説明

共通の活性化剤及び共通の体積混合比を有するコーティング系

各塗料層が、同じ活性化剤と、塗膜形成バインダー対活性化剤の同じ混合比とを使用する、多層塗料系。本発明の塗料系は、自動車補修用途において特に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、合衆国法典第35巻第119条のもと、2005年9月12日に出願された米国仮特許出願第60/716,788号明細書からの優先権を主張する。
【0002】
本発明は、自動車補修用途に特に有用であるコーティング系に関し、特に、共通の活性化剤を使用し、プライマー層、シーラー層、シングルステージトップコート層、およびクリヤーコート層に関して共通の混合比を使用する自動車補修塗料系に関する。本発明の塗料系は、好ましくは補修塗装店において一般的なうすめ液(reducer)を含まず、そのため補修塗装工程がさらに簡略化される。
【背景技術】
【0003】
自動車の塗装および補修市場において、消費者の要求および作業の流れの目的に適合させるため、多数の異なる塗料が製造されている。補修塗料の製造者は、多くの異なる塗料のグレード(系列)を提供しており、それによって乗り物に対して様々な特性の補修が得られる。製造者は、各塗料系列内で使用するために、互いに接着し高品質の仕上げが得られるように特に設計されたプライマーフィラー、シーラー、ベースコート、シングルステージトップコート、およびクリヤーコートを製造している。通常、これら個々の塗料層のそれぞれの2つ以上が製造される。たとえば、一般に2種類の異なるクリヤーコートを使用することができ、その一方は小さい領域の補修に使用される速乾性クリヤーコートであり、他方は、補修される表面の大部分、通常、車体パネル全体または車体全体にわたって使用した場合に非常に良好な外観が得られる乾燥のより遅いクリヤーコートである。
【0004】
一般に、これらの塗料層のそれぞれは、2成分(2K)または3成分(3K)からなり、これらは適用前に正しい比率で混合する必要がある。2K塗料混合物は、塗膜形成バインダーおよび他の補助剤である第1の成分からなる。活性化剤または活性化剤パッケージと呼ばれる第2の成分は、架橋剤およびその補助剤である。補修塗料中、架橋剤は、通常、ポリイソシアネート、またはポリイソシアネート混合物である。この第2の成分中で、塗料製造者は、通常は周囲スプレー条件に基づいて塗装技術者が選択する数種類の活性化剤パッケージを有している。製造者が供給する活性化剤パッケージは、周囲スプレー条件が比較的低温である場合に使用される低温活性化剤パッケージ、中温活性化剤パッケージ、および周囲スプレー温度が比較的高い場合に使用される高温活性化剤パッケージから選択されるのがほとんどである。スプレー条件の範囲内でさらに使用できるように、他の活性化剤パッケージを提供することもできる。通常、活性化剤パッケージは周囲スプレー温度に適応するように配合されているが、塗装技術者は、作業の流れおよび顧客の期待に基づいて使用する成分の選択においてある程度の自由度を有している。
【0005】
3K塗料系においては、最初の2つの成分は2Kと同じであるが、この系にはうすめ液とも呼ばれる第3の溶剤成分が付け加えられる。ポットミックスと呼ばれる最初の2つの成分の混合物が、スプレー装置に使用するには粘稠すぎる場合に、うすめ液が加えられる。活性化剤パッケージと同様に、うすめ液は周囲スプレー温度を考慮して選択される。低温スプレー条件の場合、比較的揮発性のうすめ液が選択される。比較的高い周囲温度スプレー条件の場合、揮発性のより低いうすめ液が選択される。塗料製造者は、塗装技術者が選択するための数種類のうすめ液パッケージを提供することができる。
【0006】
ある活性化剤パッケージがプライマー層などの1つの層に対して有用となっても、個々の層のそれぞれに対して異なる活性化剤パッケージの開発が必要となる場合がある。各塗料層に対して活性化剤パッケージが異なるという問題を軽減するために、一部の塗料製造者は、2つ以上の層に対して使用できる一連の共通の活性化剤パッケージを開発している。しかし、ある層における塗膜形成バインダーと活性化剤パッケージとの混合比は、別の層に必要な混合比とは異なる比であり、すべての層で1つの活性化剤を使用する塗料系は存在しない。ある層ではうすめ液が必要となることがあるが、別の層ではうすめ液が全く不要となる場合には、この系はさらに複雑になる。
【0007】
