説明

円筒部材加工装置

【課題】被加工部材の加工時間を従来に比して短縮することができる円筒部材加工装置を提供する。
【解決手段】搬入ベルトコンベア2の搬出側の端部21とこの搬出ベルトコンベア3の搬入側の端部31に挟まれる位置に、内輪1を積載させるとともに回転させる回転台4を配設する。また、回転台4とともに回転している内輪1に摺接することによって、内輪1の回転台4上の位置を決める位置決め部材であるシューは、固定シュー5(第2の摺接部材)と移動シュー6(第1の摺接部材)とから構成されている。固定シュー5は、内輪1が回転台4に供給および排出される方向に対して直交する方向より内輪1に摺接するとともに、その位置が固定されているのに対し、移動シュー6は、内輪1が回転台4に供給および排出される方向より内輪1に摺接するとともに、搬入搬出方向に交差する方向に移動可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円筒部材加工装置に関し、特に、加工時間を短縮することができる円筒部材加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
軸受装置の製造ラインにおいて、製造ライン中に組み込まれたシューセンタレス方式の加工装置によって、略円筒型の部材、例えば軸受の内輪の加工を行う場合、加工作業を行うための回転台に内輪を供給する工程が必須である。前工程からこの加工装置に内輪を搬入し、加工後に後工程に搬出する搬入搬出ラインから、回転台は離れたところに設けられるため、内輪を回転台に移動させるためには、搬入搬出ラインを停止させた状態で、被加工部材を回転台まで供給し、内輪の加工が終了した後に再度被加工部材を被加工部材の搬入搬出ラインに排出することが必要である。このように、被加工部材の供給および排出を行っている間、搬入搬出ラインは停止状態であり、加工に時間がかかることが問題であった。例えば、特許文献1には被加工物の位置決めを正確にし、被加工部材の搬入搬出ラインまで被加工部材を搬送(排出)する排出手段を簡素化する技術が提示されている。
【特許文献1】実開2005−28528
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、特許文献1に示された技術によって、被加工物の位置決めが正確となり、被加工部材の搬入搬出ラインまで被加工部材を搬送(排出)する排出手段を簡素化することができるとしても、被加工部材の供給および排出を行っている間、搬入搬出ラインを停止させる必要があり、その結果、加工に時間がかかるという問題は解決できない。
【0004】
即ち、特許文献1の技術においても、被加工部材を回転台に供給し、非加工部材を加工した後反対方向に排出していた。しかし、この供給および排出の方向が互いに反対向きであり、かつ製造工程における被加工物を前工程から搬入し後工程に搬出する搬入搬出ラインと交差する方向に被加工物を移動させるため、ある被加工部材を供給、加工および排出している間、次の被加工部材を回転台上に供給することができなかった。また、被加工部材を供給および排出させる手段は通常は被加工部材の大きさに合わせて設計する必要があるため、汎用性が低くなる。
【0005】
本発明はかかる実情を鑑みてなされたもので、被加工部材の加工時間を従来に比して短縮することができる円筒部材加工装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかる円筒部材加工装置は、円筒状の被加工部材を積載するとともに、該被加工部材を回転させる回転台と、前記被加工部材に摺接するとともに前記回転台上における前記被加工部材の位置を決めるための位置決め部材と、前記被加工部材の回転状態において前記被加工部材を加工する加工部材と、前記被加工部材を前記回転台上に供給する供給部材と、前記被加工部材を前記回転台から排出する排出部材とを備える。前記供給部材と前記回転台と前記排出部材とが同一直線状に配置され、被加工部材は、前記回転台への供給方向と同一方向に排出される。
【0007】
上記構成によると、供給部材と回転台と排出部材が同一直線状に配置され、被加工部材は、前記回転台への供給方向と同一方向に排出されるので、被加工部材を供給された向きと反対の向きに排出する従来の円筒部材加工装置に比し移動時間が短時間ですむため、被加工部材の加工時間が短縮される。
【0008】
また、被加工部材は供給された向きと同一の向きに被加工物が排出されるため、加工後の被加工部材の排出と加工前の(次の)被加工部材の供給が同時にできるので、作業時間が短縮される。また、従来の被加工部材を供給および排出させる手段は通常は被加工部材の大きさに合わせて設計する必要があるが、本発明においては被加工部材を回転台に供給および排出する別個の手段は不要であるため、円筒部材加工装置の汎用性が従来に比して向上する。
【0009】
本発明にかかる円筒部材加工装置は、前記位置決め部材が、前記被加工部材の供給および排出方向と交差する方向に往復移動することにより、前記被加工部材に対して摺接および離間することが好ましい。
【0010】
位置決め部材が、被加工部材の供給および排出方向と交差する方向に往復移動することにより、被加工部材に対して摺接および離間するため、被加工部材が供給および排出される方向と交差する方向に往復移動しなくとも、被加工部材の位置決めをすることができる。
【0011】
本発明にかかる円筒部材加工装置は、前記位置決め部材が、前記被加工部材の供給および排出方向と略同方向において前記被加工部材と摺接する第1の摺接部材と、前記被加工部材の供給および排出方向と略直交する方向において前記被加工部材と摺接する第2の摺接部材とを備える。前記第1の摺接部材が、前記被加工部材の供給および排出方向と交差する方向に往復移動することによって前記被加工部材に対して摺接および離間することを特徴とすることが好ましい。
【0012】
上記構成によると、第1の摺接部材が、前記被加工部材が供給および排出される方向と交差する方向に往復移動することによって前記被加工部材に対して摺接および離間するため、被加工部材および第2の摺接部材は往復移動する必要がない。従って被加工部材または位置決め部材全体を往復移動させる場合に比して一層汎用性が大きくなる。また、位置決め部材の一部である第1の摺接部材を移動させるため、移動負荷が小さくなり、イニシャルコスト、ランニングコストの低減に資する。
【0013】
また、本発明にかかる円筒部材加工装置は、前記位置決め部材が、セラミックで形成されていることが好ましい。
【0014】
上記構成によると位置決め部材が、セラミックで形成されているため、金属等で形成されている従来に比して耐久性が向上する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、被加工部材の加工時間を従来に比して短縮することが可能な円筒部材加工装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明を具体化した円筒部材加工装置の一実施形態である研磨装置を図1〜図3を用いて、以下に説明する。
図1は円筒部材加工装置の平面模式図であって、円筒部材、より具体的には内輪を研磨する研磨装置の平面模式図である。図1に示すように、この研磨装置が備える搬入ベルトコンベア2は内輪1を前工程からこの円筒部材加工装置内部に搬入する搬入ラインを構成しており、搬出ベルトコンベア3は、内輪1をこの円筒部材加工装置内部から後工程に搬出する搬出ラインを構成している。この搬入ベルトコンベア2の搬出側の端部21とこの搬出ベルトコンベア3の搬入側の端部31に挟まれる位置に、内輪1を積載させるとともに回転させる回転台4を配設する。従って、搬入ベルトコンベア2、回転台4および搬出ベルトコンベア3は1直線状に配置されることとなる。なお、内輪1は搬入ベルトコンベア2により回転台4上に供給されるため、搬入ベルトコンベア2が回転台4上に内輪1を供給する供給部材を兼ねており、従来必要であった、別個の供給部材は不要である。同様に、内輪1は搬出ベルトコンベア3により回転台4上から排出されるため、搬出ベルトコンベア3が回転台4から内輪1を排出する排出部材を兼ねており、従来必要であった、別個の排出部材も不要である。また、内輪1は搬入ベルトコンベア2および搬出ベルトコンベア3によって、搬入搬出方向において同一の向きに供給および排出されるため、従来のように、搬入搬出方向と交差する方向において互いに反対向きに内輪1を供給および排出する必要はない。
【0017】
回転台4とともに回転している内輪1に摺接することによって、内輪1の回転台4上の位置を決める位置決め部材であるシューは、固定シュー5(第2の摺接部材)と移動シュー6とから構成されている。固定シュー5は、内輪1が回転台4に供給および排出される方向に対して直交する方向より内輪1に摺接するとともに、その位置が固定されているのに対し、移動シュー6は、内輪1が回転台4に供給および排出される方向より内輪1に摺接するとともに、搬入搬出方向に交差する方向に移動可能に構成されている。固定シュー5および移動シュー6はいずれもセラミックであるダイヤモンド結晶体で形成されているため、従来使用されていた超高剛性金属で形成されたシューに比べて耐摩耗性が大きい。ここで、固定シュー5は固定シューホルダー51を介して固定されている。一方、移動シュー6は移動シューホルダー61に固定されているとともに、この移動シューホルダー61が搬入搬出方向に交差する方向に移動可能であるため、内輪1の研磨時に内輪1の外周面に移動シュー6が摺接し、内輪1の排出時に内輪1の外周面から移動シュー6が離間するよう移動シュー6を移動させることができる。例えば、内輪1の径に応じて固定シュー5の固定位置や移動シュー6の摺接位置を調節できる構成にすれば、異なる径の内輪1においても同一の研磨装置で研磨することが可能となる。この際、従来のように内輪1をシューに対して移動させる必要がないので、内輪1の径に対応させて移動装置を変更または調整する必要がなく、汎用性が高い。また移動シュー6のみを移動させるため、シュー全体を移動するのに比してシュー移動の負荷が小さい。
【0018】
図2(a)に示すように、固定シュー5の摺接面52は平面状であり、図2(b)に示すように、移動シュー6の摺接面62も同様に平面状である。図5に示すように、従来のシュー105の摺接面152は円弧状であったが、回転台4への内輪1の供給および回転台4からの内輪1の排出を円弧状の摺接面が妨げるため、固定シュー5の摺接面は平面状であることが好ましい。また、移動シュー6が内輪1に摺接することおよび移動シュー6が内輪1から離間することを円弧状の摺接面が妨げるため、移動シュー6の摺接面も平面状であることが好ましい。
【0019】
また、固定シュー5の摺接面52および移動シュー6の摺接面62を平面状にすることで、従来のシューのごとく、摺接面を円弧状に形成する場合に比し、シューの形成が容易となる。従って、従来、用いられていた超高剛性金属に変えて、複雑な形状とすることが困難であった、ダイヤモンド結晶体などの耐磨耗の大きいセラミックスを固定シュー5および移動シュー6に用いることが可能となる。
【0020】
更に、図5に示すように、従来はシュー105が固定されているシューホルダー151は1部材で形成されていたが、本実施形態においては図2(a)に示す固定シューホルダー51と、図2(b)に示す移動シューホルダー61の2部材からなる。従って、この移動シューホルダー61のみを移動させることで、移動シュー6を摺接および離間させることができる。
【0021】
次に、図3を用いて、内輪1の回転台4上への供給から排出までの工程を順を追って詳説する。なお、内輪1については、研磨前の内輪は白抜きで、研磨後の内輪は網掛けで表示している。
【0022】
まず、図3(a)に示すように、搬入ベルトコンベア2の移動に伴い、内輪1が回転台4上に供給される。同時に移動シュー6が内輪1の外周面11に摺接する位置に移動する。この状態で回転台4の回転に伴い、内輪1が回転すると、内輪1は回転状態のまま固定シュー5および移動シュー6に摺接することにより、位置決めされる。
【0023】
次に、図3(b)に示すように、研磨材7を内輪1に押し当てることにより内輪1が研磨される。このとき、内輪1は固定シュー5および移動シュー6により位置決めされているため、正確な研磨が可能である。
【0024】
研磨終了後、図3(c)に示すように、移動シュー6が移動して内輪1から離間する。そのため研磨された内輪1の搬出側が開放され、搬出が容易となる。
図3(d)に示すように、搬出ベルトコンベア3が移動し、研磨された内輪1が排出される。このとき搬入ベルトコンベア2も同時に移動し、内輪1が回転台4上に供給され、図3(a)に示した状態に戻る。このように図3(a)〜図3(d)の4つのステップを繰り返すことにより、内輪1の研磨工程が連続的にくりかえされる。
【0025】
比較のため、図6を用いて従来の研磨装置における内輪1の回転台4上への供給から排出までの工程を例示し、比較する。なお、内輪1については、研磨前の内輪は白抜きで、研磨後の内輪は網掛けで表示している。また、本実施形態と同様の説明は繰り返さない。
【0026】
まず、図6(a)に示すように、ベルトコンベア102上の内輪101が回転台104上に供給される。この状態で回転台104の回転に伴い、内輪101が回転すると、内輪101は回転状態のままシュー105およびシュー106に摺接することにより、位置決めされる。
【0027】
次に、図6(b)に示すように、研磨材107を内輪1に押し当てることにより内輪101が研磨される。このとき、内輪101はシュー105およびシュー106により位置決めされているため、正確な研磨が可能である。
【0028】
研磨終了後、図6(c)に示すように、内輪101がベルトコンベア102上に移動する。
更に図6(d)に示すように、ベルトコンベア102が移動し、研磨された内輪101が排出される。次に研磨される内輪101がベルトコンベア102上であって、回転台104に対応する位置に移動される。
【0029】
最後に、図6(e)に示すように、ベルトコンベア102上の内輪101が回転台104上に供給され、図6(a)に示した状態に戻る。
このように図6(a)〜図6(e)の5つのステップを繰り返すことにより、内輪101の研磨工程が連続的にくりかえされる。すなわち、図2に示した本実施形態の研磨装置の研磨工程は従来の研磨装置において図6(e)に示される1ステップ分工程が短縮されている。これは被加工物である内輪1を、供給された向きと同一の向きに排出するので、加工後の内輪1の排出と加工前の(次の)内輪1の供給が同時にできるためである。
【0030】
上記実施形態の揺動型歯車装置によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態によると、供給部材である搬入ベルトコンベア2と回転台4と排出部材である搬出ベルトコンベア3が同一直線状に配置され、内輪1は、回転台4への供給方向と同一方向に排出されるので、内輪1を供給された向きと反対の向きに排出する従来の円筒部材加工装置に比し移動時間が短時間ですむため、内輪1の加工時間が短縮される。
【0031】
(2)また、内輪1は供給された向きと同一の向きに被加工物が排出されるため、加工後の内輪1の排出と加工前の(次の)内輪1の供給が同時にできるので、作業時間が短縮される。また、従来の内輪1を供給および排出させる手段は通常は内輪1の大きさに合わせて設計する必要があるが、本実施形態においては内輪1を回転台に供給および排出する別個の手段は不要であるため、円筒部材加工装置の汎用性が従来に比して向上する。
【0032】
(3)上記実施形態によると、第1の摺接部材である移動シュー6が、内輪1が供給および排出される方向と交差する方向に往復移動することによって内輪1に対して摺接および離間するため、被加工部材および第2の摺接部材は往復移動する必要がない。従って内輪1または位置決め部材全体を往復移動させる場合に比して一層汎用性が大きくなる。また、位置決め部材の一部である移動シュー6を移動させるため、移動負荷が小さくなり、イニシャルコスト、ランニングコストの低減に資する。
【0033】
(4)上記実施形態によると、位置決め部材たる固定シュー5および移動シュー6が、セラミックであるダイヤモンド結晶体で形成されているため、金属である超高剛性金属で形成されている従来に比して耐久性が向上する。
【0034】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態においては、固定シュー5および移動シュー6をダイヤモンド焼結体で形成しているが、他の構成でも良い。即ち、シューの耐摩耗性が向上し、シューの長寿命化につながる材料であれば、他のセラミックスや金属等であっても良い。
【0035】
・上記実施形態においては、固定シュー5および移動シュー6の摺接面52および62を平面で構成しているが、他の構成でも良い。例えば、移動シュー6の移動方向を変えることにより摺接面62が平面でなくても、移動シュー6の摺接および離間の妨げとならないのであれば、他の形状であっても良い。
【0036】
・上記実施形態において、移動シュー6は、内輪1が供給および排出される方向と直交する方向に往復移動するが、他の構成であっても良い。即ち、移動シュー6が内輪1の供給および排出の妨げとならないよう移動すれば良いのであって、例えば内輪1が供給および排出される方向に対して角度をもって交差する方向に往復しても良い。
【0037】
・上記実施形態において、移動シュー6は、内輪1が供給および排出される方向と交差する方向に往復移動するが、他の構成であっても良い。即ち、移動シュー6が内輪1の供給および排出の妨げとならないよう移動すれば良いのであって、例えば揺動移動しても良い。
【0038】
・上記実施形態においては、シューホルダーは固定シューホルダー51と、移動シューホルダー61の2部材からなるが、他の構成であっても良い。即ち、内輪1の供給および排出が同方向に行えればよい。従って、例えば、シューホルダーが一体的に形成されていて、2つのシューが同時に動く場合であっても、図4に示すように、内輪1の供給および排出が同方向に行えればよい。
