説明

分岐端子台装置

【課題】出力側のケーブルを簡単に接続及び取外し可能な分岐端子台装置を提供する。また、入力側及び出力側の端子部の数を用途に応じて増減可能な分岐端子台装置を提供する。
【解決手段】絶縁性のケース10の台座部13に固定された導電板20に入力端子ネジ25が螺着され且つハウジング71内に端子金具72が設けられたケーブル接続部材としてのワンタッチ端子台70が導電板20に電気的に導通するように取付けられているので、入力側ケーブル50を入力端子ネジ25を介して導電板20に接続し、出力側ケーブル52をワンタッチ端子台70を介して導電板20に接続することにより、電源が入力側から出力側へ分岐接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源を入力側から出力側へ分岐接続する分岐端子台装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、各種の端子台装置が提案されており(例えば、特許文献1参照。)、それらの一つとして、単数又は複数の入力電源を複数の出力電源に分岐するための分岐端子台装置がある。図15は、従来例の分岐端子台装置5101を示す図であり、(a)は平面図を、(b)は正面図をそれぞれ示している。従来例の分岐端子台装置5101は、仕切り壁部5118によって仕切られた3つの端子台部5111を有するケース5110と、3枚の導電金具5120と、記号板5130と、透明カバー5140とを主要部材として構成されている。ケース5110は、合成樹脂材料からなる上面及び前後面が開放された略箱形を呈する絶縁性の筐体であり、左右両端には、側壁部5119がそれぞれ立設されている。
【0003】
各端子台部5111は、ケース5110の底部に台座部5113が設けられ、台座部5113には銅や黄銅等の長方形板状の金属板である導電金具5120が取付けられる。導電金具5120は、ケース5110の前後方向中央において左右に延びる壁状の記号板5130によって、前方側端子面5121と後方側端子面5122とに仕切られている。そして、前方側端子面5121には、出力端子ネジ5125が左右に所定間隔で3個取付けられている。一方、後方側端子面5122には、入力端子ネジ5127が1個取付けられている。透明カバー5140は、透明樹脂材料からなる長方形状の平板であり、ケース5110上面を覆うように側壁部5119上面に着脱可能に取付けられる。
【特許文献1】特開2000−200633号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来例の分岐端子台装置5101は、入力側及び入力側よりも端子数が多い出力側も端子ネジの締め付けによりケーブルを接続する構成であるため、ケーブルの接続や取外しの作業に手間がかかるという問題がある。
【0005】
また、分岐端子台装置5101では電源分岐の組数を3としたが、分岐端子台装置の用途によって必要な端子数が異なるものであり、1組又は2組の場合や4組以上の場合もあり得る。そのため、従来は各種の用途に対応するために、端子台部の個数の異なる複数種類の仕様の分岐端子台を予め用意しておかなければならなかった。
【0006】
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、出力側のケーブルを簡単に接続及び取外し可能な分岐端子台装置を提供することを第1の目的とする。また、入力側及び出力側の端子部の数を用途に応じて増減可能な分岐端子台装置を提供することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、上記課題を解決するのに適した各手段につき、必要に応じて作用効果等を付記しつつ説明する。
【0008】
1.電源を入力側から出力側へ分岐接続する分岐端子台装置であって、
導電板と、
その導電板を固定するための台座部を有する絶縁性の筐体と、
入力側のケーブルを接続するために前記導電板に螺着された端子ネジと、
ハウジング内に設けられた端子金具に出力側のケーブルを接続可能であり且つ前記導電板に電気的に導通するように取付けられたケーブル接続部材と
を備えたことを特徴とする分岐端子台装置。
【0009】
手段1によれば、絶縁性の筐体の台座部に固定された導電板に端子ネジが螺着され且つハウジング内に端子金具が設けられたケーブル接続部材が導電板に電気的に導通するように取付けられているので、入力側のケーブルを端子ネジを介して導電板に接続し、出力側のケーブルをケーブル接続部材を介して導電板に接続することにより、電源が入力側から出力側へ分岐接続される。従って、入力側のケーブルを端子ネジを用いた簡単な構造で導電板に確実に固定することができると共に、出力側のケーブルをケーブル接続部材を介して導電板に簡単に接続及び取外しすることができる。
【0010】
2.前記ケーブル接続部材は、前記出力側のケーブルの先端を前記ハウジング内に挿入することで前記ケーブルを前記端子金具に接続可能であると共に、前記ケーブルとの接続を解除するための解除手段を有するワンタッチ端子台であることを特徴とする手段1に記載の分岐端子台装置。
【0011】
手段2によれば、ケーブル接続部材がワンタッチ端子台であるので、出力側のケーブルの先端をハウジング内に挿入することでケーブルを端子金具に簡単に接続可能であると共に、解除手段により端子金具とケーブルとの接続を簡単に解除することができる。
【0012】
3.前記ケーブル接続部材は、前記出力側のケーブルに設けられたケーブル側コネクタに前記ハウジングが着脱自在に嵌合して前記ケーブルを前記端子金具に接続可能なコネクタ部材であることを特徴とする手段1に記載の分岐端子台装置。
