説明

冷媒流路切換ユニット

【課題】自励振動に起因する騒音が発生することなく、省電力化を図る。
【解決手段】冷媒流路切換ユニットは、第1弁座(52)と可動弁体(56)とを有する流路切換弁(51)を備えている。第1弁座(52)には、第1乃至第3接続ポート(A,B,C)が形成されている。可動弁体(56)には、貫通孔(57)が形成されている。流路切換弁(51)は、冷房状態において、貫通孔(57)を介して第1および第2接続ポート(A,B)間を連通させ、暖房運転時には、本体空間(55a)を介して第1および第3接続ポート(A,C)間を連通させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷媒流路切換ユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、熱源側熱交換器を有する室外ユニットと、利用側熱交換器を有する複数の室内ユニットとを備えた空気調和装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。室外ユニットと各室内ユニットとの間には、BSユニットとしての冷媒流路切換ユニットがそれぞれ接続されている。
【0003】
具体的には、冷媒流路切換ユニットは、室外ユニットと複数の室内ユニットとを有する冷媒回路に設けられ、冷媒配管と、この冷媒配管上に設けられた複数の電磁弁等とを備えている。そして、冷媒流路切換ユニットは、電磁弁の切換により、室内ユニットで蒸発した冷媒が流入して室外ユニットの圧縮機へ向かって流出する状態と、室外ユニットの圧縮機から吐出された冷媒が流入して室内ユニットへ向かって流出する状態とに切り換わるように構成されている。これにより、空気調和装置は、室内ユニット毎、すなわち利用側熱交換器毎に冷房と暖房とが個別に切り換わる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−241844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述のように利用側熱交換器毎に冷暖房運転を切り換えられるように冷媒流れを切換可能に構成された冷媒流路切換ユニットは、冷媒流れの切り換えのために電磁弁等の制御弁が複数必要になる。そして、例えば、電磁弁を用いる場合、冷媒流れ切換時のような低負荷時で冷媒圧力の低い状態で、弁体に設けられたバネの作用力等との関係により弁体が自励振動を起こすという問題があった。そして、この自励振動により、冷媒流路切換ユニットで騒音(チャタリング音)が発生するという問題が生じていた。また、電磁弁に対して常時通電する必要があるため、省電力化を図る上で不利となっていた。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、自励振動に起因する騒音が発生することなく、省電力化を図ることができる冷媒流路切換ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、圧縮機(21)と熱源側熱交換器(22)と複数の利用側熱交換器(31)とを有する冷媒回路(10)に設けられ、上記各利用側熱交換器(31)が上記圧縮機(21)の吐出管(11)および吸入管(12)の何れか一方に連通するように冷媒の流路を切り換える流路切換弁(51)を備えた冷媒流路切換ユニットである。
【0008】
そして、上記流路切換弁(51)は、上記利用側熱交換器(31)に接続される第1接続ポート(A)と、上記吸入管(12)に接続される第2接続ポート(B)と、上記吐出管(11)に接続される第3接続ポート(C)とが弁座面(52b)に開口した弁座(52)を備えている。
【0009】
さらに、上記流路切換弁(51)は、上記弁座(52)に重ねて配置され、上記弁座(52)の弁座面(52b)に直交する所定の軸心の回りに回転自在な可動弁体(56)が内部空間(55)に設けられ、該可動弁体(56)を回転させて上記第1および第2接続ポート(A,B)を連通させる冷房状態と、上記第1および第3接続ポート(A,C)を連通させる暖房状態とに切り換える弁本体(54)を備えている。
【0010】
上記第1の発明では、可動弁体(56)が所定の軸心の回りに回転すると、第1乃至第3接続ポート(A,B,C)間の連通状態が制御される。具体的に、第1および第2接続ポート(A,B)が連通すると冷房状態となり、第1および第3接続ポート(A,C)が連通すると暖房状態となる。
【0011】
この第1の発明では、流路切換弁(51)として電磁弁を用いる場合に生じる様々な不具合を解消することができる。具体的に、冷媒流れ切換時のような低負荷時で冷媒圧力の低い状態において、従来の電磁弁では、弁体に設けられたバネの作用力等との関係により弁体が自励振動を起こすという問題がある。そして、この自励振動により、冷媒流路切換ユニットで騒音(チャタリング音)が発生するという問題が生じてしまう。
