説明

全地球的航法衛星システム用受信機及びその制御方法

【課題】不必要な電力消費を低減することができるGNSS受信機の制御方法等を提供する。
【解決手段】第1の動作状態において動作する全地球的航法衛星システム(GNSS)用受信機の制御方法は、状態切替え基準を設けるステップと、少なくとも1つのポジショニング情報を得るステップと、状態切替え基準及び得られたポジショニング情報に従って第1の状態から第2の状態へ切り替えるべきかどうかを決定するステップとを有し、第1及び第2の動作状態の夫々の下で動作するGNSS受信機の電力消費は異なる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全地球的航法衛星システム(GNSS)受信スキームに係り、より具体的には、GNSS受信機と、異なる電力消費状態に対応する異なる動作状態の間で動的にGNSS受信機を切り替える方法とに係る。
【背景技術】
【0002】
一般的に、従来のGNSS受信機では、衛星情報の収集/更新を絶えず行うことでポジショニング制御は改善されるが多くの電力が消費されてしまうので、衛星情報の収集/更新を絶えず行うことは求められていない。これは、携帯型電子機器に組み込まれる場合に従来のGNSS受信機にとって有意な欠点となる。従来のGNSS受信機は、所定の周波数で周期的に衛星情報の収集/更新を行うよう配置される。すなわち、従来のGNSS受信機によって実行されるいずれか2回の連続する衛星情報収集の間の周波数インターバルは固定である。しかし、固定の周波数で周期的に衛星情報の収集/更新を行うことでは、効率良く電力を節約することができない。これは、従来のGNSS受信機が異なるユーザ挙動を有するユーザによって又は異なる環境条件下で動作しうるためである。GNSS受信機が不可欠である携帯型電子機器にはバッテリ電源が供給されるので、GNSS受信機が不必要な電力消費を効果的に減らすためのより有効な電力節約スキームが重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、本発明の目的の1つは、不必要な電力消費の低減を達成して上記の問題を解決するために、ユーザ挙動又は環境条件に基づき一の動作状態から他の動作状態へ切り替えるべきかどうかを決定するGNSS受信機及び対応する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施形態に従って、第1の動作状態において動作する全地球的航法衛星システム(GNSS)用受信機の制御方法が開示される。当該方法は、状態切替え基準を設けるステップと、少なくとも1つのポジショニング情報を得るステップと、前記状態切替え基準及び得られた前記ポジショニング情報に従って前記第1の状態から第2の状態へ切り替えるべきかどうかを決定するステップとを有し、前記第1の動作状態及び前記第2の動作状態の夫々の下で動作する前記全地球的航法衛星システム用受信機の電力消費は異なる。
【0005】
本発明の実施形態に従って、全地球的航法衛星システム(GNSS)用受信機が開示される。当該GNSS受信機は、第1の動作状態において動作し、メモリ、ポジショニングユニット及び制御ユニットを有する。前記メモリは、状態切替え基準を提供するために用いられる。前記ポジショニングユニットは、ポジショニング情報を得るために用いられる。前記制御ユニットは、前記ポジショニングユニット及び前記メモリへ結合され、前記状態切替え基準及び得られた前記ポジショニング情報に従って前記第1の動作状態から第2の動作状態へ切り替えるべきかどうかを決定するために用いられる。前記第1の動作状態及び前記第2の動作状態の夫々の下で動作する当該全地球的航法衛星システム用受信機の電力消費は異なる。
【0006】
本発明の上記及び他の目的は、様々な図に表されている好ましい実施形態に関する以下の詳細な記載を読むことで当業者には当然に明らかになるであろう。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、不必要な電力消費を低減することができるGNSS受信機及びその制御方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に従う全地球的航法衛星システム(GNSS)用受信機のブロック図である。
【図2】図1に示されるGNSS受信機の状態を切り替えるべきかどうかを決定するための動作のフローチャートである。
【図3】本発明の実施形態に従う図1に示されるGNSS受信機の状態切替えを表す略図である。
【図4】異なるユーザの挙動に対応する異なる動作状態において動作する図1のGNSS受信機の詳細な例を表す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に従う、異なる動作環境に対応する異なる動作状態において動作する図1のGNSS受信機の例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
特定の用語が、特定のシステムコンポーネントに言及するために以下の記載及び特許請求の範囲の全体を通して使用される。当業者には明らかなように、家庭用電化製品メーカーは、異なる名称によってコンポーネントに言及することがある。本願は、名称のみが異なり機能は同じであるコンポーネントを区別するつもりはない。以下の議論及び特許請求の範囲において、語「含む」及び「有する」は、制限なしに使用され、よって、「・・・を含むがそれらに限られない」を意味すると解されるべきである。語「結合する」は、間接的又は直接的な電気接続を意味するよう意図される。よって、第1の装置が第2の装置へ結合する場合に、その接続は、直接的な電気的接続によっても、又は他の装置及び接続を介する間接的な電気的接続によってもよい。
【0010】
