説明

処理耐火材及び製造方法

焼結多孔質耐火材の細孔内に1種以上の保護材を配置してなる処理耐火材であって、保護材が酸化アルミニウム、酸化クロム、シリカ、希土類酸化物、希土類ジルコン酸塩、酸化チタン、ムライト、酸化ジルコニウム、ケイ酸ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化マグネシウム、酸化鉄及びこれらのブレンドからなる群から選択される処理耐火材が提供される。また、かかる処理耐火材の製造方法も提供される。かかる処理耐火材はスラグの侵入に対する保護をもたらし、耐火材の実用寿命を延ばす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は耐火材に関し、さらに詳しくは、スラグ侵入を最小限に抑えるための処理耐火材に関する。
【背景技術】
【0002】
スラグ形成石炭ガス化装置では、石炭又はコークスを1300〜1600℃で部分酸化することでCO、CO2、H2及びH2Oの混合物(合成ガス)が製造される。石炭は通例25重量%までの無機鉱物を含んでおり、これらが化合することで、SiO2、Al23、CaO及び酸化鉄を含む低粘度の溶融スラグを形成する。
【0003】
ガス化装置の壁体は、通例はCr23粒子又はCr23及びAl23粒子のブレンドから製造された耐火材をれんがに成形して焼結したもので内張りされている。かかる耐火材は連続した細孔構造を有しており、極めて多孔質である。スラグはガス化装置の壁体に沿って流れるので、それは耐火材の細孔中に浸透する。このような浸透は、粒子の溶解、粒子のアンダーカット及びマクロ亀裂の組合せによって耐火材の劣化を引き起こす。
【0004】
米国特許第6815386号(Kwong他)には、Cr23系耐火材中へのスラグ侵入を低減させるためにリン酸塩を使用することが開示されている。リン化合物を耐火材に適用するか或いは耐火材のマトリックス結合剤に添加して熱処理することで、リン酸塩が生成される。
【0005】
要望されているのは、液状スラグの侵入を最小限に抑えるための改良された処理耐火材及び耐火材の改良された処理方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6815386号明細書
【特許文献2】米国特許第3789096号明細書
【特許文献3】米国特許第4568652号明細書
【特許文献4】米国特許第5252357号明細書
【特許文献5】仏国特許出願公開第2345408号明細書
【特許文献6】韓国特許出願公開第2006073705号明細書
【特許文献7】特開昭55−080782号公報
【特許文献8】英国特許出願公開第1087035号明細書
【特許文献9】欧州特許出願公開第0911298号明細書
【特許文献10】米国特許出願公開第2005/245387号明細書
【特許文献11】特開昭62−070258号公報
【特許文献12】特開2002−316868号公報
【特許文献13】特開平07−291716号公報
【特許文献14】特開昭54−055012号公報
【特許文献15】国際公開第2006/097609号パンフレット
【特許文献16】特開平05−043306号公報
【特許文献17】特開2000−327406号公報
【特許文献18】特開平08−245261号公報
【特許文献19】特開平07−165461号公報
【特許文献20】特開平04−342454号公報
【特許文献21】特開平03−228860号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態では、処理耐火材は焼結多孔質耐火材の細孔内に1種以上の保護材を配置してなるものであって、保護材は酸化アルミニウム、酸化クロム、シリカ、希土類酸化物、希土類ジルコン酸塩、酸化チタン、ムライト、酸化ジルコニウム、ケイ酸ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化マグネシウム、酸化鉄及びこれらのブレンドからなる群から選択される。
【0008】
別の実施形態では、処理耐火材の製造方法は焼結多孔質耐火材の細孔に1種以上の保護材を添加することを含んでなり、保護材は酸化アルミニウム、酸化クロム、シリカ、希土類酸化物、希土類ジルコン酸塩、酸化チタン、ムライト、酸化ジルコニウム、ケイ酸ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化マグネシウム、酸化鉄及びこれらのブレンドからなる群から選択される。
【0009】