【0013】
手段3によれば、ケーブル接続部材がコネクタ部材であるので、出力側のケーブルに設けられたケーブル側コネクタにハウジングが嵌合してケーブルを端子金具に簡単に接続可能であると共に、ケーブル側コネクタをハウジングから抜くことにより端子金具とケーブルとの接続を簡単に解除することができる。
【0014】
4.前記筐体には、前記導電板の少なくとも前記端子ネジ及びその近傍を覆うカバーが取付けられたことを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の分岐端子台装置。
【0015】
手段4によれば、筐体には、導電板の少なくとも端子ネジ及びその近傍を覆うカバーが取付けられているので、作業者が通電中に指を端子ネジや導電板に誤って接触させて感電する事故等を防止することができる。特に、カバーを透明材料により形成した場合には、カバーを取付けた状態で端子ネジにおけるケーブルの接続状態等の目視確認を行うことが可能となる。
【0016】
5.前記導電板は、二段曲げ加工により上段面及び下段面が形成され、前記上段面に前記端子ネジが螺着され、前記下段面に前記ケーブル接続部材が取付けられたことを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の分岐端子台装置。
【0017】
手段5によれば、導電板に二段曲げ加工により上段面及び下段面が形成され、上段面に端子ネジが螺着されているので、入力側のケーブルの接続作業が容易であると共に、下段面にケーブル接続部材が取付けられているので装置の高さを低く抑えることができる。
【0018】
6.前記筐体は、複数に分割されたブロックを連結して一体化してなると共に、前記ブロックの数を増減可能であることを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の分岐端子台装置。
【0019】
手段6によれば、筐体が複数に分割されたブロックを連結して一体化してなると共に、ブロックの数を増減可能であるので、用途に応じて台座部及び導電板の数を増減して入力側の端子部としての端子ネジ及び出力側の端子部としてのケーブル接続部材の数を増減することができる。
【0020】
7.電源を入力側から出力側へ分岐接続する分岐端子台装置であって、
入力側の端子部及び出力側の端子部が設けられる導電板と、
その導電板を固定するための台座部を有する絶縁性の筐体と
を備え、
前記筐体は、複数に分割されたブロックを連結して一体化してなると共に、前記ブロックの数を増減可能であることを特徴とする分岐端子台装置。
【0021】
手段7によれば、筐体が複数に分割されたブロックを連結して一体化してなると共に、ブロックの数を増減可能であるので、用途に応じて台座部及び導電板の数を増減して入力側及び出力側の端子部の数を増減することができる。
【0022】
8.前記筐体は、前記台座部ごとに分割されていることを特徴とする手段7に記載の分岐端子台装置。
【0023】
手段8によれば、筐体が台座部ごとに分割されているので、用途に応じてブロックの数を増減することにより、台座部及び導電板を任意の数に設定することができる。
【0024】
9.前記各ブロックは、複数色に色分けされたことを特徴とする手段8に記載の分岐端子台装置。
【0025】
手段9によれば、各ブロックが複数色に色分けされているので、例えば、ケーブルの被覆の色とブロックの色とを対応付けることにより、作業者によるケーブルの接続ミスの防止を図ることができる。
【0026】
10.前記導電板は、隣接するブロック間に挟持固定されることを特徴とする手段7乃至9のいずれかに記載の分岐端子台装置。
【0027】
手段10によれば、ネジ等の固定部材を用いることなく、導電板が隣接するブロック間に挟持固定されるので、コストを低減しつつ組付け作業の容易化を図ることができる。
【0028】
11.前記筐体は、台座部と一端側の側壁部とが一体的に設けられる第一ブロックと、他端側の側壁部が設けられる第二ブロックとを少なくとも有し、必要に応じて、前記第一ブロックと前記第二ブロックとの間に、台座部と一端側の仕切り壁部とが一体的に設けられる第三ブロックを1又は複数連結して一体化してなることを特徴とする手段7乃至10のいずれかに記載の分岐端子台装置。
【0029】
手段11によれば、筐体が、台座部と一端側の側壁部とが一体的に設けられる第一ブロックと、他端側の側壁部が設けられる第二ブロックとを少なくとも有し、必要に応じて、第一ブロックと第二ブロックとの間に、台座部と一端側の仕切り壁部とが一体的に設けられる第三ブロックを1又は複数連結して一体化してなるので、第一〜第三ブロックの3種類のブロックを用いて任意の数の台座部を有する筐体を構成することができる。
【0030】
12.前記入力側の端子部は、入力側のケーブルを接続するために前記導電板に螺着された端子ネジであり、
前記出力側の端子部は、ハウジング内に設けられた端子金具に出力側のケーブルを接続可能であり且つ前記導電板に電気的に導通するように取付けられたケーブル接続部材であることを特徴とする手段7乃至11のいずれかに記載の分岐端子台装置。
【0031】
手段12によれば、入力側の端子部として導電板に端子ネジが螺着されると共に、出力側の端子部としてハウジング内に端子金具が設けられたケーブル接続部材が導電板に電気的に導通するように取付けられているので、入力側のケーブルを端子ネジを介して導電板に接続し、出力側のケーブルをケーブル接続部材を介して導電板に接続することにより、電源が入力側から出力側へ分岐接続される。従って、入力側のケーブルを端子ネジを用いた簡単な構造で導電板に確実に固定することができると共に、出力側のケーブルをケーブル接続部材を介して導電板に簡単に接続及び取外しすることができる。