補修塗料の塗装技術者は、正しい混合比が使用され、正しい活性化剤パッケージが塗膜形成バインダーに加えられ、必要な場合には正しいうすめ液およびその対応した正しい量が加えられるように、複数の供給元に相談する必要がある。これらすべての要求に加えて、塗装技術者が、作業条件の要求に適合するすべての正しい成分を手元に有するように、店舗所有者が確認する必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、各層に対して共通の活性化剤が使用され、すべての層で同じバインダー対活性化剤混合比が使用され、および好ましくは、スプレー可能なポットミックスを形成するためのうすめ液の添加が不要となる、簡略化された塗料系に関する。本発明は、補修塗料の塗装技術者による塗装プロセスを簡略化することができる。好ましくは、メートル法ではない単位を使用する国においては、本発明の塗料系は、バインダー対活性化剤混合比が約8:1〜約1:1、好ましくは約4:1〜約1:1となるように配合され、メートル法を使用する国においては、本発明の塗料系は、バインダー対活性化剤比が約5:1〜約1:1となるように配合することができる。これによって店舗所有者が、在庫として維持する必要がある塗料缶の数を減少させることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、少なくとも2種類の塗料を含む補修塗料系であって、それらの塗料のそれぞれが、
非活性化塗膜形成部分と、
上記非活性化塗膜形成部分と混合した場合にコーティング組成物を形成する、活性化剤部分とを含み、上記コーティング組成物は、プライマーフィラー層、シーラー層、トップコート層(topcoat later)、またはクリヤーコート層の少なくとも1つを形成することができ、それぞれの非活性化塗膜形成部分を架橋させるために同じ活性化剤部分が使用され、各層で、同じ非活性化塗膜形成部分対活性化剤体積混合比が使用される、補修塗料系を提供する。本発明の塗料系は、別個のうすめ液を加える必要がない。
【0010】
プライマーフィラー塗料、シーラー塗料、ベースコート塗料、シングルステージトップコート塗料、および/またはクリヤーコート塗料から選択される少なくとも2種類の塗料層を含む、補修塗料系も開示する。
【0011】
非活性化塗膜形成バインダーが、ポリイソシアネート化合物と架橋可能な官能基を平均で1分子当たり少なくとも2つ有する樹脂を含有し、活性化剤パッケージがポリイソシアネートを含む補修塗料系も本発明に含まれる。
【0012】
本発明の補修塗料系は、現在のVOC規格に適合するよう配合され、バインダー対活性化剤混合比が8:1〜約1:1の範囲内である塗料を提供する。
【0013】
本発明は、上記補修塗料系を使用して塗装した乗り物をさらに提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本明細書において使用される場合、
「プライマーフィラー」、「プライマーサーフェイサー」、および「プライマー」は、小さな凹凸および欠陥を充填して、シーラーおよび/またはカラーコートを上にコーティングすることができるサンディング可能な表面を提供することができる塗料を意味する。
【0015】
「シーラー」は、基材とカラーコートとの間の接着性の改善を促進する塗料を意味する。一般に、シーラーはサンディングが行われないが、小さな欠陥を除去するために場合により軽いサンディング(nib−sand)を行うことができる。シーラー層の重要な性質の1つは、物理的に速く乾燥することであり、そのため早期に軽いサンディングを行うことができ、および次の層を適用するための所要時間が短くなる。
【0016】
「基材」はコーティングされる表面を意味する。このようなものとしては、OEM塗面、裸の金属、プラスチック表面、プライマー層、シーラー層などが挙げられる。
【0017】
「ベースコート」または「カラーコート」は、金属フレークまたは効果顔料フレークを場合により含有し、ほとんどの場合後でクリヤーコートが上塗りされる、着色塗料の1つ以上の層を意味する。
【0018】
「クリヤーコート」は、今日の乗り物に一般的な光沢および像の鮮明度(DOI)が得られる透明または半透明の塗料を意味する。またクリヤーコートは、擦傷、および酸性雨などの環境被害からベースコートを保護する。
【0019】
「シングルステージトップコート」または「トップコート」は、乗り物を着色し、光沢を有する仕上げを有し、別個のクリヤーコートを必要とせずに像の鮮明度が得られる塗料を意味する。
【0020】
「2K塗料」は、2つの別個の成分パッケージからなる補修塗料を意味する。第1の成分は、塗膜形成バインダーおよび補助剤である。塗膜形成バインダーは、一般に、第2の成分中の反応性官能基と反応可能な官能基を有するオリゴマー種および/またはポリマー種である。塗膜形成バインダーの官能基は、好ましくはヒドロキシル基であるが、アミノ、エポキシ、チオールなど、またはそれらの混合物から選択することもできる。補助剤としては、溶剤、触媒、レオロジー調整剤、レベリング剤、顔料、フィラーなどを挙げることができる。第2の成分は、活性化剤またはハードナーであり、これは、架橋剤を含有し、一般にポリイソシアネートまたはその他の架橋性基とともに、触媒および溶剤などを含むことができる他の補助剤を含む。このポリイソシアネートは、好ましくはブロックされていない。活性化剤パッケージ触媒および溶剤は、種々の適用条件に適合させることができる。スプレー可能な塗料組成物は、これら2つの成分を互いに混合してポットミックスを形成することによって作製され、製造元の取扱説明に従った設定時間内に基材に適用される。
