説明

入力装置及びキャリブレーション方法

【課題】 特に、キャリブレーションのための入力操作を簡単にできるとともに、キャリブレーション精度を向上させることができ、リニアリティ性に優れた操作応答性を得ることが可能な入力装置及びキャリブレーション方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の入力装置は、入力領域33に位置する基材表面に第1分割抵抗層31a,31bを有し、第1分割抵抗層のX方向の両側に第1電極層38a,38bが形成される第1基板と、第1抵抗層と対向する基材表面に第2抵抗層36a,36bを有し、第2抵抗層のY方向の両側に第2電極層37a,37bが形成される第2基板と、入力領域33の周縁部に沿って入力操作して得られる複数の電圧プロファイルVx,Vyに基づいて各分割抵抗層の面内の電位分布に対するキャリブレーションを行うことが可能な制御部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力領域上の操作位置を検出することが可能な入力装置のキャリブレーションに関する。
【背景技術】
【0002】
以下の特許文献1〜5には、入力装置(タッチパネル)のキャリブレーション方法が記載されている。
【0003】
これら特許文献には、例えば入力領域の4隅を指やスタイラス等で押圧して入力し、その際に得られた電圧値を制御部(IC)で記録し、前記電圧値に基づいて抵抗層の面内の電位分布を補正するキャリブレーション方法が開示されている。
【0004】
しかしながら、上記したキャリブレーション方法では以下の問題点があった。すなわち、従来のキャリブレーション方法では、入力領域に複数の入力ポイントが必要であるため入力ミスが生じやすく、キャリブレーションを精度良く行えないことがあった。
【0005】
また、特許文献6には、マルチタッチ入力が可能な抵抗式の入力装置の構造が開示されている。特許文献6の図1等に示されているように、基板表面に形成される抵抗層は分割して形成されている。このようなマルチタッチ入力が可能な入力装置に対して、特許文献1〜5に示したようなキャリブレーションを実行しようとすると各分割抵抗層の四隅に対して入力ポイントが発生するため、入力ポイント数が増大し、操作者に対する負担が大きくなった。例えば、相対向する基板の各抵抗層がいずれも2つに分割された入力装置では、必要な入力ポイント数が12になり、入力ポイント数が大幅に増大する。このように、入力ポイント数が増えることで、入力ミスもさらに生じやすくなり、益々、キャリブレーション精度が低下し、この結果、操作応答性に対するリニアリティ(直線性)が低下しやすくなった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−362519号公報
【特許文献2】特開2004−54413号公報
【特許文献3】特開平6−35608号公報
【特許文献4】特開2001−92596号公報
【特許文献5】特開2008−276310号公報
【特許文献6】特開2010−26641号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、特に、キャリブレーションのための入力操作を簡単にできるとともに、キャリブレーション精度を向上させることができ、リニアリティ性に優れた操作応答性を得ることが可能な入力装置及びキャリブレーション方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明における入力装置は、
入力領域に位置する基材表面に第1抵抗層を有し、前記第1抵抗層のX方向の両側に第1電極層が形成される第1基板と、前記第1基板と対向して配置され、前記第1抵抗層と対向する基材表面に第2抵抗層を有し、前記第2抵抗層の前記X方向に対し直交するY方向の両側に第2電極層が形成される第2基板と、前記入力領域の周縁部に沿って入力操作して得られる複数の電圧プロファイルVx,Vyに基づいて前記第1抵抗層及び前記第2抵抗層の面内の電位分布に対するキャリブレーションを行うことが可能な制御部と、を有することを特徴とするものである。
【0009】
また本発明は、入力領域に位置する基材表面に第1抵抗層を有し、前記第1抵抗層のX方向の両側に第1電極層が形成される第1基板と、前記第1基板と対向して配置され、前記第1抵抗層と対向する基材表面に第2抵抗層を有し、前記第2抵抗層の前記X方向に対し直交するY方向の両側に第2電極層が形成される第2基板と、を有する入力装置のキャリブレーション方法において、
前記入力領域の周縁部に沿って入力操作して得られる複数の電圧プロファイルVx,Vyに基づいて前記第1抵抗層及び前記第2抵抗層の面内の電位分布に対するキャリブレーションを行うことを特徴とするものである。
【0010】
これにより、キャリブレーションのための入力操作を簡単にでき、操作者に対する負担を軽減でき、またキャリブレーション精度を向上させることができ、リニアリティに優れた操作応答性を得ることができる。