【0032】
13.前記入力側の端子部は、入力側のケーブルを接続するために前記導電板に螺着された入力端子ネジであり、
前記出力側の端子部は、出力側のケーブルを接続するために前記導電板に螺着された出力端子ネジであることを特徴とする手段7乃至11のいずれかに記載の分岐端子台装置。
【0033】
手段13によれば、入力側の端子部として導電板に入力端子ネジが螺着されると共に、出力側の端子部として導電板に出力端子ネジが螺着されているので、入力側のケーブルを入力端子ネジを介して導電板に接続し、出力側のケーブルを出力端子ネジを介して導電板に接続することにより、電源が入力側から出力側へ分岐接続される。
【0034】
14.前記導電板は、二段曲げ加工により上段面及び下段面が形成されたことを特徴とする手段7乃至13のいずれかに記載の分岐端子台装置。
【0035】
手段14によれば、導電板に二段曲げ加工により上段面及び下段面が形成されているので、コンパクトなサイズで多くの端子部を設けつつ、端子部に接続されるケーブル同士の干渉を回避することができる。
【発明の効果】
【0036】
第一の発明の分岐端子台装置によれば、入力側のケーブルを端子ネジを用いた簡単な構造で導電板に確実に固定することができると共に、出力側のケーブルをケーブル接続部材を介して導電板に簡単に接続及び取外しすることができる。
【0037】
第二の発明の分岐端子台装置によれば、用途に応じて台座部及び導電板の数を増減して入力側及び出力側の端子部の数を増減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、本発明の分岐端子台装置を具体化した各実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、第一の実施形態の分岐端子台装置1を示す斜視図である。図2(a)は、分岐端子台装置1を示す平面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。図3(a)は、第一の実施形態における導電板20の斜視図、(b)は導電板20と入力端子ネジ25及びワンタッチ端子台70とを分離して示す側面図、(c)は導電板20に入力端子ネジ25及びワンタッチ端子台70を取付けた状態を示す側面図、(d)はその平面図である。図4は、第一の実施形態においてケース10を分解した状態を示す平面図である。図5は、分岐端子台装置1の使用状態を示す斜視図である。
【0039】
分岐端子台装置1は、図1,2に示すように、3つの端子台部11を有するケース10と、1本の入力端子ネジ25及び2個のワンタッチ端子台70をそれぞれ取付けてなる3枚の導電板20と、記号板30と、透明カバー40とを主要部材として構成されている。
【0040】
ケース10は、絶縁性及び熱安定性に優れた合成樹脂材料(例えば、ポリアミド66樹脂)からなる上面及び前後面が開放された略箱形を呈する絶縁性の筐体である。ケース10は、合成樹脂製の複数のブロックを連結して一体化して構成されるが、最初に、一体化が完了した状態のケース10に基づいて各部の概略構成を以下に説明し、ブロックの連結を含む分岐端子台装置1の組付け方法については後述する。
【0041】
ケース10には、3つの端子台部11が左右に隣接して配置され、隣接する端子台部11間(左側及び中央の各端子台部11間及び中央及び右側の各端子台部11間)にそれぞれ仕切り壁部18が立設されている。さらに、ケース10の左右両端(左側の端子台部11左端及び右側の端子台部11右端)には、側壁部19がそれぞれ立設され、各々の上面に透明カバー40取付け用の雌ネジ金具(図示せず)がそれぞれ埋設されている。側壁部19には、分岐端子台装置1を配電盤等へ固定するための図示しないボルトが取付けられるボルト取付部19bがそれぞれ側方へ突設されている。ボルト取付部19bは、ボルトの頭部を収容可能な円筒状の凹部であり、ボルトの足部を挿通可能な挿通孔19cが中心に設けられている。また、仕切り壁部18及び側壁部19上面には、記号板30が嵌め込まれる凹部18u、19uがそれぞれ形成されている。
【0042】
各端子台部11は、導電板20が固定される台座部13を備えている。台座部13は、端子台部11の前後方向中央部を構成する階段状部分であり、下段部14と、下段部14前方にて一段高く形成された上段部15とを有している。下段部14には、ワンタッチ端子台70のリード74を収容可能な凹部14aが設けられている。上段部15には、入力端子ネジ25の足部を収容可能な凹部15aが設けられている。
【0043】
導電板20は、図2,図3等に示すように、導電性のよい金属板、例えば、銅板に表面処理としてニッケルメッキを施すと共に、平行二段曲げ加工を施して階段状に屈曲させたものであり、段違いの二つの端子面である下段面21及び上段面22を有している。下段面21は、略正方形状を呈すると共に複数の孔21aが形成され、ワンタッチ端子台70は、各孔21aにリード74を挿通するように載置されて半田付けにより固定される。各導電板20の下段面21には、ワンタッチ端子台70が2個ずつ取付けられる。上段面22は、下段面21よりも小さい略正方形状を呈し、中央に1つのネジ孔22aが設けられている。ネジ孔22aには、入力端子ネジ25が座金を介して螺着される。
【0044】
ワンタッチ端子台70は、ケーブル先端の丸棒状の導体部分をハウジング71内に挿入することで端子金具72に接続可能な公知の端子台であって、2個のケーブル挿入穴71aと2個の解除ボタン73とを備えており、2本のケーブルを接続することできる。
【0045】