【0012】
これに対し、第1の発明では、弁座(52)と可動弁体(56)とを有する流路切換弁(51)を用い、可動弁体(56)を所定の軸心の回りに回転させることで、第1乃至第3接続ポート(A,B,C)間の連通状態を切り換えるようにしたから、電磁弁を用いる場合のように、チャタリング音が生じることがない。また、電磁弁のように常時通電させておく必要が無く、省電力化を図ることができる。
【0013】
第2の発明は、第1の発明において、上記可動弁体(56)が、相隣る2つの接続ポート(A,B)を連通させる連通路(57)を備えているものである。
【0014】
上記第2の発明では、可動弁体(56)の連通路(57)によって2つの接続ポート(A,B)が連通する。
【0015】
第3の発明は、第2の発明において、上記弁本体(54)が、冷房状態において、上記連通路(57)を介して第1および第2接続ポート(A,B)を連通させる一方、暖房状態において、上記内部空間(55)のうち可動弁体(56)の外側の本体空間(55a)を介して第1および第3接続ポート(A,C)を連通させるように構成されているものである。
【0016】
上記第3の発明では、冷房状態において、上記連通路(57)によって第1および第2接続ポート(A,B)が連通し、暖房状態において、本体空間(55a)によって第1および第3接続ポート(A,C)が連通する。
【0017】
第4の発明は、第2または第3の発明において、上記可動弁体(56)は、上記弁座(52)との隙間を塞ぐシール部材(66)が上記連通路(57)の周縁に設けられているものである。
【0018】
上記第4の発明では、シール部材(66)によって連通路(57)と可動弁体(56)の外側の空間との間がシールされる。
【0019】
第5の発明は、第1の発明において、上記弁座(52)に、上記冷房状態において、上記弁本体(54)の内部空間(55)のうち可動弁体(56)の外側の本体空間(55a)を介して上記吐出管(11)から上記吸入管(12)に冷媒をバイパスさせるバイパス孔(58)が形成されたものである。
【0020】
上記第5の発明では、冷房状態において、吐出管(11)から吸入管(12)にバイパス孔(58)を介して冷媒がバイパスされる。
【0021】
この第5の発明では、冷房運転中に吐出管(11)内で冷媒が凝縮してしまうのを防止することができる。具体的に、冷房運転時に吐出管(11)が閉鎖されていると、吐出管(11)内で冷媒が凝縮してしまい、凝縮した冷媒が流路切換弁(51)内に溜まって流路切換弁(51)の切換えがスムーズにできなくなるおそれがある。
【0022】
これに対し、第5の発明では、冷房運転中に、吐出管(11)から吸入管(12)にバイパス孔(58)を介して冷媒をバイパスさせるようにしたから、吐出管(11)内で冷媒が凝縮することがない。また、弁座(52)にバイパス孔(58)を形成するだけで、冷媒を吐出管(11)から吸入管(12)にバイパスさせることができるから、バイパス配管を別途設ける必要が無いため配管が複雑になることがなく、コスト低減にも有利となる。
【0023】
第6の発明は、第1または第5の発明において、上記冷媒回路(10)に、上記吐出管(11)に接続される吐出側ポート、上記熱源側熱交換器(22)に接続される熱源側ポートおよび上記吸入管(12)に接続される吸入側ポートが形成された第1三方弁(24)と、上記吐出管(11)に接続される吐出側ポート、上記流路切換弁(51)に接続される利用側ポートおよび上記吸入管(12)に接続される吸入側ポートが形成された第2三方弁(25)とが設けられる一方、上記弁本体(54)は、上記第2三方弁(25)の利用側ポートおよび上記吸入側ポートが連通すると同時に上記吐出側ポートが閉鎖された状態において、上記弁本体(54)の内部空間(55)のうち可動弁体(56)の外側の本体空間(55a)を介して上記第1乃至第3接続ポート(A,B,C)を全て連通させる全冷房状態に切換可能に構成されたものである。
【0024】
第6の発明では、複数の利用側熱交換器(31)を全て冷房運転動作させる場合に、利用側熱交換器(31)から流路切換弁(51)の第1接続ポート(A)に流入した冷媒を第2および第3接続ポート(B,C)に分岐させることで、配管内を流れる冷媒の圧力損失が低減される。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、弁座(52)と可動弁体(56)とを有する流路切換弁(51)を用いて、可動弁体(56)を所定の軸心の回りに回転させ、第1乃至第3接続ポート(A,B,C)間の連通状態を切り換えるようにしたから、電磁弁を用いる場合のように、チャタリング音が生じることがない。また、電磁弁のように常時通電させておく必要が無く、省電力化を図ることができる。
