説明

内視鏡

【課題】内視鏡において、装置の大型化を招くことなく撮像時における視野方向の変更をより広い範囲で実施する。
【解決手段】被写体像を撮像する撮像ユニット12と、撮像ユニットを保持する撮像用ホルダ11と、撮像用ホルダに対して先端側が互いに対角位置に連結された一対の駆動用ロッド22、23をそれぞれ含む2系統の駆動力伝達機構21X、21Yと、駆動用ロッドの基端側に配置され、各駆動力伝達機構における少なくとも一方の駆動用ロッド22を進退駆動する駆動装置51と、駆動装置のベース部材53から延設され、撮像ユニット、撮像用ホルダおよび駆動力伝達機構の少なくとも一部を覆うカバー部材4、5、6とを備え、撮像ユニットが、駆動用ロッドの進退移動により互いに異なる2軸周りを回動する構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部から直接観察できない被写体の内部を撮像する内視鏡に関し、特に、撮像時に視野方向の変更が可能な内視鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、剛性の高い挿入部を備えた硬性内視鏡では、撮像(観察)時に視野方向を変更する場合に、被写体の内部で挿入部全体を変位させたり、予め視野方向の異なる挿入部を複数準備して適宜交換して使用したりするなどの必要がある。
【0003】
これに対して、固体撮像素子が取り付けられた挿入部の先端に操作自在の湾曲部を設けることにより、撮像時における視野方向の変更を容易とした技術が知られている(特許文献1参照)。
【0004】
また、挿入部先端に収容された固体撮像素子を所定の1軸周りに回動自在に保持し、駆動装置(操作部)から挿入部に挿通されたワイヤやロッドを介して当該固体撮像素子を回動させることにより、挿入部を湾曲させることなく(すなわち、周囲のスペースを必要とすることなく)撮像時における視野方向の変更を可能とした技術が知られている(特許文献2、3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−342010号公報
【特許文献2】特開平7−327916号公報
【特許文献3】特開2006−95137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献2、3に記載の従来技術では、撮像時における視野方向の変更が可能となるものの、その視野方向の変更は、固定された1軸周りにおける固体撮像素子の回動範囲に制限されるという問題があった。この場合、固体撮像素子を2軸周りに回動させて(すなわち、回動軸を増やして)視野方向の変更をより広い範囲で実施することも考えられるが、上記従来技術の構成では、回動半径が大きくなって装置の大型化(すなわち、挿入部の大径化)を招き、装置構成も極めて複雑となるという問題が生じ得る。
【0007】
本発明は、このような従来技術の課題を鑑みて案出されたものであり、装置の大型化(すなわち、挿入部の大径化)を招くことなく撮像時における視野方向の変更をより広い範囲で実施可能とした内視鏡を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の内視鏡は、被写体像を撮像する撮像ユニットと、前記撮像ユニットを保持する撮像用ホルダと、前記撮像用ホルダに対して先端側が互いに対角位置に連結された一対の駆動用ロッドをそれぞれ含む2系統の駆動力伝達機構と、前記駆動用ロッドの基端側に配置され、前記各駆動力伝達機構における少なくとも一方の駆動用ロッドを進退駆動する駆動装置と、前記駆動装置のベース部材から延設され、前記撮像ユニット、前記撮像用ホルダおよび前記駆動力伝達機構の少なくとも一部を覆うカバー部材とを備え、前記撮像ユニットは、前記駆動用ロッドの進退移動により互いに異なる2軸周りを回動することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
このように本発明によれば、大きなスペースを必要とすることなく撮像ユニットを2軸周りに回動させることができるため、装置の大型化(すなわち、挿入部を形成するカバー部の大径化)を招くことなく撮像時における視野方向の変更をより広い範囲で実施することが可能となるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施形態に係る内視鏡1の側面図
【図2】実施形態に係る挿入部3の外殻の分解斜視図
【図3】実施形態に係る内視鏡1の断面図
【図4】実施形態に係る挿入部3の内部の要部斜視図
【図5】実施形態に係る撮像ユニット12周辺の分解斜視図
【図6】実施形態に係る駆動力伝達機構21の分解斜視図
【図7】実施形態に係る本体部2に内蔵された駆動装置51の斜視図
【図8】実施形態に係る駆動力伝達機構21の動作を示す要部側面図
【図9】実施形態に係る駆動力伝達機構21の動作方法を示す模式図
【図10】実施形態に係る固体撮像素子14とその駆動基板17とを接続するフレキシブルケーブル16の折り畳み方法を示す説明図
