説明

冷凍方法および液化天然ガスの製造

i)天然ガス流を前処理する工程、ii)冷凍サイクル内で前処理されたガス流もしくは冷媒ガス流の一方又は両方を冷却する工程及び、iii)天然ガスを液化する工程とを具えた冷凍サイクルを利用する液化天然ガスの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍方法に関する。より詳細には、本発明の冷凍方法は液化天然ガスの製造に特定用途を有する。
【背景技術】
【0002】
従来の液化天然ガス(以下、LNG)の製造方法は、大きく見ると、天然ガスの前処理段階とガス液化段階とを具える。前処理段階では、極低温で固く凍ってしまうガス流の成分を除去することが要求される。このために除去される成分の例としては、二酸化炭素、硫化水素、重炭化水素及び水がある。代表的には、二酸化炭素及び/又は硫化水素を吸収法(例えばアミンを使用)及び/又はメンブラン法で除去し、重炭化水素を冷却及び凝縮によって除去し、水を脱水法(例えばモレキュラーシーブを使用)で除去する。かかる前処理では、約50℃まで加熱されるガスを必要とするか、又は生じる。
【0003】
上記方法の液化段階は極低温熱交換及び冷凍を具える。前処理段階によって提供された無酸乾燥ガス(sweet dry gas)を熱交換器及び膨張バルブに通し、ここで約−150℃(ガス成分及び貯蔵圧力に依存)まで冷却し、液化して貯蔵庫に移す。様々な冷媒及び工程を用いた多様な冷凍方法が知られている。
【0004】
従来技術の一例(典型的には小規模プラント)として、冷凍工程は標準的な圧縮、空冷又は水冷、及び膨張サイクルのそれぞれを具える。大部分の冷凍が再循環流の等エントロピー膨張によってもたらされる。ターボ膨張圧縮機を使用してガス膨張からの動力を回収し、冷媒を主ガス駆動ブースター圧縮機でさらに圧縮する。温冷媒を、膨張サイクルに入れる前に冷たい冷媒ガスによって予冷するので、必要な極低温を達成することができる。
【0005】
従来技術の別の例(典型的には大規模プラント)として、二つの冷凍サイクルを備える。各サイクルは、独自の圧縮機駆動部(従来ガスタービンを使用するが、ガスタービン発電装置によって動力を供給される電気駆動部を均等に使用できる)を有する。第一サイクルは天然ガスの予冷だけでなく、第二低温サイクルの予冷にも使用される。第一サイクルの冷媒は典型的にプロパン又は混合冷媒を使う。
【0006】
典型的に用いられる前述のLNGの製造方法は現在、天然ガスの冷却及び液化のために大量のエネルギーを必要とする。代わりに、よりエネルギーの効率的な方法を選択すると、該方法は初期の資本コストの点で非常に高くつく。このエネルギーはガスタービン、ガスエンジン及び/又は電動機のような原動力を使う機械駆動装置によって供給されて所要の冷凍方法用圧縮機を駆動する。この原動力は本来、非常に非効率であり、典型的に燃料として供給されたエネルギーのわずか25%から40%を冷凍方法に有用な圧縮仕事に変えることが知られている。エネルギーの大部分は熱の形で大気に失われる。このような事情なので、現在利用できるLNG製造方法は非常に非効率である。
【0007】
既知のLNG製造方法において、代表的には液化前に原料天然ガスを前処理して二酸化炭素、重炭化水素及び水を除去する。この前処理は、溶媒吸収又はメンブランシステム中で加熱する必要がある。結果として、さらなる冷却エネルギーが、天然ガスの液化のために必要となる。
【0008】
本発明の液化天然ガスの製造方法の目的は、上述した従来技術の問題点を実質的に克服するか、又は少なくとも有用な代替法を提供することにある。
【0009】
明細書中特記しない限り、「具える」の語又はその変化形は、記述された要素又は要素群を包含することを意味するも、それ以外の要素または要素群を排除するものではないと理解すべきである。
【0010】
前述の背景技術の論述は、本発明の理解のみを容易にするもので、該論述に参照されたいずれの資料も出願の優先日の時点でオーストラリア又はその他の国及び/又は地域で、普通の一般的な知識の一部であったことを承認又は自認するものではないことが分かる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、冷凍サイクルを利用して液化天然ガスの製造するにあたり、
i)天然ガス流を前処理する工程、
ii)冷凍サイクル内で前処理されたガス流もしくは冷媒ガス流の一方又は両方を冷却する工程及び、