【0026】
第2および第3の発明によれば、可動弁体(56)に連通路(57)を形成しているので、該連通路(57)の周囲をシールするのみでよく、切換動力の低減を図ることができる。
【0027】
第5の発明によれば、冷房状態において、吐出管(11)から吸入管(12)にバイパス孔(58)を介して冷媒をバイパスさせるので、吐出管(11)内での冷媒凝縮を抑制することができる。また、上記弁座(52)にバイパス孔(58)を形成するのみであるので、バイパス配管を別途設ける必要がなく、配管の簡素化を図ることができ、コスト低減を図ることができる。
【0028】
第6の発明によれば、複数の利用側熱交換器(31)を全て冷房運転動作させる場合に、利用側熱交換器(31)から流路切換弁(51)の第1接続ポート(A)に流入した冷媒を第2および第3接続ポート(B,C)に分岐させるので、配管内を流れる冷媒の圧力損失を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路の配管系統図である。
【図2】図2は、BSユニットの構成を示す縦断面図である。
【図3】図3は、冷房運転時における流路切換弁の可動弁体の位置を示す平面断面図である。
【図4】図4は、暖房運転時における流路切換弁の可動弁体の位置を示す平面断面図である。
【図5】図5は、全部冷房運転時における流路切換弁の可動弁体の位置を示す平面断面図である。
【図6】図6は、全部暖房運転時における冷媒の流れを説明するための冷媒回路の配管系統図である。
【図7】図7は、全部冷房運転時における冷媒の流れを説明するための冷媒回路の配管系統図である。
【図8】図8は、暖房/冷房同時運転時における冷媒の流れを説明するための冷媒回路の配管系統図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0031】
本発明の実施形態に係る冷凍装置は、図1に示すように、複数の室内を個別に暖房又は冷房することができる空気調和装置(1)を構成している。この空気調和装置(1)は、1つの室内を暖房しながら他の室内を冷房する運転が可能な、いわゆる冷暖フリーの空気調和装置である。
【0032】
上記空気調和装置(1)は、1台の室外ユニット(20)と、3台の室内ユニット(30,30,30)と、冷媒流路切換ユニットとしての3台のBSユニット(50,50,50)とが配管によって接続された冷媒回路(10)を備えている。この冷媒回路(10)は、冷媒が循環する蒸気圧縮式冷凍サイクルが行われる。
【0033】
〈室外ユニットの構成〉
上記室外ユニット(20)は、熱源側ユニットを構成し、圧縮機(21)、室外熱交換器(22)、室外膨張弁(23)、第1三方弁(24)および第2三方弁(25)を備えている。上記圧縮機(21)は、容量が可変なインバータ式の圧縮機で構成されている。上記室外熱交換器(22)は、クロスフィン式の熱交換器であって、熱源側熱交換器を構成している。上記室外膨張弁(23)は、例えば、電子膨張弁で構成されている。
【0034】
上記第1および第2三方弁(24,25)は、第1ポートから第3ポートを有している。第1三方弁(24)は、第1ポートが圧縮機(21)の吐出管(11)と繋がり、第2ポートが室外熱交換器(22)と繋がり、第3ポートが圧縮機(21)の吸入管(12)と繋がっている。第2三方弁(25)は、第1ポート(吐出側ポート)が圧縮機(21)の吐出管(11)と繋がり、第2ポート(利用側ポート)が各BSユニット(50)と繋がり、第3ポート(吸入側ポート)が圧縮機(21)の吸入管(12)と繋がっている。第1および第2三方弁(24,25)は、第1および第2ポートが連通すると同時に第3ポートが閉鎖される状態(図1の実線で示す状態)と、第2ポートと第3ポートとが連通すると同時に第1ポートが閉鎖される状態(図1の破線で示す状態)とに設定が切換可能に構成されている。
【0035】
〈室内ユニットの構成〉
上記空気調和装置(1)は、第1から第3までの室内ユニット(30)を備えている。なお、以下の説明では、図1の上から順に第1乃至第3の室内ユニット(30)と呼ぶこととする。各室内ユニット(30)は、室内熱交換器(31)と室内膨張弁(32)とをそれぞれ備えている。各室内熱交換器(31)は、それぞれクロスフィン式の熱交換器であって、利用側熱交換器を構成している。また、各室内熱交換器(31)は、各々の一端側が、液管(15)の端部に並列に接続されている。各室内膨張弁(32)は、例えば電子膨張弁で構成されている。また、各室内膨張弁(32)は、対応する室内熱交換器(31)の一端側に設けられている。
【0036】
〈BSユニットの構成〉
