説明

分布型光ファイバ温度センサ

【課題】光増幅器モジュールや基準温度部のペルチェモジュールに放熱用のヒートシンクを取り付けず、また、冷却ファンも使用しないで、光増幅器モジュールの放熱が可能であり、かつ、筐体のコンパクト化と低消費電力化を図ることができる分布型光ファイバ温度センサを提供する。
【解決手段】光源1と、該光源1からの出射光を増幅する光増幅器モジュール2と、該光増幅器モジュール2で増幅されて出射された出射光を伝搬して温度分布を測定するための温度測定用光ファイバ6と、該温度測定用光ファイバ6の一部に設けられた基準温度部4を温めてその温度を制御するためのペルチェモジュール11と、を有する分布型光ファイバ温度センサであって、前記ペルチェモジュール11は、前記光増幅器モジュール2からの熱を吸熱すると共に、該吸熱された熱で前記基準温度部4を温めてその温度を制御するように設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラマン散乱光を検出して温度を測定する分布型光ファイバ温度センサに関する。
【背景技術】
【0002】
分布型光ファイバ温度センサは、ラマン散乱光を検出して温度を測定する温度センサである。分布型光ファイバ温度センサの構成や温度測定の原理は、例えば、特許文献1に記載されている。
【0003】
図1は、分布型光ファイバ温度センサの一般的な構成を示すブロック図である。光源1から発せられるパルス光(出射光)は、光増幅器モジュール2によって増幅され、光フィルタ3に入力する。このパルス光は、ほぼロス無く光フィルタ3から出力され、基準温度部4を通って外部の温度測定用光ファイバ6に入力する。パルス光が温度測定用光ファイバ6を伝播する間に、このパルス光によってラマン散乱光であるストークス(ST光)とアンチストークス(AS光)が発生する。後方に発生したこれらのラマン散乱光は、光フィルタ3に戻り、それぞれの経路に分波される。分波された光は、受光器7によって電気信号に変換され、アンプ8で増幅され、信号処理回路9で平均化されて、温度計算回路10で温度に変換される。このようにして、分布型光ファイバ温度センサは、光ファイバの温度分布を測定する。
【0004】
基準温度部4は、温度測定用光ファイバ6の一部(数10m〜数100m程度の光ファイバ)をコイル状に巻いてケースに収めたものである。内部には、基準温度部用温度計5として、サーミスタ等の温度センサが配置されている。基準温度部用温度計5は、分布型光ファイバ温度センサの温度基準を取るのに使用される。基準温度部4は、ペルチェモジュールあるいはヒーターが取り付けられ、周囲の温度環境(分布型光ファイバ温度センサ本体の内部温度)が変わっても一定温度になるように制御される。
【0005】
基準温度部4の温度変化を防ぐ方法の他の例としては、特許文献2に記載されているように、基準温度部4と熱源となる電気回路(光源1、信号処理回路9、温度計算回路10など)との間に、伝熱性の高い金属板からなる区画壁を設ける方法がある。
【0006】
光増幅器モジュール2は、内部の励起用LD(半導体レーザー)によって発熱する。このため、光増幅器モジュール2と基準温度部4は、通常、筐体内で離して配置し、それぞれ独自に放熱機構を設ける。その理由は、光増幅器モジュール2の熱が基準温度部4に回り込んで、基準温度部4の温度制御に影響を与える可能性があるためである。例えば、光増幅器モジュール2の温度が40℃で、この光増幅器モジュール2の近くに配置された基準温度部4を30℃に設定したいとき、基準温度部4に光増幅器モジュール2からの熱が入ってきてペルチェモジュールの冷却能力を超えてしまい、30℃に設定したいのに40℃になってしまうということが起こり得る。このため、光増幅器モジュール2と基準温度部4は、できるだけ熱的に干渉しないように配置し、独立に放熱できるようにする。
【0007】
放熱方法としては、光増幅器モジュール2については、基準温度部4と離して配置した上に、放熱用のヒートシンクを取り付ける。さらに必要であれば、分布型光ファイバ温度センサの筐体に冷却用のファンを取り付け、筐体の内部の空気を外部へ排出させ、ヒートシンクを通して光増幅器モジュール2の熱を奪うようにする。基準温度部4については、ペルチェモジュールの、基準温度部4との接触面と反対側の面にヒートシンクを取り付けて、放熱や吸熱をさせる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−174987号公報
