説明

入浴剤入り包装体

【課題】手指で引き剥がすことによって簡単に開封口を開けることができ、しかも、常に一定の大きさの開封口を開けることのできる入浴剤入り包装体を提供すること。
【解決手段】フィルム状蓋材4に閉曲線のミシン線4aを設け、ミシン線で囲まれた領域を覆うように粘着シール5を剥離可能に接着させる。粘着シールを蓋材から剥離したとき、蓋材がミシン線で切断され、このミシン線で囲まれた領域41が粘着シールと一体的に剥離して、蓋材に開封口が設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器内部に粉末入浴剤を収納して密封した包装体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
粉末入浴剤は吸湿によって劣化しやすいことから、透湿度の低い容器内部に密封して市販されている。特許文献1〜2は粉末入浴剤入りの包装体に関する技術文献で、これらの文献に記載された包装体では、容器の筒状側壁と底壁とで容器本体を構成し、その開口部を蓋シールで密封している。筒状側壁は紙とポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)との積層材料で構成されており、また、底壁は、紙とPETフィルムとを中心層として、その両側にヒートシール性樹脂を配置した積層材料で構成し、筒状側壁の内側に底壁を接着して底を密封している。また、蓋シールはポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)製で、このPETフィルム製蓋シールを筒状側壁の開口部周縁にヒートシールすることによって密封し、さらに、この蓋シールの上からオーバーキャップを被せている。
【0003】
図1は、入浴剤入りのこの包装体の斜視図である。また、図2は、オーバーキャップをはずした状態の斜視図である。
【0004】
これらの図から分かるように、この包装体は、容器とオーバーキャップ2とで構成されており、容器は、筒状側壁と図示しない底壁とで構成された容器本体1を有しており、その開口部を蓋シール3で密封している。
【0005】
蓋シール3は、容器本体1の開口部周縁にヒートシールされており、開口部周縁から外側に突出したプルタブ3aを備えている。そして、このプルタブ3aを起点として切り取り線3bが設けられている。
【0006】
この包装体を開封する際には、まずオーバーキャップ2をはずした後、手指で前記プルタブ3aから引っ張って、切り取り線3bに沿ってこの蓋シール3を切断して開封する。
【0007】
しかしながら、プルタブ3aから引っ張って蓋シール3を切断する方法によっては、その切断方向を精度良く制御することができず、このため、開封の都度、開封口の大きさが変化してしまうという問題があった。そして、その開封口が小さい場合には、内容物である入浴剤を取り出すことが困難となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−309330号公報
【特許文献2】特開2001−58627号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明はこのような事情に基づいてなされたもので、手指で引き剥がすことによって簡単に開封口を開けることができ、しかも、常に一定の大きさの開封口を開けることのできる入浴剤入り包装体を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち、請求項1に記載の発明は、容器本体に粉末状入浴剤を収納し、容器本体の開
口部にフィルム状蓋材をシールして構成される入浴剤包装体において、
前記フィルム状蓋材がミシン線を有しており、かつ、このミシン線は閉曲線を構成しており、
前記ミシン線で囲まれた領域を覆って粘着シールが前記蓋材に接着しており、この粘着シールは前記蓋材から剥離可能であり、
前記粘着シールを蓋材から剥離したとき、蓋材が前記ミシン線で切断され、このミシン線で囲まれた領域が粘着シールと一体的に剥離して、蓋材に開封口が設けられることを特徴とする入浴剤入り包装体である。
【0011】