上記空気調和装置(1)は、上述した各室内ユニット(30)に対応する第1から第3までのBSユニット(50)を備えている。なお、以下の説明では、図1の上から順に第1乃至第3のBSユニット(50)と呼ぶこととする。各BSユニット(50)は、流路切換弁(51)を備えている。この流路切換弁(51)は、各室内熱交換器(31)が圧縮機(21)の吐出管(11)および吸入管(12)の何れか一方に連通するように冷媒の流路を切り換えるように構成され、空気調和装置(1)の運転状態を冷房運転と暖房運転との何れかに切り換えるものである。
【0037】
上記流路切換弁(51)は、第1接続ポート(A)と第2接続ポート(B)と第3接続ポート(C)を有している(図3参照)。上記流路切換弁(51)は、第1接続ポート(A)が室内熱交換器(31)と繋がり、第2接続ポート(B)が吸入管(12)と繋がり、第3接続ポート(C)が第2三方弁(25)の第2ポートと繋がっている。流路切換弁(51)は、第1および第3接続ポート(A,C)が連通すると同時に第2接続ポート(B)が閉鎖される暖房状態(図1の実線で示す状態)と、第1および第2接続ポート(A,B)が連通すると同時に第3接続ポート(C)が閉鎖される冷房状態(図1の破線で示す状態)と、第1乃至第3接続ポート(A,B,C)が全て連通する全冷房状態(図7参照)とに切換可能に構成されている。
【0038】
図2は、BSユニットの構成を示す縦断面図である。図2に示すように、このBSユニット(50)は、流路切換弁(51)と、モータ(60)とを備えている。モータ(60)の駆動軸(61)は、ギアボックス(62)を介して流路切換弁(51)の可動弁体(56)に取り付けられている。ギアボックス(62)は、ギアカバー(63)で覆われている。モータ(60)は、ステッピングモータで構成され、可動弁体(56)の回転角度を制御可能である。これにより、可動弁体(56)を少しずつ開いて開弁時の冷媒音を小さくするような制御が可能となる。
【0039】
上記流路切換弁(51)は、第1弁座(52)および第2弁座(53)と、弁本体(54)とを備えている。そして、上記弁本体(54)は、可動弁体(56)を備えている。第1および第2弁座(52,53)は、円盤状に形成され、所定の隙間をあけて対向するように配置されている。第1および第2弁座(52,53)の対向面側には、その外周縁に沿って嵌合溝(52a,53a)が形成されている。嵌合溝(52a,53a)には、円筒状の弁本体(54)が嵌合されている。そして、上記弁本体(54)は、第1および第2弁座(52,53)とで区画された内部空間(55)を備えている。
【0040】
さらに、上記第1弁座(52)および第2弁座(53)の対向面、つまり、上記第1弁座(52)の上面および第2弁座(53)の下面は、平坦な弁座面(52b,53b)に形成されている。
【0041】
図3に示すように、上記第1弁座(52)には、第1から第3までの接続ポート(A,B,C)が形成されている。該第1乃至第3接続ポート(A,B,C)は、一端が弁座面(52b)に開口し、上記第1乃至第3接続ポート(A,B,C)の開口は、同一の仮想円上にそれぞれの孔中心が位置するように所定の角度間隔で配置されている。具体的に、上記第2接続ポート(B)と第3接続ポート(C)との開口が上記第1接続ポート(A)の開口の両側に位置し、上記第1接続ポート(A)の開口と第2接続ポート(B)の開口との間隔は、上記第1接続ポート(A)の開口と第3接続ポート(C)の開口との間隔に等しく設定されている。
【0042】
上記第1乃至第3接続ポート(A,B,C)は、弁座面(52b)の開口から第1弁座(52)の厚さ方向に延びた後で径方向に貫通し、他端が第1弁座(52)の外周面に開口している。図3では、第1弁座(52)の左端に第1接続ポート(A)が開口し、右端に第2および第3接続ポート(B,C)が開口している。
【0043】
上記第1弁座(52)には、径方向に延びる第2接続ポート(B)に連通する小径のバイパス孔(58)が形成されている。該バイパス孔(58)は、冷房状態において、吐出管(11)から吸入管(12)に少量の冷媒をバイパスさせるためのものであり、詳しくは後述する。
【0044】
図2に示すように、上記第2弁座(53)は、中央部分に軸受(図示は省略)が嵌め込まれ、この軸受にモータ(60)の駆動軸(61)が嵌め込まれている。
【0045】
上記可動弁体(56)は、平面形状が扇形に形成され、内部空間(55)に配置されている。そして、上記内部空間(55)は、可動弁体(56)の外側が本体空間(55a)を構成している。上記可動弁体(56)は、弁座面(52b,53b)と直交する所定の軸心の周りに回転自在に設けられ、モータ(60)の駆動軸(61)の軸心回りに回転駆動する。すなわち、上記可動弁体(56)は、第1弁座(52)に対して回転方向に変位する。可動弁体(56)の下面側には、可動弁体(56)を回転可能に支持するピン(64)が設けられている。