【図11】実施形態に係る固体撮像素子14の駆動基板17と駆動用ロッド22、23との位置関係を示す模式図
【図12】実施形態に係る駆動装置51の制御系の構成を示すブロック図
【図13】実施形態に係る駆動装置51の動作の一例を示すタイミング図
【発明を実施するための形態】
【0011】
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、被写体像を撮像する撮像ユニットと、前記撮像ユニットを保持する撮像用ホルダと、前記撮像用ホルダに対して先端側が互いに対角位置に連結された一対の駆動用ロッドをそれぞれ含む2系統の駆動力伝達機構と、前記駆動用ロッドの基端側に配置され、前記各駆動力伝達機構における少なくとも一方の駆動用ロッドを進退駆動する駆動装置と、前記駆動装置のベース部材から延設され、前記撮像ユニット、前記撮像用ホルダおよび前記駆動力伝達機構の少なくとも一部を覆うカバー部材とを備え、前記撮像ユニットは、前記駆動用ロッドの進退移動により互いに異なる2軸周りを回動することを特徴とする。
【0012】
これによると、大きなスペースを必要とすることなく撮像ユニットを2軸周りに回動させることができるため、装置の大型化を招くことなく撮像時における視野方向の変更をより広い範囲で実施することが可能となる。
【0013】
また、第2の発明は、前記ベース部材側から前記撮像ユニットに向けて延設された支持シャフトと、前記支持シャフトに取り付けられ、前記駆動用ロッドの中間部を支持する中継用ホルダとを更に備えた構成とする。
【0014】
これによると、中継用ホルダによって駆動用ロッドの進退移動がガイドされるため、駆動用ロッドの長さに拘わらず小さなスペースにおいて撮像ユニットを2軸周りに安定的に回動させることができる。
【0015】
また、第3の発明は、前記中継用ホルダは、前記支持シャフトに対して傾動自在に取り付けられている構成とする。
【0016】
これによると、中継用ホルダと撮像用ホルダとを連動させるリンク機構として駆動用ロッドを機能させることが可能となり、小さなスペースにおいて撮像ユニットを2軸周りにより安定的に回動させることができる。
【0017】
また、第4の発明は、前記中継用ホルダは、ボールジョイントを介して前記支持シャフトに取り付けられた構成とする。
【0018】
これによると、中継用ホルダの傾動動作を簡易かつ安定的に実現することができる。
【0019】
また、第5の発明は、前記2軸は互いに直交する構成とする。
【0020】
これによると、撮像時においてパン・チルト機能を容易に実現することができる。
【0021】
また、第6の発明は、前記カバー部材の先端部には、前記被写体からの光を透過する半球面状の凸部が形成され、前記撮像用ホルダは、前記撮像ユニットの回動の際に、前記カバー部材の先端部の内面に摺接する構成とする。
【0022】
これによると、撮像用ホルダの回動動作がカバー部材の先端凸部の内周面にガイドされるため、小さなスペースにおいて撮像ユニットを2軸周りにより安定的に回動させることができる。
【0023】
また、第7の発明は、前記撮像用ホルダは、前記カバー部材の先端部の内面に摺接する複数のリブを有する構成とする。
【0024】
これによると、回動動作がカバー部材の先端部の内面に対する撮像用ホルダの摺動動作を簡易かつ安定的に実現することができる。
【0025】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0026】
図1は本発明の実施形態に係る内視鏡1の側面図であり、図2は挿入部3の外殻の分解斜視図である。
【0027】
内視鏡1は、医療用や工業用として用いられる硬性鏡であり、本体部2と、この本体部2から前方に延設された挿入部3とを主として備える。挿入部3は、小径(例えば、外径8mm)でかつ容易に撓むことのない高い剛性を有し、図示しない被写体(例えば、患者の身体等)に挿入される。
【0028】
挿入部3の外殻(カバー部材)は、密閉された内部スペースを画成し、後端(基端)側が本体部2に固定された金属製の保護管4と、この保護管4の前端(先端)に連結された円筒形をなす樹脂製若しくはガラス製の中間カバー5と、この中間カバー5の前端に連結されたガラス製の先端カバー6とから構成される。先端カバー6は、光を透過する撮像窓として機能するものであり、図2に示すように、中間カバー5の前端部に嵌着される円筒部6aと、この円筒部6aの前端側に連なる半球面状の先端凸部6bとを有している。
【0029】
図3は内視鏡1の断面図であり、図4は挿入部3の内部の要部斜視図であり、図5は撮像ユニット12周辺の分解斜視図であり、図6は駆動力伝達機構21の分解斜視図である。
【0030】