【0039】
・上記実施形態においては、軸受の内輪の研磨装置に本発明を適応したが、被加工物は内輪でなくても良い。いわゆるシューセンタレス方式で加工できる円筒状および円柱状のものであれば、特に内輪に限定されない。
【0040】
・上記実施形態においては、研磨装置に本発明を適応したが、他の装置に適応しても良い。いわゆるシューセンタレス方式を適用できる加工装置であれば特に限定されず、研削装置等に適応しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、円筒部材加工装置に関し、特に、従来に比して加工にかかる時間を短くすることができる円筒部材加工装置を供給できるため、産業上広く利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明にかかる円筒部材加工装置の一実施形態について説明する図面であって、円筒部材加工装置の全体模式図である。
【図2】本発明にかかる円筒部材加工装置の一実施形態について説明する図面であって、(a)は固定シューと固定シューホルダーの模式図であり、(b)は移動シューと移動シューホルダーの模式図である。
【図3】本発明にかかる円筒部材加工装置の一実施形態について説明する図面であって、(a)〜(d)は内輪の研磨工程を説明する模式図である。
【図4】本発明にかかる円筒部材加工装置の変形例について説明する図面であって、(a)〜(d)は内輪の研磨工程を説明する模式図である。
【図5】従来の円筒部材加工装置について説明する図面であって、シューとシューホルダーの模式図である。
【図6】従来の円筒部材加工装置について説明する図面であって、(a)〜(e)は内輪の研磨工程を説明する模式図である。
【符号の説明】
【0043】
1…内輪(被加工部材)、2…搬入ベルトコンベア(供給部材)、3…搬出ベルトコンベア(排出部材)、4…回転台、5…固定シュー(第2の摺接部材)、6…移動シュー(第1の摺接部材)、7…研磨材、11…外周面、21…端部、31…端部、51…固定シューホルダー、52…摺接面、61…移動シューホルダー、62…摺接面、101…内輪、102…ベルトコンベア、104…回転台、105…シュー、106…シュー、107…研磨材、151…シューホルダー、152…摺接面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状の被加工部材を積載するとともに、該被加工部材を回転させる回転台と、
前記被加工部材に摺接するとともに前記回転台上における前記被加工部材の位置を決めるための位置決め部材と、
前記被加工部材の回転状態において前記被加工部材を加工する加工部材と、
前記被加工部材を前記回転台上に供給する供給部材と、
前記被加工部材を前記回転台から排出する排出部材とを備え、
前記供給部材と前記回転台と前記排出部材とが同一直線状に配置され、
被加工部材は、前記回転台への供給方向と同一方向に排出されることを特徴とする円筒部材加工装置。
【請求項2】
前記位置決め部材が、前記被加工部材の供給および排出方向と交差する方向に往復移動することにより、前記被加工部材に対して摺接および離間することを特徴とする請求項1に記載の円筒部材加工装置。
【請求項3】
前記位置決め部材が、前記被加工部材の供給および排出方向と略同方向において前記被加工部材と摺接する第1の摺接部材と、
前記被加工部材の供給および排出方向と略直交する方向において前記被加工部材と摺接する第2の摺接部材とを備え、
前記第1の摺接部材が、前記被加工部材の供給および排出方向と交差する方向に往復移動することによって前記被加工部材に対して摺接および離間することを特徴とする請求項2に記載の円筒部材加工装置。
【請求項4】
前記位置決め部材が、セラミックで形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載された円筒部材加工装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−255213(P2009−255213A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−106098(P2008−106098)
【出願日】平成20年4月15日(2008.4.15)
【出願人】(000001247)株式会社ジェイテクト (7,053)
【Fターム(参考)】