【特許文献2】特開2008−107196号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述したように、光増幅器モジュールや基準温度部のペルチェモジュールに放熱用のヒートシンクを取り付けた場合、分布型光ファイバ温度センサの内部に収納すべき部品が増加し、光増幅器モジュールと基準温度部を収納する筐体のサイズが大きくなる、重量が重くなるなどの課題が発生する。また、冷却用のファンを筐体に付けた場合には、筐体がコンパクトにならない上に、ファンを駆動するための消費電力が増える、ファンの故障による修理の回数が増えるなどの課題が生じる。このため、ヒートシンクや冷却用のファンを用いずに、光増幅器モジュールの放熱と基準温度部の温度制御が可能な分布型光ファイバ温度センサが望まれている。
【0010】
本発明の目的は、光増幅器モジュールや基準温度部のペルチェモジュールに放熱用のヒートシンクを取り付けず、また、冷却ファンも使用しないで、光増幅器モジュールの放熱と基準温度部の温度制御が可能であり、かつ、筐体のコンパクト化と低消費電力化を図ることができる分布型光ファイバ温度センサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による分布型光ファイバ温度センサは、次のような特徴を備える。
【0012】
光源と、該光源からの出射光を増幅する光増幅器モジュールと、該光増幅器モジュールで増幅されて出射された出射光を伝搬して温度分布を測定するための温度測定用光ファイバと、該温度測定用光ファイバの一部に設けられた基準温度部を温めてその温度を制御するためのペルチェモジュールと、を有する分布型光ファイバ温度センサであって、前記ペルチェモジュールは、前記光増幅器モジュールからの熱を吸熱すると共に、該吸熱された熱で前記基準温度部を温めてその温度を制御するように設けられている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、分布型光ファイバ温度センサにおいて、光増幅器モジュールは、ヒートシンクや冷却用のファンが無くても放熱が可能である。このため、光増幅器モジュールと基準温度部を収納する筐体のコンパクト化を図ることができる。さらに、ペルチェモジュールの効率が向上するので、低消費電力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】分布型光ファイバ温度センサの一般的な構成を示すブロック図である。
【図2】本発明による分布型光ファイバ温度センサの、光増幅器モジュールと基準温度部の配置と熱の流れを示す図である。
【図3】本発明による分布型光ファイバ温度センサの第1の実施例の構成を示す図である。
【図4】本発明による分布型光ファイバ温度センサの第2の実施例の構成を示す図である。
【図5】本発明による分布型光ファイバ温度センサの第3の実施例の構成を示す図である。
【図6】本発明による分布型光ファイバ温度センサの第4の実施例の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明による分布型光ファイバ温度センサは、図1に示したような構成を備え、以下のような特徴を有する。
【0016】
図2は、本発明による分布型光ファイバ温度センサの、光増幅器モジュール2と基準温度部4の配置と熱の流れ16を示す図である。基準温度部4の温度制御素子として、ペルチェモジュール(ペルチェ素子)11を使用する。
【0017】
ここで、ペルチェモジュールは、2種類の金属の接合部に電流を流したときに、一方の金属から他方の金属へ熱が移動するというペルチェ効果を利用した素子である。直流電流を流すと、一方の面が吸熱し、他方の面に発熱が起こる。電流の極性を逆転させると、この関係が反転する。ペルチェモジュールの能力は、両面の温度差によって決まる。例えば、吸熱側をより低い温度に設定するためには、発熱側の熱を放熱して温度が上がらないようにする必要がある。また、逆に発熱側をより高い温度にするためには、吸熱側の温度を下げすぎないようにする必要がある。
【0018】
ペルチェモジュール11は、吸熱面15が金属板12に接するように取付けられ、この吸熱面15と反対側の面(放熱面)が基準温度部4に接するように取り付けられる。また、光増幅器モジュール2の発熱面14が、この金属板12に接するように配置される。
