説明

再生装置、プログラム

順序情報に従い、パッケージメディア2に記録されている複数コンテンツを再生する再生装置である。パッケージメディア2以外のレコーダブル型記録媒体(HD3,メモリカード)から順序情報を検出し、検出された順序情報を、パッケージ内のコンテンツと対応づけて示す動的メニューを表示する。動的メニューに表示された順序情報の何れかを、選択する操作をユーザから受け付けて、受け付けられた順序情報に従い、パッケージに記録されている複数コンテンツを再生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、パッケージメディア等のリードオンリー型記録媒体に記録されているコンテンツを再生する再生装置に関する。
【背景技術】
パッケージメディアにおけるコンテンツは、暗号化されてコピー不可能な状態で記録されて、市場で取り引きされる。コピーが不可能なので、ユーザはパッケージメディアに記録されたコンテンツをハードディスクに取り込み、自由に編集するという楽しみ方はできない。
こうしたコピー規制の下におけるパッケージメディアの楽しみ方に、再生装置のプログラミング機能を利用した再生がある。プログラミング機能とは、パッケージメディアに記録されている複数コンテンツの再生順序を指定する操作をユーザから受け付けて、再生順序を示す順序情報を作成し、これを再生装置のメモリに格納しておいて、この再生順序に基づき、コンテンツを再生させる機能である。
かかるプログラミング機能によりユーザは、パッケージメディアにはない、自分だけのオリジナルな再生順序でコンテンツを再生させることができ、ユーザはディスクジョッキーになった気分に浸ることができる。
しかしながら、かかる順序情報は再生装置側のメモリに格納されており、パッケージメディアとは別個に管理されるため、ユーザは、メモリに格納されている順序情報が、どのパッケージメディアに対応しているかをしっかりと記憶しておかねば、再生に順序情報を利用することができない。このように順序情報は、ユーザの記憶というあやふやなものの上に成り立っていたので、月日の移り変わりにより、ユーザがプログラミングを行ったこと自体を忘却してしまえば、順序情報は活用されることなく埋もれてしまうこと多かった。従来のプログラミング機能による順序情報の利用は、プログラミングを行ったその場限りの利用であり、順序情報を格納しておいて情報資産として活用するとの考えは存在しなかった。
【発明の開示】
本発明の目的は、ユーザがプログラミング機能を駆使して作成した順序情報が活用される機会を、増やすことができる再生装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る再生装置は、レコーダブル型記録媒体から順序情報を検出する検出手段と、検出された順序情報を、リードオンリー型記録媒体と対応づけて示す動的メニューを表示する表示手段と、動的メニューに表示された順序情報を選択する操作をユーザから受け付ける受付手段と、受け付けられた順序情報に従い、リードオンリー型記録媒体に記録されている複数コンテンツを再生する再生手段とを備えることを特徴とする再生装置により達成される。
リードオンリー型記録媒体に記録されているコンテンツを、再生装置がアクセス可能なレコーダブル型記録媒体に順序情報と対応づけて一覧表示するので、プログラミング機能により作成された順序情報の存在をユーザに思い出させることができる。
ユーザは、再生装置がアクセス可能な記録媒体上の順序情報と、パッケージメディア上のコンテンツとを対等に認識することができるので、光ディスクに記録されているコンテンツを、自分が編集したような気分になれる。
パッケージメディアに記録された複数コンテンツのうち、どれをどのような順序で再生させるかという選曲のセンスで自己表現を行う若者に多いに歓迎されるので、様々なアーティストのミュージッククリップを再生する際、その真価が発揮される。故にミュージッククリップ集の販売を促進することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明に係る再生装置が利用されるシステムを示す図である。
図2は、順序情報ファイルの一例を示す図である。
図3はパッケージメディア2を示す図である。
図4は、再生装置の内部構成を示す図である。
図5は、管理ファイルを構成するファイルパスについての一例を示す図である。
図6は、動的メニューの一例を示す図である。
図7は、スタートアッププログラム8の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
