再加熱方法
【課題】水平方向に流れる熱風によって食材を適切に再加熱できる再加熱方法を提供する。
【解決手段】側面部10内に空気層を有する再加熱用容器1内に調理済みの食材を収容する。食事時まで冷風の循環供給によって再加熱用容器1内の食材を冷却保存する。その後、食事時になると、熱風の循環供給によって水平方向に流れる熱風を再加熱用容器1の側面部10に当てることにより、冷却保存していた食材を最適温度まで再加熱する。
【解決手段】側面部10内に空気層を有する再加熱用容器1内に調理済みの食材を収容する。食事時まで冷風の循環供給によって再加熱用容器1内の食材を冷却保存する。その後、食事時になると、熱風の循環供給によって水平方向に流れる熱風を再加熱用容器1の側面部10に当てることにより、冷却保存していた食材を最適温度まで再加熱する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水平方向に流れる熱風によって食材を適切に再加熱できる再加熱方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば食材を収容する容器部と内蓋と外蓋とを具備し、容器部と内蓋との間に食材が収容され、容器部と内蓋との間の食材収納空間は、外蓋によりその外方の加熱空間と遮断されるようにした食品加熱用容器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−144023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の食品加熱用容器を用いて、この食品加熱用容器の側面部に水平方向に流れる熱風を当ててご飯等の食材を再加熱した場合には、熱風が側面部に集中して当たるため、側面部付近の食材は、底面部付近の食材と比較して熱を受け過ぎることとなり、例えば食材の中心部が温められるまでにカリカリになってしまうおそれがある。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、水平方向に流れる熱風によって食材を適切に再加熱できる再加熱方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の再加熱方法は、側面部内に空気層を有する再加熱用容器内に収容された食材を再加熱する再加熱方法であって、前記再加熱用容器内の食材を冷却保存し、水平方向に流れる熱風を前記再加熱用容器の側面部に当てることにより、冷却保存していた食材を再加熱するものである。
【0007】
請求項2記載の再加熱方法は、側面部内に空気層を有する再加熱用容器内に収容された食材を再加熱する再加熱方法であって、食事時まで冷風の循環供給によって前記再加熱用容器内の食材を冷却保存し、食事時になると熱風の循環供給によって水平方向に流れる熱風を前記再加熱用容器の側面部に当てることにより、冷却保存していた食材を再加熱するものである。
【0008】
請求項3記載の再加熱方法は、請求項1または2記載の再加熱方法において、再加熱用容器は、上面開口部を有する容器本体と、この容器本体の前記上面開口部を開閉する蓋体とを具備し、前記容器本体は、上面開口状の外容器と、食材が収容される上面開口状の内容器と、前記外容器の内側面と前記内容器の外側面との間に位置し、空気層を形成する空間部とを備えるものである。
【0009】
請求項4記載の再加熱方法は、請求項3記載の再加熱方法において、外容器は、熱風通し用孔部が形成された底板部と、この底板部の外周端部に上方に向って突設された側板部と、前記底板部に下方に向って突設され、熱風通し用開口部を有する脚部とを有し、内容器は、前記熱風通し用孔部と対向する底板部と、この底板部の外周端部に上方に向って突設された側板部と、この側板部の上端部に外側方に向って突設され、前記外容器の前記側板部の上端部上に位置する鍔部とを有するものである。
【0010】
請求項5記載の再加熱方法は、請求項4記載の再加熱方法において、外容器の底板部には、多角形状の熱風通し用孔部が形成され、内容器の底板部には、前記外容器の前記底板部の前記熱風通し用孔部に臨んだ内周端部と嵌合して前記内容器の前記外容器に対する回動を規制する多角形状の嵌合部が設けられているものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明によれば、再加熱用容器の側面部付近の食材が熱を受け過ぎることを防止でき、水平方向に流れる熱風によって食材を適切に再加熱できる。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、再加熱用容器の側面部付近の食材が熱を受け過ぎることを防止でき、熱風の循環供給に基づく水平方向に流れる熱風によって食材を適切に再加熱できる。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、再加熱用容器の容器本体は、上面開口状の外容器と、食材が収容される上面開口状の内容器と、外容器の内側面と内容器の外側面との間に位置し空気層を形成する空間部とを備えるため、再加熱用容器の側面部付近の食材が熱を受け過ぎることを効果的に防止できる。
【0014】
請求項4に係る発明によれば、水平方向に流れる熱風が熱風通し用開口部を通って熱風通し用孔部側に供給されるため、水平方向に流れる熱風で内容器の底板部を程よく加熱でき、かつ、内容器の鍔部が外容器の側板部の上端部上に位置するため、内容器の上端部と外容器の上端部との間から空気層の空気が容器本体外に流出するのを防止でき、よって、水平方向に流れる熱風によって食材をより一層適切に再加熱できる。
【0015】
請求項5に係る発明によれば、水平方向に流れる熱風によって再加熱した食材を食する際に、内容器が外容器に対して回動してしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施の形態に係る再加熱方法に用いる再加熱用容器の断面図である。
【図2】同上再加熱用容器の上方側斜視図である。
【図3】同上再加熱用容器の下方側斜視図である。
【図4】同上再加熱用容器の上方側分解斜視図である。
【図5】同上再加熱用容器の下方側分解斜視図である。
【図6】同上再加熱用容器の外容器の断面図である。
【図7】同上再加熱用容器の内容器の断面図である。
【図8】同上再加熱用容器を他の容器とともにトレイにセットした状態を示す斜視図である。
【図9】加熱冷却装置と配膳車とを連結した状態を示す横断面図である。
【図10】加熱冷却装置と配膳車とを連結した状態を示す側面図である。
【図11】本発明の一実施の形態に係る再加熱方法に用いる他の再加熱用容器の下方側斜視図である。
【図12】同上再加熱用容器の内容器の下方側斜視図である。
【図13】同上再加熱用容器の外容器の下方側斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の再加熱方法の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
本実施の形態に係る再加熱方法は、図1ないし図7に示す再加熱用容器1を用いて、例えばチルド温度帯に冷却保存(チルド保存)していた加熱調理済みの食材である米飯Aを最適温度まで再加熱する方法である。
【0019】