別の実施形態では、処理耐火材の製造方法は耐火材と1種以上の保護材とをブレンドし、該ブレンドを焼結することを含んでなり、保護材はシリカ、希土類酸化物、希土類ジルコン酸塩、酸化チタン、ムライト、ケイ酸ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化マグネシウム、酸化鉄及びこれらのブレンドからなる群から選択される。
【0010】
別の実施形態では、処理耐火材の製造方法は耐火材と1種以上の保護材前駆体とをブレンドし、該ブレンドを焼結することを含んでなり、前駆体は元素又は化合物の形態を有し、ケイ素、希土類元素、ジルコニウム、チタン、イットリウム、マグネシウム、鉄及びこれらのブレンドからなる群から選択される元素を含む。
【0011】
各種の実施形態は比較的安価であって、スラグの侵入に対して耐火材を保護し、耐火材の実用寿命を延ばす。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、実施例1に記載した未処理れんが及び処理れんがのスラグ侵入に関するXRF Siマップを示している。
【図2】図2は、実施例1に記載した未処理れんが及び処理れんがのスラグ侵入に関するXRF Feマップを示している。
【図3】図3は、実施例2〜5に記載した未処理れんが及び処理れんがのスラグ侵入に関するXRF Siマップを示している。
【図4】図4は、実施例6に記載した未処理れんが及び処理れんがの横断面を示している。
【発明を実施するための形態】
【0013】
冠詞“a”、“an”及び“the”で修飾された単数形は、前後関係から明らかでない限り、複数の場合も含めて意味する。同一の特性を記載するすべての範囲の端点は独立に結合可能であると共に、記載された端点を含む。すべての引用文献の開示内容は、援用によって本明細書の内容の一部をなす。
【0014】
数量に関して使用される「約」という修飾語は記載された値を含むと共に、(例えば、特定の数量の測定に関連する許容差の範囲を含め)前後関係から指示される意味を有する。
【0015】
「任意の」又は「任意には」という用語は、その用語に続いて記載された事象又は状況が起きても起きなくてもよいこと、或いはその用語に続いて記載された材料が存在しても存在しなくてもよいことを意味しており、かかる記載はその事象又は状況が起こる場合或いはその材料が存在する場合、及びその事象又は状況が起こらない場合或いはその材料が存在しない場合を包含する。
【0016】
使用する元素の酸化状態は様々に変化し得る。ある酸化状態にある任意の元素の酸化物が言及された場合には、すべての現存する酸化状態にあるこの元素の酸化物が包含される。例えば、酸化セリウムはCe23及びCeO2を含み、酸化鉄はFeO及びFe23を含み、酸化クロムはCr23及びCrOを含む。
【0017】
一実施形態では、処理耐火材は焼結多孔質耐火材の細孔内に1種以上の保護材を配置してなるものであって、保護材は酸化アルミニウム、酸化クロム、シリカ、希土類酸化物、希土類ジルコン酸塩、酸化チタン、ムライト、酸化ジルコニウム、ケイ酸ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化マグネシウム、酸化鉄及びこれらのブレンドからなる群から選択される。
【0018】
耐火材はガス化装置の壁体を内張りするものであって、ガス化装置用として好適な任意の種類の材料からなり得る。一実施形態では、耐火材は酸化クロムを含んでいる。別の実施形態では、耐火材は40重量%以上の酸化クロムを含んでいる。別の実施形態では、耐火材は60重量%以上の酸化クロムを含んでいる。
【0019】
別の実施形態では、耐火材は酸化クロム及び酸化アルミニウムを含んでいる。かかる耐火材は、耐火材の重量を基準にして約40〜約95重量%の酸化クロム及び約5〜約60重量%の酸化アルミニウムを含み得る。一実施形態では、かかる耐火材は耐火材の重量を基準にして約60〜約95重量%の酸化クロム及び約5〜約40重量%の酸化アルミニウムを含み得る。
【0020】
別の実施形態では、耐火材は酸化クロム、酸化アルミニウム及び酸化ジルコニウムを含んでいる。かかる耐火材は、耐火材の重量を基準にして約40〜約90重量%の酸化クロム、約5〜約10重量%の酸化ジルコニウム及び約5〜約55重量%の酸化アルミニウムを含み得る。一実施形態では、かかる耐火材は耐火材の重量を基準にして約60〜約90重量%の酸化クロム、約5〜約10重量%の酸化ジルコニウム及び約5〜約35重量%の酸化アルミニウムを含んでいる。
【0021】
耐火材は多孔質であって連続した細孔構造を有し、開放細孔及び密閉細孔を含んでいる。細孔は、通例約1〜約200μmの範囲内の直径を有する。
【0022】
予備成形耐火材は、所望の形状に成形されかつ焼結された耐火材である。一実施形態では、耐火材はれんが又はブロックに成形される。別の実施形態では、予備成形耐火材は焼結れんが又は加工したままのれんがである。別の実施形態では、れんがはガス化装置内に組み込まれたものである。
