説明

分子スイッチおよびそれらの使用のための方法

本発明は、多成分核酸複合体の触媒活性の操作を可能にする組成物および方法に関する。さらに、本発明は、これらの組成物を使用する方法、ならびに分子センサー、分子スイッチ、および/または自己触媒性自己複製カスケードおよび他の反復プロセスのモジュレーターもしくはプロパゲーターを作製する方法を提供する。より詳細には、本発明は、活性および不活性な多成分核酸複合体の自己組織化を可能にする組成物、そのような組成物を製造する方法、ならびに使用のための方法に関する。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
触媒コア部分、センサーアーム部分および基質アーム部分のうち少なくとも一つ、ならびに組織化助長因子(assembly facilitator)オリゴヌクレオチド、基質オリゴヌクレオチド、活性阻害因子および組織化阻害因子またはそれらの任意の組み合わせを含む群から選択される少なくとも一つのさらなるオリゴヌクレオチド成分を含む少なくとも一つのオリゴヌクレオチドパートザイム(oligonucleotide partzyme)を含む、分子スイッチであって、多成分核酸(MNA)複合体を形成することができる分子スイッチ。
【請求項2】
分解された複合体、部分的に組織化した複合体、完全に組織化したMNAzyme、または完全に組織化した触媒的に不活性なMNA複合体を含む、請求項1記載のスイッチ。
【請求項3】
MNAiを含む、請求項1または2記載のスイッチ。
【請求項4】
活性阻害因子が、前記オリゴヌクレオチドの少なくとも一つに対して実質的に非相補的なヌクレオチド配列を含む、請求項1記載のスイッチ。
【請求項5】
パートザイムセンサーアーム、パートザイム基質アーム、組織化助長因子オリゴヌクレオチドおよび基質オリゴヌクレオチドのうち一つまたは複数が、少なくとも二つの分子を含む、請求項1〜4のいずれか一項記載のスイッチ。
【請求項6】
パートザイムセンサーアーム、パートザイム基質アーム、組織化助長因子オリゴヌクレオチド、基質オリゴヌクレオチド、活性阻害因子または組織化阻害因子のうち一つまたは複数が、少なくとも一つの自己相補性領域を含む、請求項1〜5のいずれか一項記載のスイッチ。
【請求項7】
パートザイムセンサーアーム、パートザイム基質アーム、組織化助長因子オリゴヌクレオチドまたは基質オリゴヌクレオチドのうち一つまたは複数が、少なくとも一つのアプタマーおよび少なくとも一つの組織化阻害因子をさらに含む、請求項1または2記載のスイッチ。
【請求項8】
その少なくとも一つの成分を、入力事象に対する複合体の感度が増大もしくは低下するように、および/または出力シグナルの強度が変化するように適合させることができる、請求項1〜7のいずれか一項記載のスイッチ。
【請求項9】
活性阻害因子が、組織化助長因子ドメイン、活性阻害因子ドメイン、レポータードメイン、基質ドメイン、またはそれらの任意の組み合わせのうち少なくとも一つを含む、請求項1〜6のいずれか一項記載のスイッチ。
【請求項10】
少なくとも一つの安定化アームをさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項記載のスイッチ。
【請求項11】
その少なくとも一つの成分が核酸を含む、請求項1〜10のいずれか一項記載のスイッチ。
【請求項12】
その少なくとも一つの成分が、少なくとも一つのナノ粒子、ミクロ粒子、またはそれらの組み合わせをさらに含む、請求項1〜11のいずれか一項記載のスイッチ。
【請求項13】
分子スイッチとしてのMNA複合体の使用であって、該複合体が入力事象に応答して不活性MNA複合体から活性MNA複合体に遷移する、使用。
【請求項14】
不活性複合体が、分解された複合体、部分的に組織化した複合体、または完全に組織化した触媒的に不活性なMNA複合体を含む、請求項13記載の使用。
【請求項15】
不活性複合体が組織化阻害因子を含む、請求項14記載の使用。
【請求項16】
触媒的に不活性なMNA複合体がMNAiである、請求項14記載の使用。
【請求項17】
MNAiが、活性阻害因子ドメイン、活性化因子組織化助長因子ドメイン、レポータードメイン、基質ドメイン、またはそれらの任意の組み合わせのうち少なくとも一つを含む活性阻害因子を含む、請求項16記載の使用。