以降、図面を参照しながら、本発明に係る再生装置の実施形態について説明する。図1は、本発明に係る再生装置が利用されるシステムを示す図である。本実施形態に係る再生装置1は、パッケージメディア2をローディングして再生する装置であり、HD3を内蔵しており、SDメモリカード4を装着することができる。
そしてホームネットワークを介して家庭に存在する他の機器(パーソナルコンピュータ5)と接続されている。またインターネットを介して外部サーバ6、7と接続している。再生装置1は、ホームネットワーク、インターネットと接続されており、パッケージメディア2を装填してパッケージメディア2に記録されているコンテンツを再生する。この再生装置1による再生には、再生装置の出力端子を介してテレビに映像信号を出力させるというものや、ホームネットワークを介して他の機器に映像・音声をストリーミング配信するというものがある。
本システムの特徴は、パッケージメディア2に記録されているコンテンツの再生が、順序情報に従って行われる点である。順序情報とは、コンテンツのIDの並びにより、コンテンツの再生順序を示す情報であり、図中のorder001,order002,order003・・・は、この順序情報を格納したファイルである。これら順序情報ファイルは、再生装置内のHD3(Order001)、再生装置に装着されるSDメモリカード4(Order002)、ホームネットワークと接続された機器5内のレコーダブル型記録媒体(Order003,005)、外部サーバ6、7内のレコーダブル型記録媒体(Order004)というように、様々な場所に存在する。
続いて順序情報ファイルについて説明する。図2は、順序情報ファイルの一例を示す図である。本図における順序情報ファイル(Order001,002,003)は、複数コンテンツIDのリスト(B−H−G−F,C−E−K,A−D−I)と、パッケージメディア2のID(AXBXXC)と、題名と(”悲しい時の歌”、”癒してくれる歌”、”Happyな時の歌”)を対応づけたリストである。このパッケージIDは、各コンテンツIDに対応するコンテンツが記録されているパッケージメディア2を特定する。コンテンツIDのリストは、対応するコンテンツの再生順序を意味する。つまりこのリストが順序情報そのものである。このリストは、パッケージメディア2に記録されているコンテンツの再生順序を決定する操作をユーザから受け付けることにより生成される。また順序情報ファイルは、何れかもOrderXXX(XXXは、任意の3桁の数値)という表記のファイル名で管理される。Order001,Order002のようなファイル名以外にも、順序情報の題号に、拡張子を付与したファイル名、つまり”悲しい時の歌.odr”、”癒してくれる歌.odr”というファイル名を順序情報ファイルのファイル名にしてもよい。順序情報ファイルであることを拡張子で識別した場合、ユーザは順序情報ファイルに思い思いのファイル名で順序情報ファイルを識別することができるので意義は大きい。
この順序情報が、再生装置に内蔵されているHD3や、再生装置が接続可能なSDメモリカード4、機器内のレコーダブル記録媒体に存在している。これらのうちどれかの順序情報を用いて、パッケージメディア2に記録されている複数コンテンツの再生が行われるので、再生装置を操作するユーザは色々な再生順序で、パッケージメディア2に記録されているコンテンツを再生させることができる。
続いてパッケージメディア2について説明する。図3はパッケージメディア2を示す図であり、本図に示すようにパッケージメディア2には、複数のコンテンツ(コンテンツA〜L)と共に、スタートアッププログラム8、メニューコールプログラム9が記録されたBD−ROMである。
スタートアッププログラム8は、本パッケージメディア2が再生装置にローディングされた際、再生装置が実行すべきスタートアップ手順を記述したプログラムである。スタートアッププログラム8は、BD−ROM再生装置が解釈可能な記述言語、ページ記述言語、仮想マシン用のプログラミング言語で記述される。
メニューコールプログラム9は、メニューコールがなされた際、実行すべき手順を管理したプログラムである。メニューコールとは、コンテンツの再生中に、ユーザがリモコンのメニューを押下することであり、メニューコールプログラム9は、その押下の際の処理手順を示している。このメニューコールプログラム9もスタートアッププログラム8同様、BD−ROM再生装置が解釈可能な記述言語、ページ記述言語、仮想マシン用のプログラマ言語で記述される。
以上がパッケージメディア2についての説明である。続いて再生装置の内部構成について説明する。図4は、再生装置の内部構成を示す図である。本図に示すように再生装置は、ブラウザ部11、再生部12、管理ファイル13、順序情報ファイル作成部14、順序情報サーチ部15、ダウンロード部16を備える。