【0021】
「ポットミックス」は、塗膜形成バインダーパッケージと、活性化剤パッケージと、場合によりうすめ液との混合物を含むすぐにスプレー可能な活性化された組成物を意味する。本発明は、好ましくはうすめ液パッケージを使用する必要がない。
【0022】
「3K塗料」は、3つの別々の成分パッケージからなる補修塗料を意味する。最初の2つの成分は、2K塗料系と同じである。この系に、場合によりうすめ液と呼ばれ一般に溶剤または溶剤混合物である第3の成分が付け加えられる。
【0023】
「バインダー樹脂」または「塗膜形成バインダー」は、架橋性の官能基を有するポリマーまたはオリゴマーの樹脂を意味する。好ましくはヒドロキシル基である架橋性基は、活性化剤のイソシアネート基と反応して、強靱なポリマー網目を形成する。個別の各ポリマー鎖またはオリゴマー鎖は、1分子当たり平均で少なくとも2個の架橋性基を有する。
【0024】
「活性化剤」または「ハードナー」または「活性化剤パッケージ」は、架橋剤を意味し、一般にポリイソシアネートまたは他の架橋性基と、別の補助剤とからなる。ポリイソシアネートはブロックされていない。補助剤としては、溶剤、触媒、水分捕捉剤などを挙げることができる。有用な代表的なイソシアネートは、ヘキサメチレンジイソシアネート、およびイソホロンジイソシアネート、またはそれらの誘導体である。本明細書において使用される場合、活性化剤は、周囲スプレー条件に合わせて設計されることが仮定されている。通常、種々の条件、通常は温度に依存して塗装技術者が選択する一連の活性化剤を塗料製造者が配合している。塗料製造者は、スプレー条件に合わせて配合物の種々の成分を変更している。変更可能な成分としては、ポリイソシアネート、触媒、溶剤などの種類および濃度が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0025】
本明細書において使用される場合、「混合比」は、体積混合比を意味し、特に、塗膜形成バインダー対活性化剤の体積比を意味する。たとえば、混合比4:1は、500mlのコーティング組成物が望まれる場合、スプレー塗装者が400mlの塗膜形成バインダー組成物と100mlの活性化剤組成物とを互いに混合してスプレー可能なポットミックス形成することを意味する。
【0026】
特に明記しない限り、用語「オリゴマー」または「オリゴマー性」は、約300〜約5,000g/モルの範囲内の重量分子量を有し、好ましくはイソシアネート基と反応可能な官能基を1分子当たり平均で少なくとも2つ有する、低分子量のアクリル、ポリエステル、ポリエーテル、またはエポキシポリマーを意味する。好ましくは、このオリゴマー中の官能基はヒドロキシル基である。
【0027】
従来、ほとんどの補修塗料系は、それぞれの層に固有の活性化剤を使用し、活性化剤混合比およびうすめ液の添加を変更することによって、それぞれの層の硬化および外観の特性を得てきた。本発明においては、バインダー樹脂を改良することによって、本発明者らは、塗装者が、各層で共通の活性化剤および共通の混合比を使用することができる完全な舗装塗料系を提供することができた。共通の活性化剤および共通の混合比を使用できることで、補修塗装店は、補修塗装作業を完了するために、在庫に保持するべき塗料缶の数を減少させることができる。
【0028】
すべての層にわたって共通の活性化剤および共通の混合比を実現する方法は、最小量のイソシアネートを有する活性化剤パッケージの選択を伴った。
【0029】
高品質の補修コーティングを得るために、イソシアネートと、架橋性官能基、通常はヒドロキシル官能基との化学量論量範囲を維持する必要がある。すべての層にわたる、イソシアネート対ヒドロキシルの典型的な化学量論量範囲は0.7〜2であり、好ましくは0.8〜1.8、最も好ましくは0.9〜1.6である。共通の活性化剤および共通の混合比を実現するために、本発明者らは、選択した活性化剤に対する正確な化学量論量の範囲内にバインダー樹脂が入るように操作した。一般に、全体用クリヤーコート(overall clearcoat)はイソシアネート要求量が多い。スポットおよびパネル用クリヤーコート(Spot and Panel clearcoat)はイソシアネート要求量が中程度であり、アンダーコート(プライマーおよびシーラー)はイソシアネート要求量が少ない。これを実現するために、本発明者らは、所望の化学量論特性を実現するための他の層のバインダー樹脂操作量を最小限にするメジアンイソシアネート要求量を有するスポットおよびパネルクリヤーを選択する。次にすべての層が、スポットおよびパネル用クリヤーコートのイソシアネート要求量を有するように選択した。したがって、プライマーフィラー、プライマーシーラー、全体用クリヤー、およびシングルステージのみは、本発明に適応するために、バインダーを再設計しながら、高品質塗膜特性を維持する必要があった。
