説明

内視鏡システム及びプロセッサ装置

【課題】記録された画像ファイル群から所望の画像ファイルを容易に検索することを可能とする。
【解決手段】オン/オフ設定がなされる設定ボタン25を電子内視鏡10の手元操作部に設ける。設定ボタン25がオン設定とされた状態で、画像記録ボタン24が操作された場合には、CPU50は、画像メモリ54内に取り込まれたフリーズ画像を圧縮回路55により圧縮して画像ファイルを生成し、該画像ファイルを内部メモリ56のフォルダ内に記録するとともに、該画像ファイルの識別情報としてファイル名をフォルダ70内の管理ファイルに記録する。設定ボタン25がオフ設定とされた状態で、画像記録ボタン24が操作された場合には、CPU50は、ファイル名を管理ファイルに記録せず、画像ファイルのみを内部メモリ56のフォルダ内に記録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡とプロセッサ装置とからなる内視鏡システム、及びプロセッサ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、医療の分野では内視鏡システムを用いた検査が広く用いられている。内視鏡システムは、固体撮像素子を備えた内視鏡と、この内視鏡が着脱自在に接続され、内視鏡内の固体撮像素子の動作を制御するとともに、固体撮像素子から出力される撮像信号から画像(内視鏡画像)を生成するプロセッサ装置とを備えたものである。
【0003】
内視鏡システムには、ネットワークインターフェースやメモリカードインターフェースを備え、固体撮像素子により得られた画像をデータファイル(画像ファイル)として記録し、外部機器に出力可能としたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、複数の画像ファイル(画像ファイル群)とともに患者情報をメモリカード等の記録媒体に記録可能としている。さらに、特許文献1では、記録媒体に記録した画像ファイル群から所望の画像ファイルを選択し、選択した画像ファイルに患者情報以外の付加情報(注釈)を付記することにより、分析や診断の効率化を図ることが提案されている。
【特許文献1】特開2006−218233号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の内視鏡システムは、画像ファイルに注釈を付記することで、分析や診断を効果的に行おうとするものであるが、該注釈は、画像ファイルを記録媒体に記録した後に付記されるものであるため、画像記録時点での画像情報(体腔内のどの部位に相当するかといった情報)に基づいて、画像ファイル群から所望の画像ファイルを検索することができないといった問題がある。このため、従来の内視鏡システムでは、患者の病変部に対応した画像ファイルを検索するには、画像ファイル群をモニタに画像表示したうえで、医師が各画像の特徴を精査して絞り込みを行う必要があった。
【0005】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、記録された画像ファイル群から所望の画像ファイルを容易に検索することができる内視鏡システム及びプロセッサ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の内視鏡システムは、内視鏡により得られる画像を、画像記録操作手段が操作されたことに応じて画像ファイルとして記録する内視鏡システムにおいて、オン/オフ設定がなされる設定操作手段と、前記設定操作手段がオン設定とされた状態で、前記画像記録操作手段が操作された場合に、画像ファイルとともに、該画像ファイルを識別する識別情報を記録する識別情報記録手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
なお、前記識別情報は、画像ファイルのファイル名であることが好ましい。
【0008】
また、前記識別情報記録手段は、患者情報が記録される管理ファイルに前記識別情報を記録することが好ましい。
【0009】
また、前記画像ファイル及び前記管理ファイルをフォルダ内にまとめて記憶する記憶手段を備えることが好ましい。
【0010】
また、前記記憶手段に記憶された前記画像ファイル及び前記管理ファイルを外部に出力する出力手段を備えることが好ましい。
【0011】