【0011】
本発明では、前記第1抵抗層及び前記第2抵抗層の少なくとも一方は、分割されて複数の分割抵抗層を構成しており、前記制御部では、各分割抵抗層に対して前記キャリブレーションを行うことが好ましい。
【0012】
このように抵抗層が分割されている場合、従来のように抵抗層の例えば四隅を押圧してキャリブレーションを行う方法であると各分割抵抗層に対して四隅を入力することが必要であるため入力ポイント数が非常に増えてしまい、操作者に対する負担が大きくなる。しかも、操作応答性に対するリニアリティを向上させるために各入力ポイントを全て正確に押圧することが必要であり、したがって入力ポイント数が増えばそれだけ入力ミスが発生しやすくなり、リニアリティが低下しやすくなった。これに対して本発明では、入力領域の周縁部に沿って入力操作すればキャリブレーションを行うことが出来るため、抵抗層が分割されている形態では特に、従来に比べて、操作者への負担を軽減できるとともに、キャリブレーション精度を向上させることができ、従来に比べて効果的に、リニアリティに優れた操作応答性を得ることができる。
【0013】
また本発明では、前記第1抵抗層は分割されて複数の第1分割抵抗層を構成しており、前記第2抵抗層は分割されて複数の第2分割抵抗層を構成しており、前記入力領域は各第1分割抵抗層間に形成された境界部と、各第2抵抗層間に形成された境界部とにより複数の分割入力領域に画定されており、
各分割入力領域の周縁部に沿って入力操作して得られる各電圧プロファイルVx,Vyに基づいて、各分割入力領域に対する前記キャリブレーションを行うことが好ましい。
【0014】
このとき、複数の凸部を有する治具が設けられ、前記治具を前記入力領域上で移動させて、各凸部により各分割入力領域の周縁部を全て入力操作することが好適である。これにより各分割入力領域に対して、きめ細かいキャリブレーションを行うことができ、各分割入力領域を合わせた入力領域の全面にて、より効果的に、リニアリティに優れた操作応答性を得ることができる。
【0015】
また本発明では、前記入力領域の前記周縁部に沿って穴が形成されたテンプレートが設けられていることが好ましい。本発明では、前記テンプレートの前記穴を、前記入力領域上に重ね合わせ、前記穴から露出する前記入力領域の周縁部に沿って入力操作することができる。
【0016】
これにより、より簡単且つ正確に入力領域の周縁部に沿って入力操作を行うことができ、操作者への負担を軽減できるとともにキャリブレーション精度を向上させることができ、リニアリティに優れた操作応答性を得ることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の入力装置及びキャリブレーション方法によれば、キャリブレーションのための入力操作を簡単にでき、操作者に対する負担を軽減でき、またキャリブレーション精度を向上させることができ、リニアリティに優れた操作応答性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は本発明の実施形態における入力装置(タッチパネル)の部分縦断面図、
【図2】図2は、入力装置の検知動作を示す説明図、
【図3】図3(a−1)は、第1実施形態の入力装置の平面図、図3(a−2)は、第1実施形態の入力装置に配置される第1基板の平面図、図3(a−3)は、第1実施形態の入力装置に配置される第2基板の裏面図、図3(a−4)(a−5)は、キャリブレーションのための入力操作により得られた電圧プロファイルの模式図、
【図4】第1実施形態に対するキャリブレーション入力操作用の治具及び入力装置の斜視図、
【図5】図4に示す治具を用いて操作した際に各スタイラスによる入力状態を説明するための入力装置の平面図、
【図6】本実施形態における入力装置の制御部を説明するためのブロック図、
【図7】図7(a−1)は、第2実施形態の入力装置の平面図、図7(a−2)は、第2実施形態の入力装置に配置される第1基板の平面図、図7(a−3)は、第2実施形態の入力装置に配置される第2基板の裏面図、図7(a−4)(a−5)は、キャリブレーションのための入力操作により得られた電圧プロファイルの模式図、
【図8】図8は、第2実施形態に対するキャリブレーション入力操作用の治具及び入力装置の斜視図、
【図9】図8に示す治具を用いて操作した際に各スタイラスによる入力状態を説明するための入力装置の平面図、