【0030】
すべての層にわたる、イソシアネート対ヒドロキシルの典型的な化学量論量範囲は0.7〜2、好ましくは0.8〜1.8、最も好ましくは0.9〜1.6である。全体用クリヤーコート、プライマーフィラー、およびプライマーシーラーのバインダー樹脂は、上記規定の化学量論量範囲を有するコーティングが得られるように選択し、配合した。
【0031】
プライマー層
現在のほとんどのプライマー層は、比較的高いTgで高分子量の、架橋性官能価が比較的低いポリマーを含む。このプライマー層は、大きな比率の顔料も含有するため、高粘度ポットミックスが得られる。この混合物の粘度は、典型的なスプレー装置用には一般に高すぎる。スプレー可能なポットミックスを形成するために、現在のプライマーは、少なくともある程度のうすめ液を必要とする3成分塗料である。バインダー樹脂の比較的高いTg、および高顔料充填率のため、優れたサンディング性能が得られ、これはこの層に重要な性質である。このため、適度な速さで乾燥するので、店内内の場所を過度に占有することなく補修作業者はサンディングや上塗りのための表面の準備を行うことができる。DuPont,Wilmington,DEより入手可能なURO(登録商標)110XSと呼ばれる一般に使用される補修塗料系は、混合比が4:1:1(バインダー樹脂:活性化剤:うすめ液)である3Kプライマーを使用している。
【0032】
目標化学量論量、混合比、および所望の性質を術源するために、架橋性官能価の高いアクリル樹脂を選択した。本発明のバインダーは、典型的なプライマー樹脂よりも10〜30%高い官能価を有する。活性化されたスプレー可能なプライマーの粘度の要求に適合させるためには、より低分子量のアクリルが必要であった。このプライマー配合物は、活性化剤によって要求されるより高いイソシアネート含有率を許容することができ、現在のプライマーよりも低粘度である。本発明に記載される共通の活性化剤および混合比を併用すると、このプライマー配合物は、前述の所望の化学量論量の範囲内に入る。
【0033】
シーラー層
シーラー層は、基材上に適用することができ、基材表面の非常に小さな欠陥をふさぐのに役立つ。また、シーラーは、基材とその表面上にコーティングされる層との間の接着性を促進する。シーラー層は良好な流動性および良好な外観を有する必要があり、通常はサンディングされない。典型的な市販のシーラーは、プライマーと同じバインダー樹脂および活性化剤が使用されていることが多いが、顔料対バインダー比がより小さく、そのため湿式スプレーおよび流動が促進され、結果として平滑な表面が得られる。
【0034】
本発明のシーラーでは、前述のプライマー層と同様に、より低分子量で、より高い官能価のバインダー樹脂が使用される。アクリルバインダー樹脂は、前述のプライマーと同様であるが、この層の流動特性を改善するためにシーラーにオリゴマー成分が加えられる。一実施形態においては、このことは、ヒドロキシル官能性アクリルポリマーを構造化ヒドロキシル官能性ポリエステルオリゴマーと混合することによって行われる。より低分子量のポリエステルオリゴマーによって、未硬化のポットミックスが流動して、プライマー中に存在しうる小さな欠陥をふさぐことができ、より高い官能価のアクリルポリマーによって、前述の化学量論の要求が満たされる。本発明に記載される共通の活性化剤および混合比を併用すると、このシーラー配合物は、前述の所望の化学量論量の範囲内に入る。
【0035】
種々の有用なオリゴマー成分が好適となり、そのようなものは米国特許第6,277,497号明細書、米国特許第6,642,311号明細書、および米国特許第6,902,820号明細書に記載されている。当業者には明らかなように、オリゴマーが、イソシアネート官能基と反応することができる官能基、好ましくはヒドロキシル基を、1分子当たり平均で少なくとも2つ有するのであれば、その他のオリゴマーも好適となる。
【0036】
クリヤーコート層