iii)天然ガスを液化する工程とを具えることを特徴とする液化天然ガスの製造方法にある。
【0012】
好ましくは、冷却工程を少なくとも部分的に液化工程からの廃熱によって駆動する。この廃熱は、主ガスエンジン又はタービン駆動の圧縮機からの高温ジャケット水及び/又は高温排出ガスとすることができる。或いはまた、原動力、圧縮機、フレアガス又は他の排ガス又は廃液の燃焼及び太陽熱のグループの一つ以上から熱を得ることができる。
【0013】
さらに好ましくは、液化工程からの廃熱を、少なくとも部分的にガス前処理工程に利用する。
【0014】
冷却工程は、前処理された天然ガス流の特定成分をさらに凝縮する。このようにして凝縮される天然ガス流の成分は水、重炭化水素及び/又は二酸化炭素を含む。
【0015】
その上好ましくは、冷却工程はガス流を約−80℃ないし10℃に冷却する。前処理されたガス流の冷却は、様々な成分の選択的な圧縮及び除去を可能にするように多数の段階で行うのが好ましい。
【0016】
冷媒ガス流の冷却は、冷媒ガス中のある種の成分を凝縮することができる。このようにして形成された液体を圧送し、気化させて従来の混合冷媒サイクルのように効率を向上させることができる。
【0017】
さらに好ましくは、冷却工程は、臭化リチウム又はアンモニア吸収冷却機の一方を利用する。
【0018】
本発明の一の実施形態においては、ターボ膨張機、JTバルブ又はノズル装置のいずれかを冷却工程及び液化工程の間に設けて天然ガス流を一層冷却する。
【0019】
更に、本発明は液化天然ガスの製造装置にあり、該装置は二酸化炭素除去用の吸収パッケージ及び/又はメンブランパッケージと、水除去用の脱水パッケージと、液化パッケージと、少なくとも一つの冷却機と、少なくとも一つの冷媒圧縮機パッケージとを具え、前記冷却機が液化すべき天然ガス流を冷却するように配置されている。
【0020】
この発明の一の実施形態において、液化パッケージは、溶媒吸収及び脱水パッケージからの前処理された天然ガス流を極低温熱交換器に通す前に該ガス流を冷却するために配置された冷却機をさらに具える。
【0021】
本発明の他の実施形態において、天然ガス流の前処理を助けるためにアミン及び/又はメンブランパッケージの前に又はその一部として冷却機を設置する。該冷却機は一つ以上の冷却段階を具えることができる。
【0022】
本発明のさらにもう一の実施形態において、冷凍サイクルの効率を向上させるため、冷却機を該冷凍サイクル内に配置する。冷却機を天然ガス流及び冷凍パッケージの両方又はそのいずれか一方に配置することができる。
【0023】
好ましくは、冷却機を複数または各々の冷媒圧縮機パッケージからの廃熱によって駆動する。この廃熱は、アミン再生用アミンパッケージ及び/又は使用されたモレキュラーシーブの再生用脱水パッケージに向けることもできる。
【0024】
冷却機は、アンモニア又は臭化リチウム吸収冷却機の何れかの一方の形で提供される。特に、アンモニア吸収冷却機はガス流を約−30℃ないし−80℃まで冷却し、一方臭化リチウム吸収冷却機はガス流を約0℃ないし10℃まで冷却する。
【0025】
ターボ膨張機又はJTバルブ又はノズル装置を冷却機の下流に設けることができる。
【0026】
さらに、本発明によれば、廃熱を利用してプロセス流を冷却しこれにより冷凍負荷を減ずる冷凍方法を提供する。
【0027】
この発明の一の実施形態において、冷凍方法を空気分離プラントに利用する。この発明の別の実施形態において、冷凍方法をLPG抽出法に用いる。本発明の他の実施形態において、冷凍方法をガスの前処理に用いる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
図1に本発明による液化天然ガスの製造方法10を示す。該方法10は、大まかに言って、原料天然ガス12をガス前処理工程14に通し、しかる後ガス流を冷却機16に通すことからなる。冷却機16は、液化工程18にガス流を通す前に、該ガス流を約−50℃まで冷却し、最終的に液化天然ガス(LNG)生成物20を製造する。
【0029】
図1に示すように、液化工程18からの廃熱は、冷却機16及び前処理工程14の両方で利用される。
【0030】
図2に、方法10を図1より詳細に示す。
【0031】