ハウジング71は、絶縁性及び熱安定性に優れた合成樹脂材料(例えば、ポリアミド66樹脂)からなり、ハウジング71には上面に開口するケーブル挿入穴71aが前部及び後部に1個ずつ設けられ、このケーブル挿入穴71aに臨む内部空間に板バネ状の端子金具72がそれぞれ収納される。端子金具72は、垂直部分と水平部分とでケーブルの導体部分を挟着した状態で接続可能である。また、端子金具72と導通し導電板20に接続されるリード74がハウジング71の下面から突設されている。
【0046】
解除ボタン73は、ハウジング71の上面の前部及び後部のケーブル挿入穴71a近傍にてそれぞれ開口する穴部71bに挿入され、解除ボタン73の下端に対応する端子金具72の水平部分が当接し、解除ボタン73の押し込み操作により端子金具72の水平部分を押圧してケーブル結線状態からケーブル解除状態にすることができる。
【0047】
記号板30は、図1、図2に示すように、ケース10の左右方向長さよりも僅かに短い合成樹脂製の細長い長方形板であり、導電板20に接続される複数のケーブルを識別するための記号が、上面に油性筆記具等を用いて直接記入され、又は記号を表示したシールが貼付される。記号板30は、両側壁部19上面の凹部19u及び2つの仕切り壁部28上面の凹部18uにそれぞれ嵌め込まれることにより固定される。
【0048】
透明カバー40は、ポリカーボネート等の透明樹脂材料からなり、ケース10上面を覆うように着脱可能に取付けられるカバー部材である。透明カバー40は、前端から下方へ延設された延設部40aを備え、延設部40aには、ケース10の3つの端子台部11に接続される入力側のケーブルを通すために、U字形状に切り欠かれた切り欠き部40bが各端子台部11に対応して3箇所に設けられている。また、透明カバー40上面の左右には、取付けネジ41が挿通される挿通孔40cがそれぞれ形成されている。
【0049】
次に、ケース10を構成するブロックの連結を含む分岐端子台装置1の組付け方法について説明する。尚、入力端子ネジ25及びワンタッチ端子台70の導電板20への取付けは完了しているものとする。
【0050】
まず、ケース10を構成する各ブロックの構成について、図4を参照しつつ説明する。尚、図4では、透明カバー40及び記号板30の図示を省略している。ケース10は、4個の合成樹脂製ブロック、具体的には、第一ブロック100、第二ブロック200、及び2個の第三ブロック300から構成される。
【0051】
第一ブロック100は、台座部113(13)と、台座部113の左側に一体的に設けられた左側壁部119(19)とを有する(括弧内の数字は、図1等における組付け完了後の符号を示す。以下同様。)。台座部113の下段部114後端より約2mm上方には、導電板20後端を案内するガイド部114aが数mm幅で前方側へ突設されている。また、左側壁部119の右側面には、上段部115より約2mm上方から後方にかけて数mm幅でL字部119aが突設されている。さらに、左側壁部119の左側面下部には、分岐端子台装置1を配電盤等へ固定するための図示しないボルトが取付けられるボルト取付部119c(19c)が突設され、ボルトの頭部を収容可能な円筒状の凹部119d(19d)が設けられると共に、その中心にはボルトの足部を挿通可能なボルト挿通孔119e(19e)が設けられている。第一ブロック100の下部前端及び後端には、左右方向にシャフト挿通孔116がそれぞれ形成されると共に、各々の右端には係合凹部116aがそれぞれ形成されている。
【0052】
第二ブロック200は、右側壁部219(19)を有する。右側壁部219の左側面には、第一ブロック100のL字部119aと同様のL字部219bが突設されている。また、右側壁部219の右側面下部には、第一ブロック100のボルト取付部119cと同様のボルト取付部219c(19c)が突設され、ボルト取付部219cには凹部219d(19d)及びボルト挿通孔219e(19e)が設けられている。第二ブロック200の下部前端及び後端には、左右方向にシャフト挿通孔216がそれぞれ形成されると共に、各々の左端には係合凸部216aがそれぞれ形成されている。
【0053】
第三ブロック300は、台座部313(13)と、台座部313の左側に一体的に設けられた仕切り壁部318(18)を有する。台座部313には、第一ブロック100のガイド部114aと同様のガイド部314aが突設されている。また、仕切り壁部318の右側面には第一ブロック100のL字部119aと同様のL字部319aが、左側面にはL字部319bがそれぞれ突設されている。第三ブロック300の下部前端及び後端には、左右方向にシャフト挿通孔316がそれぞれ形成されると共に、各々の左端には係合凸部316aが、右端には係合凹部316bがそれぞれ形成されている。
【0054】
次に、分岐端子台装置1の組付け方法について、図4を参照しつつ説明する。まず、第一ブロック100の台座部113に導電板20を載置する。具体的には、導電板20を第一ブロック100の右端側から下段面21の後端をガイド部114aと下段部114との間に位置合わせして台座部113上に載置し、左側壁部119の右側面に当接するまで左へスライドさせる。この時、導電板20の上段面22の左端部分は、L字部119aと上段部115との間に位置するため、上下方向の移動が規制される。
【0055】
続いて、第三ブロック300を第一ブロック100に連結する。すなわち、第三ブロック300の下部前端及び後端の左端に設けられた係合凸部316aを、第一ブロック100の下部前端及び後端の右端に設けられた係合凹部116aにそれぞれ係合させる。この時、導電板20は、上段面22の右端部分は、L字部319bと上段部115との間に位置する。従って、導電板20は、第一ブロック100のL字部119a、ガイド部114a、及び第二ブロック300のL字部319bによって上下方向の移動が規制されると共に、第一ブロック100の側壁部119右側面及び第三ブロック300の仕切り壁部318によって左右方向の移動が規制されるため、ネジ等を用いることなく第一ブロック100と第三ブロック300とによって挟持固定される。
【0056】
次に、2枚目の導電板20を第三ブロック300に取付ける。続いて、1個目の第三ブロック300へ2個目の第三ブロック300を連結し、3枚目の導電板20を2個目の第三ブロック300へ取付ける。そして、第二ブロック200を2個目の第三ブロック130に連結する。すなわち、第二ブロック200の下部前端及び後端の左端に設けられた係合凸部216aを、2個目の第三ブロック300の下部前端及び後端の右端に設けられた係合凹部316bにそれぞれ係合させる。このように4個のブロックが連結された状態で、シャフト500を第二ブロック200のシャフト挿通孔216へ右側から挿通し、2個の第三ブロック300のシャフト挿通孔316、及び第一ブロック100のシャフト挿通孔116に順次挿通し、第一ブロック100の側壁部119左側面でナットを締付けることよって、ケース10の一体化及び3枚の導電板20の取付けが完了する。
【0057】
この状態で、3本の入力端子ネジ25を、3枚の導電板20の上段面22に設けられたネジ孔22aにそれぞれ座金を介して螺着する。そして、記号板30を両側の側壁部19上端の凹部19h及び仕切り壁部18上端の凹部18hに嵌め込み、最後に、透明カバー40を上から被せて取付けねじ41を左右の挿通孔40cにそれぞれ挿通し、雌ネジ金具19aへ螺着することにより分岐端子台装置1の組付けが完了する。
【0058】
次に、分岐端子台装置1への電源入力側及び出力側のケーブル接続例について、図5を参照しつつ説明する。また、分岐端子台装置1の各端子台部11には、電源入力側(600V−100A)に1本の入力側ケーブル50(AWG3〜4)が接続され、電源出力側(600V−80A)に4本の出力側ケーブル52(AWG14〜10)がそれぞれ接続される。また、分岐端子台装置1は、図示しないボルトを用いて配電盤に固定されているものとする。
【0059】
まず、透明カバー40及び記号板30をケース10から取り外すと共に、入力側ケーブル50を導電板20の上段面22に接続する。すなわち、入力端子ネジ25の足部を、座金と共に入力側ケーブル50先端の圧着端子50aの孔に挿通し、さらに上段面22のネジ孔22cに挿通して締付けることにより、圧着端子50aを上段面22に固着する。
【0060】
次に、出力側ケーブル52をワンタッチ端子台70に接続する。すなわち、出力側ケーブル52先端の導体部分をワンタッチ端子台70のケーブル挿入穴71aに挿入して端子金具72に接続する。各ワンタッチ端子台70について、必要数の出力側ケーブル52の接続を行う。
【0061】
全ての端子台部11について上記作業が終了した後、記号板30を、長手方向を左右に向けてケース10の各側壁部19上面の凹部19u及び各仕切り壁部18上面凹部18u内に嵌め込む。
【0062】
続いて、透明カバー40を、ケース10左右両側の側壁部14上に位置合わせしつつ載置し、左右の挿通孔40cに取付けネジ41をそれぞれ挿通して側壁部19上部に設けられた各雌ネジ金具19aにそれぞれ螺合することにより、透明カバー40が入力端子ネジ25及び導電板20の上段面22を覆う状態でケース10固定される。
【0063】
そして、各ケーブルが接続された分岐端子台装置1は、例えば、3つの端子台部11に入力電源として600V−100Aの3相電源が接続されている場合には、U相,V相,及びW相に対応する各々600V−30A以下の出力電源に分岐する。
【0064】
以上詳述したことから明らかなように、本実施形態によれば、絶縁性のケース10の台座部13に固定された導電板20に入力端子ネジ25が螺着され且つハウジング71内に端子金具72が設けられたケーブル接続部材としてのワンタッチ端子台70が導電板20に電気的に導通するように取付けられているので、入力側ケーブル50を入力端子ネジ25を介して導電板20に接続し、出力側ケーブル52をワンタッチ端子台70を介して導電板20に接続することにより、電源が入力側から出力側へ分岐接続される。従って、入力側ケーブル50を入力端子ネジ25を用いた簡単な構造で導電板20に確実に固定することができると共に、出力側ケーブル52をワンタッチ端子台70を介して導電板20に簡単に接続及び取外しすることができる。
【0065】
特に、本実施形態では、ケーブル接続部材としてワンタッチ端子台70を採用したので、出力側ケーブル52先端をハウジング71内に挿入することで出力側ケーブル52を端子金具72に簡単に接続可能であると共に、解除手段としての解除ボタン73の押圧により端子金具72と出力側ケーブル52との接続を簡単に解除することができる。
【0066】
また、ケース10には、導電板20の入力端子ネジ25及びその近傍を覆う透明カバー40が取付けられているので、作業者が通電中に指を入力端子ネジ25や導電板20に誤って接触させて感電する事故等を防止することができると共に、透明カバー40を取付けた状態で入力端子ネジ25における入力側ケーブル50の接続状態等の目視確認を行うことができる。特に、透明カバー40は、ケース10よりも前面側へ20mm程度張り出すと共に、下方へ延設形成されてケーブルとの干渉部分のみにU字形の切り欠き部40bが形成されているので、作業者の指が入力側ケーブル50の圧着端子50aに接触することをも確実に防止できる。
【0067】