図3及び図4に示すように、挿入部3の内部スペースの前端には、撮像用ホルダ11によって2軸(図4中に示すX軸、Y軸)周りに回動自在に保持されることにより、視野方向を変更しながら被写体像を撮像する撮像ユニット12が設置されている。撮像ユニット12は、1または複数の光学レンズによって構成される対物レンズ系13と、この対物レンズ系13の後部に配置され、レンズからの光が受光面に結像される固体撮像素子14とを有しており、ここでは、約170°の視野角を有している。なお、以下では、撮像ユニット12の2軸(X軸、Y軸)周りの回動動作に関わる構成要素について、互いに区別する場合に構成要素の名称または符号に添え字(XまたはY)を付して記すものとする。ここで、固体撮像素子14においては、その主走査方向および副走査方向がそれぞれ上記X軸およびY軸に対応する。
【0031】
撮像用ホルダ11は、図5に示すように、対物レンズ系13の後部が嵌挿される円筒形の本体を有し、この本体の後側に固体撮像素子14が取り付けられる。固体撮像素子14には、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等からなる周知のイメージセンサを用いることができる。
【0032】
固体撮像素子14の後面側は、BGA(Ball Grid Array)接続によってフレキシブルケーブル16の接合部15に接合・直接支持されており、この接合部15は、各種信号の送受や電力供給を行うための平型のフレキシブルケーブル16を介して駆動基板17(図3参照)に接続されている。駆動基板17には、固体撮像素子14を駆動するための電源の電圧変換回路や、クロック発生回路等が設けられている。固体撮像素子14がAD変換器を内蔵しないタイプのものであれば、駆動基板17にAD変換器を搭載してもよい。また、駆動基板17は、前後方向における撮像ユニット12と後述する中継用ホルダ42との間に位置し、中間カバー5の内周面に固定されている。駆動基板17と本体部2側の画像処理装置(図示せず)との間には、撮像画像データ等を送受するためのケーブル(図示せず)が配設されている。
【0033】
また、挿入部3の内部スペースには、撮像ユニット12の2軸方向の回動動作にそれぞれ供される2系統の駆動力伝達機構21X、21Yが設置されている。これら2系統の駆動力伝達機構21X、21Yは互いに同様の構成を有しており、各々には、撮像用ホルダ11に対して前端側が互いに対角位置に連結された前後方向に延びる一対の第1駆動用ロッド22および第2駆動用ロッド23が設けられている。
【0034】
第1及び第2駆動用ロッド22、23は、撓屈可能ないわゆるばね用鋼で構成した棒状部材からなり、図6に示すように、略円環状(螺旋状)に一巻きされて形成された前端部22a、23aを有している。これら前端部22a、23aの開口には、図4に示すように、撮像用ホルダ11の本体外周に取り付けられた、これもばね用鋼で構成されたリング部材26が挿通される。リング状部材26は前端部22a、23aの開口内に遊びを持たせて保持された状態にある。
【0035】
ここで、撮像用ホルダ11の本体外周には、図5に示すように、周方向に均等配置された4つのリブ31が形成されており、さらに各リブ31の間には、第1及び第2駆動用ロッド22、23の前端部22a、23aの位置を規定する4つの支持ガイド部32が形成されている。各リブ31の前後方向の中間部には、周方向に延在する溝が形成されており、当該溝内にリング部材26が嵌め込まれている。リング部材26は、図5に示すように、1箇所の切断部26aを有する円形の金属製リングからなり、第1及び第2駆動用ロッド22、23の前端部22a、23aの開口に挿入する際には、リング部材26を一時的に変形させることにより切断部26aの両端を離間させることができる。
【0036】
また、支持ガイド部32は、周方向に互いに対向配置された一対のガイド片32aから構成され、各ガイド片32aの前後方向の中間部には、リブ31と同様に、リング部材26が嵌め込まれる溝が形成されている。また、第1及び第2駆動用ロッド22、23の前端部22a、23aは、対をなすガイド片32aの間のスペースに配置され、これにより、前端部22a、23aの周方向の移動が所定の範囲内に制限される。
【0037】
そして、予めリング部材26の切断部26aの両端を離間させて、前端部22a、23a(図6に示すようにそれぞれ2つずつある)の開口部をリング部材26に通し、適当な治具によって位置決めしておき、これを光軸(図5の一点鎖線)に沿って前後方向に移動させて撮像用ホルダ11に嵌め込むことで、リング部材26はリブ31及び支持ガイド部32の溝に収まるとともに、前端部22a、23aはリング部材26に対して遊びを持った状態で支持ガイド部32のガイド片32aの間に収まり、これによって第1及び第2駆動用ロッド22、23を進退移動させたときに、撮像用ホルダ11がこれに応じて変位可能に係合される。
【0038】
なお、第1及び第2の駆動用ロッド22、23の前端部22a、23aと撮像用ホルダ11を係合させる他の方法として、予めリング部材26をリブ31及び支持ガイド部32の溝に嵌め込んでおき、切断部26aを若干離間させた状態でリング部材26を撮像用ホルダ11の円周方向に回転させ、この離間部分が各ガイド片32aの位置に到達した時点に、個々の前端部22a、23aをガイド片32aの位置に挿入するようにしてもよい。この場合、リング部材26は無負荷状態で切断部26aが離間するよう構成するのが望ましく、また離間間隔は少なくとも第1の及び第2の駆動用ロッド22、23の直径と等しいか大きくすることが望ましい。
