−CD形式、DVD−Video形式又はHDTV形式のいずれかのデータファイルを含み、前記他の種類のデータファイルは、コンピュータで読み取り可能な形式のデータファイル又は音楽/音声に関するデータファイルを含むことを特徴とする請求の範囲第10項に記載の入力データ記録方法。

【国際公開番号】WO2004/095451
【国際公開日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【発行日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−505747(P2005−505747)
【国際出願番号】PCT/JP2004/005635
【国際出願日】平成16年4月20日(2004.4.20)
【出願人】(303050159)コニカミノルタフォトイメージング株式会社 (1,066)
【Fターム(参考)】