【0023】
耐火材は、材料を約1000℃以上の温度で焼成又は熱処理することで焼結される。一実施形態では、耐火材は約1000〜約1800℃の温度で焼成される。一実施形態では、耐火材は約1時間以上焼成される。別の実施形態では、耐火材は約1〜約24時間焼成される。別の実施形態では、耐火材は約1〜約5時間焼成される。耐火材は空気中或いは窒素又はアルゴン環境中で焼結できる。
【0024】
保護材は耐火材との化学的適合性を有すると共に、最高約30〜約60atmまでの典型的なガス化装置運転雰囲気及び最高約1300〜約1600℃までの典型的なガス化装置運転温度では分解しない。保護材は、耐火材中へのスラグの浸透を阻止する任意の種類の材料である。上記に説明した通り、液状スラグは、スラグ形成石炭ガス化装置において石炭又はコークスが部分酸化された場合に副生物として生じる無機酸化物の低粘度ブレンドである。スラグは、シリカ、酸化アルミニウム、酸化カルシウム及び酸化鉄を含み得る。スラグは、耐火材の細孔中に浸透して耐火材を劣化させることがある。
【0025】
一実施形態では、保護材は、耐火材中の細孔を少なくとも部分的に満たしてスラグが耐火材中に浸透するのを防止する材料、及び/又は浸透したスラグと反応してスラグの粘度又は湿潤挙動を変化させ、或いはスラグ中の液相の量を減少させる材料を含んでいる。一実施形態では、保護材は酸化アルミニウム、酸化クロム、シリカ、希土類酸化物、希土類ジルコン酸塩、酸化チタン、ムライト、酸化ジルコニウム、ケイ酸ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化マグネシウム、酸化鉄及びこれらのブレンドからなる群から選択される。
【0026】
耐火材に前駆体化合物を添加することもできる。前駆体化合物は反応又は分解して金属酸化物、金属ケイ酸塩又は金属ジルコン酸塩を生成する。一実施形態では、前駆体化合物は元素又は化合物の形態を有しており、ケイ素、希土類金属、ジルコニウム、チタン、イットリウム、マグネシウム、鉄及びこれらのブレンドからなる群から選択される元素を含んでいる。別の実施形態では、前駆体化合物は金属酸化物、金属ケイ酸塩又は金属ジルコン酸塩の塩である。別の実施形態では、金属化合物の塩は硝酸塩及び酢酸塩を含んでいる。例えば、前駆体化合物は硝酸アルミニウム、硝酸クロム、硝酸ケイ素、希土類硝酸塩、硝酸チタン、硝酸ジルコニウム、硝酸イットリウム、硝酸マグネシウム、硝酸鉄又はこれらのブレンドである。別の実施形態では、前駆体化合物は酢酸クロム、酢酸ケイ素、希土類酢酸塩、酢酸ジルコニウム、酢酸イットリウム又はこれらのブレンドである。
【0027】
希土類金属は、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム及びこれらの混合物のようなランタニド系列中の元素である。希土類酸化物は、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムのようなランタニド系列中の元素の酸化物である。一実施形態では、希土類酸化物は酸化セリウムである。別の実施形態では、希土類酸化物は希土類酸化物の混合物又は合金である。
【0028】
希土類ジルコン酸塩は、式RE2Zr27(式中、REはランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムのようなランタニド系列中の希土類元素である。)を有するジルコン酸塩である。一実施形態では、希土類ジルコン酸塩はジルコン酸セリウム、ジルコン酸ガドリニウム、ジルコン酸ランタン又はジルコン酸ネオジムである。
【0029】
保護材はブレンドを含み得る。一実施形態では、保護材は酸化アルミニウム及びシリカのブレンドからなり得る。別の実施形態では、保護材は酸化マグネシウム及び酸化鉄のブレンドからなり得る。別の実施形態では、保護材は酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化鉄及び酸化マグネシウムのブレンドからなり得る。保護材のブレンドを使用する場合、化合物は耐火材に一緒に又は別個に添加することができる。
【0030】
ブレンド中の各化合物の量は、ブレンドの重量を基準にして0〜100重量%の範囲内の任意の量である。一実施形態では、酸化アルミニウム及びシリカのブレンドは、ブレンドの重量を基準にして約10〜約90重量%の酸化アルミニウム及び約10〜約90重量%のシリカを含んでいる。別の実施形態では、酸化アルミニウム及びシリカのブレンドは、ブレンドの重量を基準にして約20〜約80重量%の酸化アルミニウム及び約20〜約80重量%のシリカを含んでいる。別の実施形態では、酸化アルミニウム及びシリカのブレンドは、ブレンドの重量を基準にして約40〜約60重量%の酸化アルミニウム及び約40〜約60重量%のシリカを含んでいる。
