説明

再帰反射塗料及び構造物に再帰反射塗料を塗布する方法

ある量の再帰反射粒体は、各々の屈折率が少なくとも約1.5のガラス部材を含む。その量の再帰反射粒体を、構造物の表面に塗布されたバインダー材料に部分的に埋め込むことにより視覚的補助を得ることができる。構造物は、その構造物の少なくとも一部分上に画定された傾斜面を有する再帰反射面を含む。再帰反射面は、構造物の傾斜面の少なくとも一部分上に塗布されたバインダー材料も含む。バインダー材料の厚み寸法は、少なくとも約10ミルである。再帰反射面は、バインダー材料に部分的に埋め込まれた複数の再帰反射粒体をさらに含む。複数の再帰反射粒体は、バインダー材料に埋め込まれるときの密度が少なくとも約0.06ポンド/平方フィートである。各々の再帰反射粒体は、屈折率が少なくとも約1.5のガラス部材を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して反射材料に関し、より具体的には、再帰反射(retroreflective)塗料、及び表面に再帰反射塗料を塗布する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
道路並びに高速道路沿いの様々な構造物及び設備(improvements)により、自動車運転者に衝突の危険が生じる可能性がある。ガードレール、ジャージー型壁(Jersey walls)、橋台、及び車線に隣接する他の設備が十分に目立たないと、潜在的な危険が生じる。さらに、縁石、車止め及び電柱などの設備により、自動車運転者に予想外の危険が生じる恐れがある。沿道の危険物との衝突リスクは、暗くなる状況が危険物目視をより困難にする夕方の時間帯に増大する可能性がある。頭上の点灯により沿道の危険物を照明することは、常に可能である又は経済的に実現可能であるとは限らない。したがって、沿道の多くの構造物及び設備は、車両のヘッドランプからの光を反射するある種の反射材料を含んでいる。光の反射は、運転者が沿道の危険物を間に合うように識別することにより、これらとの衝突を安全に避けるのに役立っている。
【0003】
沿道の危険要因の夜間視認性を向上させるために、再帰反射材料が危険物の表面に塗布されてきた。再帰反射材料は、光を最小限の散乱で光源に戻すため、好ましい材料である。場合によっては、再帰反射材料は、道路用塗料などの液体又は流体のバインダー層と共に保持される複数の反射要素を含んでいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
反射要素及び流体のバインダーを完全に水平ではない表面に塗布する場合には、問題が生じる。水平ではない部分を有している平坦、湾曲又は凹凸のいずれかの表面(以下、一括して「傾斜面」と呼ぶ)は、バインダーが硬化する前に液体バインダーを表面から流れ落としてしまう可能性がある。再帰反射塗料がガラスビーズの様な反射材料を含有していると、ビーズが、傾斜面に十分に接着しない可能性がある。ビーズが表面に接着するとしても、ビーズ及びバインダー材料は、重力下で徐々に定着するので、表面から恐らく垂れることもありうる。重力作用の力及び他の因子が、傾斜面上での適当な再帰反射層の形成を妨げる可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
再帰反射塗料を傾斜面に塗布する際に遭遇する問題は、多くの点で、本発明により解決される。本発明の第1の態様において、ある量の再帰反射粒体は、各々が少なくとも約1.5の屈折率を有するガラス部材を含む。その量の再帰反射粒体の少なくとも約50%の最大幅は、0.012インチ超である。その量の再帰反射粒体は、構造物の表面に塗布するバインダー材料に部分的に埋め込むことができる。
【0006】
本発明の第2の態様において、構造物は、前記構造物の少なくとも一部分上に画定された傾斜面を有する再帰反射面を含む。再帰反射面は、構造物の傾斜面の少なくとも一部分に塗布されたバインダー材料も含んでおり、そこにおけるバインダー材料の厚み寸法は、少なくとも約10ミルである。再帰反射面は、さらに、バインダー材料に部分的に埋め込まれた複数の再帰反射粒体を含む。複数の再帰反射粒体は、少なくとも約0.06ポンド/平方フィートの密度でバインダー材料に埋め込まれる。各々の再帰反射粒体は、少なくとも約1.5の屈折率を有するガラス部材を含む。
【0007】
本発明の第3の態様において、構造物の傾斜面に再帰反射面を塗布する方法は、傾斜面の少なくとも一部分にバインダー材料を塗布するステップを含み、塗布されるバインダー材料の厚み寸法は、少なくとも約10ミルである。この方法は、バインダー材料の厚み寸法内に複数の再帰反射粒体を、少なくとも部分的に埋め込むステップも含む。複数の再帰反射粒体は、バインダー材料内に埋め込まれたとき、密度が少なくとも約0.06ポンド/平方フィートである。各々の再帰反射粒体は、屈折率が少なくとも約1.5で直径が約0.012インチ超のガラス部材を含む。
【0008】
本発明の第4の態様において、バインダー材料に部分的に埋め込むための再帰反射粒体は、少なくとも約1.5の屈折率と最大幅が少なくとも約0.012インチのガラス部材を含む。粒体は、傾斜面に塗布し得るバインダー材料に、部分的に埋め込むための形状をしている。
【0009】
前述の概要及び以下の記載は、以下の作図と併せて検討するとき、より良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一つの例示的な実施形態による、再帰反射面を有する構造物の斜視図である。
【図2】図1の再帰反射面の拡大図である。
【図3】本発明の別の例示的な実施形態による、再帰反射面を有する構造物の斜視図である。
【図4】本発明の別の例示的な実施形態による、傾斜面に再帰反射材料を塗布する方法を示した上部概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、具体的な実施形態に関して、本明細書において例示し、記載しているが、本発明を示した細部に制限することを意図していない。むしろ、特許請求の範囲の均等物の範囲及び領域内において、本発明から逸脱することなく、その細部に様々な変更を行ってもよい。
【0012】
再帰反射塗料を傾斜面に塗布する際に遭遇する問題は、物理的パラメーターの特定の組合せを有する再帰反射材料を利用する本発明により、多くの点で解決される。再帰反射材料を、バインダー材料上に塗布し、傾斜面で通常遭遇する多くの問題を克服する再帰反射塗料を形成する。再帰反射塗料は、ジャージー型壁の傾斜面、従来のガードレールのW形状の輪郭部又は他の傾斜面などの任意の傾斜面に塗布することができる。好ましい実施形態において、再帰反射材料は、事前に選択された、とりわけ屈折率とサイズ分布を有するある量のガラスビーズから成る。ガラスビーズは、指定された厚みのバインダー材料上に塗布される。バインダー材料の厚み、粘度及び他の物理的性質に基づき、ガラスビーズをバインダー材料中に部分的に埋め込んで固定し、光を反射するために各々のビーズの一部分がバインダー層の表面から突出するように、塗料を傾斜面に塗布することができる。
【0013】
ここで、作図全般、とりわけ図1を参照すると、本発明の一つの例示的な実施形態に従って、再帰反射塗料が塗布された構造物が示されている。この構造物は、傾斜面110を有するコンクリート製のジャージー型壁又はジャージー型防護柵100である。ジャージー型壁100は、一般に、車線と並んで設置するように設計され、交通誘導、又は他の車線から車線を分離するために使用することができる。再帰反射ストライプ又はライン200は、傾斜面110の頂部近くに塗布され、傾斜面110に沿って長手方向に延在している。この配置で、再帰反射ストライプ200は、通過する車両からの光を受けて自動車運転者に光を反射させ、自動車運転者にジャージー型壁100の位置を警告する。
【0014】
本発明の再帰反射材料は、沿道の構造物の1つ又は複数の側面に塗布して、暗がりの状況にある構造物の可視性を高めることができる。例えば、ストライプ200は、傾斜面110及びジャージー型壁100の端壁120に沿って延在する。このストライプの配置は、端壁120が対向交通と向かい合う、列の端に置かれたジャージー型壁の区間にあるのが望ましいと思われる。様々なストライプ又はパターンを、本発明により使用することができ、作図中で図示した形状に限定される必要はない。
【0015】
再帰反射ストライプ200は、塗料210を傾斜面110に塗布することにより形成される。塗料210は、バインダー材料層の中に一緒に保持されたある量の再帰反射粒体を含む。本発明による再帰反射粒体については、種々の異なる再帰反射材料又は材料の組合せが挙げられる。例えば、再帰反射粒体のサイズ、形状及び屈折率が全て同じであってもよい。一方、再帰反射粒体を、サイズ、形状及び屈折率が異なる種々の再帰反射要素の混合物としてもよい。
【0016】
図2は、再帰反射塗料210の拡大図であり、バインダー層220中に一緒に保持された再帰反射粒体の集まりを示している。種々の再帰反射粒体を、本発明により使用することができる。再帰反射塗料210は、バインダー層230全体に散在したある量のガラスビーズ230を含有する。各々のガラスビーズ230は球形であり、屈折率が少なくとも約1.5、好ましくは少なくとも約1.7、さらに好ましくは少なくとも約1.9である。好ましい実施形態において、塗料210は、米国ペンシルバニア州、MalvernにあるPotters Industries Inc.により販売されている、商標Ultra1.9(登録商標)の再帰反射ガラスビーズ、又は同等なガラスビーズを含有する。塗料210は、これも米国ペンシルバニア州、MalvernにあるPotters Industries Inc.により販売されている、商標VISIBEAD(登録商標)又は商標VISIBEAD(登録商標)PLUSIIのガラス球体を含有してもよい。代わりに、又は前述に加えて、塗料210は、米国特許公開第2008/0253833号に示され記載されているものなどの、凝集したガラスビーズを含有してもよい。