【請求項18】
活性MNAzymeへの遷移が、MNAiからの少なくとも活性阻害因子または活性阻害因子ドメインの置き換え(displacement)を含む、請求項16または17記載の使用。
【請求項19】
置き換えが、活性阻害因子ドメインと活性化因子組織化助長因子ドメインとを連結している切断可能な基質の切断を伴う、請求項18記載の使用。
【請求項20】
入力事象が、阻害因子の除去またはその阻害機能の不活性化である、請求項13記載の使用。
【請求項21】
入力事象が、触媒的に活性なMNAzymeの組織化を結果的にもたらす、請求項13記載の使用。
【請求項22】
入力事象が、(i)外因性の供給(provision)によってもたらされるか、または(ii)MNA複合体の環境内での反応の産物である、活性化因子の供給を含む、請求項13記載の使用。
【請求項23】
分子スイッチとしてのMNA複合体の使用であって、該複合体が入力事象に応答して活性MNA複合体から不活性MNA複合体に遷移する、使用。
【請求項24】
活性複合体がMNAzymeである、請求項23記載の使用。
【請求項25】
不活性MNA複合体への遷移が、活性MNA複合体の分解に伴うものである、請求項23記載の使用。
【請求項26】
不活性MNA複合体への遷移が、不活性MNA複合体の組織化に伴うものである、請求項23記載の使用。
【請求項27】
入力事象が、阻害因子の添加またはその阻害機能の活性化である、請求項23記載の使用。
【請求項28】
入力事象が阻害因子の結合である、請求項23記載の使用。
【請求項29】
阻害因子が組織化阻害因子である、請求項28記載の使用。
【請求項30】
阻害因子が活性阻害因子または活性阻害因子ドメインである、請求項28記載の使用。
【請求項31】
不活性MNA複合体がMNAiである、請求項23記載の使用。
【請求項32】
活性阻害因子または組織化阻害因子が、(i)外因性の供給によってもたらされるか、または(ii)MNA複合体の環境内での反応の産物である、請求項27〜30のいずれか一項記載の使用。
【請求項33】
遷移が出力シグナルの変化を結果的にもたらす、請求項13〜32のいずれか一項記載の使用。
【請求項34】
入力事象が、温度、塩濃度、イオン強度、pH、二価陽イオンの有無、種類もしくは濃度、電荷、磁荷の変化、物理的操作、およびMNAもしくはモジュレーター成分もしくは微小環境の成分の濃度の変化、またはそれらの任意の組み合わせを含む群から選択される、請求項13〜32のいずれか一項記載の使用。
【請求項35】
出力シグナルの変化が、以前には存在していなかったシグナルの出現、以前に存在していたシグナルの消失、または出力シグナルの増加もしくは減少である、請求項33記載の使用。
【請求項36】
出力シグナルが基質の修飾の程度に依存し、該修飾が、切断、連結、ポルフィリンメタル化(prophyrin metallation)、炭素-炭素結合、エステル結合もしくはアミド結合の形成、またはそれらの任意の組み合わせを含む群から選択される、請求項33記載の使用。
【請求項37】
出力シグナルが、蛍光分光法、表面プラズモン共鳴、質量分析法、NMR、電子スピン共鳴、偏光蛍光分光法、円二色性、イムノアッセイ、クロマトグラフィー、放射分析、光度計測法、シンチグラフィー、電子工学的方法、UV、可視光もしくは赤外分光法、酵素的方法、またはそれらの任意の組み合わせによって決定される、請求項33記載の使用。
【請求項38】
決定が、出力シグナルを定量化することが可能な様式で行われる、請求項37記載の使用。
【請求項39】
入力事象の大きさが、定量化された出力シグナルから決定される、請求項38記載の使用。
【請求項40】
入力事象または出力シグナルの一方または両方が増幅される、請求項33記載の使用。
【請求項41】
出力シグナル増幅がシグナルカスケードによる、請求項40記載の使用。
【請求項42】
二つまたはそれ以上のオリゴヌクレオチド成分、および少なくとも一つの活性阻害因子分子を含む、MNAi。
【請求項43】
少なくとも一つの組織化助長因子をさらに含む、請求項42記載のMNAi。
【請求項44】
活性阻害因子が、活性化因子組織化助長因子ドメイン、活性阻害因子ドメイン、レポータードメイン、基質ドメイン、またはそれらの任意の組み合わせのうち少なくとも一つを含む、請求項42または43記載のMNAi。
【請求項45】
活性阻害因子ドメイン、活性化因子組織化助長因子ドメインおよびレポータードメインのうち少なくとも二つが、活性阻害因子の別個のドメイン上に位置する、請求項44記載のMNAi。
【請求項46】
活性阻害因子ドメイン、活性化因子組織化助長因子ドメインおよびレポータードメインのうち少なくとも二つが、不安定なリンカーまたは切断可能な基質によって連結されている、請求項44または45記載のMNAi。
【請求項47】
基質が、活性化因子組織化助長因子ドメイン、活性阻害因子ドメイン、レポータードメイン、またはそれらの任意の組み合わせのうち少なくとも一つを含む、請求項42〜46のいずれか一項記載のMNAi。
【請求項48】
活性阻害因子が、二つまたはそれ以上のオリゴヌクレオチド成分のうち少なくとも一つに対して実質的に非相補的なヌクレオチド配列を含む、請求項42〜47のいずれか一項記載のMNAi。
【請求項49】
組織化助長因子が標的である、請求項43記載のMNAi。
【請求項50】
標的が、DNA、メチル化DNA、アルキル化DNA、RNA、メチル化RNA、マイクロRNA、siRNA、shRNA、tRNA、mRNA、snoRNA、stRNA、smRNA、プレ-マイクロRNAおよびプリ-マイクロRNA、他の非コーディングRNA、リボソームRNA、それらの誘導体、アンプリコン、またはそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される核酸である、請求項49記載のMNAi。
【請求項51】
MNAiの少なくとも一つの成分がアプタマーをさらに含む、請求項42または43記載のMNAi。
【請求項52】
少なくとも二つまたはそれ以上のオリゴヌクレオチド成分を含むMNAi組成物であって、少なくとも第一のオリゴヌクレオチド成分および第二のオリゴヌクレオチド成分が少なくとも一つのMNA複合体活性阻害因子の存在下で自己組織化することができ、少なくとも該第一および該第二のオリゴヌクレオチド成分のそれぞれが基質アーム部分、触媒コア部分およびセンサーアーム部分を含み;自己組織化が起こると、該第一および第二のオリゴヌクレオチド成分のセンサーアーム部分がセンサーアームとして作用し、第一および第二のオリゴヌクレオチド成分の基質アーム部分が基質アームとして作用し、かつ第一および第二のオリゴヌクレオチド成分の触媒コア部分が非機能性触媒コアを形成し;かつ
自己組織化が起こると、少なくとも一つのセンサーアームが前記活性阻害因子と相互作用し、かつ前記第一および第二のオリゴヌクレオチド成分がその各々の触媒コア部分の会合のために近傍に維持されて、非機能性触媒コアを形成する、MNAi組成物。
【請求項53】
少なくとも一つの組織化助長因子をさらに含む、請求項52記載のMNAi組成物。
【請求項54】
活性阻害因子が、活性化因子組織化助長因子ドメイン、活性阻害因子ドメイン、レポータードメイン、基質ドメイン、またはそれらの任意の組み合わせのうち少なくとも一つを含む、請求項52記載のMNAi組成物。
【請求項55】
活性阻害因子ドメイン、活性化因子組織化助長因子ドメインおよびレポータードメインのうち少なくとも二つが、活性阻害因子の別個のドメイン上に位置する、請求項54記載のMNAi組成物。
【請求項56】
活性阻害因子ドメイン、活性化因子組織化助長因子ドメインおよびレポータードメインのうち少なくとも二つが、不安定なリンカーまたは切断可能な基質によって連結されている、請求項54または55記載のMNAi組成物。
【請求項57】
活性阻害因子が基質である、請求項52記載のMNAi組成物。
【請求項58】
活性阻害因子が、二つまたはそれ以上のオリゴヌクレオチド成分のうち少なくとも一つに対して実質的に非相補的なヌクレオチド配列を含む、請求項52記載のMNAi組成物。
【請求項59】
複合体の少なくとも一つの成分が少なくとも一つのアプタマーまたはその部分を含み、該アプタマーまたはその部分が、核酸、タンパク質、糖タンパク質、脂質、リポタンパク質、細胞、ウイルス、細菌、古細菌、真菌、抗体、代謝産物、病原体、毒素、汚染物質、毒物、小分子、ポリマー、金属イオン、金属塩、プリオン、またはそれらの任意の誘導体、部分もしくは組み合わせを含む群から選択されるリガンドと結合する、請求項52記載のMNAi組成物。