天然ガス流12を、アミンパッケージ22及び脱水パッケージ24を具える前処理工程14に施す。アミンパッケージ22及び脱水パッケージ24は、天然ガス流12から二酸化炭素及び水をそれぞれ除去する。概して、前処理工程14では、液化工程18で経験する極低温で凍結する天然ガス流12中の成分を除去することが要求される。通常、前処理工程14では天然ガス流12を約50℃まで加熱する必要がある。従って、この工程は、後の液化工程18で最終的に液化温度に達するように、より一層の冷却及びより多くのエネルギーを要する。
【0032】
液化工程18は、少なくとも図2に示す液化パッケージ26の大部分を具える。液化パッケージ26は、冷凍サイクル32と共に主極低温熱交換器28及び一つ以上の膨張圧縮機30を具える。冷凍サイクル32は、一つ以上の冷媒圧縮機パッケージ34をさらに具える。
【0033】
液化工程18は、LNG分離機37を経由して一つ以上のLNGタンク36に通すLNGをもたらす。
【0034】
前処理工程14で生産された無酸乾燥天然ガスを熱交換器28及び膨張バルブ38に通し、ここでLNGタンク36に移す前に約−150℃まで冷却して液化する。LNG分離機は少量のフラッシュガス39を生産する。これを冷凍サイクル32の補給ガス、再生ガス40及び最終的に圧縮機駆動装置34の燃料ガス41として使用する。
【0035】
冷凍サイクル32は、再循環流の等エントロピー膨張によって生じた大部分の冷凍状態で多段階圧縮、空冷又は水冷及び膨張サイクルを具える。ガス膨張からの動力をターボ膨張圧縮機で回収し、冷媒を主ガスエンジン又はタービン駆動ブースター圧縮機でさらに圧縮する。温冷媒を膨張機に入れる前に冷たい冷媒ガスによって予冷するので、熱交換器28で必要とされる極低温を達成することができる。
【0036】
冷却機16を、前処理工程14と液化工程18との間、又はその上流に一列に並べて設ける。冷却工程16は、約10℃まで天然ガス流を冷却する臭化リチウム吸収冷却機又は約−50℃まで天然ガス流を冷却するアンモニア吸収冷却機のいずれか一方で達成されるか、又はこれらの方法の組み合わせとすることができる。熱交換器28より前の天然ガス流の冷却は、出願人の経験から従来技術と比べて50%も、液化機/冷凍プラントでの負荷を飛躍的に軽減する。
【0037】
冷却工程16は、主ガスエンジン圧縮機駆動装置34からの高温ジャケット水及び/又は高温排出ガスを含む廃熱42を利用する。この加熱システムは、アミンの再生及び/又はメンブランに入れる前の天然ガスの予熱及び/又は脱水パッケージ24のモレキュラーシーブに必要な再生ガスの加熱にも使用することができる。また、圧縮機から排出された高温乾燥冷媒ガスを、圧縮機駆動装置34の燃料として使用する前に、脱水パッケージ24のモレキュラーシーブの再生に使用することができる。
【0038】
例えば、発電に使用された他の原動機からの廃熱、フレアガス又は他の排ガス又は廃液の燃焼からの圧縮による熱、太陽熱等として得られるような追加の熱を、冷却工程16に利用することができる。
【0039】
また、本発明の方法10における他の利点としては、冷却工程16が天然ガス流12の組成に応じて重炭化水素、LPG、水、硫化水素及び/又は二酸化炭素を含むある種の成分を凝縮し得ることである。これら凝縮された成分は、有用な生成流となるか、又は前処理工程それ自体を助けることができる。その上、LNG分離機37からのフラッシュガス39は窒素含有量が高く、LNG生成物20の発熱量を改良する。さらに、フラッシュガス39は、完全に乾燥しており、その高いメタン価により再生ガス40として、また圧縮機駆動装置34の燃料ガス41として特に適している。
【0040】
図3に、約−50℃まで天然ガス流を冷却するアンモニア吸収冷却機を利用し、次いで図2に示すように、膨張機又はJTバルブ38により天然ガス流をさらに予冷する本発明の方法10についての圧力エンタルピー線図を示す。圧縮機、例えば真空圧縮機(図示せず)をアンモニア回路に加えて天然ガスをさらに予冷することも考えられる。
【0041】
図4に、約−50℃まで天然ガス流を冷却した吸収冷却機16の存在の結果として、熱交換器28に対する冷却負荷の大幅な軽減を実証する熱交換器の温度に対するエンタルピーのグラフを示す。
【0042】
一以上の冷却工程16を利用することが考えられる。その上、この各冷却工程16を、上述した冷媒圧縮パッケージ以外の熱源によって駆動することができる。
【0043】
また、上記各冷却工程16は、上述したアンモニア及び臭化リチウム以外の液体を利用し得ることが考えられる。
【0044】