現在の補修塗料系は、一般に要求に適合させるために少なくとも2種類のクリヤーコートを使用している。「スポットおよびパネル用クリヤーコート」または「スポットおよびパネルクリヤー」と呼ばれるクリヤーコートは、ほとんどの場合、通常40cm2未満の小さな補修領域のみを覆うために使用される。一般にこのクリヤーコートは、第2の種類のものほど外観は良好ではないが、非常に迅速に乾燥する。狭い領域にのみ使用される場合には、外観はあまり重要ではない。多くの場合「全体用クリヤーコート」と呼ばれる第2の系は、スポットおよびパネル用クリヤーコートよりも外観は優れているが、乾燥するのは遅いため、生産性は低い。この系はより広い補修面に使用され、そのため良好な外観を有する必要がある。
【0037】
現在のスポットおよびパネル用クリヤーを配合するために、中程度の官能価の塗膜形成バインダーが製造されている。本発明は、DuPont,Wilmington,DEより入手可能な市販のChromaClear(登録商標)HC−7600Sをスポットおよびパネル用クリヤーとして使用する。他のすべての配合物、すなわち、プライマー、シーラー、および全体用クリヤーコートの基準として、このクリヤーに関連する混合比4:1および活性化剤パッケージを選択した。
【0038】
現在の全体用クリヤーは、一般に、スポットおよびパネル用クリヤーよりも低いMWを有し、さらに、流動性および外観を改善するためにより高い官能価を有する、バインダー樹脂の一部を有する。本発明において、イソシアネート要求量を減少させるために、典型的な全体用クリヤーコートに使用されるものよりも20〜50%官能価が低く、分子量が高いアクリル樹脂を使用した。より良い流動性および外観を得るために、これをアクリルオリゴマーおよび構造化ポリエステルオリゴマーと混合した。限定を意味するものではないが、有用なアクリルオリゴマーが米国特許第6,559,327号明細書に記載されている。本発明に記載される共通の活性化剤および混合比を併用すると、この全体用クリヤーコート配合物は、前述の所望の化学量論量の範囲内に入る。
【0039】
シングルステージトップコート
シングルステージトップコートは、着色塗膜形成成分と、活性化剤と、場合によりうすめ液とからなる。カラーと呼ばれる塗膜形成成分は、着色チントとバインダー樹脂との混合物を含む。チントは、不透明顔料、透明顔料、または効果顔料と、分散体を形成し加工を補助するオリゴマーおよびポリマーの材料とから作製される。チントを混合することによって、自動車修理工場は、修理または交換する部品上の色に合わせることができる。耐チッピング性、ならびに光沢およびDOIなどの外観などのトップコートの性質は、バインダー樹脂を変更することによって術源される。異なるカラーの配合には、バインダー樹脂量の変更が必要となる。たとえば、本質的に隠蔽性が低いカラーは、カラー中のチント含有率を増加させることによって補償され、それによって全体のバインダー含有率は低下する。バインダー含有率が可変であるため、プライマーフィラー、シーラー、およびクリヤーコートよりも広いイソシアネート対ヒドロキシル範囲でシングルステージトップコートが配合される。通常、活性化剤は、ポリイソシアネート、触媒、溶剤、および他の補助剤からなり、バインダー樹脂中のヒドロキシル含有官能基を架橋させるために使用される。3K系においては、うすめ液は、環境および作業の流れの要求に合わせるための、活性化剤以外の追加の手段となる。DuPontが販売する代表的なシングルステージトップコートであるChromaOneは、カラー−活性化剤−うすめ液の混合比が3:1:1である。
【0040】
本発明においては、4:1のカラー−活性化剤混合比に対応できるようにバインダー成分を設計した。これを実現するために、官能価を20〜50%低下させることによってより低いイソシアネート要求量を有するアクリル樹脂を使用する。供用できる流動性および外観を維持するために、先に列挙したもののいずれかなどのアクリルオリゴマーおよび構造化ポリエステルオリゴマーも、バインダーに混入される。本発明に記載される共通の活性化剤および混合比を併用すると、シングルステージトップコート配合物のカラーファミリーは、前述の所望の化学量論量の範囲内に入る。
【0041】
本発明によって適用されたコーティング組成物の硬化は、当業者に周知の種々の条件下で実施することができるが、硬化は好ましくは周囲温度条件下、典型的には周囲温度から約70℃(60〜160°F)で行われる。
【実施例】
【0042】
以下の実施例は、本発明の塗料系が4:1の混合比を使用して作製することができ、うすめ液を加える必要はないことを示している。
【0043】
すべての分子量は、ポリスチレンを内部標準として使用したゲル浸透クロマトグラフィーによって求めた。特に明記しない限り、すべての化学物質はAldrich Chemical Company,Milwaukee,WIより入手可能である。
【0044】
共通活性化剤の調製(70〜75°Fの適用範囲を目標とした)