次に、請求項2に記載の発明は、前記ミシン線が蓋材を貫通する切込みと、この切込みと切込みとの間のつなぎ部分とで構成されており、前記つなぎ部分の長さが0.7mm以下であることを特徴とする前記請求項1に記載の入浴剤入り包装体である。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、前記蓋材が多層構造の積層材料から構成されており、この積層材料がその層構成中に二軸延伸ポリエステルフィルムとガスバリア層とを有することを特徴とする前記請求項1又は2に記載の入浴剤入り包装体である。
【0013】
また、請求項4に記載の発明は、前記ガスバリア層がアルミニウム箔で構成されていることを特徴とする前記請求項3に記載の入浴剤入り包装体である。
【0014】
また、請求項5に記載の発明は、前記ガスバリア層が、金属薄膜又は無機材料の薄膜を有するフィルムで構成されていることを特徴とする前記請求項3に記載の入浴剤入り包装体である。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明においては、容器本体の開口部を密封するフィルム状蓋材に閉曲線状のミシン線が設けられており、粘着シールを剥離したとき、この閉曲線状ミシン線で囲まれた領域が開口される。このように、開封口は、予め、前記閉曲線状ミシン線によって決定されているから、常に一定の大きさの開封口を開けることが可能である。
【0016】
なお、前述のように、粉末入浴剤を吸湿から守るため、入浴剤入り包装体の蓋材には二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)が使用されていることが多い。請求項2に記載の発明によれば、このような高強度のフィルムが使用されている場合であっても、ミシン線を構成する切込みが蓋材を貫通しており、しかも、つなぎ部分の長さが0.7mm以下であることから、確実に一定の大きさの開封口を開けることができる。
【0017】
また、請求項3〜5に記載の発明によれば、フィルム状蓋材が、その層構成中にガスバリア層を有するため、例えばリネモン、メントールなどの香料成分の透過を防止して、入浴剤の保存性を高めながら、しかも、一定の大きさの開封口を開けることのできる包装体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】従来の粉末入浴剤入り包装体の説明用斜視図
【図2】オーバーキャップをはずした状態を示す従来の粉末入浴剤入り包装体の説明用斜視図
【図3】本発明の実施形態の要部説明図
【図4】図3のA−A’線における要部断面図
【図5】開封状態を示す本発明の実施形態の要部断面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明に係る入浴剤入り包装体は、容器本体1と、この容器本体に収納された粉末状入浴剤と、容器本体の開口部にシールしてその開口部を密封するフィルム状蓋材4と、この蓋材4に接着された粘着シール5とを必須の構成要素とするものである。
【0020】
容器本体1はその上部に開口部を有しており、フィルム状蓋材4はこの開口部の周縁にシールされて、開口部を閉鎖密封している。
【0021】
このフィルム状蓋材4は、内容物である入浴剤の吸湿を防ぐため、また、フィルム状蓋材4のカールを防ぐため、その層構成中に二軸延伸ポリエステルフィルム(PETフィルム)を含む積層材料で構成されていることが望ましい。また、入浴剤中の香料成分の透過を防止するため、前記PETフィルムに加えてガスバリア層を含む多層構造の積層材料から構成されていることが望ましい。ガスバリア層の具体的材質やフィルム状蓋材4の具体的層構成については後述する。
【0022】
次に、このフィルム状蓋材4には、その一部にミシン線4aが設けられており、このミシン線4aは閉曲線を構成している。図中、41はこのミシン線に囲まれた領域である。このため、後述するように、粘着シール5をフィルム状蓋材4から引き剥がしたとき、フィルム状蓋材4はこのミシン線4aで切断され、ミシン線4aに囲まれた領域41は粘着シール5と共に一体的に剥離して、蓋材4に開封口が設けられる。ミシン線4aは円形であっても良いし、楕円形であってもよい。
【0023】