再加熱用容器1は、円形状の上面開口部4を有する有底略円筒状をなす2重構造の容器本体2と、この容器本体2に対して脱着可能で上面開口部4を開閉する蓋体3とを具備している。
【0020】
容器本体2は、上面開口状の外容器6と、外容器6内に脱着可能に嵌合配設され米飯Aが内部に収容される上面開口状の内容器7と、外容器6の内側面全体と内容器7の外側面全体との間に位置し空気層8を形成する空間部9とを備えている。そして、容器本体2は、外容器6の内側面全体と内容器7の外側面全体との間に空気層8が形成されていることから、水平方向に流れる熱風が外容器6の側面部分に集中して当たり、他の部分と比較して強く熱を受けたとしても、内容器7の側面部分への伝熱を和らげるようになっている。
【0021】
外容器6は、円形状の上面開口11を有する有底略円筒状のものである。外容器6は、中央部に円形状の熱風通し用孔部12が上下面に貫通して形成された円形環状の底板部13を有している。
【0022】
底板部13は、水平面に沿った水平板状ではなく、内周端側から外周端側に行くに従って徐々に上方に向うように傾斜した傾斜板状に形成されている。底板部13の外周端部には、上方に向って拡径する截頭円錐状でかつ外側方に向って膨出する湾曲状の側板部14が上方に向って突設されている。側板部14の下端部側は他の部分に比べて小さな曲率半径で湾曲しており、側板部14の下端部と底板部13の外周端部とが滑らかに連続している。
【0023】
また、底板部13の熱風通し用孔部12に臨んだ内周端部には、熱風通し用開口部16を有する断続的な糸尻部である脚部17が下方に向って突設されている。脚部17は、底板部13の内周端部の複数箇所から下方に向って突出し、底板部13の周方向に間隔(熱風通し用開口部)をおいて並ぶ複数、例えば4つの脚板18を有している。各脚板18は底板部13の周方向に沿って湾曲板状に形成され、周方向に隣り合う脚板18間に略半楕円形状の熱風通し用開口部16が形成されている。そして、底板部13の下面から脚部17が下方に向って突出していることから、外容器6の下方に熱風を通しやすく、また隣り合う脚板18間に熱風通し用開口部16が形成されているとともに底板部13に熱風通し用孔部12が貫通形成されていることから、外容器6の下方から外容器6内の内容器7の底面に熱風を当てやすいようになっている。
【0024】
さらに、底板部13の熱風通し用孔部12に臨んだ内周端部には、図6等に示されるように、回動規制用の複数、例えば4つの凸状の一方側係合部である凸部19が内側方つまり熱風通し用孔部12の中心側に向って円形状の底板部13の径方向に沿って水平状に突設されている。これら複数の凸部19は、底板部13の周方向に略90度間隔で位置し、底板部13の内周端面から内側方に向って突出、すなわち例えば脚板18の長手方向中央部から熱風通し用孔部12内に向って水平状に突出している。
【0025】
内容器7は、上面開口部4を構成する円形状の上面開口21を有する有底略円筒状のものである。内容器7は、この内容器7が外容器6内に嵌合され周囲を外容器6にて覆われた状態時に、外容器6の底板部13の熱風通し用孔部12と近接対向してこの熱風通し用孔部12を閉鎖する円形板状の底板部23を有している。
【0026】
底板部23の外周端部には、外容器6の側板部14と略相似形状をなす上方に向って拡径する截頭円錐状でかつ外側方に向って膨出する湾曲状の側板部24が上方に向って突設されている。側板部24の下端部側は他の部分に比べて小さな曲率半径で湾曲しており、側板部24の下端部と底板部23の外周端部とが滑らかに連続している。
【0027】
なお、側板部24の外周面の複数箇所(例えば4箇所)には、保管時等において内容器7同士を積み重ねる際に内容器7同士が密着するのを防止する空気逃し用の窪み部20が形成されている。また、外容器6の側板部14と内容器7の側板部24とにて再加熱用容器1の側面部10が構成され、この側面部10内に空気層8が形成されている。
【0028】
また、側板部24の上端部には円形環状の鍔部25が外側方に向って突設され、この鍔部25は外容器6の側板部14の上端部の上面上に載置されて支持される。さらに、図1に示されるように、内容器7の鍔部25が外容器6の側板部14の上端部上に載置された状態時、つまり内容器7が外容器6の内側に脱着可能に嵌合された状態時には、内容器7の鍔部25と外容器6の側板部14の上端部との当接を確実にするために、内容器7の底板部23の下面と外容器6の底板部13の上面との間には、空気層8の下端に連通するわずかな隙間26がある。なお、鍔部25が外容器6の側板部14の上端部上に載置された状態時に隙間26ができず、内容器7の底板部23の下面と外容器6の底板部13の上面とが面接触する構成がより好ましい。
【0029】
そして、内容器7の鍔部25と外容器6の側板部14の上端部とが当接して空気層8の空気が流出するのを防止していることから、空気層8の空気が水平方向に流れる熱風によって加熱された後述のカート部66のトレイ収納室73内の空気と流通して高温になることがなく、それによって外容器6の側板部14が集中して当たる水平方向に流れる熱風により伝熱されて内容器7の側板部24が他の部分と比較して早く加熱されることを助長させないようになっている。
【0030】
また、側板部24の上端部外側面と鍔部25の下面との間には、径方向の厚さ寸法が空気層8の厚さ寸法と略同じ環状形状に形成され側板部24の外側面と側板部14の内側面との間に位置し空気層8の厚さ寸法(間隙)を容器本体2の全周にわたって均一に維持する空気層維持部である円形環状の環状凸部27が設けられている。
【0031】
そして、環状凸部27の外周面と外容器6の側板部14の上端部内側面との接触により、一定の厚さ寸法の空気層8が外容器6の側板部14の内側面と内容器7の側板部24の外側面との間に容器本体2の全周にわたって均一に形成されることから、水平方向に流れる熱風が外容器6の側板部14のどの方向から当てられたとしても内容器7の側板部24にはその全体にわたって同じように伝熱されるようになっている。
【0032】
さらに、底板部23の下面側には、図7等に示されるように、外容器6の凸部19と係脱可能に係合、例えば嵌合して内容器7の外容器6に対する相対的な回動を規制する複数、例えば4つの凹状の他方側係合部である凹部29が設けられている。すなわち例えば底板部23の下面にはこの下面から下方に向って膨出する略円形環状の膨出部30が設けられ、この膨出部30に4つの凹部29が凸部19に対応して周方向に略90度間隔で形成されている。各凹部29は、円形板状の底板部23の径方向に沿った凹溝状で、対応する凸部19と嵌脱可能に嵌合する形状に形成されている。
【0033】
そして、外容器6内に内容器7を入れ、外容器6の4つの凸部19と内容器7の4つの凹部29とをそれぞれ互いに嵌合させると、この嵌合により内容器7の外容器6に対する相対的な回動が規制される。すなわち凸部19と凹部29とが互いに嵌合した状態では、内容器7は、外容器6に対してこの外容器6内で上下方向の軸線を中心として水平方向に回動することが規制される。
【0034】
一方、蓋体3は、内容器7の上端部上に載置されて内容器7の上面開口21つまり容器本体2の上面開口部4を閉鎖する。この蓋体3は、上面開口部4の閉鎖時に外周端側が内容器7の鍔部25上に載置される略円形板状の蓋板部31を有している。
【0035】