ブラウザ部11は、パッケージメディア2に記録されているスタートアッププログラム8を実行することによりメニューを表示し、このメニューに対する操作を受け付ける。
再生部12は、コンテンツを構成するデジタル動画やデジタル音声の復号化を行うデコーダや、暗号化を解除するデスクランブラを備え、上述した信号出力による再生や、ストーリーミング配信による再生を行う。
管理ファイル13は、順序情報ファイルのファイルパスを格納したファイルである。このファイルパスは、ローカルディスク又はネットワークディスクのどのディレクトリに、順序情報が格納されているかを示す。このファイルパスを参照することにより、再生部12は、再生時にあたってローカルディスク/ネットワークディスク上の順序情報ファイルをアクセスすることができる。図5は、管理ファイルを構成するファイルパスについての一例を示す図である。ローカルディスク/ネットワークディスクに順序情報が一切存在しない場合は、この管理ファイルそのものがローカルディスクにない。
順序情報ファイル作成部14は、いわゆるプログラミング機能を実行して順序情報ファイルを生成し、HD3に書き込む。プログラミング機能の実行にあたって、順序情報サーチ部14はパッケージメディア2に記録されているコンテンツを一覧表示し、これらのコンテンツをどのような順序で再生させるかの指定をユーザから受け付ける。例えば「1:コンテンツB」「2:コンテンツH」「3:コンテンツG」「4:コンテンツF」というように受け付ける。こうして再生すべきコンテンツ及び再生順序が特定されれば、パッケージメディア2からパッケージIDを取得して、再生順序を示すコンテンツIDのリスト(例えば図2のB−H−G−F)と、パッケージID(例えば図2のAXBXXC)と、順序情報についてのタイトル(図2の悲しい時の歌)とを組み合わせて順序情報ファイルを得る。
順序情報サーチ部15は、ローカルディスク/ネットワークディスクに散在している順序情報ファイルを探索し、その順序情報ファイルの在処を示すファイルパスを作成する。順序情報ファイルはある決められた書式のファイル名が付されているので、順序情報サーチ部15はこのファイル名をキーワードとしてファイル探索を行い、順序情報ファイルを探し出す。そして順序情報ファイルがあれば、HD3上の管理ファイルに、その順序情報ファイルの在処を示すファイルパスを追加する。この際、HD3上に管理ファイルがないなら、管理ファイルをクリエイトした上で、順序情報ファイルの追加を行う。また順序情報サーチ部15は、パッケージメディア2の制作者と人的・資本的に関連がある外部サーバ6、7上の順序情報ファイルを探索して、この順序情報ファイルの在処を示すファイルパスを作成してHD3に格納させる。これにより、制作者により制作された洗練された再生順序により、パッケージメディア2に記録されたコンテンツの再生を行わせることができる。
ダウンロード部16は、パッケージメディア2の格納内容におけるアップデートバージョンを外部サーバ6、7からダウンロードして、HD3に書き込む。このダウンロードにより、パッケージメディア2に記録されたスタートアッププログラム8、メニューコールプログラム9のアップデートバージョンを得ることができる。そしてその新しいバージョンを用いて、パッケージメディア2に記録されているコンテンツの再生を行うことができる。
またダウンロード部16は、順序情報サーチ部15により作成されたファイルパスに従い、外部サーバ6、7から順序情報ファイルをダウンロードして、HD3に書き込む。外部サーバ6、7からダウンロードされる順序情報ファイルは、順序情報、プロフィール情報を含む。プロフィール情報は、パッケージメディア2に記録されたコンテンツに係るアーティストのプロフィールを示す情報であり、コンテンツの著作権者により作成されたものである。このプロフィール情報をダウンロードしてHD3に書き込むことにより、アーティストの最新のプロフィールを表示することが可能になる。
以上が本発明に係る再生装置の構成である。この再生装置の特徴は、ローカルディスク/ネットワークディスク上に存在する順序情報を示すメニューを動的に作成して表示し、順序情報を選択する点である。動的に作成されるメニューを動的メニューという。この動的メニューの作成にあたって再生部12は、HD3の管理ファイルに格納されている複数ファイルパスに基づき、ローカルディスク、ネットワークディスクにおける順序情報ファイルをアクセスし、それら順序情報ファイルのうち、現在再生装置に装填されるパッケージメディア2に対応するもののみから順序情報を取得するという処理を行う。図6は、動的メニューの一例を示す図である。本図に示すように動的メニューは、基本部と、拡張部とからなる。基本部は、パッケージメディア2に記録されているメニュー画像をそのまま表すものであり、パッケージメディア2の全体再生を受け付けるメニューアイテムim1、パッケージメディア2に記録されている複数コンテンツの選択を受け付けるメニューアイテムim2、パッケージメディア2の扉絵tr1からなる。拡張部は、動的に作成される部分であり、ネットワークディスク/ローカルディスクに記録されている複数コンテンツを象徴する複数アイテムim3,4,5,6,7を含む。また順序情報ファイルにプロフィール情報が存在する場合、プロフィールも併せて表示される。これらアイテムは、順序情報ファイルのファイル名やリスト、題号を表すGUI部品である。
この特徴は、専らパッケージメディア2に記録されたスタートアッププログラム8、メニューコールプログラム9により実現される。図7は、スタートアッププログラム8、メニューコールプログラム9の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS1において基本部のみの動的メニューを表示し、ステップS2において、レコーダブル型記録媒体(HD3)にファイルパスが存在するか否かを判定する。もしファイルパスが一切無ければ、本フローチャートの処理を終了する。
もしファイルパスがあれば、パッケージメディア2のパッケージIDkを取得する(ステップS3)。そして、ステップS4〜ステップS14からなるループ処理により、個々のファイルパスに対応する順序情報ファイルを表示することにより基本部+拡張部とからなる動的メニューの表示を行う。本フローチャートにおける変数iは、このループ処理における制御変数である。
このループ処理において、先ず変数iを”1”に初期化する(ステップS4)。そしてファイルパスiに対応する順序情報ファイルiはパッケージIDkを有するかを判定する(ステップS5)。もし有していなければ、ステップS14に移行して、変数iをインクリメントする。
有していれば、順序情報ファイルはローカルドライブ上のファイル又ネットワークドライブ上のファイルであるかを判定する(ステップS6)。
もしローカルディスクであるなら、ローカルドライブは取り外されているかどうかを判定する(ステップS7)。取り外されていなければファイルパスで指定される順序情報ファイルを”ローカルドライブ上のファイル”を示す態様で表示する(ステップS8)。
取り外されていれば、ファイルパスで指定される順序情報ファイルを、”取り外し”を示す態様で表示する(ステップS9)。ここで”取り外し”を意味する態様とは、明度を落とした、暗いトーンの色彩を意味する。
もしネットワークディスクであるなら、ネットワークドライブはオフラインであるかを判定する(ステップS10)。もしオフラインでないなら、ファイルパスで指定される順序情報ファイルを、”ネットワークドライブ上のファイル”を示す態様で表示する(ステップS11)。”ネットワークドライブ上のファイル”を示す態様とは、”ローカルドライブ上のファイル”を示す態様とは、異なる色彩による表示をいう。
オフラインであるならファイルパスで指定される順序情報ファイルを”オフライン”を示す態様で表示する(ステップS12)。ここで”オフライン”を意味する態様とは、明度を落とした、暗いトーンの色彩を意味する。
このようにして順序情報ファイルに対応するアイテムの表示を終えれば、iが最後のファイルパスであるか否かを判定し、もし異なるなら変数iをインクリメントして(ステップS14)、ステップS5に戻る。
最後のファイルパスであるなら本フローチャートの処理を終える。以上がスタートアップ時の処理手順である。メニューコール時の処理手順は、このスタートアップ時の処理手順と同一であるので、その記載は省略する。
以上のように本実施形態によれば、パッケージメディア2がローディングされた際、又は、ユーザがメニューコールを要求した際に、再生装置は動的メニューを表示するので、ユーザは様々なドライブ上に存在する順序情報ファイルが、あたかもパッケージメディア2上に存在するように感じる。これにより、順序情報ファイルを活用した再生をユーザに実行させることができる。
またスタートアッププログラム8がページ記述言語で記述されている場合、パッケージメディア2が装填されているローカルディスクを共有ドライブにすることにより、ホームネットワークにおける他の機器は、このスタートアッププログラム8をアクセスすることができる。そして動的メニューに対する機器によるアクセスに応じた、ストリーミング配信を再生部12が実行すれば、再生装置の所有者は、自身が作成した順序情報を用いて、パッケージメディア2に記録されているコンテンツを、友人や知人、家族に視聴させることができる。これによりユーザは、ディスクジョッキーになった気分に浸ることができる。