なお、このミシン線は、蓋材4を貫通する切込みと、この切込みと切込みとの間のつなぎ部分とで構成されており、このつなぎ部分はその長さが0.7mm以下であることが望ましい。つなぎ部分の長さが0.7mm以下である場合には、蓋材4の層構成中にPETフィルムが含まれる場合であっても、粘着シール5を蓋材4から引き剥がしたとき、このミシン線4aで蓋材4を確実に切断することができる。つなぎ部分の長さがこれより長い場合、例えば1.0mmの場合には、粘着シール5を引き剥がしても蓋材4を切断することができず、このため、粘着シール5はミシン線4aに囲まれた領域41から剥離して、蓋材4に開封口を設けることができない。
【0024】
次に、本発明に係る入浴剤入り包装体では、ミシン線4aで囲まれた前記領域41を覆って粘着シール5が蓋材4に接着している。図4において、6が粘着シールに塗布された粘着剤を示しており、ミシン線で囲まれた前記領域41を覆う区域51には、この粘着剤6が塗布されている。なお、この粘着シールは前記蓋材から手指で容易に剥離可能に接着されていることが必要であり、その接着強度は、0.5N以上5N未満であることが望ましい。5N以上の場合には、手指で粘着シール5を引き剥がすことが困難である。他方、0.5Nより小さい場合には、粘着シール5を引き剥がしても、粘着シール5はミシン線4aに囲まれた領域41から剥離して蓋材4に開封口を設けることができない。
【0025】
なお、蓋材4の領域41を覆う区域51の他に、この粘着シール5には、引き剥がす際の便宜のため、プルタブ5aを設けることができる。このプルタブ5aは粘着シール5の端部から突出するように設けることが望ましく、このプルタブ5aの領域では粘着剤6が塗布されておらず、蓋材4と接着していないことが望ましい。そして、プルタブ5aを設けた場合には、引き剥がし方向の反対側の端部53と領域41を覆う区域51との間に、非接着区域52を設けてこの非接着区域52を剥離停止部とすることが可能である。
【0026】
次に、本発明に係る入浴剤入り包装体は、次のような方法で開封することができる。すなわち、図5に示すように、プルタブ5aを手指で把持して粘着シール5を引き剥がすことにより、フィルム状蓋材4はこのミシン線4aで切断され、ミシン線4aに囲まれた領
域41は粘着シール5と共に一体的に剥離して、蓋材4に開封口が設けられる。この開封口はミシン線4aの形状によって決定されるから、常に一定の形状かつ大きさの開封口を形成できる。
【0027】
次に、本発明に係る容器本体1は、入浴剤を収納することから、防湿性と保香性とを有するものが使用できる。例えば、金属製の容器である。また、防湿性と保香性とを有する合成樹脂製容器を使用することもできる。また、特許文献1〜2に記載のように、紙の両面に防湿性・保香性プラスチックフィルムを積層した積層材料を使用して筒状側壁を構成し、同様の積層材料で構成した底壁を筒状側壁の底部内面に接着することで容器本体としてもよい。このように紙を主体とした積層材料を使用して作成した容器本体1は、そのコスト面で有利である。
【0028】
フィルム状蓋材4としては、前述のように、二軸延伸ポリエステルフィルムとガスバリア層とを有する積層材料が好ましく使用できる。このほか、容器本体1の開口部周縁にシールするため、フィルム状蓋材4は、その層構成中にヒートシール層を有することが望ましい。また、そのほかのプラスチッックフィルムや紙を層構成中に有する積層材料であってもよい。
【0029】
これらの各材料のうち、ガスバリア層は、香料成分の透過を防止する役割を有するもので、例えば、アルミニウム箔を使用することができる。
【0030】
また、ガスバリア層として、基材フィルム上に金属薄膜や無機材料の薄膜を形成したフィルムを使用することも可能である。基材フィルムとしては、PETフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ナイロン−6フィルム、ナイロン−66フィルムなどが使用できる。金属薄膜としては、アルミニウムの薄膜が例示できる。また、無機材料の薄膜としては、酸化ケイ素の薄膜、酸化アルミニウムの薄膜、酸化マグネシウムの薄膜などが例示できる。いずれの薄膜も、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法等の気相堆積法によって、前記基材フィルム上に設けることが可能である。
【0031】