【0019】
そして、基準温度部4の設定温度を、分布型光ファイバ温度センサ本体(筐体)の内部温度が一番高温になる条件、すなわちセンサの動作温度仕様の最大値(分布型光ファイバ温度センサ本体が使用される最高温度)で動作させたときのセンサ本体の内部温度よりも高温に設定する。その際、基準温度部4の周囲の温度の影響を受けない(及ぼさない)程度に、周囲の温度よりも高温に設定することが基準温度部4の温度を一定に制御し易いという観点から好ましい。
【0020】
これにより、光増幅器モジュール2で発生した熱は、熱の流れ16に示すように移動して、ペルチェモジュール11に吸収されるため、光増幅器モジュール2のためのヒートシンクやファン等の放熱対策用部品が不要となり、光増幅器モジュール2と基準温度部4を収納する筐体(センサ本体)のコンパクト化及び軽量化を図ることができる。
【0021】
また、上述のように基準温度部4の温度を設定したことにより、ペルチェモジュール11は、分布型光ファイバ温度センサ本体の動作温度範囲内において、常に、基準温度部4との接触面と反対の面(吸熱面15)から吸熱し、基準温度部4との接触面で発熱して、基準温度部4を温め温度を一定に制御することができる。
【0022】
そこで、図2のように、ペルチェモジュール11の吸熱面15をアルミニウムや銅等の熱伝導性の良い金属板12と接するように配置し、これと同じ金属板12に光増幅器モジュール2の発熱面14が接するように取り付ける。光増幅器モジュール2の熱は、金属板12を拡散するが、ペルチェモジュール11によって吸熱され、基準温度部4を温めるための熱源となる。この熱の流れ16によって金属板12は冷却されるので、光増幅器モジュール2も冷却されることになる。
【0023】
なお、金属板12を用いずに、ペルチェモジュール11の吸熱面15と光増幅器モジュール2の発熱面14とを、直接接触させてもよい。この場合は、光増幅器モジュール2の熱は、直接ペルチェモジュール11に吸熱され、基準温度部4を温めるための熱源となる。
【0024】
本発明による分布型光ファイバ温度センサは、以上に述べた構成を備えるので、通常は単に放熱してしまうだけの光増幅器モジュール2から発生する熱を、ペルチェモジュール11が吸収し、この吸熱された熱は基準温度部4を温めるための熱源として使用される。このため、ヒートシンクや冷却用のファンが無くても、光増幅器モジュール2は放熱することができ、また基準温度部4を温めるためのヒーター等を別途設けることなく、基準温度部4の温度を一定に制御することができる。従って、光増幅器モジュール2と基準温度部4を収納する筐体のコンパクト化及び軽量化を図ることができる。さらに、ペルチェモジュール11が吸収した熱は、基準温度部4を温めるために使用されるので、ペルチェモジュール11の効率が向上し、結果として低消費電力化を達成することができる。
【実施例1】
【0025】
本発明による分布型光ファイバ温度センサの第1の実施例を、図3に示す。図3は、分布型光ファイバ温度センサのうち、光増幅器モジュール2、基準温度部4、及びペルチェモジュール11のみを示している。本実施例の分布型光ファイバ温度センサは、図2に示した金属板12を用いずに、ペルチェモジュール11の吸熱面と光増幅器モジュール2の発熱面とを、直接接触させる構成を取っている。従って、光増幅器モジュール2の熱は、直接ペルチェモジュール11に吸熱され、この吸熱された熱は基準温度部4を温めて温度を一定に制御するための熱源になる。
【0026】
このような構成にすると、ペルチェモジュール11で光増幅器モジュール2を冷却することができ、ヒートシンクや冷却用のファンや、基準温度部4を温めて温度を一定に制御するためのヒーターが不要となり、また、金属板12が不要なので部品数を減らすことができるので、光増幅器モジュール2と基準温度部4を収納する筐体のコンパクト化、軽量化と低消費電力化を図ることもできる。
【実施例2】
【0027】
本発明による分布型光ファイバ温度センサの第2の実施例を、図4に示す。図4は、分布型光ファイバ温度センサのうち、光増幅器モジュール2、基準温度部4、ペルチェモジュール11、及び金属板12のみを示している。
【0028】
本実施例の分布型光ファイバ温度センサは、金属板12上にペルチェモジュール11を配置し、その上に基準温度部4を配置する。これまで説明したように、ペルチェモジュール11は、吸熱面が金属板12に接するようにする。さらに、金属板12に光増幅器モジュール2を配置する。光増幅器モジュール2は、発熱面が金属板12に接するようにする。
【0029】
図4に示したセットを、このまま筐体内部に収納する。これらの周囲には、適宜、断熱材を配置してもよい。前述したように、この構成によって、光増幅器モジュール2の熱は、ペルチェモジュール11が吸熱し、この吸熱された熱は基準温度部4を温めて温度を一定に制御するための熱源になる。これによって、光増幅器モジュール2を冷却することができ、ヒートシンクや冷却用のファンや、基準温度部4を温めて温度を一定に制御するためのヒーターが不要となる。
【0030】
さらに、本実施例2では、金属板12を備える構成であるので、金属板12が放熱板の役割を果たし、基準温度部4のより精密な温度制御ができるという効果が得られる。
【実施例3】
【0031】
本発明による分布型光ファイバ温度センサの第3の実施例を、図5に示す。図5は、分布型光ファイバ温度センサのうち、光増幅器モジュール2、基準温度部4、ペルチェモジュール11、金属板12、及び光源1のみを示している。
【0032】
本実施例3では、実施例2と同様に、金属板12上にペルチェモジュール11を配置し、その上に基準温度部4を配置する。光増幅器モジュール2も金属板12上に配置する。ただし、図5では、金属板12の一方の面にペルチェモジュール11を配置し、他方の面に光増幅器モジュール2を配置している。ペルチェモジュール11の吸熱面と光増幅器モジュール2の発熱面は、金属板12に接するようにする。
【0033】
光源1は、光源1の内部にある発光素子が高温にならないように、放熱する機構が必要となる。
【0034】
そこで、図5に示すように、基準温度部4と光増幅器モジュール2を配置した金属板12上に、光源1を配置する。この際、光源1の発熱面は、金属板12に接するようにする。図5では、光源1は、金属板12のペルチェモジュール11を配置した面上に、配置されている。金属板12は、光源1の放熱機構の役割も兼ねている。
【0035】
このような構成により、光源1の熱も基準温度部4を温めるために利用でき、かつ、光源1を冷却することができる。
【0036】
発熱する光源1に対しては、通常は、専用の金属の放熱板が必要である。しかし、本実施例3によれば、金属板12がこの放熱板の役割を果たすので、光源1に対して専用の放熱板は不要である。これにより、光源1の熱も基準温度部4に利用でき、さらに低消費電力化が可能となる。
【0037】
なお、図5では、ペルチェモジュール11と光源1を金属板12の一方の面に配置し、光増幅器モジュール2を金属板12の他方の面に配置しているが、ペルチェモジュール11と光増幅器モジュール2と光源1は、金属板12のどの面に配置してもよい。いずれの配置であっても、基準温度部4は、当然、ペルチェモジュール11の発熱面と接し、増幅器モジュール2と光源1の各発熱面は金属板12に接するように配置される。
【実施例4】
【0038】
本発明による分布型光ファイバ温度センサの第4の実施例を、図6に示す。本実施例4での分布型光ファイバ温度センサは、実施例3の分布型光ファイバ温度センサの構成に、ヒートシンク13を追加した構造である。図6は、分布型光ファイバ温度センサのうち、光増幅器モジュール2、基準温度部4、ペルチェモジュール11、金属板12、光源1、及びヒートシンク13を示している。
【0039】
本実施例4では、ペルチェモジュール11とヒートシンク13を金属板12の一方の面に配置し、光増幅器モジュール2と光源1を金属板12の他方の面に配置している。ペルチェモジュール11の吸熱面と光増幅器モジュール2の発熱面は、金属板12に接するようにする。基準温度部4は、ペルチェモジュール11の発熱面と接するように配置される。光源1の発熱面は、金属板12に接していても、接していなくてもよい。
【0040】
ヒートシンク13は、周囲温度の影響などによって、基準温度部4を温めるために必要な熱よりも多くの熱が光増幅器モジュール2や光源1から発生する場合に、金属板12上に取り付けて、余分な熱を放出させるためのものである。ヒートシンク13は、光増幅器モジュール2に通常取り付けるものよりも、小さくてよい。その理由は、基準温度部4のペルチェモジュール11が、光増幅器モジュール2の熱を吸収しているためである。従って、ヒートシンク13を設けることにより、光増幅器モジュール2と基準温度部4を収納する筐体のサイズは、実施例1〜3の場合に比べて少し大きくなるが、従来の筐体のサイズよりは、小さくすることができる。
【0041】
基準温度部4が設定温度に達し、かつ光増幅器モジュール2の発熱がペルチェモジュール11の吸熱よりも大きい場合には、金属板12が必要以上に熱くなってしまい、基準温度部4を制御できなくなる可能性もある。本実施例4の分布型光ファイバ温度センサでは、ヒートシンク13から熱を放出することで、この問題を防ぎ、より精密な温度制御が可能となる。
【0042】
なお、図6では、ペルチェモジュール11とヒートシンク13を金属板12の一方の面に配置し、光増幅器モジュール2と光源1を金属板12の他方の面に配置しているが、ペルチェモジュール11とヒートシンク13と光増幅器モジュール2と光源1は、金属板12のどの面に配置してもよい。いずれの配置であっても、基準温度部4は、当然、ペルチェモジュール11の発熱面と接するように配置される。
【符号の説明】
【0043】
1…光源、2…光増幅器モジュール、3…光フィルタ、4…基準温度部、5…基準温度部用温度計、6…温度測定用光ファイバ、7…受光器、8…アンプ、9…信号処理回路、10…温度計算回路、11…ペルチェモジュール、12…金属板、13…ヒートシンク、14…光増幅器モジュールの発熱面、15…ペルチェモジュールの吸熱面、16…熱の流れ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、該光源からの出射光を増幅する光増幅器モジュールと、該光増幅器モジュールで増幅されて出射された出射光を伝搬して温度分布を測定するための温度測定用光ファイバと、該温度測定用光ファイバの一部に設けられた基準温度部を温めてその温度を制御するためのペルチェモジュールと、を有する分布型光ファイバ温度センサであって、
前記ペルチェモジュールは、前記光増幅器モジュールからの熱を吸熱すると共に、該吸熱された熱で前記基準温度部を温めてその温度を制御するように設けられていることを特徴とする分布型光ファイバ温度センサ。
【請求項2】
光源と、該光源からの出射光を増幅する光増幅器モジュールと、該光増幅器モジュールで増幅されて出射された出射光を伝搬して温度分布を測定するための温度測定用光ファイバと、該温度測定用光ファイバの一部に設けられた基準温度部を温めてその温度を制御するためのペルチェモジュールと、を有する分布型光ファイバ温度センサであって、
前記光増幅器モジュールと前記ペルチェモジュールを配置する金属板を備え、
前記光増幅器モジュールは、その発熱面を前記金属板に接し、
前記ペルチェモジュールは、その吸熱面を前記金属板に接すると共に、該吸熱面と反対側に位置する発熱面を前記基準温度部に接する、
ことを特徴とする分布型光ファイバ温度センサ。
【請求項3】
請求項1記載の分布型光ファイバ温度センサにおいて、
前記光源の発熱面は、前記金属板に接する分布型光ファイバ温度センサ。
【請求項4】
請求項1または2記載の分布型光ファイバ温度センサにおいて、
前記金属板には、ヒートシンクが配置される分布型光ファイバ温度センサ。
【請求項5】
光源と、該光源からの出射光を増幅する光増幅器モジュールと、該光増幅器モジュールで増幅されて出射された出射光を伝搬して温度分布を測定するための温度測定用光ファイバと、該温度測定用光ファイバの一部に設けられた基準温度部を温めてその温度を制御するためのペルチェモジュールと、を有する分布型光ファイバ温度センサであって、
前記光増幅器モジュールの発熱面と前記ペルチェモジュールの吸熱面は、直接、接触すると共に、前記ペルチェモジュールの吸熱面と反対側に位置する発熱面は、前記基準温度部に接する、
ことを特徴とする分布型光ファイバ温度センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−73196(P2012−73196A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−220132(P2010−220132)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000005120)日立電線株式会社 (3,358)
【Fターム(参考)】