また、本発明のプロセッサ装置は、内視鏡により得られる画像を、画像記録操作手段が操作されたことに応じて画像ファイルとして記録するプロセッサ装置において、オン/オフ設定がなされる設定操作手段と、前記設定操作手段がオン設定とされた状態で、前記画像記録操作手段が操作された場合に、画像ファイルとともに、該画像ファイルを識別する識別情報を記録する識別情報記録手段と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の内視鏡システム及びプロセッサ装置は、オン/オフ設定がなされる設定操作手段と、設定操作手段がオン設定とされた状態で、画像記録操作手段が操作された場合に、画像ファイルとともに、該画像ファイルを識別する識別情報を記録する識別情報記録手段とを備えるので、記録された画像ファイル群から所望の画像ファイルを容易に検索することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1において、内視鏡システム2は、電子内視鏡10、プロセッサ装置11、及び光源装置12から構成されている。電子内視鏡10は、体腔内に挿入される可撓性の挿入部13と、挿入部13の基端部分に連設された手元操作部14と、プロセッサ装置11及び光源装置12に接続されるユニバーサルコード15とを備えている。
【0014】
挿入部13の先端には、体腔内撮影用の固体撮像素子40(図3参照)を内蔵した先端部16が連設されている。先端部16の後方には、複数の湾曲駒を連結した湾曲部17が設けられている。湾曲部17は、手元操作部14に設けられたアングルノブ18が操作されて、挿入部13内に挿設されたワイヤが押し引きされることにより、上下左右方向に湾曲動作する。これにより、先端部16が体腔内の所望の方向に向けられる。
【0015】
ユニバーサルコード15の基端は、コネクタ19に連結されている。コネクタ19は、複合タイプのものであり、コネクタ19にはプロセッサ装置11が接続される他、光源装置12が接続される。電子内視鏡10は、コネクタ19を介して、プロセッサ装置11及び光源装置12に着脱自在に接続される。
【0016】
プロセッサ装置11は、ユニバーサルコード15内に挿通された伝送ケーブルを介して電子内視鏡10に給電を行い、固体撮像素子40の駆動を制御するとともに、固体撮像素子40から出力された撮像信号を伝送ケーブルを介して受信し、受信した撮像信号に各種信号処理を施して画像を生成する。プロセッサ装置11は、固体撮像素子40を連続して駆動し、画像を1フレームずつ順次にスルー画像としてモニタ20に表示させる。
【0017】
電子内視鏡10の手元操作部14には、前述のアングルノブ18の他に、注射針や高周波メスなどが先端に配された各種処置具が挿通される鉗子口21と、光源装置12に内蔵された送気・送水装置から供給される洗浄水や空気を先端部16から噴射させるための送気・送水ボタン22と、上記のスルー画像をフリーズ(1フレーム分の画像を保持)させるためのフリーズボタン23と、フリーズさせた1フレーム分の画像をデータファイル(画像ファイル)として記録させるための画像記録ボタン(画像記録操作手段)24と、画像記録ボタン24の操作によって記録される画像のファイル名を、後述する管理ファイルに選択的に記録させるためにオン/オフ設定がなされる設定ボタン(設定操作手段)25とが設けられている。
【0018】
プロセッサ装置11の前面には、メモリカード(記録媒体)26が着脱自在に装着されるスロット27が設けられており、画像記録ボタン24の操作に応じて生成された画像ファイルを、上記の管理ファイルとともに、スロット27に装着されたメモリカード26に記録することができる。また、プロセッサ装置11は、コンピュータ装置(PC)28に接続可能であり、画像ファイルを管理ファイルとともにPC28へ転送することができる。また、プロセッサ装置11には、キーボード29が接続されており、患者情報(患者ID、患者名等)が入力可能となっている。管理ファイルは、キーボード29により入力された患者情報に応じて生成される。
【0019】
図2において、先端部16の前面16aには、観察窓30、照明窓31、鉗子出口32、及び送気・送水用ノズル33が設けられている。観察窓30は、先端部16の片側中央に配置されている。観察窓30の奥には、対物光学系42及びプリズム43(図3参照)を介して固体撮像素子40が配置されている。
【0020】
照明窓31は、観察窓30に関して対称な位置に2個配され、光源装置12からライトガイド80(図3参照)を介して導かれた照明光を体腔内に照射させる。鉗子出口32は、挿入部13内に配設された鉗子チャンネルに接続され、前述の鉗子口21に連通している。鉗子口21には、前述の各種処置具が挿通され、各種処置具の先端が鉗子出口32から露呈される。送気・送水用ノズル33は、前述の送気・送水ボタン22の操作に応じて、送気・送水装置から供給される洗浄水や空気を、観察窓30や体腔内に向けて噴射する。
【0021】
図3において、電子内視鏡10は、固体撮像素子40を先端部16に備え、アナログ信号処理回路(AFE:Analog Front End processor)41を手元操作部14に備えている。固体撮像素子40は、CCD型イメージセンサ等からなり、対物光学系42及びプリズム43を通過した被写体光が受光面に入射するように配置されている。この受光面には、複数の色セグメントからなるカラーフィルタ(例えば、ベイヤー配列の原色カラーフィルタ)が配置されている。