(備考)
以上の説明は、本発明の全ての実施行為の形態を示している訳ではない。下記(A)(B)(C)(D)・・・・・の変更を施した実施行為の形態によっても、本発明の実施は可能となる。本願の請求項に係る各発明は、以上に記載した複数の実施形態及びそれらの変更形態を拡張した記載、ないし、一般化した記載としている。拡張ないし一般化の程度は、本発明の技術分野の、出願当時の技術水準の特性に基づく。
(A)ドライブ装置が、オートチェンジャであり、複数トレイに、2以上のリードオンリー型記録媒体が装填される場合、トレイの番号と、パッケージIDとを用いてコンテンツの再生順序を表現してもよい。
(B)全ての実施形態では、リードオンリー型記録媒体をBD−ROMとして実施したが、本発明の記録媒体は、BD−ROMの物理的性質に依存するものではない。例えば、DVD−ROM,CD−ROMであってもよい。
またレコーダブル型記録媒体は、DVD−RAM,DVD−RW,DVD−R,DVD+RW,DVD+R,CD−R,CD−RW等の光ディスク、PD,MO等の光磁気ディスクであってもよい。またコンパクトフラッシュカード、スマートメディア、メモリスティック、マルチメディアカード、PCM−CIAカード等の半導体メモリカードであってもよい。フレシキブルディスク、SuperDisk,Zip,Clik!等の磁気記録ディスク(i)、ORB,Jaz,SparQ,SyJet,EZFley,マイクロドライブ等のリムーバルハードディスクドライブ(ii)であってもよい。
(C)再生装置をBD−ROMドライブのみとし、これ以外の構成要素をTVに具備させてもよい。この場合、再生装置と、TVとをIEEE1394で接続されたホームネットワークに組み入れることができる。また、実施形態における再生装置は、テレビと接続して利用されるタイプであったが、ディスプレイと一体型となった再生装置であってもよい。更に、各実施形態の再生装置において、処理の本質的部分をなすシステムLSIのみを、実施してもよい。これらの再生装置は、何れも本願明細書に記載された発明であるから、これらの何れの態様であろうとも、実施形態に示した再生装置の内部構成を元に、再生装置を製造する行為は、本願の明細書に記載された発明の実施行為になる。実施形態に示した再生装置の有償・無償による譲渡(有償の場合は販売、無償の場合は贈与になる)、貸与、輸入する行為も、本発明の実施行為である。店頭展示、カタログ勧誘、パンフレット配布により、これらの譲渡や貸渡を、一般ユーザに申し出る行為も本再生装置の実施行為である。
(C)図7のフローチャートに示したプログラムによる情報処理は、ハードウェア資源を用いて具体的に実現されていることから、上記フローチャートに処理手順を示したプログラムは、単体で発明として成立する。全ての実施形態は、再生装置に組み込まれた態様で、本発明に係るプログラムの実施行為についての実施形態を示したが、再生装置から分離して、実施形態に示したプログラム単体を実施してもよい。プログラム単体の実施行為には、これらのプログラムを生産する行為(1)や、有償・無償によりプログラムを譲渡する行為(2)、貸与する行為(3)、輸入する行為(4)、双方向の電子通信回線を介して公衆に提供する行為(5)、店頭展示、カタログ勧誘、パンフレット配布により、プログラムの譲渡や貸渡を、一般ユーザに申し出る行為(6)がある。
(D)各フローチャートにおいて時系列に実行される各ステップの「時」の要素を、発明を特定するための必須の事項と考える。そうすると、これらのフローチャートによる処理手順は、再生方法の使用形態を開示していることがわかる。各ステップの処理を、時系列に行うことで、本発明の本来の目的を達成し、作用及び効果を奏するよう、これらのフローチャートの処理を行うのであれば、本発明に係る記録方法の実施行為に該当することはいうまでもない。
上述した変更実施が可能とはいえ、本願の請求項に係る各発明は、従来技術の技術的課題を解決するための手段を反映したものであるから、請求項に係る各発明の技術範囲は、従来技術の技術的課題解決が当業者により認識される技術範囲を超えることはない。故に、本願の請求項に係る各発明は、詳細説明の記載と、実質的な対応関係を有する。
【産業上の利用可能性】
本発明に係る再生装置は、動的メニューを表示してレコーダブル型記録媒体に記録されている順序情報による再生を促すので、パッケージメディア2の付加価値を高めることができ、民生機器市場を活性化させることができる。故に本発明に係る再生装置は、民生機器産業において高い利用可能性をもつ。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