また、導電板20に二段曲げ加工により上段面22及び下段面21が形成され、上段面22に入力端子ネジ25が螺着されているので、入力側ケーブル50の接続作業が容易であると共に、下段面21にワンタッチ端子台70が取付けられているので、端子台装置全体の高さを低く抑えることができる。
【0068】
また、本実施形態によれば、ケース10が複数に分割されたブロックを連結して一体化してなると共に、ブロックの数を増減可能であるので、用途に応じて台座部13及び導電板20の数を増減して入力側及び出力側の端子部の数を増減することができる。すなわち、ケース10が台座部13ごとに複数に分割された第一ブロック100乃至第三ブロック300を連結して一体化してなると共に、第三ブロック300の連結数を増減可能である。従って、用途に応じて、端子台部11の数、すなわち、導電板20並びに導電板20に設けられる入力側の端子部としての入力端子ネジ25及び出力側の端子部としてのワンタッチ端子台70の数を増減することができる。例えば、上記実施形態では、第一ブロック100と第二ブロック200との間に第三ブロック300を2個連結して端子台部11を3個設けた例を示したが、端子台部11が1個のみ必要な場合は、第三ブロック300を用いることなく、第一ブロック100と第二ブロック200とを連結すればよい。また、端子台部11が2個必要な場合は、第一ブロック100と第二ブロック200との間に1個の第三ブロック300を連結すればよい。さらに、端子台部11が4個又はそれ以上必要な場合は、第一ブロック100と第二ブロック200との間に3個又はそれ以上の個数の第三ブロック300を連結すればよい。
【0069】
さらに、導電板20は、ネジ等の固定部材を用いることなく、ケース10を構成する隣接ブロック間に挟持固定される構造であるので、コストを低減しつつ組付け作業の容易化を図ることができる。
【0070】
次に、本発明の第二の実施形態について、図6乃至図8を参照しつつ説明する。尚、上記第一の実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、それらについての詳細な説明を省略する。また、ケース10を第一ブロック100乃至第三ブロック300の連結により構成した点も、第一の実施形態と同一である(他の実施形態も同様。)。図6は、第二の実施形態の分岐端子台装置1001を示す斜視図である。図7(a)は、第二の実施形態における導電板20と入力端子ネジ25及びコネクタ1070とを分離して示す側面図、(b)は導電板20に入力端子ネジ25及びコネクタ1070を取付けた状態を示す側面図、(c)はその平面図である。図8は、分岐端子台装置1001の使用状態を示す斜視図である。
【0071】
本実施形態の分岐端子台装置1001は、導電板20の下段面21に、第一の実施形態におけるワンタッチ端子台70に代えてコネクタ1070を取付けたことを特徴とする。
【0072】
コネクタ1070は、出力側ケーブル52の先端に設けられた雄型コネクタであるケーブル側コネクタ53と係合可能な公知の雌型コネクタであり、上面が開口する箱形のハウジング1071を有し、ハウジング1071内部には端子金具1072が設けられている。また、端子金具1072と導通し導電板20に接続されるリード1074がハウジング1071の下面から突設されている。コネクタ1070は、導電板20の各孔21aにリード1074を挿通するように載置されて半田付けにより固定される。また、各導電板20の下段面21には、コネクタ1070が2個ずつ取付けられる。そして、ケーブル側コネクタ53をコネクタ1070に係合させることにより、ハウジング1071内で端子金具1072と出力側ケーブル52との電気的接続を図ることができる。
【0073】
以上詳述したことから明らかなように、本実施形態によれば、ケーブル接続部材としてコネクタ1070を導電板20に取付けたので、出力側ケーブル52に設けられたケーブル側コネクタ53にハウジング1071が嵌合して出力側ケーブル52を端子金具1072に簡単に接続可能であると共に、ケーブル側コネクタ53をハウジング1071から抜くことにより端子金具1072と出力側ケーブル52との接続を簡単に解除することができる。
【0074】
次に、本発明の第三の実施形態について、図9乃至図11を参照しつつ説明する。図9(a)は第三の実施形態の分岐端子台装置2001を示す平面図、(b)は背面図、(c)は右側面図である。図10(a)は、第三の実施形態において導電板20と入力端子ネジ25及びコネクタ2070とを分離して示す側面図、(c)は導電板20に入力端子ネジ25及びコネクタ2070を取付けた状態を示す側面図、(d)はその平面図である。図11は、分岐端子台装置2001の使用状態を示す平面図である。
【0075】
本実施形態の分岐端子台装置2001は、導電板20の下段面21に、第二の実施形態における上面側から出力側ケーブルが接続されるコネクタ1070に代えて、背面側から出力側ケーブルが接続されるコネクタ2070を取付けたことを特徴とする。
【0076】
コネクタ2070は、出力側ケーブル52の先端に設けられた雄型コネクタであるケーブル側コネクタ53と係合可能な公知の雌型コネクタであり、背面が開口する箱形のハウジング2071を有し、ハウジング2071は内部が左右に仕切られてそれぞれ上下に端子金具2072が設けられている。また、端子金具2072と導通し導電板20に接続されるリード2074がハウジング2071の下面から突設されている。コネクタ2070は、導電板20の各孔21aにリード2074を挿通するように載置されて半田付けにより固定される。そして、ケーブル側コネクタ53をコネクタ2070に係合させることにより、ハウジング2071内で端子金具2072と出力側ケーブル52との電気的接続を図ることができる。