【図10】キャリブレーション入力操作用のテンプレートを入力装置の表面に重ねた状態を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は本発明の実施形態における入力装置(タッチパネル)の部分縦断面図、図2は、入力装置の検知動作を示す説明図、図3(a−1)は、第1実施形態の入力装置の平面図、図3(a−2)は、第1実施形態の入力装置に配置される第1基板の平面図、図3(a−3)は、第1実施形態の入力装置に配置される第2基板の裏面図、図3(a−4)(a−5)は、キャリブレーションのための入力操作により得られた電圧プロファイルの模式図、図4は、第1実施形態に対するキャリブレーション入力操作用の治具及び入力装置の斜視図、図5は図4に示す操作体を用いて操作した際に各スタイラスによる入力状態を説明するための入力装置の平面図、図6は本実施形態における入力装置の制御部を説明するためのブロック図、図7(a−1)は、第2実施形態の入力装置の平面図、図7(a−2)は、第2実施形態の入力装置に配置される第1基板の平面図、図7(a−3)は、第2実施形態の入力装置に配置される第2基板の裏面図、図7(a−4)(a−5)は、キャリブレーションのための入力操作により得られた電圧プロファイルの模式図、図8は、第2実施形態に対するキャリブレーション入力操作用の治具及び入力装置の斜視図、図9は、図8に示す操作体を用いて操作した際に各スタイラスによる入力状態を説明するための入力装置の平面図、図10は、キャリブレーション入力操作用のテンプレートを入力装置の表面に重ねた状態を示す平面図、である。
【0020】
各図において平面内にて直交する2方向のうち、一方を横方向(X1−X2)とし、他方を縦方向(Y1−Y2)と定義する。
【0021】
本実施形態における入力装置20は、マルチタッチ入力が可能な抵抗式の入力装置を構成する。図1に示すように入力装置20は、第1基板22、第2基板21、及び表面部材60とを有して構成される。
【0022】
第1基板22は、透光性基材30と、透光性基材30の上面(第2基板21と対向する内面)に形成された透光性の第1抵抗層31と、第1抵抗層31に電気的に接続される第1電極層(図1では図示しない)とを有して構成される。
【0023】
図3(a−2)に示す第1実施形態では、第1抵抗層31が分割されて2つの第1分割抵抗層31a,31bを構成する。図3(a−2)に示すように、各第1分割抵抗層31a,31bは、所定の間隔を空けて縦方向(Y1−Y2)に並設される。各第1分割抵抗層31a,31bは、同じ形状で形成され同じ抵抗値となっている。
【0024】
図3(a−2)に示すように、各第1分割抵抗層31a,31bの横方向(X1−X2)の両側には、夫々、第1電極層38a,38bが電気的に接続される。各第1分割抵抗層31a,31bは夫々、指やスタイラス等の操作体で操作可能な入力領域33に配置される。一方、第1電極層38a,38bは、入力領域33の周囲に設けられた非入力領域34に形成される。入力領域33は図1に示す液晶ディスプレイ54と高さ方向(Z)にて対向する部分に設けられる。
【0025】
次に、図1に示すように、第1基板22と高さ方向(Z)にて所定間隔を空けて対向する第2基板21は、透光性基材35と、透光性基材35の下面(第1基板22と対向する内面)に形成された透光性の第2抵抗層36と、第2抵抗層36に電気的に接続される第2電極層(図1では図示しない)とを有して構成される。
【0026】
図3(a−3)に示す第1実施形態では、第2抵抗層36が分割されて2つの第2分割抵抗層36a,36bを構成する。図3(a−3)に示すように、各第2分割抵抗層36a,36bは、所定の間隔を空けて横方向(X1−X2)に並設される。各第2分割抵抗層36a,36bは、同じ形状で形成され同じ抵抗値となっている。
【0027】
図3(a−3)に示すように、各第2分割抵抗層36a,36bの縦方向(Y1−Y2)の両側には、夫々、第2電極層37a,37bが電気的に接続される。各第2分割抵抗層36a,36bは夫々、指やスタイラス等の操作体で操作可能な入力領域33に配置される。一方、第2電極層37a,37bは、入力領域33の周囲に設けられた非入力領域34に形成される。
【0028】
透光性基材30,35はポリカーボネート樹脂(PC樹脂)やポリエチレンテレフタレート樹脂(PET樹脂)、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN樹脂)、環状ポリオレフィン(COP樹脂)、ポリメタクリル酸メチル樹脂(アクリル)(PMMA)等の透明基材で形成され、厚みが50μm〜1300μm程度で形成される。下側の透光性基材30は上側の透光性基材35より厚くまた剛性が高いことが好適である。例えば下側の透光性基材30は、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN樹脂)等のプラスチック基材で形成され、上側の透光性基材35よりも厚く形成されることが好ましい。一方、上側の透光性基材35は可撓性を確保すべくフィルム等で形成されることが好適である。
【0029】