【0046】
上記可動弁体(56)には、連通路としての貫通孔(57)が形成されている。該貫通孔(57)と上記本体空間(55a)は、第1弁座(52)の第1乃至第3接続ポート(A,B,C)間の連通状態の切換えに使用される。例えば、図3において、上記弁本体(54)は、貫通孔(57)が第1および第2接続ポート(A,B)上に位置し、第1および第2接続ポート(A,B)間を連通させている冷房状態となる。
【0047】
そして、図3の状態から、可動弁体(56)が反時計回りに回転すると、図4に示すように、貫通孔(57)が第2接続ポート(B)上に位置し、第1および第3接続ポート(A,C)には重ならないようになっている。この図4の弁本体(54)は、第1および第3接続ポート(A,C)が本体空間(55a)に開放され、第1および第3接続ポート(A,C)間が本体空間(55a)において互いに連通する暖房状態となる。
【0048】
さらに、図4の状態から、可動弁体(56)が反時計回りに回転すると、図5に示すように、貫通孔(57)が第1乃至第3接続ポート(A,B,C)に重ならないようになっている。この図5の弁本体(54)は、第1乃至第3接続ポート(A,B,C)が本体空間(55a)に開放され、第1乃至第3接続ポート(A,B,C)間が本体空間(55a)において互いに連通する全冷房状態となる。
【0049】
このような切換えを実現するため、上記貫通孔(57)は、以下のように形状等が設定されている。すなわち、上記貫通孔(57)は、相隣る第1接続ポート(A)と第2接続ポート(B)とを連通するように構成され、平面視の形状が円弧状で幅が一定の孔で形成されている。また、貫通孔(57)は、その幅方向の中心を通る円弧(以下、中心円弧という)が、第1乃至第3接続ポート(A,B,C)の位置を定める上述した仮想円と同じ曲率であり且つ仮想円と同心に設定されている。貫通孔(57)の幅は、第1乃至第3接続ポート(A,B,C)の孔径と同じか、やや大きめに設定されている。
【0050】
上記可動弁体(56)の第1および第2弁座(52,53)側(図2の上面側および下面側)には、貫通孔(57)の周縁に沿って延びるシール溝(56a)がそれぞれ形成されている。シール溝(56a)内には、第1および第2弁座(52,53)と可動弁体(56)との隙間を塞ぐシール部材であるシールリング(66)が嵌め込まれている。このシールリング(66)により、貫通孔(57)と内部空間(55)とが連通しないようにシールされる。シールリング(66)は、PTFE(Polytetrafluoroethylene)で構成したパッキンを採用している。なお、このPTFEは例示であり、使用条件(流体の圧力や流体の物性)等に応じて適宜選択すればよい。
【0051】
上記シールリング(66)とシール溝(56a)との間には、弾性体で形成されたOリング(67)が設けられている。このOリング(67)により、シールリング(66)が第1および第2弁座(52,53)側にそれぞれ押圧される。
【0052】
また、上記バイパス孔(58)は、第2接続ポート(B)の近傍で且つ第1接続ポート(A)とは反対側に開口し、流路切換弁(51)の冷房状態において、本体空間(55a)に連通する一方、流路切換弁(51)の暖房状態において、貫通孔(57)に連通するように配置されている。つまり、上記バイパス孔(58)は、冷房状態において、吐出管(11)からの冷媒を吸入管(12)にバイパスし、暖房状態において、閉鎖される。
【0053】
−運転動作−
次に、空気調和装置(1)の運転動作について説明する。この空気調和装置(1)では、各三方弁(24,25)の設定や、各BSユニット(50)の流路切換弁(51)の開閉状態に応じて、複数種の運転が可能となっている。以下には、これらの運転のうち、代表的な運転を例示して説明する。
【0054】
〈全部暖房運転〉
全部暖房運転は、全ての室内ユニット(30)で各室内の暖房を行うものである。図4および図6に示すように、この運転では、第1三方弁(24)が第2ポートと第3ポートとを連通させる状態に、第2三方弁(25)が第1ポートと第2ポートとを連通させる状態にそれぞれ設定される。また、各BSユニット(50)では、流路切換弁(51)の第1および第3接続ポート(A,C)が連通状態となり、第2接続ポート(B)が閉鎖状態となる。
【0055】
この運転では、室外熱交換器(22)を蒸発器とし、各室内熱交換器(31)を凝縮器とする冷凍サイクルが行われる。なお、同図、および他の運転動作を説明するための他の図においては、凝縮器となる熱交換器にドットを付し、蒸発器となる熱交換器は白塗りで図示している。この冷凍サイクルでは、圧縮機(21)から吐出した冷媒が、第2三方弁(25)を通過した後、各BSユニット(50)にそれぞれ分流する。各BSユニット(50)を通過した冷媒は、対応する各室内ユニット(30)へそれぞれ送られる。
【0056】
例えば、第1の室内ユニット(30)において、第1の室内熱交換器(31)へ冷媒が流れると、第1の室内熱交換器(31)では、冷媒が室内空気へ放熱して凝縮する。その結果、第1の室内ユニット(30)に対応する室内の暖房が行われる。第1の室内熱交換器(31)で凝縮した冷媒は、第1の室内膨張弁(32)を通過する。
【0057】
ここで、第1の室内膨張弁(32)は、冷媒の過冷却度に応じて開度が調節される。すなわち、第1の室内膨張弁(32)は、室内の暖房要求が大きく冷媒の過冷却度が大きくなるような条件では、開度を大きくして冷媒の流量を増加させる一方、暖房要求が小さく冷媒の過冷却度が小さくなるような条件では、開度を小さくして冷媒の流量を減少させるように制御される。第2および第3の室内ユニット(30)では、第1の室内ユニット(30)と同様に冷媒が流れ、対応する室内の暖房がそれぞれ行われる。
【0058】
上記各室内ユニット(30)を流出した冷媒は、液管(15)で合流する。この冷媒は、室外膨張弁(23)を通過する際に、低圧まで減圧されて、室外熱交換器(22)を流れる。室外熱交換器(22)では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(22)で蒸発した冷媒は、第1三方弁(24)を通過した後、圧縮機(21)に吸入されて再び圧縮される。
【0059】
〈全部冷房運転〉
全部冷房運転は、全ての室内ユニット(30)で各室内の冷房を行うものである。図5および図7に示すように、この運転では、第1三方弁(24)が第1ポートと第2ポートとを連通させる状態に、第2三方弁(25)が第2ポートと第3ポートとを連通させる状態に設定される。また、各BSユニット(50)は、第1乃至第3接続ポート(A,B,C)が全て連通状態となる。
【0060】
この運転では、室外熱交換器(22)を凝縮器とし、各室内熱交換器(31)を蒸発器とする冷凍サイクルが行われる。具体的には、圧縮機(21)から吐出した冷媒は、第1三方弁(24)を通過した後、室外熱交換器(22)を流れる。室外熱交換器(22)では、冷媒が室外空気へ放熱して凝縮する。室外熱交換器(22)で凝縮した冷媒は、全開状態に設定された室外膨張弁(23)を通過し、液管(15)を流れて、各室内ユニット(30)へ分流する。
【0061】
例えば、第1の室内ユニット(30)においては、冷媒が第1の室内膨張弁(32)を通過する際に、低圧まで減圧されて、第1の室内熱交換器(31)を流れる。第1の室内熱交換器(31)では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。その結果、第1の室内ユニット(30)に対応する室内の冷房が行われる。
【0062】
ここで、第1の室内膨張弁(32)は、冷媒の過熱度に応じて開度が調節される。すなわち、第1の室内膨張弁(32)は、室内の冷房要求が大きく冷媒の過熱度が大きくなるような条件では、開度を大きくして冷媒の流量を増加させる一方、冷房要求が小さく冷媒の過熱度が小さくなるような条件では、開度を小さくして冷媒の流量を減少させるように制御される。第2および第3の室内ユニット(30)では、第1の室内ユニット(30)と同様に冷媒が流れ、対応する室内の冷房がそれぞれ行われる。
【0063】
各室内ユニット(30)を流出した冷媒は、各BSユニット(50)の第1接続ポート(A)に流入した後、第2および第3接続ポート(B,C)に分岐して流れる。ここで、第2接続ポート(B)から流出した冷媒は、合流後に圧縮機(21)に吸入される。一方、第3接続ポート(C)から流出した冷媒は、合流後に第2三方弁(25)を通過して圧縮機(21)に吸入される。圧縮機(21)に吸入された冷媒は、再び圧縮される。
【0064】
このように、全部冷房運転では、室内熱交換器(31)から流路切換弁(51)の第1接続ポート(A)に流入した冷媒を、第2および第3接続ポート(B,C)に分岐させるようにしている。これにより、配管内を流れる冷媒の圧力損失を低減することができる。
【0065】
〈暖房/冷房同時運転〉
暖房/冷房同時運転は、一部の室内ユニットで室内の暖房を行う一方、他の室内ユニットで室内の冷房を行うものである。暖房/冷房同時運転では、運転条件に応じて室外熱交換器(22)が蒸発器又は凝縮器となる。また、各室内ユニット(30)では、暖房要求のある室内の室内熱交換器が凝縮器となる一方、冷房要求のある室内の室内熱交換器が蒸発器となる。以下には、室外熱交換器(22)を凝縮器とし、室内熱交換器(31)の少なくとも1つを凝縮器とし残りを蒸発器とする共存運転について例を挙げて説明する。
【0066】
図8に示す例では、第1および第2の室内ユニット(30)で室内の暖房を行う一方、第3の室内ユニット(30)で室内の冷房を行う。図8に示すように、この運転では、第1および第2三方弁(24,25)がそれぞれ第1ポートと第2ポートとを連通させる状態に設定される。
【0067】
また、第1および第2のBSユニット(50)は、第1および第3接続ポート(A,C)が連通状態となり、第2接続ポート(B)が閉鎖状態となる(図4参照)。第3のBSユニット(50)は、第1および第2接続ポート(A,B)が連通状態となり、第3接続ポート(C)が閉鎖状態となる(図3参照)。ここで、第3のBSユニット(50)の第3接続ポート(C)は、実際には完全に閉鎖されているわけではなく、バイパス孔(58)を介して第3接続ポート(C)から第2接続ポート(B)に少量の冷媒が流れている。すなわち、冷房運転動作中に、吐出管(11)から吸入管(12)にバイパス孔(58)を介して冷媒がバイパスされる。これにより、冷房運転動作中に吐出管(11)内で冷媒が凝縮してしまうのを防止している。
【0068】
暖房/冷房同時運転では、室外熱交換器(22)と第1および第2の室内熱交換器(31)とを凝縮器とする一方、第3の室内熱交換器(31)を蒸発器とする冷凍サイクルが行われる。具体的には、圧縮機(21)から吐出した冷媒は、第1三方弁(24)側と第2三方弁(25)側とに分流する。第1三方弁(24)を通過した冷媒は、室外熱交換器(22)で凝縮された後、所定開度に調節された室外膨張弁(23)を通過して液管(15)に流入する。
【0069】
一方、第2三方弁(25)を通過した冷媒は、第1のBSユニット(50)側と第2のBSユニット(50)側とに分流する。第1のBSユニット(50)を流出した冷媒は、第1の室内熱交換器(31)を流れる。第1の室内熱交換器(31)では、冷媒が室内空気へ放熱して凝縮する。その結果、第1の室内ユニット(30)に対応する室内の暖房が行われる。ここで、第1の室内膨張弁(32)は、上述した全部暖房運転の場合と同様に、室内の暖房要求に応じて開度が調節される。第1の室内ユニット(30)で室内の暖房に利用された冷媒は、液管(15)に流出する。同様に、第2のBSユニット(50)を流出した冷媒は、第2の室内ユニット(30)で室内の暖房に利用された後、液管(15)に流出する。
【0070】
上記液管(15)で合流した冷媒は、第3の室内ユニット(30)に流入する。この冷媒は、第3の室内膨張弁(32)を通過する際に低圧まで減圧された後、第3の室内熱交換器(31)を流れる。第3の室内熱交換器(31)では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。その結果、第3の室内ユニット(30)に対応する室内の冷房が行われる。第3の室内ユニット(30)で室内の冷房に利用された冷媒は、第3のBSユニット(50)を通過した後、圧縮機(21)に吸入されて再び圧縮される。
【0071】
なお、上述した暖房/冷房同時運転は、あくまでも一例であり、例えば、第1の室内ユニット(30)で室内の暖房を行う一方、第2および第3の室内ユニット(30)で室内の冷房を行うようにしても構わない。
【0072】
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、弁座(52)と可動弁体(56)とを有する流路切換弁(51)を用いて、可動弁体(56)を所定の軸心の回りに回転させ、第1乃至第3接続ポート(A,B,C)間の連通状態を切り換えるようにしたから、電磁弁を用いる場合のように、チャタリング音が生じることがない。また、電磁弁のように常時通電させておく必要が無く、省電力化を図ることができる。
【0073】
また、上記可動弁体(56)に連通路(57)を形成しているので、該連通路(57)の周囲をシールするのみでよく、切換動力の低減を図ることができる。
【0074】
また、上記流路切換弁(51)の冷房状態において、上記吐出管(11)から吸入管(12)にバイパス孔(58)を介して冷媒をバイパスさせるので、吐出管(11)内での冷媒凝縮を抑制することができる。また、上記第1弁座(52)にバイパス孔(58)を形成するのみであるので、バイパス配管を別途設ける必要がなく、配管の簡素化を図ることができ、コスト低減を図ることができる。
【0075】
また、3台の室内熱交換器(31)を全て冷房運転動作させる上記流路切換弁(51)の全冷房状態において、室内熱交換器(31)から流路切換弁(51)の第1接続ポート(A)に流入した冷媒を第2および第3接続ポート(B,C)に分岐させるので、配管内を流れる冷媒の圧力損失を低減することができる。
【0076】
《その他の実施形態》
上述した各実施形態および各変形例については、以下のような構成としても良い。
【0077】
