説明

入力装置、入力方法、並びに有価証券管理システム

【課題】商品券に印刷された情報や外観に対応付けられた金券コードをオペレータが特定するための負担を従来に比べて軽減する。
【解決手段】有価証券(商品券)に関する情報を手入力する際に、有価証券の外観を示す見本画像の一覧を示すリスト一覧DSP3をディスプレイに表示する。オペレータはリスト一覧DSP3のなかから、入力対象の有価証券に対応する見本画像を選択する。これにより、金券コードが自動的に入力される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば商品券、金券、ギフト券等の有価証券を管理する有価証券管理方法、端末装置および有価証券管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば金券に関する処理を行うシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、例えば一般的に消費者が金券等を用いて取扱店の店舗にて商品を購入する場合には、店員がレジ操作部を操作して金券の金額データを入力する。その使用済み金券は金券の真贋判断処理やセキュリティ性を保つために、回収センタに搬送され一定期間保管される。
そして、回収センタにおいて、回収された使用済み金券に関する情報(券種、金額、券番号、発行元等)を自動読み取り装置で読み取る。この場合に、汚れなどにより、自動読み取り装置で読み取りできない金券については、担当者が金券を見ながら手入力している。
【特許文献1】特開平10−340368号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、一般的な商品券では、デザイン変更等により、同一の券種、金額にも関わらず、券番号の体系や発行元の取扱いが異なる。又、消費税の改定により、同一の券種にも関わらず、金額が若干変動する事がある。
その為、回収元企業でこれらの券を、手入力する必要がある際、どの世代の券、どの金額の券なのかを判定する事を極めて難しい。
また、回収元企業では、金券及び金額を特定する事が出来ない事がある為、有識者や発行元に問い合わせたり、現物を発行元に送付し、金額の確認をする事さえあり、非常に手間を要す作業であった。
従って、回収元企業は、商品券に対して金券コードを付与して管理している。当該金券コードは、回収元企業等における管理に用いられるものであり、商品券には印刷されておらず、商品券の外観及び印刷された情報から特定されるものである。回収企業では、回収した商品券に印刷された情報を読み取り、その読み取り情報を基に金券コードを自動的に特定する。この場合に、自動読取ができなかった商品券については、オペレータが商品券を見ながら手入力を行っている。
しかしながら、金券コードは多数あり、商品券に印刷された情報から金券コードを特定する作業は、オペレータにとって非常に負担が大きい。
さらに、全国百貨店共通商品券では、約100社にも上る発行元企業の中からコードを探し出す必要があり、検索する事が非常に負担になっていた。
上述したように取扱店の店舗にて使用された金券を、一定期間回収センタに搬送し一定期間保管するので、搬送コストや保管コスト、搬送時間等がかかり、改善が望まれている。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、商品券に印刷された情報や外観に対応付けられた金券コードをオペレータが特定するための負担を従来に比べて軽減できる
入力装置、入力方法、並びに有価証券管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するために、本発明の第1の観点の発明の入力装置は、有価証券に関する情報を入力する入力欄を有する入力画面を表示する入力装置であって、入力画面を表示する表示手段と、前記表示手段が表示する前記入力画面上で位置を指定する指定手段と、前記複数の有価証券の各々について当該有価証券の外観画像データと当該有価証券に関する入力情報とを関連付けて示す管理データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段から読み出した前記管理データを基に複数の有価証券の外観画像を前記表示手段に表示させ、前記指定手段によって指定された前記外観画像に対応した前記有価証券に関する情報を前記管理データから取得して前記入力欄に入力する制御手段とを有する。
【0006】
第2の観点の発明の入力方法は、有価証券に関する情報を入力する入力欄を有する入力画面を表示する入力方法であって、前記複数の有価証券の各々について当該有価証券の外観画像データと当該有価証券に関する入力情報とを関連付けて示す管理データを基に、複数の有価証券の外観画像を表示手段に表示する第1の工程と、前記第1の工程で表示した複数の有価証券の外観画像のうち、指定手段によって指定された前記外観画像に対応した前記有価証券に関する情報を前記管理データから取得して入力画面の入力欄に自動的に入力する題2の工程とを有する。
【0007】
第3の観点の発明の有価証券管理システムは、有価証券を読み取る端末装置と、管理装置とが通信ネットワークを介して接続された有価証券管理システムであって、前記読取装置は、前記有価証券の発行元を示す発行元データと前記有価証券の金額を示す金額データとを前記有価証券から読み取る処理と、前記有価証券の画像データを生成する画像生成処理とを行う読み取り手段と、前記管理装置と通信を行う第1のインタフェースと、予め保持した券種情報に応じて前記読み取り手段に前記読み取る処理および前記画像生成処理を行わせ、読み取った前記発行元データおよび金額データを含むテキストデータと、前記第1のステップで生成した前記画像データと、前記有価証券の受取り先を示す受取先データとを関連付けて前記第1のインタフェースを介して前記管理装置に送信し、前記端末装置が備える入力手段から入力した指示、あるいは前記管理装置から前記第1のインタフェースを介して入力した指示に応じて、前記券種情報を更新する第1の制御手段とを有し、前記管理装置は、前記端末装置と通信を行う第2のインタフェースと、前記第2のインタフェースを介して前記端末装置から入力した前記テキストデータ、前記画像データおよび前記受取先データを関連付けて記憶すると共に、複数の前記有価証券の各々について当該有価証券の外観画像データと当該有価証券に関する入力情報とを関連付けて示す管理データを記憶する記憶装置と、画面を表示する表示手段と、画面上で位置を指定する指定手段と、前記記憶装置に記憶された前記テキストデータ、前記画像データおよび受取先データに基づいて、前記有価証券を管理する第1の処理と、前記記憶手段から読み出した前記管理データを基に複数の有価証券の外観画像を前記表示手段に表示させ、前記指定手段によって指定された前記外観画像に対応した前記有価証券に関する情報を前記管理データから取得して前記画面内の入力欄に入力する第2の処理とを行う第2制御手段とを有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、商品券に印刷された情報や外観に対応付けられた金券コードをオペレータが特定するための負担を従来に比べて軽減できる入力装置、入力方法、並びに有価証券管理システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
先ず、本実施形態の構成と、本発明の構成との対応関係の一例を説明する。
図4に示す入力・指定部22が本発明の指定手段の一例であり、記憶装置24が本発明の記憶手段の一例であり、制御回路25および手動入力処理部262等が本発明の制御手段の一例であり、ディスプレイ263が本発明の表示手段の一例である。
【0010】
図1は、本発明の第1実施形態に係る有価証券管理システム1の全体構成図である。
本実施形態に係る有価証券管理システム1において、例えば有価証券は、商品券、金券、ギフト券等の有価証券である。説明を簡潔にするため本実施形態では有価証券として紙に印刷された商品券を説明する。
【0011】
本実施形態に係る有価証券管理システム1は、例えば消費者等が有価証券を用いて商品等を購入する場合に、本発明に係る端末装置が有価証券を読み取り、読み取り結果を基に金額データや発行元データ、券番号データ等を含むテキストデータ、ならびに画像データを生成して、記憶装置に書き込み記憶し、その記憶装置に書き込まれたテキストデータおよび画像データを基に有価証券を管理する。
つまり、画像データを記憶装置に記憶して管理を行うので使用済み有価証券を回収することなくかつセキュリティ性を低下させることなく有価証券を管理する。
以下、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
本実施形態に係る有価証券管理システム1は、例えば図1に示すように、発行元100、管理センタ200、取扱店(店舗)300、および卸商400等を有する。
発行元100、管理センタ200、店舗300、および卸商400等の各構成要素それぞれには、通信ネットワーク5を介してデータ通信を行うコンピュータが設けられている。
【0013】
発行元100は、本実施形態に係る有価証券の発行元である。
本実施形態に係る発行元100は、例えば図1に示すように、クレジット会社・信用販売会社(信販会社)101、サービス会社102、ビール・飲料会社103、メーカ会社104、団体系会社105、および組合・連合会106等を有する。
これら各発行元100は、例えばそれぞれ種類の異なる商品券や金券等の有価証券を発行する。
管理センタ200は、本発明に係る有価証券の管理を行う。管理センタ200には、管理装置2が設けられている。
【0014】
店舗300は、有価証券を取り扱い、例えば有価証券と引き換えに商品を販売する。つまり店舗300は有価証券の受取り先である。
具体的には店舗300は、有価証券を顧客(消費者)等から受取り、その有価証券の金額を発行元100から受け取る。詳細には店舗300は、手数料や加盟店登録料等を差し引いた金額を、発行元100から受け取る。
【0015】
本実施形態に係る店舗300は、例えば図1に示すように、百貨店301(本店3011,支店3012)、総合スーパーマーケット(GMS:General Merchandise Store)302、スーパ(SM:スーパーマーケット)3021、テナント管理事務所303、商店街組合304、および商店3041等を有する。
各店舗300には、通信ネットワーク5を介してデータ通信を行う読取装置3が設けられている。この読取装置3はキャッシュレジスタの機能を有する。
【0016】
卸商(卸商業者)400は、例えば店舗300により取り扱われる商品等の卸業者である。
本実施形態に係る卸商400は、例えば図1に示すように、酒類卸商401、商品卸商402、およびメーカ卸商403等を有する。
また、各卸商400には、例えば通信ネットワーク5を介して管理装置2とデータ通信を行うコンピュータが設けられている。
【0017】
図2は、図1に示した有価証券管理システム1の具体的な構成図である。
有価証券管理システム1は、例えば図2に示すように、管理装置2、読取装置3、ホスト装置6を有する。
管理装置2、および読取装置3は、通信ネットワーク5を介して接続されている。
管理装置2は本発明に係る管理装置の一例に相当し、読取装置3は本発明に係る読取装置の一例に相当する。
また、管理装置2および読取装置3は、本発明に係る端末装置の一例に相当する。
【0018】
上述したように管理装置2は管理センタ200に設けられ、読取装置3は店舗300に設けられている。また、ホスト装置6は、管理センタ200や管理センタ200を管理するホスト系電算センタ600等に設けられており管理装置2の上位の管理を行う装置である。
【0019】
先ず、本実施形態で用いられる有価証券の一例を説明する。
<有価証券>
図3は、図1に示した有価証券管理システムで取り扱われる有価証券の一具体例を示す図である。図3(A)は、有価証券管理システムに用いられる有価証券(商品券)の表面の一具体例を説明するための図である。図3(B)は、図3(A)に示した商品券の裏面の一具体例を説明するための図である。
【0020】
有価証券(商品券)Pは、図3(A),(B)に示すように、金額データD1、発行元データD2、券種データD3、有効期限データD4、券番号データD5、真偽判別用データD6、取扱店データD7、および真偽判別用透かしデータD8を有する。
【0021】
これらのデータは、番号や文字、バーコード等の画像データ等により、有価証券の面に通常インクやマグネティックインク等により印刷されている。またこれらのデータはホログラムや透かし等により有価証券に記されていてもよい。本実施形態に係る読取装置3は、有価証券に含まれるこれらのデータを読み取り、読み取り結果に応じてテキストデータや画像データを生成して記憶装置に記憶する。
【0022】
金額データD1は、有価証券Pの金額を示すデータである。
発行元データD2は、有価証券Pの発行元を示すデータである。
券種データD3は、有価証券Pの種類を示すデータである。
有効期限データD4は、有価証券Pの有効期限を示すデータである。
券番号データD5は、有価証券Pそれぞれに割り当てられた券番号を示すデータである。
真偽判別用データD6は、例えば有価証券Pの真偽を検出するためのデータであり、例えば微細文字や微細画像、特殊インク等により有価証券Pに印刷されている。
取扱店データD7は、例えば有価証券Pを取り扱う店舗300を示すデータである。
真偽判別用透かしデータD8は、有価証券Pの真偽を検出するためのデータであり、例えば有価証券Pに透かしにより設けられている。
【0023】
なお、有価証券には、金券コードは印刷されていない。金券コードは、商品券の外観及び印刷された情報から特定されるものであり、管理センタ200などにおける商品券の管理に用いられるものである。
