説明

冷却装置と、該冷却装置を備えた冷却システムと、該冷却システムを用いている照明装置

【課題】放熱対象の構造により重力の方向と不一致する方向に向かって液体を噴射する場合においても、放熱効果が上下均一であり冷却装置の提供。
【解決手段】正面及び背面を有し、前記正面で放熱対象と接触する伝熱プレート310と、前記伝熱プレート310の前記背面に対して液体を噴射する複数の液体射出口320が形成されている噴液手段32とを有する冷却装置3であって、前記複数の液体射出口320は、上から下へと前記伝熱プレート310の前記背面から段々離れるように並んでいることを特徴とする冷却装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は冷却装置と、該冷却装置を備えた冷却システムと、該冷却システムを用いている照明装置に関し、特に放熱対象が水平面でない場合に適用する冷却装置と、該冷却装置を備えた冷却システムと、該冷却システムを用いている照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体の蒸発熱を放熱に利用する放熱装置として、例えば特許文献1に記載されているものがある。特許文献1に記載されている従来の放熱装置は、上方から下方にある放熱対象へ液体を噴霧するように構成されており、霧状の液体を放熱対象との接触により蒸発させて放熱対象から熱を吸収することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7082778B2号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記従来の放熱装置は、重力の方向に従って、上方から下方にある放熱対象へ液体を噴霧することを前提として設計されたものであるので、放熱対象の構造により重力の方向と一致しない方向に向かって液体を噴霧しなければならない場合では、液体の進行方向が重力の影響で下方寄りになるので、放熱対象に対する放熱効果が上下不均一になりやすい。
【0005】
また、上記従来の放熱装置は、加熱された電極で液体を霧化させる構成であり、霧化された液体が放熱対象と接触する前にすでにある程度加熱されたので、その放熱効果も影響を受けている。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑みて、放熱対象の構造により重力の方向と不一致する方向に向かって液体を噴射する場合においても、放熱効果が上下均一であり、且つ液体が放熱対象と接触する前の温度が比較的に低くなる冷却装置と、該冷却装置を備えた冷却システムと、該冷却システムを用いている照明装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成すべく、本発明は正面及び背面を有し、前記正面で放熱対象と接触する伝熱プレートと、前記伝熱プレートの前記背面に対して液体を噴射する複数の液体射出口が形成されている噴液手段とを有する冷却装置であって、前記複数の液体射出口は、上から下へと前記伝熱プレートの前記背面から段々離れるように並んでいることを特徴とする冷却装置を提供する。
【0008】
上記冷却装置の実施形態として、互いに間をあけて配置されている前壁と後壁と、前記前壁及び前記後壁とを繋ぐように形成されている側壁とにより構成されたハウジングの中に、複数の液体射出口が上から下へと並んでいる板状の噴液手段が前記前壁と前記後壁との間に配置されている冷却装置であって、前記前壁は、前記ハウジングの外側に面する正面及び前記噴射手段に面する背面を有し、且つ、前記正面で放熱対象と接触して伝熱プレートとして使用されるように構成されており、また、前記噴射手段は、前記複数の液体射出口が上から下へと前記伝熱プレートの前記背面から段々離れるよう、前記前壁と所定角度αを成すように配置構成される上、前記ハウジングは、前記前壁及び前記前壁の背面における周縁に沿いながら突出する上、突出先端に開口を形成している第1の壁板を有する第1の箱体と、前記後壁及び前記後壁の前記前壁と対面している面における周縁に沿いながら突出する上、突出先端に開口を形成している第2壁板を有する第2の箱体とにより、前記第1及び第2の壁板の開口が互いに向かい合うように組み合わせられた中空箱状体であり、前記噴液手段は、前記第1及び第2の壁板の間に挟まれていることが好ましい。
【0009】
上記実施形態の冷却装置において、前記所定角度αは、0°を超えて且つ10°以下の範囲内にあることが好ましい。
【0010】
上記実施形態の冷却装置において、前記ハウジングに液体注入口と蒸気排出口とが形成されていることが好ましい。