【0017】
ビーズ230は、完全ではないが部分的にバインダー層220に埋め込まれており、その結果、各々のビーズの露出部が、バインダー層の表面から外側に突出する。各々のビーズの露出部は、ビーズの内面に入射光の焦点を合わせて、そこで、明黄色又は白色の道路用塗料の場合があるバインダー層の色を照らす。ビーズは、この光を反射してその供給源に向かって返す。好ましい実施形態において、ビーズ230は、バインダー材料がビーズ露出部へ接着したりさもなくばこれを覆うことを防止する、疎水性の塗料又は他の表面処理剤で被覆される。ビーズの露出部に堆積するバインダー材料は、ビーズの再帰反射率を減少させる可能性がある。
【0018】
本発明の再帰反射塗料は、これらだけに限定されないが、ジャージー型壁、交通分離帯、防護柵、橋台、スピードバンプ、料金所、電柱、道路案内標識、車止め、消火栓、敷石、縁石、中央分離帯、歩道及び横断歩道などの、車両交通付近の様々な構造物又は設備の水平又は傾斜面に塗布することができる。本発明による塗料は、存在している構造物の現場で塗布してもよい。別法として、本発明による沿道の構造物は、車両交通付近に設置する前に製作するか、再帰反射面と一体にしたプレハブ方式で作ることができる。
【0019】
ここで図3を参照すると、本発明の別の例示的な実施形態による、鋼製ガードレール300が示されている。ガードレール300には、ガードレールの中央部に沿って塗布された再帰反射ストライプ400がある。ストライプ400は、ガードレールの不規則に形づくられた輪郭に接着する、再帰反射塗料410から形成される。上述の通り、再帰反射ストライプ400は、ガードレールが製作された時点で、又は設置された後で使用中にガードレール300に塗布してもよい。
【0020】
本発明により使用されるビーズの直径は、様々な大きさにすることができ、一つのサイズである必要はない。結果を変化させて、異なる粒径組成のガラスビーズを使用してもよい。次の表は、ガラスビーズの粒径組成の好ましい範囲の概要を示している。
【表1】

【0021】
上の表で概要を示した粒度分布は、ふるい分析(sieve analysis)に基づいて測定することができる。表の左の欄は、米国篩のサイズを一覧表示し、右の欄は、左の欄に列挙した対応する篩(又は、一番下の行は受け皿(pan))により保持されたガラスビーズの、およその重量%の概要を示している。ビーズの約半分は米国篩50番によって保持されるので、これらは、0.0117インチよりも大きいサイズである。ガラスビーズの約0〜5%は米国篩100番を通過し受け皿へ移行したので、0.0059インチよりも小さいサイズである。
【0022】
種々のバインダー材料を、バインダー層220に使用することができ、これらとしては、限定されないが、水性塗料、エポキシ樹脂、ポリエステル、熱可塑性樹脂、PMMA、ポリウレタン、ポリウレア及びVOC対応塗料が挙げられる。ビーズ230は、再帰反射面を製作するのに適した任意の被覆割合又は密度で塗布することができる。ビーズ230をバインダー層の約0.15ポンド/平方フィートの密度で塗布した場合に、良好な結果が観察された。バインダー層の0.15ポンド/平方フィートより低いか又は高い密度で塗布したビーズも、良好な結果を達成できる。ビーズ230は、比較的薄いバインダー材料層に塗布することができる。好ましくは、バインダー層220の厚みは、約10ミル(0.010インチ)から約12ミル(0.012インチ)の間である。
【0023】
ビーズ径、屈折率及びバインダー層の厚みの組合せは、湿潤状態、乾燥状態、晴天条件又は霧の深い条件下での、再帰反射面の非常に高い耐久性及び高輝度の集合的な一因となる。ビーズは、他の再帰反射材料に比べ比較的大きいが、重力下で傾斜面に沈下したり滑り落ちたりするほど重くはない。比較的薄いバインダー層は、部分的に埋め込まれた状態のビーズを保持するのに十分な厚さである。
【0024】
塗料は、好ましくは連続工程で塗布される。バインダー層を傾斜面上に塗布し、続いて、ガラスビーズなどの再帰反射材料を塗布する。ガラスビーズは、米国特許第7,429,146号に示され記載されている装置及び方法を用いて、バインダー層上に塗布してもよく、その内容は、その全てがあらゆる目的のために参照によって本明細書に組み込まれている。
【0025】
ここで図4を参照して、本発明による、再帰反射塗料を傾斜面に塗布する好ましい方法を記載する。図4は、傾斜壁面Wに塗布されたバインダー層220にガラスビーズ230を塗布する方法を示す、概略俯瞰図である。上述のように、バインダー層220は、好ましくは、約10ミル(0.010インチ)から約12ミル(0.012インチ)の間の厚さに塗布する。この範囲の厚みは、所望の粒径範囲のガラスビーズを埋め込むのに十分な厚みであり、他方、重力下で傾斜面からこの層を流れ落とすような厚みではないことが分かった。
【0026】
ガラスビーズ230は、壁面Wの長さに平行な経路に沿って移動するノズルNを用いて塗布する。ノズルNの移動方向は、矢印Xで示されている。ノズルNの向きは、壁面Wに沿って移動するとき、固定されている。向きが固定されたノズルNから、壁面Wの長手軸に対して鋭角のθで、ガラスビーズが排出される。
【0027】
好ましい粒径組成のガラスビーズは、角度θを好ましい範囲内で制御する場合、バインダー層に、終始所望の深さで埋め込めることが分かった。ノズルの角度θが好ましい範囲よりも小さいと、バインダー層に所望の深さで埋め込む十分な力でビーズがバインダー層と接触しない。ノズルの角度θが好ましい範囲を超える場合には、ビーズは、壁面からより偏向したり跳ね返ったりする可能性が高い。好ましくは、ノズルの角度θは約30度から約50度の間である。より好ましくは、ノズルの角度θは約40度から約50度の間である。さらに好ましくは、ノズルの角度θは約40度から約45度の間である。
【0028】
ビーズをノズルの移動方向から逸れた方向に排出すると、バインダー層の飛び散りを減らして、ガラスビーズが埋め込まれることも分かった。図4では、この例が示されており、ビーズ230がノズルNの移動方向Xから逸れた方向に噴射されている。すなわち、方向XをノズルNの前進方向と見なすと、ビーズは、後方に向かう方向にノズルNから排出される。これにより、ビーズの正味の速度が低減され、ビーズがバインダーと過剰な速度で接触する場合に起こる可能性に比べて、飛び散ることが少なくなるかまったくなくなる。
【0029】
ここまでは、再帰反射塗料及びこれを塗布する方法を、塗料を傾斜壁に塗布する文脈で説明してきた。この説明は、同じ塗料と方法を水平面に用いることはできないということを意図していない。さらに、この塗料及び方法を、大きな角度の傾斜面を有する表面だけに制限することを意図していない。さらに、この塗料及び方法を、構造物、設備又は他の据置型の物体だけに制限することを意図していない。したがって、この塗料及び方法は、ランプウェイ(ramps)などの緩やかに傾斜した表面ばかりでなく、路面、歩道及び中央分離帯などの完全に水平な表面に適用することができる。本発明によれば、再帰反射塗料及び塗布方法を、水平面又は傾斜面を示す任意の構造物、設備又は物体の可視性を高めるために使用することができる。この塗料及び塗布方法は、平坦面、湾曲面又は凹凸面上で使用することができる。
【0030】
本発明の好ましい実施形態を、本明細書に示し説明してきたが、このような実施形態は、ほんの一例としてのみ提供されていることを理解されるであろう。多数の変動、変化及び置換が、本発明の本質から逸脱することなく、当業者に思い当たるであろう。したがって、添付されている特許請求の範囲は、本発明の本質及び範囲内に入るこのような全ての変動を包含することが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造物の表面に塗布されているバインダー材料中に部分的に埋め込むためのある量の再帰反射粒体であって、各々の再帰反射粒体が、少なくとも約1.5の屈折率のガラス部材を含み、その量の再帰反射粒体の少なくとも約50%が、バインダー材料に部分的に埋め込むために0.012インチ超の最大幅を有する再帰反射粒体。
【請求項2】
バインダー材料の100平方フィート当たり約15ポンドの密度で塗布される、請求項1に記載のある量の再帰反射粒体。
【請求項3】
以下の粒径分布:
【表1】


を有する、請求項1に記載のある量の再帰反射粒体。
【請求項4】
再帰反射面を有する構造物であって、
再帰反射面が、
前記構造物の少なくとも一部分上で画定された傾斜面、
構造物の傾斜面の少なくとも一部分に塗布され、厚み寸法が少なくとも約10ミルであるバインダー材料、及び
前記バインダー材料の厚み寸法内に部分的に埋め込まれ、前記バインダー材料に埋め込まれたときの密度が、約0.15ポンド/平方フィートである複数の再帰反射粒体を含み、
前記粒体は、相互に緊密に維持され、
各再帰反射粒体が、少なくとも約1.5の屈折率を有するガラス部材を含む、上記構造物。
【請求項5】
前記バインダー材料の厚み寸法が約10ミルから約12ミルの間にある、請求項4に記載の構造物。
【請求項6】
ガードレールである、請求項4に記載の構造物。
【請求項7】