上記各実施形態で述べた室内ユニットや室外ユニットの台数は、あくまで一例である。すなわち、室内ユニットや室外ユニットの数量をさらに多くして空気調和装置を構成するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0078】
以上説明したように、本発明は、冷媒流路切換ユニットにおいて、自励振動に起因する騒音が発生することなく、また、省電力化やコスト低減を図ることができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
【符号の説明】
【0079】
10 冷媒回路
11 吐出管
12 吸入管
21 圧縮機
22 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
25 第2三方弁(三方弁)
31 室内熱交換器(利用側熱交換器)
50 BSユニット(冷媒流路切換ユニット)
51 流路切換弁
52 第1弁座(弁座)
56 可動弁体
57 貫通孔(連通路)
58 バイパス孔
A 第1接続ポート
B 第2接続ポート
C 第3接続ポート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機(21)と熱源側熱交換器(22)と複数の利用側熱交換器(31)とを有する冷媒回路(10)に設けられ、該各利用側熱交換器(31)が該圧縮機(21)の吐出管(11)および吸入管(12)の何れか一方に連通するように冷媒の流路を切り換える流路切換弁(51)を備えた冷媒流路切換ユニットであって、
上記流路切換弁(51)は、
上記利用側熱交換器(31)に接続される第1接続ポート(A)と、上記吸入管(12)に接続される第2接続ポート(B)と、上記吐出管(11)に接続される第3接続ポート(C)とが弁座面(52b)に開口した弁座(52)と、
該弁座(52)に重ねて配置され、上記弁座(52)の弁座面(52b)に直交する所定の軸心の回りに回転自在な可動弁体(56)が内部空間(55)に設けられ、該可動弁体(56)を回転させて上記第1および第2接続ポート(A,B)を連通させる冷房状態と、上記第1および第3接続ポート(A,C)を連通させる暖房状態とに切り換える弁本体(54)とを備えている
ことを特徴とする冷媒流路切換ユニット。
【請求項2】
請求項1において、
上記可動弁体(56)は、相隣る2つの接続ポート(A,B)を連通させる連通路(57)を備えている
ことを特徴とする冷媒流路切換ユニット。
【請求項3】
請求項2において、
上記弁本体(54)は、冷房状態において、上記連通路(57)を介して第1および第2接続ポート(A,B)を連通させる一方、暖房状態において、上記内部空間(55)のうち可動弁体(56)の外側の本体空間(55a)を介して第1および第3接続ポート(A,C)を連通させるように構成されている
ことを特徴とする冷媒流路切換ユニット。
【請求項4】
請求項2または3において、
上記可動弁体(56)は、上記弁座(52)との隙間を塞ぐシール部材(66)が上記連通路(57)の周縁に設けられている
ことを特徴とする冷媒流路切換ユニット。
【請求項5】
請求項1において、
上記弁座(52)には、上記冷房状態において、上記弁本体(54)の内部空間(55)のうち可動弁体(56)の外側の本体空間(55a)を介して上記吐出管(11)から上記吸入管(12)に冷媒をバイパスさせるバイパス孔(58)が形成されている
ことを特徴とする冷媒流路切換ユニット。
【請求項6】
請求項1または5において、
上記冷媒回路(10)には、上記吐出管(11)に接続される吐出側ポート、上記熱源側熱交換器(22)に接続される熱源側ポートおよび上記吸入管(12)に接続される吸入側ポートが形成された第1三方弁(24)と、上記吐出管(11)に接続される吐出側ポート、上記流路切換弁(51)に接続される利用側ポートおよび上記吸入管(12)に接続される吸入側ポートが形成された第2三方弁(25)とが設けられる一方、
上記弁本体(54)は、上記第2三方弁(25)の利用側ポートおよび上記吸入側ポートが連通すると同時に上記吐出側ポートが閉鎖された状態において、上記弁本体(54)の内部空間(55)のうち可動弁体(56)の外側の本体空間(55a)を介して上記第1乃至第3接続ポート(A,B,C)を全て連通させる全冷房状態に切換可能に構成されている
ことを特徴とする冷媒流路切換ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−37224(P2012−37224A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−153641(P2011−153641)
【出願日】平成23年7月12日(2011.7.12)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】