蓋板部31の外径寸法は内容器7の鍔部25の外径寸法より大きく、この蓋板部31の外周端部には、外容器6の側板部14の上端部外側面と近接対向してこの側板部14の上端部外側面を覆う略円筒状の筒状部32が下方に向って突設されている。また、蓋板部31の外周端部の近傍位置には、内容器7の側板部24の上端部内側面と近接対向してこの側板部24の上端部内側面を覆う円形環状の環状凸部33が下方に向って突設されている。そして、図1に示されるように、蓋板部31の下面のうち筒状部32と環状凸部33との間に位置する部分が、湾曲面状の載置面34となって鍔部25の上面である被載置面35上に載置されて支持されている。また、蓋板部31の中央部には上方に向って膨出状の取手部分36が形成されている。
【0036】
なお、再加熱用容器1を構成する3つの構成部材である外容器(容器カバー)6、内容器(収納容器)7および蓋体3は、例えば合成樹脂或いは金属等にてそれぞれ一体に形成されている。
【0037】
そして、図8に示すように、1食分の主食である米飯Aが収容された再加熱用容器(米飯用容器)1は、1食分の主菜(例えば魚料理、肉料理、煮物等の温めて食する食材)がそれぞれ収容された主菜用容器41,42および1食分の冷菜(例えばサラダ、デザート等の冷して食する食材)が収容された冷菜用容器43とともに、略矩形板状のトレイ44上にセットされる。この際、温めて食する食材を収容した再加熱用容器1および主菜用容器41,42はトレイ44の長手方向一方側に載置され、冷して食する食材を収容した冷菜用容器43はトレイ44の長手方向他方側に載置される。
【0038】
また、図9および図10には、米飯A等の食材を加熱冷却するための加熱冷却装置51と、容器1,41,42,43をセットした複数のトレイ44を運ぶための配膳車52とが連結された状態が示されている。
【0039】
加熱冷却装置51は、一方側(図9中、左側)に冷風・熱風供給部53を備え、他方側(図9中、右側)に冷風供給部54を備えている。また、加熱冷却装置51は、図示しないが、外気導入口や、制御部、タッチパネル操作部等を備えている。
【0040】
冷風・熱風供給部53は、冷却保存時には冷風を吐き出し再加熱時には熱風を吐き出す吐出口56と、冷却保存時には冷風を吸い込み再加熱時には熱風を吸い込む吸込口57と、冷却用熱交換部58と、抵抗発熱式のヒータ部59と、ファン部60とを有している。
【0041】
冷風供給部54は、冷却保存時および再加熱時に冷風を吐き出す吐出口61と、冷却保存時および再加熱時に冷風を吸い込む吸込口62と、冷却用熱交換部63と、ファン部64とを有している。
【0042】
一方、配膳車52は、加熱冷却装置51に対して連結および連結解除可能なもので、カート部66と、このカート部66を出し入れ可能に収納する収納室部67とにて構成されている。
【0043】
カート部66は、キャスタ71を有する走行可能なカート本体72を備え、このカート本体72内にはトレイ収納室73が形成されている。トレイ収納室73には、トレイ44が載置される取り外し可能な載置台74が上下に複数段状に配設されている。トレイ収納室73の幅方向中央には、このトレイ収納室73を一方側収納室73aと他方側収納室73bとにトレイ挿通部75を残して仕切る仕切板76が配設されている。
【0044】
カート本体72の一方側の側板72aには、冷風・熱風供給部53の吐出口56に連通した一方側連通路77からの冷風・熱風を一方側収納室73aに導入する複数の導入孔(図示せず)が形成されている。カート本体72の他方側の側板72bには、冷風供給部54の吐出口61に連通した他方側連通路78からの冷風を他方側収納室73bに導入する複数の導入孔(図示せず)が形成されている。
【0045】
収納室部67は、キャスタ81を有する走行可能な本体82を備え、この本体82内にはカート部収納室83が形成されている。また、収納室部67は、カート部収納室83の前面開口部84を開閉する扉85と、カート部収納室83の後面開口部86を開閉する扉87とを備えている。
【0046】
なお、本体82の一方側の側板82aとカート本体72の一方側の側板72aとの間の空間部にて一方側連通路77が構成され、本体82の他方側の側板82bとカート本体72の他方側の側板72bとの間の空間部にて他方側連通路78が構成されている。
【0047】
そして、このような加熱冷却装置51および配膳車52を使用して食材の再加熱を行なう場合について説明する。
【0048】
食事時までは、図9にその流れを示す冷風の循環供給によって食材(米飯A、主菜および冷菜)をチルド温度帯に冷却保存する。
【0049】
すなわち、配膳車52のカート部66の一方側収納室73aに収納された再加熱用容器1内の米飯Aおよび主菜用容器41,42内の主菜は、加熱冷却装置51の冷風・熱風供給部53の作動に基づく冷風の循環供給によってチルド保存され、また配膳車52のカート部66の他方側収納室73bに収納された冷菜用容器43内の冷菜は、加熱冷却装置51の冷風供給部54の作動に基づく冷風の循環供給によってチルド保存される。
【0050】
その後、予め設定された食事時(配膳時)になると、冷風・熱風供給部53では冷風が熱風に自動的に切り換わり、図9にその流れを示す熱風の循環供給によって、温めて食する食材(米飯Aおよび主菜)のみ、つまり一方側収納室73aに収納した再加熱用容器1内の米飯Aおよび主菜用容器41,42内の主菜を最適温度まで再加熱する。なお、冷して食する食材(冷菜)、つまり他方側収納室73bに収納した冷菜用容器43内の冷菜は、引き続き冷風の循環供給によってチルド温度帯に維持する。
【0051】
ここで、図8に示すように、一方側収納室73aに収納されたトレイ44上の再加熱用容器1内の米飯Aおよび主菜用容器41,42内の主菜は、熱風の循環供給によって導入孔から一方側収納室73aに導入され水平方向に流れる熱風が再加熱用容器1の側面部10に当てられることにより、最適温度まで再加熱される。つまり、再加熱用容器1内の米飯Aおよび主菜用容器41,42内の主菜は、一方側収納室73a内で熱気に包囲されるとともに水平方向に流れる熱風によって再加熱され、最適温度まで温められる。
【0052】
再加熱完了後、作業者は、加熱冷却装置51と配膳車52との連結を解除し、配膳車52を所定位置まで運んだ後、各トレイ44を配膳車52のカート部66のトレイ収納室73内から順次取り出し、各人に1食分の食事として提供する。そして、食事する人は、再加熱用容器1内の米飯Aを食するには、蓋体3を容器本体2の上端部から取り外し、容器本体2つまり内容器7が内部に嵌入された外容器6を手にもって、内容器7内の米飯である食材Aを食べる。
【0053】
そして、このような再加熱方法によれば、再加熱用容器1が側面部10内に空気層8を有した構成、つまり外容器6の側板部14の内側面と内容器7の側板部24の外側面との間に空気層8が形成されている構成であるため、水平方向に流れる熱風が外容器6の側板部14の外側面(側面部10の外面)に集中して当てられている状態の中で、内容器7内の中心付近の米飯Aが十分に温まるまで加熱しても、内容器7の側板部24の内側面付近の米飯が熱を受け過ぎてカリカリになるようなことがなく、水平方向に流れる熱風によって米飯Aを適切に再加熱できる。
【0054】
また、水平方向に流れる熱風が脚部17の熱風通し用開口部16を通って熱風通し用孔部12側に供給されるため、水平方向に流れる熱風が内容器7の底板部23と接触して内容器7の下部からも程よく加熱でき、水平方向に流れる熱風によって米飯Aをより一層適切に再加熱できる。