図1を参照されたい。図1は、本発明の実施形態に従う全地球的航法衛星システム(GNSS)(Global Navigation Satellite System)用受信機100のブロック図である。GNSS受信機100は、測定エンジン101a及びポジショニングエンジン101bを有する。測定エンジン101aは、無線周波数(RF)フロントエンド回路102、取得回路104及びトラッキング回路106を有し、ポジショニングエンジン101bは、ポジショニングユニット108、制御ユニット110及びメモリ112を有する。ポジショニングユニット108及び制御ユニット110は、ハードウェア又はソフトウェアによって実施され得る。この実施形態では、ポジショニングユニット108及び制御ユニット110は、ソフトウェアによって実施され、対応する機能を提供するよう処理ユニット114によって実行される。RFフロントエンド回路102は、空の上の異なる位置/場所にある1又は複数の衛星から衛星信号S_GNSSを受信するよう配置される。取得回路104は、RFフロントエンド回路102へ結合されており、1又は複数の衛星の情報を取得するために、受信された衛星信号S_GNSSに対して取得処理を実行するよう配置される。取得回路104は、GNSS衛星データを分析して特定の衛星がGNSS受信機100の視野内にあるかどうかを決定するために夫々使用される取得チャネルの組を有する。トラッキング回路106は、取得回路104へ結合されており、取得回路104によって見つけられた1又は複数の衛星の取得された情報に従って衛星の位置を追跡するよう配置される。トラッキング回路106は、取得回路104によって見つけられた衛星の位置/場所を追跡するために夫々使用されるトラッキングチャネルの組を有する。RFフロントエンド回路102、取得回路104及び追跡回路106は、衛星の衛星信号S_GNSSを測定/検出するために使用される測定エンジンと考えることができる。
【0011】
メモリ112は、状態切替え基準を提供するよう配置される。ポジショニングユニット108は、測定エンジン101aから出力された信号を受信し、その受信された信号に基づきポジショニング情報を取得する。測定エンジン101aから出力される信号は、RFフロントエンド回路102、取得回路104又はトラッキング回路106によって生成されてよい。さらに、ポジショニングユニット108は、得られたポジショニング情報を記憶するための記憶部(図1には図示せず。)を有する。ポジショニングユニット108は、記憶部を用いて、得られたポジショニング情報の履歴を記録し、GNSS受信機100が衛星情報の収集/更新を実行した後に毎回履歴を更新することができる。次いで、ポジショニングユニット108は、制御ユニット110へ履歴を出力する。制御ユニット110は、履歴を参照することによって状態切替えの制御動作を実行するよう配置される。実際に、制御ユニット110は、確認結果を生成するために状態切替え基準により記憶部に記憶されている得られたポジショニング情報の履歴を確認し、確認結果に従って第1の動作状態から第2の動作状態へ切り替えるべきかどうかを決定するよう配置される。第1の動作状態の下で動作するGNSS受信機100の電力消費は、第2の動作状態の下で動作するGNSS受信機100の電力消費とは実質的に異なる。上記の得られたポジショニング情報は、外部の源(例えば、セル識別子、WIFIアクセスポイント、及びモーションセンサ等の1つ)から生成され得ることに留意されたい。それら全ての変形例は、本発明の技術的範囲内にある。
【0012】
実際に、GNSS受信機100は、夫々異なる電力消費状態に対応する複数の動作状態を有し、制御ユニット110は、ポジショニング情報及び状態切替え基準から生成される確認結果に従って一の動作状態から他の動作状態に切り替えるべきかどうかを決定することができる。得られたポジショニング情報の履歴が特定の事象に起因して状態切替え基準に一致することが確認結果により示される場合、制御ユニット110は、一の動作状態から他の動作状態に切り替えると決定する。必要に応じて、得られたポジショニング情報の履歴に関連する確認結果に従ってGNSS受信機100を一の動作状態から他の動作状態に切り替えることによって、より多くの電力が効率良く節約され得る。
【0013】
図2を参照されたい。図2は、図1に示されるGNSS受信機100の状態を切り替えるべきかどうかを決定するための動作のフローチャートである。実質的に同じ結果が達成されると仮定して、図2に示されるフローチャートのステップは、図示される正確な順序である必要はなく、連続的である必要もない。すなわち、他のステップが介在してよい。さらに、図2におけるフローチャートのステップは単に例示のために使用され、本発明の限定であるよう意図されるべきではないことに留意されたい。図2に示されるステップの説明は以下に詳述される。
【0014】
ステップ202:開始。
ステップ204:GNSS受信機100はデフォルト設定から始める。例えば、GNSS受信機100は起動し、通常の電力消費状態に対応する通常状態に入る。
ステップ206:ポジショニングユニット108は、例えば、移動速度/レート、位置、衛星の位置分布、衛星の信号強度等のポジショニング情報を取得する。
ステップ208:ポジショニングユニット108は、得られたポジショニング情報を記憶部に記憶/記録し、記憶部に記憶されている得られたポジショニング情報の履歴を更新する。
ステップ210:制御ユニット110は、確認結果を生成するよう状態切替え基準により履歴を確認する。
ステップ212:確認結果は、履歴が状態切替え基準に一致することを示すか?そうである場合は、これは、制御ユニット110がGNSS受信機100に状態を変化させると決定することを示し、フローはステップ214に進む。そうでない場合は、これは、制御ユニット110がGNSS受信機100に状態を変化させないと決定することを示し、フローはステップ216に進む。
ステップ214:GNSS受信機100は、現在の状態から次の状態に変化する。
ステップ216:GNSS受信機100は現在の状態のままであり、状態を変化させない。
【0015】
図3を参照されたい。図3は、本発明の実施形態に従う、図1に示されるGNSS受信機100の状態切替えを表す略図である。図3に示されるように、GNSS受信機100は、通常状態302と、短期アップデート状態304、中期アップデート状態306及び長期アップデート状態308を含む複数の動作状態とを有する。GNSS受信機100は、最初に通常状態302に入り、次いで、衛星情報を収集し(すなわち、1回の衛星情報収集を)始める場合は短期アップデート状態304に入る。衛星情報収集の完了後、GNSS受信機100は短期アップデート状態304を脱し、次いで、通常状態302に入る。短期アップデート状態304、中期アップデート状態306及び長期アップデート状態308は、GNSS受信機100が夫々異なる動作周波数で衛星情報を収集/更新するところの異なる動作状態である。GNSS受信機100によって実行される夫々の衛星情報収集の動作周期が他の衛星情報収集と実質的に同じであるとすると、それらの異なる動作状態は、GNSS受信機100によって実行される現在の衛星情報収集と、GNSS受信機100によって実行される次の衛星情報収集との間の異なる時間インターバルを示す。すなわち、時間インターバルは、GNSS受信機100が衛星情報を収集し始めるタイミングと、GNSS受信機100が衛星情報を再び収集/更新し始める次のタイミングとの間に設置される。