【0031】
酸化マグネシウム及び酸化鉄の混合物は、混合物の重量を基準にして約10〜約90重量%の酸化マグネシウム及び約10〜約90重量%の酸化鉄を含んでいる。別の実施形態では、酸化マグネシウム及び酸化鉄の混合物は、混合物の重量を基準にして約30〜約70重量%の酸化マグネシウム及び約30〜約70重量%の酸化鉄を含んでいる。別の実施形態では、酸化マグネシウム及び酸化鉄の混合物は、混合物の重量を基準にして約40〜約60重量%の酸化マグネシウム及び約40〜約60重量%の酸化鉄を含んでいる。
【0032】
一実施形態では、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化鉄及び酸化マグネシウムのブレンドは、ブレンドの重量を基準にして約1〜約50重量%の酸化アルミニウム、約1〜約50重量%の酸化クロム、約1〜約50重量%の酸化鉄及び約1〜約50重量%の酸化マグネシウムを含んでいる。
【0033】
保護材は、保護材を耐火材中に浸透させかつ保護材を細孔中に分散させることで耐火材の細孔に添加できる。保護材は、当技術分野で知られている任意の方法、例えば塗装、吹付け、浸し塗り、コーティング又は真空含浸によって耐火材中に浸透させる。一実施形態では、保護材を懸濁液、スラリー又は溶液として耐火材中に浸透させる。保護材は塩のような前駆体化合物であってよく、これを水、アルコール又は他の種類の有機溶媒のような溶媒中に分散させる。一実施形態では、前駆体は硝酸塩又は酢酸塩である。懸濁液、スラリー又は溶液は耐火材中に浸透し、多孔質耐火材の細孔全体にわたって保護材を堆積させる。耐火材を熱処理して溶媒を蒸発させ又は分解すれば、耐火材の開放細孔全体にわたって配置された保護材が残る。例えば、硝酸クロム又は硝酸アルミニウムを耐火材中に浸透させて熱処理することで、耐火材の細孔内に配置された酸化クロム又は酸化アルミニウムが残る。溶媒を蒸発させ又は分解するための熱処理は、約100〜約1000℃の範囲内の温度で約1〜約10時間行われる。別の実施形態では、熱処理は約500〜約700℃の範囲内の温度で約1〜約2時間行われる。
【0034】
保護材は、粉末の形態で耐火材中に浸透させることもできる。かかる粉末はミクロンサイズ又はナノサイズの粒子からなり得る。一実施形態では、粒径は約5nmないし約200μmの範囲内にある。別の実施形態では、粒径は約5nmないし約100μmの範囲内にある。別の実施形態では、粉末は約1〜10μmの範囲内の粒径をもった粒子からなる。別の実施形態では、粒径は約1〜2μmの範囲内にある。一実施形態では、保護材はナノサイズの粒子からなる。一実施形態では、保護材は約5〜約100nmの粒径を有する。別の実施形態では、保護材は約5〜約10nmの粒径を有する。ナノサイズの粉末はコロイド溶液として浸透させるが、典型的な固体添加量は約10〜約50重量%である。コロイド溶液は水性懸濁液であってよく、粒子の分散を助けるために界面活性剤を含み得る。
【0035】
別の実施形態では、保護材は真空含浸によって分散させる。一実施形態では、焼結れんが又は加工したままのれんがのような予備成形耐火材を真空下に配置する。保護材の溶液又は懸濁液を耐火材の細孔中に浸透させ、真空を解除する。別の実施形態では、耐火材を最初に懸濁液又は溶液中に浸漬し、真空を適用する。真空を適用するのに伴って溶液又は懸濁液は耐火材中に浸透する。真空を解除すると、それ以上の浸透は得られない。さらに別の実施形態では、大気圧下での浸透によって溶液又は懸濁液を耐火材中に導入する。
【0036】
一実施形態では、保護材の量は耐火材の総体積を基準にして約2〜約15体積%である。保護材は耐火材中に浸透して耐火材の細孔を部分的に満たす。一実施形態では、保護材は細孔容積の約3〜約60%を満たす。別の実施形態では、保護材は耐火材中に浸透して細孔容積の約20〜約50%を満たす。一実施形態では、保護材は細孔の内面を少なくとも部分的に被覆し、細孔内に犠牲障壁を形成して耐火材中への液状スラグの侵入を阻止する。
【0037】
保護材による耐火材の処理は、耐火材をガス化装置内に組み込む前又は組み込んだ後に行うことができる。一実施形態では、保護材はガス化装置の壁体を内張りする耐火材への最終コーティングとして適用される。処理耐火材は、加工したままのれんがの機械的及び物理的性質を保持する。
【0038】