【0055】
さらに、内容器7の鍔部25が外容器6の側板部14の上端部上に載置されているため、内容器7の上端部と外容器6の上端部との間から空気層8の空気が容器本体2外に流出するのを防止でき、再加熱用容器1の側面部10において水平方向に流れる熱風から受ける熱の影響を和らげることによって米飯Aをより一層適切に再加熱できる。
【0056】
また、内容器7が側板部24と鍔部25との間に設けられ厚さ寸法が空気層8の厚さ寸法と略同じ環状形状に形成された環状凸部27を有するため、空気層8の厚さ寸法が容器本体2の全周にわたって均一になり、再加熱用容器1の側面においてどの方向からも水平方向に流れる熱風によって米飯Aをむらなく適切に再加熱でき、また環状凸部27は鍔部25とともに空気層8の空気が容器本体2外に流出するのを防止できる。
【0057】
さらに、蓋体3が蓋板部31に下方に向って突設され内容器7の側板部24の上端部内側面と近接対向する環状凸部33を有するため、再加熱時に米飯Aから発生する蒸気が蓋体3と内容器7の上端部との間から逃げにくく、水平方向に流れる熱風によって米飯Aを効果的に再加熱できる。
【0058】
また一方で、外容器6の複数の凸部19と内容器7の複数の凹部29とが嵌合して内容器7の外容器6に対する回動が規制されるため、再加熱した内容器7内の米飯Aを食する際に、内容器7が外容器6に対して回動してしまうことを防止できる。すなわち例えば内容器7内の米飯Aを食べている途中で、手で持っている外容器6の中で内容器7が回ってしまうことがない。
【0059】
なお、再加熱用容器1の脚部17は、複数の脚板18を有するものには限定されず、例えば略円筒状の筒状脚を有し、この筒状脚に熱風通し用開口部を内外周面に貫通して形成したもの等でもよい。
【0060】
また、蓋体3は、容器本体2の上端部に載置して装着するものには限定されず、例えば容器本体2の上端部に嵌着するもの等でもよく、また容器本体2に対して回動により脱着するもの等でもよい。
【0061】
さらに、空気層8を容器本体2の全周にわたって均一に維持する空気層維持部は、例えば内容器7の側板部24の上下方向中間部外側面(下端部外側面)に突設された環状凸部、或いは、外容器6の側板部14の上端部内側面(上下方向中間部外側面、下端部内側面)に突設された環状凸部でもよく、また環状でなく複数の凸部分からなるもの等でもよい。
【0062】
また、容器本体2は、外容器6と内容器7とが一体化されたものでもよく、例えば外容器6と内容器7とを一体に形成したものや、それぞれ別体に形成した外容器6および内容器7を互いに固着したもの等でもよい。
【0063】
さらに、外容器6が凸部19を有しかつ内容器7が凹部29を有する構成には限定されず、例えば外容器6が凹状の一方側係合部である凹部を有しかつ内容器7が凸状の一方側係合部である凸部を有する構成等でもよい。
【0064】
また、加熱冷却装置51および配膳車52を使用する再加熱方法には限定されず、例えば加熱冷却装置に形成されたトレイ収納室にトレイ44を収納して米飯等の食材を再加熱する方法でもよい。
【0065】
また一方、再加熱用容器1は、外容器6の凸部19と内容器7の凹部29との嵌合により内容器7の外容器6に対する回動が規制される構成には限定されず、例えば図11ないし図13に示す形状のものでもよい。
【0066】
すなわち図11ないし図13に示す再加熱用容器1では、外容器6の底板部13の中央部に多角形状、例えば正八角形状の熱風通し用孔部12が上下面に貫通して形成され、底板部13の熱風通し用孔部12に臨んだ内周端部が回動規制用の一方側係合部である嵌合受け部91となっている。
【0067】
また、この再加熱用容器1では、内容器7の底板部23の下面に、熱風通し用孔部12に挿入されて嵌合受け部91と嵌脱可能に嵌合して内容器7の外容器6に対する相対的な回動を規制する他方側係合部である嵌合部92が下方に向って突設されている。この嵌合部92は、嵌合受け部91と嵌脱可能に嵌合する形状、つまり熱風通し用孔部12に対応した多角形状、例えば正八角形状で、かつ環状に形成されている。
【0068】
そして、外容器6内に内容器7を入れ、嵌合部92を熱風通し用孔部12に挿入することにより外容器6の嵌合受け部91と内容器7の嵌合部92とを互いに嵌合させると、この嵌合により内容器7の外容器6に対する相対的な回動が規制される。すなわち嵌合受け部91と嵌合部92とが互いに嵌合した状態では、内容器7は、外容器6に対してこの外容器6内で上下方向の軸線を中心として水平方向に回動することが規制されるため、例えば内容器7内の米飯Aを食べている途中で手で持っている外容器6の中で内容器7が回ってしまうことがない。
【0069】
なお、熱風通し用孔部12や嵌合部92の多角形状は、例えば正六角形状や、正十角形状等でもよいが、角数の多い多角形状とした方が外容器6の嵌合受け部91と内容器7の嵌合部92との嵌合を容易とする点から好ましい。
【符号の説明】
【0070】
1 再加熱用容器
2 容器本体
3 蓋体
4 上面開口部
6 外容器
7 内容器
8 空気層
9 空間部
10 側面部
12 熱風通し用孔部
13 外容器の底板部
14 外容器の側板部
16 熱風通し用開口部
17 脚部
23 内容器の底板部
24 内容器の側板部
25 鍔部
92 嵌合部
A 食材である米飯
【技術分野】
【0001】
本発明は、水平方向に流れる熱風によって食材を適切に再加熱できる再加熱方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば食材を収容する容器部と内蓋と外蓋とを具備し、容器部と内蓋との間に食材が収容され、容器部と内蓋との間の食材収納空間は、外蓋によりその外方の加熱空間と遮断されるようにした食品加熱用容器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−144023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の食品加熱用容器を用いて、この食品加熱用容器の側面部に水平方向に流れる熱風を当ててご飯等の食材を再加熱した場合には、熱風が側面部に集中して当たるため、側面部付近の食材は、底面部付近の食材と比較して熱を受け過ぎることとなり、例えば食材の中心部が温められるまでにカリカリになってしまうおそれがある。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、水平方向に流れる熱風によって食材を適切に再加熱できる再加熱方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の再加熱方法は、側面部内に空気層を有する再加熱用容器内に収容された食材を再加熱する再加熱方法であって、前記再加熱用容器内の食材を冷却保存し、水平方向に流れる熱風を前記再加熱用容器の側面部に当てることにより、冷却保存していた食材を再加熱するものである。
【0007】
請求項2記載の再加熱方法は、側面部内に空気層を有する再加熱用容器内に収容された食材を再加熱する再加熱方法であって、食事時まで冷風の循環供給によって前記再加熱用容器内の食材を冷却保存し、食事時になると熱風の循環供給によって水平方向に流れる熱風を前記再加熱用容器の側面部に当てることにより、冷却保存していた食材を再加熱するものである。