【0024】
例えば図3(A)に示すように、有価証券Pの表面には、周辺部に真偽判別用データD6が設けられ、その内側の中央部に券種データD3、金額データD1、有効期限データD4、発行元データD2、および真偽判別用透かしデータD8設けられている。
例えば図3(B)に示すように、有価証券Pの裏面には、例えばOCR文字やMICR文字(マグネティックインクによる文字)による券番号データD5、および取扱店データD7が設けられている。
【0025】
有価証券Pは、例えば印刷されたデータの配置位置や印刷形式等が種類により異なっている。
図3(C)は、有価証券管理システムに用いられる有価証券(商品券)の表面の他の具体例を説明するための図である。図3(D)は、図3(C)に示した商品券の裏面の一具体例を説明するための図である。
【0026】
有価証券Pには、例えば図3(C),(D)に示すように、各データD1〜D8が設けられていてもよい。
詳細には有価証券Pは、図3(C)に示すように、表面に金額データD1、発行元データD2、券種データD3、有効期限データD4、券番号データ(OCR文字)D5、真偽判別用データD6、真偽判別用透かしデータD8が設けられている。
また、有価証券Pの裏面には、図3(D)に示すように、券番号データ(MICR文字)D5、取扱店データD7s、真偽判別用透かしデータD8が設けられている。
【0027】
以下、管理装置2および読取装置3を中心に説明する。
<管理装置2>
図4は、図2に示した有価証券管理システム1のハードウェアの機能ブロック図である。
管理装置2は、例えば図4に示すように、通信インタフェース(通信I/F)21、入力・指定部22、出力部23、記憶装置24、および制御回路(CPU:central processing unit)25を有する。
【0028】
通信I/F21は、例えば制御回路25の制御により、通信ネットワーク5を介して読取装置3やホスト装置6、各種コンピュータとデータ通信を行い、通信結果を制御回路25に出力する。
【0029】
入力・指定部22は、例えば管理装置2のオペレータによる操作に応じた信号を、制御回路25に出力する。入力・指定部22は、例えばキーボードや、マウス、タッチパネル等の操作入力装置により構成されている。
また、入力・指定部22は、入力インターフェースを備えている。
入力・指定部22は、後述する手入力画面において、セレクトボックスを指定したり、各入力欄に手入力対象の有価証券に関する情報を入力するために用いられる。
新たな券種情報、その登録指示、券種情報の削除指示などが入力・指定部22を介して入力される。当該入力された券種情報は、例えば、券種情報DB246に書き込まれる。
また、新たな偽造情報、その登録指示、偽造情報の削除指示などが入力・指定部22を介して入力される。当該入力された偽造情報は、例えば、偽造情報DB2410に書き込まれる。
また、入力・指定部22は、読取装置3の制御部37が実行する各種のプログラムを入力し、これを記憶装置24に書き込む。
【0030】
出力部23は、例えば制御回路25の制御に応じた出力、例えば画像表示や印字等を行う。出力部23は、例えばディスプレイやタッチパネル、プリンタ等により構成されている。
【0031】
記憶装置24は、例えば制御回路25の制御により、プログラムや、各種情報(データ)を記憶する。
制御回路25は、例えば記憶装置24からプログラムを読み出して、プログラムを実行することにより、本発明に係る処理を実現する。
【0032】
記憶装置24は、詳細には図4に示すように、メモリ241、請求フォーマットデータベース(DB)242、端末管理データベース(DB)243、ユーザデータベース(DB)244、レジ管理データベース(DB)245、券種情報データベース(DB)256、画像データベース(DB)247、テキストデータベース(DB)248、動作ログデータベース(DB)249、および偽造情報データベース(DB)2410を有する。
また、記憶装置24は、これらのデータを関連付けて記憶する。
【0033】
メモリ241は、例えば制御回路25の制御により、制御回路25の処理のワークスペースとして用いられる。例えば、メモリ241は、RAM(random access memory)やROM(read only memory)等の記憶装置により構成されている。
また、各データベース242〜2410は、磁気ディスクや光磁気ディスク、磁気テープ等の記録装置により構成されている。
【0034】
請求フォーマットDB242は、制御回路25の制御により、発行元100や取扱店(または店舗)300等に請求するための様式(フォーマット)や請求データが記憶されている。
【0035】
端末管理DB243は、制御回路25の制御により、例えば各管理装置(端末)2を管理するための管理情報が記憶されている。
ユーザデータDB244は、制御回路25の制御により、例えば管理装置2を操作するオペレータに関する管理情報が記憶されている。
レジ管理データDB245は、制御回路25の制御により、読取装置3等によるキャッシュレジスタ機能としての読取装置に入金された金銭の登録や有価証券に関する管理情報を記憶する。
【0036】
券種情報DB256は、制御回路25の制御により、例えば有価証券の種類に関する情報(券種情報)CTを記憶する。
券種情報CTは、図5に示すように、複数の金券コードの各々について、当該金券コードと、発行元情報(D2)と、券種情報(D3)と、金額情報(D1)と、券番号D5と、発行元CD情報と、発行年度情報と、見本画像SIとを対応付けて示している。
また、券種情報CTは、例えば、有価証券の発行元データ、金額データ、画像データを読み取る場所を、読取装置3の読取部32に特定させるデータである。
【0037】
画像データDB247は、制御回路25の制御により、例えば読取装置3から受信した、有価証券の読み取り結果に応じた画像データを記憶する。
テキストデータDB248は、制御回路25の制御により、例えば読取装置3から受信した、有価証券の読み取り結果に応じたテキストデータを記憶する。
【0038】
動作ログDB249は、制御回路25の制御により、読取装置3の処理状況を示すログや、読取装置3と管理装置2間の通信管理ログ等のログ(記録簿)を記憶する。
【0039】
偽造情報DB2410は、制御回路25の制御により、例えば有価証券の偽造を検出するための偽造情報を記憶する。
偽造情報は、例えば、偽造された有価証券の券名、バージョン情報、金種除法、券番号などの情報や、偽造された有価証券の画像上での特徴などを示している。
【0040】
読取情報DB2411は、店舗300から管理センタ200に送られた有価証券であって、自動読取処理部261が有価証券から読み取った属性データ、並びに当該属性データから特定した金券コードを対応付けて記憶する。