【0016】
例えば、短期アップデート状態304にあるとき、GNSS受信機100は、より短い時間インターバルが終わるまで、衛星情報の収集/更新の後、衛星情報を収集/更新し始めないよう配置される。短期アップデート状態304にあるGNSS受信機100は、より速い動作周波数で衛星情報収集を行う。長期アップデート状態308にあるとき、GNSS受信機100は、より長い時間インターバルが終わるまで、衛星情報の収集/更新の後、衛星情報を収集/更新し始めないよう配置される。長期アップデート状態308にあるGNSS受信機100は、より遅い動作周波数で衛星情報収集を行う。同様に、中期アップデート状態306にあるとき、GNSS受信機100は、中間の時間インターバルが終わるまで、衛星情報の収集/更新の後、衛星情報を収集/更新し始めないよう配置される。中期アップデート状態306にあるGNSS受信機100は、中間の動作周波数で衛星情報収集を行う。夫々のアップデート状態にあるとき、制御ユニット110は、得られたポジショニング情報の履歴及び状態切替え基準に関連する確認結果に従って、現在の動作状態から他の動作状態へ切り替えるべきかどうかを決定するよう配置される。
【0017】
第1の実施形態において、ポジショニングユニット108は、GNSS受信機100の速度値を示す得られたポジショニング情報の履歴を提供する。速度値は、GNSS受信機100の現在の速度値、並びに過去の時間期間の間に記録及び計算された結果として得られる速度値、のうち一方である。GNSS受信機100は車両内又は人によって持ち運ばれる携帯型通信装置内に組み込まれてよいので、GNSS受信機100は、従って、一の場所から他の場所へ動かされてよく、速度値が求められ得る。特定の基準は、低い閾値TH1及び高い閾値TH2を含む2つの所定の閾値に関連付けられる。得られたポジショニング情報の履歴によって示される速度値が低い閾値TH1よりも低い場合、これは、GNSS受信機100を持ち運ぶユーザがより遅い速度で移動し、GNSS受信機100がユーザに起因するより遅い速度で動かされうることを示す。制御ユニット110は、GNSS受信機100が頻繁に衛星情報の収集/更新を行う必要はないと決定する。GNSS受信機100は長期アップデート状態308のままであるか、又は他のアップデート状態304及び306から長期アップデート状態308に切り替わる。例えば、ユーザは職場又は家にいる場合、ユーザはゆっくりと移動するか又は全く移動しない。このとき、得られたポジショニング情報の履歴は、GNSS受信機100の移動速度/レートが非常に遅いか又はほぼ零であることを示しうる。この状況において、GNSS受信機100は長期アップデート状態308のままであるか、又はGNSS受信機100がそもそも他の動作状態304及び306にあった場合は、他の動作状態304及び306から長期アップデート状態308に切り替わる。よって、GNSS受信機100が目下長期アップデート状態308下にないならば、制御ユニット110は、速度値が低い閾値TH1よりも低い場合に、他の状態から長期アップデート状態308へ切り替えると決定する。
【0018】
さらに、得られたポジショニング情報の履歴によって示される速度値が高い閾値TH2よりも高い場合、これは、GNSS受信機100を持ち運ぶユーザがより速い速度で移動し、GNSS受信機100がユーザに起因するより速い速度で動かされうることを示す。制御ユニット110は、GNSS受信機100が頻繁に衛星情報の収集/更新を行う必要があると決定する。GNSS受信機100は短期アップデート状態304のままであるか、又はGNSS受信機100がそもそも他の動作状態306及び308にあった場合は、他の動作状態306及び308から短期アップデート状態304に切り替わる。例えば、ユーザが自動車を運転するか又はバスに乗車する場合、ユーザは高速に移動する。このとき、得られたポジショニング情報の履歴は、GNSS受信機100の速度値がより高いことを示しうる。この状況において、GNSS受信機100は短期アップデート状態304のままであるか、又はGNSS受信機100がそもそも他の動作状態306及び308にあった場合は、他の動作状態306及び308から短期アップデート状態304に切り替わる。よって、GNSS受信機100が目下短期アップデート状態304下にないならば、制御ユニット110は、速度値が高い閾値TH2よりも高い場合に、他の状態から短期アップデート状態304へ切り替えると決定する。
【0019】
さらに、得られたポジショニング情報の履歴によって示される速度値が低い閾値TH1と高い閾値TH2との間にある場合、これは、GNSS受信機100を持ち運ぶユーザが中間の速度で移動し、GNSS受信機100がユーザに起因する中間の速度で動かされうることを示す。制御ユニット110は、GNSS受信機100が中程度に衛星情報の収集/更新を行うことが適切であると決定する。GNSS受信機100は中期アップデート状態306のままであるか、又はGNSS受信機100がそもそも他の動作状態304及び308にあった場合は、他の動作状態304及び308から中期アップデート状態306に切り替わる。例えば、ユーザが道を歩いている場合、ユーザは中程度に移動する。このとき、得られたポジショニング情報の履歴は、GNSS受信機100の移動速度/レートが中位であることを示しうる。この状況において、GNSS受信機100は、中期アップデート状態306のままであるか、又はGNSS受信機100がそもそも他の動作状態304及び308にあった場合は、他の動作状態304及び308から中期アップデート状態306に切り替わる。よって、GNSS受信機100が目下中期アップデート状態306下にないならば、制御ユニット110は、速度値が低い閾値TH1よりも高く且つ高い閾値TH2よりも低い場合に、他の状態から中期アップデート状態306へ切り替えると決定する。
【0020】
図4を参照されたい。図4は、異なるユーザの挙動に対応する異なる動作状態において動作する図1のGNSS受信機100の詳細な例を表す図である。この例において、GNSS受信機100は、ユーザによって持ち運ばれる携帯型通信装置内に組み込まれている。GNSS受信機100は、ユーザが移動することに起因して一の場所から他の場所へ移動しうる。この例において、ユーザは、時間期間T1の間、自身の部屋に、すなわち、室内環境にいる。ポジショニングユニット108によって記録される得られたポジショニング情報の履歴は、GNSS受信機100が有効なポジショニング情報を得ることができないことを示す。状態切替え基準によりポジショニング情報の履歴を確認することによって、制御ユニット110は、GNSS受信機100が有効なポジショニング情報を得ることができないと知る。この状況において、GNSS受信機100はそれほど高い動作周波数により衛星情報を行う必要がない。すなわち、GNSS受信機100によって実行される2回の衛星情報収集の間のインターバルは短すぎる必要がない。制御ユニット110は、時間期間T1の間、GNSS受信機100を動作状態S1にさせるよう配置され、動作状態S1において、GNSS受信機100は、最低周波数により定期的に衛星情報収集を実行するよう配置される。
【0021】
さらに、時間期間T2の間、GNSS受信機100を持ち運ぶユーザは、高速道路上でより高速で車を運転してよい。ポジショニングユニット108によって記録される得られたポジショニング情報の履歴は、GNSS受信機100が時間期間T2の間非常に高速で移動することを示す。状態切替え基準によりポジショニング情報の履歴を確認することによって、制御ユニット110は、GNSS受信機100がより速い移動速度/レートで移動すると知る。この状況において、GNSS受信機100は、十分なポジショニング精度を達成するために、より高い動作周波数により衛星情報収集を実行する必要がある。すなわち、GNSS受信機100によって実行される2回の衛星情報収集の間のインターバルは、より短くなければならない。制御ユニット110は、時間期間T2の間、GNSS受信機100を動作状態S1から他の動作状態S2へ切り替わらせるよう配置され、動作状態S2において、GNSS受信機100は、より高い周波数(例えば、最高周波数)により定期的に衛星情報収集を実行するよう配置される。動作状態S1下で動作するGNSS受信機100の電力消費は、動作状態S2下で動作するGNSS受信機100の電力消費よりも有意に低い。
【0022】
時間期間T3の間、GNSS受信機100を持ち運ぶユーザは、外部環境において友達に会い、彼らと会話を交わしてよい。ポジショニングユニット108によって記録される得られたポジショニング情報の履歴は、GNSS受信機100が時間期間T3の間非常にゆっくりと動くことを示す。GNSS受信機100は全く動かないことさえある。状態切替え基準によりポジショニング情報の履歴を確認することによって、制御ユニット110は、GNSS受信機100が非常に遅い移動速度/レートで動くと知る。この状況において、GNSS受信機100は、より高い動作周波数により衛星情報収集を実行する必要がない。すなわち、GNSS受信機100によって実行される2回の衛星情報収集の間のインターバルは、より短い必要はない。制御ユニット110は、時間期間T3の間、GNSS受信機100を動作状態S2から動作状態S1へ切り替わらせるよう配置される。動作状態S1において、GNSS受信機100は、最低周波数により定期的に衛星情報収集を実行するよう配置される。
【0023】
時間期間T4の間、GNSS受信機100を持ち運ぶユーザは、ダウンタウンに行くために中位速度で車を運転してよい。ポジショニングユニット108によって記録される得られたポジショニング情報の履歴は、GNSS受信機100が時間期間T4の間中程度で移動することを示す。状態切替え基準によりポジショニング情報の履歴を確認することによって、制御ユニット110は、GNSS受信機100が中位の移動速度/レートで移動すると知る。この状況において、単に、GNSS受信機100は、適切なポジショニング精度を達成するために、中位の動作周波数により衛星情報収集を実行する必要がある。換言すると、GNSS受信機100によって実行される2回の衛星情報収集の間のインターバルは中位でなければならない。制御ユニット110は、時間期間T4の間、GNSS受信機100を動作状態S1から他の動作状態S3へ切り替わらせるよう配置される。動作状態S3において、GNSS受信機100は、中位の周波数(例えば、中間周波数)により定期的に衛星情報収集を実行するよう配置される。動作状態S3下で動作するGNSS受信機100の電力消費は、動作状態S1及びS2下で夫々動作するGNSS受信機100の電力消費の間にある。
【0024】
時間期間T5の間、GNSS受信機100を持ち運ぶユーザは、通りを歩行してよい。ポジショニングユニット108によって記録される得られたポジショニング情報の履歴は、GNSS受信機100が時間期間T5の間ゆっくりと移動することを示す。状態切替え基準によりポジショニング情報の履歴を確認することによって、制御ユニット110は、GNSS受信機100が、より遅い移動速度/レートで移動すると知る。この状況において、単に、GNSS受信機100は、十分なポジショニング精度を達成するために、より低い動作周波数により衛星情報収集を実行する必要がある。すなわち、GNSS受信機100によって実行される2回の衛星情報収集の間のインターバルは、短すぎる必要はない。制御ユニット110は、時間期間T5の間、GNSS受信機100を動作状態S3から他の動作状態S4へ切り替わらせるよう配置される。動作状態S4において、GNSS受信機は、より低い周波数(例えば、低周波数)により定期的に衛星情報収集を実行するよう配置される。動作状態S4下で動作するGNSS受信機100の電力消費は、動作状態S1及びS3下で夫々動作するGNSS受信機100の電力消費の間にある。
【0025】
さらに、他の実施形態においては、ポジショニングユニット108によって記録される得られたポジショニング情報の履歴は、衛星の位置分布を示す。ポジショニング情報の履歴によって示される衛星の位置分布に基づき、制御ユニット110は、GNSS受信機100に、異なる電力消費状態に夫々対応する動作状態の間で切り替えさせることができる。図5を参照されたい。図5は、本発明の第2の実施形態に従って異なる動作環境に対応する異なる動作状態において動作する図1のGNSS受信機100の例を表す図である。ポジショニングのためにGNSS受信機100によって用いられ得る衛星の(空の上での)位置分布は、局所環境条件に制限されることがある。例えば、局所環境条件が開放空環境を示す場合に、ポジショニングのために用いられ得る衛星の位置分布は、GNSS受信機100によって見られる衛星の大部分が如何なる建物によっても遮られないので、制限されない。GNSS受信機100は、新しい衛星の情報を探すために取得チャネルリソースの大部分を使用する必要がない。この状況において、GNSS受信機100は、衛星の情報を探すためにほんの数個の取得チャネルしか使用する必要がない。しかし、局所環境条件が深部都市環境を示す場合は、ポジショニングのために用いられ得る衛星の位置分布は、GNSS受信機100によって見られる衛星の大部分が高い建物によって遮られるので、有意に制限される。GNSS受信機100は、新しい衛星の情報を探すために取得チャネルリソースの大部分を使用する必要がある。この状況において、GNSS受信機100は、衛星の情報を探すために取得チャネルの大部分を使用する必要がある。
【0026】
図5に示されるように、GNSS受信機100は、異なる動作環境条件に対応する3つの動作状態を有する。GNSS受信機100は、最初に、開放空環境を示す動作環境条件に対応する動作状態S1’に入るとする。時間期間T1’の間、ポジショニングユニット108によって記録される得られ等ポジショニング情報の履歴は、GNSS受信機100によって見られる衛星の位置分布を示す。衛星の位置分布は、状態切替え基準に含まれる高い所定閾値TH3よりも高い衛星分布値を有するから、これは、GNSS受信機100が目下開放空環境にあることを示す。所定閾値TH3により衛星分布値を確認することによって、制御ユニット110は、GNSS受信機100が目下動作状態S1’のままであるべきであると知ることができる。よって、制御ユニット110は、GNSS受信機100を時間期間T1’の間は動作状態S1’から他の動作状態に切り替えることなしに動作状態S1’のままにさせるよう配置される。上記の衛星分布値は、GNSS受信機100の全地球測位結果の精度を決定するために使用され、いずれの環境下でGNSS受信機100が動作するのかを判断するための手段の1つであることに留意されたい。これは、本発明の限定であるよう意図されない。
【0027】
時間期間T2’の間、ポジショニングユニット108によって記録される得られたポジショニング情報の履歴は、GNSS受信機100によって見られる衛星の他の位置分布を示す。衛星の位置分布は、衛星切替え基準の高い閾値TH3と低い閾値TH4との間にある衛星分布値を有するから、これは、GNSS受信機が開放空環境から郊外環境へ移動しうることを示す。閾値TH3及びTH4により衛星分布値を確認することによって、制御ユニット110は、GNSS受信機が目下動作状態S1’から郊外環境条件に対応する動作状態S2’へ移行すべきであると知ることができる。よって、制御ユニット110は、GNSS受信機100を動作状態S1’から動作状態S2’へ移行させるよう配置され、GNSS受信機は、時間期間T2’は動作状態S2’から他の動作状態へ切り替えることなしに動作状態S2’のままである。
【0028】
時間期間T3’の間、ポジショニングユニット108によって記録される得られたポジショニング情報の履歴は、GNSS受信機100によって見られる衛星の他の位置分布を示す。衛星の位置分布は、低い閾値TH4よりも低い衛星分布を有するから、これは、GNSS受信機100が郊外環境から深部都市環境へ移動しうることを示す。閾値TH4により衛星分布値を確認することによって、制御ユニット110は、GNSS受信機100が現在の動作状態S2’から深部都市環境条件に対応する動作状態S2’へ移行すべきであると知ることができる。よって、制御ユニット110は、GNSS受信機100を動作状態S2’から動作状態S3’へ移行させ、GNSS受信機100は、時間期間T3’の間は動作状態S3’から他の動作状態へ切り替えることなしに動作状態S3’のままである。
【0029】
上述されたように、得られたポジショニング情報の履歴が、より小さい、中間の、又はより大きい特定の分布サイズを有する衛星の局所分布を示す受信ポジショニング情報の履歴により、状態切替え基準によって示される条件に一致する場合、制御ユニット110は、GNSS受信機100を現在の状態から他の動作状態へ切り替える/移行させるか、又はGNSS受信機100を現在の動作状態のままにさせるよう、配置される。図5に示される異なる動作状態は、衛星の情報を探すために使用される異なる数の取得チャネルに対応する。使用される取得チャネルはGNSS受信機100によって用いられるリソースに相当するので、GNSS受信機100によって消費される電力は、どれくらいのリソースがGNSS受信機100によって用いられるのかに依存する。すなわち、GNSS受信機100が衛星情報収集を行うためにより多くの取得チャネルを使用する場合、より多くの電力が消費される。GNSS受信機100が衛星情報収集を実行するためにより少ない取得チャネルを使用する場合、消費される電力はより少ない。例えば、開放空環境に対応する状態S1’において動作するGNSS受信機100の電力消費は、郊外環境及び深部都市環境に対応する状態S2’及びS3’において動作するGNSS受信機100のいずれの電力消費よりも低い。よって、現在の動作環境条件に応答して状態S1’〜S3’の間でGNSS受信機100を動的に切り替えることによって、電力リソースは適切に利用され、効率良く節約される。
【0030】
実際に、ポジショニングユニット108によって記録される得られたポジショニング情報の履歴は、GNSS衛星配列係数を表すために使用され得るパラメータ「精度低下率(Dilution of precision)」(DOPと呼ばれる。)の値を示す。パラメータDOPの値がより高い場合、GNSS衛星幾何分布のサイズはより大きい。パラメータDOPの値がより低い場合、GNSS衛星幾何分布のサイズはより小さい。制御ユニット110は、得られたポジショニング情報の履歴に関連する確認結果を生成するために、パラメータDOPの値を特定の基準の閾値と比較するよう配置される。この実施は単に例示のために用いられ、本発明の限定であるよう意図されない。
【0031】
制御ユニット110は、GNSS受信機100を異なる動作環境条件に応答して動作状態S1’〜S3’の間で切り替えさせる又は移行することができることに留意されたい。異なる動作状態S1’〜S3’のままであるとき、GNSS受信機100は、衛星情報収集を実行するよう衛星の情報を探すために異なる数の取得チャネルを用いる。衛星の情報を探すために夫々の取得チャネルを用いる動作期間は同じであるとすると、制御ユニット110は、異なる動作環境条件に従って取得チャネルを含む取得回路104の全動作期間を同等に調整することができる。動作環境条件に応答して取得回路104の動作期間を動的に調整する動作は、GNSS受信機100へ与えられる電力を有効に使用することができる。言い換えると、電力は効率良く節約される。
【0032】
さらに、第3の実施形態において、ポジショニングユニット108は、GNSS受信機100によって受信される衛星情報の信号強度を示す得られたポジショニング情報の履歴を供給/記録する。GNSS受信機100は、第1の動作状態及び第2の動作状態等の複数の動作状態を有する。得られたポジショニング情報の履歴が、閾値T5よりも高い第1の衛星信号強度値を示す受信ポジショニング情報の履歴により、特定の基準と一致する場合、制御ユニット110は、第1の衛星信号強度値が衛星情報の収集/更新を実行するのに十分であると決定する。この状況において、衛星の情報を探し且つ衛星を追跡するために過度に多いリソース(例えば、取得回路104における更なる取得チャネル、又はトラッキング回路106における更なるトラッキングチャネル)を用いる必要はない。制御ユニット110は、取得回路104によって目下使用されている取得チャネルの数を減らすか、又はトラッキング回路106によって目下使用されているトラッキングチャネルの数を減らすよう配置される。同等に、この動作は、取得回路104の動作期間又はトラッキング回路106の動作期間を短縮する。目下使用されている取得/トラッキングチャネルの数を減らすために、制御ユニット110は、実際に、GNSS受信機100を第1の動作状態から第2の動作状態へ切り替えるよう配置され、このとき、GNSS受信機100は、第2の動作状態においては、少しの取得/トラッキングチャネルしか用いず、一方、GNSS受信機100は、第1の動作状態においては、より多くの取得/トラッキングチャネルを用いる。第2の動作状態下で動作するGNSS受信機100の電力消費は、第1の動作状態下で動作するGNSS受信機100の電力消費よりも低い。
【0033】
得られたポジショニング情報の履歴が、閾値TH6よりも低い第2の衛星信号強度を示す受信ポジショニング情報の履歴により、特定の基準と一致する場合、制御ユニット110は、第2の衛星信号強度値が衛星情報の収集/更新を実行するには十分でないと決定する。この状況において、衛星の情報を探し且つ衛星を追跡するために更なるリソース(例えば、取得回路104における更なる取得チャネル、又はトラッキング回路106における更なるトラッキングチャネル)を用いる必要がある。制御ユニット110は、衛星信号強度を高めるために、より多くの衛星の情報を探すための更なる取得チャネルを用いるよう取得回路104を制御するか、又はより多くの衛星を追跡するための更なる追跡チャネルを用いるようトラッキング回路106を制御するように、配置される。同等に、この動作は、取得回路104の動作期間又はトラッキング回路106の動作期間を増やす。目下使用されている取得/トラッキングチャネルの数を増すために、制御ユニット110は、実際に、GNSS受信機100を第2の動作状態から第1の動作状態へ切り替えるよう配置され、このとき、GNSS受信機100は、第1の動作状態においては、より多くの取得/トラッキングチャネルを用い、一方、GNSS受信機100は、第2の動作状態においては、少しの取得/トラッキングチャネルしか用いない。第1の動作状態下で動作するGNSS受信機100の電力消費は、第2の動作状態下で動作するGNSS受信機100の電力消費よりも高い。
【0034】
さらに、本発明は、電力消費をさらに低減するために、動作状態を変更すべきか否かを決定するよう位置識別情報を使用することができる。例えば、得られたポジショニング情報から、GNSS受信機100は、GNSS受信機100の現在の位置識別を取得することができる。GNSS受信機100は、現在の位置識別が所定の位置識別と同じであるかどうかを確認する。同じである場合は、それは、GNSS受信機100が同じ場所のままでありうることを意味する。そのような場合に、位置を追跡し続ける必要はなく、従って、GNSS受信機100は電力を節約するよう動作状態を変える。すなわち、得られたポジショニング情報はGNSS受信機100の位置識別を含み、状態切替え基準は所定の位置識別を含み、制御ユニット110は、GNSS受信機100の得られた位置識別が所定の位置識別と実質的に同じである場合に、第1の動作状態から第2の動作状態へ切り替えると決定する。
【0035】
また、制御ユニット110は、ポジショニングユニット108によって記録される得られたポジショニング情報の履歴が特定の基準と一致する場合にRFフロントエンド回路102の電力消費を調整するよう配置され得ることに留意されたい。実際に、制御ユニット110は、RFフロントエンド回路102によって実行される1回の衛星情報収集の動作期間、又はRFフロントエンド回路102によって実行される2回の衛星情報収集の間のインターバルを調整することができる。GNSS受信機100は、RFフロントエンド回路102、取得回路104及びトラッキング回路106に加えて如何なる回路素子も有してよいので、制御ユニット110は、電力の有効な利用のために、GNSS受信機100内に含まれる少なくとも1つの回路素子の電力消費を、その少なくとも1つの回路素子によって実行される1回の衛星情報取得の動作期間、又はその少なくとも1つの回路素子によって実行される2回の衛星情報収集の間のインターバルを調整することによって調整するよう、使用され得る。さらに、他の実施形態において、GNSS受信機100の電源は、より多くの電力を節約するためにオフされ得る。
【0036】
GNSS受信機100は、複数の精度設定を有するよう構成され得ることに留意されたい。GNSS受信機100を操作するユーザは、自身の所望の精度設定を選択することができる。選択される精度設定の満足度の条件下で、GNSS受信機100の制御ユニット110は、ポジショニングユニット108によって記録されるポジショニング情報の履歴によって示される移動速度/レートに従って、GNSS受信機100によって実行される2回の衛星情報収集の間の適切な時間インターバルを自動的に決定するよう配置される。衛星情報収集の頻度を自動的に決定するこの動作も本発明の技術的範囲内にある。
【0037】
当業者には容易に認識されるように、本発明の教示を保ちながら装置及び方法の多くの変形及び変更が行われてよい。従って、上記の開示は、特許請求の範囲によってのみ制限されると解されるべきである。
【符号の説明】
【0038】
100 全地球的航法衛星システム(GNSS)用受信機
101a 測定エンジン
101b ポジショニングエンジン
102 無線周波数(RF)フロントエンド回路
104 取得回路
106 トラッキング回路
108 ポジショニングユニット
110 制御ユニット
112 メモリ
114 処理ユニット
302 通常状態
304 短期アップデート状態
306 中期アップデート状態
308 長期アップデート状態
S_GNSS 衛星信号
TH1〜TH6 閾値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の動作状態において動作する全地球的航法衛星システム用受信機の制御方法であって、
状態切替え基準を設けるステップと、
少なくとも1つのポジショニング情報を得るステップと、
前記状態切替え基準及び得られた前記ポジショニング情報に従って前記第1の状態から第2の状態へ切り替えるべきかどうかを決定するステップと
を有し、
前記第1の動作状態及び前記第2の動作状態の夫々の下で動作する前記全地球的航法衛星システム用受信機の電力消費は異なる、全地球的航法衛星システム用受信機の制御方法。
【請求項2】
前記得られたポジショニング情報は、前記全地球的航法衛星システム用受信機の速度値を含み、前記状態切替え基準は、第1の所定閾値を含み、
前記決定するステップは、前記全地球的航法衛星システム用受信機の速度値が前記第1の所定閾値よりも低い場合に、前記第1の動作状態から前記第2の動作状態へ切り替えると決定する、
請求項1に記載の全地球的航法衛星システム用受信機の制御方法。
【請求項3】
前記速度値は、前記全地球的航法衛星システム用受信機の現在の速度値、及び過去の時間期間の間に記録及び計算される結果として得られた速度値のうち一方である、
請求項2に記載の全地球的航法衛星システム用受信機の制御方法。
【請求項4】
前記得られたポジショニング情報は、前記全地球的航法衛星システム用受信機の速度値を含み、前記状態切替え基準は、第2の所定閾値を含み、
前記決定するステップは、前記全地球的航法衛星システム用受信機の速度値が前記第2の所定閾値よりも高い場合に、前記第1の動作状態から前記第2の動作状態へ切り替えると決定する、
請求項1に記載の全地球的航法衛星システム用受信機の制御方法。
【請求項5】
前記得られたポジショニング情報は、前記全地球的航法衛星システム用受信機の衛星分布値を含み、前記状態切替え基準は、第3の所定の閾値を含み、
前記決定するステップは、前記全地球的航法衛星システム用受信機の衛星分布値が前記第3の所定閾値よりも低い場合に、前記第1の動作状態から前記第2の動作状態へ切り替えると決定する、
請求項1に記載の全地球的航法衛星システム用受信機の制御方法。
【請求項6】
前記得られたポジショニング情報は、前記全地球的航法衛星システム用受信機の衛星分布値を含み、前記状態切替え基準は、第4の所定閾値を含み、
前記決定するステップは、前記全地球的航法衛星システム用受信機の衛星分布値が前記第4の所定閾値よりも低い場合に、前記第1の動作状態及び前記第2の動作状態のうち一方を第3の動作状態へ切り替えると決定する、
請求項1に記載の全地球的航法衛星システム用受信機の制御方法。
【請求項7】
前記得られたポジショニング情報は、前記全地球的航法衛星システム用受信機の衛星信号強度を含み、前記状態切替え基準は、第5の所定閾値を含み、
前記決定するステップは、前記全地球的航法衛星システム用受信機の衛星信号強度が前記第5の所定閾値よりも高い場合に、前記第1の動作状態から前記第2の動作状態へ切り替えると決定する、
請求項1に記載の全地球的航法衛星システム用受信機の制御方法。
【請求項8】
前記得られたポジショニング情報は、前記全地球的航法衛星システム用受信機の衛星信号強度を含み、前記状態切替え基準は、第6の所定閾値を含み、
前記決定するステップは、前記全地球的航法衛星システム用受信機の衛星信号強度が前記第6の所定閾値よりも低い場合に、前記第1の動作状態から前記第2の動作状態へ切り替えると決定する、
請求項1に記載の全地球的航法衛星システム用受信機の制御方法。
【請求項9】
前記得られたポジショニング情報は、前記全地球的航法衛星システム用受信機の位置識別を含み、前記状態切替え基準は、所定の位置識別を含み、
前記決定するステップは、前記全地球的航法衛星システム用受信機の位置識別が前記所定の位置識別と実質的に同じである場合に、前記第1の動作状態から前記第2の動作状態へ切り替えると決定する、
請求項1に記載の全地球的航法衛星システム用受信機の制御方法。
【請求項10】
前記全地球的航法衛星システム用受信機を非アクティブにすることによって該全地球的航法衛星システム用受信機の電力消費を減らすステップをさらに有する、
請求項1に記載の全地球的航法衛星システム用受信機の制御方法。
【請求項11】
前記全地球的航法衛星システム用受信機は、無線周波数フロンエンド回路、取得回路及びトラッキング回路を有し、
当該方法は、前記無線周波数フロントエンド回路、前記取得回路及び前記トラッキング回路のうち少なくとも1つの回路の電力消費を調整するステップをさらに有する、
請求項1に記載の全地球的航法衛星システム用受信機の制御方法。
【請求項12】
前記電力消費を調整するステップは、前記全地球的航法衛星システム用受信機の電源をオフするステップを含む、
請求項11に記載の全地球的航法衛星システム用受信機の制御方法。
【請求項13】
前記電力消費を調整するステップは、前記少なくとも1つの回路によって実行される1回の衛星情報収集の動作期間を調整するステップを含む、
請求項11に記載の全地球的航法衛星システム用受信機の制御方法。
【請求項14】
前記電力消費を調整するステップは、前記少なくとも1つの回路によって実行される2回の衛星情報収集の間のインターバルを調整するステップを含む、
請求項11に記載の全地球的航法衛星システム用受信機の制御方法。
【請求項15】
前記電力消費を調整するステップは、衛星の情報を検索するために使用される取得チャネルの数を調整するステップを含む、
請求項11に記載の全地球的航法衛星システム用受信機の制御方法。
【請求項16】