処理耐火材は、耐火材中への液状スラグの侵入を最小限に抑える。一実施形態では、スラグが耐火材の表面細孔に侵入し始めると、液状スラグは細孔内に配置された保護材に出会う。液状スラグは保護材と反応して高融点相又は高粘度液体を生成する。いずれの場合にも、液状スラグのそれ以上の侵入は抑制される。高融点相の生成は液相の体積を減少させ、耐火材中へのスラグ侵入を最小限に抑える。粘度の上昇もまた、液状スラグが耐火材中に一層深く侵入するのを阻止する。例えば、一実施形態では、酸化アルミニウムが耐火材の細孔内に配置される。浸透したスラグが酸化アルミニウムに接触すると、スラグ/酸化物反応がアノーサイト(anorthite)のような高融点相を析出させ、耐火材中への侵入のために利用し得る液相の体積を減少させる。
【0039】
別の実施形態では、シリカの微粒子が耐火材の細孔内に配置された場合、スラグはシリカで富化される。シリカの添加は液状スラグの粘度を上昇させる。かかる粘度上昇は耐火材中へのスラグ侵入を阻止する。
【0040】
アプローチの組合せを使用することで、粘度を上昇させると共に液状スラグの融解温度を高めることができる。一実施形態では、保護材は酸化アルミニウム及びシリカのブレンドである。酸化アルミニウムは高融点相の析出を引き起こし、シリカは残留する液状スラグの粘度を上昇させる。
【0041】
別の実施形態では、保護材は耐火材の粒子間の隙間を満たすことで耐火材中へのスラグ侵入を最小限に抑える。例えば、酸化クロムはスラグ中への溶解に抵抗するが、粒子間の流路を比較的不活性の物質で満たすことで耐火材の透過性を低下させる。
【0042】
別の実施形態では、処理耐火材の製造方法は焼結多孔質耐火材の細孔に1種以上の保護材を添加することを含んでなり、保護材は酸化アルミニウム、酸化クロム、シリカ、希土類酸化物、希土類ジルコン酸塩、酸化チタン、ムライト、酸化ジルコニウム、ケイ酸ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化マグネシウム、酸化鉄及びこれらのブレンドからなる群から選択される。
【0043】
上記に説明した通り、保護材は、保護材を耐火材中に浸透させかつ保護材を細孔中に分散させることで耐火材に添加される。保護材は、当技術分野で知られている任意の方法、例えば塗装、吹付け、浸し塗り、コーティング又は真空含浸によって耐火材中に浸透させる。保護材は塩のような前駆体化合物であってよく、これを水、アルコール又は他の種類の有機溶媒のような溶媒中に分散させる。一実施形態では、前駆体は硝酸塩又は酢酸塩である。
【0044】
別の実施形態では、処理耐火材の製造方法は耐火材と1種以上の保護材とをブレンドし、該ブレンドを焼結することを含んでなり、保護材はシリカ、希土類酸化物、希土類ジルコン酸塩、酸化チタン、ムライト、ケイ酸ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化マグネシウム、酸化鉄及びこれらのブレンドからなる群から選択される。
【0045】
別の実施形態では、処理耐火材の製造方法は耐火材と1種以上の保護材前駆体とをブレンドし、該ブレンドを焼結することを含んでなり、前駆体は元素又は化合物の形態を有し、ケイ素、希土類元素、ジルコニウム、チタン、イットリウム、マグネシウム、鉄及びこれらのブレンドからなる群から選択される元素を含む。
【0046】
上記に説明した通り、前駆体化合物は反応又は分解して金属酸化物、金属ケイ酸塩又は金属ジルコン酸塩を生成する。一実施形態では、前駆体化合物は金属酸化物、金属ケイ酸塩又は金属ジルコン酸塩の塩である。別の実施形態では、金属化合物の塩は硝酸塩及び酢酸塩を含んでいる。
【0047】
保護材は、耐火材を処理するのに適した任意の量で耐火材とブレンドされる。一実施形態では、保護材はブレンドの重量を基準にして約1〜約10重量%の量で添加される。別の実施形態では、保護材はブレンドの重量を基準にして約5〜約10重量%の量で添加される。
【0048】
耐火材及び保護材のブレンドは任意所望の形状に成形できる。一実施形態では、耐火材はれんが又はブロックに成形される。耐火材及び保護材のブレンドは、材料を約1000℃以上の温度で焼成又は熱処理することで焼結される。一実施形態では、材料は約1000〜約1800℃の温度で焼成される。一実施形態では、耐火材は約1時間以上焼成される。別の実施形態では、耐火材は約1〜約24時間焼成される。耐火材は空気中或いは窒素又はアルゴン環境中で焼結できる。
【0049】
処理耐火材は、ある程度の自己修復性を付与し得る。耐火材の表面層が除去されれば、耐火材中に配置された下方の保護材が再びスラグと反応して、スラグのさらなる浸透に対抗する新たな保護層を再形成する。
【実施例】
【0050】
当業者が本発明を一層容易に実施し得るようにするため、限定ではなく例示を目的として以下に実施例を示す。
【実施例1】
【0051】
焼結高クロミア(90wt%)れんがに硝酸クロム(III)溶液を複数回含浸させ、続いて空気中において600℃で2時間熱処理することで硝酸塩を分解して酸化クロムにした。すべての含浸後、保護材の重量は耐火れんがの約10重量%をなしていた。次いで、含浸れんがをN2/5%H2混合物中において1600℃で20時間アニールすることで、スラグ浸透前に酸化クロムを予備反応させた。スラグ浸透前の未処理耐火材の気孔率は約18〜20体積%であった。浸透及び熱処理後には、気孔率は約12〜14体積%であった。
【0052】
酸化クロムを含浸させたれんが及び未処理れんがに関し、スラグを満たしたカップの等温アニールによるスラグ浸透試験を実施した。スラグ組成物は、59.0%のシリカ、10.7%の酸化アルミニウム、8.3%の酸化カルシウム、21.6%の酸化鉄及び0.3%の酸化カリウムを含んでいた。試験パラメーターは、湿潤及び乾燥N2/5%H2ガスの混合物によって得られる10-10atmの酸素分圧下において1500℃で20時間であった。
【0053】
続いてれんが横断面におけるSi及びFe分布のXRFマッピングによりスラグ侵入を分析したところ、処理れんが中へのスラグ侵入は未処理れんが中へのスラグ侵入よりずっと少ないことが判明した。図1は、未処理焼結れんが及び処理れんがのスラグ侵入に関するXRF Siマップを示している。図2は、未処理れんが及び処理れんがのスラグ侵入に関するXRF Feマップを示している。
【実施例2】
【0054】
酸化クロム保護材の前駆体として酢酸クロム(III)(Cr3(OH)3(CH3COO)2)を使用した点を除き、実施例1を繰り返した。酸化クロムを含浸させたれんが及び未処理れんがに関し、スラグを満たしたカップの等温アニールによるスラグ浸透試験を実施した。試験パラメーターは、湿潤及び乾燥N2/5%H2ガスの混合物によって得られる10-10atmの酸素分圧下において1500℃で20時間であった。
【0055】
続いてれんが横断面におけるSi分布のXRFマッピングによりスラグ侵入を分析したところ、処理れんが中へのスラグ侵入は未処理れんが中へのスラグ侵入よりずっと少ないことが判明した。図3は、未処理れんが及び酸化クロムで処理したれんがのスラグ侵入に関するXRF Siマップを示している。
【実施例3】
【0056】
酸化アルミニウム保護材の前駆体として硝酸アルミニウムを使用した点を除き、実施例1を繰り返した。酸化アルミニウムを含浸させたれんが及び未処理れんがに関し、スラグを満たしたカップの等温アニールによるスラグ浸透試験を実施した。試験パラメーターは、湿潤及び乾燥N2/5%H2ガスの混合物によって得られる10-10atmの酸素分圧下において1500℃で20時間であった。
【0057】
続いてれんが横断面におけるSi分布のXRFマッピングによりスラグ侵入を分析したところ、処理れんが中へのスラグ侵入は未処理れんが中へのスラグ侵入よりずっと少ないことが判明した。図3は、未処理れんが及び酸化アルミニウムで処理したれんがのスラグ侵入に関するXRF Siマップを示している。
【実施例4】
【0058】
酸化セリウム保護材の前駆体として硝酸セリウムを使用した点を除き、実施例1を繰り返した。酸化セリウムを含浸させたれんが及び未処理基線れんがに関し、スラグを満たしたカップの等温アニールによるスラグ浸透試験を実施した。試験パラメーターは、湿潤及び乾燥N2/5%H2ガスの混合物によって得られる10-10atmの酸素分圧下において1500℃で20時間であった。
【0059】
続いてれんが横断面におけるSi分布のXRFマッピングによりスラグ侵入を分析したところ、処理れんが中へのスラグ侵入は未処理れんが中へのスラグ侵入よりずっと少ないことが判明した。図3は、未処理れんが及び酸化アルミニウムで処理したれんがのスラグ侵入に関するXRF Siマップを示している。
【実施例5】
【0060】
ジルコン酸ガドリニウム保護材の前駆体として硝酸ガドリニウム及び硝酸ジルコニウムを使用した点を除き、実施例1を繰り返した。酸化ガドリニウムジルコニウムを含浸させたれんが及び未処理基線れんがに関し、スラグを満たしたカップの等温アニールによるスラグ浸透試験を実施した。試験パラメーターは、湿潤及び乾燥N2/5%H2ガスの混合物によって得られる10-10atmの酸素分圧下において1500℃で20時間であった。
【0061】
続いてれんが横断面におけるSi分布のXRFマッピングによりスラグ侵入を分析したところ、処理れんが中へのスラグ侵入は未処理基線れんが中へのスラグ侵入よりずっと少ないことが判明した。図3は、未処理れんが及びジルコン酸ガドリニウムで処理したれんがのスラグ侵入に関するXRF Siマップを示している。
【実施例6】
【0062】
75重量%のクロミアを含む溶融注型・焼結れんがに、約50nmの粒径を有するナノスケールAl23粒子のコロイド懸濁液の真空含浸を複数回施した。各回の含浸間には、れんがを空気中において800℃で4時間加熱することで分散剤を分解した。続いて、同じ耐火れんがに、約12nmの粒径を有するナノスケールSiO2粒子のコロイド懸濁液の真空含浸を複数回施した。各回のSiO2含浸間には、れんがを120℃で2時間加熱することで水を除去した。
【0063】
酸化アルミニウム及びシリカを含浸させたれんがに関し、スラグを満たしたカップの等温アニールによるスラグ浸透試験を実施した。スラグ浸透試験は未処理れんがに関しても実施した。試験パラメーターは、湿潤及び乾燥N2/5%H2ガスの混合物によって得られる10-10atmの酸素分圧下において1500℃で20時間であった。
【0064】
れんが横断面において未処理れんがと比較した場合、処理れんがはスラグ侵入が15mmから3mmに減少したことを明確に示している。未処理れんが及び処理れんがの横断面を図4に示す。
【0065】
以上、例示を目的として典型的な実施形態を説明してきたが、上記の記載は本発明の技術的範囲を限定するものと解すべきでない。したがって、当業者には、本発明の技術思想及び技術的範囲から逸脱することなしに様々な修正例、適応例及び代替例が想起できよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
焼結多孔質耐火材の細孔内に1種以上の保護材を配置してなる処理耐火材であって、保護材が酸化アルミニウム、酸化クロム、シリカ、希土類酸化物、希土類ジルコン酸塩、酸化チタン、ムライト、酸化ジルコニウム、ケイ酸ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化マグネシウム、酸化鉄及びこれらのブレンドからなる群から選択される、処理耐火材。
【請求項2】
耐火材が酸化クロムを含む、請求項1記載の処理耐火材。
【請求項3】
耐火材が60重量%以上の酸化クロムを含む、請求項2記載の処理耐火材。
【請求項4】
耐火材が焼結れんがである、請求項1記載の処理耐火材。
【請求項5】
希土類酸化物が、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムからなる群から選択される希土類元素の酸化物である、請求項1記載の処理耐火材。
【請求項6】
希土類ジルコン酸塩が式RE2Zr27(式中、REはランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム及びイッテルビウムからなる群から選択される希土類元素である。)を有する、請求項1記載の処理耐火材。
【請求項7】
保護材が希土類酸化物及び酸化ジルコニウムのブレンドからなる、請求項1記載の処理耐火材。
【請求項8】
保護材が酸化アルミニウム及びシリカのブレンドからなる、請求項1記載の処理耐火材。
【請求項9】
保護材が酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化鉄及び酸化マグネシウムのブレンドからなる、請求項1記載の処理耐火材。
【請求項10】
保護材が耐火材中の細孔の体積の約3〜約60%を満たす、請求項1記載の処理耐火材。
【請求項11】
保護材が耐火材中の細孔の体積の約20〜約50%を満たす、請求項10記載の処理耐火材。
【請求項12】
保護材が粉末である、請求項1記載の処理耐火材。
【請求項13】
保護材がミクロンサイズ又はナノサイズの粉末である、請求項12記載の処理耐火材。
【請求項14】
保護材が約5nmないし約200μmの範囲内の粒径を有する、請求項13記載の処理耐火材。
【請求項15】
保護材が約5〜約500nmの範囲内の粒径を有する、請求項14記載の処理耐火材。
【請求項16】
保護材の量が耐火材の総体積を基準にして約2〜約15体積%である、請求項1記載の処理耐火材。
【請求項17】
焼結多孔質耐火材の細孔に1種以上の保護材を添加することを含んでなる処理耐火材の製造方法であって、保護材が酸化アルミニウム、酸化クロム、シリカ、希土類酸化物、希土類ジルコン酸塩、酸化チタン、ムライト、酸化ジルコニウム、ケイ酸ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化マグネシウム、酸化鉄及びこれらのブレンドからなる群から選択される、方法。
【請求項18】
耐火材が酸化クロムを含む、請求項17記載の方法。
【請求項19】
耐火材が60重量%以上の酸化クロムを含む、請求項18記載の方法。
【請求項20】
耐火材が焼結れんがである、請求項17記載の方法。