【請求項60】
第一のMNAzyme、実質的に触媒的に不活性な形態で最初は存在するMNA複合体(MNAi)、該第一のMNAzymeによって修飾されて検出可能な影響をもたらしうる活性阻害因子を含むシグナルカスケードを用いる、組織化助長因子の検出のための方法であって、該活性阻害因子が活性阻害因子および潜在的基質の両方であり;かつ
前記第一のMNAzymeの触媒活性が可能な条件下での、前記組織化助長因子と該第一のMNAzymeに対するパートザイムとの会合が、該第一のMNAzymeの触媒活性を助長し、それによって前記活性阻害因子の修飾をもたらして、活性化因子組織化助長因子ドメインおよび該活性阻害因子の活性阻害因子ドメインを放出させ、該放出が前記検出可能な影響をもたらし;かつ
前記放出された活性化因子組織化助長因子ドメインが、前記MNA複合体の成分からの第二のMNAzymeの組織化を助長し;かつ
前記第二のMNAzymeの触媒活性が前記活性阻害因子を修飾して、さらなる活性阻害因子ドメインおよびさらなる活性化因子組織化助長因子ドメインを放出させ、該放出がさらなる検出可能な影響をもたらし;かつ
前記のさらなる活性化因子組織化助長因子ドメインが追加の第二のMNAzymeの組織化を助長し、それによってさらなる触媒的に活性な第二のMNAzymeをもたらし、それによって該組織化助長因子の存在を示すさらなる検出可能な影響をもたらす、
検出方法。
【請求項61】
活性阻害因子がレポーター-阻害因子-助長因子である、請求項60記載の方法。
【請求項62】
活性阻害因子、第一のMNAzymeまたは第二のMNA複合体成分のうち一つまたは複数が、不溶性支持体に結び付けられる、請求項60または61記載の方法。
【請求項63】
活性阻害因子、第一のMNAzymeまたは第二のMNA複合体成分のうち一つまたは複数が溶液中に遊離している、請求項60〜62のいずれか一項記載の方法。
【請求項64】
活性阻害因子が、組織化助長因子ドメイン、活性阻害因子ドメイン、レポータードメイン、基質ドメイン、またはそれらの任意の組み合わせのうち少なくとも一つを含む、請求項60〜63のいずれか一項記載の方法。
【請求項65】
活性阻害因子が検出可能な部分およびクエンチャーを含み、第一のまたは第二のMNAzymeによる該活性阻害因子の修飾が起こると、該検出可能な部分によってもたらされる検出可能な影響が増加または減少する、請求項60〜64のいずれか一項記載の方法。
【請求項66】
検出可能な影響が、蛍光分光法、表面プラズモン共鳴、質量分析法、NMR、電子スピン共鳴、偏光蛍光分光法、円二色性、イムノアッセイ、クロマトグラフィー、放射分析、光度計測法、シンチグラフィー、電子工学的方法、UV、可視光もしくは赤外分光法、酵素的方法、またはそれらの任意の組み合わせによって検出される、請求項60記載の方法。
【請求項67】
検出可能な影響が測定され、該測定の大きさが組織化助長因子の量を示す、請求項65または66記載の方法。
【請求項68】
組織化助長因子が標的である、請求項60記載の方法。
【請求項69】
標的が、DNA、メチル化DNA、アルキル化DNA、RNA、メチル化RNA、マイクロRNA、siRNA、shRNA、tRNA、mRNA、snoRNA、stRNA、smRNA、プレ-マイクロRNAおよびプリ-マイクロRNA、他の非コーディングRNA、リボソームRNA、それらの誘導体、アンプリコン、またはそれらの任意の組み合わせを含む群から選択される核酸である、請求項68記載の方法。
【請求項70】
第一のMNAzymeおよび/または第二のMNA複合体の成分のうち少なくとも一つがアプタマーをさらに含む方法であって、該アプタマーと結合するリガンドの検出をもたらす、請求項60記載の方法。
【請求項71】
リガンドが、タンパク質、ポリペプチド、ペプチドまたは核酸、糖タンパク質、脂質、リポタンパク質、細胞、ウイルス、細菌、古細菌、真菌、抗体、代謝産物、病原体、毒素、汚染物質、毒物、生物体全体、小分子、ポリマー、金属イオン、金属塩、プリオン、またはそれらの任意の誘導体、部分もしくは組み合わせを含む、請求項70記載の方法。
【請求項72】
組織化助長因子が、入力事象として作用する合成オリゴヌクレオチドである、請求項60記載の方法。
【請求項73】
触媒的に活性なMNAzymeの組織化が、温度、塩濃度、イオン強度、pH、二価陽イオンの有無、種類もしくは濃度、電荷、磁荷の変化、物理的操作、およびMNAもしくはモジュレーター成分もしくは微小環境の成分の濃度の変化、またはそれらの任意の組み合わせを含む群から選択される入力事象によって調節される、請求項60記載の方法。
【請求項74】
標的の存在下で形成される開始MNAzyme;該開始MNAzymeの産物の存在下で形成される第一のMNAzyme;該第一のMNAzymeの産物の存在下で形成される追加のMNAzymeを含むカスケードを用いて標的を検出する方法であって、以下の段階:
(i)第一の基質を該開始MNAzymeにより修飾して第一の組織化助長因子を生成させる段階;
(ii)前記第一のMNAzymeを前記第一の組織化助長因子により組織化させる段階;
(iii)追加の基質を前記第一のMNAzymeにより修飾して追加の組織化助長因子を生成させる段階;
(iv)前記追加のMNAzymeを前記追加の組織化助長因子により組織化させる段階;
(v)前記第一の基質を前記追加のMNAzymeにより修飾して前記第一の組織化助長因子を生成させる段階;
(vi)前記第一のMNAzymeを(v)から放出された前記第一の組織化助長因子により組織化させ、それによって増幅カスケードを形成させる段階
を含む方法であり;かつ
前記第一のまたは前記追加の基質のうち少なくとも一つの前記修飾が、前記標的の存在を示す検出可能な影響を生じさせる、方法。
【請求項75】
第一のまたは追加の組織化助長因子の一方または両方が、活性化因子組織化助長因子である、請求項74記載の方法。
【請求項76】
第一の基質が第一のMNAzymeの活性阻害因子である、請求項74記載の方法。
【請求項77】
増幅カスケードがフィードバック増幅カスケードである、請求項74記載の方法。
【請求項78】
追加の基質が、追加のMNAzymeに対する活性阻害因子である、請求項74記載の方法。
【請求項79】
第一および/または追加のMNAzymeが、少なくとも一つの組織化助長因子の存在下で触媒的に活性となる二つのパートザイムを含む、請求項74記載の方法。
【請求項80】
第一および/または追加のMNAzymeが、少なくとも二つの組織化助長因子成分の存在下で触媒的に活性となる二つのパートザイムを含む、請求項74記載の方法。
【請求項81】
第一および/または追加のMNAzymeが、三つまたはそれ以上の組織化助長因子成分の存在下で触媒的に活性となる二つのパートザイムを含む、請求項74記載の方法。
【請求項82】
標的が、検出、同定または定量化しようとする組織化助長因子分子である、請求項74記載の方法。
【請求項83】
標的が核酸を含む、請求項74記載の方法。
【請求項84】
核酸が、DNA、メチル化DNA、アルキル化DNA、RNA、メチル化RNA、マイクロRNA、siRNA、shRNA、tRNA、mRNA、snoRNA、stRNA、smRNA、プレ-マイクロRNAおよびプリ-マイクロRNA、他の非コーディングRNA、リボソームRNA、それらの誘導体、アンプリコン、またはそれらの任意の組み合わせを含む群から選択される、請求項83記載の方法。
【請求項85】
核酸の供給源が、合成、哺乳動物、ヒト、動物性、植物、真菌、細菌、ウイルス、古細菌、またはそれらの任意の組み合わせを含む群から選択される、請求項84記載の方法。
【請求項86】
MNAzymeの少なくとも一つが少なくとも一つのアプタマーをさらに含む、請求項74記載の方法。
【請求項87】
アプタマーが少なくとも一つのリガンドと結合する、請求項86記載の方法。
【請求項88】
リガンドが、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、核酸、糖タンパク質、脂質、リポタンパク質、細胞、ウイルス、細菌、古細菌、真菌、抗体、代謝産物、病原体、毒素、汚染物質、毒物、生物体全体、小分子、ポリマー、金属イオン、金属塩、プリオン、またはそれらの任意の誘導体、部分もしくは組み合わせを含む群から選択される、請求項87記載の方法。
【請求項89】
MNAzymeまたは基質の少なくとも一つの成分が、不溶性支持体に結び付けられているか、または溶液中に遊離している、請求項74〜88のいずれか一項記載の方法。
【請求項90】
一つまたは複数の基質が検出可能な部分およびクエンチャー部分を含み、MNAzymeの少なくとも一つによる基質の修飾が起こると、該検出可能な部分によって検出可能な影響がもたらされる、請求項74記載の方法。
【請求項91】
検出可能な影響が、蛍光分光法、表面プラズモン共鳴、質量分析法、NMR、電子スピン共鳴、偏光蛍光分光法、円二色性、イムノアッセイ、クロマトグラフィー、放射分析、光度計測法、シンチグラフィー、電子工学的方法、UV、可視光もしくは赤外分光法、酵素的方法、またはそれらの任意の組み合わせのうち少なくとも一つによって検出される、請求項90記載の方法。
【請求項92】
検出可能な影響が測定され、該測定の大きさが標的の量を示す、請求項90または91記載の方法。
【請求項93】
第一のMNAzymeに対するパートザイム、第一の基質、第二のMNAzymeに対するパートザイム、DNAzymeリガーゼ、第二の基質、追加のMNAzymeに対する追加のパートザイムおよび組織化助長因子、ならびに追加の基質を含むシグナル増幅カスケードを用いて標的を検出するための方法であって、以下の段階を含む方法:
(i)検出しようとする標的分子の存在下で、第一のMNAzymeに対する前記パートザイムから前記第一のMNAzymeを形成させる段階;
(ii)前記第一の基質を前記第一のMNAzymeで切断して、複数の切断産物を生成させる段階;
(iii)前記切断産物の少なくとも一つを前記DNAzymeリガーゼによって前記第二の基質と連結させて、前記追加のMNAzymeに対する連結されたパートザイムを作り出す段階;
(iv)前記切断産物の少なくとも一つによる組織化によって、第二のMNAzymeに対する該パートザイムから前記第二のMNAzymeを形成させる段階;
(v)前記第一の基質を前記第二のMNAzymeで切断して、さらなる前記複数の切断産物を生成させる段階;
(vi)さらなる前記複数の切断産物の少なくとも一つによる組織化によってさらなる前記第二のMNAzymeを形成させる段階であって、それによるさらなる該第二のMNAzymeの組織化が、さらなる該複数の切断産物の蓄積を結果的にもたらす増幅カスケードを形成し、さらなる該複数の切断産物の少なくとも一つが前記DNAzymeリガーゼに対する基質として作用する段階;
(vii)前記組織化助長因子と一緒に、前記追加のパートザイムを用いて、および前記連結されたパートザイムを用いて、前記追加のMNAzymeを形成させる段階;
(viii)前記追加の基質を前記追加のMNAzymeにより修飾して、前記標的の存在を示す検出可能な影響を結果的にもたらす段階。
【請求項94】
増幅カスケードがフィードバック増幅カスケードである、請求項93記載の方法。
【請求項95】
第二の基質と連結された切断産物が、その3'末端に2',3'-環状リン酸を有する、請求項93記載の方法。
【請求項96】
切断産物の少なくとも一つが活性化因子組織化助長因子である、請求項93記載の方法。
【請求項97】
標的が、検出、同定または定量化しようとする分子である、請求項93記載の方法。
【請求項98】
標的が核酸を含む、請求項97記載の方法。
【請求項99】
核酸が、DNA、メチル化DNA、アルキル化DNA、RNA、メチル化RNA、マイクロRNA、siRNA、shRNA、tRNA、mRNA、snoRNA、stRNA、smRNA、プレ-マイクロRNAおよびプリ-マイクロRNA、他の非コーディングRNA、リボソームRNA、それらの誘導体、アンプリコン、またはそれらの任意の組み合わせを含む群から選択される、請求項98記載の方法。
【請求項100】
核酸の供給源が、合成、哺乳動物、ヒト、動物、植物、真菌、細菌、ウイルス、古細菌、またはそれらの任意の組み合わせを含む群から選択される、請求項99記載の方法。
【請求項101】
第一のMNAzymeに対するパートザイム、第一の基質、第二のMNAzymeに対するパートザイム、DNAzymeリガーゼ、第二の基質、追加のパートザイム、追加のMNAzymeに対する組織化助長因子および追加の基質のうち少なくとも一つが、少なくとも一つのアプタマーをさらに含む、請求項93記載の方法。
【請求項102】
アプタマーが少なくとも一つのリガンドと結合する、請求項101記載の方法。
【請求項103】
リガンドが、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、核酸、糖タンパク質、脂質、リポタンパク質、細胞、ウイルス、細菌、古細菌、真菌、抗体、代謝産物、病原体、毒素、汚染物質、毒物、生物体全体、小分子、ポリマー、金属イオン、金属塩、プリオン、またはそれらの任意の誘導体、部分もしくは組み合わせを含む群から選択される、請求項102記載の方法。
【請求項104】
第一のMNAzymeに対するパートザイム、第一の基質、第二のMNAzymeに対するパートザイム、DNAzymeリガーゼ、第二の基質、追加のパートザイム、追加のMNAzymeに対する組織化助長因子および追加の基質のうち少なくとも一つが、少なくとも一つのナノ粒子、ミクロ粒子、またはそれらの組み合わせをさらに含む、請求項93記載の方法。
【請求項105】
第一のMNAzymeに対するパートザイム、第一の基質、第二のMNAzymeに対するパートザイム、DNAzymeリガーゼ、第二の基質、追加のパートザイム、追加のMNAzymeに対する組織化助長因子および追加の基質のうち少なくとも一つが、不溶性支持体に結び付けられているか、または溶液中に遊離している、請求項93記載の方法。
【請求項106】
基質の少なくとも一つが検出可能な部分およびクエンチャー部分を含み、MNAzymeによる基質の修飾が起こると、該検出可能な部分によって検出可能な影響がもたらされる、請求項93記載の方法。
【請求項107】
検出可能な影響が、蛍光分光法、表面プラズモン共鳴、質量分析法、NMR、電子スピン共鳴、偏光蛍光分光法、円二色性、イムノアッセイ、クロマトグラフィー、放射分析、光度計測法、シンチグラフィー、電子工学的方法、UV、可視光もしくは赤外分光法、酵素的方法、またはそれらの任意の組み合わせのうち少なくとも一つによって検出される、請求項93記載の方法。
【請求項108】
検出可能な影響が測定され、該測定の大きさが標的の量を示す、請求項93記載の方法。
【請求項109】
複数のMNA複合体を含む全加算器であって、二つの出力の四通りの可能な組み合わせを生成するために三つの入力の八通りの可能な組み合わせを含む全加算器であり、該四通りの可能な組み合わせが、出力無し(no output)、第一の出力、第二の出力、または第一および第二の両方の出力である、全加算器。
【請求項110】
入力無し(no input)の存在が出力無しを生じさせる、請求項109記載の全加算器。
【請求項111】
任意の厳密に一つの入力に応答して第一の出力を生成する、請求項109記載の全加算器。
【請求項112】
任意の厳密に二つの入力に応答して第二の出力を生成する、請求項109記載の全加算器。
【請求項113】
三つの入力に応答して第一および第二の出力を生成する、請求項109記載の全加算器。
【請求項114】
入力の少なくとも一つが検出可能な事象である、請求項109記載の全加算器。
【請求項115】
出力の少なくとも一つが、蛍光分光法、表面プラズモン共鳴、質量分析法、NMR、電子スピン共鳴、偏光蛍光分光法、円二色性、イムノアッセイ、クロマトグラフィー、放射分析、光度計測法、シンチグラフィー、電子工学的方法、UV、可視光もしくは赤外分光法、酵素的方法、またはそれらの任意の組み合わせのうち少なくとも一つによって決定される、検出可能な事象または検出可能な影響である、請求項109記載の全加算器。
【請求項116】
第一または第二の出力の一つが、もう一つの全加算器に対する入力として作用する、請求項109記載の全加算器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2010−505394(P2010−505394A)
【公表日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−530739(P2009−530739)
【出願日】平成19年10月5日(2007.10.5)
【国際出願番号】PCT/AU2007/001517
【国際公開番号】WO2008/040095
【国際公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【出願人】(508084216)ジョンソン アンド ジョンソン リサーチ ピーティーワイ リミテッド (2)
【Fターム(参考)】