第1抵抗層31及び第2抵抗層36は、ITO(Indium Tin Oxide)、SnO2,ZnO等の無機透明導電材料を、スパッタや蒸着等で成膜して形成される。又は、これらの無機透明導電材料の微粉末を固着したものでもよい。あるいは、有機透明導電材料として、カーボンナノチューブやポリチオフィン、ポリピロール等の有機導電性ポリマーをコーティングしたものでもよい。各抵抗層31,36の厚さは、0.05μm〜2μm程度である。
【0030】
また、第1電極層38a,38b及び第2配線層37a,37bは例えばAg塗膜を印刷形成したものである。各電極層には各抵抗層31,36よりも抵抗値の低い導電材料が使用される。
【0031】
図1に示す入力装置20はマルチタッチ入力が可能な抵抗式のタッチパネルの構造であり、入力操作可能な入力領域33が設けられる。図1に示すように入力領域33では、第1基板22と第2基板21との間に空気層39が設けられている。また図示しないが空気層39内には多数のドットスペーサが設けられている。
【0032】
なお第1基板22と第2基板21の間には入力領域33の周囲の非入力領域34にスペーサが設けられ、第1基板22と第2基板21との間が接合されている。
【0033】
図2にて本実施形態における入力装置の検知動作を説明する。図2に示す第1抵抗層31及び第2抵抗層36は図3と同様に夫々、2つの分割抵抗層で構成されている。
【0034】
操作者が指やスタイラスで入力領域33を下方向へ押圧すると、第2基板21が下方向へ撓み、抵抗層31,36が当接する。このとき、図2のP点で、第1分割抵抗層31bと第2分割抵抗層36b同士が接触すると、第1分割抵抗層31bをX方向に分割した抵抗値に対応する電圧が第2分割抵抗層36bの縦方向(Y1−Y2)の両側に接続された第2電極層37b,37bから得られ、また、第2分割抵抗層36bをY1−Y2方向に分割した抵抗値に対応する電圧が第1電極層38b,38bから得られる。そして得られた各電圧をA/D変換することにより、P点のX−Y座標上の位置を検知できる。
【0035】
また本実施形態では図1に示すように、第2基板21の上面側には、操作面(入力領域33の表面)を備える透光性の表面部材60が設けられる。また表面部材60の下面には非入力領域34(例えば図3参照)の部分に加飾部が形成される。そして、表面部材60と第2基板21との間が透光性の粘着層61を介して接合されている。
【0036】
また図1に示す実施形態では、第1基板22の下面には粘着層52を介して光透過性の支持部材53が接合されている。粘着層52,61には、例えば、アクリル樹脂系粘着テープを用いることが出来る。支持部材53は、透明な樹脂板であり、アクリル系のプラスチック基材で形成されることが好適である。なお支持部材53の形成は任意である。
【0037】
図3(a−2)に示したように第1実施形態の入力装置20では、第1抵抗層31は分割されて2つの第1分割抵抗層31a,31bを構成しており、各第1分割抵抗層31a,31b間には第1の境界部40が設けられている。
【0038】
また図3(a−3)に示したように第1実施形態の入力装置20では、第2抵抗層36は分割されて2つの第2分割抵抗層36a,36bを構成しており、各第2分割抵抗層36a,36b間には第2の境界部41が設けられている。
【0039】
このため、表面部材60側から見ると、図3(a−1)に示すように入力領域33は第1の境界部40及び第2の境界部41により4つの分割入力領域33a〜33dに画定される。
【0040】
図3(a−2)(a−3)に示す各分割抵抗層31a,31b,36a,36bの面内の電位分布を補正するためのキャリブレーションについて説明する。
【0041】
図6に示すように本実施形態の入力装置20には、各電極層38a,38b,37a,37bに電気的に接続された制御部(IC)42が設けられている。制御部42は例えば入力装置20の側部に接続されるフレキシブルプリント基板に設けられる。図6に示すように、前記制御部42は、キャリブレーション部43及び位置検出部44を有して構成される。
【0042】
本実施形態では初期設定(キャリブレーション)として、操作者は、スタイラス等を使用して、図3(a−1)に示す入力領域33の周縁部(1)〜(8)に沿って入力操作を行う。図3(a−1)には、矢印で示す初期入力軌道Aを、入力領域33の周縁部(1)〜(8)よりもやや内側に図示したが、これは、周縁部(1)〜(8)の位置と、初期入力軌道Aとを図面上見やすくするためであり、入力領域33の周縁部(1)〜(8)上に沿って入力操作を行うことが好適である。ただし、周縁部(1)〜(8)付近が、実際の入力操作に使用されない不感領域とみなすような場合には、図3(a−1)に示すように初期入力軌道Aが多少、周縁部(1)〜(8)の内側であってもよい。よって本実施形態において、「入力領域の周縁部に沿う入力操作」とは周縁部上のみならず、周縁部よりも多少内側の位置も含まれる。
【0043】
図3(a−2)(a−3)に示す第1電極層38a,38b及び第2電極層37a,37bに交互に所定の電圧を印加して、各分割抵抗層31a,31b,36a,36b内に交互に電圧勾配を形成する。そして、操作者が、図3(a−1)に示す初期入力軌道Aの入力操作を行うと、図2で説明した原理により第2電極層37a,37bからは図3(a−4)に示す電圧プロファイルVxを得ることが出来、第1電極層38a,38bからは図3(a−5)に示す電圧プロファイルVyを得ることが出来る。
【0044】
図3(a−4)に示すように、入力領域33の周縁部(3)と周縁部(4)との間、及び、入力領域33の周縁部(7)と周縁部(8)との間では電圧プロファイルVxが途切れているが、これは初期入力軌道Aが、第1抵抗層31が形成されていない第1の境界部40上を通過しているためである。
【0045】
また図3(a−5)に示すように、入力領域33の周縁部(1)と周縁部(2)との間、及び、入力領域33の周縁部(5)と周縁部(6)との間では電圧プロファイルVyが途切れているが、これは初期入力軌道Aが、第2抵抗層36が形成されていない第2の境界部41上を通過しているためである。
【0046】
図6に示すように、複数の電圧プロファイルVx,Vyが制御部42に送られる。制御部42におけるキャリブレーション部43では、複数の電圧プロファイルVx,Vyを用いて、第1分割抵抗層31a,31b及び第2分割抵抗層36a,36bの面内の電位分布に対するキャリブレーションを行う。
【0047】
キャリブレーション部43では、第1分割抵抗層31aのX1端部での電圧及びX2側部での電圧として、電圧プロファイルVxの周縁部(3)及び周縁部(8)の出力を用いる。周縁部(3)の出力は、電圧プロファイルVxを見てわかるように、周縁部(2)の最大出力から変曲点Bを介してほぼ一定となる。また、周縁部(3)の出力と周縁部(4)の出力との間に非出力領域(欠損部)Cがある。よって制御部42では、電圧プロファイルVxの変化を検出することで、周縁部(3)の出力を適切に認識することが出来る。同様の理由により、電圧プロファイルVxや電圧プロファイルVyの各周縁部の出力を適切に得ることが出来る。
【0048】
また、キャリブレーション部43では、第1分割抵抗層31bのX1側端部での電圧及びX2側端部での電圧として、電圧プロファイルVxの周縁部(4)及び周縁部(7)の出力を用いる。
【0049】
そして、キャリブレーション部43では、各第1分割抵抗層31a,31bにおける面内のX1側端部からX2側端部にかけて同じ電位分布となるように、上記した電圧プロファイルVxの周縁部(3)(4)(7)(8)の出力を用いて補正する。
【0050】
また、キャリブレーション部43では、第2分割抵抗層36aのY1側端部での電圧及びY2側端部での電圧として、電圧プロファイルVyの周縁部(1)及び周縁部(6)の出力を用いる。また、キャリブレーション部43では、第2分割抵抗層36bのY1側端部での電圧及びY2側端部での電圧として、電圧プロファイルVyの周縁部(2)及び周縁部(5)の出力を用いる。そして、キャリブレーション部43では、各第2分割抵抗層36a,36bにおける面内のY1側端部からY2側端部にかけて同じ電位分布となるように、上記した電圧プロファイルVyの周縁部(1)(2)(5)(6)の出力を用いて補正する。
【0051】
上記したキャリブレーションにより得られたキャリブレーション補正値が制御部42に記憶されている。そして、キャリブレーション終了後に、入力領域33上を入力操作した際の位置検出時、制御部42の位置検出部44では前記キャリブレーション補正値を用いて入力位置を算出する。例えば、図3(a−1)に示すように、入力領域33上を斜めに横断する入力操作Dを行ったとき、上記のキャリブレーションにより、第1電極層38a,38b及び第2電極層37a,37bから夫々、得られる電圧変化を一直線上に得ることができる。すなわち図3(a−2)及び(a−3)に示すように入力操作Dは、第1分割抵抗層31aと第1分割抵抗層31b間、及び第2分割抵抗層36aと第2分割抵抗層36b間の境界部40,41を跨ぐが、境界部を介したリニアリティを適切に確保することが可能である。
【0052】
以上により本実施形態によれば、マルチタッチ入力が可能な抵抗式の入力装置20において、キャリブレーションための入力操作を簡単に行うことができ、操作者の負担を軽減することができるとともに、キャリブレーション精度を向上させることができ、リニアリティに優れた操作応答性を得ることができる。
【0053】
図4では、複数のスタイラス(凸部)45〜48が支持体49の下面に支持されたキャリブレーション入力操作用の治具50が用意されている。支持体49には例えば透光性基材を用いる。スタイラス45〜48は全部で4本設けられており、すなわち分割入力領域33a〜33dと同じ数だけ設けられる。そして各スタイラス45〜48を入力装置20の入力領域33側に向けた状態にセットする。このとき、各スタイラス45〜48の先端45a〜48aが、各分割入力領域33a〜33dの同じ角部に位置するように、すなわち、図4,図5に示すようにスタイラス45の先端45aを例えば入力領域33のうち分割入力領域33aの周縁部における角部Eに当接させたとき(図6では見やすいように、スタイラス45の先端45aの位置を角部Eから少し離して図示した。他のスタイラス46〜48についても同様)、スタイラス46の先端46aが分割入力領域33bの周縁部における角部Fに当接し、スタイラス47の先端47aが分割入力領域33cの周縁部における角部Gに当接し、スタイラス48の先端48aが分割入力領域33dの周縁部における角部Hに当接するように、治具50における各スタイラス45〜48の設置位置が規制されている。
【0054】
そして、図4,図5の位置からスタイラス46の先端46aが分割入力領域33bの角部Iに位置するように治具50をX1方向に移動させ、続いてスタイラス47の先端47aが、分割入力領域33cの角部Jに位置するように治具50をY2方向に移動させ、続いて、スタイラス48の先端48aが分割入力領域33dの角部Kに位置するように治具50をX2方向に移動させ、最後に、スタイラス46の先端46aが分割入力領域33aの角部Eに位置するように治具50をY1方向に移動させる。
【0055】
上記のように治具50を移動させることで、スタイラス45により分割入力領域33aの周縁部を入力操作でき、スタイラス46により分割入力領域33bの周縁部を入力操作でき、スタイラス47により分割入力領域33bの周縁部を入力操作でき、スタイラス48により分割入力領域33bの周縁部を入力操作できる。
【0056】
これにより、各分割入力領域33a〜33dに対して、夫々、電圧プロファイルVx,Vyを得ることができ、よって、各分割入力領域33a〜33dに対してきめ細かいキャリブレーションを行うことができ、各分割入力領域33a〜33dを合わせた入力領域33の全面にて、より効果的に、リニアリティに優れた操作応答性を得ることができる。
【0057】
図7(a−2)に示す第2実施形態では、第1抵抗層31が分割されて3つの第1分割抵抗層31c〜31eを構成する。図7(a−2)に示すように、各第1分割抵抗層31c〜31eは、所定の間隔を空けて縦方向(Y1−Y2)に並設される。各第1分割抵抗層31c〜31eの間には第1の境界部40が形成されている。各第1分割抵抗層31c〜31eは、同じ形状で形成され同じ抵抗値となっている。
【0058】
図7(a−2)に示すように、各第1分割抵抗層31c〜31eの横方向(X1−X2)の両側には、夫々、第1電極層38c〜38eが電気的に接続される。各第1分割抵抗層31c〜31eは夫々、入力領域33に配置される。一方、第1電極層38c〜38eは、非入力領域34に形成される。
【0059】
図7(a−3)に示す第2実施形態では、第2抵抗層36が分割されて3つの第2分割抵抗層36c〜36eを構成する。図7(a−3)に示すように、各第2分割抵抗層36c〜36eは、所定の間隔を空けて横方向(X1−X2)に並設される。各第2分割抵抗層36c〜36eの間には第2の境界部41が形成されている。各第2分割抵抗層36c〜36eは、同じ形状で形成され同じ抵抗値となっている。
【0060】
図7(a−3)に示すように、各第2分割抵抗層36c〜36eの縦方向(Y1−Y2)の両側には、夫々、第2電極層37c〜37eが電気的に接続される。各第2分割抵抗層36c〜36eは夫々、入力領域33に配置される。一方、第2電極層37c〜37eは、非入力領域34に形成される。
【0061】
第2実施形態では、図7(a−1)に示すように、入力領域33が第1の境界部40及び第2の境界部41により9つの分割入力領域33e〜33mに画定される。
【0062】
図7に示す第2実施形態においても、図3の第1実施形態と同様に、初期設定(キャリブレーション)として、操作者が、図7(a−1)に示す入力領域33の周縁部(1)〜(12)に沿って入力操作を行う(図7(a−1)に初期入力軌道Nを示す)。
【0063】
これにより、図7(a−4)及び図7(a−5)に示す複数の電圧プロファイルVx,Vyを得ることが出来る。
【0064】
図6に示すように、複数の電圧プロファイルVx,Vyが制御部42に送られる。制御部42のキャリブレーション部43では、複数の電圧プロファイルVx,Vyを用いて、第1分割抵抗層31c〜31e及び第2分割抵抗層36c〜36eの面内の電位分布に対するキャリブレーションを行う。
【0065】
キャリブレーション部43では、第1分割抵抗層31cに対するキャリブレーションを、電圧プロファイルVxの周縁部(4)及び周縁部(12)の出力を用いて行う。また、第1分割抵抗層31dに対するキャリブレーションを、電圧プロファイルVxの周縁部(5)及び周縁部(11)の出力を用いて行う。また、第1分割抵抗層31eに対するキャリブレーションを、電圧プロファイルVxの周縁部(6)及び周縁部(10)の出力を用いて行う。各周縁部の出力は、電圧プロファイルVxにおける出力の変曲点や非出力領域(欠損部)の存在により適切に認識することが出来る。