また、ヒートシール層としては、ポリオレフィン系樹脂が使用できる。例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン等のポリエチレンである。また、ポリプロピレン樹脂やポリブテン樹脂を使用することも可能である。また、2種類以上のオレフィンモノマーを共重合させて得られた共重合ポリオレフィン系樹脂を使用することもできる。このような共重合ポリオレフィン系樹脂としては、エチレンとプロピレンとのランダム共重合体、エチレンとプロピレンとのブロック共重合体、エチレンとブテンとの共重合体、プロピレンとブテンとの共重合体などが例示できる。また、オレフィンモノマーとオレフィン以外のモノマーとの共重合体を使用することも可能である。例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体などが例示できる。また、これらの変性体を使用することも可能である。変性体の例としては、アイオノマーが例示できる。そして、これらの混合物を使用することも可能である。混合物の例としては、低密度ポリエチレンとポリブテンとの混合物を好ましく例示することができる。
【0032】
次に、フィルム状蓋材4の層構成の例として、「PETフィルム/紙/PETフィルム/アルミニウム箔/ヒートシール層」を挙げることができる。この層構成においては、紙が2枚のPETフィルムによって挟まれているから、紙が吸湿することがなく、たとえ多少吸湿したとしても、カールすることはない。
【0033】
また、その層構成の例として、「PETフィルム/アルミニウム箔/PETフィルム/ヒートシール層」を挙げることもできる。
【0034】
なお、これら蓋材4にミシン線4aを設ける方法は、公知のいずれの方法によってもよい。
【0035】
次に、粘着シール5としてはプラスチックフィルムを使用できる。例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリ塩化ビニルフィルムなどである。あるいは、これらプラスチックフィルムに対して金属箔や紙を積層した積層シートを使用してもよい。また、フィルム状蓋材4と同様に、ガスバリア層を積層してもよい。
【0036】
また、この粘着シール5に塗布する粘着剤6は公知の粘着剤を使用できる。例えば、ポリエステル系、アクリル系、あるいはゴム系の粘着剤である。
【実施例】
【0037】
次に実施例に基づいて本発明を説明する。
【0038】
特許文献1〜2に記載のように、紙の両面に防湿性・保香性プラスチックフィルムを積層した積層材料を使用して筒状側壁を構成し、同様の積層材料で構成した底壁を筒状側壁の底部内面に接着することにより、容器本体1を製造した。
【0039】
次に、蓋材用積層材料は、次のように製造した。
【0040】
まず、厚み12μmのPETフィルムと坪量104g/mmの紙とを、ドライラミネーション法によって接着し、積層材料Aとした。
【0041】
また、これと並行して、厚み12μmのPETフィルムと厚み15μmのアルミニウム箔とをドライラミネーション法によって接着し、更にそのアルミニウム箔面にヒートシールフィルムをドライラミネーション法によって接着して、積層材料Bとした。なお、ヒートシールフィルムとしては、厚さ30μmの低密度ポリエチレンフィルムを使用した。
【0042】
次に、積層材料Aの紙の面と、積層材料BのPETフィルムの面との間に、ポリエチレンを溶融押出し、この溶融したポリエチレンによって積層材料Aと積層材料とを接着して、蓋材用積層材料とした。
【0043】
この蓋材用積層材料の層構成を改めて示せば、「PET/接着剤/紙/ポリエチレン/PET/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ヒートシールフィルム」である。
【0044】
次に、この蓋材用積層材料を所定形状に打ち抜き、併せてミシン線4aを設けて、後述するように、3種類の蓋材4(実施例1の蓋材、比較例1及び3の蓋材、比較例2及び4の蓋材)を製造した。
【0045】
次に、粘着シール5としては、基材フィルムに対して、所定形状に粘着剤を塗布したものを使用した。
【0046】
そして、前記容器本体1の開口部に3種類の前記蓋材4をそれぞれ重ね、その周縁部でヒートシールして、容器本体1の開口部を閉鎖して密封した。次に、この蓋材4上に、前記粘着シールを接着して、実施例1及び比較例1〜4の包装体を製造した。
【0047】
実施例1及び比較例1〜4の包装体において、蓋材のミシン線4aの形状は円であり、この点では、実施例1及び比較例1〜4のいずれでも同一である。そして、実施例1では
