説明

分注装置、分析装置及び分注装置の分注制御方法

【課題】分注対象の液体に液揺れが発生しても空吸引や吸引量不足等の分注不良を回避することが可能な分注装置、分析装置及び分注装置の分注制御方法を提供すること。
【解決手段】吸引位置へ回転搬送されてくる複数の容器のそれぞれから液揺れする液体を吸引し、吸引した前記液体を吐出位置で吐出する分注プローブを備えた分注装置、分析装置及び分注装置の分注制御方法。分注装置10は、容器3の搬送角度,種類,残量を含む液揺れファクターによって決まる波高の時間変化に関する波高関数をもとに液体を吸引する際における分注プローブ10b下端の液体中への潜り込み量を決定し、波高関数をもとに分注装置10を制御する分注制御部12が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空吸引や吸引量不足等の分注不良を回避する分注装置、分析装置及び分注装置の分注制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、検体と試薬とを反応させることによってその検体の成分を分析する分析装置は、検体や試薬を精度良く分注する分注装置を備えている(例えば、特許文献1参照)。この分注装置は、水平面内を回転すると共に、昇降自在な分注プローブを備えており、吸引位置へ搬送されてくる容器から分注プローブによって検体や試薬を含む液体を吸引し、吸引した液体を吐出位置で吐出することによって液体を分注する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−20320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、分析処理する検体数の増加に伴い、処理速度の高速化が求められ、試薬や検体の搬送速度が従来に比べて早くなっている。このため、例えば、試薬の場合には、試薬を収容した複数の試薬容器を低温下に保持すると共に、回転によって所定の試薬容器を試薬の吸引位置へと搬送する試薬保冷庫の回転速度が高速化している。
【0005】
このように、搬送速度が高速化すると、例えば、試薬容器に収容された試薬の液揺れが大きくなり、液面下所定深さまで分注プローブを潜り込ませているにも拘わらず、分注プローブによる試薬の空吸引や吸引量不足等の分注不良を発生するという問題がある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、分注対象の液体に液揺れが発生しても空吸引や吸引量不足等の分注不良を回避することが可能な分注装置、分析装置及び分注装置の分注制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の分注装置は、吸引位置へ回転搬送されてくる複数の容器のそれぞれから液揺れする液体を吸引し、吸引した前記液体を吐出位置で吐出する分注プローブと、前記分注プローブを前記吸引位置と前記吐出位置との間で回動及び昇降させる駆動手段とを備えた分注装置であって、前記容器の搬送角度,種類,残量を含む液揺れファクターによって決まる波高の時間変化に関する波高関数をもとに前記液体を吸引する際における前記分注プローブ下端の前記液体中への潜り込み量を決定し、前記波高関数をもとに当該分注装置を制御する分注制御手段を設けたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の分注装置は、上記の発明において、前記分注制御手段は、前記液体を吸引する際、前記波高関数から決まる前記液体液面の極小値よりも下方に前記分注プローブ下端が配置されるように当該分注装置を制御することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の分注装置は、上記の発明において、前記分注制御手段は、前記波高関数から決まる静止時の前記液面高さの位置において前記分注プローブ下端が前記液体と接触し、前記分注プローブ下端が所定潜り込み量だけ前記液体中へ潜り込むように当該分注装置を制御することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の分注装置は、上記の発明において、前記分注制御手段は、前記分注プローブ下端が前記液体中に潜り込んだ後の前記波高関数の極大値のタイミングで前記分注プローブが液体を吸引するように当該分注装置を制御することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の分注装置は、上記の発明において、前記分注制御手段は、前記液体を吸引する際、前記波高関数から決まる前記液体液面よりも下方に前記分注プローブ下端が配置されるように当該分注装置を制御することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の分注装置は、上記の発明において、前記分注制御手段は、前記分注プローブ下端の前記液体中への潜り込み量を一定に保持されるように当該分注装置を制御することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の分注装置は、上記の発明において、前記容器に保持された前記液体の液面高さを測定する液面高さ測定手段をさらに備え、前記分注制御手段は、前記液面高さ測定手段が測定した前記液面の高さをもとに前記波高関数を補正し、前記分注プローブ下端の前記液体中への潜り込み量を制御することを特徴とする。
【0014】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の分析装置は、検体と試薬とを撹拌して反応させ、反応液の光学的特性を測定して前記反応液を分析する自動分析装置であって、前記分注装置を用いて前記検体又は前記試薬を分注することを特徴とする。
【0015】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の分注装置の分注制御方法は、吸引位置へ回転搬送されてくる複数の容器のそれぞれから液揺れする液体を吸引し、吸引した前記液体を吐出位置で吐出する分注プローブと、前記分注プローブを前記吸引位置と前記吐出位置との間で回動及び昇降させる駆動手段とを備えた分注装置の分注制御方法であって、前記容器の搬送角度,種類,残量を含む液揺れファクターによって決まる波高の時間変化に関する波高関数をもとに前記液体を吸引する際における前記分注プローブ下端の前記液体中への潜り込み量を決定し、前記波高関数をもとに前記駆動手段を制御する分注制御工程を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の分注装置、分析装置及び分注装置の分注制御方法は、分注制御手段が波高関数をもとに液体を吸引する際における分注プローブ下端の液体中への潜り込み量を決定し、分注装置を制御するので、分注対象の液体に液揺れが発生しても液体を吸引する際に空吸引や吸引量不足等の分注不良を回避することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、本発明の分注装置を備えた自動分析装置を示す概略構成図である。
【図2】図2は、分析装置の試薬保冷庫及び試薬分注装置の概略構成を示す断面正面図である。
【図3】図3は、容量180mLの試薬容器を搬送角度73°回転搬送した場合の液揺れに伴う波高関数の例を示す図である。
【図4】図4は、容量120mLの試薬容器を搬送角度27°回転搬送した場合の液揺れに伴う波高関数の例を示す図である。
【図5】図5は、容量60mLの試薬容器を搬送角度80°回転搬送した場合の液揺れに伴う波高関数の例を示す図である。
【図6】図6は、本発明の分注装置の分注制御方法を説明するフローチャートである。
【図7】図7は、分注プローブ下端の試薬中への潜り込み量の制御を説明する図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態2に係る分注プローブ下端の試薬中への潜り込み量の制御を説明する図である。
【図9】図9は、本発明の実施の形態3に係る分注プローブ下端の試薬中への潜り込み量の制御を説明する図である。
【図10】図10は、本発明の実施の形態4に係る分注プローブ下端の試薬中への潜り込み量の制御を説明する図である。
【図11】図11は、図10に示すように潜り込み量を制御した場合の試薬中への分注プローブ下端の潜り込み量を試薬の液量ごとに示した図である。
【図12】図12は、潜り込み量は同じでも、分注プローブ下端の位置を波高関数に合わせることなく、一定の位置に保持した場合の問題点を説明する図である。
【図13】図13は、本発明の実施の形態5を説明する図であって、試薬容器の液面高さを測定する液面高さ測定手段を説明する配置図である。
【図14】図14は、液面高さ測定手段による液面高さの測定方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(実施の形態1)
以下、本発明の分注装置、分析装置及び分注装置の分注制御方法にかかる実施の形態1について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明の分注装置を備えた自動分析装置を示す概略構成図である。図2は、分析装置の試薬保冷庫及び試薬分注装置の概略構成を示す断面正面図である。
【0019】
自動分析装置1は、図1に示すように、第1試薬保冷庫2、第2試薬保冷庫6、反応テーブル7、第1試薬分注装置10、第2試薬分注装置13、検体容器移送部14、検体分注装置16、撹拌部17、測光部18、洗浄部19及び制御部20を備えている。
【0020】
第1試薬保冷庫2及び第2試薬保冷庫6は、それぞれ構造が同一であるので、第1試薬保冷庫2について説明し、第2試薬保冷庫6については、対応する構成要素に対応する符号を使用する。
【0021】
第1試薬保冷庫2は、図1に示すように、複数の試薬容器3を低温に保持して周方向に搬送し、所定の試薬容器3を第1試薬分注装置10による試薬の吸引位置Psへと搬送する。第1試薬保冷庫2は、図2に示すように、中心軸2a、回転筒2d及び保冷庫本体2eを有している。中心軸2aは、第1試薬保冷庫2の回転中心であり、ベアリング2b,2cを介して回転筒2dが回転自在に取り付けられている。回転筒2dは、上部に保冷庫本体2eが設けられ、下部に歯車2fが取り付けられている。保冷庫本体2eは、中心軸2aとの間に試薬容器3を配置する試薬トレイ2gが配置されている。保冷庫本体2e及び試薬トレイ2gは、側壁の試薬容器3と対向する位置に開口2hと切欠き2iが周方向に沿って複数設けられている。第1試薬保冷庫2は、駆動モータ5の回転軸5aに取り付けた歯車5bを回転筒2d下部の歯車2fと噛合させることにより中心軸2a廻りに回転する。このとき、駆動モータ5は、制御部20と接続されたモータ制御部5cによって回転速度や回転量が制御され、第1試薬保冷庫2の回転角度である搬送角度が制御されている。
【0022】
試薬容器3は、検査項目に応じた種々の試薬が個々に収容されており、第1試薬保冷庫2外周側の開口2h及び切欠き2iと対向する外壁には、収容した試薬の試薬情報を記録したバーコードラベル等の情報記録媒体(図示せず)が貼付されている。試薬情報としては、各試薬容器3の識別番号、収容した試薬名,ロット及び有効期限の他に、容器の種類(容量,形状等)などの液揺れファクターが記録されている。そして、第1試薬保冷庫2の外周には、各試薬容器3に貼付された前記情報記録媒体から試薬情報を読み取る読取装置4が設置されている。読取装置4は、各試薬容器3の前記情報記録媒体から読み取った試薬情報を分注制御部12へ出力する。
【0023】
反応テーブル7は、図1に示すように、複数の反応容器8が周方向に沿って配列され、試薬保冷庫2,6とは異なる駆動手段によって正転或いは逆転されて反応容器8を搬送する。反応テーブル7は、例えば、一周期で時計方向に(1周−1反応容器)/4回転し、四周期で(1周−1反応容器)回転する。
【0024】
反応容器8は、四角筒形状の容量が数μL〜数十μLと微量なキュベットである。反応容器8は、測光部18が出射する分析光の80%以上を透過する透明素材、例えば、耐熱ガラスを含むガラス,環状オレフィンやポリスチレン等の合成樹脂が使用される。反応容器8は、反応テーブル7の近傍に設けた第1試薬分注装置10や第2試薬分注装置13によって第1試薬保冷庫2や第2試薬保冷庫6の試薬容器3から試薬が分注される。
【0025】
ここで、第1試薬分注装置10及び第2試薬分注装置13は、それぞれ構造が同一であるので、第1試薬分注装置10について説明し、第2試薬分注装置13については、対応する構成要素に対応する符号を使用する。
【0026】
第1試薬分注装置10は、図1に示すように、アーム10aと、試薬を分注する分注プローブ10bと分注プローブ10bを洗浄する洗浄槽10cとを有しており、図示しないポンプによって分注プローブ10bに試薬を吸引すると共に、吸引した試薬を吐出する。洗浄槽10cは、分注プローブ10bから吐出させて分注プローブ10bの内側を洗浄した洗浄水を廃棄すると共に、槽内に噴出する洗浄水によって分注プローブ10bの外側を洗浄する。第1試薬分注装置10は、図2に示すように、分注プローブ10bを設けたアーム10aの他端が支柱10dによって支持されている。支柱10dは、図中矢印で示すように駆動部11によって軸周りに回動及び昇降され、分注プローブ10bを第1試薬保冷庫2の吸引位置Psと反応テーブル7の吐出位置Pdとの間で移動させる。ここで、分注プローブ10bは、分注動作開始時には洗浄槽10cの直上に待機している。駆動部11は、分注制御部12の制御のもとに駆動される。
【0027】
分注制御部12は、制御部20と接続され(図2参照)、制御部20を介してホストコンピュータから入力される分析依頼情報をもとに、駆動部11を介して試薬を吸引する際の分注プローブ10b下端の試薬中への潜り込み量、分注プローブ10bによる試薬の吸引,吐出、洗浄水を吐出させる分注プローブ10b内面の洗浄等、第1試薬分注装置10の分注動作を制御するマイクロコンピュータ等の分注制御手段である。分注制御部12は、ホストコンピュータから入力される分析依頼情報をもとに各試薬容器3の搬送角度を取得すると共に、読取装置4から入力される各試薬容器3に貼付された前記情報記録媒体から読み取った試薬情報から各試薬容器3の種類(容量,形状),試薬残量を含む液揺れファクターを取得する。ここで、読取装置4から入力される試薬残量は、自動分析装置1の初期化時のものであり、分析中は初期化時の試薬残量から分析依頼情報をもとに分注制御部12が各試薬分注の都度減算した値を試薬残量として記憶した値を使用する。
【0028】
このとき、各試薬容器3は、各試薬容器3の搬送角度,種類(容量,形状),試薬残量を含む液揺れファクターごとに第1試薬保冷庫2の回転に伴う収容した試薬液面の第1試薬保冷庫2の停止時を始点とする時間変化に関する波高変化である試薬ごとの波高関数が予めレーザ測定器によって測定され、分注制御部12に記憶されている。前記波高関数は、本発明者らの測定によれば、同じ試薬において液揺れファクターが同一であれば再現性があることが分かっている。
【0029】
例えば、容量180mL、残量100mLの試薬容器3を第1試薬保冷庫2上で角速度133°/秒で搬送角度73°回転搬送した場合、レーザ測定器によって測定した波高関数は、図3に示すようになる。ここで、図3は、縦軸を波高(mm)、横軸を時間(msec)とし、第1試薬保冷庫2の回転停止時、かつ、静止時の液面高さを原点として同一の試薬について3回測定した波高関数の測定結果をそれぞれTr1(180)〜Tr3(180)として表示している。
【0030】
以下同様に、容量120mL、残量55mLの試薬容器3を第1試薬保冷庫2上で角速度42°/秒で搬送角度27°回転搬送させた場合の波高関数は、図4に示すTr1(120)〜Tr3(120)になった。更に、同様に、容量60mL、残量35mLの試薬容器3を第1試薬保冷庫2上で角速度155°/秒で搬送角度80°回転搬送させた場合の波高関数は、図5に示すTr1(60)〜Tr3(60)になった。
【0031】
このように、波高関数は、同一の試薬において搬送角度、角速度を含む液揺れファクターが同一であれば再現性がある。このため、同じ試薬を保持した試薬容器3の波高関数を搬送角度、角速度を含む液揺れファクターごとに予め詳細に測定し、これらの波高関数を分注制御部12に波高関数データとして試薬容器ごとに記憶させておく。このようにすると、液揺れファクターによって波高関数を一義的に決定することができる。
【0032】
従って、液揺れファクターをもとに試薬ごとに波高関数を決定し、決定した波高関数をもとに第1試薬分注装置10の分注動作を規定する動作パラメータと分注プローブ10bの潜り込み量を決定すれば、液揺れが発生しても空吸引や吸引量不足等の分注不良を容易に回避することができることになる。本発明は、このような思想に基づいて分注不良を回避するものである。
【0033】
検体容器移送部14は、図1に示すように、複数のラック15を矢印方向に沿って移送する移送手段であり、ラック15を歩進させながら移送する。ラック15は、検体を収容した複数の検体容器15aを保持している。ここで、検体容器移送部14は、中央に緊急検体を収容する保冷庫14aが設けられている。そして、検体容器15aは、検体容器移送部14によって移送されるラック15の歩進が停止するごとに、検体分注装置16によって検体が各反応容器8へ分注される。
【0034】
検体分注装置16は、水平方向に回動すると共に、上下方向に昇降する駆動アーム16aと、駆動アーム16aに支持された分注プローブ16bと、分注プローブ16bを洗浄する洗浄槽16cを有している。検体分注装置16は、検体容器移送部14と反応テーブル7との間を移動して検体容器15aが保持した検体を反応容器8へ分注する。
【0035】
撹拌部17は、図1に示すように、反応テーブル7外周の第2試薬分注装置13の近傍に配置され、反応容器8に分注された検体と試薬とを含む液体試料を撹拌する。撹拌部17は、例えば、表面弾性波素子によって液体試料を非接触で撹拌する撹拌装置や、撹拌棒によって液体試料を撹拌する撹拌装置が使用される。
【0036】
測光部18は、図1に示すように、反応テーブル7外周の撹拌部17と洗浄部19との間に配置され、試薬と検体とが反応した反応容器8内の反応液を分析するための分析光を出射する。測光部18は、反応容器8内の反応液を透過した分析光の光量に対応する光量信号を制御部20へ出力する。
【0037】
洗浄部19は、図1に示すように、反応テーブル7外周の検体分注装置16近傍に配置され、ノズルによって反応容器8内の反応液を吸引して排出した後、前記ノズルから洗剤や洗浄水等の洗浄液を注入し、吸引する。洗浄部19は、この動作を複数回繰り返すことにより、測光部18による測光が終了した反応容器8内を洗浄する。
【0038】
制御部20は、例えば、マイクロコンピュータ等が使用され、自動分析装置1の各構成部と接続されて作動を制御する。例えば、制御部20は、測光部18が出力した信号に基づく反応液の吸光度から検体の成分濃度等を分析する際の制御を実行する。また、制御部20は、キーボード等の入力部21から入力される分析指令に基づいて自動分析装置1の各構成部の作動を制御しながら分析動作を実行させると共に、分析結果や警告情報の他、入力部21から入力される表示指令に基づく各種情報等をディスプレイパネル等の出力部22に表示する。
【0039】
以上のように構成される自動分析装置1は、制御部20の制御の下に作動し、回転する反応テーブル7によって周方向に沿って搬送されてくる複数の反応容器8に検体分注装置16によってラック15に保持された複数の検体容器15aから検体が順次分注される。検体が順次分注された反応容器8は、試薬分注機構10,13が試薬容器3から順次第1試薬と第2試薬が分注される。
【0040】
このようにして、試薬と検体が分注された反応容器8は、反応テーブル7が停止する都度、撹拌部17によって順次撹拌されて試薬と検体とが反応し、反応テーブル7が再び回転したときに測光部18を通過する。このとき、反応容器8内の試薬と検体とが反応した反応液は、測光部18で測光され、制御部20によって成分濃度等が分析される。そして、反応液の測光が終了した反応容器8は、洗浄部19に移送されて洗浄された後、再度検体の分析に使用される。
【0041】
このとき、分注制御部12は、読取装置4が各試薬容器3の前記情報記録媒体から読み取った試薬情報に含まれる試薬名や試薬容器3の種類(容量),試薬残量を含む液揺れファクターをもとに分注対象の試薬容器3の波高関数を決定する。なお、各試薬容器3の搬送角度は、ホストコンピュータから入力される分析依頼情報をもとに、第1試薬保冷庫2における分注対象の試薬容器3の位置と吸引位置Psとをもとに搬送角度表又は演算によって取得する。
【0042】
そして、分注制御部12は、決定した波高関数をもとに予め用意されている複数の動作パラメータから第1試薬分注装置10の動作パラメータを決定すると共に、波高関数をもとに試薬容器3から試薬を吸引する際における分注プローブ10b下端の試薬中への潜り込み量を決定する。ここで、第1試薬分注装置10の動作パラメータには、試薬吸引のために下降する分注プローブ10bの下端が波高関数によって規定される試薬の液面と接触する接触タイミングや、分注プローブ10bが試薬吸引を開始する試薬吸引タイミング等が含まれている。
【0043】
例えば、図5に示した容量60mL、残量35mLの試薬容器3の場合に、分注制御部12は、以下に説明する分注装置の分注制御方法によって分注プローブ10b下端の試薬中への潜り込み量を決定し、駆動部11を制御することで、液揺れによる空吸引や吸引量不足等の分注不良を回避する。以下、図6に示すフローチャートを参照して本発明の分注装置の分注制御方法について説明する。
【0044】
先ず、分注制御部12は、図6に示すように、液揺れファクターを取得する(ステップS100)。次に、分注制御部12は、取得した液揺れファクターをもとに波高関数を決定する(ステップS102)。
【0045】
次いで、分注制御部12は、決定した波高関数をもとに分注プローブ10bの動作パラメータと潜り込み量を決定する(ステップS104)。このとき、分注制御部12は、決定した波高関数の極小値に所定のマージンを加算して潜り込み量を決定する。従って、分注制御部12は、決定した波高関数をもとに駆動部11を制御して分注プローブ10bに分注動作を行わせる。言い換えると、分注制御部12は、決定した波高関数に分注プローブ10bの上下動や試薬吸引のタイミングを合わせる。その後、分注制御部12は、駆動部11を介して分注プローブ10bを回動させる(ステップS106)。これにより、分注プローブ10bを洗浄槽10cの直上から第1試薬保冷庫2の吸引位置Psへと移動させる。
【0046】
次に、分注制御部12は、駆動部11を介して分注プローブ10bを下降させる(ステップS108)。これにより、分注プローブ10bを第1試薬保冷庫2の分注対象の試薬容器3内へ挿入させる。次いで、分注制御部12は、分注プローブ10bに試薬を吸引させる(ステップS110)。
【0047】
このとき、分注制御部12は、試薬を吸引する際、図7に示すように、波高関数から決まる試薬液面の極小値よりも下方に分注プローブ10b下端が配置されるように駆動部11を介して第1試薬分注装置10の分注動作を制御する。これにより、分注プローブ10bは、図示のように、波高関数から決まる試薬の液面と接触する位置が静止時の液面高さよりも高い場合には、下端の試薬中への潜り込み量MHが静止時の液面高さよりも低い場合の潜り込み量MLよりも多くなる。
【0048】
このように分注プローブ10b下端の試薬中への潜り込み量を制御して試薬容器3から試薬を吸引すると、分注プローブ10bは、試薬が液揺れしても、図7に示すように、下端が常に試薬中へ潜り込んだ状態に保持される。このため、第1試薬分注装置10は、試薬容器3から試薬を吸引する際に液揺れが発生しても空吸引や吸引量不足等の分注不良を回避することができる。
【0049】
また、通常、分注プローブ10bは、図5に示す試薬容器3の場合、液揺れを考慮して下端の試薬中への潜り込み量が2.8mmに設定されている。しかしながら、上記のように予め決定した波高関数をもとに潜り込み量を制御すると、吸引時間が500msecの場合、図7からは、潜り込み量MLの場合には液揺れの分を含めても潜り込み量が0.6mm、潜り込み量MHの場合には液揺れの分を含めても潜り込み量が0.5mmとなり、潜り込み量を少なく抑えることができる。このため、第1試薬分注装置10は、試薬を吸引する際に分注プローブ10bに付着する試薬の長手方向に沿った付着長さが従来よりも短くなり、試薬コンタミの弊害発生も防止されるという利点がある。
【0050】
次に、分注制御部12は、駆動部11を介して分注プローブ10bを上昇させる(ステップS112)。これにより、試薬を吸引した試薬容器3から分注プローブ10bを引き出す。次いで、分注制御部12は、駆動部11を介して分注プローブ10bを回動させる(ステップS114)。これにより、分注プローブ10bを反応テーブル7上の吐出位置Pdへと移動させる。
【0051】
その後、分注制御部12は、駆動部11を介して分注プローブ10bを下降させる(ステップS116)。これにより、分注プローブ10bを反応テーブル7の吐出位置Pdにある反応容器8へ僅かに挿入させる。そして、分注制御部12は、ホストコンピュータから入力されている分析依頼情報に従って反応容器8へ試薬を吐出する(ステップS118)。
【0052】
次に、分注制御部12は、駆動部11を介して分注プローブ10bを上昇させる(ステップS120)。これにより、試薬を吐出した反応容器8から分注プローブ10bを引き出す。次いで、分注制御部12は、駆動部11を介して分注プローブ10bを洗浄槽10cへ移動し、分注プローブ10bを洗浄する(ステップS122)。
【0053】
その後、分注制御部12は、次の試薬分注があるか否かを判定する(ステップS124)。総ての試薬分注が終了し、次の試薬分注がない場合(ステップS124,No)、分注制御部12は、分注装置の分注制御方法を終了する。一方、総ての試薬分注が終了しておらず、次の試薬分注がある場合(ステップS124,Yes)、分注制御部12は、ステップS100へ戻り引き続くステップを繰り返す。
【0054】
なお、上述した分注プローブ10b下端の試薬中への潜り込み量の制御は、第2試薬分注装置13においても同様に実行され、以下に説明する実施の形態2以降においても同様である。
【0055】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について図面を参照しつつ詳細に説明する。実施の形態1は、試薬を吸引する際、波高関数から決まる試薬液面の極小値よりも下方に分注プローブ下端が配置されるように第1試薬分注装置10を制御した。これに対して実施の形態2は、波高関数から決まる静止時の液面高さの位置において分注プローブ10b下端が試薬と接触し、分注プローブ10b下端が所定潜り込み量だけ液体中へ潜り込むように第1試薬分注装置10を制御する。
【0056】
図8は、本発明の実施の形態2を説明する図である。ここで、以下に説明する各実施の形態は、実施の形態1の自動分析装置1と同一の構成要素には同一の符号を付している。
【0057】
図8は、図5に示した容量60mL、残量35mLの試薬容器3における波高関数をもとにして駆動部11の制御による分注プローブ10bの動作タイミングを示している。即ち、分注制御部12は、図5に示す波高関数から決まる静止時の液面高さの位置において分注プローブ10b下端が試薬容器3内の試薬と接触し、分注プローブ10b下端が所定潜り込み量M2だけ試薬中へ潜り込むように駆動部11を制御する。このとき、潜り込み量M2は、波高関数の極小値よりも下方に分注プローブ10b下端が潜り込む値とする。
【0058】
従って、分注制御部12は、図8に示すタイミングT1〜T8のいずれかのタイミングで分注プローブ10b下端が試薬と接触した後、所定潜り込み量M2の位置へ到達するように上述した第1試薬分注装置10の動作パラメータを決定する。そして、分注制御部12は、図8に示すように、分注プローブ10b下端が所定潜り込み量M2の位置で試薬容器3から分注プローブ10bに試薬を吸引させる。
【0059】
このように第1試薬分注装置10を制御して試薬容器3から試薬を吸引すると、試薬が液揺れしても、分注プローブ10bは、下端が常に試薬中へ潜り込んだ状態に保持される。このため、第1試薬分注装置10は、試薬容器3から試薬を吸引する際に液揺れが発生しても空吸引や吸引量不足等の分注不良を回避することができる。
【0060】
また、実施の形態1と同様に、第1試薬分注装置10は、従来に比べて分注プローブ10bの試薬中への潜り込み量を少なく抑えることができる結果、分注プローブ10bに付着する試薬の長手方向に沿った付着長さが従来よりも短くなり、試薬コンタミの弊害発生も防止することができる。更に、波高関数は、隣り合うタイミングT1,T2、タイミングT2,T3、タイミングT3,T4、タイミングT4,T5、タイミングT5,T6、タイミングT6,T7、タイミングT7,T8……の時間間隔が等しく、分注プローブ10b下端の潜り込み量がM2と一定である。このため、分注制御部12は、第1試薬分注装置10に係る分注プローブ10bの潜り込み動作を容易に制御することができる。
【0061】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について図面を参照しつつ詳細に説明する。実施の形態2は、波高関数から決まる静止時の液面高さの位置において分注プローブ10b下端が試薬と接触し、分注プローブ10b下端が所定潜り込み量だけ液体中へ潜り込むように第1試薬分注装置10を制御した。これに対して実施の形態3は、分注プローブ10b下端が試薬中に潜り込んだ後の前記波高関数の極大値のタイミングで分注プローブ10bが液体を吸引するように第1試薬分注装置10を制御する。
【0062】
即ち、分注制御部12は、図5に示す波高関数を一例として用いた図9に示すように、分注プローブ10b下端が試薬中へ所定量M3潜り込んだ後、波高関数の極大値のタイミングで分注プローブ10bが試薬を吸引するように第1試薬分注装置10を制御する。このとき、分注制御部12は、波高関数をもとに分注プローブ10b下端と試薬液面との接触から吸引開始までの時間t(図9参照)や、所定量M3潜り込んだ時刻から吸引開始までの時間によって分注プローブ10bによる試薬の吸引タイミングを制御する。また、潜り込み量M3は、波高関数の極小値よりも下方に分注プローブ10b下端が潜り込む値とする。
【0063】
従って、分注制御部12は、図9に示すように、分注プローブ10b下端が試薬液面と接触した後の波高関数の極大値のタイミングで分注プローブ10bが試薬を吸引するように第1試薬分注装置10の動作パラメータを決定する。
【0064】
このように分注プローブ10b下端の潜り込み量を制御して試薬容器3から試薬を吸引すると、試薬が液揺れしても、分注プローブ10bの下端が波高関数の極小値よりも下方にある所定潜り込み量M3の位置に保持される。このため、第1試薬分注装置10は、試薬容器3から試薬を吸引する際に液揺れが発生しても空吸引や吸引量不足等の分注不良を回避することができるうえ、分注プローブ10bに付着する試薬の長手方向に沿った付着長さが従来よりも小さく抑えられ、試薬コンタミの弊害発生も防止することができる。
【0065】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について図面を参照しつつ詳細に説明する。実施の形態3は、分注プローブ10b下端が試薬中へ潜り込んだ後の前記波高関数の極大値のタイミングで分注プローブ10bが液体を吸引するように第1試薬分注装置10を制御した。これに対して実施の形態4は、液体を吸引する際、波高関数から決まる試薬液面よりも下方に分注プローブ10b下端が配置されるように第1試薬分注装置10を制御する。
【0066】
即ち、分注制御部12は、図5に示す波高関数を一例として用いた図10に示すように、分注プローブ10b下端の試薬中への潜り込み量M4が液揺れに伴って振動する液面の波高関数に合わせて一定の潜り込み量M4に保持されるように第1試薬分注装置10を制御する。
【0067】
このように分注プローブ10b下端の潜り込み量を波高関数に合わせて一定の潜り込み量M4に制御して試薬容器3から試薬を吸引すると、図11に示すように、液揺れに伴って試薬の液面が上下しても、分注プローブ10bの下端は常に試薬中に所定潜り込み量M4だけ潜り込んだ状態に保持される。このため、第1試薬分注装置10は、試薬容器3から試薬を吸引する際に試薬の空吸引や吸引量不足等の分注不良を回避することができるうえ、分注プローブ10bに付着する試薬の長手方向に沿った付着長さが従来よりも小さく抑えられ、試薬コンタミの弊害発生も防止することができる。
【0068】
これに対して、分注プローブ10b下端の試薬中への潜り込み量は同じでも、分注プローブ10b下端の位置を波高関数に合わせることなく、一定の位置に保持すると以下のような問題が発生する。即ち、図12に示すように、分注プローブ10bの下端が試薬の液面と接触した後、同じ潜り込み量M4だけ試薬中へ潜り込むように設定し、試薬吸引時間tsの間試薬を吸引したとする。この場合、液揺れに伴う液面の上下により、波高ΔHだけ変化する時間tfの間だけ分注プローブ10bの下端が試薬の液面から抜け出し、試薬の空吸引が発生してしまう。
【0069】
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5について図面を参照しつつ詳細に説明する。実施の形態1〜4は、予め決定しておいた波高関数をもとに分注プローブ10bの潜り込み量を制御した。これに対して実施の形態5は、試薬液面の実測値によって波高関数を補正し、補正後の波高関数をもとに分注プローブ10bの潜り込み量を制御する。
【0070】