また、読取情報DB2411は、自動読取処理部261によって読み取りができなかった有価証券を手動入力処理部262によって読み取った属性データおよび金券コードを対応付けて記憶する。
【0041】
制御回路25は、例えば記憶装置24に記憶されたプログラムを実行することにより本発明に係る機能を実現し、装置全体を統括的に制御する。
制御回路25は、例えば図4に示すように、偽造更新部250、照合部251、端末管理部252、売上集計部253、レジ集計部254、券種更新部255、請求処理部256、偽造処理部257、自動読取部261および手動入力処理部262を制御、あるいはこれらの機能を有する。
また、制御回路25は、後述するようにディスプレイ263に入力画面を表示する。
【0042】
偽造更新部250は、入力・指定部22を介して入力した偽造情報の登録指示、偽造情報の削除指示などに応じて、通信ネットワーク5を介して、読取装置3に偽造情報の登録指示および削除指示を送信する。
【0043】
照合部251は、例えば通信I/F21を介して読取装置3から受信したテキストデータ、画像データ、受取先データ、および券種情報DB246に記憶されている券種情報等に基づいて、読取装置3により読み取られた有価証券の照合処理を行い、照合結果に応じた信号を通信I/F21を介して読取装置3に出力する。例えば照合部251は、照合の結果、適正を示す信号や不適を示す信号を読取装置3に出力する。読取装置3はその信号に基づいて照合結果を示す報知を行う。例えば読取装置3は照合結果を表示する。
【0044】
端末管理部252は、例えば読取装置3から受信したテキストデータや画像データを記憶装置24に記憶して管理を行う。
詳細には、端末管理部252は、例えば通信I/F21を介して読取装置3から受信したテキストデータ、画像データ、および受取先データを記憶装置24に関連付けて書き込み、当該記憶装置24に書き込んだテキストデータ、画像データ、および受取先データに基づいて有価証券の管理を行う。
【0045】
また、制御回路25は、通信I/F21を介して読取装置3から受信した複数個の画像データを、テキストデータと関連付けて記憶装置24に書き込むことで上述した管理を行う。
【0046】
また、端末管理部252は、通信I/F21を介して読取装置3から受信したログを記憶装置24に書き込み、そのログに基づいて読取装置3の処理状況を管理する。
また、端末管理部252は、入力・指定部22を介して入力したプログラム更新指示、並びに更新プログラムに応じて、通信ネットワーク5を介して、読取装置3にプログラム更新指示、並びに更新プログラムを送信する。
読取装置3の制御回路37は、上記プログラム更新指示に応じて、端末管理部252の制御に応じて入力した更新プログラムにより、プログラムを更新する。
【0047】
売上集計部253は、各読取装置3から受信したテキストデータに含まれる金額データ、受取り先データ、発行元データ等に基づいて、発行元や受取り先毎に設定期間毎やリアルタイムの金額データの総和を演算して、売上データを生成し、生成した決済情報や売り上げデータを記憶装置24に記憶する。また、売上集計部253は、売上データを通信I/F21によりホスト装置6に出力する。
また、売上集計部253は、各読取装置3から受信したテキストデータに含まれる金額データ、受取り先データ、発行元データ等に基づいて、設定期間毎やリアルタイムの金額データの相殺処理を行い、その処理結果を記憶装置24に記憶する。
【0048】
レジ集計部254は、例えばキャッシュレジスタとしての読取装置3から受信した、入金された金銭の登録に関する情報に基づいて、各読取装置(レジ)3毎に集計処理を行う。例えばレジ集計部254は、通信I/F21を介して複数の読取装置3から受信したデータを基に取扱店または店舗毎の集計処理を行う。
【0049】
券種更新部255は、例えば新たな券種情報登録時等に、券種情報を送信させる送信指示を受けると、例えば記憶装置24の券種情報DB246から券種情報を読み出して、読み出した券種情報を通信I/F21を介して読取装置3に送信する。読取装置3では、管理装置2から受信した券種情報を内部の記憶装置に書き込むことで券種情報を更新する。
また、券種更新部255は、例えば、読取装置3が独自に入力部33から入力した券種情報を基に新たな券種を登録した場合に、その券種情報を読取装置3から受信し、それを読取装置3の識別データと対応付けて券種情報DB246に登録する。
【0050】
請求処理部256は、例えばテキストデータに基づいて、発行元100や店舗300等に請求する金額等を演算する処理を行う。
詳細には、例えば請求処理部256は、記憶装置24に書き込まれたテキストデータおよび受取先データに基づいて、発行元や受取り先毎に設定期間毎の金額データの総和を演算し、その演算の結果に基づいて、発行元が受取り先に支払う金額を示す決済情報を生成し、生成した決済情報を記憶装置24に書き込むことで有価証券の管理を行う。
【0051】
偽造処理部257は、例えば通信I/F21を介して読取装置3から受信した券番号データを含むテキストデータおよび画像データを関連付けて記憶装置24に書き込み、記憶装置24に書き込まれた券番号データに基づいて、有価証券の不正使用を検出する処理を行い、当該検出処理の結果、不正使用が検出された場合に有価証券の使用抑止処理を行う。
また、偽造処理部257は、有価証券の不正使用が検出された場合に、不正使用を示す信号を通信I/F21を介して読取装置3に送信する。読取装置3では、その不正使用を示す信号を受けると有価証券の使用抑止処理を行う。
【0052】
また、偽造処理部257は、有価証券毎の偽造情報に基づいて、有価証券の読取方法、例えば読取部分または解像度を決定し、決定した読取方法、例えば読取部分または解像度で有価証券を読み取らせる要求を通信I/F21を介して読取装置3に送信する。読取装置3では、その要求に応じて有価証券を読み取り、その読み取り結果に応じた画像データおよび偽造情報に基づいて偽造判定処理を行う。
【0053】
自動読取部261は、店舗300から管理センタに200に搬送さられた有価証券を、スキャナ機能などを用いて読み取り、読み取って得た画像から文字認識により、有価証券に印刷された情報を読み取り、その読み取りによって得た属性データ、並びに当該属性データから特定した金券コードを対応付けて読取情報DB2411に書き込む。
【0054】
手動入力処理部262は、上述した自動読取処理部261によって読み取りができなかった有価証券を担当者が手動で入力するための画面表示機能、検索機能等を提供する。
手動入力処理部262は、手動によって入力された有価証券の属性データと金券コードとを対応付けて読取情報DB2411に書き込む。
【0055】
以下、手動入力処理部262(制御回路25)の制御により、ディスプレイ263に表示する入力画面を説明する。
図6は、手動入力処理部262がディスプレイ263に表示する初期画面DSP1を説明するための図である。
図6に示すように、初期画面DSP1は、例えば、レジ番号入力欄501、金券コード入力欄503、金券検索ボタン505、バーコード番号入力欄507、券番号入力欄509、回収枚数入力欄511、合計金額入力欄513、並びに備考入力欄515を有する。
【0056】
レジ番号入力欄501は、初期画面D1が表示されている管理装置2、あるいは管理装置2に接続された入力端末装置(レジ)の番号を入力するために用いられる。
金券コード入力欄503は、金券コードを入力するために用いられる。
金券検索ボタン505は、図4に示す入力・指定部22によって指定されると、図7に示す金券コード検索画面D2がディスプレイ263に表示される。
バーコード番号入力欄507は、有価証券に印刷されたバーコード番号を入力するために用いられる。
バーコード番号入力欄507は、有価証券に印刷されたバーコード情報を入力するために用いられる。
券番号入力欄509は、有価証券に印刷された券番号を入力するために用いられる。
回収枚数入力欄511は、手動入力時に同じ外観の有価証券に関する情報をまとめて初期画面DSP1を用いて入力するが、そのときの有価証券の枚数を入力するために用いられる。
合計金額入力欄513は、上記同じ外観の有価証券の合計金額を入力するために用いられる。
備考入力欄515は、オペレータが任意の情報を入力するために用いられる。
【0057】
以下、図7に示す金券コード検索画面DSP2を説明する。
図7に示すように、金券コード検索画面DSP2は、例えば、共通商品券番号入力欄521、発行企業入力欄522、券種名入力欄524、業界入力欄526、発行企業入力欄528、券種名入力欄530および金券コード検索ボタン画像532を有する。
【0058】
共通商品券番号入力欄521は、有価証券が共通商品券の場合に、その券番号の上位3桁を入力するために用いられる。
発行企業入力欄522は、有価証券が自社券(管理装置2を管理する予め決められた業界が発行した有価証券)である場合に、その業界内の発行企業を入力するために用いられる。発行企業入力欄522には、セレクトボックスが対応付けて表示され、オペレータは入力・指定部22を操作することで当該業界内の発行企業面を選択できる。
券種名入力欄524は、自社券の券種を入力するために用いられる。券種名入力欄524には、セレクトボックスが対応付けて表示され、オペレータは入力・指定部22を操作することで券種を選択できる。
【0059】
業界入力欄526は、有価証券が他社券である場合に、その発行元が属する業界を入力するために用いられる。業界入力欄526には、セレクトボックスが対応付けて表示され、オペレータは入力・指定部22を操作することで業界を選択できる。
発行企業入力欄528は、有価証券が他社券(自社券以外の有価証券)である場合に、業界入力欄526で入力された業界内の発行企業を入力するために用いられる。発行企業入力欄528には、セレクトボックスが対応付けて表示され、オペレータは入力・指定部22を操作することで当該業界内の発行企業面を選択できる。
券種名入力欄530は、他社券の券種を入力するために用いられる。券種名入力欄530には、セレクトボックスが対応付けて表示され、オペレータは入力・指定部22を操作することで券種を選択できる。
【0060】
金券コード検索ボタン画像532は、図7に示す金券コード検索画面DSP2内の共通商品券、自社券あるいは他社券の欄のうち、一つの欄について入力された情報を基に検索を開始するために用いられる。
手動入力処理部262は、金券コード検索ボタン画像532が指定されると金券コード検索画面DSP2で入力された情報に対応した属性を持つ金券コードの図8に示すリスト一覧D3を、券種情報DB256に記憶された図5に示す券種情報CTを基に生成してディスプレイ263に表示する。
図8に示すようにリスト一覧DSP3は、複数の金券コードの各々について、当該金券コードと、発行元情報(D2)と、券種情報(D3)と、金額情報(D1)と、券番号D5と、発行元CD情報と、発行年度情報と、見本画像SIとを対応付けて示している。
オペレータは、リスト一覧DSP3に示される見本画像SIと、手元の有価証券(商品券)の外観とを対比しながら、手元の有価証券と同じ外観の見本画像SIを入力・指定部22によって指定する。
【0061】
以下、図4に管理装置2における金券コード入力に関する動作例を説明する。
図9は、図4に管理装置2における金券コード入力に関する動作例を説明するためのフローチャートである。
【0062】
ステップST1:
手動入力処理部262は、タイムスロットTS、入力・指定部22から入力開始指示を入力すると、図6に示す初期画面DSP1をディスプレイ263に表示する。
【0063】
ステップST2:
手動入力処理部262は、図6に示す初期画面DSP1上で入力・指定部22によって金券検索ボタン505が指定されたと判断するとステップST3に進み、そうでない場合にはステップST2の判断を繰り返す。
【0064】
ステップST3:
手動入力処理部262は、図7に示す金券コード検索画面DSP2をディスプレイ263に表示する。
オペレータは、金券コード検索画面D2内の共通商品券、自社券、他社券のいずれかの欄に入力を行い、入力が完了すると金券コード検索ボタン画像532を指定する。
【0065】
ステップST4:
手動入力処理部262は、金券コード検索ボタン画像532が指定されたと判断するとステップST5に進む。
【0066】
ステップST5:
手動入力処理部262は、図7に示す金券コード検索画面DSP2内の共通商品券の欄の共通商品券番号入力欄521にデータ(3桁の数字データ)が入力されたか否かを判断し、入力されたと判断するとステップST9に進み、そうでない場合にはステップST6に進む。
【0067】
ステップST6:
手動入力処理部262は、ステップST3において金券コード検索画面DSP2内の自社券あるいは他社券のいずれかの欄に入力された情報(図7に示す発行企業入力欄522、券種名入力欄524および業界入力欄526、あるいは業界入力欄526、発行企業入力欄528および券種名入力欄530に入力された情報)に適合した属性情報および外観画像を、図5に示す券種情報CTから特定して図8に示すリスト一覧DSP3をディスプレイ263に表示する。
オペレータは、リスト一覧DSP3に示される見本画像SIと、手元の有価証券(商品券)の外観とを対比しながら、手元の有価証券と同じ外観の見本画像SIを入力・指定部22によって指定する。
【0068】
ステップST7:
手動入力処理部262は、ステップST6でリスト一覧DSP3上で見本画像SIが指定されたと判断するとステップST8に進み、そうでない場合にはステップST7の判断を繰り返す。
【0069】
ステップST8:
手動入力処理部262は、図5に示す券種情報CTを参照して、上記指定された見本画像SIに対応した金券コードを特定し、これを図6に示す初期画面DSP1内の金券コード入力欄503に自動的に入力する。