、この円を7等分することによって、切込みと切込みとの間のつなぎ部分を合計7個設けており、そのつなぎ部分の長さは0.5mmである。比較例1及び比較例3の蓋材では、つなぎ部分の数は実施例1と同様に7個であるが、その長さを1.0mmとしている。また、比較例2及び比較例4の蓋材では、前記円を3等分することによって、切込みと切込みとの間のつなぎ部分を合計3個設けている。また、比較例2及び比較例4の蓋材において、そのつなぎ部分の長さは1.0mmである。
【0048】
また、実施例1及び比較例1〜2では、粘着シール5と蓋材4との接着強度は1Nである。これに対して、比較例3〜4では、5Nである。
【0049】
これら各例におけるつなぎ部分の数と長さ、粘着シール5と蓋材4との接着強度については、整理して表1に示す。
【0050】
そして、これら各例のプルタブ5aを手指で把持して粘着シール5を引き剥がした。このときの引き剥がし易さの有無、引き剥がしたときの開封口の有無について、表1に示す。
【0051】
【表1】

表1から分かるように、つなぎ部分の数が7、長さ0.5mmで、接着強度が1Nの場合(実施例1)には、手指で引き剥がすことによっても剥離し易く、しかも、剥離によって開封口を設けることができる。したがって、その開封口の位置、形状、大きさは常に一定である。
【0052】
これに対して、つなぎ部分の数と接着強度が実施例1と同じであっても、つなぎ部分の長さが長い場合(比較例1、つなぎ部分の長さ1.0mm)には、粘着シール5はミシン線4aに囲まれた領域41から剥離して、その粘着シール5だけが蓋材から剥れてしまい、開封口を設けることができない。なお、つなぎ部分の長さが長い(1.0mm)場合には、その数を減らした場合(比較例2、つなぎ部分の数3)にも同様である。
【0053】
この結果から、手指で粘着シール5を引き剥がすことによって開封口を設けるためには、つなぎ部分の長さが0.5mmであれば十分であるが、1mm未満であることが必要なことが分かる。その限界は0.7mm程度と推測できる。また、つなぎ部分の数は関係しない。
【0054】
次に、接着強度が高い(5N)場合(比較例3〜4)には、そもそも手指で粘着シール5を引き剥がすこと自体が困難である。これはつなぎ部分の数は関係しない。
【符号の説明】
【0055】
1 容器本体
4 フィルム状蓋材
4a ミシン線
41 ミシン線に囲まれた領域
5 粘着シール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体に粉末状入浴剤を収納し、容器本体の開口部にフィルム状蓋材をシールして構成される入浴剤包装体において、
前記フィルム状蓋材がミシン線を有しており、かつ、このミシン線は閉曲線を構成しており、
前記ミシン線で囲まれた領域を覆って粘着シールが前記蓋材に接着しており、この粘着シールは前記蓋材から剥離可能であり、
前記粘着シールを蓋材から剥離したとき、蓋材が前記ミシン線で切断され、このミシン線で囲まれた領域が粘着シールと一体的に剥離して、蓋材に開封口が設けられることを特徴とする入浴剤入り包装体。
【請求項2】
前記ミシン線が蓋材を貫通する切込みと、この切込みと切込みとの間のつなぎ部分とで構成されており、前記つなぎ部分の長さが0.7mm以下であることを特徴とする前記請求項1に記載の入浴剤入り包装体。
【請求項3】
前記蓋材が多層構造の積層材料から構成されており、この積層材料がその層構成中に二軸延伸ポリエステルフィルムとガスバリア層とを有することを特徴とする前記請求項1又は2に記載の入浴剤入り包装体。
【請求項4】
前記ガスバリア層がアルミニウム箔で構成されていることを特徴とする前記請求項3に記載の入浴剤入り包装体。
【請求項5】
前記ガスバリア層が、金属薄膜又は無機材料の薄膜を有するフィルムで構成されていることを特徴とする前記請求項3に記載の入浴剤入り包装体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−103720(P2013−103720A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246431(P2011−246431)
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】