【請求項21】
希土類酸化物が、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムからなる群から選択される希土類元素の酸化物である、請求項17記載の方法。
【請求項22】
希土類ジルコン酸塩が式RE2Zr27(式中、REはランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム及びイッテルビウムからなる群から選択される希土類元素である。)を有する、請求項17記載の方法。
【請求項23】
保護材が希土類酸化物及び酸化ジルコニウムのブレンドからなる、請求項17記載の方法。
【請求項24】
保護材が酸化アルミニウム及びシリカのブレンドからなる、請求項17記載の方法。
【請求項25】
保護材が酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化鉄及び酸化マグネシウムのブレンドからなる、請求項17記載の方法。
【請求項26】
保護材が耐火材中の細孔の体積の約3〜約60%を満たす、請求項17記載の方法。
【請求項27】
保護材が耐火材中の細孔の体積の約20〜約50%を満たす、請求項26記載の方法。
【請求項28】
保護材が粉末である、請求項17記載の方法。
【請求項29】
保護材がミクロンサイズ又はナノサイズの粉末である、請求項28記載の方法。
【請求項30】
保護材が約5nmないし約200μmの範囲内の粒径を有する、請求項29記載の方法。
【請求項31】
保護材が約5〜約500nmの範囲内の粒径を有する、請求項30記載の方法。
【請求項32】
保護材の量が耐火材の総体積を基準にして約2〜約15体積%である、請求項17記載の方法。
【請求項33】
保護材が、塗装、吹付け、浸し塗り、コーティング又は真空含浸によって多孔質耐火材の細孔に添加される、請求項17記載の方法。
【請求項34】
保護材がスラリー中の粉末として添加される、請求項33記載の方法。
【請求項35】
保護材が溶液中の金属塩として添加される、請求項33記載の方法。
【請求項36】
耐火材をガス化装置内に組み込んだ後に耐火材が処理される、請求項17記載の方法。
【請求項37】
耐火材と1種以上の保護材とをブレンドし、該ブレンドを焼結することを含んでなる処理耐火材の製造方法であって、保護材がシリカ、希土類酸化物、希土類ジルコン酸塩、酸化チタン、ムライト、ケイ酸ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化マグネシウム、酸化鉄及びこれらのブレンドからなる群から選択される、方法。
【請求項38】
耐火材が酸化クロムを含む、請求項37記載の方法。
【請求項39】
耐火材が60重量%以上の酸化クロムを含む、請求項38記載の方法。
【請求項40】
保護材がブレンドの重量を基準にして約1〜約10重量%の量で添加される、請求項37記載の方法。
【請求項41】
ブレンドがれんがに成形され、約1000〜約1800℃の温度で約1〜約24時間焼結される、請求項37記載の方法。
【請求項42】
耐火材と1種以上の保護材前駆体とをブレンドし、該ブレンドを焼結することを含んでなる処理耐火材の製造方法であって、前駆体が元素又は化合物の形態を有し、ケイ素、希土類元素、ジルコニウム、チタン、イットリウム、マグネシウム、鉄及びこれらのブレンドからなる群から選択される元素を含む、方法。
【請求項43】
耐火材が酸化クロムを含む、請求項42記載の方法。
【請求項44】
耐火材が60重量%以上の酸化クロムを含む、請求項43記載の方法。
【請求項45】
保護材がブレンドの重量を基準にして約1〜約10重量%の量で添加される、請求項42記載の方法。
【請求項46】
ブレンドがれんがに成形され、約1000〜約1800℃の温度で約1〜約24時間焼結される、請求項42記載の方法。
【請求項47】
請求項17記載の方法で製造される処理耐火材。
【請求項48】
請求項37記載の方法で製造される処理耐火材。
【請求項49】
請求項42記載の方法で製造される処理耐火材。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2010−520149(P2010−520149A)
【公表日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552783(P2009−552783)
【出願日】平成20年2月6日(2008.2.6)
【国際出願番号】PCT/US2008/053136
【国際公開番号】WO2008/109222
【国際公開日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】