【0022】
AFE41は、相関二重サンプリング回路(CDS)44、自動ゲイン制御回路(AGC)45、及びアナログ/デジタル変換器(A/D)46により構成されている。CDS44は、固体撮像素子40から出力される撮像信号に対して相関二重サンプリング処理を施し、固体撮像素子40で生じるリセット雑音及びアンプ雑音の除去を行う。AGC45は、CDS44によりノイズ除去が行われた撮像信号を、プロセッサ装置11内のCPU47から指定されるゲイン(増幅率)に基づいて増幅する。A/D46は、AGC45により増幅された撮像信号を、所定のビット数のデジタル信号に変換し、コネクタ19を介してプロセッサ装置11に入力する。
【0023】
電子内視鏡10に設けられたフリーズボタン23、画像記録ボタン24、設定ボタン25等の操作ボタンは、操作に応じて操作信号を生成し、コネクタ19を介してプロセッサ装置11内のCPU47に入力する。フリーズボタン23は、操作がなされた際にフリーズ信号をCPU47に入力し、フリーズ信号の入力後に再度操作がなされた際にはフリーズ解除信号をCPU47に入力する。画像記録ボタン24は、操作がなされた際に画像記録信号をCPU47に入力する。
【0024】
設定ボタン25は、操作がなされるたびにオン設定信号とオフ設定信号(設定解除信号)との出力が切り替わり、いずれか一方の信号をCPU47に入力し続ける。設定ボタン25には、設定状態が認識できるように、LED等の発光素子が組み込まれており、この発光素子は、オン設定信号の出力時に発光を行う。例えば、使用者は、画像に病変部が写っている場合や、後で読撮したい画像の場合に、設定ボタン25を操作し、オン設定とする。
【0025】
プロセッサ装置11は、電子内視鏡10の動作制御を行うCPU47と、各種タイミングパルスを発生するタイミングジェネレータ(TG)48と、電子内視鏡10をプロセッサ装置11から絶縁分離するためのアイソレーションデバイス(ID)49と、プロセッサ装置11の動作制御を行うCPU50と、撮像信号に対して信号処理を行い画像データを生成するデジタル信号処理回路(DSP)51と、DSP51により生成された画像データをアナログ信号に変換し、コネクタ52を介してモニタ20に出力するデジタル/アナログ変換器(D/A)53と、画像データを一時記憶する画像メモリ54と、画像データを圧縮処理する圧縮回路55と、圧縮処理により生成された画像ファイルを管理ファイルとともに記憶する内部メモリ(記憶手段)56と、内部メモリ56に記憶された画像ファイル及び管理ファイルを、スロット27に装着されたメモリカード26に書き込むメモリカードインターフェース(MC−I/F)57と、内部メモリ56に記憶された画像データ及び管理ファイルを、コネクタ58を介してネットワーク接続されたPC28に出力するネットワークインターフェース(NW−I/F)59とから構成されている。
【0026】
CPU47は、ID49を介してCPU50と通信し、キーボード29やプロセッサ装置11の操作パネルから入力される検査開始信号に応じて、TG48を制御し、固体撮像素子40を駆動させる。TG48は、固体撮像素子40の駆動パルス(垂直/水平走査パルス、リセットパルス等)とAFE41用の同期パルスとを発生し、コネクタ19を介して電子内視鏡10に入力する。固体撮像素子40は、TG48から入力された駆動パルスに応じて撮像動作を行い、撮像信号を出力する。固体撮像素子40は、例えば、1秒間に60フレームの撮像信号を出力する。
【0027】
また、TG48は、ID49を介して、DSP51やCPU50に信号処理用の同期パルスを供給する。ID49は、フォトカプラ等からなる絶縁分離素子である。固体撮像素子40からAFE41を介して入力された撮像信号は、ID49を介してDSP51に入力される。
【0028】
DSP51は、入力される撮像信号について1フレームごとに、色分離、色補間、ゲイン補正、ホワイトバランス調整、ガンマ補正、輪郭強調、色強調等を行い、画像データを順次に生成する。DSP51により生成された画像データは、D/A53によりアナログ信号に変換され、モニタ20にスルー画像として順次に表示される。
【0029】
CPU50は、ID49を介してCPU47と通信し、CPU47にフリーズボタン23からフリーズ信号が入力された際に、DSP51から出力される画像データをフリーズ画像として、バスライン60を介して接続された画像メモリ54に取り込む。このとき、D/A53は、画像メモリ54に保持されたフリーズ画像をモニタ20に出力し続ける。
【0030】