【0066】
また、キャリブレーション部43では、第2分割抵抗層36cに対するキャリブレーションを、電圧プロファイルVyの周縁部(1)及び周縁部(9)の出力を用いて行う。また、第2分割抵抗層36dに対するキャリブレーションを、電圧プロファイルVyの周縁部(2)及び周縁部(8)の出力を用いて行う。また、第2分割抵抗層36eに対するキャリブレーションを、電圧プロファイルVyの周縁部(3)及び周縁部(7)の出力を用いて行う。各周縁部の出力は、電圧プロファイルVyにおける出力の変曲点や非出力領域(欠損部)の存在により適切に認識することが出来る。
【0067】
図7の第2実施形態では図3の第1実施形態に比べて分割抵抗層の数が多くなり、したがって分割入力領域33e〜33kの数が増えている。従来のように入力領域の例えば四隅に位置する入力ポイントを押圧する方式であると、分割入力領域の数が増えるほど、入力ポイントの数が多くなり(図7(a)のように分割入力領域が3×3である場合、入力ポイントが20個必要となる)、操作者に過度の負担を負わせるばかりか、入力ミスが生じてキャリブレーション精度が低下し、操作応答性に対するリニアリティを確保することが出来なかった。これに対して本実施形態では、図7(a−1)に示すように多数の分割入力領域33e〜33mが存在しても、入力領域33の周縁部(1)〜(12)に沿って入力操作することでキャリブレーションを行うことが出来るため、操作者に過度の負担を負わせることなく簡単なキャリブレーションのための入力操作を実現できるとともにキャリブレーション精度を向上させることができ、リニアリティに優れた操作応答性を得ることが可能になる。
【0068】
図8では、複数のスタイラス(凸部)70〜78が支持体80の下面に支持されたキャリブレーション入力操作用の治具81が用意されている。スタイラス70〜79は全部で9本設けられており、すなわち分割入力領域33e〜33kの数と同数である。各スタイラス70〜78を入力装置20の入力領域33側に向けた状態にセットする。図8,図9に示すように、各スタイラス70〜78の先端70a〜78aが各分割入力領域33e〜33kの同じ角部に位置するように、例えば、スタイラス70の先端70aを入力領域33のうち分割入力領域33eの周縁部における角部Oに当接させたとき、スタイラス71の先端71aが分割入力領域33fの周縁部における角部Pに当接し、スタイラス72の先端72aが分割入力領域33gの周縁部における角部Qに当接し、スタイラス73の先端73aが分割入力領域33hの周縁部における角部Rに当接し、スタイラス74の先端74aが分割入力領域33iの周縁部における角部Sに当接し、スタイラス75の先端75aが分割入力領域33jの周縁部における角部Tに当接し、スタイラス76の先端76aが分割入力領域33kの周縁部における角部Uに当接し、スタイラス77の先端77aが分割入力領域33lの周縁部における角部Vに当接し、スタイラス78の先端78aが分割入力領域33mの周縁部における角部Wに当接するように、治具81における各スタイラス70〜78の設置位置が規制されている。そして、図8,図9の位置からスタイラス70の先端70aが分割入力領域33eの角部Xに位置するように治具50をY1方向に移動させ、続いてスタイラス72の先端72aが、分割入力領域33gの角部Yに位置するように治具50をX1方向に移動させ、続いて、スタイラス78の先端78aが分割入力領域33mの角部Zに位置するように治具50をY2方向に移動させ、最後に、スタイラス76の先端76aが分割入力領域33kの角部Uに位置するように治具50をX2方向に移動させる。
【0069】
上記のように治具81を移動させることで、各スタイラス70〜78により各分割入力領域33e〜33mの周縁部を入力操作できる。
【0070】
これにより、各分割入力領域33e〜33mに対して、夫々、電圧プロファイルVx,Vyを得ることができ、よって、各分割入力領域33e〜33mに対してきめ細かいキャリブレーションを行うことができ、各分割入力領域33e〜33mを合わせた入力領域33の全面にて、より効果的に、リニアリティに優れた操作応答性を得ることができる。
【0071】
図10に示す実施形態では、入力領域33の周縁部に沿って穴85が形成されたキャリブレーション入力操作用のテンプレート86が用意されている。そして、テンプレート86の穴85を、入力領域33上に重ね合わせ、穴85から露出する入力領域33の周縁部33rをスタイラス等の操作体87により入力操作することで簡単且つ高精度にキャリブレーションを行うことができ、より効果的に、リニアリティに優れた操作応答性を得ることができる。図4,図8に示す治具50,81とともに、図10に示すテンプレート86を用いることが好適である。
【0072】