【0039】
また、各駆動力伝達機構21において、第1駆動用ロッド22のフック状をなす後端部22bには、図4に示す前後方向に延びる金属製のモータ連結ロッド24の前端部24aが連結されている。モータ連結ロッド24は、後述の支持シャフト41に固定支持された円柱状のガイド部材35のガイド孔に移動自在に挿通され、その後端部24bは、図3に示すように、本体部2まで達している。また、第2駆動用ロッド23のフック状をなす後端部23bには、前後方向に延びる引張りばね(弾性部材)25の前端部25aが連結されている。引張りばね25の後端部25bは、ガイド部材35の前面に固定されている。
【0040】
さらに、図3に示すように、各駆動力伝達機構21においては、本体部2に固定された基端を有し、本体部2側から挿入部3の中心軸に沿って前後方向に延在する支持シャフト41が設けられている。支持シャフト41の先端には、第1及び第2駆動用ロッド22、23を支持する半球状の中継用ホルダ42が取り付けられている。支持シャフト41の中間部には、ガイド部材35が固定されている。
【0041】
より詳細には、図6に示すように、支持シャフト41の先端部41aには球状のボール部材43が取り付けられ、このボール部材43が、中継用ホルダ42の後部若しくは内部に設けられた球面状の摺動面を有する受け部(図示せず)に摺動自在に収容されることによってボールジョイントが構成されている。このボールジョイントを介して、中継用ホルダ42は支持シャフト41の先端に傾動自在に保持される。中継用ホルダ42の最大外径は、挿入部3の外殻(ここでは、中間カバー5)の内径よりも小さく設定されており、中継用ホルダ42は、その傾動の際に挿入部3の外殻に接触しない構成となっている。
【0042】
第1及び第2駆動用ロッド22、23は、上述の前端部22a、23aと同様に略円環状に一巻きされて形成された中間部22c、23cを有しており、これら中間部22c、23cの開口には、中継用ホルダ42の本体外周に取り付けられたリング部材45が挿通される。リング部材45は、上述のリング部材26と同様に1箇所の切断部45aを有する円形のばね用鋼製リングからなり、中間部22c、23cの開口内に遊びを持たせて保持された状態にある。
【0043】
中継用ホルダ42の本体外周には、上述の撮像用ホルダ11の支持ガイド部32と同様の構成を有する4つのガイド部44が形成されている。各ガイド部44は、第1及び第2駆動用ロッド22、23の中間部22c、23cの位置を規定する一対のガイド片44aからなり、各ガイド片44aにはリング部材45が嵌め込まれる溝が形成されている。なお、中継用ホルダ42には、撮像用ホルダ11のリブ31と同様のリブを設けてもよい。
【0044】
そして、撮像用ホルダ11の場合と同様に、予めリング部材45の切断部45aの両端を離間させて、中間部22c、23c(図6に示すようにそれぞれ2つずつある)の開口部をリング部材45に通し、適当な治具によって位置決めしておき、これを光軸(図6の一点鎖線)に沿って前後方向に移動させて中継用ホルダ42に嵌め込むことで、リング部材45はガイド部44の溝に収まるとともに、中間部22c、23cはリング部材45に対して遊びを持った状態でガイド部44のガイド片44aの間に収まり、これによって第1及び第2駆動用ロッド22、23を進退移動させたときに、中継用ホルダ42がこれに応じて傾動可能に係合される。
【0045】
なお、第1及び第2の駆動用ロッド22、23の中間部22c、23cと中継用ホルダ41を係合させる方法として、前述した第1及び第2の駆動用ロッド22、23の前端部22a、23aと撮像用ホルダ11を係合させる「他の方法」がそのまま応用できることは言うまでもない。
【0046】
このように、第1及び第2駆動用ロッド22、23の中間部22c、23cを中継用ホルダ42に連結した構成により、中継用ホルダ42と撮像用ホルダ11とを連動させるリンク機構として駆動用ロッド22、23を機能させることが可能となり、小さなスペースにおいて撮像ユニット12を2軸(図4に示すX、Y軸)周りに安定的に回動させることができる。
【0047】
また、上記駆動力伝達機構21Xによる撮像ユニット12の回動では、回動軸(図4中に示すX軸)は、駆動力伝達機構21Y(他の系統)において対をなす第1及び第2駆動用ロッド22、23の前端部22a、23aを通る軸と概ね一致する。同様に、駆動力伝達機構21Yによる撮像ユニット12の回動では、回動軸(図4中に示すY軸)は、駆動力伝達機構21Xにおいて対をなす第1及び第2駆動用ロッド22、23の前端部22a、23aを通る軸と概ね一致する。したがって、X軸およびY軸は、図4中に示す位置関係に固定されるものではなく、撮像ユニット12の回動動作において(すなわち、駆動用ロッド22、23等の変位や変形にともなって)変位する。なお、X軸およびY軸を互いに直交させることにより、撮像時におけるパン・チルト機能を容易に実現することが可能となるが、これら2軸は必ずしも直交させる必要はなく、直交させずに単に交差させるか、場合によっては互いにねじれの位置に配置してもよい。
【0048】
図7は本体部2に内蔵された駆動装置51の斜視図である。図3にも併せて示すように、内視鏡1の本体部2には、駆動力伝達機構21における第1駆動用ロッド22及び第2駆動用ロッド23を進退駆動するための駆動装置51が内蔵されている。駆動装置51において、筐体52の前面側を構成するベース部材53には、挿入部3(保護管4)の後端が接続された固定部材54のフランジ54aが取り付けられている。また、筐体52内には、駆動力伝達機構21X、21Yに付与する駆動力をそれぞれ発生させる2つの電動モータ55X、55Yが設けられている。
【0049】
電動モータ55X、55Yは、回転運動を直線運動に変換する図示しないモータシャフト(ネジシャフト)を備えた直動型ステッピングモータからなる。このステッピングモータはいわゆるマイクロステップ駆動によって駆動される。各駆動力伝達機構21におけるモータ連結ロッド24の後端部24bは、前後方向に延びる電動モータ55X、55Yのモータシャフトに隣接して配置されると共に、当該モータシャフトに連結部材56を介して連結されている。このような構成により、各駆動力伝達機構21における第1駆動用ロッド22及び第2駆動用ロッド23は、電動モータ55X、55Yの回転量(すなわち、モータシャフトの移動量)に応じて、挿入部3の軸方向(前後方向)に略直線的に進退移動可能となっている。
【0050】
また、駆動装置51には、電動モータ55X、55Yのモータシャフト(すなわち、モータ連結ロッド24)の原点位置を検出するための2つの原点センサ61X、61Yが設けられている。各原点センサ61X、61Yは、互いに対向配置された発光部61aと受光部61bとを有するPI(Photointerrupter)センサからなる。また、各連結部材56には、発光部61aからの光を遮断するシャッタ片56aが突設されている。このような構成により、連結部材56が取り付けられたモータシャフトの移動の際に、シャッタ片56aが発光部61aと受光部61bとの間に挿入されて当該発光部61aからの光が完全に遮断される位置をモータシャフトの原点位置として認識することができる。
【0051】
また、図3に示す本体部2には、撮像用の照明装置71が内蔵されている。照明装置71は、複数のLED(Light Emitting Diode)72と、これらLED72の前方に配置され、LED72から出力された光を4本の光ファイバーケーブル73に導く透明な樹脂製の導光体74とを有する。LED72は、撮像の目的に応じて、白色光、紫外光及び赤外光のいずれかを選択的に出力するか、或いはそれらを同時に出力することが可能である。光ファイバーケーブル73は、図6に示すように、挿入部3の内部を通して撮像ユニット12の近傍まで延設され、これによりケーブル先端から被写体に対して光を照射することが可能である。
【0052】
図8は駆動力伝達機構21の動作を示す要部側面図であり、図9は駆動力伝達機構21の動作方法を示す模式図である。
【0053】
図8(A)に示すように、初期状態の内視鏡1では、撮像ユニット12の視野方向は挿入部の中心軸C1に沿って前方に向けられている。このとき、図9(A)に示すように、第2駆動用ロッド23の後端部23bには、引張りばね25による後向きの力(ばねの付勢力)が作用しており、中継用ホルダ42のリング部材45に支持された第2駆動用ロッド23の中間部23cと後端部23bとの間には所定の張力が生じている。一方、引張りばね25によって付与される張力は中継用ホルダ42を介して中間部22cに伝達され、これによって、中継用ホルダ42のリング部材45に支持された第1駆動用ロッド22の中間部22cと後端部22bとの間にも張力が生じている。
【0054】
次に、内視鏡1の視野方向を変更する際には、例えば、図3に示した電動モータ55Xを作動させて、モータ連結ロッド24を後退させる。これにより、図8(B)に示すように、撮像ユニット12がX軸周りに回動し、視野方向が変更される。ここで、図4に示すように、撮像用ホルダ11のリブ31の外周面31aは、先端カバー6の先端凸部6b(図2参照)の内周面と同一の曲率を有しており、上記撮像ユニット12の回動の際には、リブ31の外周面31aが先端凸部6bの内周面に摺接することにより、その回動動作がガイドされる。なお、ここでは、挿入部の中心軸C1に対する撮像ユニット12の中心軸C2の傾き角θを30°とした例を示しているが、この傾き角度θは、所定の範囲内(例えば、0°≦θ≦35°)において任意に設定することができる。
【0055】
また、このとき、図9(B)に示すように、第1駆動用ロッド22の後端部22bにはモータ連結ロッド24を介して後向きの力(電動モータ55Xの駆動力)が作用する。これにより、中継用ホルダ42が傾動して第1駆動用ロッド22の前端部22aが後退すると共に、第2駆動用ロッド23の前端部23aが前進する。その結果、撮像用ホルダ11のリング部材26に駆動力が作用し、引張りばね25の付勢力に抗して撮像ユニット12がX軸周りに回動する。このような視野方向を変更する動作においても、図8(A)と同様に、第2駆動用ロッド23の中間部23cと後端部23bとの間、及び第1駆動用ロッド22の中間部22cと後端部22bとの間には所定の張力が生じている。
【0056】
このような構成により、第1及び第2駆動用ロッド22、23に常に張力を作用させることが可能となり、それらに座屈方向への力が作用することが防止され、駆動力伝達機構21の信頼性が高まる。また、これによって中継用ホルダ42の傾動動作を滑らかに行うことが可能となる。
【0057】
ここでは、モータ連結ロッド24を後方に移動させる動作例を示したが、モータ連結ロッド24を前方に移動させることも可能である。その場合にも、引張りばね25により、第1及び第2駆動用ロッド22、23には、上述と同様の張力が作用する。また、ここでは、X軸周りの動作のみを示したが、Y軸周りの動作も同様に可能である。さらに、電動モータ55X、55Yを同時または順次作動させることで、2軸周りに回動させることもでき、例えば各電動モータ55X、55Yの駆動速度を正弦波状に変化させ、かつ両者の位相を制御することで、撮像範囲の中心を円弧上で移動させたり、いわゆるリサジュー図形を描くような動作も可能となる。
【0058】
図10(A)は固体撮像素子14とその駆動基板17とを接続するフレキシブルケーブル16の折り畳み方法を示す説明図である。また、図10(B)はフレキシブルケーブル16を折り畳んだ状態を示す説明図である。
【0059】
上述のように、撮像ユニット12は回動自在である一方、駆動基板17は挿入部3の中間カバー5に固定されているため、両者を繋ぐフレキシブルケーブル16は、撮像ユニット12が回動する際に任意の方向に容易に、かつ応力が局所的に集中することなく変形することが望ましい。一方、駆動基板17から固体撮像素子14に出力されるクロック信号等の減衰および耐ノイズ性の観点からは長さはなるべく短く抑えることが望ましい。
【0060】
そこで、フレキシブルケーブル16は、図10(A)に示すように、長手方向に所定の間隔で配置された部位(図10(A)中一点鎖線で示す。)を山折りする一方、隣接する山折り部位の一方側の端部と他方側の端部を結ぶように配置された部位(図10(A)中破線で示す。)を谷折りに折り曲げ、図10(B)に示す形状に加工することで、駆動基板17に対して直角方向に加えて、平行方向の屈曲も容易に行なうことができるようになる。これによって、任意の方向への屈曲が可能なフレキシブルケーブル16を極力短い長さで構成することができる。
【0061】
なお、フレキシブルケーブル16を図10(A)に示す1サイクルの範囲で折り曲げれば、最低限、2軸方向の変形には対応可能であるが、サイクル数を2以上とすることで稼動部(撮像ユニット12)と固定部(駆動基板17)との距離変化(初期位置誤差)にも伸縮して対応できるので、信頼性向上の観点からもサイクル数は2以上とすることが望ましい。
【0062】
図11は固体撮像素子14の駆動基板17と駆動用ロッド22、23との位置関係を示す模式図である。図8及び図9に示したような撮像ユニット12の回動動作の際には、挿入部3の軸方向から視た場合に、回動角度が大きくなるにつれ図11中に二点鎖線の円で示すように、駆動基板17を外囲する第1及び第2駆動用ロッド22、23の位置が内側に変位し得る。
【0063】
したがって、駆動基板17については、図11に示すように、その板面17aが挿入部3の軸方向(図11の紙面に垂直な方向)と交わらない向きに配置され、かつ挿入部の延設方向から視た駆動基板17の長手方向の軸線C3が、各駆動用ロッド22、23の位置と重ならないように配置するとよい。図11において、駆動基板17は、軸線C3とX軸またはY軸とのなす角がともに45°となるように配置されている。これにより、撮像ユニット12の回動動作の際に、各駆動用ロッド22、23間の間隔が縮小した場合でも駆動基板17の設置スペースと干渉することを防止できる。
【0064】
図12は駆動装置51の制御系の構成を示すブロック図である。駆動装置51に設けられた操作用インターフェース81は、操作者が視野方向を調整するための操作に供される位置入力装置82と、LEDのオン・オフや照射する光の種類(白色光、紫外光及び赤外光)の選択を行うLEDスイッチ83とを有する。位置入力装置82は、ジョイスティックやトラックボール等から構成することができる。
【0065】
駆動制御部84は、電動モータ55X、55Y(図7参照)をそれぞれ制御するモータコントローラ85X、85Yを有している。モータコントローラ85X、85Yは、位置入力装置82から入力された位置情報を含む位置制御信号に基づき、電動モータ55X、55Yの回転方向および回転量を制御するための駆動制御信号をモータドライバ86X、86Yに対して出力する。モータドライバ86X、86Yは、入力された駆動制御信号に基づき電動モータ55X、55Yをそれぞれ駆動する。
【0066】
駆動制御部84は、原点センサ61X、61Yから入力される原点位置信号により、電動モータ55X、55Yが原点位置にあることを認識することが可能である。パルスジェネレータ87から入力されるクロックは、駆動制御部84において、図示しないCPU(Central Processing Unit)に供給され全体制御のタイミングが図られるとともに、電動モータ55X、55Yの駆動パルスの基準クロックとして、或いは原点センサ61X、61Yのアナログ出力のサンプルホールドやフリップフロップ等のタイミング設定に使用される。また、定電流源91から駆動制御部84に供給される電力は、LED基板92に入力されてLED72の点灯に用いられる。さらに、駆動制御部84およびモータドライバ86X、86Yには、定電圧源93から制御用の電圧が入力される。
【0067】
図13は駆動装置51の動作の一例を示すタイミング図である。図13の各タイミングの制御は図示しないCPUが実行している。
【0068】
まず、時刻t1において内視鏡の電源がオンされるとCPUによってX原点センサ61Xがモニタされ、その後、時刻t2においてモータX(電動モータ55X)のイニシャライズ動作が開始される。このイニシャライズ動作では、まず、X原点センサ61Xが原点位置を検出するまでモータシャフトを所定の方向(ここでは、前方)に移動させることにより、ホーム検出が実行される(時刻t3)。続いて、モータXのモータシャフトを逆方向に移動させた後、再び原点位置に戻すことによりイニシャライズ動作が完了する(時刻t4)。その後、モータY(電動モータ55Y)について、上記モータXと同様に、時刻t5〜t7においてイニシャライズ動作が実行される。
【0069】
モータX、Yのイニシャライズ動作が完了すると、撮像ユニット12による撮像(撮像画像データの取得)が開始されると共に、操作者は操作用インターフェースを用いて内視鏡の視野方向を操作可能となる。時刻t8〜t9において操作者による視野方向の変更指令に応じた操作信号が入力されると、この操作信号に基づきモータX、Yが所定の動作を実行する。撮像により得られた撮像画像データ(固体撮像素子14から出力される映像信号)は、本体部に接続された図示しない信号処理装置に送られ、色補正やγ補正等の所定の画像処理を施された後にモニタ等に送られて撮像画像が表示される。
【0070】
このように、上記内視鏡1では、一対の駆動用ロッド22、23をそれぞれ含む2系統の駆動力伝達機構21X、21Yを設けたため、大きなスペースを必要とすることなく撮像ユニット12を2軸周りに回動させることができ、装置の大型化(すなわち、挿入部3の外殻の大径化)を招くことなく撮像時における視野方向の変更をより広い範囲で実施することが可能である。
【0071】
また、上記内視鏡1では、駆動用ロッド22、23の中間部22c、23cが、支持シャフト41に傾動自在に取り付けられた中継用ホルダ42によって支持されるため、駆動用ロッド22、23の長さに拘わらず小さなスペースにおいて撮像ユニット12を2軸周りに安定的に回動させることができる。
【0072】
また、上記内視鏡1では、撮像ユニット12と中継用ホルダとの間のスペースに駆動基板17を配置した構成としたため、駆動基板17を固体撮像素子14の近傍に配置することができ、固体撮像素子14を安定駆動して撮像処理の信頼性を向上させることが可能である。
【0073】
また、上記内視鏡1では、第2駆動用ロッド23は、電動モータ55X、55Yによって駆動されることなく、その後端部23bが引張りばね25を介してベース部材53側(ガイド部材35)に連結されているため、撮像ユニット12の回動動作のために進退駆動させる駆動用ロッド(第1駆動用ロッド22に相当)の数を低減することができる。また、引張りばね25により撮像ユニット12の回動動作におけるガタツキを防止できる。さらに、中継用ホルダ42を介在させることにより引張りばね25の付勢力が撮像ユニット12に及ぼす影響を排除できるという利点もある。
【0074】
本発明について特定の実施形態に基づいて説明したが、これらの実施形態はあくまでも例示であって、本発明はこれらの実施形態によって限定されるものではない。例えば、挿入部への液体等の侵入を考慮しなくてもよい環境で使用される内視鏡では、挿入部の外殻は、必ずしも密閉された内部スペースを画成する必要はなく、撮像ユニットや駆動力伝達機構等の少なくとも一部を覆う構成であればよい。
【0075】
また、中継用ホルダは、少なくとも駆動用ロッドを支持する機能を有していればよく、例えば、駆動用ロッドの中間部を直線状とし、支持シャフトに固定された中継用ホルダに当該直線状の中間部が挿通されるガイド孔を設けた構成も可能である。
【0076】
また、駆動力伝達機構における第1駆動用ロッドとモータ連結ロッドとは、一体に形成する(例えば、実施形態における第1駆動用ロッドの基端側を延長することによりモータ連結ロッドを省略する)ことが可能である。或いは、第1駆動用ロッドは、複数のロッドから構成することもでき、例えば、2つのロッドを中継用ホルダの前後に配置し、当該2つのロッドを中継用ホルダ(リング部材)を介して間接的に接続する(すなわち、前側の駆動用ロッドの基端および後側の駆動用ロッドの先端が、中継用ホルダに支持された部分で終息している)構成も可能である。
【0077】
また、内視鏡を医療用として用いる場合において、挿入部の滅菌処理等が必要な場合には、少なくとも挿入部を周知のアダプタを用いて切り離し可能な構成とすることができる。
【0078】
また、撮像ユニットを回動させるための駆動力は、必ずしも電動モータによって発生させる必要はなく、操作者が手動で駆動力を発生させる周知の構成を用いることもできる。
【0079】
また、駆動力伝達機構に用いられる弾性部材は、引張りばねに限定されず、他の周知の部材を用いることができる。場合によっては、引張りばねとは逆方向の力を発生させる圧縮ばね等を用いてもよい。
【0080】
また、駆動力伝達機構には、必ずしも弾性部材(引張りばね)を用いる必要はなく、全ての駆動用ロッドが電動モータ等によって駆動される構成も可能である。その場合、対をなす駆動用ロッドは、互いに逆方向に、かつ同一変位量をもって駆動されるとよい。
【0081】
なお、上記実施形態に示した本発明に係る内視鏡の各構成要素は、必ずしも全てが必須ではなく、少なくとも本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明に係る内視鏡は装置の大型化(すなわち、挿入部の大径化)を招くことなく撮像時における視野方向の変更をより広い範囲で実施することを可能とし、撮像時に視野方向の変更が可能な内視鏡として有用である。
【符号の説明】
【0083】
1 内視鏡
2 本体部
3 挿入部
4 金属管(カバー部材)
5 中間カバー(カバー部材)
6 先端カバー(カバー部材)
6b 先端凸部
11 撮像用ホルダ
12 撮像ユニット
13 対物レンズ系
14 固体撮像素子
16 フレキシブルケーブル
17 駆動基板
17a 板面
21 駆動力伝達機構
22 第1駆動用ロッド
22a、22b 前端部
22c 中間部
23 第2駆動用ロッド
23c 中間部
25 引張りばね(弾性部材)
31 リブ
41 支持シャフト
42 中継用ホルダ
51 駆動装置
53 ベース部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体像を撮像する撮像ユニットと、
前記撮像ユニットを保持する撮像用ホルダと、
前記撮像用ホルダに対して先端側が互いに対角位置に連結された一対の駆動用ロッドをそれぞれ含む2系統の駆動力伝達機構と、
前記駆動用ロッドの基端側に配置され、前記各駆動力伝達機構における少なくとも一方の駆動用ロッドを進退駆動する駆動装置と、
前記駆動装置のベース部材から延設され、前記撮像ユニット、前記撮像用ホルダおよび前記駆動力伝達機構の少なくとも一部を覆うカバー部材と
を備え、
前記撮像ユニットは、前記駆動用ロッドの進退移動により互いに異なる2軸周りを回動することを特徴とする内視鏡。
【請求項2】
前記ベース部材側から前記撮像ユニットに向けて延設された支持シャフトと、
前記支持シャフトに取り付けられ、前記駆動用ロッドの中間部を支持する中継用ホルダとを更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項3】
前記中継用ホルダは、前記支持シャフトに対して傾動自在に取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡。
【請求項4】
前記中継用ホルダは、ボールジョイントを介して前記支持シャフトに取り付けられたことを特徴とする請求項3に記載の内視鏡。
【請求項5】
前記2軸は互いに直交することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の内視鏡。
【請求項6】
前記カバー部材の先端部には、前記被写体からの光を透過する半球面状の凸部が形成され、
前記撮像用ホルダは、前記撮像ユニットの回動の際に、前記カバー部材の先端部の内面に摺接することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の内視鏡。
【請求項7】
前記撮像用ホルダは、前記カバー部材の先端部の内面に摺接する複数のリブを有することを特徴とする請求項6に記載の内視鏡。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−75779(P2012−75779A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−225651(P2010−225651)
【出願日】平成22年10月5日(2010.10.5)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】