【0008】
請求項3記載の再加熱方法は、請求項1または2記載の再加熱方法において、再加熱用容器は、上面開口部を有する容器本体と、この容器本体の前記上面開口部を開閉する蓋体とを具備し、前記容器本体は、上面開口状の外容器と、食材が収容される上面開口状の内容器と、前記外容器の内側面と前記内容器の外側面との間に位置し、空気層を形成する空間部とを備えるものである。
【0009】
請求項4記載の再加熱方法は、請求項3記載の再加熱方法において、外容器は、熱風通し用孔部が形成された底板部と、この底板部の外周端部に上方に向って突設された側板部と、前記底板部に下方に向って突設され、熱風通し用開口部を有する脚部とを有し、内容器は、前記熱風通し用孔部と対向する底板部と、この底板部の外周端部に上方に向って突設された側板部と、この側板部の上端部に外側方に向って突設され、前記外容器の前記側板部の上端部上に位置する鍔部とを有するものである。
【0010】
請求項5記載の再加熱方法は、請求項4記載の再加熱方法において、外容器の底板部には、多角形状の熱風通し用孔部が形成され、内容器の底板部には、前記外容器の前記底板部の前記熱風通し用孔部に臨んだ内周端部と嵌合して前記内容器の前記外容器に対する回動を規制する多角形状の嵌合部が設けられているものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明によれば、再加熱用容器の側面部付近の食材が熱を受け過ぎることを防止でき、水平方向に流れる熱風によって食材を適切に再加熱できる。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、再加熱用容器の側面部付近の食材が熱を受け過ぎることを防止でき、熱風の循環供給に基づく水平方向に流れる熱風によって食材を適切に再加熱できる。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、再加熱用容器の容器本体は、上面開口状の外容器と、食材が収容される上面開口状の内容器と、外容器の内側面と内容器の外側面との間に位置し空気層を形成する空間部とを備えるため、再加熱用容器の側面部付近の食材が熱を受け過ぎることを効果的に防止できる。
【0014】
請求項4に係る発明によれば、水平方向に流れる熱風が熱風通し用開口部を通って熱風通し用孔部側に供給されるため、水平方向に流れる熱風で内容器の底板部を程よく加熱でき、かつ、内容器の鍔部が外容器の側板部の上端部上に位置するため、内容器の上端部と外容器の上端部との間から空気層の空気が容器本体外に流出するのを防止でき、よって、水平方向に流れる熱風によって食材をより一層適切に再加熱できる。
【0015】
請求項5に係る発明によれば、水平方向に流れる熱風によって再加熱した食材を食する際に、内容器が外容器に対して回動してしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施の形態に係る再加熱方法に用いる再加熱用容器の断面図である。
【図2】同上再加熱用容器の上方側斜視図である。
【図3】同上再加熱用容器の下方側斜視図である。
【図4】同上再加熱用容器の上方側分解斜視図である。
【図5】同上再加熱用容器の下方側分解斜視図である。
【図6】同上再加熱用容器の外容器の断面図である。
【図7】同上再加熱用容器の内容器の断面図である。
【図8】同上再加熱用容器を他の容器とともにトレイにセットした状態を示す斜視図である。
【図9】加熱冷却装置と配膳車とを連結した状態を示す横断面図である。
【図10】加熱冷却装置と配膳車とを連結した状態を示す側面図である。
【図11】本発明の一実施の形態に係る再加熱方法に用いる他の再加熱用容器の下方側斜視図である。
【図12】同上再加熱用容器の内容器の下方側斜視図である。
【図13】同上再加熱用容器の外容器の下方側斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の再加熱方法の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
本実施の形態に係る再加熱方法は、図1ないし図7に示す再加熱用容器1を用いて、例えばチルド温度帯に冷却保存(チルド保存)していた加熱調理済みの食材である米飯Aを最適温度まで再加熱する方法である。
【0019】
再加熱用容器1は、円形状の上面開口部4を有する有底略円筒状をなす2重構造の容器本体2と、この容器本体2に対して脱着可能で上面開口部4を開閉する蓋体3とを具備している。
【0020】
容器本体2は、上面開口状の外容器6と、外容器6内に脱着可能に嵌合配設され米飯Aが内部に収容される上面開口状の内容器7と、外容器6の内側面全体と内容器7の外側面全体との間に位置し空気層8を形成する空間部9とを備えている。そして、容器本体2は、外容器6の内側面全体と内容器7の外側面全体との間に空気層8が形成されていることから、水平方向に流れる熱風が外容器6の側面部分に集中して当たり、他の部分と比較して強く熱を受けたとしても、内容器7の側面部分への伝熱を和らげるようになっている。
【0021】
外容器6は、円形状の上面開口11を有する有底略円筒状のものである。外容器6は、中央部に円形状の熱風通し用孔部12が上下面に貫通して形成された円形環状の底板部13を有している。
【0022】
底板部13は、水平面に沿った水平板状ではなく、内周端側から外周端側に行くに従って徐々に上方に向うように傾斜した傾斜板状に形成されている。底板部13の外周端部には、上方に向って拡径する截頭円錐状でかつ外側方に向って膨出する湾曲状の側板部14が上方に向って突設されている。側板部14の下端部側は他の部分に比べて小さな曲率半径で湾曲しており、側板部14の下端部と底板部13の外周端部とが滑らかに連続している。
【0023】
また、底板部13の熱風通し用孔部12に臨んだ内周端部には、熱風通し用開口部16を有する断続的な糸尻部である脚部17が下方に向って突設されている。脚部17は、底板部13の内周端部の複数箇所から下方に向って突出し、底板部13の周方向に間隔(熱風通し用開口部)をおいて並ぶ複数、例えば4つの脚板18を有している。各脚板18は底板部13の周方向に沿って湾曲板状に形成され、周方向に隣り合う脚板18間に略半楕円形状の熱風通し用開口部16が形成されている。そして、底板部13の下面から脚部17が下方に向って突出していることから、外容器6の下方に熱風を通しやすく、また隣り合う脚板18間に熱風通し用開口部16が形成されているとともに底板部13に熱風通し用孔部12が貫通形成されていることから、外容器6の下方から外容器6内の内容器7の底面に熱風を当てやすいようになっている。
【0024】
さらに、底板部13の熱風通し用孔部12に臨んだ内周端部には、図6等に示されるように、回動規制用の複数、例えば4つの凸状の一方側係合部である凸部19が内側方つまり熱風通し用孔部12の中心側に向って円形状の底板部13の径方向に沿って水平状に突設されている。これら複数の凸部19は、底板部13の周方向に略90度間隔で位置し、底板部13の内周端面から内側方に向って突出、すなわち例えば脚板18の長手方向中央部から熱風通し用孔部12内に向って水平状に突出している。
【0025】