このため、第1試薬分注装置10は、図13に示すように、アーム10aの分注プローブ10bと隣接する位置に試薬容器3の液面高さを測定する液面高さ測定手段としてレーザ測定器10eを設ける。レーザ測定器10eは、図14に示すように、発光部10fと受光部10gを有しており、発光部10fから出射されたレーザ光Lbが試薬Rの液面で反射し、受光部10gで受光されるまでの時間によって液面との距離、即ち、液面高さを測定する。このとき、分注制御部12は、予め決定した波高関数における時間軸の原点となる第1試薬保冷庫2の回転停止時を基準としてレーザ測定器10eによる液面高さの測定を実行することで、波高関数と時間軸とを整合させている。
【0071】
実施の形態5は、このようにして、補正後の波高関数をもとに分注プローブ10bの潜り込み量をより精度良く制御することで、空吸引や吸引量不足等の分注不良を回避している。この場合、分注プローブ10bの潜り込み量の制御は、上述した実施の形態1〜4のいずれをも利用することができる。
【0072】
尚、実施の形態1〜5は、分注対象の液体が試薬の場合について説明したが、本発明は検体に適用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0073】
以上のように、本発明の分注装置、分析装置及び分注装置の分注制御方法は、搬送によって規則的な液揺れが発生している容器から空吸引や吸引量不足等の分注不良を回避して液体を吸引し、分注を行うのに有用である。
【符号の説明】
【0074】
1 自動分析装置
2 第1試薬保冷庫
3 試薬容器
4 読取装置
5 駆動モータ
6 第2試薬保冷庫
7 反応テーブル
8 反応容器
10 第1試薬分注装置
10b 分注プローブ
11 駆動部
12 分注制御部
13 第2試薬分注装置
13b 分注プローブ
14 検体容器移送部
15 ラック
16 検体分注装置
17 撹拌部
18 測光部
19 洗浄部
20 制御部
21 入力部
22 出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸引位置へ回転搬送されてくる複数の容器のそれぞれから液揺れする液体を吸引し、吸引した前記液体を吐出位置で吐出する分注プローブを備えた分注装置であって、
前記容器の搬送角度,種類,残量を含む液揺れファクターによって決まる波高の時間変化に関する波高関数をもとに前記液体を吸引する際における前記分注プローブ下端の前記液体中への潜り込み量を決定し、前記波高関数をもとに当該分注装置を制御する分注制御手段を設けたことを特徴とする分注装置。
【請求項2】
前記分注制御手段は、前記液体を吸引する際、前記波高関数から決まる前記液体液面の極小値よりも下方に前記分注プローブ下端が配置されるように当該分注装置を制御することを特徴とする請求項1に記載の分注装置。
【請求項3】
前記分注制御手段は、前記波高関数から決まる静止時の前記液面高さの位置において前記分注プローブ下端が前記液体と接触し、前記分注プローブ下端が所定潜り込み量だけ前記液体中へ潜り込むように当該分注装置を制御することを特徴とする請求項2に記載の分注装置。
【請求項4】
前記分注制御手段は、前記分注プローブ下端が前記液体中に潜り込んだ後の前記波高関数の極大値のタイミングで前記分注プローブが液体を吸引するように当該分注装置を制御することを特徴とする請求項2に記載の分注装置。
【請求項5】
前記分注制御手段は、前記液体を吸引する際、前記波高関数から決まる前記液体液面よりも下方に前記分注プローブ下端が配置されるように当該分注装置を制御することを特徴とする請求項1に記載の分注装置。
【請求項6】
前記分注制御手段は、前記分注プローブ下端の前記液体中への潜り込み量を一定に保持されるように当該分注装置を制御することを特徴とする請求項5に記載の分注装置。
【請求項7】
前記容器に保持された前記液体の液面高さを測定する液面高さ測定手段をさらに備え、
前記分注制御手段は、前記液面高さ測定手段が測定した前記液面の高さをもとに前記波高関数を補正し、前記分注プローブ下端の前記液体中への潜り込み量を制御する
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の分注装置。
【請求項8】
検体と試薬とを撹拌して反応させ、反応液の光学的特性を測定して前記反応液を分析する自動分析装置であって、請求項1〜7のいずれか一つに記載の分注装置を用いて前記検体又は前記試薬を分注することを特徴とする分析装置。
【請求項9】
吸引位置へ回転搬送されてくる複数の容器のそれぞれから液揺れする液体を吸引し、吸引した前記液体を吐出位置で吐出する分注プローブを備えた分注装置の分注制御方法であって、
前記容器の搬送角度,種類,残量を含む液揺れファクターによって決まる波高の時間変化に関する波高関数をもとに前記液体を吸引する際における前記分注プローブ下端の前記液体中への潜り込み量を決定し、前記波高関数をもとに当該分注装置を制御する分注制御工程を含むことを特徴とする分注装置の分注制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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