【0011】
また、本発明は上記冷却装置と、前記冷却装置から蒸気を受け取って液体に凝縮させる凝縮装置と、を備えている冷却システムをも提供する。
【0012】
上記冷却システムにおいて、前記凝縮装置から液体を受け取って前記冷却装置に送るポンプ装置を更に備えることが好ましい。
【0013】
更に、本発明は水平面と0°を超えて且つ90°以下である所定角度βを成すように配置構成されている放熱面を有し、且つ照明機能を備えている照明手段と、請求項5に記載の冷却システムとを備え、前記伝熱プレートの前記正面で前記放熱面と接触し、前記複数の液体射出口で前記伝熱プレート対して液体を噴射し、前記伝熱プレートを介して前記照明手段と熱交換を行って冷却させるように構成されている照明装置をも提供する。
【0014】
上記照明装置において、前記所定角度βは、10°以上で60°以下の範囲内にあることが更に好ましい。
【発明の効果】
【0015】
上記構成により、本発明の冷却装置は、液体射出口と伝熱プレートとの間の距離が上から下へと段々広がるようになっているので、放熱対象の構造により重力の方向と直交する方向に向かって液体を噴射する場合においても放熱効果が上下均一であり、そして加熱された電極を使用しないため、液体が放熱対象と接触する前の温度が比較的に低くなる冷却装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の照明装置の構成が簡略的に示されている説明図である。
【図2】本発明の照明装置のもう一つの構成例が簡略的に示されている説明図である。
【図3】本発明の冷却システムの構成が簡略的に示されている説明図である。
【図4】本発明の冷却装置の第1の実施形態の構成が簡略的に示されている分解図である。
【図5】本発明の冷却装置の第1の実施形態の作動方法が簡略的に示されている断面説明図である。
【図6】本発明の冷却装置の第1の実施形態に使用される噴液手段の構成が示されている説明図である。
【図7】本発明の冷却装置の第2の実施形態の構成が簡略的に示されている分解図である。
【図8】本発明の冷却装置の第2の実施形態の作動方法が簡略的に示されている断面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は本発明の照明装置の構成が簡略的に示されている説明図であり、図3は該照明装置に使用される冷却システムの構成が簡略的に示されている説明図である。
【0018】
図1及び図2に示されているように、本発明の照明装置100は照明ユニット1を有するものであり、該照明ユニット1はケース11と、ケース11内において水平面と所定角度βを成すように配置構成されている放熱面10と、放熱面10と熱交換を行って冷却させる冷却システム2とを備えている。
【0019】
この実施形態において、照明装置100は自動車のヘッドライトであり、照明ユニット1は発光ダイオードモジュールを照明手段として自動車の前方に向かって投光するものであるので、放熱面10と水平面とが成す前記所定角度βは90°になっているが、これに限らず、放熱面10と水平面とが成す前記所定角度βが0°を超えて且つ90°以下の範囲内で、水平面と不一致で斜めに配置されているのであれば、本発明を適用することができる。例えば、図2は所定角度βが30°である場合の実施形態である照明装置100’が示されている。本発明において、所定角度βが90°ではない場合は、10°以上で60°以下の範囲内に入ることがより好ましく、そして15°を以上で45°以下の範囲内に入ることが更に好ましい。
【0020】
冷却システム2は、放熱面10と接触するように配置されている冷却装置3と、蒸気輸送管4を経由して冷却装置3から蒸気を受け取って液体に凝縮させる凝縮装置6と、凝縮装置6から液体を受け取って冷却装置3に送るポンプ装置5と、冷却装置3と凝縮装置6とポンプ装置5とを制御すると共に、作動に必要する電力を供給することができる制御・電源装置7とを主とする構成として備えている。
【0021】
なお、本発明において冷却に使用される液体として3M社、Flourinert、Novecシリーズの製品を用いるが、特に制限はなく、例えば水或いはアルコールなどを使用することもできる。
【0022】
図4は本発明の冷却装置の第1の実施形態の構成が簡略的に示されている分解図であり、図5は本発明の冷却装置の第1の実施形態の作動方法が簡略的に示されている断面説明図であり、図6は本発明の冷却装置の第1の実施形態に使用される噴液手段の構成が示されている説明図である。
【0023】