内容器7は、上面開口部4を構成する円形状の上面開口21を有する有底略円筒状のものである。内容器7は、この内容器7が外容器6内に嵌合され周囲を外容器6にて覆われた状態時に、外容器6の底板部13の熱風通し用孔部12と近接対向してこの熱風通し用孔部12を閉鎖する円形板状の底板部23を有している。
【0026】
底板部23の外周端部には、外容器6の側板部14と略相似形状をなす上方に向って拡径する截頭円錐状でかつ外側方に向って膨出する湾曲状の側板部24が上方に向って突設されている。側板部24の下端部側は他の部分に比べて小さな曲率半径で湾曲しており、側板部24の下端部と底板部23の外周端部とが滑らかに連続している。
【0027】
なお、側板部24の外周面の複数箇所(例えば4箇所)には、保管時等において内容器7同士を積み重ねる際に内容器7同士が密着するのを防止する空気逃し用の窪み部20が形成されている。また、外容器6の側板部14と内容器7の側板部24とにて再加熱用容器1の側面部10が構成され、この側面部10内に空気層8が形成されている。
【0028】
また、側板部24の上端部には円形環状の鍔部25が外側方に向って突設され、この鍔部25は外容器6の側板部14の上端部の上面上に載置されて支持される。さらに、図1に示されるように、内容器7の鍔部25が外容器6の側板部14の上端部上に載置された状態時、つまり内容器7が外容器6の内側に脱着可能に嵌合された状態時には、内容器7の鍔部25と外容器6の側板部14の上端部との当接を確実にするために、内容器7の底板部23の下面と外容器6の底板部13の上面との間には、空気層8の下端に連通するわずかな隙間26がある。なお、鍔部25が外容器6の側板部14の上端部上に載置された状態時に隙間26ができず、内容器7の底板部23の下面と外容器6の底板部13の上面とが面接触する構成がより好ましい。
【0029】
そして、内容器7の鍔部25と外容器6の側板部14の上端部とが当接して空気層8の空気が流出するのを防止していることから、空気層8の空気が水平方向に流れる熱風によって加熱された後述のカート部66のトレイ収納室73内の空気と流通して高温になることがなく、それによって外容器6の側板部14が集中して当たる水平方向に流れる熱風により伝熱されて内容器7の側板部24が他の部分と比較して早く加熱されることを助長させないようになっている。
【0030】
また、側板部24の上端部外側面と鍔部25の下面との間には、径方向の厚さ寸法が空気層8の厚さ寸法と略同じ環状形状に形成され側板部24の外側面と側板部14の内側面との間に位置し空気層8の厚さ寸法(間隙)を容器本体2の全周にわたって均一に維持する空気層維持部である円形環状の環状凸部27が設けられている。
【0031】
そして、環状凸部27の外周面と外容器6の側板部14の上端部内側面との接触により、一定の厚さ寸法の空気層8が外容器6の側板部14の内側面と内容器7の側板部24の外側面との間に容器本体2の全周にわたって均一に形成されることから、水平方向に流れる熱風が外容器6の側板部14のどの方向から当てられたとしても内容器7の側板部24にはその全体にわたって同じように伝熱されるようになっている。
【0032】
さらに、底板部23の下面側には、図7等に示されるように、外容器6の凸部19と係脱可能に係合、例えば嵌合して内容器7の外容器6に対する相対的な回動を規制する複数、例えば4つの凹状の他方側係合部である凹部29が設けられている。すなわち例えば底板部23の下面にはこの下面から下方に向って膨出する略円形環状の膨出部30が設けられ、この膨出部30に4つの凹部29が凸部19に対応して周方向に略90度間隔で形成されている。各凹部29は、円形板状の底板部23の径方向に沿った凹溝状で、対応する凸部19と嵌脱可能に嵌合する形状に形成されている。
【0033】
そして、外容器6内に内容器7を入れ、外容器6の4つの凸部19と内容器7の4つの凹部29とをそれぞれ互いに嵌合させると、この嵌合により内容器7の外容器6に対する相対的な回動が規制される。すなわち凸部19と凹部29とが互いに嵌合した状態では、内容器7は、外容器6に対してこの外容器6内で上下方向の軸線を中心として水平方向に回動することが規制される。
【0034】
一方、蓋体3は、内容器7の上端部上に載置されて内容器7の上面開口21つまり容器本体2の上面開口部4を閉鎖する。この蓋体3は、上面開口部4の閉鎖時に外周端側が内容器7の鍔部25上に載置される略円形板状の蓋板部31を有している。
【0035】
蓋板部31の外径寸法は内容器7の鍔部25の外径寸法より大きく、この蓋板部31の外周端部には、外容器6の側板部14の上端部外側面と近接対向してこの側板部14の上端部外側面を覆う略円筒状の筒状部32が下方に向って突設されている。また、蓋板部31の外周端部の近傍位置には、内容器7の側板部24の上端部内側面と近接対向してこの側板部24の上端部内側面を覆う円形環状の環状凸部33が下方に向って突設されている。そして、図1に示されるように、蓋板部31の下面のうち筒状部32と環状凸部33との間に位置する部分が、湾曲面状の載置面34となって鍔部25の上面である被載置面35上に載置されて支持されている。また、蓋板部31の中央部には上方に向って膨出状の取手部分36が形成されている。
【0036】
なお、再加熱用容器1を構成する3つの構成部材である外容器(容器カバー)6、内容器(収納容器)7および蓋体3は、例えば合成樹脂或いは金属等にてそれぞれ一体に形成されている。
【0037】
そして、図8に示すように、1食分の主食である米飯Aが収容された再加熱用容器(米飯用容器)1は、1食分の主菜(例えば魚料理、肉料理、煮物等の温めて食する食材)がそれぞれ収容された主菜用容器41,42および1食分の冷菜(例えばサラダ、デザート等の冷して食する食材)が収容された冷菜用容器43とともに、略矩形板状のトレイ44上にセットされる。この際、温めて食する食材を収容した再加熱用容器1および主菜用容器41,42はトレイ44の長手方向一方側に載置され、冷して食する食材を収容した冷菜用容器43はトレイ44の長手方向他方側に載置される。
【0038】
また、図9および図10には、米飯A等の食材を加熱冷却するための加熱冷却装置51と、容器1,41,42,43をセットした複数のトレイ44を運ぶための配膳車52とが連結された状態が示されている。
【0039】
加熱冷却装置51は、一方側(図9中、左側)に冷風・熱風供給部53を備え、他方側(図9中、右側)に冷風供給部54を備えている。また、加熱冷却装置51は、図示しないが、外気導入口や、制御部、タッチパネル操作部等を備えている。
【0040】
冷風・熱風供給部53は、冷却保存時には冷風を吐き出し再加熱時には熱風を吐き出す吐出口56と、冷却保存時には冷風を吸い込み再加熱時には熱風を吸い込む吸込口57と、冷却用熱交換部58と、抵抗発熱式のヒータ部59と、ファン部60とを有している。
【0041】
冷風供給部54は、冷却保存時および再加熱時に冷風を吐き出す吐出口61と、冷却保存時および再加熱時に冷風を吸い込む吸込口62と、冷却用熱交換部63と、ファン部64とを有している。
【0042】
一方、配膳車52は、加熱冷却装置51に対して連結および連結解除可能なもので、カート部66と、このカート部66を出し入れ可能に収納する収納室部67とにて構成されている。
【0043】
カート部66は、キャスタ71を有する走行可能なカート本体72を備え、このカート本体72内にはトレイ収納室73が形成されている。トレイ収納室73には、トレイ44が載置される取り外し可能な載置台74が上下に複数段状に配設されている。トレイ収納室73の幅方向中央には、このトレイ収納室73を一方側収納室73aと他方側収納室73bとにトレイ挿通部75を残して仕切る仕切板76が配設されている。
【0044】
カート本体72の一方側の側板72aには、冷風・熱風供給部53の吐出口56に連通した一方側連通路77からの冷風・熱風を一方側収納室73aに導入する複数の導入孔(図示せず)が形成されている。カート本体72の他方側の側板72bには、冷風供給部54の吐出口61に連通した他方側連通路78からの冷風を他方側収納室73bに導入する複数の導入孔(図示せず)が形成されている。
【0045】
収納室部67は、キャスタ81を有する走行可能な本体82を備え、この本体82内にはカート部収納室83が形成されている。また、収納室部67は、カート部収納室83の前面開口部84を開閉する扉85と、カート部収納室83の後面開口部86を開閉する扉87とを備えている。
【0046】
なお、本体82の一方側の側板82aとカート本体72の一方側の側板72aとの間の空間部にて一方側連通路77が構成され、本体82の他方側の側板82bとカート本体72の他方側の側板72bとの間の空間部にて他方側連通路78が構成されている。
【0047】
そして、このような加熱冷却装置51および配膳車52を使用して食材の再加熱を行なう場合について説明する。
【0048】
食事時までは、図9にその流れを示す冷風の循環供給によって食材(米飯A、主菜および冷菜)をチルド温度帯に冷却保存する。
【0049】
すなわち、配膳車52のカート部66の一方側収納室73aに収納された再加熱用容器1内の米飯Aおよび主菜用容器41,42内の主菜は、加熱冷却装置51の冷風・熱風供給部53の作動に基づく冷風の循環供給によってチルド保存され、また配膳車52のカート部66の他方側収納室73bに収納された冷菜用容器43内の冷菜は、加熱冷却装置51の冷風供給部54の作動に基づく冷風の循環供給によってチルド保存される。
【0050】
その後、予め設定された食事時(配膳時)になると、冷風・熱風供給部53では冷風が熱風に自動的に切り換わり、図9にその流れを示す熱風の循環供給によって、温めて食する食材(米飯Aおよび主菜)のみ、つまり一方側収納室73aに収納した再加熱用容器1内の米飯Aおよび主菜用容器41,42内の主菜を最適温度まで再加熱する。なお、冷して食する食材(冷菜)、つまり他方側収納室73bに収納した冷菜用容器43内の冷菜は、引き続き冷風の循環供給によってチルド温度帯に維持する。
【0051】
ここで、図8に示すように、一方側収納室73aに収納されたトレイ44上の再加熱用容器1内の米飯Aおよび主菜用容器41,42内の主菜は、熱風の循環供給によって導入孔から一方側収納室73aに導入され水平方向に流れる熱風が再加熱用容器1の側面部10に当てられることにより、最適温度まで再加熱される。つまり、再加熱用容器1内の米飯Aおよび主菜用容器41,42内の主菜は、一方側収納室73a内で熱気に包囲されるとともに水平方向に流れる熱風によって再加熱され、最適温度まで温められる。
【0052】
再加熱完了後、作業者は、加熱冷却装置51と配膳車52との連結を解除し、配膳車52を所定位置まで運んだ後、各トレイ44を配膳車52のカート部66のトレイ収納室73内から順次取り出し、各人に1食分の食事として提供する。そして、食事する人は、再加熱用容器1内の米飯Aを食するには、蓋体3を容器本体2の上端部から取り外し、容器本体2つまり内容器7が内部に嵌入された外容器6を手にもって、内容器7内の米飯である食材Aを食べる。
【0053】
そして、このような再加熱方法によれば、再加熱用容器1が側面部10内に空気層8を有した構成、つまり外容器6の側板部14の内側面と内容器7の側板部24の外側面との間に空気層8が形成されている構成であるため、水平方向に流れる熱風が外容器6の側板部14の外側面(側面部10の外面)に集中して当てられている状態の中で、内容器7内の中心付近の米飯Aが十分に温まるまで加熱しても、内容器7の側板部24の内側面付近の米飯が熱を受け過ぎてカリカリになるようなことがなく、水平方向に流れる熱風によって米飯Aを適切に再加熱できる。
【0054】
また、水平方向に流れる熱風が脚部17の熱風通し用開口部16を通って熱風通し用孔部12側に供給されるため、水平方向に流れる熱風が内容器7の底板部23と接触して内容器7の下部からも程よく加熱でき、水平方向に流れる熱風によって米飯Aをより一層適切に再加熱できる。
【0055】
さらに、内容器7の鍔部25が外容器6の側板部14の上端部上に載置されているため、内容器7の上端部と外容器6の上端部との間から空気層8の空気が容器本体2外に流出するのを防止でき、再加熱用容器1の側面部10において水平方向に流れる熱風から受ける熱の影響を和らげることによって米飯Aをより一層適切に再加熱できる。
【0056】
また、内容器7が側板部24と鍔部25との間に設けられ厚さ寸法が空気層8の厚さ寸法と略同じ環状形状に形成された環状凸部27を有するため、空気層8の厚さ寸法が容器本体2の全周にわたって均一になり、再加熱用容器1の側面においてどの方向からも水平方向に流れる熱風によって米飯Aをむらなく適切に再加熱でき、また環状凸部27は鍔部25とともに空気層8の空気が容器本体2外に流出するのを防止できる。
【0057】
さらに、蓋体3が蓋板部31に下方に向って突設され内容器7の側板部24の上端部内側面と近接対向する環状凸部33を有するため、再加熱時に米飯Aから発生する蒸気が蓋体3と内容器7の上端部との間から逃げにくく、水平方向に流れる熱風によって米飯Aを効果的に再加熱できる。
【0058】
また一方で、外容器6の複数の凸部19と内容器7の複数の凹部29とが嵌合して内容器7の外容器6に対する回動が規制されるため、再加熱した内容器7内の米飯Aを食する際に、内容器7が外容器6に対して回動してしまうことを防止できる。すなわち例えば内容器7内の米飯Aを食べている途中で、手で持っている外容器6の中で内容器7が回ってしまうことがない。
【0059】
なお、再加熱用容器1の脚部17は、複数の脚板18を有するものには限定されず、例えば略円筒状の筒状脚を有し、この筒状脚に熱風通し用開口部を内外周面に貫通して形成したもの等でもよい。
【0060】
また、蓋体3は、容器本体2の上端部に載置して装着するものには限定されず、例えば容器本体2の上端部に嵌着するもの等でもよく、また容器本体2に対して回動により脱着するもの等でもよい。
【0061】
さらに、空気層8を容器本体2の全周にわたって均一に維持する空気層維持部は、例えば内容器7の側板部24の上下方向中間部外側面(下端部外側面)に突設された環状凸部、或いは、外容器6の側板部14の上端部内側面(上下方向中間部外側面、下端部内側面)に突設された環状凸部でもよく、また環状でなく複数の凸部分からなるもの等でもよい。
【0062】
また、容器本体2は、外容器6と内容器7とが一体化されたものでもよく、例えば外容器6と内容器7とを一体に形成したものや、それぞれ別体に形成した外容器6および内容器7を互いに固着したもの等でもよい。
【0063】
さらに、外容器6が凸部19を有しかつ内容器7が凹部29を有する構成には限定されず、例えば外容器6が凹状の一方側係合部である凹部を有しかつ内容器7が凸状の一方側係合部である凸部を有する構成等でもよい。
【0064】
また、加熱冷却装置51および配膳車52を使用する再加熱方法には限定されず、例えば加熱冷却装置に形成されたトレイ収納室にトレイ44を収納して米飯等の食材を再加熱する方法でもよい。
【0065】
また一方、再加熱用容器1は、外容器6の凸部19と内容器7の凹部29との嵌合により内容器7の外容器6に対する回動が規制される構成には限定されず、例えば図11ないし図13に示す形状のものでもよい。
【0066】
すなわち図11ないし図13に示す再加熱用容器1では、外容器6の底板部13の中央部に多角形状、例えば正八角形状の熱風通し用孔部12が上下面に貫通して形成され、底板部13の熱風通し用孔部12に臨んだ内周端部が回動規制用の一方側係合部である嵌合受け部91となっている。
【0067】
また、この再加熱用容器1では、内容器7の底板部23の下面に、熱風通し用孔部12に挿入されて嵌合受け部91と嵌脱可能に嵌合して内容器7の外容器6に対する相対的な回動を規制する他方側係合部である嵌合部92が下方に向って突設されている。この嵌合部92は、嵌合受け部91と嵌脱可能に嵌合する形状、つまり熱風通し用孔部12に対応した多角形状、例えば正八角形状で、かつ環状に形成されている。
【0068】
そして、外容器6内に内容器7を入れ、嵌合部92を熱風通し用孔部12に挿入することにより外容器6の嵌合受け部91と内容器7の嵌合部92とを互いに嵌合させると、この嵌合により内容器7の外容器6に対する相対的な回動が規制される。すなわち嵌合受け部91と嵌合部92とが互いに嵌合した状態では、内容器7は、外容器6に対してこの外容器6内で上下方向の軸線を中心として水平方向に回動することが規制されるため、例えば内容器7内の米飯Aを食べている途中で手で持っている外容器6の中で内容器7が回ってしまうことがない。
【0069】
なお、熱風通し用孔部12や嵌合部92の多角形状は、例えば正六角形状や、正十角形状等でもよいが、角数の多い多角形状とした方が外容器6の嵌合受け部91と内容器7の嵌合部92との嵌合を容易とする点から好ましい。
【符号の説明】
【0070】
1 再加熱用容器
2 容器本体
3 蓋体
4 上面開口部
6 外容器
7 内容器
8 空気層
9 空間部
10 側面部
12 熱風通し用孔部
13 外容器の底板部
14 外容器の側板部
16 熱風通し用開口部
17 脚部
23 内容器の底板部
24 内容器の側板部
25 鍔部
92 嵌合部
A 食材である米飯
【特許請求の範囲】
【請求項1】
側面部内に空気層を有する再加熱用容器内に収容された食材を再加熱する再加熱方法であって、
前記再加熱用容器内の食材を冷却保存し、
水平方向に流れる熱風を前記再加熱用容器の側面部に当てることにより、冷却保存していた食材を再加熱する
ことを特徴とする再加熱方法。
【請求項2】
側面部内に空気層を有する再加熱用容器内に収容された食材を再加熱する再加熱方法であって、
食事時まで冷風の循環供給によって前記再加熱用容器内の食材を冷却保存し、
食事時になると熱風の循環供給によって水平方向に流れる熱風を前記再加熱用容器の側面部に当てることにより、冷却保存していた食材を再加熱する
ことを特徴とする再加熱方法。
【請求項3】
再加熱用容器は、
上面開口部を有する容器本体と、
この容器本体の前記上面開口部を開閉する蓋体とを具備し、
前記容器本体は、
上面開口状の外容器と、
食材が収容される上面開口状の内容器と、
前記外容器の内側面と前記内容器の外側面との間に位置し、空気層を形成する空間部とを備える
ことを特徴とする請求項1または2記載の再加熱方法。
【請求項4】
外容器は、
熱風通し用孔部が形成された底板部と、
この底板部の外周端部に上方に向って突設された側板部と、
前記底板部に下方に向って突設され、熱風通し用開口部を有する脚部とを有し、
内容器は、
前記熱風通し用孔部と対向する底板部と、
この底板部の外周端部に上方に向って突設された側板部と、
この側板部の上端部に外側方に向って突設され、前記外容器の前記側板部の上端部上に位置する鍔部とを有する
ことを特徴とする請求項3記載の再加熱方法。
【請求項5】
外容器の底板部には、多角形状の熱風通し用孔部が形成され、
内容器の底板部には、前記外容器の前記底板部の前記熱風通し用孔部に臨んだ内周端部と嵌合して前記内容器の前記外容器に対する回動を規制する多角形状の嵌合部が設けられている
ことを特徴とする請求項4記載の再加熱方法。
【請求項1】
側面部内に空気層を有する再加熱用容器内に収容された食材を再加熱する再加熱方法であって、
前記再加熱用容器内の食材を冷却保存し、
水平方向に流れる熱風を前記再加熱用容器の側面部に当てることにより、冷却保存していた食材を再加熱する
ことを特徴とする再加熱方法。
【請求項2】
側面部内に空気層を有する再加熱用容器内に収容された食材を再加熱する再加熱方法であって、
食事時まで冷風の循環供給によって前記再加熱用容器内の食材を冷却保存し、
食事時になると熱風の循環供給によって水平方向に流れる熱風を前記再加熱用容器の側面部に当てることにより、冷却保存していた食材を再加熱する
ことを特徴とする再加熱方法。
【請求項3】
再加熱用容器は、
上面開口部を有する容器本体と、
この容器本体の前記上面開口部を開閉する蓋体とを具備し、
前記容器本体は、
上面開口状の外容器と、
食材が収容される上面開口状の内容器と、
前記外容器の内側面と前記内容器の外側面との間に位置し、空気層を形成する空間部とを備える
ことを特徴とする請求項1または2記載の再加熱方法。
【請求項4】
外容器は、
熱風通し用孔部が形成された底板部と、
この底板部の外周端部に上方に向って突設された側板部と、
前記底板部に下方に向って突設され、熱風通し用開口部を有する脚部とを有し、
内容器は、
前記熱風通し用孔部と対向する底板部と、
この底板部の外周端部に上方に向って突設された側板部と、
この側板部の上端部に外側方に向って突設され、前記外容器の前記側板部の上端部上に位置する鍔部とを有する
ことを特徴とする請求項3記載の再加熱方法。
【請求項5】
外容器の底板部には、多角形状の熱風通し用孔部が形成され、
内容器の底板部には、前記外容器の前記底板部の前記熱風通し用孔部に臨んだ内周端部と嵌合して前記内容器の前記外容器に対する回動を規制する多角形状の嵌合部が設けられている
ことを特徴とする請求項4記載の再加熱方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−162004(P2010−162004A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−9104(P2009−9104)
【出願日】平成21年1月19日(2009.1.19)
【出願人】(000116699)株式会社アイホー (65)
【出願人】(000176176)三信化工株式会社 (34)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月19日(2009.1.19)
【出願人】(000116699)株式会社アイホー (65)
【出願人】(000176176)三信化工株式会社 (34)
【Fターム(参考)】
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