図5に、本発明の他の実施態様によるLNG製造の方法100を示す。該方法100は、上述した方法10と実質的に類似し、同じ数字は同じ部品及び工程を示す。
【0045】
重要なことに、多数の冷却機102をプロセス流に設け、それぞれを冷凍サイクル32からの廃熱によって駆動する。これら冷却機102を、ガス前処理工程14中で各々の二酸化炭素除去及び乾燥直後かつ冷凍サイクル32の熱交換器28の直前に設置する。前述したように、天然ガス流12の段階的冷却は、様々な成分の選択的な凝縮及び除去を可能にする。冷凍サイクル32内に冷却機102を使用して混合冷媒を冷却する。
【0046】
LNG製造の方法10及び100のそれぞれは、冷凍サイクルからの廃熱を利用して所要の熱および冷気を発生させ、これにより従来技術の方法と比較してLNG製造方法の効率を良くする。例えば、従来技術のLNG方法は、廃熱によるエネルギーを大気中に失う。本発明では、廃熱を利用して天然ガス及び/又は冷媒を冷却し、これにより方法の効率を向上させ、資本及び操業コストを削減し、温室効果ガスの排出を低減し、方法を簡素化する。あるいは、従来技術の方法と同様の効率を、もっと低い資本コストで実現することができる。
【0047】
本発明の方法は、空気分離プラント及びLPG抽出法での使用を含む冷凍法に幅広く適用し、これにより廃熱の利用に関して同様の利益を得ることができる。各々の方法は冷凍を必要とし、廃熱を再度利用して流れを冷却し、これにより効率を良くし、コストを削減することができる。
【0048】
上述の冷凍方法を使用して既存の非効率なLNG又は空気分離プラントを改造することができる。
【0049】
当業者にとって明白である変更及び変化は、本発明の範囲内であるとみなされる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明による液化天然ガスの製造方法のフローチャートである。
【図2】図1の方法の一実施態様を示す線図である。
【図3】冷却工程で天然ガス流を約−50℃まで冷却するアンモニア吸収冷却機を使った本発明方法の圧力エンタルピー線図である。
【図4】全冷却負荷に関する吸収冷却機の効果を実証する図2及び図3の方法での温度に対するエンタルピーのグラフである。
【図5】本発明の他の実施態様による液化天然ガスの製造方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0051】
10 方法
12 天然ガス流
14 前処理工程
16 冷却工程
18 液化工程
20 LNG生成物
22 アミンパッケージ
24 脱水パッケージ
26 液化パッケージ
28 熱交換器
30 膨張圧縮機
32 冷凍サイクル
34 圧縮機駆動装置
36 LNGタンク
38 膨張バルブ
37 LNG分離機
39 フラッシュガス
40 再生ガス
41 燃料ガス
42 廃熱

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷凍サイクルを利用して液化天然ガスを製造するに当たり、
(i) 天然ガス流を前処理する工程と、
(ii) 冷凍サイクル内で前処理された天然ガス流もしくは冷媒ガス流のいずれか一方又は両方を冷却し、該冷却を少なくとも部分的に冷凍サイクルからの廃熱によって駆動する工程と、
(iii) 前記工程(i)又は(ii)の前処理された天然ガス流を冷凍サイクルに通し、該工程(i)又は(ii)の前処理された天然ガス流を液化する工程とを具えてなる液化天然ガスの製造方法。
【請求項2】
廃熱が主ガスエンジン又はタービン駆動圧縮機からの高温ジャケット水及び/又は高温排出ガスからなる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
廃熱が原動機、圧縮機、フレアガス又は他の排ガス又は廃液の燃焼、及び太陽熱からなる群の一つ以上から供給される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
液化工程からの廃熱を前記ガス前処理工程に少なくとも部分的に利用する前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
冷却工程が前処理された天然ガス流の特定成分を凝縮する前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
凝縮された天然ガス流の成分が水、重炭化水素及び/又は二酸化炭素の一つ以上を含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
冷却工程で前記ガス流を約−80℃ないし10℃の温度に冷却する前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前処理されたガス流の冷却を、様々な成分の選択的な凝縮及び除去を可能にするように多段階で行う前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
冷媒ガス流の冷却により冷媒ガス中のある種の成分を凝縮し、生成した液体を圧送し、気化させて従来の混合冷媒サイクルのように効率を向上させる前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
冷却工程に臭化リチウム又はアンモニア吸収冷却機の一方を利用する前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
ターボ膨張機又はJTバルブ又はノズル装置のいずれかを冷却工程と液化工程の間に設けて天然ガス流をさらに冷却する前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
二酸化炭素除去用吸収パッケージ及び/又はメンブランパッケージと、水除去用脱水パッケージと、液化パッケージと、少なくとも一つの冷却機と、少なくとも一つの冷媒圧縮機パッケージとを具え、液化すべき天然ガス流を冷却するように冷却機を配置した液化天然ガス製造装置。
【請求項13】
前記液化パッケージが、溶媒吸収及び脱水パッケージからの前処理された天然ガス流を極低温熱交換器に通す前に該ガス流を冷却するように配置された冷却機を具える請求項12に記載の装置。
【請求項14】
天然ガス流の前処理を助けるように冷却機をアミンパッケージ及び/又はメンブランパッケージの前に、又はその一部として設置する請求項12又は13に記載の装置。
【請求項15】
冷却機が一つ以上の冷却段階を具える請求項12ないし請求項14のいずれかに記載の装置。
【請求項16】
冷却機を冷凍サイクル内に設置してその効率を改善する請求項12ないし請求項15のいずれかに記載の装置。
【請求項17】
冷却機を天然ガス流及び冷凍サイクルの両方又は何れか一方に位置させる請求項12ないし請求項15のいずれかに記載の装置。
【請求項18】
冷却機を複数の冷媒圧縮パッケージまたはその一つからの廃熱によって駆動させる請求項12ないし請求項17のいずれかに記載の装置。
【請求項19】
廃熱をアミン再生用アミンパッケージ及び/又は使用したモレキュラーシーブの再生用脱水パッケージにも割り当てる請求項18に記載の装置。
【請求項20】
冷却機を、アンモニア又は臭化リチウム吸収冷却機の形で用意する請求項12ないし請求項19のいずれかに記載の装置。
【請求項21】
アンモニア吸収冷却機は、ガス流を約−30℃ないし−80℃まで冷却し、臭化リチウム吸収冷却機は、ガス流を約0℃ないし10℃まで冷却する請求項20に記載の装置。
【請求項22】
ターボ膨張機又はJTバルブ又はノズル装置を冷却機の下流に設置する請求項12ないし請求項21のいずれかに記載の装置。
【請求項23】
冷凍サイクル内のプロセスガス流又は冷媒ガス流のいずれか一方又は両方を冷却工程で冷却し、冷凍サイクルからの廃熱を冷却工程で利用して冷凍負荷を減ずる冷凍方法。
【請求項24】
空気分離プラント又はLPG抽出法に利用する請求項23に記載の冷凍方法。
【請求項25】
冷却工程を用いてプロセスガス流を前処理する請求項23又は24に記載の冷凍方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2006−513391(P2006−513391A)
【公表日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−566683(P2004−566683)
【出願日】平成15年12月4日(2003.12.4)
【国際出願番号】PCT/AU2003/001623
【国際公開番号】WO2004/065869
【国際公開日】平成16年8月5日(2004.8.5)
【出願人】(505277978)エルエヌジー インターナショナル ピーティーワイ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】