【0077】
以上詳述したことから明らかなように、本実施形態によれば、ケーブル接続部材としてコネクタ2070を導電板20に取付けたので、出力側ケーブル52に設けられたケーブル側コネクタ53にハウジング2071が嵌合して出力側ケーブル52を端子金具2072に簡単に接続可能であると共に、ケーブル側コネクタ53をハウジング2071から抜くことにより端子金具2072と出力側ケーブル52との接続を簡単に解除することができる。
【0078】
次に、本発明の第四の実施形態について、図12乃至図14を参照しつつ説明する。図12(a)は、第四の実施形態の分岐端子台装置3001を示す平面図、(b)は背面図、(c)は右側面図である。図13(a)は、第四の実施形態において導電板20に入力端子ネジ25及び出力端子ネジ3070を取付けた状態を示す側面図、(b)はその平面図である。図14は、分岐端子台装置3001の使用状態を示す平面図である。
【0079】
本実施形態の分岐端子台装置1001は、導電板20の下段面21に、第一の実施形態におけるワンタッチ端子台70に代えて、複数の出力端子ネジ3070を螺着したことを特徴とする。
【0080】
すなわち、各導電板20の下段面21には、合計5個のネジ孔21bが形成されている。具体的には、各導電板20の下段面21において、端部寄りに3個及び中央付近に2個のネジ孔21bが、互いに左右方向の位置をずらして形成されている。そして、端部寄りの3個のネジ孔21bには、導電性を有する円筒状のセルスペーサ21c及び座金を介して3本の出力端子ネジ3070が螺着される。また、中央付近の2個のネジ孔21bには、セルスペーサ21cよりも長い円筒状のセルスペーサ21d及び座金を介して2本の出力端子ネジ3070が螺着される。
【0081】
そして、透明カバー3040及び記号板30をケース10から取り外すと共に、入力側ケーブル50を導電板20の上段面22に接続する。すなわち、入力端子ネジ25の足部を、座金及び入力側ケーブル50先端の圧着端子50aの孔に挿通し、さらに上段面22のネジ孔22cに合わせて締付けることにより、圧着端子50aを上段面22に固着する。同様に、出力側ケーブル52を導電板20の下段面21に接続する。すなわち、出力端子ネジ3070の足部を、座金及び出力側ケーブル52先端の圧着端子20aの孔に挿通し、さらにセルスペーサ21c又は21dに挿通して、下段面21のネジ孔21bに合わせて締付けることにより、圧着端子52aを下段面21に固着する。
【0082】
以上詳述したことから明らかなように、本実施形態によれば、出力側の端子部として5本の出力端子ネジ3070を導電板20に螺着したので、1つの電源入力を5つの電源出力に分岐接続することができる。特に、導電板20に二段曲げ加工により上段面22及び下段面21が形成されているので、コンパクトなサイズで多くの端子部を設けつつ、端子部に接続されるケーブル同士の干渉を回避することができる。
【0083】
尚、本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。
【0084】
例えば、前記各実施形態において、台座部13を有する第一ブロック100及び第三ブロック300を赤色や青色等の複数色に色分けするようにしてもよい。例えば、ケーブルの被覆の色とブロックの色とを対応付けることにより、作業者によるケーブルの接続ミスの防止を図ることができる。尚、従来の分岐端子台装置では、ケースが一体であったので、このような色分けを施すことが困難であったが、ケース10は複数に分割されたブロックを連結したものであるため、予め複数色のブロックを用意しておけば、台座部ごとに容易に色分けすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、電源を入力側から出力側へ分岐接続する分岐端子台装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の第一の実施形態の分岐端子台装置を示す斜視図である。
【図2】(a)は第一の実施形態の分岐端子台装置を示す平面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。
【図3】(a)は第一の実施形態における導電板の斜視図、(b)は導電板と入力端子ネジ及びワンタッチ端子台とを分離して示す側面図、(c)は導電板に入力端子ネジ及びワンタッチ端子台を取付けた状態を示す側面図、(d)はその平面図である。
【図4】第一の実施形態においてケースを分解した状態を示す平面図である。
【図5】第一の実施形態の分岐端子台装置の使用状態を示す斜視図である。
【図6】第二の実施形態の分岐端子台装置を示す斜視図である。
【図7】(a)は第二の実施形態において導電板と入力端子ネジ及びコネクタとを分離して示す側面図、(b)は導電板に入力端子ネジ及びコネクタを取付けた状態を示す側面図、(c)はその平面図である。
【図8】第二の実施形態の分岐端子台装置の使用状態を示す斜視図である。
【図9】(a)は第三の実施形態の分岐端子台装置を示す平面図、(b)は背面図、(c)は右側面図である。
【図10】(a)は第三の実施形態において導電板に入力端子ネジ及びコネクタを取付けた状態を示す側面図、(b)はその平面図である。
【図11】第三の実施形態の分岐端子台装置の使用状態を示す平面図である。
【図12】(a)は第四の実施形態の分岐端子台装置を示す平面図、(b)は背面図、(c)は右側面図である。
【図13】(a)は第四の実施形態において導電板に入力端子ネジ及びコネクタを取付けた状態を示す側面図、(b)はその平面図である。