CPU50は、CPU47にフリーズ信号に続いて、画像記録ボタン24から画像記録信号が入力されると、画像メモリ54に保持されているフリーズ画像を、圧縮回路55によりJPEG等の圧縮形式で圧縮させ、圧縮処理により生成された画像ファイルを内部メモリ56内のフォルダ(ディレクトリ)70(図4参照)に記録する。
【0031】
また、CPU50は、CPU47に設定ボタン25からオン設定信号が入力された状態で画像記録信号が入力された場合には、上記のように画像ファイルをフォルダ70に記録するとともに、この画像ファイルのファイル名を、フォルダ70の管理ファイル71(図4参照)に記録する。本実施形態では、CPU50が特許請求の範囲に記載の識別情報記録手段に相当する。
【0032】
CPU50は、図4に示すように、内部メモリ56内にフォルダ70を生成し、フォルダ70に管理ファイル71及び画像ファイル群72を格納する。管理ファイル71には、図5に示すように、検査日、検査開始時間、検査終了時間の記録領域の他、キーボード29からコネクタ61を介して入力された患者情報の記録領域73や、設定ボタン25がオン設定である場合に画像記録ボタン24が操作されフォルダ70に記録された画像ファイルのファイル名の記録領域74が形成されている。
【0033】
MC−I/F57は、CPU50の制御に基づき、フォルダ70を含む内部メモリ56内のデータを、スロット27に装着されたメモリカード26に書き込む。同様に、NW−I/F59は、CPU50の制御に基づき、フォルダ70を含む内部メモリ56内のデータを、コネクタ58を介してネットワーク接続されたPC28に出力する。本実施形態では、MC−I/F57またはNW−I/F59が特許請求の範囲に記載の出力手段に相当する。
【0034】
光源装置12は、キセノンランプやハロゲンランプなどの光源62と、光源62を駆動するための光源ドライバ63と、光源62から発せられた光の光量を調節する絞り機構64と、絞り機構64を通過した光を集光してライトガイド80の入射端に導く集光レンズ65と、CPU50と通信し、光源ドライバ63及び絞り機構64の制御を行うCPU66とから構成されている。光源62から発せられた光は、絞り機構64及び集光レンズ65を介してライトガイド80に入射し、ライトガイド80内を伝搬して、照明レンズ81を介して上述のように照明窓31から体腔内へ照射される。
【0035】
次に、以上のように構成された内視鏡システム2の作用について、図6に示すフローチャートに沿って説明する。まず、キーボード29により患者情報が入力されると、CPU50は、入力された患者情報を、内部メモリ56内に生成したフォルダ70の管理ファイル71に記録する。次いで、キーボード29または操作パネルが操作され、CPU50に検査開始信号が入力されると、CPU50は、CPU47及びCPU66に指示を与え、固体撮像素子40及び光源62を駆動させる。これにより、固体撮像素子40から出力される撮像信号は、プロセッサ装置11内のDSP51により順次に画像処理が施され、モニタ20にスルー画像として動画表示が行われる。この状態で、使用者は、電子内視鏡10の挿入部13を体腔内に挿入し、モニタ20により体腔内の画像を観察する。
【0036】
スルー画像の表示中にフリーズボタン23が操作され、フリーズ信号がCPU47に入力されると、CPU50は、画像メモリ54にフリーズ画像を取り込み、このフリーズ画像をモニタ20に表示させる。使用者は、モニタ20に表示されたフリーズ画像を観察し、このフリーズ画像を画像ファイルとして保存するか否かを決定する。また、使用者は、このフリーズ画像を画像ファイルとして保存する際、この画像ファイルの重要度に応じて設定ボタン25を操作し、オン/オフ設定を行う。
【0037】
フリーズ画像の表示中に再度フリーズボタン23が操作されると、CPU50は、画像メモリ54内のフリーズ画像を消去し、モニタ20にスルー画像を表示させる。一方、フリーズ画像の表示中に画像記録ボタン24が操作され、画像記録信号がCPU47に入力されると、CPU50は、画像メモリ54内のフリーズ画像を圧縮回路55により圧縮して画像ファイルを生成し、この画像ファイルを内部メモリ56のフォルダ70内に記録する。
【0038】
このとき、設定ボタン25がオン設定とされ、オン設定信号がCPU47に入力されている場合には、フォルダ70内に記録する画像ファイルのファイル名をフォルダ70内の管理ファイル71に記録する。一方、設定ボタン25がオフ設定とされ、オフ設定信号がCPU47に入力されている場合には、管理ファイル71にはファイル名を記録せず、画像ファイルのみをフォルダ70内に記録する。
【0039】
この後、スルー画像の表示に戻り、キーボード29または操作パネルから検査終了信号が入力されるまでの間、上記の処理を繰り返す。
【0040】
この検査の結果、内部メモリ54に生成されたフォルダ70は、キーボード29の操作により、適宜、メモリカード26やPC28に出力することができる。フォルダ70を受信したPC28等の外部機器では、フォルダ70に記録された画像ファイル群72の中から、管理ファイル71にファイル名が記録された画像ファイルを検索し、一覧表示することができる。
【0041】
以上説明したように、内視鏡システム2は、設定ボタン25の設定により、特定の病変部等、所望の画像に対応した識別情報(画像ファイル名)を管理ファイル71に記録することができるため、フォルダ70に記録された画像ファイル群72から所望の画像ファイルを容易に検索することができ、分析や診断をより効率よく行うことができる。
【0042】
なお、上記実施形態では、設定ボタン25を電子内視鏡10に設けているが、本発明はこれに限定されず、プロセッサ装置11の操作パネルやキーボード29、プロセッサ装置11に別途接続されるフットスイッチ等、いかなる部分に設定ボタン25を設けても良い。
【0043】
また、上記実施形態では、他の画像ファイルと分類する画像ファイルのファイル名を識別情報として管理ファイル71に記録しているが、本発明はこれに限定されず、個々の画像ファイルを識別することが可能な情報であれば、画像ファイルに付随する数字や記号等、いかなる識別情報を用いても良い。
【0044】
また、上記実施形態では、内視鏡システムとして、固体撮像素子を内蔵する電子内視鏡を用いたものを例示しているが、本発明はこれに限定されず、超音波トランスデューサを内蔵する超音波内視鏡を用いた内視鏡システムにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】内視鏡システムの概略構成を示す図である。
【図2】電子内視鏡の先端部の前面を示す図である。
【図3】内視鏡システムの構成を示すブロック図である。
【図4】フォルダ内の構成を示す概念図である。
【図5】管理ファイルに記録される情報を示す説明図である。
【図6】内視鏡システムの作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0046】
10 電子内視鏡
11 プロセッサ装置
14 手元操作部
23 フリーズボタン
24 画像記録ボタン(画像記録操作手段)
25 設定ボタン(設定操作手段)
26 メモリカード
27 スロット
29 キーボード
50 CPU
54 画像メモリ
55 圧縮回路
56 内部メモリ(記憶手段)
57 メモリカードインターフェース(出力手段)
59 ネットワークインターフェース(出力手段)
70 フォルダ
71 管理ファイル
72 画像ファイル群

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡により得られる画像を、画像記録操作手段が操作されたことに応じて画像ファイルとして記録する内視鏡システムにおいて、
オン/オフ設定がなされる設定操作手段と、
前記設定操作手段がオン設定とされた状態で、前記画像記録操作手段が操作された場合に、画像ファイルとともに、該画像ファイルを識別する識別情報を記録する識別情報記録手段と、
を備えたことを特徴とする内視鏡システム。
【請求項2】
前記識別情報は、画像ファイルのファイル名であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項3】
前記識別情報記録手段は、患者情報が記録される管理ファイルに前記識別情報を記録することを特徴とする請求項1または2に記載の内視鏡システム。
【請求項4】
前記画像ファイル及び前記管理ファイルをフォルダ内にまとめて記憶する記憶手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の内視鏡システム。
【請求項5】
前記記憶手段に記憶された前記画像ファイル及び前記管理ファイルを外部に出力する出力手段を備えたことを特徴とする請求項4に記載の内視鏡システム。
【請求項6】
内視鏡により得られる画像を、画像記録操作手段が操作されたことに応じて画像ファイルとして記録するプロセッサ装置において、
オン/オフ設定がなされる設定操作手段と、
前記設定操作手段がオン設定とされた状態で、前記画像記録操作手段が操作された場合に、画像ファイルとともに、該画像ファイルを識別する識別情報を記録する識別情報記録手段と、
を備えたことを特徴とするプロセッサ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−213630(P2009−213630A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−59555(P2008−59555)
【出願日】平成20年3月10日(2008.3.10)
【出願人】(000005430)フジノン株式会社 (2,231)
【Fターム(参考)】