図4〜図6に示されているように、本発明の冷却装置3は、正面及び背面を有し、正面で放熱面10と接触する伝熱プレート310と、伝熱プレート310の背面に対して液体を噴射する複数の液体射出口320が形成されている噴液手段32とを有するものであり、また、複数の液体射出口320は、上から下へと(図1参照)伝熱プレート310の背面から段々離れるように並んでいる。
【0024】
この冷却装置3は、図示のように、互いに間をあけて平行に配置されている前壁31と後壁33と、前壁31及び後壁33とを繋ぐように形成されている側壁34とにより構成されたハウジング30の中に、複数の液体射出口320が上から下へと複数の列となって並んでいる板状の噴液手段32が前壁31と後壁33との間に配置構成されている。
【0025】
ハウジング30は第1及び第2の箱体315,316により構成されている中空箱状体であり、第1の箱体315は、前壁31及び前壁31の背面における周縁に沿いながら突出する上、突出先端に開口を形成している第1の壁板3151を有するものであり、第2の箱体316は、後壁33及び後壁33の前壁31と対面している面における周縁に沿いながら突出する上、突出先端に開口を形成している第2の壁板3161を有するものである。第1の箱体315と第2の箱体316は、第1及び第2の壁板3151,3161の開口が互いに向かい合うように組み合わせられてハウジング30となっている。
【0026】
板状の噴液手段32は第1及び第2の箱体315,316の間に挟まれていると共に、複数の液体射出口320が上から下へと伝熱プレート310の背面から段々離れるよう、前壁31と所定角度αを成すように配置構成されている。
【0027】
即ち、板状の噴液手段32の上端縁323から伝熱プレート310までの最短距離が噴液手段32の下端縁324から伝熱プレート310までの最短距離よりも短くなるよう、第1の壁板3151の上下方向に沿う周縁3152及び第2の壁板3161の上下方向に沿う周縁3162は、前壁31と所定角度αを成すように形成されている。この角度αは、0°を超えて且つ10°以下の範囲内にあることが好ましい。
【0028】
例えば、噴液手段32の上端縁323から伝熱プレート310までの最短距離d1を0を超えて且つ5.0mm以下の範囲内に設定し、噴液手段32の下端縁324から伝熱プレート310までの最短距離d2をd1より遠いと共に2.0mmを超えて且つ15.0mm以下の範囲内に設定することができる。
【0029】
この実施形態において、噴液手段32は厚みが20〜300μmの範囲内になるように形成することが好ましい。複数の液体射出口320は、互いに5〜2000μmの距離を離れ、噴液手段32においてマトリックス状に配列されるように設けられている。また、各液体射出口320は孔径が均一的になるように形成されていると共に、5〜1000μmの範囲内にあることが好ましく、特に5〜500μmの範囲内にあることが好ましく、更に10〜200μmの範囲内にあることが最も好ましい。
【0030】
図6に示されているように、各液体射出口320はそれぞれ液体進入端321と液体射出端322とを有しており、液体進入端321から液体射出端322へ縮径するように形成されることが望ましい。液体射出口320は、液体進入端321から液体射出端322へ縮径するように形成されることにより、液体射出口320に流れ込んだ液体が微細な液柱として射出されるようになると共に、射出される液体を霧化する効果もある。
【0031】
噴液手段32は、例えば電鋳加工、レーザー加工、ホットプレス加工または射出成形のいずれかの加工法によりつくられる。詳しい製造方法として、例えば、物理気相成長(PVD)或いは化学気相蒸着(CVD)等の成長法を用いてガラス或いはケイ素などの基材本体の表面に、蒸着金属層を形成し、更に回転塗布法或いは浸漬法を用いてフォトレジスト層を形成する。次いで、リソグラフィー技術を用いてフォトマスクを介してフォトレジスト層を露光させた後、その露光されたレジスト層を除去し蒸着金属層を選択的に露出させる。そして、エッチングにより露出した蒸着金属層を除去した後、全てのフォトレジストを除去する。以上により、基材本体の表面に貫通孔を複数形成した蒸着金属層が形成される。この貫通孔は、噴液手段32の液体射出口320となるものであり、それぞれの孔径は形成予定の液体射出口320よりも大きくなっている。
【0032】
次いで、電鋳工程にて蒸着金属層の表面上に電鋳金属層を形成した後、離型して電鋳金属層を蒸着金属層及び基材本体から分離させる。これにより、図6に示される噴液手段32が得られる。
【0033】
更に、本発明ではハウジング30に液体注入口と蒸気排出口とが形成されていることが好ましい。
【0034】
例えば、この実施形態において、後壁33にはポンプ装置5と連通している液体注入口314が形成され、第1の箱体315における第1の壁板3151の下端側には蒸気排出口313が形成されている。また、冷却装置3は温度センサー35を備えている。蒸気排出口313を第1の壁板3151の下端側に形成することによって、伝熱プレート310との熱交換により生成された蒸気を排出することができる上、蒸発できずにハウジング30の下端側に溜まりやすい液体を排出することもできる。
【0035】
上記のように作成された噴液手段32の液体射出口320は、孔径が調整することができるものであり、更に、図5に示されているように、各液体射出口320に流れ込んだ液体は、各液体進入端321と液体射出端322との間にある孔径の変化の影響により、複数の微細な液柱或いは小さな液滴になって伝熱プレート310へ射出され、伝熱プレート310の背面に非常に薄い液体層を形成するようになる。該液体層は伝熱プレート310と熱交換することにより気化すると共に、伝熱プレート310の背面に発生した気泡9の内側に一旦蓄積するようになるが、液体射出口320から更に射出される液柱或いは液滴によってその気泡9が破れると、蒸気排出口313を経由して蒸気輸送管4に進入する。
【0036】
上記構成により、本発明の冷却装置3は、噴液手段32から射出される液体が重力の影響を受けて下方に落ちる前に伝熱プレート310まで到達させて伝熱プレート310と熱交換を行わせることができるので、放熱対象に対する放熱効果が上下不均一になる問題を解決して従来より上下均一な放熱効果を提供することができる。
【0037】
蒸気輸送管4は、例えば高分子材料またはステンレス材料を用いてつくられるが、特に制限はなく、本発明において使用される液体の輸送に適する材料であればよい。この実施形態において、蒸気輸送管4の内面に凹凸などの微細構造を有することが好ましい。この微細構造は蒸気輸送管4の内面の表面積を増大することにより凝縮効果を向上させることができる。
【0038】
凝縮装置6は、中空貯蔵槽61と中空放熱フィン62とを有しており、中空貯蔵槽61と中空放熱フィン62との内部空間は互いに連通して凝縮チャンバー602となると共に、蒸気輸送管4と連通している蒸気入口601と、ポンプ装置5と連通している液体出口603とを有している。更に、凝縮装置6には温度センサー63と、圧力センサー64とを備えている。
【0039】
ポンプ装置5は、ポンプ本体50と、ポンプ本体50と液体注入口314と連通している輸送パイプ51と、輸送パイプ51に取り付けられていて輸送パイプ51の輸送量を制御するバルブ53とを備えている。
【0040】
制御・電源装置7は冷却装置3と凝縮装置6とポンプ装置5とに作動に必要する電力を供給する上、冷却装置3にある温度センサー35と、凝縮装置6にある温度センサー63及び圧力センサー64との計測結果に従って、冷却装置3と凝縮装置6とポンプ装置5とを制御するように構成されている。
【0041】
また、図7及び図8では本発明の冷却装置の第2の実施形態の構成及び作動方法が示されており、図示のように、本発明の冷却装置の第2の実施形態は第1の実施形態と類似する構成を有しているが、ハウジング30の形状が異なっている。
【0042】
詳しく説明すると、本発明の冷却装置の第1の実施形態においては、前壁31と後壁33は互いに平行するように配置されているが、噴液手段32は前壁31及び後壁33に対して斜めに配置されている。一方、本発明の冷却装置の第2の実施形態においては、後壁33と噴液手段32は互いに平行するように配置しているが、前壁31は噴液手段32及び後壁33に対して斜めに配置されている。
【0043】
つまり、本発明においてハウジング30の形状は特に制限されておらず、重要なのは噴液手段32に形成されている液体射出口320は、上下方向に沿いながら、伝熱プレート310の背面から段々離れるように並んであれば本発明の目的を達成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
上記構成により、本発明の冷却装置は、液体射出口と伝熱プレートとの間の距離が段々広がるようになっているので、放熱対象の構造により重力の方向と直交する方向に向かって液体を噴射する場合においても放熱効果が上下均一であり、そして加熱された電極を使用しないため、液体が放熱対象と接触する前の温度が比較的に低くなっている冷却装置を提供することができる。そして本発明は該冷却装置を応用する冷却システムと、該冷却システムを用いる照明装置をも提供している。
【0045】
したがって、本発明の冷却装置は電気装置を素早く放熱することができ、特に放熱を重要視する発光ダイオードモジュールを使用する照明装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0046】
1…照明ユニット 10…放熱面
100…照明装置 100’…照明装置
11…ケース 2…冷却システム
3…冷却装置 30…ハウジング
31…前壁 310…伝熱プレート
313…蒸気排出口 314…液体注入口
315…第1の箱体 3151…第1の壁板
316…第2の箱体 3161…第2の壁板
32…噴液手段 320…液体射出口
321…液体進入端 322…液体射出端
323…上端縁 324…下端縁
33…後壁 34…側壁
35…温度センサー 4…蒸気輸送管
5…ポンプ装置 50…ポンプ本体
51…輸送パイプ 53…バルブ
6…凝縮装置 601…蒸気入口
602…凝縮チャンバー 603…液体出口
61…中空貯蔵槽 62…中空放熱フィン
63…温度センサー 64…圧力センサー
7…制御・電源装置 9…気泡
α…所定角度 β…所定角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面及び背面を有し、前記正面で放熱対象と接触する伝熱プレートと、
前記伝熱プレートの前記背面に対して液体を噴射する複数の液体射出口が形成されている噴液手段とを有する冷却装置であって、
前記複数の液体射出口は、上から下へ前記伝熱プレートの前記背面から段々離れるように並んでいることを特徴とする冷却装置。
【請求項2】
互いに間をあけて配置されている前壁と後壁と、前記前壁及び前記後壁とを繋ぐように形成されている側壁により構成されたハウジングの中に、複数の液体射出口が上から下へと並んでいる板状の噴液手段が前記前壁と前記後壁との間に配置されている冷却装置であって、
前記前壁は、前記ハウジングの外側に面する正面及び前記噴液手段に面する背面を有し、且つ、前記正面で放熱対象と接触して伝熱プレートとして使用されるように構成されており、
また、前記噴液手段は、前記複数の液体射出口が上から下へと前記伝熱プレートの前記背面から段々離れるよう、前記前壁と所定角度αを成すように配置構成されており、
前記ハウジングは、前記前壁及び前記前壁の背面における周縁に沿いながら突出する上、突出先端に開口を形成している第1の壁板を有する第1の箱体と、前記後壁及び前記後壁の前記前壁と対面している面における周縁に沿いながら突出する上、突出先端に開口を形成している第2壁板を有する第2の箱体とにより、前記第1及び第2の壁板の開口が互いに向かい合うように組み合わせられた中空箱状体であり、
前記噴液手段は、前記第1及び第2の壁板の間に挟まれていることを特徴とする冷却装置。
【請求項3】
前記所定角度αは、0°を超えて且つ10°以下であることを特徴とする請求項2に記載の冷却装置。
【請求項4】
前記ハウジングに液体注入口と、蒸気排出口とが形成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の冷却装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項4におけるいずれか一項に記載の冷却装置と、
前記冷却装置から蒸気を受け取って液体に凝縮させる凝縮装置と、備えていることを特徴とする冷却システム。
【請求項6】
前記凝縮装置から液体を受け取って前記冷却装置に送るポンプ装置を更に備えることを特徴とする請求項5に記載の冷却システム。
【請求項7】
水平面と0°を超えて且つ90°以下である所定角度βを成すように配置構成されている放熱面を有し、且つ照明機能を備えている照明手段と、
請求項5または請求項6に記載の冷却システムとを備え、
前記伝熱プレートの前記正面で前記放熱面と接触し、前記複数の液体射出口で前記伝熱プレート対して液体を噴射し、前記伝熱プレートを介して前記照明手段と熱交換を行って冷却させるように構成されている照明装置。
【請求項8】
前記所定角度βは、10°以上で60°以下であることを特徴とする請求項7に記載の照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−32146(P2012−32146A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−166942(P2011−166942)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(511030530)微邦科技股▲ふん▼有限公司 (3)
【Fターム(参考)】