Bayer MaterialScience,Pittsburgh,PAより入手可能
【0045】
すべての成分を順番通りに金属缶中に加え、インペラーを使用して60分間混合した。この混合工程中、缶の開口部を覆った。得られた溶液を気密のクオート容器に移し、窒素雰囲気下で密閉した。この共通の活性化剤に対して以下の性質を適合させた。
【0046】

【0047】
アクリルポリマー1の調製

【0048】
添加漏斗、還流冷却器、温度計、窒素流入口を有する反応器にパート1を投入した。この溶剤を約140〜145℃で加熱還流した。パート2を添加漏斗に加え、10分間撹拌した。反応温度を140〜145℃に維持しながら、パート2および4を、180分かけて同時に反応混合物に加えた。パート2および4の添加終了後、パート3を使用して、モノマー供給材料およびモノマー供給ラインのフラッシングを行った。パート5を使用して、開始剤供給材料および開始剤供給ラインのフラッシングを行った。反応を還流温度で15分間続けた。この15分の後、120〜125℃の還流温度を維持しながら、30分かけてパート6を添加漏斗から加えた。添加終了後、還流状態で反応を30分維持した。パート7を加えて開始剤供給材料および開始剤供給ラインのフラッシングを行った。この反応混合物を冷却して濾過し、取り出した。パート8を加えて反応器のフラッシングを行った。
【0049】
このアクリルポリマーは、固形分が60%であり、残留モノマー含有率はMMAが0.02%、IBOMAが0.3%、IBMAが0.3%、HEMAが0.3%、EHMAが0.5%であった。重量平均分子量は6500であった。
【0050】
分散体配合物1の調製

【0051】
1.Aromatic 100は、ExxonMobile,Houston,TXより入手可能である
2.Anti Terra−Uは、BYK Chemie,Wallingford,CTより入手可能である
3.Anti Terra−Uが3.75%、キシレンが88.75%、およびBentone 34が7.5%の分散体。Bentone 34は、Elementis,Hightstown,NJより入手可能である
4.Nicron 554は、Luzenac Corp,Englewood,COより入手可能である
5.Hubercarb W3Nは、J.M. Huber Corp,Atlanta,GAより入手可能である
6.Blanc Fixeは、ドイツのDuisburgのSachtleben Chemie GmbHより入手可能である
7.T−Pure R−960は、DuPont,Wilmington,DEより入手可能である
8.Raven 410は、Columbian Chemicals Company,Marietta,GAより入手可能である
【0052】
DBIブレード取り付けた撹拌機を低速で使用して、パート1を順番通りに加え、30分間撹拌した。30分後、撹拌速度を高速まで上げ、パート2を順序通りに加えた。この混合物を15分間撹拌した。次にパート3をゆっくりと加え、60分間撹拌した。得られた分散体は、0.8mmガラスビーズを使用して3回通すことによって粉砕した。
【0053】
プライマーフィラー1の調製

1.Air Products,Allentown,PAより入手可能
2.Lanxess Corp.、Akron OHより入手可能
3.BYK Chemie,Wallingford,CTより入手可能
【0054】
分散配合1を金属缶中に入れた。この分散体をプロペラブレードで撹拌した。パート2の成分を順序通りに加え、その混合物を30分間撹拌した。パート3をゆっくりと加え、その混合物を1時間撹拌した。得られたプライマーフィラーを2時間静置した後に分析を行った。
【0055】
すぐにスプレー可能なプライマーフィラー配合物の調製
400mlのプライマーフィラー1を100mlの共通活性化剤(前述のように調製)と混合した。この溶液の初期Zahn #3粘度は10.3秒であった。75°Fにおいて塗装技術者によってサンディングした鋼製基材に、この配合物のコートを3回スプレーした。各コートの間のフラッシュタイムは9〜12分であった。各コートの適用は良好であり、塗膜形成、すなわち厚さが認識でき、90−120分の乾燥時間後、塗装技術者によって、P400ペーパーを使用した乾式サンディング(手によるサンディング、二重作用サンディング(dual−action sanding)、および加圧するサンディング(beardown sanding))でサンドペーパーの充填、すなわち目詰まりが起こらないことが分かった。測定塗膜厚さは5.1ミルであった。
【0056】
シーラー配合物の調製
アクリルポリマー2の調製

【0057】
反応器にパート1を投入して、加熱還流(138〜142℃)した。パート2の成分を混合し、あらかじめパート3の成分と同時に、3時間掛けて反応器に加えた。パート2および3の添加終了後、パート4を加え、還流状態で反応を1時間維持した。反応混合物を冷却して取り出した。このアクリルポリマーは重量固形分が59.6%であり、重量平均分子量が10500であった。
【0058】
ポリエステルオリゴマー1の調製

1.Sanko HCAは、大阪のSanko Chemicals Co Ltdより入手可能である
2.スイスのBasalのLonza Chemicalより入手可能である
【0059】
パート1の成分を、撹拌しながら反応器に投入し、60℃まで加熱した。発熱が生じた後、温度は安定した。この反応混合物を140℃まで加熱し、2時間維持した。パート2の成分を4時間かけて反応混合物に加えた。酸価が3.0未満となるまで(約6時間)、反応温度を140℃で維持した。反応混合物を冷却し、取り出した。
【0060】
得られた構造化ポリエステルオリゴマーは、重量固形分が81.4%であり、重量平均分子量が1069であった。
【0061】
シーラー分散体1の調製

【0062】
1.米国特許第6316564号明細書の実施例1に従って調製した
2.BYK−320樹脂およびAnti−Terra UはどちらもBYK Chemie,Wallingford,CTより入手可能である。
3.キシレン中10%溶液
4. Anti Terra−Uが3.75%、キシレンが88.75%、およびBentone 34が7.5%の分散体。Bentone 34は、Elementis,Hightstown,NJより入手可能である
5.Mistron Monomixは、Luzenac America,Englewood,COより入手可能である
6.ZEEOS G200は、3M,St. Paul,MNより入手可能である
7.Ti−Pure R−960は、DuPont,Wilmington,DEより入手可能である
8.Raven 410は、Columbian Chemicals Company,Marietta,GAより入手可能である
【0063】
パート1の成分を缶の中で秤量し、DBIブレードで15分間撹拌した。パート2の成分をゆっくり加えた後、30分間撹拌した。パート3の成分をゆっくり加えた後、60分間撹拌した。
【0064】
次に混合物を、2mmガラスビーズを使用して3回と押すことで分散させた。
【0065】
パート4を混合しながら加え、30分間撹拌した。
【0066】
すぐにスプレー可能なシーラー配合物の調製
400mlのシーラー分散体1を100mlの共通活性化剤(前述のように調製)と混合した。この溶液の初期Zahn #2粘度は16.8秒であった。この配合物の1コートを、サンディングしたOEM基材に75°Fのブース温度において塗装技術者によってスプレー適用した。このコーティングは、商業的に許容できる適用となり、未乾燥および乾燥状態でテクスチャーを有し、0.8ミルの塗膜を形成した。このコーティングは8分間で指触乾燥した。シーラー適用から15分後の、1000グリットのペーパーで湿式サンディングは良好であった。次にこのシーラーにChromabase basecoatおよびChromaclear Cleacoatを上塗りし、140°Fで30分間焼き付けを行った。外観は均一なテクスチャーを有し良好であった(長波長ウェーブスキャン=4.9、短波長ウェーブスキャン=37.9)。
【0067】
すぐにスプレー可能なスポットおよびパネル用クリヤーコート配合物の調製
生産されている風乾用クリヤーコート(HC−7600S(商標)、DuPont,Wilmington,DEより入手可能)を、共通活性化剤(前述のように調製)と、4:1のクリヤー対ハードナー体積比で混合することによって活性化させた。このクリヤーコートを、活性化から15分以内に74°Fのダウンドラフトスプレーブース内でスプレーして、新しくベースコートを適用したフロントエンドクリップの一方の面に適用した。活性化したクリヤーの2つのコートを、コート間6分の乾燥時間で適用し、このコーティングを74°Fで風乾した。熟練したスプレー作業者がクリヤーコートの適用および評価を行った。
【0068】
各コートは、商業的に許容される適用特性を有し、わずかにスキンを有する塗膜形成が確認された。コーティング厚さは2.4ミルであった。このコーティングの未乾燥時および乾燥時の外観は、許容できるものと判断した。第2のコートを適用してから100分後、浅い傷を付けた後、中程度の速さで傷の回復が見られたため、このコーティングは、局所的なサンディングおよび研磨による修復に使用できると見なした。
【0069】
全体用クリヤーコートの調製
ポリエステルオリゴマー2の調製

1. Milliken Chemical Company,Spartanburg,SCより入手可能
2.オランダのHoogvlietのResolution Performance Productsより入手可能
【0070】
撹拌機、冷却器、および窒素ブランケットを取り付けた反応器にパート1を投入し、145℃まで加熱した。この反応を145℃で1時間維持した。反応を145℃に維持しながら、パート2を1時間かけて反応器に加えた。パート2を加えた後、反応混合物を約170℃で加熱還流し、酸価が1.0未満になるまでその温度を維持した。酸価が1.0未満になった後、パート3を反応器に加え、その混合物をさらに30分間加熱還流した。反応混合物を冷却し、取り出した。この反応混合物は固形分が80.1%であり、Gardner−Holdt粘度がWであった。
【0071】
アクリルポリマー3の調製

Arkema Inc.,Philadelphia,PAより入手可能
【0072】
撹拌機、冷却器、および窒素流入口を取り付けた反応器にパート1を投入した。この溶剤を約140℃で加熱還流した。この反応に、3時間かけてパート2を混合して加えた。パート3をあらかじめ混合し、あらかじめ混合したパート2と同時に、3時間かけて反応に加えた。パート2および3の添加完了後、パート4を混合し、60分かけで反応器に加えた。この添加が完了してから、さらに60分間還流状態で反応を維持した後、冷却し、取り出した。このバッチを調べると、固形分が59.8%であり、Gardner−Holdt粘度がVであった。
【0073】
アクリルコポリマー4の調製

【0074】
2反応器セットにおいて、第1の反応器は、第2の反応器の容積の1/10で操作され、移送ラインで第2の反応器に接続されており、パート1を加え、2.5barの圧力において190℃まで加熱した。次に、パート2、続いてパート3を別々の供給タンクに投入し、混合し、次に第1の反応器に280分かけて加えた。第1の反応器中で公称作動容積の90%まで供給材料が増加すると、その反応生成物を第1の反応器から第2の反応器に移すことで、第1の反応器中の内容量を一定に維持した。第1の反応器から第2の反応器に移してから40分後、第2の反応器を加熱還流し、パート4を第2の反応器に270分かけて供給した。パート2および3の供給が完了した後、第1の反応器の内容物すべてを第2の反応器に移した。第2の反応器を、157℃で1時間還流状態で維持した後、冷却して、内容物を取り出した。得られたコポリマーのGPCによるMnは1704であり、GPCによるMwは3380であり、Mw/Mnは1.98であり、モノマーはほぼ完全に転化した。官能基(ヒドロキシル)の平均数はポリマー鎖当たり4.8である。コポリマーのTgは57.3℃であった。
【0075】
全体用クリヤーコート配合物の調製

1.Ciba Specialty Chemicals,Tarrytown,NYより入手可能
2.BYK Chemie,Wallingford,CTより入手可能
【0076】
クリヤーコート配合物の各成分を混合した。500mlのこの溶液を125mlの共通活性化剤(前述のように調製)に加えた。この溶液の初期Zahn 2粘度は14:96秒であった。塗装の熟練者によってこの組成物を、2つのコートとしてChromabase(登録商標)ベースコート(ライトブルーメタリック)上にスプレーし、Accudraftブース中140°Fで30分間焼き付けを行った。1つのコート後の乾燥時間は8分であった。このコーティングは適切にスプレーされ、良好な外観を有した。コーティングの厚さは2.7ミルであった。
【0077】
以上の実施例によって、損傷した乗り物の補修への使用に適した性質を有する補修塗料系を共通のバインダー対活性化剤混合比を使用して配合できることを示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2種類の塗料を含む補修塗料系であって、前記塗料のそれぞれが、
非活性化塗膜形成部分と、
前記非活性化塗膜形成部分と混合した場合にコーティング組成物を形成する、活性化剤部分とを含み、前記コーティング組成物は、プライマーフィラー層、シーラー層、トップコート層、またはクリヤーコート層の少なくとも1つを形成することができ、前記非活性化塗膜形成部分のそれぞれを架橋させるために同じ活性化剤部分が使用され、各層で、同じ非活性化塗膜形成部分対活性化剤体積混合比が使用される、補修塗料系。
【請求項2】
別個の溶剤の添加を必要とする、請求項1に記載の補修塗料系。
【請求項3】
前記非活性化塗膜形成部分対活性化剤混合比が、前記層のそれぞれで8:1〜1:1の間の範囲内である、請求項1に記載の補修塗料系。
【請求項4】
前記活性化剤が、前記塗料系が適用される補修領域の周囲スプレー条件に基づいて選択される、請求項1に記載の補修塗料系。
【請求項5】
前記活性化剤が、少なくともポリイソシアネートを含み、前記非活性化部分が、前記イソシアネート基と反応する官能基を有する、請求項1に記載の補修塗料系。
【請求項6】
請求項1に記載の補修塗料系の少なくとも1つの層が塗装された乗り物またはその任意の表面。
【請求項7】
多層自動車仕上げ中の他の層の少なくとも1つと、バインダー対活性化剤混合比が共通である2成分補修クリヤーコート塗料。
【請求項8】
多層自動車仕上げ中の他の層の少なくとも1つと、活性化剤活性化剤および活性化剤混合比が共通である2成分補修シーラー。
【請求項9】
多層自動車仕上げ中の他の層の少なくとも1つと、活性化剤および活性化剤混合比が共通である2成分補修プライマーフィラー。
【請求項10】
周囲温度または160°Fまでの高温で各層が硬化される、請求項1に記載の塗料系。

【公表番号】特表2009−507994(P2009−507994A)
【公表日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−531239(P2008−531239)
【出願日】平成18年9月12日(2006.9.12)
【国際出願番号】PCT/US2006/035415
【国際公開番号】WO2007/033134
【国際公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】