順序情報に従い、リードオンリー型記録媒体に記録されている複数コンテンツを再生する再生装置であって、
レコーダブル型記録媒体から順序情報を検出する検出手段と、
検出された順序情報を、リードオンリー型記録媒体と対応づけて示す動的メニューを表示する表示手段と、
動的メニューに表示された順序情報を選択する操作をユーザから受け付ける受付手段と、
受け付けられた順序情報に従い、リードオンリー型記録媒体に記録されている複数コンテンツを再生する再生手段と
を備えることを特徴とする再生装置。
【請求項2】
レコーダブル型記録媒体は、パッケージIDを対応づけて複数順序情報を記憶しており、
表示手段によりリードオンリー型記録媒体に記録されているコンテンツと対応づけて表示される順序情報は、
そのリードオンリー型記録媒体に付与されたパッケージIDと、同じパッケージIDが対応づけられている順序情報である
ことを特徴とする請求項1記載の再生装置。
【請求項3】
レコーダブル型記録媒体には、再生装置に接続されているものと、ネットワークを介して再生装置と接続された機器上のものがあり、
表示手段は、これらのレコーダブル型記録媒体上にある順序情報を、異なる態様で表示する
ことを特徴とする請求項1記載の再生装置。
【請求項4】
前記レコーダブル型記録媒体がオフラインである場合、
表示手段は、そのレコーダブル型記録媒体上の順序情報を特別な態様で表示する
ことを特徴とする請求項3記載の再生装置。
【請求項5】
レコーダブル型記録媒体は、再生装置から着脱可能な記録媒体であり、
当該レコーダブル型記録媒体が取り外されている場合、表示手段は、そのレコーダブル型記録媒体上の順序情報を特別な態様で表示する
ことを特徴とする請求項3記載の再生装置。
【請求項6】
前記リードオンリー型記録媒体は複数あり、
前記順序情報は、複数リードオンリー型記録媒体に存在するコンテンツの再生順序を示す
ことを特徴とする請求項1記載の再生装置。
【請求項7】
前記表示手段による動的メニューの表示は、リードオンリー型記録媒体が本装置にローディングされた際、又は、ユーザがメニューコールを要求した際になされる
ことを特徴とする請求項1記載の再生装置。
【請求項8】
前記リードオンリー型記録媒体には、再生装置へのローディング時における処理手順、又は、メニューコール時における処理手順を示すプログラムが記録されており、
前記再生装置は、ネットワーク上のサーバ装置から、当該プログラムの最新バージョンをダウンロードするダウンロード手段を備え、
前記表示手段による表示は、
リードオンリー型記録媒体に記録されているプログラム、又は、ダウンロード手段がダウンロードしたプログラムに基づき行われる
ことを特徴とする請求項7記載の再生装置。
【請求項9】
前記再生装置は、ネットワーク上のサーバ装置から順序情報をプロフィール情報と共に、ダウンロードするダウンロード手段を備え、
前記動的メニューにおいて、リードオンリー型記録媒体と対応づけて示される順序情報は、ダウンロード手段がダウンロードした順序情報であり、
前記表示手段は、前記サーバ装置からダウンロードしたプロフィール情報を、動的メニュー上に表示する
ことを特徴とする請求項1記載の再生装置。
【請求項10】
順序情報に従い、リードオンリー型記録媒体に記録されている複数コンテンツを再生する処理をコンピュータに行わせるプログラムであって、
レコーダブル型記録媒体から順序情報を検出する検出ステップと、
検出された順序情報を、リードオンリー型記録媒体と対応づけて示す動的メニューを表示する表示ステップと、
動的メニューに表示された順序情報を選択する操作をユーザから受け付ける受付ステップと、
受け付けられた順序情報に従い、リードオンリー型記録媒体に記録されている複数コンテンツを再生する再生ステップと
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

【国際公開番号】WO2004/088665
【国際公開日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【発行日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−504208(P2005−504208)
【国際出願番号】PCT/JP2004/004314
【国際出願日】平成16年3月26日(2004.3.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
コンパクトフラッシュ
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】