前記電力消費を調整するステップは、衛星のトラッキングのために使用されるトラッキングチャネルの数を調整するステップを含む、
請求項11に記載の全地球的航法衛星システム用受信機の制御方法。
【請求項17】
第1の動作状態において動作する全地球的航法衛星システム用受信機であって、
状態切替え基準を提供するメモリと、
ポジショニング情報を得るポジショニングユニットと、
前記状態切替え基準及び得られた前記ポジショニング情報に従って前記第1の動作状態から第2の動作状態へ切り替えるべきかどうかを決定する制御ユニットと
を有し、
前記第1の動作状態及び前記第2の動作状態の夫々の下で動作する当該全地球的航法衛星システム用受信機の電力消費は異なる、全地球的航法衛星システム用受信機。
【請求項18】
前記得られたポジショニング情報は、当該全地球的航法衛星システム用受信機の速度値を含み、前記状態切替え基準は、第1の所定閾値を含み、
前記制御ユニットは、当該全地球的航法衛星システム用受信機の速度値が前記第1の所定閾値よりも低い場合に、前記第1の動作状態から前記第2の動作状態へ切り替えると決定する、
請求項17に記載の全地球的航法衛星システム用受信機。
【請求項19】
前記ポジショニングユニットは、当該全地球的航法衛星システム用受信機の現在の速度値を前記速度値として記録するよう、又は過去の時間期間の間に結果として得られる速度値を計算するよう配置される、
請求項18に記載の全地球的航法衛星システム用受信機。
【請求項20】
前記得られたポジショニング情報は、当該全地球的航法衛星システム用受信機の速度値を含み、前記状態切替え基準は、第2の所定閾値を含み、
前記制御ユニットは、当該全地球的航法衛星システム用受信機の速度値が前記第2の所定閾値よりも高い場合に、前記第1の動作状態から前記第2の動作状態へ切り替えると決定する、
請求項17に記載の全地球的航法衛星システム用受信機。
【請求項21】
前記得られたポジショニング情報は、当該全地球的航法衛星システム用受信機の衛星分布値を含み、前記状態切替え基準は、第3の所定の閾値を含み、
前記制御ユニットは、当該全地球的航法衛星システム用受信機の衛星分布値が前記第3の所定閾値よりも低い場合に、前記第1の動作状態から前記第2の動作状態へ切り替えると決定する、
請求項17に記載の全地球的航法衛星システム用受信機。
【請求項22】
前記得られたポジショニング情報は、当該全地球的航法衛星システム用受信機の衛星分布値を含み、前記状態切替え基準は、第4の所定閾値を含み、
前記制御ユニットは、当該全地球的航法衛星システム用受信機の衛星分布値が前記第4の所定閾値よりも低い場合に、前記第1の動作状態及び前記第2の動作状態のうち一方を第3の動作状態へ切り替えると決定する、
請求項17に記載の全地球的航法衛星システム用受信機。
【請求項23】
前記得られたポジショニング情報は、当該全地球的航法衛星システム用受信機の衛星信号強度を含み、前記状態切替え基準は、第5の所定閾値を含み、
前記制御ユニットは、当該全地球的航法衛星システム用受信機の衛星信号強度が前記第5の所定閾値よりも高い場合に、前記第1の動作状態から前記第2の動作状態へ切り替えると決定する、
請求項17に記載の全地球的航法衛星システム用受信機。
【請求項24】
前記得られたポジショニング情報は、当該全地球的航法衛星システム用受信機の衛星信号強度を含み、前記状態切替え基準は、第6の所定閾値を含み、
前記制御ユニットは、当該全地球的航法衛星システム用受信機の衛星信号強度が前記第6の所定閾値よりも低い場合に、前記第1の動作状態から前記第2の動作状態へ切り替えると決定する、
請求項17に記載の全地球的航法衛星システム用受信機。
【請求項25】
前記得られたポジショニング情報は、当該全地球的航法衛星システム用受信機の位置識別を含み、前記状態切替え基準は、所定の位置識別を含み、
前記制御ユニットは、当該全地球的航法衛星システム用受信機の位置識別が前記所定の位置識別と実質的に同じである場合に、前記第1の動作状態から前記第2の動作状態へ切り替えると決定する、
請求項17に記載の全地球的航法衛星システム用受信機。
【請求項26】
当該全地球的航法衛星システム用受信機の電力消費は、当該全地球的航法衛星システム用受信機を非アクティブにすることによって低減される、
請求項17に記載の全地球的航法衛星システム用受信機。
【請求項27】
当該全地球的航法衛星システム用受信機は、無線周波数フロンエンド回路、取得回路及びトラッキング回路を有し、
前記無線周波数フロントエンド回路、前記取得回路及び前記トラッキング回路のうち少なくとも1つの回路の電力消費が調整される、
請求項17に記載の全地球的航法衛星システム用受信機。
【請求項28】
当該全地球的航法衛星システム用受信機の電源は、前記電力消費が調整される場合にオフされる、
請求項27に記載の全地球的航法衛星システム用受信機。
【請求項29】
前記無線周波数フロントエンド回路、前記取得回路及び前記トラッキング回路のうち少なくとも1つの回路によって実行される1回の衛星情報収集の動作期間が調整される、
請求項27に記載の全地球的航法衛星システム用受信機。
【請求項30】
前記無線周波数フロントエンド回路、前記取得回路及び前記トラッキング回路のうち少なくとも1つの回路によって実行される2回の衛星情報収集の間のインターバルが調整される、
請求項27に記載の全地球的航法衛星システム用受信機。
【請求項31】
衛星の情報を検索するために使用される取得チャネルの数が調整される、
請求項27に記載の全地球的航法衛星システム用受信機。
【請求項32】
衛星のトラッキングのために使用されるトラッキングチャネルの数が調整される、
請求項27に記載の全地球的航法衛星システム用受信機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−233882(P2012−233882A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−86271(P2012−86271)
【出願日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【出願人】(506423280)聯發科技股▲ふん▼有限公司 (68)
【氏名又は名称原語表記】MEDIATEK INC.
【住所又は居所原語表記】No.1,Dusing Rd.1st,Science−Based Industrial Park,Hsin−chu,Taiwan 300(CN).
【Fターム(参考)】