これにより、オペレータは、手動入力対象の有価証券の金券コードを知らなくても、有価証券の外観を指定するだけで、初期画面DSP1内の金券コード入力欄503に金券コードを入力できる。
【0070】
ステップST9:
手動入力処理部262は、図7に示す金券コード検索画面DSP2の共通商品券番号入力欄521に入力された3桁と数字に1対1に対応付けられた金券コードを、券種情報CTから特定し、これを図6に示す初期画面DSP1内の金券コード入力欄503に自動的に入力する。
【0071】
以上説明したように、管理装置2によれば、オペレータは、手動入力対象の有価証券の金券コードを知らなくても、有価証券の外観を指定するだけで、初期画面DSP1内の金券コード入力欄503に金券コードを入力でき、作業負担を大幅に軽減できる。
また、共通商品券については、図7に示す金券コード検索画面DSP2の共通商品券番号入力欄521に入力された先頭3桁の数字を入力するだけで、作業負担を大幅に軽減できる。
【0072】
〔読取装置3〕
読取装置3は、例えば図4に示すように、通信インタフェース(通信I/F)31、読取部32、入力部33、出力部34、表示部35、記憶装置36、および制御回路(CPU)37を有する。
【0073】
通信I/F31は、例えば制御回路37の制御により、管理装置2と通信ネットワーク5を介してデータ通信を行う。
【0074】
読取部32は、制御回路37の制御により有価証券を読み取り、読み取り結果に応じた信号を制御回路37に出力する。
詳細には、例えば読取部32は、有価証券の発行元を示す発行元データ、および前記有価証券の金額を示す金額データ、券番号データ等を含む有価証券を読み取り、読取結果に応じた信号を制御回路37に出力する。
つまり、読取部32は、有価証券の画像データ、および有価証券の属性データをテキストデータとして読み取り、読取結果に応じた信号を制御回路37に出力する。ここで有価証券に係る属性データとしては、例えば有価証券の発行元を示す発行元データ、券番号データ、および金額データまたは券種データである。
また、券種データは、例えば有価証券の券名、バージョン情報、金券情報、券番号のいずれかを含む。
【0075】
なお、読取部32は、券種情報DB362に記憶された券種情報に基づいて、有価証券の発行元データ、金額データ、画像データを読み取る有価証券の場所を特定し、そこから読み取りを行う。
また、読取部32は、有価証券から真贋を判別するためのデータ(例えば所定の波長等)を読み取る。
制御回路37は、当該読み取ったデータと、偽造判定処理を偽造情報DB367に記憶された偽造情報とを基に、偽造判定処理を行う。
【0076】
読取部32は、例えば図4に示すように、ハードキー読取部321、画像読取部322、および管理情報読取部323を有する。
ハードキー読取部321は、例えばカードキー等のハードキーを読み取る装置である。
例えばハードキー読取部321は、読取開始時にオペレータの認証情報が記録されたカードキーから認証情報を読み取り、その認証情報を制御回路37に出力する。例えば制御回路37は、その認証情報を基に認証処理を行い、本人確認がとれた場合にオペレータに対して読取装置3の使用を許可する。
【0077】
画像読取部322は、有価証券を読み取り、読取結果に応じた画像データを生成し、画像データを制御回路37に出力する。
画像読取部322は、例えば撮像素子を有し、撮像素子により有価証券の画像に応じた電気信号を出力する。
【0078】
管理情報読取部323は、有価証券に含まれる管理情報、詳細には例えば金額データ、発行元データ、券番号データ等のデータを読み取り、読み取ったデータをテキストデータとして制御回路37に出力する
【0079】
入力部33は、例えば店舗300のオペレータ等による操作に応じた信号を制御回路37に出力する。例えば入力部33は、キーボード、マウス、タッチパネル等の操作入力装置により構成されている。
入力部33は、例えば、有価証券の受取り先を示す受取先データを入力する。
なお、受取先データは、例えば、制御回路37が自動的に生成してもよい。
本実施形態において、受取先データは、読取装置3の使用者(使用会社)を示している。
入力部33は、読取装置3のユーザの操作に応じて券種情報や偽造情報の登録指示や削除指示を入力すると、これを制御回路37に出力する。
入力部33は、登録指示を入力する場合に、新たに登録する券種情報や偽造情報も入力する。
また、入力部33は、削除指示において、何れの券種情報や偽造情報を削除するかの指定も受ける。
入力部33を介して登録指示と共に入力された券種情報は、券種情報DB362に書き込まれる。
また、入力部33を介して登録指示と共に入力された偽造情報は、偽造情報DB367に書き込まれる。
【0080】
出力部34は、例えば制御回路37の制御に応じた出力を行う。例えば出力部34はプリンタ等や発音装置等の出力装置により構成される。
表示部35は、例えば制御回路37の制御に応じた表示を行う。表示部35は例えばLCD(液晶ディスプレイ装置)やCRTディスプレイ、タッチパネル等の表示装置により構成されている。
【0081】
記憶装置36は、例えば制御回路37の制御により、本発明に係る機能を含むプログラムや、各種情報(データ)を記憶する。
記憶装置36は、管理装置2から更新プログラムをダウンロード(受信)すると、これを記憶する。
【0082】
記憶装置36は、例えば図4に示すように、メモリ361、券種情報データベース(DB)362、読取画像データベース(DB)363、読取テキストデータベース(DB)364、動作ログデータベース(DB)365、および偽造情報データベース(DB)366を有する。
また記憶装置36は、これらのデータを関連付けて記憶する。
【0083】
メモリ361、例えば制御回路37の制御により、記憶装置36の処理のワークスペースとして用いられる。例えば、メモリ361は、RAMやROM等の記憶装置により構成されている。
また、各データベース362〜366は、磁気ディスクや光磁気ディスク、磁気テープ等の記録装置により構成されている。
【0084】
券種情報DB362は、制御回路37の制御により、例えば有価証券の種類に関する券種情報を記憶する。券種情報は、有価証券の種類を判別する際に読み出される。
券種情報DB362に記憶される券種情報は、前述した管理装置2の券種更新部255によって更新(登録あるいは削除)される。
【0085】
読取画像データDB363は、制御回路37の制御により、読取部32による有価証券の読み取り結果に応じた画像データを記憶する。
読取テキストデータDB364は、制御回路37の制御により、読取部32による有価証券の読み取り結果に応じたテキストデータ、例えば金額データ、発行元データ、券番号データ等を記憶する。
動作ログDB365は、制御回路37の制御により読取装置3に関する処理状況を示すログや、管理装置2と読取装置3間のデータ通信に関するログを記憶する。
【0086】
偽造情報DB367は、制御回路37の制御により、有価証券の偽造に関する偽造情報を記憶する。
偽造情報DB367に記憶される偽造情報は、前述した管理装置2の偽造更新部250によって更新(登録あるいは削除)される。
【0087】
制御回路37は、例えば記憶装置36に記憶されたプログラムを実行することにより本発明に係る機能を実現し、装置全体を統括的に制御する。
【0088】
制御回路37は、読取部32による読み取り結果に基づいて発行元データおよび金額データや券種データ含むテキストデータ、および画像データを生成して記憶装置36に関連付けて書き込み、当該記憶装置36から読み出したテキストデータおよび画像データ、ならびに当該有価証券の受取り先を示す受取先データを関連付けて、通信I/F31を介して管理装置2に送信する。
管理装置2は、当該受信した関連付けられたデータを記憶装置24に書き込む。
ここで券種データは、例えば有価証券の券名、バージョン情報、金券情報、券番号のいずれかを含む。
【0089】
また、制御回路37は、テキストデータと関連付けられた複数個の画像データを、通信I/F31により通信ネットワーク5を介して管理装置2に送信する。管理装置2は、その受信した複数個の画像データをテキストデータと関連付けて記憶装置24に書き込むことで管理を行う。
【0090】
〔不正使用抑止処理〕
制御回路37は、読取部32による読み取り結果に基づいて、券番号データを含むテキストデータを生成し、画像データを関連付けて記憶装置36に書き込み、当該記憶装置36から読み出したテキストデータを通信I/F31を介して管理装置2に送信する。
制御回路37は、通信I/F31を介して管理装置2から受信した不正使用を示す信号を受けると、有価証券の使用抑止処理を行う。例えば、制御回路37は、その読み取った有価証券が不正使用である旨を表示部35に表示する。
【0091】
〔無効化処理〕
また、制御回路37は、読取部32による有価証券の読み取り結果に基づいて生成した画像データを、記憶装置36に書き込んだ後、有価証券のうち画像データとして読み取った部分を、再度有効に画像データを生成することができないように有価証券を無効化する処理を行う。
有効に画像データを生成できないように行う無効化処理とは、例えば消費者(ユーザ)等が有価証券Pを利用するときに、読取装置3が、有価証券Pに含まれている金額データや、発行元データ、受取り先データ、券番号データ等の有価証券に係るデータを読み取れないように有価証券Pに対して行う無効化処理である。
この無効化処理は、例えば後述するようにインクで有価証券Pのそれらのデータを読み取れないように塗りつぶす処理や、有価証券Pにパンチ穴を開けて(穿穴)、それらのデータを読み取れないようにする処理等である。
【0092】
また、制御回路37は、記憶装置36が記憶する券種情報に基づいて、読取部32により読み取られる有価証券の券種を特定し、その特定した結果に応じて有価証券のうち読取部分を決定し、決定した読取部分を読取部32に読み取らせる。
【0093】
〔券種更新処理〕
制御回路37は、入力部33を介して登録指示と共に入力した券種情報を券種情報DB362に書き込む。
また、制御回路37は、通信I/F31を介して管理装置2から受信した券種情報を記憶装置36、詳細には券種情報DB362に書き込むことで券種情報を更新する。
また、制御回路37は、読取部32あるいは通信I/F31を介して入力した削除指示に応じて、券種情報DB362に記憶された券種情報を削除する更新も行う。
【0094】
〔偽造判定処理〕
また、制御回路37は、通信I/F31により管理装置2から受信した要求を受けて、当該要求に応じて読取部32に有価証券を読み取らせ、当該読み取り結果に応じた画像データおよび偽造情報に基づいて偽造判定処理を行う。
【0095】
[偽造情報更新処理]
制御回路37は、入力部33を介して登録指示と共に入力した偽造情報を偽造情報DB367に書き込む。
また、制御回路37は、通信I/F31を介して管理装置2から受信した偽造情報を記憶装置36、詳細には偽造情報DB367に書き込むことで偽造情報を更新する。
また、制御回路37は、読取部32あるいは通信I/F31を介して入力した削除指示に応じて、偽造情報DB367に記憶された偽造情報を削除する更新も行う。
【0096】
〔ログ送信〕
また、制御回路37は、読取装置3に関する処理状況を示すログを記憶装置36に書き込み、設定されたタイミングで記憶装置36からログを読み出して通信I/F31を介して管理装置2に送信する。
【0097】
以上説明したように、管理装置2によれば、オペレータは、手動入力対象の有価証券の金券コードを知らなくても、有価証券の外観を指定するだけで、初期画面DSP1内の金券コード入力欄503に金券コードを入力でき、作業負担を大幅に軽減できる。すなわち、オペレータは、金券コードを記載した辞書などを見る必要がない。また、外観画像から判断するので誤入力を少なくできる。
また、共通商品券については、図7に示す金券コード検索画面DSP2の共通商品券番号入力欄521に入力された先頭3桁の数字を入力するだけで、作業負担を大幅に軽減できる。
また、図7に示すように、自社券、他社券については、階層的に属性を指定できるため、リスト一覧に表示される外観画像の件数を少なくでき、検索効率を高めることができる。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明は、例えば商品券、金券、ギフト券等の有価証券を管理する入力装置、入力方法、並びに有価証券管理システムに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の第1実施形態に係る有価証券管理システムの全体構成図である。
【図2】図1に示した有価証券管理システムの具体的な構成図である。
【図3】図1に示した有価証券管理システムで取り扱われる有価証券の一具体例を示す図である。(A)は有価証券管理システムに用いられる有価証券(商品券)の表面の一具体例を説明するための図である。(B)は(A)に示した商品券の裏面の一具体例を説明するための図である。(C)は有価証券管理システムに用いられる有価証券(商品券)の表面の他の具体例を説明するための図である。(D)は(C)に示した商品券の裏面の一具体例を説明するための図である。
【図4】図2に示した有価証券管理システムのハードウェアの機能ブロック図である。
【図5】券情報DBに記憶されている券種情報CTを説明するための図である。
【図6】商品券(有価証券)に関する情報を手入力する際に用いる初期画面を説明するための図である。
【図7】金券コード検索画面を説明するための図である。
【図8】金券コードの外観画像のリスト一覧を説明するための図である。
【図9】図4に管理装置における金券コード入力に関する動作例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0100】
1…有価証券管理システム、2…管理装置、3…読取装置、5…通信ネットワーク、6…ホスト装置、21…通信インタフェース(通信I/F)、22…入力部、23…出力部、24…記憶装置、25…制御回路(CPU)、31…通信インタフェース、32…読取部、33…入力部、34…出力部、35…表示部、36…記憶装置、37…制御回路(CPU)、100…発行元、200…管理センタ、241…メモリ、242…請求フォーマットデータベース(DB)、243…端末管理データベース(DB)、244…ユーザデータベース(DB)、245…レジ管理データベース(DB)、256…券種情報データベース(DB)、247…画像データベース(DB)、248…テキストデータベース(DB)、249…動作ログベース(DB)、251…照合部、252…端末管理部、253…売上集計部、254…レジ集計部、255…券種配信部、256…請求処理部、257…偽造処理部、300…店舗、321…ハードキー読取部、322…画像読取部、323…管理情報読取部、361…メモリ、362…券種情報データベース(DB)、364…読取テキストデータベース(DB)、365…動作ログデータベース(DB)、DSP1…初期画面、DSP2…金券コード検索画面、DSP3…リスト一覧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有価証券に関する情報を入力する入力欄を有する入力画面を表示する入力装置であって、
入力画面を表示する表示手段と、
前記表示手段が表示する前記入力画面上で位置を指定する指定手段と、
前記複数の有価証券の各々について当該有価証券の外観画像データと当該有価証券に関する入力情報とを関連付けて示す管理データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段から読み出した前記管理データを基に複数の有価証券の外観画像を前記表示手段に表示させ、前記指定手段によって指定された前記外観画像に対応した前記有価証券に関する情報を前記管理データから取得して前記入力欄に入力する制御手段と
を有する入力装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記管理装置が関係する予め決められた業界の第1の発行元が発行した前記有価証券に関する情報を入力する第1の前記入力欄と、前記第1の発行元以外の発行元である第2の発行元が発行した前記有価証券に関する情報を入力する第2の前記入力欄とを有する前記入力画面を前記表示手段に表示し、
前記第1の入力欄は、発行元企業名の入力欄と有価証券の種類名の入力欄とを有し、
前記第2の入力欄は、発行元企業が属する業界名の入力欄と、発行元企業名の入力欄と、有価証券の種類名の入力欄とを有し、
前記制御手段は、前記入力画面において、前記第1の入力欄あるいは前記第2の入力欄に入力された情報に対応した単数または複数の外観画像を前記記憶手段に記憶された前記管理データを参照して読み出して前記表示手段に表示させる
請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記有価証券の金券コード番号を入力する入力欄と、当該入力欄に対応付けられた検索ボタン画像とを有する初期画面を前記表示手段に表示し、前記初期画面上で前記検索ボタン画像が前記指定手段によって指定されると前記入力画面を前記表示手段に表示し、前記外観画像が指定されると、当該外観画像に対応付けられた金券コード番号を前記入力欄に自動的に入力する
請求項1に記載の入力装置。
【請求項4】
前記制御手段は、複数の発行元で発行される共通の前記有価証券の券番号のうち、発行元を識別する一部の番号を入力する第3の入力欄をさらに有する前記入力画面を前記表示手段に表示し、前記第3の入力欄に前記一部の番号が入力されると、当該一部の番号に対応付けられた一つの金券コード番号を前記入力欄に自動的に入力する
請求項2に記載の入力装置。
【請求項5】
有価証券に関する情報を入力する入力欄を有する入力画面を表示する入力方法であって、
前記複数の有価証券の各々について当該有価証券の外観画像データと当該有価証券に関する入力情報とを関連付けて示す管理データを基に、複数の有価証券の外観画像を表示手段に表示する第1の工程と、
前記第1の工程で表示した複数の有価証券の外観画像のうち、指定手段によって指定された前記外観画像に対応した前記有価証券に関する情報を前記管理データから取得して入力画面の入力欄に自動的に入力する題2の工程と
を有する入力方法。
【請求項6】
有価証券を読み取る端末装置と、管理装置とが通信ネットワークを介して接続された有価証券管理システムであって、
前記読取装置は、
前記有価証券の発行元を示す発行元データと前記有価証券の金額を示す金額データとを前記有価証券から読み取る処理と、前記有価証券の画像データを生成する画像生成処理とを行う読み取り手段と、
前記管理装置と通信を行う第1のインタフェースと、
予め保持した券種情報に応じて前記読み取り手段に前記読み取る処理および前記画像生成処理を行わせ、読み取った前記発行元データおよび金額データを含むテキストデータと、前記第1のステップで生成した前記画像データと、前記有価証券の受取り先を示す受取先データとを関連付けて前記第1のインタフェースを介して前記管理装置に送信し、前記端末装置が備える入力手段から入力した指示、あるいは前記管理装置から前記第1のインタフェースを介して入力した指示に応じて、前記券種情報を更新する第1の制御手段と
を有し、
前記管理装置は、
前記端末装置と通信を行う第2のインタフェースと、
前記第2のインタフェースを介して前記端末装置から入力した前記テキストデータ、前記画像データおよび前記受取先データを関連付けて記憶すると共に、複数の前記有価証券の各々について当該有価証券の外観画像データと当該有価証券に関する入力情報とを関連付けて示す管理データを記憶する記憶装置と、
画面を表示する表示手段と、
画面上で位置を指定する指定手段と、
前記記憶装置に記憶された前記テキストデータ、前記画像データおよび受取先データに基づいて、前記有価証券を管理する第1の処理と、前記記憶手段から読み出した前記管理データを基に複数の有価証券の外観画像を前記表示手段に表示させ、前記指定手段によって指定された前記外観画像に対応した前記有価証券に関する情報を前記管理データから取得して前記画面内の入力欄に入力する第2の処理とを行う第2制御手段と
を有する有価証券管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−334695(P2007−334695A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−166703(P2006−166703)
【出願日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】