ジャージー型防護柵、ジャージー型壁又はK型防護柵である、請求項4に記載の構造物。
【請求項8】
構造物の傾斜面に再帰反射面を塗布する方法であって、
バインダー材料を傾斜面の少なくとも一部分に塗布するステップであって、塗布されたバインダー材料の厚み寸法が、少なくとも約10ミルであるステップ、及び
バインダー材料の厚み寸法内に、少なくとも部分的に複数の再帰反射粒体を埋め込むステップであって、前記バインダー材料に埋め込まれるときの複数の再帰反射粒体の密度が、少なくとも約0.06ポンド/平方フィートであり、各再帰反射粒体が、少なくとも約1.5の屈折率と約0.012インチ超の直径を有するガラス部材を含むステップを含む、上記方法。
【請求項9】
バインダー材料を塗布するステップが、厚み寸法が約10ミルから約12ミルの間にあるバインダー材料を塗布することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
バインダー材料を塗布するステップが、バインダー材料を、構造物の長さに沿って概して水平方向に塗布することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
複数の再帰反射粒体を埋め込むステップが、構造物に対する第1の方向に移動し、放出方向が第1の方向から逸れた第2の方向にあるノズルから、前記再帰反射粒体を傾斜面上に放出するステップを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
複数の再帰反射粒体を埋め込むステップが、傾斜面に対して鋭角に合わせた放出方向に向けたノズルから、傾斜面上に前記再帰反射粒体を塗布するステップを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
鋭角が、傾斜面に対して約30度から約50度の間にある、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
鋭角が、傾斜面に対して約40度から約50度の間にある、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
鋭角が、傾斜面に対して約45度である、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
再帰反射粒体を塗布する間、ノズルが構造物に対する第1の方向に移動する、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
ノズルを、ノズルの移動方向から逸れた方向に向けた放出方向に合わせる、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
構造物の傾斜面上に画定されたバインダー材料に部分的に埋め込むための再帰反射粒体であって、バインダー材料に部分的に埋め込まれるように構成された粒体中に、少なくとも約1.5の屈折率と少なくとも約0.012インチの最大幅を有するガラス部材を含む、上記再帰反射粒体。
【請求項19】
再帰反射塗料を作製し、傾斜面に塗布するためのキットであって、請求項18に記載のある量の再帰反射粒体と、前記ある量の再帰反射粒体を埋め込もうとするバインダー材料の所定量とを含む、上記キット。
【請求項20】
ある量の再帰反射粒体が、以下の粒径分布:
【表2】


を有する、請求項19に記載のキット。
【請求項21】
屈折率が少なくとも1.9であり、バインダー材料の粒体表面への接着を実質的に防止する疎水性塗料を有する、請求項1に記載のある量の再帰反射粒体。
【請求項22】
厚みが、約10ミルから約12ミルの間にあるバインダー層、及び
最小屈折率が少なくとも約1.5である複数のガラスビーズ
を含み、複数のガラスビーズが、表面塗膜の100平方フィート当たり約15ポンドの密度でバインダー層中に分散している、
再帰反射表面塗膜。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−508285(P2011−508285A)
【公表日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−540960(P2010−540960)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【国際出願番号】PCT/US2009/062729
【国際公開番号】WO2010/051432
【国際公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【出願人】(510140674)ポッターズ インダストリーズ インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】