【図14】第三の実施形態の分岐端子台装置の使用状態を示す平面図である。
【図15】従来例の分岐端子台装置を示す図であり、(a)は平面図を、(b)は正面図をそれぞれ示している。
【符号の説明】
【0087】
1,1001,2001,3001 分岐端子台装置
10 ケース(筐体)
13 台座部
14 下段部
15 上段部
20 導電板
21 下段面
22 上段面
27 入力端子ネジ(端子ネジ、入力側の端子部)
40 透明カバー(カバー部材)
50 入力側ケーブル(入力側のケーブル)
52 出力側ケーブル(出力側のケーブル)
53 ケーブル側コネクタ
70 ワンタッチ端子台(ケーブル接続部材、出力側の端子部)
71 ハウジング
72 端子金具
73 解除ボタン(解除手段)
100 第一ブロック(ブロック)
113 台座部
119 側壁部
200 第二ブロック(ブロック)
213 台座部
219 仕切り壁部
300 第三ブロック(ブロック)
319 側壁部
1070 コネクタ(ケーブル接続部材、出力側の端子部)
1071 ハウジング
1072 端子金具
2070 コネクタ(ケーブル接続部材、出力側の端子部)
2071 ハウジング
2072 端子金具
3070 出力端子ネジ(出力側の端子部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源を入力側から出力側へ分岐接続する分岐端子台装置であって、
導電板と、
その導電板を固定するための台座部を有する絶縁性の筐体と、
入力側のケーブルを接続するために前記導電板に螺着された端子ネジと、
ハウジング内に設けられた端子金具に出力側のケーブルを接続可能であり且つ前記導電板に電気的に導通するように取付けられたケーブル接続部材と
を備えたことを特徴とする分岐端子台装置。
【請求項2】
前記ケーブル接続部材は、前記出力側のケーブルの先端を前記ハウジング内に挿入することで前記ケーブルを前記端子金具に接続可能であると共に、前記ケーブルとの接続を解除するための解除手段を有するワンタッチ端子台であることを特徴とする請求項1に記載の分岐端子台装置。
【請求項3】
前記ケーブル接続部材は、前記出力側のケーブルに設けられたケーブル側コネクタに前記ハウジングが着脱自在に嵌合して前記ケーブルを前記端子金具に接続可能なコネクタ部材であることを特徴とする請求項1に記載の分岐端子台装置。
【請求項4】
前記筐体には、前記導電板の少なくとも前記端子ネジ及びその近傍を覆うカバーが取付けられたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の分岐端子台装置。
【請求項5】
前記導電板は、二段曲げ加工により上段面及び下段面が形成され、前記上段面に前記端子ネジが螺着され、前記下段面に前記ケーブル接続部材が取付けられたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の分岐端子台装置。
【請求項6】
前記筐体は、複数に分割されたブロックを連結して一体化してなると共に、前記ブロックの数を増減可能であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の分岐端子台装置。
【請求項7】
電源を入力側から出力側へ分岐接続する分岐端子台装置であって、
入力側の端子部及び出力側の端子部が設けられる導電板と、
その導電板を固定するための台座部を有する絶縁性の筐体と
を備え、
前記筐体は、複数に分割されたブロックを連結して一体化してなると共に、前記ブロックの数を増減可能であることを特徴とする分岐端子台装置。
【請求項8】
前記筐体は、前記台座部ごとに分割されていることを特徴とする請求項7に記載の分岐端子台装置。
【請求項9】
前記各ブロックは、複数色に色分けされたことを特徴とする請求項8に記載の分岐端子台装置。
【請求項10】
前記導電板は、隣接するブロック間に挟持固定されることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の分岐端子台装置。
【請求項11】
前記筐体は、台座部と一端側の側壁部とが一体的に設けられる第一ブロックと、他端側の側壁部が設けられる第二ブロックとを少なくとも有し、必要に応じて、前記第一ブロックと前記第二ブロックとの間に、台座部と一端側の仕切り壁部とが一体的に設けられる第三ブロックを1又は複数連結して一体化してなることを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載の分岐端子台装置。
【請求項12】
前記入力側の端子部は、入力側のケーブルを接続するために前記導電板に螺着された端子ネジであり、
前記出力側の端子部は、ハウジング内に設けられた端子金具に出力側のケーブルを接続可能であり且つ前記導電板に電気的に導通するように取付けられたケーブル接続部材であることを特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載の分岐端子台装置。
【請求項13】
前記入力側の端子部は、入力側のケーブルを接続するために前記導電板に螺着された入力端子ネジであり、
前記出力側の端子部は、出力側のケーブルを接続するために前記導電板に螺着された出力端子ネジであることを特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載の分岐端子台装置。
【請求項14】
前記導電板は、二段曲げ加工により上段面及び下段面が形成されたことを特徴とする請求項7乃至13のいずれかに記載の分岐端子台装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate