説明

分注機構、分注方法及び分析装置

【課題】微量な試料の分注精度を向上させ好適に微量分注ができる分注機構、分注方法及び分析装置を提供すること。
【解決手段】先端20aから所定量の第一液体6aを少なくとも吐出可能な筒状の分注プローブ20と、分注プローブ20に対して第一液体6aを少なくとも吐出させる吐出機構24と、分注プローブ20の先端20aが挿入可能な開口を有し第一液体6aが供給される槽5と、槽5の内部に第二液体5aがある際に第二液体5aの液面の位置を把握する液面位置把握機構である静電容量センサ20bと、分注プローブ20から吐出する所定量が既定量よりも少ない際に静電容量センサ20bにおける把握状態に基づいて分注プローブ20の先端20aを第二液体5aに所定深さだけ浸漬する駆動信号を発する分注プローブ移送部33と、駆動信号に基づいて分注プローブ20と槽5とを相対的に近接あるいは離間させる分注プローブ移送ユニット27とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分注機構、分注方法及び分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、検体や試薬(合わせて以下、試料と呼ぶ)をある容器から他の容器に分注するために、分注プローブやシリンジ、あるいはピペットが用いられている。また、容器内で化学反応を生じさせるような試験・検査を行う場合には、使用できる試料の量が限られている等の問題から小スケールでの反応を行う場合があり、このような反応においては容器内に数マイクロリットル程度の試料を正確に分注することが求められる。
【0003】
このように微量な試料を分注するための装置として、例えば特許文献1には、液体試料処理装置が記載されている。この特許文献1に記載の液体試料処理装置は、液体試料を吸引して受容器に吐出する吸引吐出手段を有する分注機構と、この分注機構の動作を制御する制御部と、制御部の指令によって分注機構を駆動させる駆動機構とを備えている。
この液体試料処理装置は、吸引吐出手段の先端部を、吐出する液滴の大きさよりも小さい距離だけ受容器のあるいは受容器内の液面から離間させるように吸引吐出手段の動作を制御している。その結果、液体試料の吸引時あるいは吐出時における液体試料の飛散が防止されて液体試料を分注する精度を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−242183号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の液体試料処理装置では、小スケールの反応系における微量分注を行う際に、数マイクロリットル程度の液滴に対してこの液滴よりも小さい距離だけ受容器となる槽の底面等から離間させなければならない。この際に、吸引吐出手段となるシリンジや分注プローブの先端を受容器に衝突させずに微小に離間させなければならず、機構が複雑になると共に分注動作を高速化させにくいという問題がある。
さらに、微量な試料をシリンジや分注プローブの先端から吐出する際に、静電気等の影響によって液滴がシリンジや分注プローブの外面や受容器となる槽の内面に付着してしまう可能性がある。このような場合にはもはや試料を正確に分注することができず、試験・検査の結果に誤差を生じる可能性があるという問題もある。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は微量な試料の分注精度を向上させ好適に微量分注ができる分注機構、分注方法及び分析装置の提供を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の分注機構は、先端から所定量の第一液体を少なくとも吐出可能な筒状の分注プローブと、前記分注プローブに対して前記第一液体を少なくとも吐出させる吐出機構と、
前記分注プローブの先端が挿入可能な開口を有し前記第一液体が供給される槽と、前記槽の内部に第二液体がある際に前記第二液体の液面の位置を把握する液面位置把握機構と、前記分注プローブと前記槽とを相対的に近接あるいは離間させるように進退駆動させる駆動機構と、前記分注プローブから吐出するように設定された前記所定量が既定量よりも少ない際に前記液面位置把握機構における把握状態に基づいて前記分注プローブの先端を前記液面から前記第二液体に所定深さだけ浸漬する駆動信号を発する駆動制御部とを備えることを特徴としている。
【0008】
この発明によれば、槽の内部に第二液体があり、分注プローブの先端から吐出する第一液体の量が規定量よりも少なく設定されている際には、駆動機構によって規定量よりも少ない量を分注するために特化した動作が行われる。すなわち、液面位置把握手段によって槽の内部の第二液体の液面の位置が把握され、駆動機構によって分注プローブは槽へ向かって近接動作される。ここで、分注プローブの先端が第二液体の液面から液中へ挿入され、第二液体に対して所定深さだけ浸漬された状態で支持される。ここで、所定量の第一液体が吐出される。このため、第一液体は分注プローブの先端から第二液体中で吐出される。従って、第一液体の量が微量であっても所定量の第一液体が確実に第二液体に加えられる。
【0009】
また、本発明の分注機構は、前記吐出機構が、前記分注プローブの内部を正圧、負圧、圧力維持のいずれかの状態に切替可能な圧力調整機構と、前記圧力調整機構に対して駆動信号を送信して前記分注プローブに前記第一液体を吸引及び吐出させる吸引吐出制御部とを備えることが好ましい。
この場合、吐出機構は、分注プローブに対して先端から第一液体等の試料を吸引することができる。また、分注プローブの内部が正圧、負圧、圧力維持の状態に応じてそれぞれ第一液体の吐出、吸引、保持の動作を任意に行うことができる。したがって、一の容器から他の容器へ第一液体を搬送することができる。
【0010】
また、本発明の分注機構は、前記吐出機構が、前記第一液体が前記槽に供給された後に前記槽内における前記第二液体の吸引及び吐出を一回以上行う共洗い手段を有することが好ましい。
この場合、分注プローブの先端から第一液体を第二液体中へ吐出した後に、分注プローブの先端から第二液体と第一液体との混合液であってすなわち第一液体が第二液体で希釈された混合液を吸引及び吐出する。このとき、第一液体を吐出した直後において分注プローブの内部に残留した第一液体を吸引された混合液が洗い流す共洗いが行われる。すると、分注プローブの内部に残留する液体は第一液体と第二液体との混合液の濃度と略同濃度まで希釈される。したがって、第一液体の量が微量であってもその略全量を第二液体に供給することができると共に、分注プローブの内部に残留する第一液体の量の差に起因する分注精度の誤差を低減する事ができる。
【0011】
また、本発明の分注機構は、前記液面位置把握機構が、前記槽の内部の形状および前記第二液体の容量に基づいて前記槽における前記第二液体の液面の位置を算出することが好ましい。
この場合、槽に第二液体が供給されている際に、槽の形状及び第二液体の容量の情報に基づいて槽の内部における第二液体の液面の位置を計算により定めることができる。このため、液面の位置を実測する必要がないので構成を簡略化できるとともに、第二液体を層へ供給した時点で液面の位置を把握することができるので処理時間を短縮することができる。
【0012】
また、本発明の分注機構は、前記液面位置把握機構が、前記分注プローブの先端に配置され前記槽の内部における前記第二液体の液面に前記先端が接触したことを検知する液面検知センサを有することが好ましい。
この場合、液面検知センサによって分注プローブの先端が第二液体の液面に接触したことで実際の液面の位置を把握することができる。従って、分注プローブの先端を第二液体の内部に確実に所定深さだけ浸漬させることができる。また、槽の内部における第二液体の液面の位置を実測するので、予期せずに第二液体の量が増減していた際にこれを識別することができる。
【0013】
また、本発明の分注機構は、前記駆動機構が、前記分注プローブをその中心軸線と平行な軸を旋回軸として旋回駆動させる旋回駆動部を備え、前記旋回軸方向から見て前記旋回駆動による前記分注プローブの軌道上に前記分注プローブの先端を洗浄する洗浄機構及び前記槽を備えることが好ましい。
この場合、槽に対する所定量の第一液体の供給動作が完了した分注プローブは、旋回軸回りに旋回動作されてその軌道上に配置された洗浄機構において洗浄される。したがって、分注プローブに付着した第一液体あるいは第二液体を洗い流すことで他の槽への第一液体あるいは第二液体の持ち込みを防止することができる。
【0014】
また、本発明の分注機構は、前記駆動制御部が、前記旋回駆動部における旋回駆動の起点側及び終点側において中間部よりも加速度を小さくして駆動させる駆動信号を発することが好ましい。
この場合、旋回駆動の起点側及び終点側においては相対的に低い加速度で旋回駆動を行うので、停止状態から旋回駆動状態へ切り替わる際にかかる衝撃が低減されている。このため、分注プローブの先端の振動が低減されるので分注プローブの先端に付着した第一液体あるいは第二液体が飛散するのを低減する事ができる。
【0015】
また、本発明の分注機構は、前記分注プローブが、少なくとも先端において撥水性を有することが好ましい。
この場合、分注プローブの先端側において液体は分注プローブから容易に離脱する。従って、分注プローブの先端に残留する第一液体あるいは第二液体を低減する事ができる。このため、第一液体が微量であっても第一液体が分注プローブに残留することによる分注精度の低下を防止することができる。
【0016】
本発明の分注方法は、内部に第一液体が保持された筒状の分注プローブの先端を内部に第二液体があらかじめ供給された槽における第二液体の液面から所定長さだけ挿入する挿入工程と、前記挿入工程に続いて前記第二液体中に前記第一液体を吐出する吐出工程と、を備えることを特徴としている。
この発明によれば、内部に第一液体が保持された分注プローブが第二液体の液面から所定深さだけ挿入されるので、第一液体と第二液体とは接触している。ここで第一液体は第二液体中に吐出されるので第一液体は確実に第二液体に供給される。
【0017】
また、本発明の分注方法は、前記挿入工程の前に、前記分注プローブの先端から内部に所定量の前記第一液体を吸引する吸引工程と、前記吸引工程に引き続いて前記分注プローブの内部に前記第一液体を保持して前記槽まで搬送する搬送工程とをさらに備えることが好ましい。
この場合、分注プローブの内部に第一液体を吸引し、続いて分注プローブに内部で第一液体を保持して槽まで搬送することができる。従って、組成の異なる複数の第一液体に対して好適に分注を行うことができる。
【0018】
また、本発明の分注方法は、前記吐出工程に続いて前記挿入工程において前記第二液体中に浸漬された前記分注プローブに付着した前記第一液体あるいは前記第二液体を除去する洗浄工程をさらに備えることが好ましい。
この場合、分注プローブに付着した第一液体あるいは第二液体を分注プローブから除去するので挿入工程を順次繰り返しても第一液体あるいは第二液体を他の槽に持ち込むのを防止することができる。
【0019】
また、本発明の分注方法は、前記洗浄工程が、前記挿入工程において浸漬された前記分注プローブの少なくともその浸漬された領域よりも所定長さだけ基端側に至る領域に対して洗浄液を供給することが好ましい。
この場合、分注プローブの先端において第二液体に浸漬された領域に加えて第二液体が飛散して付着する可能性のある領域までを洗浄の対象とすることで、第一液体あるいは第二液体の予期しない持ち込みを予防することができる。
【0020】
本発明の分析装置は、上述の分注機構と、前記槽に対して前記第二液体を供給する第二分注機構と、複数の前記槽を順次搬送する搬送機構と、前記槽における前記第一液体と前記第二液体との反応状態を検出する検出機構とを備えることを特徴としている。
この発明によれば、搬送機構によって複数の槽を順次搬送しながら第一液体及び第二液体の分注を行い、さらに槽内の反応状態を順次検出することができるので、多数の反応を連続的に行うことができる。
【0021】
また、本発明の分析装置は、前記検出機構が生化学的反応に対する比色分析法を行う分光光度計を有することが好ましい。
この場合、槽の内部における反応状態を定量的に検出することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る分注機構、分注方法及び分析装置によれば、第一液体を所定量だけ保持した分注プローブの先端が第二液体の液面に対して所定深さだけ浸漬されて第二液体中に確実に第一液体を分注するので好適に微量分注ができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態の分析装置の概略構成を示す平面図である。
【図2】同分析装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】同分析装置における一部の構成を示す構成図である。
【図4】同分析装置における一部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】同分析装置における一部の動作を示す側面断面図である。
【図6】同分析装置における一部の動作を示す側面断面図である。
【図7】同分析装置における一部の動作を示す側面断面図である。
【図8】同分析装置における一部の動作を示す側面断面図である。
【図9】同分析装置における一部の動作を示す側面断面図である。
【図10】同分析装置における一部の動作を示す側面断面図である。
【図11】同分析装置における一部の動作を説明するためのグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態の分注機構を搭載する分析装置について図1から図3を参照して説明する。
図1は、本実施形態の分析装置1の概略構成を示す平面図である。図1に示すように、分析装置1は、分析・検査の対象になる検体が装着される検体容器移送機構3と、検体容器移送機構3から検体が搬送される反応テーブル2と、反応テーブル2において反応を行うための試薬が配置された試薬テーブル4とを備える。
【0025】
さらに、分析装置1は、検体容器移送機構3と反応テーブル2との間で液体を搬送して分注する第一分注機構である検体分注機構8と、試薬テーブル4と反応テーブル2との間で液体を搬送して分注する第二分注機構である試薬分注機構9を備える。
【0026】
検体分注機構8及び試薬分注機構9は、反応テーブル2と検体容器移送機構3、あるいは反応テーブル2と試薬テーブル4の間で旋回動作可能になっている。検体分注機構8及び試薬分注機構9の旋回動作の軌道上には、検体分注機構8及び試薬分注機構9を洗浄するための洗浄機構10、11が設けられている。
【0027】
反応テーブル2には、検体や試薬が供給される反応容器である複数の槽5が同心円周上に環状に配置されている。また、検体容器移送機構3には、検体を入れるための容器である検体容器6が同心円状に環状に配置されている。また、試薬テーブル4には、試薬を入れるための容器である試薬容器7が同心円状に環状に配置されている。
【0028】
槽5は、生化学的分析に用いられるキュベット等を用いることができ、少なくとも一部において光を透過可能に構成されていることが好ましく、透明な樹脂やガラスで形成されていることが好ましい。また、分析精度をより高めるために石英ガラスを用いて槽5を形成することもできる。また、槽5は反応テーブル2と一体に構成されてもよく、複数の槽が連結されている構成とすることもできる。
【0029】
反応テーブル2、検体容器移送機構3、試薬テーブル4は、それぞれ図示しない回転駆動機構を備え、周方向に間欠あるいは連続的に回転動作して任意の位置に位置決めが可能になっている。
【0030】
図1にさらに示すように、分析装置1は槽5の内部に供給される液体を攪拌するための攪拌機構12を備えている。攪拌機構12は図示しないが洗浄機構11と反応テーブル2との間で旋回動作可能であり、洗浄機構11によって洗浄可能になっている。
【0031】
さらに、分析装置1は、反応テーブル2に隣接して配置され、槽5の内部の反応状態を分析して測定するための検出機構である分析光学系13を備える。本実施形態における分析光学系13は、槽5に対して所定の波長の光線を照射してその透過率を出力する分光光度計を備えている。
【0032】
反応テーブル2には、検体分注機構8によって検体を検体容器移送機構3から搬送するための位置となる検体分注ポジションP1と、試薬分注機構9によって試薬を試薬テーブル4から搬送するための位置となる試薬分注ポジションP3と、攪拌機構12によって槽5の内部に供給された検体や試薬を攪拌するための位置となる攪拌ポジションP5と、槽5の内部における反応結果を測定するための位置となる測定ポジションP6と、測定が完了した槽5の内容物を廃棄して槽5を洗浄するための位置となる槽洗浄ポジションP7とが定められている。
【0033】
同様に、検体容器移送機構3には、反応テーブル2に搬送される検体が配置される検体吸引ポジションP2が定められており、試薬テーブル4には、反応テーブル2に搬送される試薬が配置される試薬吸引ポジションP4が定められている。
【0034】
検体容器移送機構3において、検体容器6には、検体として全血、血清、血漿、尿、糞便溶解液、組織破砕液、細胞懸濁液等の生体試料や、培養細胞あるいは培養液等の研究用試料等を収容することができる。以下これら検体容器6に収容される液体を第一液体6aと称する。
【0035】
試薬テーブル4には、同種の試薬が入った試薬容器7を複数配置することもでき、また異なる試薬が入った試薬容器をそれぞれ配置することもできる。以下、試薬テーブル4に配置される試薬等を総称して試薬7aと称する。
【0036】
また、図示しないが、試薬テーブル4には、試薬の取り違いによる装着間違いを防止するための機構を備えることができる。例えば、試薬容器7において試薬ごとに形状が異なり、試薬テーブル4の所定位置に位置決めして配置される構成を採用することや、試薬容器7にバーコード等の符号が設けられ、試薬テーブルにおいてこの符号に基づいて試薬の種類を特定する構成を採用することができる。
【0037】
図2は、分析装置1の概略構成を示すブロック図である。図2に示すように、分析装置1においては、作業者が所定の入力を行って分析項目や検体数等の動作条件を指定するための入力部Iが設けられている。また、入力部Iにおける入力操作は制御部Cに送信されて表示部Dに反映されるようになっている。また、入力部Iにおいては、規定値としてプリセットされた動作条件が制御部Cから表示部Dへ提示され、作業者に対して所望のパラメータの入力を促す構成であることが好ましい。
【0038】
入力部Iにおいて入力された動作条件は制御部Cに送信され、この動作条件に従って、検体分注機構8、試薬分注機構9、検体容器移送機構3、試薬テーブル4、反応テーブル2、分析光学系13、攪拌機構12、洗浄機構10の動作が制御される。
【0039】
なお、分析光学系13において検出されたデータを出力する機構として、表示部Dに表示させる方法や、図示しない記憶装置によって記録媒体に出力する等の構成を採用することができる。
【0040】
図3は、本実施形態の一部の構成を示す構成図である。図3は、検体分注機構8に係る構成を示している。検体分注機構8は、先端から所定量の第一液体6aを吐出可能な筒状の分注プローブ20を備える。分注プローブ20はアーム21に固定されており、アーム21は旋回軸26回りに旋回動作可能になっている。
【0041】
さらに、旋回軸26は軸線方向に進退移動可能になっており、旋回軸26は分注プローブ移送ユニット27に接続されており、分注プローブ移送ユニット27によって旋回及び進退駆動されている。従って分注プローブ20は旋回軸26回りに回転可能かつ旋回軸26方向に進退動作可能になっている。このため、分注プローブ移送ユニット27は、検体容器6あるいは槽5に対して分注プローブ20の先端20aを近接あるいは離間させることができる。
【0042】
分注プローブ移送ユニット27は制御部Cにおける分注プローブ移送部33に電気的に接続されている。分注プローブ移送部33では、上述の入力部Iにおいて入力された動作条件に応じて分注プローブ移送ユニット27に対して駆動信号を送信している。
【0043】
また、分注プローブ20の先端には、液面検知センサとなる静電容量センサ20bが設けられている。静電容量センサ20bは、分注プローブ20の先端において液体に浸漬された部分の表面積に基づいて静電容量値が変化するものである。静電容量センサ20bは制御部Cにおける静電容量センサ制御部32に電気的に接続されている。静電容量センサ制御部32では、静電容量センサ20bから受信した静電容量値に基づいて分注プローブ20が液体に浸漬された際の挿入深さを検知するようになっている。
【0044】
さらに、分注プローブ20の先端側の外周面には、液体が付着する可能性がある領域に対して撥水加工が施されている。
【0045】
図3にさらに示すように、分注プローブ20には、流通管路23が連通されており、分注プローブ20に対して第一液体6aを吐出させる吐出機構24が設けられている。本実施形態では、吐出機構24は流通管路23を介して分注プローブ20の内部を正圧、負圧、圧力維持のいずれかの状態に任意に切替が可能な圧力調整機構24aを備えている。
【0046】
圧力調整機構24aは、例えばシリンジやローラーチューブポンプ等を採用することができる。なお、図示していないが、吐出機構24から分注プローブ20に至る管路には液体が充填されていることが好ましい。この場合、気体の弾力による圧力損失を低減することができるので分注精度を高めることができる。
【0047】
吐出機構24は、制御部Cにおける吸引吐出制御部31に電気的に接続されている。吸引吐出制御部31は、吸引動作制御部35と吐出動作制御部37とを備え、圧力調整機構24aに対して駆動信号を送信している。
【0048】
また、吐出機構24は、制御部Cにおける洗浄制御部34に電気的に接続されており、吐出機構24から分注プローブ20に至る一連の管路の内部に洗浄液W1(後述)を流通させるための駆動信号を送信する内側洗浄制御部38と、分析装置1の終了処理の一つとして上記管路の内部の液体を空気に置換するための駆動信号を送信する空気供給制御部39が設けられている。
【0049】
洗浄機構10には、洗浄液供給機構10aが設けられており、洗浄機構10に対して洗浄液W2を供給するようになっている。本実施形態の洗浄液W2は純水である。なお、洗浄液W2には、界面活性剤等を含有する洗剤液と純水とによって洗浄・リンスを行う構成や、超音波振動子によって分注プローブ20に超音波を照射する構成とすることもできる。また、分注プローブ20が洗浄機構10の内部に位置された際に、圧力調整機構24aによって洗浄液W1が分注プローブ20の先端20aから吐出されることで分注プローブ20の内部を洗浄可能な構成になっている。洗浄液W1には純水が用いられている。
【0050】
洗浄液供給機構10aは、制御部Cにおける洗浄制御部34に電気的に接続されており、洗浄液供給機構10aにおける洗浄液W2の供給量を調整する駆動信号を送信する外側洗浄制御部40が設けられている。
【0051】
なお、試薬分注機構9においても試薬容器7、洗浄機構11に対して検体分注機構8と同様の構成を採用することができる。
【0052】
以上に説明する構成の、本実施形態の分析装置1全体の作用について、図4から図11を参照しながら説明を行う。まず、本実施形態の分析装置における検体分注機構8の動作の流れを図4を参照して説明する。
【0053】
図4は検体分注機構8の動作の流れを示すフローチャートである。まず、分析装置1が起動されると、入力部Iからの入力を促し、作業者に分析条件を選択させる。ここで、作業者は、分析項目及び検体容器6内の検体(第一液体6a)あるいは試薬容器7内の試薬7aの使用量を所望の値に定めるように入力を行う。
【0054】
ここで、制御部Cにおいて第一液体6aの使用量が規定量(本実施形態では5μl)より多い値として入力されたことが判断された際には、工程S1において試料量が5μl未満でない(NO)が選択され、空中吐出モードへ移行する(工程S2)。
【0055】
空中吐出モードとは、従来と同様の吐出方法である。すなわち、図4及び図5に示すように、分注プローブ20の先端20aを検体容器6に挿入して分注プローブ20内に吸引し(工程S3)、分注プローブ20を槽5(キュベット)まで移動させ(工程S4)、槽5に供給されている第二液体5aの液面から離間した位置で吐出する(工程S5)。
【0056】
図6及び図7は、上述の工程S3から工程S5までの動作を説明するための断面図である。図6は、空中吐出モードにおける第一液体6aの吸引動作を示している。また、図7は、空中吐出モードにおける第一液体6aの吐出動作を示している。まず、図6に示すように、分注プローブ20は検体容器6に挿入されて、検体容器6の内部に収容された第一液体6aを、先端20aから吸引する。
【0057】
このとき、分注プローブ20の内部では、洗浄液W1と第一液体6aの間には所定の空気層Aが設けられている。さらに、分注プローブ20には、所定量の第一液体6aに加えて相対的に少量の第一液体6aである余剰液体6bがさらに吸引される。
【0058】
図7に示すように、槽5において、試薬7a等の混合物である第二液体5aの液面から離間した位置で第一液体6aの吐出が行われる。その結果、第二液体中に所定量の第一液体6aが吐出され、余剰液体6bは分注プローブ20の内部に残される。
【0059】
さらに、分注プローブ20は槽5に対して離間するように上昇されて、さらに槽5から検体容器移送機構3側へ旋回動作される(工程S6)。その途中で、分注プローブ20の旋回動作の軌道上に配置された洗浄機構10において分注プローブ20の先端20aが洗浄される(工程S7)。その後、後続の検体があり検査オーダーがあるかどうかが判断され(工程S8)、検査オーダーがある場合にはYESが選択されて工程S1へと戻って後続の検体容器6に対して同様の分注動作が行われる。また、後続の検査オーダーがなければNOが選択されて分析を完了する。
【0060】
一方、第一液体6aの使用量が上述の規定量よりも少ない値として入力されたことが判断された際には、工程S1において試料量が5μl未満である(YES)が選択され、液中吐出モードへ移行する(工程S9)。
【0061】
図8及び図9は、液中吐出モードにおける検体分注機構8の動作を説明するための断面図である。図8に示すように、液中吐出モードでは、上述の空中吐出モードとは異なり、空気層Aと余剰液体6bを設けておらず、第一液体6aを吸引する前には分注プローブ20の内部は洗浄液W1で満たされている。
【0062】
続いて、分注プローブ20の先端20aが検体容器6の内部に挿入されて第一液体6aの内部に挿入される。ここで、分注プローブ20の先端側が第一液体6aの内部に潜り込む深さはより浅い方が好ましく、分注プローブ20の先端20aが第一液体6aの液面から離間しない範囲で浅くすることで分注プローブ20の外面に付着する第一液体6aの量を抑えることができる。このとき、静電容量センサ20b(図3参照)によって液面の位置を検知して潜り込みの深さを決定することもできる。
【0063】
分注プローブ20の内部に所定量の第一液体6aが吸引された(工程S10)した後に、図9に示すように、分注プローブ20は槽5まで搬送される(工程S11)。続いて、分注プローブ20の先端20aが槽5に対して近接する方向に進退駆動され、その結果分注プローブ20の先端20aと槽5に収容されている第二液体5aの液面とが接触し、第二液体5aの内部へ潜り込んで浸漬される(工程S12)。
【0064】
ここで、静電容量センサ20b(図3参照)において分注プローブ20の先端側の外周面と第二液体5aとの接触面積に対応して静電容量値が増大し、静電容量センサ制御部32(図3参照)において分注プローブ20の第二液体5aへの潜り込みの深さに変換されて計測されている。
【0065】
制御部Cにおいて分注プローブ20の第二液体5aへの潜り込み深さが所定深さL1に達したら、分注プローブ移送部33における分注プローブ20の進退駆動が停止される。続いて、吐出動作制御部37によって所定量の第一液体6aが第二液体5a中に吐出される(工程S13)。このとき、空中吐出モードにおける工程S5に対して相対的に低速で吐出が行われ、圧力調整機構24aから分注プローブ20に至る管路(図3参照)の内壁の弾性変形によるダンパ効果を抑制する。
【0066】
第一液体6aの吐出が完了したら、分注プローブ20が槽5から離間するように上昇される。さらに、分注プローブ20が旋回軸26回りに旋回動作されて洗浄機構10まで搬送される(工程S14)。
【0067】
図10は、洗浄機構10の動作を説明するための側面断面図である。図10に示すように、分注プローブ20は、洗浄機構10の内部に挿入される。続いて、洗浄液供給機構10aによって洗浄液W2が供給される。このとき、洗浄液W2は分注プローブ20の先端から距離L2までの領域に供給されるようになっている。距離L2は、分注プローブ20が第一液体6aあるいは第二液体5aに挿入される長さよりも長くなっており、少なくとも所定深さL1だけ第二液体5aに浸漬された分注プローブ20の先端の外周面に対して洗浄液W2を供給できるような位置関係に定めされている。
【0068】
なお、距離L2を長くすることによって、第一液体6aあるいは第二液体5aが距離L2より基端側に飛散した可能性がある場合においても予防的に分注プローブ20の外周面を洗浄することができる。ただし、距離L2が長すぎることは、検体容器6や槽5に対して洗浄液W2の持ち込み量を増加させて分析精度に影響を与える可能性がある。従って、例えば本実施形態の場合では距離L2は距離L1の120%程度の長さに定められている。
【0069】
以下では、図11を参照して、本実施形態の分析装置1における分注プローブ移送ユニット27の動作について説明する。図11は分注プローブ移送ユニット27の動作速度を時系列で示すグラフである。図11では、横軸は時間軸であり、縦軸は分注プローブ20の旋回軸26回りの旋回速度である。なお、図11は検体容器移送機構3から反応テーブル4までの旋回移動を示しており、時間T0は分注プローブ20が旋回の起点である検体吸引ポジションP2にあるときであり、時間T3は旋回の終点に到着した時間である。
【0070】
図11に示すように、分注プローブ20が旋回動作を開始してから所定の時間(T0−T1間)では、分注プローブ20は漸次加速駆動されている。その後、T1−T2間では分注プローブ20のは定速動作されている。さらにその後T2−T3間では分注プローブ20は漸次減速動作されている。
【0071】
T0−T3間は第一液体6aの搬送にかかる時間の総和であり、分析速度を高めるためにより短時間であることが好ましいが、T0−T2間あるいはT2−T3間においては速度変化を緩やかにすることが好ましい。本実施形態では、T0−T3の中でT1−T2間の定速動作部分を短縮してより緩やかな加減速を図るようになっている。
【0072】
以上説明したように、本実施形態の分注機構、分注方法及び分析装置によれば、第一液体6aの使用量に応じて、第一液体6aの使用量が規定量よりも少ない際に微量分注に最適化された液中吐出モードへ移行して第二液体5aの内部で第一液体6aを吐出させるので、微量な試料の分注精度を向上させ好適に微量分注ができる。
【0073】
また、分注プローブ移送ユニット27及び分注プローブ移送部33によって分注プローブ20の旋回動作において緩やかに加減速が行われているので、分注プローブ20が急激に動作されることが抑制され、分注プローブ20からの第一液体6aあるいは第二液体5aの飛散を抑制することができる。
【0074】
(変形例)
以下では、分析装置1の変形例について説明する。
本変形例では、液中吐出モードにおいて、分注プローブ20の内壁面に付着した第一液体6aをより正確に吐出するための共洗い手段50(不図示)をさらに備えている。
【0075】
共洗いとは、図9に示すように、一度第一液体6aを第二液体5aに吐出した後に、そのまま再び吸引動作を開始し、第一液体6aと第二液体5aとの混合液を分注プローブ20の内部に吸引するものである。
【0076】
共洗い手段50は、液中吐出モードが選択される状況において入力部Iを介してその動作条件が指定される。例えば、第一液体6aの吐出後に3回の共洗いを指定した場合には、図4に示す工程S13の直後に所定量の吸引吐出が3回繰り返され、その後、工程S14が開始される。
【0077】
これにより、分注プローブ20の内壁面に付着した第一液体6aが第二液体5aによって希釈され、共洗いを繰り返すことで分注プローブ20の内壁面に付着する第一液体6aを第二液体中に拡散させることができる。
【0078】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、本実施形態では工程S9で液中吐出モードに移行した場合には空気層Aや余剰液体6bを設けない構成としたが、空気層Aや余剰液体6bを設けても第一液体6aを第二液体5aに供給することは可能である。
【0079】
また、本実施形態では第二液体5aの液面の位置を把握する機構として接触センサである静電容量センサ20bを備える構成を採用したが、これに限らず、槽5に供給された第二液体5aの液面の位置を計算によって算出する方法であってもよい。例えば、入力部Iにおいて動作条件が決定された段階で槽5に供給される第二液体5aの容量を算出し、槽5の形状に基づいて液面の高さを算出して第二液体5aの液面の位置を推定する構成を採用することができる。
【0080】
あるいは、試薬分注機構9に流量センサを設け、槽5に供給される試薬7a等を随時測定し、槽ごとに実際に供給された第二液体5aの量を計測して、槽5の形状に基づいて液面の位置を推定する構成を採用することもできる。これらのように第二液体の液面の位置を推定する構成とすることで、第二液体に接触せずに第二液体の液面の位置を把握することができるので、槽と容器の間における第一液体6aあるいは第二液体5aの持ち込みを抑制することができる。
【0081】
また、本実施形態では、分注プローブ20には、吸引、保持、吐出が可能な分注プローブが採用された構成としたが、これに限らず、液体を専ら吐出する分注プローブを備える連続分注装置においても上述の液中吐出モードを採用する構成とすることができる。この場合においても本発明と同様の効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0082】
1 分析装置
2 反応テーブル(搬送機構)
5 槽
5a 第二液体
6a 第一液体
8 検体分注機構(分注機構)
9 試薬分注機構(第二分注機構)
10 洗浄機構
13 分析光学系(検出機構)
20 分注プローブ
20a 先端
20b 静電容量センサ(接触センサ)
24 吐出機構
24a 圧力調整機構
26 旋回軸
27 分注プローブ移送ユニット(駆動機構)
31 吸引吐出制御部
33 分注プローブ移送部(駆動制御部)
50 共洗い手段
L1 距離(所定深さ)
L2 距離(所定長さ)
W1 洗浄液
W2 洗浄液
S10 工程(吸引工程)
S11 工程(搬送工程)
S12 工程(挿入工程)
S13 工程(吐出工程)
S15 工程(洗浄工程)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端から所定量の第一液体を少なくとも吐出可能な筒状の分注プローブと、
前記分注プローブに対して前記第一液体を少なくとも吐出させる吐出機構と、
前記分注プローブの先端が挿入可能な開口を有し前記第一液体が供給される槽と、
前記槽の内部に第二液体がある際に前記第二液体の液面の位置を把握する液面位置把握機構と、
前記分注プローブと前記槽とを相対的に近接あるいは離間させるように進退駆動させる駆動機構と、
前記分注プローブから吐出するように設定された前記所定量が既定量よりも少ない際に前記液面位置把握機構における把握状態に基づいて前記分注プローブの先端を前記液面から前記第二液体に所定深さだけ浸漬する駆動信号を発する駆動制御部と、
を備える分注機構。
【請求項2】
前記吐出機構が、
前記分注プローブの内部を正圧、負圧、圧力維持のいずれかの状態に切替可能な圧力調整機構と、
前記圧力調整機構に対して駆動信号を送信して前記分注プローブに前記第一液体を吸引及び吐出させる吸引吐出制御部と、
を備える請求項1に記載の分注機構。
【請求項3】
前記吐出機構が、
前記第一液体が前記槽に供給された後に前記槽内における前記第二液体の吸引及び吐出を一回以上行う共洗い手段を有する請求項1または2に記載の分注機構。
【請求項4】
前記液面位置把握機構が、
前記槽の内部の形状および前記第二液体の容量に基づいて前記槽における前記第二液体の液面の位置を算出する請求項1〜3のいずれか一項に記載の分注機構。
【請求項5】
前記液面位置把握機構が、
前記分注プローブの先端に配置され前記槽の内部における前記第二液体の液面に前記先端が接触したことを検知する液面検知センサを有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の分注機構。
【請求項6】
前記駆動機構が、
前記分注プローブをその中心軸線と平行な軸を旋回軸として旋回駆動させる旋回駆動部を備え、
前記旋回軸方向から見て前記旋回駆動による前記分注プローブの軌道上に前記分注プローブの先端を洗浄する洗浄機構及び前記槽を備える請求項1〜5のいずれか一項に記載の分注機構。
【請求項7】
前記駆動制御部が、
前記旋回駆動部における旋回駆動の起点側及び終点側において中間部よりも加速度を小さくして駆動させる駆動信号を発する請求項6に記載の分注機構。
【請求項8】
前記分注プローブが、
少なくとも先端において撥水性を有する請求項1〜7のいずれか一項に記載の分注機構。
【請求項9】
内部に第一液体が保持された筒状の分注プローブの先端を内部に第二液体があらかじめ供給された槽における第二液体の液面から所定長さだけ挿入する挿入工程と、
前記挿入工程に続いて前記第二液体中に前記第一液体を吐出する吐出工程と、
を備える分注方法。
【請求項10】
前記挿入工程の前に、
前記分注プローブの先端から内部に所定量の前記第一液体を吸引する吸引工程と、
前記吸引工程に引き続いて前記分注プローブの内部に前記第一液体を保持して前記槽まで搬送する搬送工程と、
をさらに備える請求項9に記載の分注方法。
【請求項11】
前記吐出工程に続いて前記挿入工程において前記第二液体中に浸漬された前記分注プローブに付着した前記第一液体あるいは前記第二液体を除去する洗浄工程をさらに備える請求項10に記載の分注方法。
【請求項12】
前記洗浄工程が、
前記挿入工程において浸漬された前記分注プローブの少なくともその浸漬された領域よりも所定長さだけ基端側に至る領域に対して洗浄液を供給する請求項11に記載の分注方法。
【請求項13】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の分注機構と、
前記槽に対して前記第二液体を供給する第二分注機構と、
複数の前記槽を順次搬送する搬送機構と、
前記槽における前記第一液体と前記第二液体との反応状態を検出する検出機構とを備える分析装置。
【請求項14】
前記検出機構が生化学的反応に対する比色分析法を行う分光光度計を有する請求項12に記載の分析装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate