説明

内燃機関の二次空気供給装置

【課題】コンパクト化等を図りながら、適正且つ有効に二次空気を供給し得る内燃機関の二次空気供給装置を提供する。
【解決手段】気筒間に動弁機構用のタイミングチェーン23が配設される。各気筒の排気ポート18とこれに接続する排気管とで形成される排気通路に供給される二次空気の量を制御するリードバルブ52と、リードバルブ52を収容するリードバルブ収容室54とを備える。リードバルブ52は、タイミングチェーン23と内燃機関の幅方向で重なるように配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動二輪車あるいはATV(All Terrain Vehicle)等の車両に搭載される典型的には2気筒エンジンにおいて、排気ガス浄化用の二次空気(もしくは二次エア)を供給する二次空気供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の車両のエンジンにおいて、燃焼後に排気される排気ガスを浄化するために二次空気供給装置を備えている。吸引式のものでは、排気管(エキゾーストパイプ)内部の負の排気パルスを利用して排気ポート付近に空気を吸い込ませるようになっており、空気供給路の途中にリードバルブが装着され、エアクリーナボックスからの清浄な空気を取り込んでいる。
【0003】
これまで排気ガス浄化用の二次空気システムを配置構成するにあたって、排気ポート内に二次空気を導入するために、二次空気ユニットとエンジンとをパイプ配管で接続していた。ところが、その配管及び二次空気ユニットのコストが嵩むため、二次空気用リードバルブを二次空気ユニットから独立させてエンジンに組み込むことで、耐熱性の配管を省略する方法が現在の主流となっている。なお、二次空気用リードバルブ自体は、高温の排気ガス雰囲気に曝されることになる。
【0004】
従来の二次空気供給装置について自動二輪車の具体例で概略説明すると、図5に示すように先ず車体フレーム101に搭載されたエンジン10まわりにおいて、クランクケース11、シリンダ12、シリンダヘッド13及びシリンダヘッドカバー14が順次重なるように一体的に結合する。なお、この例ではエンジン10は水冷式並列2気筒4サイクルガソリンエンジンとする。エンジン10の後上方には、エンジン10へ供給する空気量を調整するスロットルボディ102と、このスロットルボディ102に空気を供給するエアクリーナ103が連続して接続される。
【0005】
また、図6に示すようにシリンダ12内には往復動可能にピストン15が収容され、シリンダヘッド13に形成された燃焼室16には吸気ポート17及び排気ポート18が連通する。吸気ポート17及び排気ポート18と燃焼室16の間は、図示しない動弁機構を介して吸気バルブ19及び排気バルブ20によってそれぞれ開閉されるようになっている。なお、吸気ポート17及び排気ポート18には図4に示されるようにスロットルボディ102及びエキゾーストパイプ104がそれぞれ接続される。そして、図6のように燃焼室16から排気ポート18に対して、矢印Gのように排気ガスが排出される。
【0006】
かかるエンジン10において図5のように二次空気供給装置1を備え、この二次空気供給装置1は二次空気ユニット2を含んでいる。また、二次空気用リードバルブ3をエンジン10に配置するにあたり、リードバルブ設置スペースの関係から図示のようにシリンダヘッドカバー14の上部に設置される。なお、エアクリーナ103とリードバルブ3の間をチューブ4で接続され、その途中適所に二次空気ユニット2が配置される。図6に示すようにリードバルブ3はキャップ5の内側に配設され、二次空気ユニット2から供給された二次空気は矢印Aのように、キャップ5内のリードバルブ3を通って、シリンダヘッドカバー14において二股に分岐する二次空気導入路6からそれぞれ各排気ポート18内へ供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−209765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の二次空気供給装置1において、二次空気導入路6はシリンダヘッドカバー14からシリンダヘッド13を跨いで形成され、両者の間にはガスケット21が装着される。二次空気導入路6に接するこれらの部材もしくは部品は排気の高温に曝されるため、高い耐熱性と機密性が要求される。とりわけガスケット21にあっては樹脂系材料で形成され、このような使用条件下で十分な耐熱性や機密性を確保するのは必ずしも容易でない。
また、この例のようにリードバルブ3がシリンダヘッドカバー14に配設される場合、シリンダヘッド13まわりが嵩高にならざるを得ない。
【0009】
なお、別の例として特許文献1に記載の内燃機関では、排気系に供給される二次空気の供給制御を行うリードバルブが配設される部分でシリンダヘッドカバーに、リードバルブ室を形成するようにしてカムシャフト側に膨出した膨出部が一体に設けられる。
【0010】
本発明はかかる実情に鑑み、コンパクト化等を図りながら、適正且つ有効に二次空気を供給し得る内燃機関の二次空気供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の内燃機関の二次空気供給装置は、気筒間に動弁機構用のタイミングチェーンが配設される内燃機関において、各気筒の排気ポートとこれに接続する排気管とで形成される排気通路に供給される二次空気の量を制御するリードバルブと、このリードバルブを収容するリードバルブ収容室とを備えた二次空気供給装置であって、前記リードバルブは、前記タイミングチェーンと前記内燃機関の幅方向で重なるように配置されたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の内燃機関の二次空気供給装置において、前記タイミングチェーンは前記内燃機関の幅方向略中央に配置され、前記リードバルブは前記タイミングチェーンに対応して、各気筒から延出する2つの前記排気管の間に配置されたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の内燃機関の二次空気供給装置において、前記リードバルブ収容室は前記シリンダヘッドに設けられると共に、前記リードバルブ収容室からそれぞれの前記排気管に向かう二次空気供給用通路が前記シリンダヘッド内部に形成されたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の内燃機関の二次空気供給装置において、前記リードバルブ収容室は蓋状部材により覆われると共に、前記蓋状部材は前記排気ポートのフランジ部と上面視で重なるように配置されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、リードバルブをタイミングチェーンとエンジン幅方向で重なるように配置することで、タイミングチェーントンネルの空間分だけ幅広になったスペースを有効に活用する。そして、このスペースに対応してリードバルブを配設することで、実質的にエンジンのコンパクト化を図ることができる。また、隣り合う2つの排気管の間隔も拡大しているが、これらの排気管に挟まれた空間においてもスペースを有効に活用し、このスペースに効果的にリードバルブを配置することができる。
【0016】
また、シリンダヘッドにおいてリードバルブ収容室と、リードバルブ収容室からそれぞれ排気管に向かう二次空気供給用通路とが形成される。このようにリードバルブ収容室及び二次空気供給通路をシリンダヘッド自体の内部に形成することで、これらの部品もしくは部材を効率よくコンパクトに配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明による内燃機関の二次空気供給装置の適用例に係る自動二輪車の側面図である。
【図2】本発明の内燃機関の二次空気供給装置の適用例としてのエンジンまわりを示す斜視図である。
【図3】本発明の内燃機関の二次空気供給装置の適用例としてのエンジン構造を示す図2のI−I線に沿う断面図である。
【図4】本発明の内燃機関の二次空気供給装置に係るリードバルブ装着部まわりを示す図である。
【図5】従来の二次空気供給装置の適用例としてのエンジンまわりを示す側面図である。
【図6】従来の二次空気供給装置の適用例としてのエンジン内部構造を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面に基づき、実質的に同一又は対応する部材に同一符号を用いて、本発明における内燃機関の二次空気供給装置の好適な実施の形態を説明する。
先ず、本発明を適用した車両全体構造について説明する。この実施形態においては図1に示すような自動二輪車100とし、この自動二輪車100に搭載したエンジンには後述するようにオイルポンプが配置される。なお、以下の説明中で用いる各図において、必要に応じて車両の前方を矢印Frにより、車両の後方を矢印Rrにより示し、また、車両の側方右側を矢印Rにより、車両の側方左側を矢印Lにより示す。
【0019】
自動二輪車100において車両の前後方向に沿って延設される車体フレーム101の前端に、左右に回動自在に支承されたフロントフォーク105を備え、このフロントフォーク105に前輪106が支持される。車体フレーム101は詳細な図示を省略するが、略車両前半部を構成するメインフレームと車両後半部を構成するシートレールからなり、メインフレームの下方にはエンジン10が、メインフレームに対して取り付けられる。
【0020】
なお、この例でもエンジン10の後上方には、エンジン10へ供給する空気量を調整するスロットルボディ102と、このスロットルボディ102に空気を供給するエアクリーナ103が上方に向かって連続して接続されるものとする(図2参照)。エンジン10の上方には、燃料タンク107が車体フレーム101によって支持されており、図示しないフューエルホースを介してスロットルボディ102側へ燃料を供給するようになっている。
【0021】
また、車両前端部には前照灯108が配置され、前部まわりにフロントカウル109が取り付けられる。フロントカウル109には、左右一対の方向指示器110が備えられている。フロントカウル109の後方には車両側面を覆うサイドカウル111が連設され、これらのフロントカウル109及びサイドカウル111は相互に滑らかに繋がり、エンジン10が含まれる車両の略前半部を覆う。
【0022】
車体フレーム101のメインフレームの後部には、遥動自在にスイングアーム112が取り付けられ、このスイングアーム112の後端に後輪113が支持され、公知の技術と同様にエンジン10の動力が伝えられることで、これにより後輪113が駆動される。また、車体フレーム101のメインフレームの後上部にはシートレールが接続され、このシートレール上に着座シート114が支持される。
【0023】
この実施形態においてもエンジン10は、水冷式並列2気筒4サイクルガソリンエンジンとする。左右気筒のシリンダヘッド13の排気ポート18には、図2にも示されるようにエキゾーストパイプ104がそれぞれ接続され、各エキゾーストパイプ104はクランクケース11の下側に回り込むように後方へ延出し、マフラ115に接続される。マフラ115の手前(排気上流側)には図示しない触媒が装着されており、この触媒による排気ガスに対する浄化作用を有する。
【0024】
ここで、本発明に係るエンジン10について更に具体的に説明する。図3は、シリンダヘッド13における吸気ポート17及び排気ポート18を通る断面図を示している。この実施形態では左右の気筒の間にシリンダ軸線方向と平行に、シリンダ12及びシリンダヘッド13を貫通するかたちでタイミングチェーントンネル22が形成される。このタイミングチェーントンネル22内には、前部及び後部をチェーンガイド24によりガイドされるタイミングチェーン23が装架される。図示を省略するが、クランクケース11には左右方向、即ち気筒配列方向にクランクシャフトが軸支され、一方シリンダヘッド13に動弁機構を構成するカムシャフトが左右方向に横架されている。そして、タイミングチェーン23は、クランクシャフト及びカムシャフトにそれぞれ取り付けられたスプロケットに巻回され、これによりクランクシャフトの回転駆動力がタイミングチェーン23を介してカムシャフトに伝達される。
【0025】
さて、本実施形態によるエンジン10において図2のように二次空気供給装置50を備える。この二次空気供給装置50は二次空気ユニット51を含み、この二次空気ユニット51から排気通路に供給される二次空気の量を制御するリードバルブ52を具備する。二次空気ユニット51は、エアクリーナ103とリードバルブ52の間を接続するチューブ53の途中適所に配置され、ソレノイドバルブ等を用いてチューブ53内の流路を開閉制御し得るようになっている。本発明では特に、リードバルブ52は、タイミングチェーン23とエンジン10の幅方向で重なるように配置される。タイミングチェーン23はエンジン10の幅方向略中央に配置され、図2及び図3に示されるようにリードバルブ52はタイミングチェーン23に対応して、各気筒から延出する2つのエキゾーストパイプ104の間に配置される。
【0026】
更に具体的に説明すると、図3のようにシリンダヘッド13において左右の排気ポート18の略中央に位置して、左右一対のリードバルブ収容室54が凹設される。2つのリードバルブ収容室54は、隔壁55によって相互に隔絶される。各リードバルブ収容室54と排気ポート18は、対応するエキゾーストパイプ104に向かうように形成された二次空気供給用通路56を介して相互に連通される。各リードバルブ収容室54には実質的に独立して構成されたリードバルブ52が収容され、双方のリードバルブ収容室54とも蓋状部材であるキャップ57により覆われる。
【0027】
上記の場合、各リードバルブ52はそれぞれケースもしくはフレーム58に取付支持され、それら全体として一体構成されてユニット化したものがリードバルブ収容室54に閉合するようにシリンダヘッド13の前部側面に固定される。更に図4をも参照して、リードバルブ52は概略矩形あるいは短冊状の薄板でなり、この例では上端側の支承部59にて片持ち式に支持される。また、図3に示されるようにリードバルブ52の開度を規制するストッパ60を有し、このストッパ60によりリードバルブ52の自由端側の動きを制限するようになっている。
【0028】
リードバルブ52のフレーム58は、キャップ57がシリンダヘッド13に固定されることで図3のようにそれらの間に挟着される。キャップ57には図4に示されるように、この例では2つの対角位置に取付部61が左右方向に突設され、この取付部61に固定用ボルト(図示せず)の通し孔62が形成される。一方、排気ポート18の開口端には図3に示されるようにフランジ部18aが付設されており、このフランジ部18aにてエキゾーストパイプ104が接続されるようになっている。図4からも分かるようにキャップ57の特に取付部61と排気ポート18のフランジ部18aとが上面視で重なるように配置され、即ち両者が左右方向でオーバラップする領域を有する。
【0029】
上記構成でなる本発明による二次空気供給装置50の基本的作動において、先ずエンジン10が始動すると各気筒における吸気バルブ19及び排気バルブ20が所定のタイミングで開閉し、燃焼後の排気ガスは図3の矢印Gで示されるように排気ポート18からエキゾーストパイプ104へと排気される。このときエキゾーストパイプ104内部に負の排気パルスが発生する。一方、二次空気ユニット51の作動によりチューブ53を介して、キャップ57内部へ二次空気が導入されるように制御されており、エキゾーストパイプ104の負の排気パルスは二次空気供給用通路56を介して、リードバルブ室54に作用し、これによりリードバルブ52が開いて図3の矢印Aで示されるようにキャップ57内部の二次空気が二次空気供給用通路56を通って排気ポート18に供給される。このように排気側に二次空気を供給することで、例えば暖機運転中等エンジンが冷えている際に、できるだけ早く触媒の作動温度に到達させる等の効果を奏する。
【0030】
本発明によれば、二次空気用リードバルブ52をシリンダヘッド13に配置する。この場合、多気筒この例では2気筒のエンジン10のシリンダヘッド13において、従来デッドスペースとなっていたタイミングチェーントンネル22前方のスペースに直接リードバルブ52を配置する。
【0031】
このようにシリンダヘッド13に直接リードバルブ52を配置することにより、高温の排気ガス雰囲気がシリンダヘッドカバー14及びシリンダヘッド13間を跨いで通ることがなくなる。これにより両者の間のガスケット21に高い耐熱性を要求する必要がなくなる。また、シリンダヘッドカバー14の上方に二次空気リードバルブ室を設けないため、エンジン全高を抑えることができ、車両のコンパクト化及び質量の集中(所謂マスの集中)を図ることができる。これらの結果として、実質的なコストダウンを図ることができる。
【0032】
次に、本発明の特徴的な構成及びその作用効果等について説明すると先ず、シリンダヘッド13の内部にエンジン幅方向略中央に配置されたタイミングチェーン23を備えたエンジン10において、リードバルブ52は、タイミングチェーン23とエンジン幅方向で重なるように配置される。
本実施形態のようにタイミングチェーン23をエンジン10の幅方向中央に配置する構造はそのままでは、エンジン10がタイミングチェーントンネル22の空間分だけ幅方向に大きくなる。本発明ではこのように幅広になったスペースを有効に活用し、このスペースに対応してリードバルブ52を配設することで、実質的にエンジン10のコンパクト化に寄与することができる。
【0033】
また、リードバルブ52はタイミングチェーン23に対応して、各気筒から延出する左右2つのエキゾーストパイプ104の間に配置される。
タイミングチェーントンネル22の分だけ左右幅が大きくなったことで、隣り合う2つのエキゾーストパイプ104の間隔が拡大し、エキゾーストパイプ104に挟まれた空間においてもスペースを有効に活用し、このスペースに効果的にリードバルブ52を配置することができる。
【0034】
また、リードバルブ収容室54はシリンダヘッド13に設けられると共に、リードバルブ収容室54からそれぞれエキゾーストパイプ104に向かう二次空気供給用通路56がシリンダヘッド13の内部に形成される。
このようにリードバルブ収容室54及び二次空気供給通路56をシリンダヘッド13自体の内部に形成することで、これらの部品もしくは部材を効率よくコンパクトに配置することができる。
【0035】
この場合、リードバルブ52がシリンダヘッド13の内部に配置されることで、高温の排気ガスは逆流してもシリンダヘッド13の内部に留まる。つまり、従来のようにシリンダヘッドカバー14にリードバルブ3(図6参照)を配置すると、高温の排気ガスの逆流によりシリンダヘッドカバー14の周囲の部品(例えば特にシリンダヘッドカバー14のガスケット21等)に熱影響を与えてしまう。前述のようにガスケット21は樹脂系材料で形成され、そのような熱影響を受け易い。リードバルブ52をシリンダヘッド13に設けることで、排気ガスはシリンダヘッド13及びシリンダヘッドカバー14に跨って流れず、即ちガスケット21に接触しないので、熱影響をなくすることができる。
【0036】
また、リードバルブ室52は図3のように、キャップ57によりを覆われると共に、キャップ57は図4のように排気ポート18のフランジ部18aと上面視で重なるように配置される。
このようにキャップ57を排気ポート18のフランジ部18aと重なるように配置することで空間を有効に活用したレイアウトが可能となる。
【0037】
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
上記実施形態において2気筒エンジンの例を説明したが、4気筒エンジン等の場合にも上記と同様に本発明を適用可能である。
【符号の説明】
【0038】
10 エンジン、11 クランクケース、12 シリンダ、13 シリンダヘッド、14 シリンダヘッドカバー、17 吸気ポート、18 排気ポート、19 吸気バルブ、20 排気バルブ、21 ガスケット、22 タイミングチェーントンネル、23 タイミングチェーン、24 チェーンガイド、50 二次空気供給装置、51 二次空気ユニット、52 リードバルブ、53 チューブ、54 リードバルブ収容室、55 隔壁、56 二次空気供給用通路、57 キャップ、58 フレーム、59 支承部、60 ストッパ、61 取付部、62 通し孔、100 自動二輪車。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気筒間に動弁機構用のタイミングチェーンが配設される内燃機関において、各気筒の排気ポートとこれに接続する排気管とで形成される排気通路に供給される二次空気の量を制御するリードバルブと、このリードバルブを収容するリードバルブ収容室とを備えた二次空気供給装置であって、
前記リードバルブは、前記タイミングチェーンと前記内燃機関の幅方向で重なるように配置されたことを特徴とする内燃機関の二次空気供給装置。
【請求項2】
前記タイミングチェーンは前記内燃機関の幅方向略中央に配置され、前記リードバルブは前記タイミングチェーンに対応して、各気筒から延出する2つの前記排気管の間に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の二次空気供給装置。
【請求項3】
前記リードバルブ収容室は前記シリンダヘッドに設けられると共に、前記リードバルブ収容室からそれぞれの前記排気管に向かう二次空気供給用通路が前記シリンダヘッド内部に形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の二次空気供給装置。
【請求項4】
前記リードバルブ収容室は蓋状部材により覆われると共に、前記蓋状部材は前記排気ポートのフランジ部と上面視で重なるように配置されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の二次空気供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−47485(P2013−47485A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−186068(P2011−186068)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】