図3及び図7に示す実施形態では、第1抵抗層31及び第2抵抗層36の双方が分割されていたが、第1抵抗層31及び第2抵抗層36のどちらか一方のみが分割された構成であってもよい。また、第1抵抗層31及び第2抵抗層36がどちらも分割されていない構成、すなわち第1抵抗層31及び第2抵抗層36が共に1層ずつ設けられた形態であっても本実施形態を適用することが出来る。ただし本実施形態におけるキャリブレーションは、抵抗層が分割された形態に特に有効である。
【符号の説明】
【0073】
20 入力装置
21 第2基板
22 第1基板
30、35 透光性基材
31 第1抵抗層
31a〜31e 第1分割抵抗層
33 入力領域
33a〜33m 分割入力領域
33r 周縁部
34 非入力領域
36 第2抵抗層
36a〜36e 第2分割抵抗層
37a〜37e 第2電極層
38a〜38e 第1電極層
40 第1の境界部
41 第2の境界部
42 制御部
43 キャリブレーション部
44 位置検出部
45〜48、70〜78 スタイラス
50、81 治具
60 表面部材
85 穴
86 テンプレート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力領域に位置する基材表面に第1抵抗層を有し、前記第1抵抗層のX方向の両側に第1電極層が形成される第1基板と、前記第1基板と対向して配置され、前記第1抵抗層と対向する基材表面に第2抵抗層を有し、前記第2抵抗層の前記X方向に対し直交するY方向の両側に第2電極層が形成される第2基板と、前記入力領域の周縁部に沿って入力操作して得られる複数の電圧プロファイルVx,Vyに基づいて前記第1抵抗層及び前記第2抵抗層の面内の電位分布に対するキャリブレーションを行うことが可能な制御部と、を有することを特徴とする入力装置。
【請求項2】
前記第1抵抗層及び前記第2抵抗層の少なくとも一方は、分割されて複数の分割抵抗層を構成しており、前記制御部では、各分割抵抗層に対して前記キャリブレーションを行う請求項1記載の入力装置。
【請求項3】
前記第1抵抗層は分割されて複数の第1分割抵抗層を構成しており、前記第2抵抗層は分割されて複数の第2分割抵抗層を構成しており、前記入力領域は各第1分割抵抗層間に形成された境界部と、各第2抵抗層間に形成された境界部とにより複数の分割入力領域に画定されており、
各分割入力領域の周縁部に沿って入力操作して得られる各電圧プロファイルVx,Vyに基づいて、各分割入力領域に対する前記キャリブレーションを行う請求項1記載の入力装置。
【請求項4】
複数の凸部を有する治具が設けられ、前記凸部は、前記治具を前記入力領域上で移動させながら各分割入力領域の周縁部が全て入力操作されるように配置されている請求項3記載の入力装置。
【請求項5】
前記入力領域の前記周縁部に沿って穴が形成されたキャリブレーション入力操作用のテンプレートが設けられている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の入力装置。
【請求項6】
入力領域に位置する基材表面に第1抵抗層を有し、前記第1抵抗層のX方向の両側に第1電極層が形成される第1基板と、前記第1基板と対向して配置され、前記第1抵抗層と対向する基材表面に第2抵抗層を有し、前記第2抵抗層の前記X方向に対し直交するY方向の両側に第2電極層が形成される第2基板と、を有する入力装置のキャリブレーション方法において、
前記入力領域の周縁部に沿って入力操作して得られる複数の電圧プロファイルVx,Vyに基づいて前記第1抵抗層及び前記第2抵抗層の面内の電位分布に対するキャリブレーションを行うことを特徴とするキャリブレーション方法。
【請求項7】
前記第1抵抗層は分割されて複数の第1分割抵抗層を構成しており、前記第2抵抗層は分割されて複数の第2分割抵抗層を構成しており、前記入力領域は各第1分割抵抗層間に形成された境界部と、各第2抵抗層間に形成された境界部とにより複数の分割入力領域に画定されており、
複数の凸部を有する治具が用意され、前記治具を前記入力領域上で移動させて、各凸部により各分割入力領域の周縁部を全て入力操作する請求項6記載のキャリブレーション方法。
【請求項8】
前記入力領域の前記周縁部に沿って穴が形成されたテンプレートが用意されており、前記テンプレートの前記穴を、前記入力領域上に重ね合わせ、前記穴から露出する前記入力領域の周縁部に沿って入力操作する請求項6又は7に記載のキャリブレーション方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−248587(P2011−248587A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−120508(P2010−120508)
【出願日】平成22年5月26日(2010.5.26)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】