分離型景品
【課題】交換も可能な上に、客が商品のディジタルコンテンツ情報を再生して楽しむことができ、しかも使用後の交換を防ぐことで信頼性の高い分離型景品を提供することにある。
【解決手段】分離型景品1は、音楽、ゲーム、動画等のディジタルコンテンツ情報を記録する商品部2を景品ベース3に切り取り可能に備えるとともに、景品ベース3に商品部2に関する流通管理情報を記録するRF型の情報記録部4を備え、商品部2を景品ベース3から切り離したときに、情報記録部4のアンテナ線40aを切断して、情報記録部4に記録した流通管理情報を読み出し不可能にするようになっている。
【解決手段】分離型景品1は、音楽、ゲーム、動画等のディジタルコンテンツ情報を記録する商品部2を景品ベース3に切り取り可能に備えるとともに、景品ベース3に商品部2に関する流通管理情報を記録するRF型の情報記録部4を備え、商品部2を景品ベース3から切り離したときに、情報記録部4のアンテナ線40aを切断して、情報記録部4に記録した流通管理情報を読み出し不可能にするようになっている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技ホール等において発行される交換可能な分離型景品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
遊技ホール(遊技場)等で客が獲得した遊技球や遊技メダル等の遊技媒体と交換される景品として、景品交換所で商品等に交換してもらうことが可能な分離型景品がある。分離型景品としては、従来から墨や、文鎮、ライター石等の商品(物品)が用いられている。
【0003】
近年では、景品交換所での交換の際の処理時間の短縮化や、分離型景品の偽造を防止するために、分離型景品自体の情報に固有な識別情報を含む固有識別情報を記憶したRF型のタグを送受信用アンテナとともに付設した分離型景品が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−320761号公報(段落〔0009〕〜〔0010〕、及び図1参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述の特許文献1に開示されている分離型景品は、貴金属板と、送受信用アンテナを含むタグと、貴金属板およびタグが収納されたケース(景品ベース)とで構成されている。特許文献1の分離型景品において商品として貴金属板は、金銭的な価値はあるものの有用性は低い。つまり、特許文献1の分離型景品では、景品交換所における商品等との交換以外の用途が考慮されていなかった。
【0005】
これに対して、近年では、客が分離型景品を景品交換所にて交換せずに使用する場合もあり得る程度に有用性が高い商品を用いた分離型景品も提供されるようになってきている。
【0006】
このような分離型景品は、商品が未使用状態であるものが、景品交換所における交換対象となるが、特許文献1のように単に商品をケースに収納しているだけでは、ケースから商品を取り出して使用しても、商品をケースに戻すことで商品が未使用であると偽装し易く、使用後(使用済み)の分離型景品であるにもかかわらず、未使用の分離型景品であるとして景品交換所で交換してしまうおそれがあった。
【0007】
本発明は上述の点に鑑みて為されたもので、その目的は、ディジタルコンテンツ情報を記録した記録媒体からなる商品を組み込むことで、交換も可能な上に、客が商品のディジタルコンテンツ情報を再生して楽しむことができ、しかも使用後の交換を防ぐことで信頼性の高い分離型景品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するために、請求項1の発明では、ディジタルコンテンツ情報を記録する記録媒体からなる商品部と、当該商品部を使用不可能な形で保持する景品ベースと、前記商品部の流通管理情報を記録する情報記録部とを備え、前記商品部を使用可能とする操作を行う過程で、前記流通管理情報を読み出し不可能に前記情報記録部の一部が使用不可になることを特徴とする。
【0009】
請求項1の発明によれば、商品部にはディジタルコンテンツ情報が記録されているので、商品部を使用可能とすることにより、客が商品部に記録されているディジタルコンテンツ情報を再生して楽しむことができる。また、客が商品部を使用可能とする操作を行う過程で、情報記録部の流通管理情報の読み出しが不可能になるので、景品交換所では、流通管理情報の読み出しが行えるか否かによって、分離型景品の商品部が使用されたか否かを判別できるから、使用後(使用済み)の分離型景品の交換(不当な交換)を防止することができ、信頼性を高めることができる。さらに、情報記録部の流通管理情報によって、偽造景品や、景品流通の管理等も行うことができる。
【0010】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記景品ベースには、前記商品部が取り外し可能に保持され、前記商品部を使用可能とする操作は、前記商品部を前記景品ベースから取り外す操作を含み、前記商品部を前記景品ベースから取り外す操作を行ったときに、前記流通管理情報を読み出し不可能に前記情報記録部の一部が使用不可になることを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明によれば、商品部にはディジタルコンテンツ情報が記録されているので、景品ベースから商品部を取り外すことにより、客が商品部に記録されているディジタルコンテンツ情報を再生して楽しむことができる。また、客が商品部を景品ベースから取り外すと、情報記録部の流通管理情報の読み出しが不可能になるので、一旦景品ベースから取り外した商品部を景品ベースに戻した(取り付けた)分離型景品を景品交換所において商品等と交換しようとしても、景品交換所では、流通管理情報の読み出しが行えるか否かによって、分離型景品の商品部が使用されたか否かを判別できるから、使用後(使用済み)の分離型景品の交換(不当な交換)を防止することができ、信頼性を高めることができる。
【0012】
請求項3の発明では、請求項1の発明において、前記景品ベースには、前記商品部が、前記ディジタルコンテンツ情報読み出し不可とする被蔽部材により被蔽した状態で保持され、前記商品部を使用可能とする操作は、前記被蔽部材を取り外す操作を含み、前記被蔽部材を取り外す操作を行ったときに、前記流通管理情報を読み出し不可能に前記情報記録部の一部が使用不可になることを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明によれば、商品部にはディジタルコンテンツ情報が記録されているので、被蔽部材を取り外すことにより、客が商品部に記録されているディジタルコンテンツ情報を再生して楽しむことができる。また、客が被蔽部材を取り外すと、情報記録部の流通管理情報の読み出しが不可能になるので、被蔽部材を取り外した後に商品部を被蔽部材で再び被蔽した分離型景品を景品交換所において商品等と交換しようとしても、景品交換所では、流通管理情報の読み出しが行えるか否かによって、分離型景品の商品部が使用されたか否かを判別できるから、使用後(使用済み)の分離型景品の交換(不当な交換)を防止することができ、信頼性を高めることができる。
【0014】
請求項4の発明では、請求項1〜3のうちいずれか1項の発明において、前記情報記憶部は、RF型のタグ及び送受信用のアンテナにより構成され、前記商品部を使用可能とする操作を行う過程で前記アンテナの一部が切断されることを特徴とする。
【0015】
請求項4の発明によれば、情報記録部をRF型のタグにより構成することで、分離型景品の流通段階での流通管理情報の読み取りを非接触で行うことができるので、例えば、景品の交換等においてスムーズな処理が行え、しかも商品部を使用可能とする操作を行う過程で情報記憶部の送受信用のアンテナの一部が切断されて、情報記録部の流通管理情報の読み出しが不可能になるので、景品交換所では、流通管理情報の読み出しが行えるか否かによって、分離型景品の商品部が使用されたか否かを判別できるから、使用後(使用済み)の分離型景品の交換(不当な交換)を防止することができ、信頼性を高めることができる。
【0016】
請求項5の発明では、請求項1〜3のうちいずれか1項の発明において、前記情報記録部は、前記商品部上に設けたRF型のタグ及び送受信用のアンテナにより構成され、前記商品部を使用可能とする操作を行う過程で前記アンテナから前記タグが分離されることを特徴とする。
【0017】
請求項5の発明によれば、情報記録部をRF型のタグにより構成することで、分離型景品の流通段階での流通管理情報の読み取りを非接触で行うことができるので、例えば、景品の交換等においてスムーズな処理が行え、しかも商品部を使用可能とする操作を行う過程で情報記憶部のタグとアンテナとが分離されて、情報記録部の流通管理情報の読み出しが不可能になるので、景品交換所では、流通管理情報の読み出しが行えるか否かによって、分離型景品の商品部が使用されたか否かを判別できるから、使用後(使用済み)の分離型景品の交換(不当な交換)を防止することができ、信頼性を高めることができる。
【0018】
請求項6の発明では、請求項2の発明において、前記景品ベースは、前記商品部を取り付け可能且つ取り外し可能に備え、前記情報記録部は、前記商品部が前記景品ベースから取り付けられているか否かを判別する判別手段と、前記情報記録部の動作モードを流通管理情報の読み出しを許可する第1の動作モードと流通管理情報の読み出しを許可しない第2の動作モードとのいずれかに切り替える動作モード切り替え手段とを備え、前記動作モード切り替え手段は、前記判別手段によって前記商品部が前記景品ベースに取り付けられていると判別されている間は、動作モードを第1の動作モードに設定し、判別手段によって前記商品部が前記景品ベースに取り付けられていないと判別されると、動作モードを第1の動作モードから第2の動作モードに切り替え、第2の動作モードに切り替えられると、前記判別手段によって前記商品部が前記景品ベースに取り付けられていると判別されても動作モードを切り替えないことを特徴とする。
【0019】
請求項6の発明によれば、商品部を景品ベースから取り外す際に、情報記録部のアンテナを断線させたり、アンテナとタグとを分離させたりすることで、情報記録部を破損させて、情報記録部を物理的に使用不可能としなくて済むから、分離型景品の再利用が容易に行えるようになる。
【0020】
請求項7の発明では、請求項6の発明において、前記動作モード切り替え手段は、外部装置のリセット信号が入力されると、動作モードを第2の動作モードから第1の動作モードに切り替えることを特徴とする。
【0021】
請求項7の発明によれば、外部装置のリセット信号を情報記録部に入力することで、分離型景品の再生処理を行えるから、再生処理のさらなる容易化が図れる。
【0022】
請求項8の発明では、請求項2の発明において、前記情報記録部は、RF型のタグ及び送受信用のアンテナからなる回路部と、当該回路部が接着された基板とを備え、前記商品部は、少なくとも前記基板から剥離されると前記情報記録部が使用不可となる前記回路部の一部に当該一部と前記基板との接着強度よりも強い接着強度で接着されていることを特徴とする。
【0023】
請求項8の発明によれば、基板から剥離された際に情報記録部が使用不可となる回路部の一部が商品部に当該一部と基板との接着強度よりも強い接着強度で接着されているので、ディジタルコンテンツ情報を読み出すために商品部を情報記録部から剥離する際に、回路部の一部が商品部とともに情報記録部の基板から剥離され、情報記録部が使用不可となるから、正規の取り出し方法に限らずそれ以外の方法で商品部を景品ベースから取り外した場合であっても、商品部を使用した(ディジタルコンテンツ情報を読み出し可能とした)時点で、情報記録部を使用不可とすることができ、使用後(使用済み)の分離型景品の交換(不当な交換)の防止が図れる。
【0024】
請求項9の発明では、請求項8の発明において、前記景品ベースの厚み方向の一面側には、前記商品部が前記景品ベースから取り外し可能な形に配置され、前記商品部における前記景品ベース側との反対側には、前記情報記録部が前記商品部を覆う形に配置され、前記基板は、前記厚み方向で前記商品部と重なる部位からなり前記商品部を前記景品ベースから取り外す際に除去される除去部を有し、前記回路部は前記除去部及び前記除去部を除く前記基板の部位の両方に亘る形に形成されていることを特徴とする。
【0025】
請求項9の発明によれば、商品部を景品ベースから取り外すにあたって、基板の除去部を除去した場合には、回路部が除去部及び除去部を除く基板の部位の両方に亘る形に形成されているために回路部が分断され、情報記録部が使用不可となるから、流通管理情報を読み出すことができなくなり、使用後(使用済み)の分離型景品の交換(不当な交換)の防止が図れる。一方、景品ベースの一部を切断等して、基板の除去部を除去するという正規の取り出し方法以外の方法で商品部を景品ベースから取り外そうとしても、商品部を景品ベースから取り外すには、商品部を情報記録部から剥離する必要があり、商品部を情報記録部から剥離すると回路部の一部が商品部とともに情報記録部の基板から剥離されて情報記録部が使用不可となるから、流通管理情報を読み出すことができなくなって、正規の取り出し方法以外の方法で商品部を景品ベースから取り外した場合であっても、情報記録部を使用不可とすることができて、使用後の分離型景品の交換の防止が図れる。
【発明の効果】
【0026】
本発明は、ディジタルコンテンツ情報を記録した記録媒体からなる商品を組み込むことで、交換も可能な上に、客が商品のディジタルコンテンツ情報を再生して楽しむことができ、しかも使用後の交換を防ぐことができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
(実施形態1)
本実施形態の分離型景品1は、遊技場や遊技ホール等において、遊技球や、遊技メダル、遊技カードなどの遊技媒体と交換される景品であって、図1(a),(b)に示すように、ディジタルコンテンツ情報(単にディジタルコンテンツともいう)を記録する記録媒体からなる商品部2と、商品部2を使用不可能な形で保持するホルダである景品ベース3と、商品部2の流通管理情報を記録する情報記録部4とを備えている。
【0028】
景品ベース3は、合成樹脂により、例えばクレジットカードサイズ(一例を挙げれば、約86mm×約54mm)の矩形板状に形成されている。この景品ベース3には、ディジタルコンテンツが記録される(書き込まれる)半導体メモリを有するICチップ(図示せず)が埋設されており、当該ICチップが埋設された景品ベース3の部位により商品部2を形成している。そして、景品ベース3には、景品ベース3を厚み方向(図1(a)における紙面の法線方向)に貫通する長孔状の分離用孔部3aが、商品部2を囲繞するように複数形成され、複数の分離用孔部3aを利用して景品ベース3の一部を切断することによって(図1(a)に点線Pで示す形に切断することによって)、商品部2を景品ベース3から容易に切り離す(取り外す)ことができるようになっている。つまり、景品ベース3は、商品部2を切り離し(取り外し)可能な形で一体に備えており、商品部2が景品ベース3に一体に備えられ(保持され)ている状態では、商品部2を使用することができないようになっている。
【0029】
商品部2は、景品ベース3の一部分に前記ICチップを埋設してなるICカードからなる記憶媒体であって、図1(a)に示すように、厚み方向の一面側(前記一部における分離型景品1の厚み方向の一面側であって、図1(a)における紙面手前側)に、端子部2aが露設されている。端子部2aは、前記ICチップにディジタルコンテンツを書き込むための情報入力端子や前記ICチップからディジタルコンテンツを読み出すための情報出力端子等を有したものであり、例えば、SIMカード(Subscriber Identity Module Card)の規格に準じた形に形成されている。また、商品部2は、SIMカードサイズ(一例を挙げれば、約15mm×約25mm)の矩形板状に形成され、これによって、SIMカードに対応するカードスロット等を備えた読み取り装置(図示せず)によりディジタルコンテンツを読み出すことができるようになっている。ところで、前記ディジタルコンテンツは、例えば、音楽や、画像(静止画像、動画像)、ゲームソフト等であり、商品部2には、分離型景品1の交換に必要な遊技球や遊技メダル等の数に見合った価値があるディジタルコンテンツが書き込まれる。
【0030】
情報記録部4は、図1(a)に示すように、送受信用のアンテナ40と、流通管理情報が記録されたタグ41とを備えている。
【0031】
アンテナ40は、図示しないリーダ/ライタ装置(或いはリーダ装置や、ライタ装置)が送信する無線信号の受信或いはリーダ/ライタ装置への無線信号の送信を行うためのものであって、導電性インク(導電性インキ、導電インクともいう)よりなるアンテナ線40aを有しており、アンテナ線40aは、景品ベース3の上記一面に、景品ベース3の外縁部に沿って周回するとともに、商品部2を横切る(商品部2上を通過する)形に形成されている。アンテナ40は、所定周波数の無線信号の送受信が行えるように構成されている。ここで、前記所定周波数は、短波帯(例えば、13.56MHz)や、UHF帯(例えば、953MHz)、マイクロ波帯(例えば、2.45GHz)、長波帯(例えば、135KHz)等である。なお、前記導電性インクとしては、銀ペーストや、銅ペースト、カーボンペースト等の導電性ペースト、或いは複数種の導電性ペーストを混合したものを用いている。また、アンテナ40は、導電性ペーストよりなる導電層を厚み方向に複数重ねた形のものであってもよい。
【0032】
タグ41は、例えば、流通管理情報が記録される半導体メモリ(図示せず)、アンテナ40で受信した無線信号の復調等を行う受信回路(図示せず)、アンテナ40により無線信号を送信するための変調等を行う送信回路(図示せず)、及びこれらの制御を行う制御回路(図示せず)などを備えたICチップからなり、リーダ/ライタ装置の情報書き込み信号をアンテナ40で受信した際にリーダ/ライタ装置が送信する流通管理情報を半導体メモリに記録する書き込み手段と、アンテナ40でリーダ装置の情報読み出し信号を受信した際に半導体メモリに記録されている流通管理情報をアンテナ40に送信させる読み出し手段とを有している。これらの手段はソフトウェア等により実現されている。また、タグ41は、景品ベース3における商品部2以外の部位に埋設され、アンテナ40の接続線40bによって、アンテナ線40aと電気的に接続され、これによって、タグ41とリーダ/ライタ装置とで通信が行えるようになっている。ここで、タグ41のICチップとしては、電源(電池)を内蔵していないものを利用しており、そのため、情報記録部4は、リーダ/ライタ装置が送信する無線信号により電力が供給されたときに、上述の動作を行うようになっている。
【0033】
ここで、流通管理情報は、例えば、分離型景品1を交換した遊技場などのID情報や、分離型景品1の交換日、分離型景品1の景品としての価値等、分離型景品1の商品部2に対応した流通管理に必要な情報が用いられる。したがって、景品交換所においてこのような流通管理情報をタグ41より読み出すことで、分離型景品1の真贋や、交換の有効期間、交換レート等の決定が行うことができる。
【0034】
つまり、本実施形態における情報記録部4は、誘導電磁界又は電波によって、非接触で半導体メモリのデータを読み出し又は書き込みのための近距離通信を行うRFID(Radio Frequency Identification)タグ(RFタグともいう)のインレットであって、タグ(RF型のタグ)41用の電源(電池)を内蔵してないパッシブ型RFIDタグ(受動型RFタグ)である。
【0035】
景品ベース3には、図1(a),(b)に示すように、景品ベース3の上記一面側を覆う透明もしくは不透明のフィルム状のサーマルリライト層(以下、「リライト層」と略す)5からなるカバーが設けられている。但し、リライト層5は、少なくとも商品部2の端子部2a及び分利用孔部3aは露出する形に形成されている。このようなリライト層5は、熱転写によってその表面に書き換え自在に印字できるものであるから、分離型景品1のラベルとして用いられる。例えば、リライト層5に遊技場や遊技ホールの名称などの各種情報を印字すれば、分離型景品1の表面に、必要な情報等を表示することができ、その結果、流通管理情報を確認しなくても分離型景品1の種類分け等が可能となり、作業が行いやすくなる。
【0036】
以上述べた分離型景品1は、図1(a)に示すように、商品部2が景品ベース3に一体的に備えられている状態では、上述したようにリーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができるようになっている。
【0037】
ところで、本実施形態の分離型景品1では、商品部2が景品ベース3に一体的に備えられており、この状態では商品部2を使用する(商品部2からディジタルコンテンツを読み出す)ことができないため、商品部2を使用可能とする操作、すなわち商品部2を景品ベース3から取り外す(切り離す)操作を行う必要がある。
【0038】
ここで、アンテナ線40aは図1(a)に示すように景品ベース3の上記一面に商品部2を横切る形に形成されているので、商品部2を景品ベース3から切り離したときには、アンテナ線40aの一部が商品部2とともに切り離されて、アンテナ線40aが断線した(切断された)状態となる、つまり、情報記録部4が破損した状態となるから、情報記録部4はリーダ/ライタ装置と通信することができなくなる(つまり、流通管理情報を読み出すことができない)。
【0039】
また、商品部2が景品ベース3に対する所定位置に位置する(商品部2を景品ベース3から切り離す前の状態となる)ように商品部2を景品ベース3に取り付けたとしても、商品部2とともに切り離されたアンテナ線40aの一部と、景品ベース3側のアンテナ線40aとは接合されないので、情報記録部4が破損した状態であることには代わりがなく、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができない。
【0040】
つまり、商品部2を景品ベース3から切り離すと、商品部2を元に戻したとしても、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことはできない。
【0041】
したがって、リーダ/ライタ装置により分離型景品1から流通管理情報を読み出すことができるか否かによって、商品部2が使用されたか否かを判別することができる。具体的には、流通管理情報を読み出すことができれば、分離型景品1の商品部2は未使用であると判別し、流通管理情報を読み出すことができなければ、分離型景品1の商品部2は使用済みであると判別する。
【0042】
そして、景品交換所では、商品部2が未使用の分離型景品1については交換に応じればよく、商品部2が使用済みの分離型景品1については交換を拒否すればよい。
【0043】
以上述べたように本実施形態の分離型景品1は、ディジタルコンテンツを記録する記録媒体からなる商品部2を景品ベース3に取り外し可能に備えるとともに、タグ41及び送受信用のアンテナ40により構成され商品部2の流通管理情報を記録する情報記録部4を景品ベース3に備えており、商品部2を使用可能とする操作を行う過程において、商品部2を景品ベース3から取り外したときに(商品部2の取り外し時に)、アンテナ40の一部が切断されることによって、流通管理情報を読み出し不可能に情報記録部4の一部であるアンテナ40が使用不可になる。
【0044】
したがって、本実施形態の分離型景品1によれば、商品部2にはディジタルコンテンツが記録されているので、景品ベース3から商品部2を取り外すことにより、客が商品部2に記録されているディジタルコンテンツを再生して楽しむことができる。また、客が商品部2を景品ベース3から取り外すと、情報記録部4の流通管理情報の読み出しが不可能になるので、一旦景品ベース3から取り外した商品部2を景品ベース3に戻した(取り付けた)分離型景品1を景品交換所において商品等と交換しようとしても、景品交換所では、流通管理情報の読み出しが行えるか否かによって、分離型景品1の商品部2が使用されたか否かを判別できるから、使用後(使用済み)の分離型景品の交換(不当な交換)を防止することができ、信頼性を高めることができる。さらに、情報記録部4の流通管理情報によって、偽造景品や、景品流通の管理等も行うことができる。
【0045】
ところで、本実施形態における情報記録部4は、上述したように、電池を内蔵していないパッシブ型RFIDタグであるが、電池を内蔵したアクティブ型RFIDタグ(能動型RFタグ)や、セミアクティブ型RFIDタグであってもよい。この点は後述する実施形態2〜8においても同様である。
【0046】
なお、本実施形態における商品部2は、SIMカードの規格に準じた形に形成されているが、その他のICカード(一般に広く利用さている汎用のICカードのほうが好ましい)の規格に準じた形に形成されていてもよい。要するに商品部2は、ディジタルコンテンツを記録する記録媒体であればよく、どのような記録媒体を利用するかは、状況に応じて選択すればよい。また、本実施形態の分離型景品1はあくまでも一例であって、これに限定する趣旨ではなく、本発明の趣旨を逸脱しない程度に変更してもよい。これらの点は後述する実施形態2〜9においても同様である。
【0047】
また、リライト層5によって商品部2の端子部2aを被蔽するようにしてもよい。この場合、リライト層5において端子部2aを覆う部位が、ディジタルコンテンツ情報読み出し不可とする被蔽部材となる。すなわち、景品ベース3には、商品部2が取り外し可能で、且つディジタルコンテンツ情報読み出し不可とする被蔽部材により被蔽した状態で保持される。そして、商品部2を使用可能とする操作は、前記被蔽部材を取り外す操作と、商品部2を景品ベース3から取り外す操作とを含み、商品部2を景品ベース3から取り外す操作を行ったときに、流通管理情報を読み出し不可能に情報記録部4の一部であるアンテナ40が使用不可になる。そのため、このような場合であっても、図1(a),(b)に示す分離型景品1と同様の効果が得られる。
【0048】
(実施形態2)
本実施形態の分離型景品1は、商品部2、景品ベース3、及び情報記録部4の構成が実施形態1と異なっており、その他の構成は実施形態1と同様であるから、同様の構成については同一の符合を付して説明を省略する。
【0049】
本実施形態における商品部2のICチップは、タグ41のICチップの機能も有している。そのため、本実施形態における景品ベース3には、図2に示すように、タグ41が埋設されていない。また、商品部2の端子部2aには、アンテナ4との接続用のアンテナ端子(図示せず)が新たに設けられている。
【0050】
本実施形態における情報記録部4のアンテナ線40aは、景品ベース3の上記一面に、景品ベース3の外縁部に沿って周回するとともに、商品部2の端子部2aの上記アンテナ端子上を通過する形で、商品部2を横切るように形成され、これによって、商品部2のICチップがアンテナ40に電気的に接続されて、当該ICチップとアンテナ40によって、情報記録部4が構成されている。
【0051】
以上述べた分離型景品1は、図2に示すように、商品部2が景品ベース3に一体的に備えられている状態では、上述したようにリーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができるようになっている。
【0052】
ところで、本実施形態の分離型景品1では、商品部2が景品ベース3に一体的に備えられているため、商品部2からディジタルコンテンツを読み出すには、商品部2を景品ベース3から切り離す必要がある。ここで、商品部2のICチップがタグ41の機能を有しているので、商品部2を景品ベース3から切り離した際には、情報記録部4からタグ41が分離された状態、つまり、情報記録部4が破損した状態となるから、情報記録部4はリーダ/ライタ装置と通信することができなくなる(つまり、流通管理情報を読み出すことができない)。
【0053】
また、商品部2が景品ベース3に対する所定位置に位置する(商品部2を景品ベース3から切り離す前の状態となる)ように商品部2を景品ベース3に取り付けたとしても、商品部2とともに切り離されたアンテナ線40aの一部と、景品ベース3側のアンテナ線40aとは接合されないので、情報記録部4が破損した状態であることには代わりがなく、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができない。
【0054】
つまり、商品部2を景品ベース3から切り離すと、商品部2を元に戻したとしても、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことはできない。
【0055】
したがって、実施形態1と同様に、リーダ/ライタ装置により分離型景品1から流通管理情報を読み出すことができるか否かによって、商品部2が使用されたか否かを判別することができる。そして、景品交換所では、商品部2が未使用の分離型景品1については交換に応じればよく、商品部2が使用済みの分離型景品1については交換を拒否すればよい。
【0056】
以上述べたように本実施形態の分離型景品1は、ディジタルコンテンツを記録する記録媒体からなる商品部2を景品ベース3に取り外し可能に備えるとともに、タグ41及び送受信用のアンテナ40により構成され商品部2の流通管理情報を記録する情報記録部4を景品ベース3に備えており、商品部2を使用可能とする操作を行う過程において、商品部2を景品ベース3から取り外したときに(商品部2の取り外し時に)、アンテナ40からタグ41となる商品部2が分離されることによって、流通管理情報を読み出し不可能に情報記録部4の一部であるタグ41を使用不可とする。
【0057】
したがって、本実施形態の分離型景品1によれば、実施形態1と同様の効果が得ることができる上に、構成部品が減るから、製造工程が簡単になる。
【0058】
(実施形態3)
本実施形態の分離型景品1は、図3(a),(b)に示すように、商品部2及び景品ベース3の構成が実施形態1と異なっており、その他の構成は実施形態1と同様であるから、同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0059】
本実施形態における景品ベース3は、商品部2のICチップの代わりに、ディジタルコンテンツが記録される(書き込まれる)半導体メモリ(図示せず)が埋設されている点が実施形態1と異なっており、当該半導体メモリが埋設された景品ベース3の部位により商品部2を形成している。
【0060】
本実施形態における商品部2は、景品ベース3の一部分に前記半導体メモリを埋設してなるメモリカードからなる記憶媒体であって、図3(a)に示すように、厚み方向の一面側(前記一部における分離型景品1の厚み方向の一面側であって、図3(a)における紙面手前側)に、端子部2aが露設されている。端子部2aは、前記半導体メモリにディジタルコンテンツを書き込むための情報入力端子や前記半導体メモリからディジタルコンテンツを読み出すための情報出力端子等を有したものであり、例えば、ミニSDメモリカードの規格に準じた形に形成されている。また、商品部2は、ミニSDメモリカードと同サイズの矩形板状に形成され、これによって、ミニSDメモリカードに対応するカードスロット等を備えた読み取り装置(図示せず)によりディジタルコンテンツを読み出すことができるようになっている。
【0061】
以上述べた分離型景品1は、実施形態1と同様に、商品部2が景品ベース3に一体的に備えられている状態では、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができ、商品部2からディジタルコンテンツを読み出すために商品部2を景品ベース3から切り離すと、アンテナ線40aが破損するので、商品部2を元に戻したとしても、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができなくなる。
【0062】
したがって、リーダ/ライタ装置により分離型景品1から流通管理情報を読み出すことができるか否かによって、商品部2が使用されたか否かを判別することができる。
【0063】
以上述べたように本実施形態の分離型景品1は、ディジタルコンテンツを記録する記録媒体からなる商品部2を景品ベース3に取り外し可能に備えるとともに、タグ41及び送受信用のアンテナ40により構成され商品部2の流通管理情報を記録する情報記録部4を景品ベース3に備えており、商品部2を使用可能とする操作を行う過程において、商品部2を景品ベース3から取り外したときに(商品部2の取り外し時に)、アンテナ40の一部が切断されることによって、流通管理情報を読み出し不可能に情報記録部4の一部であるアンテナ40を使用不可とする。
【0064】
したがって、本実施形態の分離型景品1によれば、実施形態1と同様の効果が得られる。
【0065】
(実施形態4)
本実施形態の分離型景品1は、商品部2、景品ベース3、及び情報記録部4の構成が実施形態3と異なっており、その他の構成は実施形態3と同様であるから、同様の構成については同一の符合を付して説明を省略する。
【0066】
本実施形態における景品ベース3は、図3(a)に示す実施形態3のように、タグ41を景品ベース3における商品部2以外の部位に埋設したものではなく、図4に示すように、タグ41を商品部2に埋設している。
【0067】
つまり、本実施形態における商品部2は、タグ41を備えている。また、本実施形態における商品部2の端子部2aには、アンテナ40と商品部2に埋設されたタグ41との電気的接続に用いるアンテナ端子(図示せず)を新たに設けている(但し、ミニSDメモリカードの端子には予備の端子が2つあるため、この端子をアンテナ端子に利用してもよい)。
【0068】
本実施形態における情報記録部4のアンテナ線40aは、景品ベース3の上記一面に、景品ベース3の外縁部に沿って周回するとともに、商品部2の端子部2aの上記アンテナ端子上を通過する形で、商品部2を横切るように形成され、これによって、商品部2のIタグ41がアンテナ40に電気的に接続されて、タグ41とアンテナ40によって、情報記録部4が構成されている。
【0069】
以上述べた分離型景品1は、実施形態2と同様に、商品部2が景品ベース3に一体的に備えられている状態では、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができ、商品部2からディジタルコンテンツを読み出すために商品部2を景品ベース3から切り離すと、アンテナ40からタグ41が分離されるので、商品部2を元に戻したとしても、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができなくなる。
【0070】
したがって、リーダ/ライタ装置により分離型景品1から流通管理情報を読み出すことができるか否かによって、商品部2が使用されたか否かを判別することができる。
【0071】
以上述べたように本実施形態の分離型景品1は、ディジタルコンテンツを記録する記録媒体からなる商品部2を景品ベース3に取り外し可能に備えるとともに、タグ41及び送受信用のアンテナ40により構成され商品部2の流通管理情報を記録する情報記録部4を景品ベース3に備えており、商品部2を使用可能とする操作を行う過程において、商品部2を景品ベース3から取り外したときに(商品部2の取り外し時に)、アンテナ40からタグ41が分離されることによって、流通管理情報を読み出し不可能に情報記録部4の一部であるタグ41を使用不可とする。
【0072】
したがって、本実施形態の分離型景品1によれば、実施形態2と同様の効果が得ることができる。
【0073】
なお、本実施形態における商品部2は、ミニSDメモリカードの規格に準じた形に形成されているが、例えば、SDメモリカードや、マイクロSDメモリカード、マルチメディアカード(MMC)などその他のメモリカード(一般に広く利用さている汎用のメモリカードのほうが好ましい)の規格に準じた形に形成されていてもよい。要するに商品部2は、ディジタルコンテンツを記録する記録媒体であればよく、どのような記録媒体を利用するかは状況に応じて選択すればよい。
【0074】
(実施形態5)
本実施形態の分離型景品1は、図5(a)〜(c)に示すように、商品部2、景品ベース3、及びリライト層5の構成が実施形態1と異なっている。なお、その他の構成は実施形態1と同様であるから、同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0075】
本実施形態における商品部2は、ディジタルコンテンツが記録される(書き込まれる)半導体メモリを有し景品ベース3に埋設されたICチップ(図示せず)と、図5(c)に示すように、厚み方向の一面側(前記一部における分離型景品1の厚み方向の一面側であって、図5(c)における紙面手前側)に露設された端子部2aとを備えている。本実施形態における端子部2aは、前記ICチップにディジタルコンテンツを書き込むための情報入力端子や前記ICチップからディジタルコンテンツを読み出すための情報出力端子等を有したものであり、例えば、クレジットカードサイズの接触型ICカードの規格に準じた形に形成されている。
【0076】
本実施形態における景品ベース3は、分離用孔部3aが形成されていない点で実施形態1と異なっている。つまり、本実施形態の分離型景品1では、商品部2は、景品ベース3から切り離さずに一体となった状態で、ディジタルコンテンツの読み出しが行えるようになっている。
【0077】
本実施形態におけるリライト層5は、図5(a)〜(c)に示すように、景品ベース3の上記一面に商品部2及びアンテナ40の両方を覆う形に接着されており、商品部2を覆うリライト層5の矩形状の部位が被蔽部材5aとなっている。ここで、リライト層5は、被蔽部材5aを景品ベース3から剥離した(取り外した)ときに、アンテナ40(アンテナ線40a)の一部が被蔽部材5aとともに景品ベース3から剥離するように、アンテナ40の景品ベース3に対する接着強度よりも強い接着強度でアンテナ40に接着されている。また、リライト層5には、リライト層5を厚み方向に貫通する貫通孔5bが被蔽部材5aを囲う形に複数設けられている。つまり、複数の貫通孔5bがリライト層5からの被蔽部材5aの切り離しを容易にするためのミシン目を構成している。なお、被蔽部材5aを景品ベース3から剥離し易くするにあたっては、他のリライト層5の部位よりも弱い接着強度で被蔽部材5を接着してもよい。
【0078】
以上述べた分離型景品1は、図5(a)に示すように、被蔽部材5aが景品ベース3から剥離されていない状態では、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができるようになっている。
【0079】
ところで、本実施形態の分離型景品1では、商品部2が被蔽部材5aで覆われており、この状態では商品部2を使用する(商品部2からディジタルコンテンツを読み出す)ことができないため、商品部2を使用可能とする操作、すなわち被蔽部材5aを景品ベース3から取り外す(剥離する)操作を行う必要がある。ここで、アンテナ線40aは、景品ベース3の上記一面に商品部2を横切る形に形成されるとともに、被蔽部材5aは、アンテナ40の景品ベース3に対する接着強度よりも強い接着強度でアンテナ40に接着されているので、被蔽部材5aを景品ベース3から剥離した際には、アンテナ線40aの一部が被蔽部材5aとともに景品ベース3から剥離されて、アンテナ線40aが断線した(切断された)状態となる、つまり、情報記録部4が破損した状態となるから、情報記録部4はリーダ/ライタ装置と通信することができなくなる(つまり、流通管理情報を読み出すことができない)。
【0080】
また、被蔽部材5が景品ベース3に対する所定位置に位置する(被蔽部材5を景品ベース3から剥離する前の状態となる)ように被蔽部材5を景品ベース3に取り付けたとしても、被蔽部材5とともに切り離されたアンテナ線40aの一部と、景品ベース3側のアンテナ線40aとは接合されないので、情報記録部4が破損した状態であることには代わりがなく、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができない。
【0081】
つまり、被蔽部材5aを景品ベース3から切り離すと、被蔽部材5aを元に戻したとしても、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことはできない。
【0082】
したがって、本実施形態の分離型景品1においても、実施形態1と同様に、リーダ/ライタ装置により分離型景品1から流通管理情報を読み出すことができるか否かによって、商品部2が使用されたか否かを判別することができる。
【0083】
以上述べたように本実施形態の分離型景品1は、ディジタルコンテンツを記録する記録媒体からなる商品部2を、ディジタルコンテンツ情報読み出し不可とする被蔽部材5aにより被蔽した状態で景品ベース3に備えるとともに、景品ベース3に商品部2の流通管理情報を記録する情報記録部4を備えており、商品部2を使用可能とする操作を行う過程において、被蔽部材5aを取り外す操作を行ったときに(被蔽部材5aを取り外してディジタルコンテンツ情報読み出し可能状態とした際に)、流通管理情報を読み出し不可能に情報記録部4の一部(本実施形態ではアンテナ40)が使用不可になる。
【0084】
したがって、本実施形態の分離型景品1によれば、実施形態1と同様の効果が得られる。その上、実施形態1のように商品部2を景品ベース3から取り外す場合に比べれば、被蔽部材5aの景品ベース3からの取り外しは容易に行え、商品部2からディジタルコンテンツを読み出す作業が簡単になる。
【0085】
なお、本実施形態における商品部2の端子部2a及び景品ベース3は、クレジットカードの規格に準じた形に形成されているが、これらは実施形態1で述べたようなSIMカード等のICカードや、実施形態3で述べたようなミニSDメモリカード等のメモリカードの規格に準じた形に形成してもよい。
【0086】
(実施形態6)
本実施形態の分離型景品1は、商品部2、景品ベース3、及び情報記録部4の構成が実施形態5と異なっており、その他の構成は実施形態5と同様であるから、同様の構成については同一の符合を付して説明を省略する。
【0087】
本実施形態における商品部2のICチップは、タグ41のICチップの機能も有している。そのため、本実施形態における景品ベース3には、図6に示すように、タグ41が埋設されていない。また、商品部2の端子部2aには、アンテナ4との接続用のアンテナ端子(図示せず)が新たに設けられている。
【0088】
本実施形態における情報記録部4のアンテナ線40aは、景品ベース3の上記一面に、景品ベース3の外縁部に沿って周回するとともに、商品部2の端子部2aの上記アンテナ端子上を通過する形で、商品部2を横切るように形成され、これによって、商品部2のICチップがアンテナ40に電気的に接続されて、当該ICチップとアンテナ40によって、情報記録部4が構成されている。
【0089】
以上述べた分離型景品1は、実施形態5と同様に、被蔽部材5aが景品ベース3から剥離されていない状態では、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができ、被蔽部材5aを景品ベース3から剥離すると、アンテナ線40aにおいて端子部2aと接触する部位が被蔽部材5aとともに除去されるので、アンテナ線40aと、タグ41のICチップの機能を有する商品部2のICチップとが分離され、被蔽部材5aを元に戻したとしても、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができなくなる。
【0090】
したがって、本実施形態の分離型景品1においても、実施形態5と同様に、リーダ/ライタ装置により分離型景品1から流通管理情報を読み出すことができるか否かによって、商品部2が使用されたか否かを判別することができる。
【0091】
以上述べたように本実施形態の分離型景品1は、ディジタルコンテンツを記録する記録媒体からなる商品部2を、ディジタルコンテンツ情報読み出し不可とする被蔽部材5aにより被蔽した状態で景品ベース3に備えるとともに、景品ベース3に商品部2の流通管理情報を記録する情報記録部4を備えており、商品部2を使用可能とする操作を行う過程において、被蔽部材5aを取り外す操作を行ったときに(被蔽部材5aを取り外してディジタルコンテンツ情報読み出し可能状態とした際に)、流通管理情報を読み出し不可能に情報記録部4の一部(本実施形態ではアンテナ40)が使用不可になる。
【0092】
したがって、本実施形態の分離型景品1によれば、実施形態5と同様の効果が得られる。その上、構成部品が減るから、製造工程が簡単になる。
【0093】
(実施形態7)
本実施形態の分離型景品1は、情報記録部4がアンテナ40を備える代わりに、接続端子43を備えている点で実施形態1と異なっており、その他の構成は実施形態1と同様であるから、同様の構成については同一の符合を付して説明を省略する。
【0094】
本実施形態における情報記録部4の接続端子43は、リーダ/ライタ装置等の端子(図示せず)と電気的に接続されて、タグ41への流通管理情報の書き込み、又はタグ41からの流通管理情報の読み出しを行うためのものである。
【0095】
つまり、本実施形態における情報記録部4は、実施形態1〜6のような非接触で半導体メモリのデータの読み出し又は書き込みが行えるRFIDタグではなく、リーダ/ライタ装置等の端子と電気的に接続されることで、半導体メモリのデータを読み出し又は書き込みが行える接触型ICカードを構成するものである。
【0096】
接続端子43は、図7に示すように、景品ベース3の上記一面側の縁部に露設され、配線部42によってタグ41と電気的に接続されている。ここで、配線部42は、例えば、導電性インク等により、景品ベース3の上記一面に商品部2を横切る形に形成されている。
【0097】
以上述べた分離型景品1は、図7に示すように、商品部2が景品ベース3に一体的に備えられている状態では、上述したようにリーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができるようになっている。
【0098】
ところで、本実施形態の分離型景品1では、商品部2が景品ベース3に一体的に備えられているため、商品部2からディジタルコンテンツを読み出すには、商品部2を景品ベース3から切り離す必要がある。ここで、配線部42は図7に示すように景品ベース3の上記一面に商品部2を横切る形に形成されているので、商品部2を景品ベース3から切り離した際には、配線部42の一部が商品部2とともに切り離されて、配線部42が断線した(切断された)状態となって接続単位43とタグ41とが電気的に接続されなくなる、つまり、情報記録部4が破損した状態となるから、情報記録部4はリーダ/ライタ装置と通信することができなくなる(つまり、流通管理情報を読み出すことができない)。
【0099】
また、商品部2が景品ベース3に対する所定位置に位置する(商品部2を景品ベース3から切り離す前の状態となる)ように商品部2を景品ベース3に取り付けたとしても、商品部2とともに切り離された配線部42の一部と、景品ベース3側に残った配線部42とは接合されないので、情報記録部4が破損した状態であることには代わりがなく、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができない。
【0100】
つまり、商品部2を景品ベース3から切り離すと、商品部2を元に戻したとしても、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことはできない。
【0101】
したがって、本実施形態の分離型景品1においても、実施形態1と同様に、リーダ/ライタ装置により分離型景品1から流通管理情報を読み出すことができるか否かによって、商品部2が使用されたか否かを判別することができる。
【0102】
以上述べたように本実施形態の分離型景品1は、ディジタルコンテンツを記録する記録媒体からなる商品部2を景品ベース3に取り外し可能に備えるとともに、景品ベース3に商品部2の流通管理情報を記録する情報記録部4を備えており、商品部2を使用可能とする操作を行う過程において、商品部2を景品ベース3から取り外したときに(商品部2の取り外し時に)、アンテナ40の一部が切断されることによって、流通管理情報を読み出し不可能に情報記録部4の一部(本実施形態では配線部42)が使用不可になる。
【0103】
したがって、本実施形態の分離型景品1によれば、実施形態1と同様の効果が得られる。
【0104】
(実施形態8)
本実施形態の分離型景品1は、図8及び図9に示すように、商品部2と、厚み方向の一面側(図8における上面側)に商品部2が取り付け可能且つ取り外し可能(着脱自在)に収納される収納部(以下、「第1収納部」と称する)3bが設けられた景品ベース3と、商品部2における景品ベース3側とは反対側(図8における上面側)に商品部2を覆う形に設けられた情報記録部4と、景品ベース3の前記一面側に情報記録部4を覆うとともに景品ベース3から取り外し可能な形で設けられたリライト層5とを備えている。
【0105】
本実施形態における商品部2は、メモリカード(本実施形態ではマイクロSDメモリカード)からなる記憶媒体であって、厚み方向の他面側(図8における下面側)に、図13(c)に示すように、ディジタルコンテンツの書き込み又は読み出しを行うための端子部2a(図示例では9つ)を備えている。
【0106】
本実施形態における情報記録部4は、図10に示すように、タグ41及びアンテナ40からなる回路部と、当該回路部が厚み方向の他面側(図8における下面側)に接着された基板44とにより構成されている。基板44は、例えば絶縁性材料により円盤状に形成され、景品ベース3の第1収納部3bに収納された商品部2と厚み方向重なる部位からなり商品部2を景品ベース3から取り外す際に除去される除去部44aを有している。除去部44aにおける厚み方向の他面側には、タグ41が設けられ、除去部44aを除く基板44の部位における厚み方向の他面側には、アンテナ40のアンテナ線40aが基板44の外縁部に沿って周回する形に形成されている。また、基板44の厚み方向の他面側には、除去部44a及び除去部44aを除く基板44の部位の両方に亘る形に接続線40bが形成され、接続線40bによってタグ41とアンテナ40のアンテナ線40aとが電気的に接続されている。
【0107】
また、基板44には、基板44を厚み方向に貫通する貫通孔44bが除去部44aを囲う形に複数設けられている。つまり、複数の貫通孔44bが基板44からの除去部44aの切り離しを容易にするためのミシン目を構成している。なお、タグ41及びアンテナ40の機能については実施形態1と同様であるから説明を省略する。また、アンテナ40のアンテナ線40a及び接続線40bそれぞれは、例えば導電性インク(導電性インキ、導電インクともいう)により形成されている。
【0108】
本実施形態におけるリライト層5は、景品ベース3の外形サイズよりやや小さいサイズの矩形状に形成され、厚み方向において商品部2と重なる部位には、商品部2を景品ベース3から取り外す際に景品ベース3から取り外される(剥離される)剥離部5cが設けられている。また、リライト層5には、リライト層5を厚み方向に貫通する貫通孔5dが剥離部5cを囲う形に複数設けられている。つまり、複数の貫通孔5dがリライト層5からの剥離部5cの切り離しを容易にするためのミシン目を構成している。
【0109】
本実施形態における景品ベース3は、合成樹脂により、例えばクレジットカードサイズ(本実施形態では、約84mm×約56mm)の矩形板状に形成されている。この景品ベース3の前記一面側には、情報記録部4が収納される収納部(以下、「第2収納部」と称する)3cが形成されている。第2収納部3cは、厚み方向に直交する面内における開口形状が情報記録部4の基板44の外形サイズよりやや大きいサイズの円形状に形成されている。また第2収納部3cの深さ寸法は情報記録部4の厚み寸法よりも大きく設定されている。第2収納部3cの底面には、商品部2が嵌り込む形の上記第1収納部3bが形成されている。第1収納部3bの底面には、商品部2の端子部2aを景品ベース3の厚み方向の他面側(図8における下面側)に臨ませる窓孔3dが形成されている。
【0110】
次に、本実施形態の分離型景品1の組立方法について説明する。まず、商品部2を、景品ベース3の第1収納部に、端子部2aが窓孔3dから露出する形で収納する。その後には、情報記録部4を、景品ベース3の第2収納部3cに収納するのであるが、情報記録部4を収納する前には、図9(a)に示すように、第2収納部3dの底面に、接着部材(以下、「第1接着部材」と称する)6を配置するとともに、商品部2の厚み方向の一面側に、接着部材(以下、「第2接着部材」)7を配置する。
【0111】
ここで、第1接着部材6は両面テープ等により円環状に形成されており、外径は基板44の直径より小さく設定され、内径は内側に第1収納部3bを配置できるような大きさに設定されている。第2接着部材7は、外形サイズが商品部2よりも小さい矩形板状に形成されており、厚み方向の他面側(図8における下面側)が商品部2の厚み方向の一面側(図8における上面側)に接着され、厚み方向の一面側が情報記録部4のタグ41及びアンテナ40の接続線40bを含む除去部44aにおける厚み方向の他面側(図8における下面側)に接着される。ここで、第2接着部材7は、商品部2が、基板44から剥離されると情報記録部4が使用不可となる回路部の一部、例えば、除去された際に接続線40bを断線させる接続線40bの一部40c(図10参照)に、当該一部40cと基板44との接着強度よりも強い接着強度で接着されるような接着材料を用いている。
【0112】
情報記録部4は、図12に示すように、基板44における除去部44b以外の部位の厚み方向の他面側(図12における下面側)が、第1接着部材6によって景品ベース3の第2収納部3dの底面に接着されるとともに、基板44の厚み方向の他面側(図12における下面側)が、第2接着部材7によって景品ベース3の第1収納部3bに収納された商品部2に接着され、商品部2は、情報記録部4によって景品ベース3に固定されている。また、情報記録部4を第2収納部3cに収納した状態では、情報記録部4は、商品部2における景品ベース3側とは反対側に商品部2を覆っており(第1収納部3bを覆っており)、商品部2を景品ベース3から取り出すためには、除去部44aを除去する必要がある。なお、図12ではアンテナ線40aを省略している。
【0113】
情報記録部4を第2収納部3cに収納した後には、景品ベース3の前記一面側に、情報記録部4を覆う形にリライト層5を配置するとともに、リライト層5の厚み方向の他面側に塗布された接着層8によりリライト層5を景品ベース3の前記一面及び情報記録部4の厚み方向の一面(基板44の厚み方向の一面)それぞれに接着して、図13(a)〜(c)に示す構成の分離型景品1を得る。ここで、接着層8は、リライト層5の剥離部5cを剥離する際に、剥離部5cとともに除去部44aが基板44から除去されるような接着材料を用いている。
【0114】
以上述べた分離型景品1は、図8に示すように、商品部2が景品ベース3の第1収納部3bに収納されて、景品ベース3に一体的に備えられている状態では、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができるようになっている。
【0115】
ところで、本実施形態の分離型景品1では、商品部2は景品ベース3の第1収納部3bに収納されるとともに、情報記録部4の除去部44a及びリライト層5の剥離部5cで被蔽されている。そのため、商品部2を使用可能とする操作は、情報記録部4及びリライト層5から商品部2を露出させる操作と、商品部2を景品ベース3の第1収納部3bから取り出す操作とを含んでいる。
【0116】
そして、情報記録部4及びリライト層5から商品部2を露出させる操作は、リライト層5の剥離部5cを景品ベース3より剥離することによって行われ、剥離部5cを剥離すれば、剥離部5cとともに除去部44aが基板44から除去され、商品部2が露出した状態となって、商品部2を景品ベース3から取り外すことができるようになる。
【0117】
このように基板44の除去部44aを除去した場合には、回路部の接続線40bが除去部44a及び除去部44aを除く基板44の部位の両方に亘る形に形成されているために接続線40bが分断され、情報記録部4が使用不可となるから、流通管理情報を読み出すことができなくなる。また、商品部2は接続線40bの一部40cに当該一部40cと基板44との接着強度よりも強い接着強度で接着されているので、商品部2より除去部44aが剥離された際には、アンテナ40の接続線40bの一部40cが商品部2に第2接着部材7とともに残ることによって、情報記録部4が使用不可(破損した状態)となる。
【0118】
つまり、本実施形態の分離型景品1では、景品ベース3には、商品部2が、ディジタルコンテンツ情報読み出し不可とする被蔽部材となる除去部44a及び剥離部5aにより被蔽した状態で保持され、商品部2を使用可能とする操作を行う過程において、被蔽部材となる除去部44a及び剥離部5aを取り外したときに、流通管理情報を読み出し不可能に情報記録部4の一部が使用不可になる。
【0119】
この場合には、商品部2や除去部44a等を元の位置に戻しても、切断された接続線40bは接合されないので、情報記録部4が破損した状態であることには代わりがなく、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができない。
【0120】
本実施形態の分離型景品1は、上述したように除去部44aを除去して商品部2を取り出す方法が、商品部2の正規の取り出し方法であるが、景品ベース3における第1収納部3bに対応する部位を切断等することで、除去部44aを除去せずに、商品部2を景品ベース3から取り出すことが考えられる。
【0121】
しかしながら、商品部2を景品ベース3から取り外すには、商品部2を情報記録部4から剥離する必要があり、商品部2を情報記録部4から剥離すると接続線40bの一部40cが商品部2とともに情報記録部4の基板44から剥離されて情報記録部4が使用不可となるから、流通管理情報を読み出すことができなくなって、正規の取り出し方法以外の方法で商品部2を景品ベース3から取り外した場合であっても、情報記録部4を使用不可とすることができる。
【0122】
この場合において、商品部2を元の位置に戻したとしても、接続線40bの一部40cと接続線40bにおける一部40cを除く部位とは接合されないので、情報記録部4が破損した状態であることには代わりがなく、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができない。
【0123】
つまり、商品部2を景品ベース3から取り出すと、その取り出し方法が正規の方法であるか否かを問わず、商品部2を元に戻したとしても、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことはできなくなる。
【0124】
したがって、リーダ/ライタ装置により分離型景品1から流通管理情報を読み出すことができるか否かによって、商品部2が使用されたか否かを判別することができる。
【0125】
以上述べた本実施形態の分離型景品1によれば、商品部2にはディジタルコンテンツが記録されているので、景品ベース3から商品部2を取り外すことにより、客が商品部2に記録されているディジタルコンテンツを再生して楽しむことができる。
【0126】
その上、商品部2を景品ベース3から取り外すにあたって、基板44の除去部44aを除去した場合には、回路部の接続線44aが除去部44a及び除去部44aを除く基板44の部位の両方に亘る形に形成されているために回路部の接続線44aが分断され、情報記録部4が使用不可となるから、流通管理情報を読み出すことができなくなり、使用後(使用済み)の分離型景品1の交換(不当な交換)の防止が図れる。
【0127】
一方、景品ベース3の一部を切断等して、基板44の除去部44aを除去するという正規の取り出し方法以外の方法で商品部2を景品ベース3から取り外そうとしても、商品部2を景品ベース3から取り外すには、商品部2を情報記録部4から剥離する必要があり、商品部2を情報記録部4から剥離すると回路部の一部(接続線40bの一部40c)が商品部2とともに情報記録部4の基板44から剥離されて情報記録部4が使用不可となるから、流通管理情報を読み出すことができなくなって、正規の取り出し方法以外の方法で商品部2を景品ベース3から取り外した場合であっても、情報記録部4を使用不可とすることができて、使用後の分離型景品1の交換の防止が図れる。
【0128】
なお、本実施形態の分離型景品1では、基板44から剥離されると情報記録部4が使用不可となる前記回路部の一部を、接続線40bの一部40cとしているが、これは、タグ41であってもよいし、アンテナ線40aの一部であってもよいし、また、一部に限らず、接続線40b全体としてもよいし、アンテナ線40a全体としてもよい。
【0129】
(実施形態9)
本実施形態の分離型景品1は、商品部2と、厚み方向の一面側に商品部2が取り付け可能且つ取り外し可能(着脱自在)に収納される第1収納部3bが設けられた景品ベース3と、景品ベース3に設けられた情報記録部4と、景品ベース3の前記一面側に商品部2を露出する形に設けられたリライト層5とを備えている。なお、本実施形態における商品部2は実施形態8と同様のものであるから説明を省略する。また、本実施形態における景品ベース3は、第2収納部3cを備えていない点で実施形態8と異なっており、その他の構成は実施形態8と同様である。また、本実施形態におけるリライト層5は、剥離部5c及び貫通孔5dを備える代わりに、景品ベース3の第1収納部3bを露出する開孔部(図示せず)を備えている点で実施形態8と異なっている。
【0130】
本実施形態における情報記録部4は、タグ41と、アンテナ40と、タグ41用の電源となる図示しない電池(二次電池)とを備えている。本実施形態における情報記録部4では、タグ41及び前記電池が景品ベース3に埋設され、アンテナ40は景品ベース3の前記一面側に実装されている。ここで、アンテナ40のアンテナ線40aは、第1収納部3bを通過する(横切る)形で景品ベース3の前記一面側に形成されており、第1収納部3bに商品部2が収納された際には、アンテナ線40aと商品部2とが接触するようになっている。これによって、アンテナ線40aのインピーダンスが、第1収納部3bに商品部2が収納されているときと、収納されていないときとで、変化するようにしている。つまり、アンテナ線40aが、商品部2が景品ベース3の第1収納部3bに収納されているか否かを検出するための検出手段を構成している。
【0131】
本実施形態におけるタグ41は、前記書き込み手段及び前記読み出し手段に加えて、アンテナ線40aのインピーダンスを検出して所定の閾値と比較することで第1収納部3bに商品部2が収納されているか否か(商品部2が景品ベース3に取り付けられているか否か)を判別する判別手段と、タグ41の動作モード(情報記録部4の動作モード)を流通管理情報の読み出しを許可する第1の動作モード(アンロックモード)と流通管理情報の読み出しを許可しない第2の動作モード(ロックモード)とのいずれかに切り替える動作モード切り替え手段(セキュリティコントロール手段)とを有している。なお、判別手段及び動作モード切り替え手段は、ソフトウェア等により実現されている。
【0132】
動作モード切り替え手段は、判別手段によって第1収納部3bに商品部2が収納されていると判別されている間は、動作モードを第1の動作モードに設定する。また、動作モード切り替え手段は、判別手段によって第1収納部3bに商品部2が収納されていないと判別されると、動作モードを第1の動作モードから第2の動作モードに切り替え、第2の動作モードに設定されると、判別手段によって第1収納部3bに商品部2が収納されていると判別されても動作モードを切り替えないようになっている。
【0133】
したがって、本実施形態における情報記録部4では、商品部2が景品ベース3から取り外されたと判別されるまでは、流通管理情報の読み出しが行え、商品部2が景品ベース3から取り外されたと判別された後は、流通管理情報の読み出しが行えないようになっている。つまり、商品部2が景品ベース3から取り外されたか否かによって、商品部2が使用されたか否かを判別しており、具体的には、商品部2が一度も景品ベース3から取り外されていなければ、その商品部2は未使用であって、商品部2が一度でも景品ベース3から取り外されれば、その商品部2は使用済みであると判別している。
【0134】
ところで、動作モード切り替え手段は、上述したように、第2の動作モードに設定されると、判別手段によって第1収納部3bに商品部2が収納されていると判別されても動作モードを切り替えないように構成されているが、判別手段によって第1収納部3bに商品部2が収納されていると判別されている状態で、外部装置(例えば、情報記録部4より流通管理情報の読み出し等を行うための前記リーダ/ライタ装置)のリセット信号等の特別なコマンド情報を有する信号が情報記録部4に入力された場合には、動作モードを第2の動作モードから第1の動作モードに切り替えるように構成されている。したがって、商品部2を景品ベース3に戻した後に、外部装置のリセット信号を情報記録部4に入力して、情報記録部4の動作モードを第1の動作モードに切り替えることによって、分離型景品1の再生処理(商品部2を未使用であると判別している状態に戻す作業)が行える。
【0135】
以上述べた分離型景品1は、商品部2が景品ベース3に一体的に備えられている状態では、第1の動作モードに設定されているため、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができるようになっている。
【0136】
ここで、商品部2からディジタルコンテンツを読み出すために、商品部2を景品ベース3の第1収納部3bより取り出すと、判別手段は第1収納部3bに商品部2が収納されていないと判別し、これに伴って動作モード切り替え手段は、動作モードを第1の動作モードから第2の動作モードに切り替え、これによって、情報記録部4が使用不可となって、流通管理情報を読み出すことができなくなる。
【0137】
そして、動作モードが第2の動作モードに切り替えられた後には、動作モード切り替え手段は、判別手段によって第1収納部3bに商品部2が収納されていると判別されても動作モードを切り替えないようになっているため、取り出した商品部2を景品ベース3の第1収納部3bに戻しても、情報記録部4より流通管理情報を読み出すことはできない。
【0138】
したがって、本実施形態の分離型景品1においても、実施形態8と同様に、リーダ/ライタ装置により分離型景品1から流通管理情報を読み出すことができるか否かによって、商品部2が使用されたか否かを判別することができる。
【0139】
以上述べた本実施形態の分離型景品1によれば、商品部2にはディジタルコンテンツが記録されているので、景品ベース3から商品部2を取り外すことにより、客が商品部2に記録されているディジタルコンテンツを再生して楽しむことができる。また、客が商品部2を景品ベース3から取り外すと、情報記録部4の流通管理情報の読み出しが不可能になるので、一旦景品ベース3から取り外した商品部2を景品ベース3に戻した(取り付けた)分離型景品1を景品交換所において商品等と交換しようとしても、景品交換所では、流通管理情報の読み出しが行えるか否かによって、分離型景品1の商品部2が使用されたか否かを判別できるから、使用後(使用済み)の分離型景品の交換(不当な交換)を防止することができ、信頼性を高めることができる。さらに、情報記録部4の流通管理情報によって、偽造景品や、景品流通の管理等も行うことができる。
【0140】
また、商品部2を景品ベース3から取り外す際に、情報記録部4のアンテナ40を断線させたり、アンテナ40とタグ41とを分離させたりすることで、情報記録部4を破損させて、情報記録部4を物理的に使用不可能としていた実施形態1〜8とは異なり、情報記録部4を物理的に使用不可能としなくて済むから、分離型景品の再利用が容易に行えるようになる。さらに、外部装置のリセット信号を情報記録部4に入力することで、分離型景品の再生処理を行えるから、再生処理のさらなる容易化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0141】
【図1】実施形態1の分離型景品を示し、(a)は商品未使用状態における前面図、(b)は商品未使用状態における側面図である。
【図2】実施形態2の分離型景品の商品未使用状態における前面図である。
【図3】実施形態3の分離型景品を示し、(a)は商品未使用状態における前面図、(b)は商品未使用状態における側面図である。
【図4】実施形態4の分離型景品の商品未使用状態における前面図である。
【図5】実施形態5の分離型景品を示し、(a)は商品未使用状態における前面図、(b)は商品未使用状態における側面図、(c)は商品使用済み状態における前面図である。
【図6】実施形態6の分離型景品を示し、(a)は商品未使用状態における前面図、(b)は商品未使用状態における側面図、(c)は商品使用済み状態における前面図である。
【図7】実施形態7の分離型景品の商品未使用状態における前面図である。
【図8】実施形態8の分離型景品の部分断面図である。
【図9】同上の分離型景品の分解斜視図である。
【図10】同上における情報記録部の平面図である。
【図11】同上の分離型景品におけるカバー及び情報記録部の配置前の前面図である。
【図12】同上の分離型景品における概略断面図である。
【図13】同上の分離型景品を示し、(a)は前面図、(b)は側面図、(c)は後面図である。
【符号の説明】
【0142】
1 分離型景品
2 商品部
3 景品ベース
4 情報記録部
5a 被蔽部材
40 アンテナ
40a アンテナ線
40c 一部(回路部の一部)
41 タグ
44 基板
44a 除去部
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技ホール等において発行される交換可能な分離型景品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
遊技ホール(遊技場)等で客が獲得した遊技球や遊技メダル等の遊技媒体と交換される景品として、景品交換所で商品等に交換してもらうことが可能な分離型景品がある。分離型景品としては、従来から墨や、文鎮、ライター石等の商品(物品)が用いられている。
【0003】
近年では、景品交換所での交換の際の処理時間の短縮化や、分離型景品の偽造を防止するために、分離型景品自体の情報に固有な識別情報を含む固有識別情報を記憶したRF型のタグを送受信用アンテナとともに付設した分離型景品が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−320761号公報(段落〔0009〕〜〔0010〕、及び図1参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述の特許文献1に開示されている分離型景品は、貴金属板と、送受信用アンテナを含むタグと、貴金属板およびタグが収納されたケース(景品ベース)とで構成されている。特許文献1の分離型景品において商品として貴金属板は、金銭的な価値はあるものの有用性は低い。つまり、特許文献1の分離型景品では、景品交換所における商品等との交換以外の用途が考慮されていなかった。
【0005】
これに対して、近年では、客が分離型景品を景品交換所にて交換せずに使用する場合もあり得る程度に有用性が高い商品を用いた分離型景品も提供されるようになってきている。
【0006】
このような分離型景品は、商品が未使用状態であるものが、景品交換所における交換対象となるが、特許文献1のように単に商品をケースに収納しているだけでは、ケースから商品を取り出して使用しても、商品をケースに戻すことで商品が未使用であると偽装し易く、使用後(使用済み)の分離型景品であるにもかかわらず、未使用の分離型景品であるとして景品交換所で交換してしまうおそれがあった。
【0007】
本発明は上述の点に鑑みて為されたもので、その目的は、ディジタルコンテンツ情報を記録した記録媒体からなる商品を組み込むことで、交換も可能な上に、客が商品のディジタルコンテンツ情報を再生して楽しむことができ、しかも使用後の交換を防ぐことで信頼性の高い分離型景品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するために、請求項1の発明では、ディジタルコンテンツ情報を記録する記録媒体からなる商品部と、当該商品部を使用不可能な形で保持する景品ベースと、前記商品部の流通管理情報を記録する情報記録部とを備え、前記商品部を使用可能とする操作を行う過程で、前記流通管理情報を読み出し不可能に前記情報記録部の一部が使用不可になることを特徴とする。
【0009】
請求項1の発明によれば、商品部にはディジタルコンテンツ情報が記録されているので、商品部を使用可能とすることにより、客が商品部に記録されているディジタルコンテンツ情報を再生して楽しむことができる。また、客が商品部を使用可能とする操作を行う過程で、情報記録部の流通管理情報の読み出しが不可能になるので、景品交換所では、流通管理情報の読み出しが行えるか否かによって、分離型景品の商品部が使用されたか否かを判別できるから、使用後(使用済み)の分離型景品の交換(不当な交換)を防止することができ、信頼性を高めることができる。さらに、情報記録部の流通管理情報によって、偽造景品や、景品流通の管理等も行うことができる。
【0010】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記景品ベースには、前記商品部が取り外し可能に保持され、前記商品部を使用可能とする操作は、前記商品部を前記景品ベースから取り外す操作を含み、前記商品部を前記景品ベースから取り外す操作を行ったときに、前記流通管理情報を読み出し不可能に前記情報記録部の一部が使用不可になることを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明によれば、商品部にはディジタルコンテンツ情報が記録されているので、景品ベースから商品部を取り外すことにより、客が商品部に記録されているディジタルコンテンツ情報を再生して楽しむことができる。また、客が商品部を景品ベースから取り外すと、情報記録部の流通管理情報の読み出しが不可能になるので、一旦景品ベースから取り外した商品部を景品ベースに戻した(取り付けた)分離型景品を景品交換所において商品等と交換しようとしても、景品交換所では、流通管理情報の読み出しが行えるか否かによって、分離型景品の商品部が使用されたか否かを判別できるから、使用後(使用済み)の分離型景品の交換(不当な交換)を防止することができ、信頼性を高めることができる。
【0012】
請求項3の発明では、請求項1の発明において、前記景品ベースには、前記商品部が、前記ディジタルコンテンツ情報読み出し不可とする被蔽部材により被蔽した状態で保持され、前記商品部を使用可能とする操作は、前記被蔽部材を取り外す操作を含み、前記被蔽部材を取り外す操作を行ったときに、前記流通管理情報を読み出し不可能に前記情報記録部の一部が使用不可になることを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明によれば、商品部にはディジタルコンテンツ情報が記録されているので、被蔽部材を取り外すことにより、客が商品部に記録されているディジタルコンテンツ情報を再生して楽しむことができる。また、客が被蔽部材を取り外すと、情報記録部の流通管理情報の読み出しが不可能になるので、被蔽部材を取り外した後に商品部を被蔽部材で再び被蔽した分離型景品を景品交換所において商品等と交換しようとしても、景品交換所では、流通管理情報の読み出しが行えるか否かによって、分離型景品の商品部が使用されたか否かを判別できるから、使用後(使用済み)の分離型景品の交換(不当な交換)を防止することができ、信頼性を高めることができる。
【0014】
請求項4の発明では、請求項1〜3のうちいずれか1項の発明において、前記情報記憶部は、RF型のタグ及び送受信用のアンテナにより構成され、前記商品部を使用可能とする操作を行う過程で前記アンテナの一部が切断されることを特徴とする。
【0015】
請求項4の発明によれば、情報記録部をRF型のタグにより構成することで、分離型景品の流通段階での流通管理情報の読み取りを非接触で行うことができるので、例えば、景品の交換等においてスムーズな処理が行え、しかも商品部を使用可能とする操作を行う過程で情報記憶部の送受信用のアンテナの一部が切断されて、情報記録部の流通管理情報の読み出しが不可能になるので、景品交換所では、流通管理情報の読み出しが行えるか否かによって、分離型景品の商品部が使用されたか否かを判別できるから、使用後(使用済み)の分離型景品の交換(不当な交換)を防止することができ、信頼性を高めることができる。
【0016】
請求項5の発明では、請求項1〜3のうちいずれか1項の発明において、前記情報記録部は、前記商品部上に設けたRF型のタグ及び送受信用のアンテナにより構成され、前記商品部を使用可能とする操作を行う過程で前記アンテナから前記タグが分離されることを特徴とする。
【0017】
請求項5の発明によれば、情報記録部をRF型のタグにより構成することで、分離型景品の流通段階での流通管理情報の読み取りを非接触で行うことができるので、例えば、景品の交換等においてスムーズな処理が行え、しかも商品部を使用可能とする操作を行う過程で情報記憶部のタグとアンテナとが分離されて、情報記録部の流通管理情報の読み出しが不可能になるので、景品交換所では、流通管理情報の読み出しが行えるか否かによって、分離型景品の商品部が使用されたか否かを判別できるから、使用後(使用済み)の分離型景品の交換(不当な交換)を防止することができ、信頼性を高めることができる。
【0018】
請求項6の発明では、請求項2の発明において、前記景品ベースは、前記商品部を取り付け可能且つ取り外し可能に備え、前記情報記録部は、前記商品部が前記景品ベースから取り付けられているか否かを判別する判別手段と、前記情報記録部の動作モードを流通管理情報の読み出しを許可する第1の動作モードと流通管理情報の読み出しを許可しない第2の動作モードとのいずれかに切り替える動作モード切り替え手段とを備え、前記動作モード切り替え手段は、前記判別手段によって前記商品部が前記景品ベースに取り付けられていると判別されている間は、動作モードを第1の動作モードに設定し、判別手段によって前記商品部が前記景品ベースに取り付けられていないと判別されると、動作モードを第1の動作モードから第2の動作モードに切り替え、第2の動作モードに切り替えられると、前記判別手段によって前記商品部が前記景品ベースに取り付けられていると判別されても動作モードを切り替えないことを特徴とする。
【0019】
請求項6の発明によれば、商品部を景品ベースから取り外す際に、情報記録部のアンテナを断線させたり、アンテナとタグとを分離させたりすることで、情報記録部を破損させて、情報記録部を物理的に使用不可能としなくて済むから、分離型景品の再利用が容易に行えるようになる。
【0020】
請求項7の発明では、請求項6の発明において、前記動作モード切り替え手段は、外部装置のリセット信号が入力されると、動作モードを第2の動作モードから第1の動作モードに切り替えることを特徴とする。
【0021】
請求項7の発明によれば、外部装置のリセット信号を情報記録部に入力することで、分離型景品の再生処理を行えるから、再生処理のさらなる容易化が図れる。
【0022】
請求項8の発明では、請求項2の発明において、前記情報記録部は、RF型のタグ及び送受信用のアンテナからなる回路部と、当該回路部が接着された基板とを備え、前記商品部は、少なくとも前記基板から剥離されると前記情報記録部が使用不可となる前記回路部の一部に当該一部と前記基板との接着強度よりも強い接着強度で接着されていることを特徴とする。
【0023】
請求項8の発明によれば、基板から剥離された際に情報記録部が使用不可となる回路部の一部が商品部に当該一部と基板との接着強度よりも強い接着強度で接着されているので、ディジタルコンテンツ情報を読み出すために商品部を情報記録部から剥離する際に、回路部の一部が商品部とともに情報記録部の基板から剥離され、情報記録部が使用不可となるから、正規の取り出し方法に限らずそれ以外の方法で商品部を景品ベースから取り外した場合であっても、商品部を使用した(ディジタルコンテンツ情報を読み出し可能とした)時点で、情報記録部を使用不可とすることができ、使用後(使用済み)の分離型景品の交換(不当な交換)の防止が図れる。
【0024】
請求項9の発明では、請求項8の発明において、前記景品ベースの厚み方向の一面側には、前記商品部が前記景品ベースから取り外し可能な形に配置され、前記商品部における前記景品ベース側との反対側には、前記情報記録部が前記商品部を覆う形に配置され、前記基板は、前記厚み方向で前記商品部と重なる部位からなり前記商品部を前記景品ベースから取り外す際に除去される除去部を有し、前記回路部は前記除去部及び前記除去部を除く前記基板の部位の両方に亘る形に形成されていることを特徴とする。
【0025】
請求項9の発明によれば、商品部を景品ベースから取り外すにあたって、基板の除去部を除去した場合には、回路部が除去部及び除去部を除く基板の部位の両方に亘る形に形成されているために回路部が分断され、情報記録部が使用不可となるから、流通管理情報を読み出すことができなくなり、使用後(使用済み)の分離型景品の交換(不当な交換)の防止が図れる。一方、景品ベースの一部を切断等して、基板の除去部を除去するという正規の取り出し方法以外の方法で商品部を景品ベースから取り外そうとしても、商品部を景品ベースから取り外すには、商品部を情報記録部から剥離する必要があり、商品部を情報記録部から剥離すると回路部の一部が商品部とともに情報記録部の基板から剥離されて情報記録部が使用不可となるから、流通管理情報を読み出すことができなくなって、正規の取り出し方法以外の方法で商品部を景品ベースから取り外した場合であっても、情報記録部を使用不可とすることができて、使用後の分離型景品の交換の防止が図れる。
【発明の効果】
【0026】
本発明は、ディジタルコンテンツ情報を記録した記録媒体からなる商品を組み込むことで、交換も可能な上に、客が商品のディジタルコンテンツ情報を再生して楽しむことができ、しかも使用後の交換を防ぐことができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
(実施形態1)
本実施形態の分離型景品1は、遊技場や遊技ホール等において、遊技球や、遊技メダル、遊技カードなどの遊技媒体と交換される景品であって、図1(a),(b)に示すように、ディジタルコンテンツ情報(単にディジタルコンテンツともいう)を記録する記録媒体からなる商品部2と、商品部2を使用不可能な形で保持するホルダである景品ベース3と、商品部2の流通管理情報を記録する情報記録部4とを備えている。
【0028】
景品ベース3は、合成樹脂により、例えばクレジットカードサイズ(一例を挙げれば、約86mm×約54mm)の矩形板状に形成されている。この景品ベース3には、ディジタルコンテンツが記録される(書き込まれる)半導体メモリを有するICチップ(図示せず)が埋設されており、当該ICチップが埋設された景品ベース3の部位により商品部2を形成している。そして、景品ベース3には、景品ベース3を厚み方向(図1(a)における紙面の法線方向)に貫通する長孔状の分離用孔部3aが、商品部2を囲繞するように複数形成され、複数の分離用孔部3aを利用して景品ベース3の一部を切断することによって(図1(a)に点線Pで示す形に切断することによって)、商品部2を景品ベース3から容易に切り離す(取り外す)ことができるようになっている。つまり、景品ベース3は、商品部2を切り離し(取り外し)可能な形で一体に備えており、商品部2が景品ベース3に一体に備えられ(保持され)ている状態では、商品部2を使用することができないようになっている。
【0029】
商品部2は、景品ベース3の一部分に前記ICチップを埋設してなるICカードからなる記憶媒体であって、図1(a)に示すように、厚み方向の一面側(前記一部における分離型景品1の厚み方向の一面側であって、図1(a)における紙面手前側)に、端子部2aが露設されている。端子部2aは、前記ICチップにディジタルコンテンツを書き込むための情報入力端子や前記ICチップからディジタルコンテンツを読み出すための情報出力端子等を有したものであり、例えば、SIMカード(Subscriber Identity Module Card)の規格に準じた形に形成されている。また、商品部2は、SIMカードサイズ(一例を挙げれば、約15mm×約25mm)の矩形板状に形成され、これによって、SIMカードに対応するカードスロット等を備えた読み取り装置(図示せず)によりディジタルコンテンツを読み出すことができるようになっている。ところで、前記ディジタルコンテンツは、例えば、音楽や、画像(静止画像、動画像)、ゲームソフト等であり、商品部2には、分離型景品1の交換に必要な遊技球や遊技メダル等の数に見合った価値があるディジタルコンテンツが書き込まれる。
【0030】
情報記録部4は、図1(a)に示すように、送受信用のアンテナ40と、流通管理情報が記録されたタグ41とを備えている。
【0031】
アンテナ40は、図示しないリーダ/ライタ装置(或いはリーダ装置や、ライタ装置)が送信する無線信号の受信或いはリーダ/ライタ装置への無線信号の送信を行うためのものであって、導電性インク(導電性インキ、導電インクともいう)よりなるアンテナ線40aを有しており、アンテナ線40aは、景品ベース3の上記一面に、景品ベース3の外縁部に沿って周回するとともに、商品部2を横切る(商品部2上を通過する)形に形成されている。アンテナ40は、所定周波数の無線信号の送受信が行えるように構成されている。ここで、前記所定周波数は、短波帯(例えば、13.56MHz)や、UHF帯(例えば、953MHz)、マイクロ波帯(例えば、2.45GHz)、長波帯(例えば、135KHz)等である。なお、前記導電性インクとしては、銀ペーストや、銅ペースト、カーボンペースト等の導電性ペースト、或いは複数種の導電性ペーストを混合したものを用いている。また、アンテナ40は、導電性ペーストよりなる導電層を厚み方向に複数重ねた形のものであってもよい。
【0032】
タグ41は、例えば、流通管理情報が記録される半導体メモリ(図示せず)、アンテナ40で受信した無線信号の復調等を行う受信回路(図示せず)、アンテナ40により無線信号を送信するための変調等を行う送信回路(図示せず)、及びこれらの制御を行う制御回路(図示せず)などを備えたICチップからなり、リーダ/ライタ装置の情報書き込み信号をアンテナ40で受信した際にリーダ/ライタ装置が送信する流通管理情報を半導体メモリに記録する書き込み手段と、アンテナ40でリーダ装置の情報読み出し信号を受信した際に半導体メモリに記録されている流通管理情報をアンテナ40に送信させる読み出し手段とを有している。これらの手段はソフトウェア等により実現されている。また、タグ41は、景品ベース3における商品部2以外の部位に埋設され、アンテナ40の接続線40bによって、アンテナ線40aと電気的に接続され、これによって、タグ41とリーダ/ライタ装置とで通信が行えるようになっている。ここで、タグ41のICチップとしては、電源(電池)を内蔵していないものを利用しており、そのため、情報記録部4は、リーダ/ライタ装置が送信する無線信号により電力が供給されたときに、上述の動作を行うようになっている。
【0033】
ここで、流通管理情報は、例えば、分離型景品1を交換した遊技場などのID情報や、分離型景品1の交換日、分離型景品1の景品としての価値等、分離型景品1の商品部2に対応した流通管理に必要な情報が用いられる。したがって、景品交換所においてこのような流通管理情報をタグ41より読み出すことで、分離型景品1の真贋や、交換の有効期間、交換レート等の決定が行うことができる。
【0034】
つまり、本実施形態における情報記録部4は、誘導電磁界又は電波によって、非接触で半導体メモリのデータを読み出し又は書き込みのための近距離通信を行うRFID(Radio Frequency Identification)タグ(RFタグともいう)のインレットであって、タグ(RF型のタグ)41用の電源(電池)を内蔵してないパッシブ型RFIDタグ(受動型RFタグ)である。
【0035】
景品ベース3には、図1(a),(b)に示すように、景品ベース3の上記一面側を覆う透明もしくは不透明のフィルム状のサーマルリライト層(以下、「リライト層」と略す)5からなるカバーが設けられている。但し、リライト層5は、少なくとも商品部2の端子部2a及び分利用孔部3aは露出する形に形成されている。このようなリライト層5は、熱転写によってその表面に書き換え自在に印字できるものであるから、分離型景品1のラベルとして用いられる。例えば、リライト層5に遊技場や遊技ホールの名称などの各種情報を印字すれば、分離型景品1の表面に、必要な情報等を表示することができ、その結果、流通管理情報を確認しなくても分離型景品1の種類分け等が可能となり、作業が行いやすくなる。
【0036】
以上述べた分離型景品1は、図1(a)に示すように、商品部2が景品ベース3に一体的に備えられている状態では、上述したようにリーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができるようになっている。
【0037】
ところで、本実施形態の分離型景品1では、商品部2が景品ベース3に一体的に備えられており、この状態では商品部2を使用する(商品部2からディジタルコンテンツを読み出す)ことができないため、商品部2を使用可能とする操作、すなわち商品部2を景品ベース3から取り外す(切り離す)操作を行う必要がある。
【0038】
ここで、アンテナ線40aは図1(a)に示すように景品ベース3の上記一面に商品部2を横切る形に形成されているので、商品部2を景品ベース3から切り離したときには、アンテナ線40aの一部が商品部2とともに切り離されて、アンテナ線40aが断線した(切断された)状態となる、つまり、情報記録部4が破損した状態となるから、情報記録部4はリーダ/ライタ装置と通信することができなくなる(つまり、流通管理情報を読み出すことができない)。
【0039】
また、商品部2が景品ベース3に対する所定位置に位置する(商品部2を景品ベース3から切り離す前の状態となる)ように商品部2を景品ベース3に取り付けたとしても、商品部2とともに切り離されたアンテナ線40aの一部と、景品ベース3側のアンテナ線40aとは接合されないので、情報記録部4が破損した状態であることには代わりがなく、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができない。
【0040】
つまり、商品部2を景品ベース3から切り離すと、商品部2を元に戻したとしても、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことはできない。
【0041】
したがって、リーダ/ライタ装置により分離型景品1から流通管理情報を読み出すことができるか否かによって、商品部2が使用されたか否かを判別することができる。具体的には、流通管理情報を読み出すことができれば、分離型景品1の商品部2は未使用であると判別し、流通管理情報を読み出すことができなければ、分離型景品1の商品部2は使用済みであると判別する。
【0042】
そして、景品交換所では、商品部2が未使用の分離型景品1については交換に応じればよく、商品部2が使用済みの分離型景品1については交換を拒否すればよい。
【0043】
以上述べたように本実施形態の分離型景品1は、ディジタルコンテンツを記録する記録媒体からなる商品部2を景品ベース3に取り外し可能に備えるとともに、タグ41及び送受信用のアンテナ40により構成され商品部2の流通管理情報を記録する情報記録部4を景品ベース3に備えており、商品部2を使用可能とする操作を行う過程において、商品部2を景品ベース3から取り外したときに(商品部2の取り外し時に)、アンテナ40の一部が切断されることによって、流通管理情報を読み出し不可能に情報記録部4の一部であるアンテナ40が使用不可になる。
【0044】
したがって、本実施形態の分離型景品1によれば、商品部2にはディジタルコンテンツが記録されているので、景品ベース3から商品部2を取り外すことにより、客が商品部2に記録されているディジタルコンテンツを再生して楽しむことができる。また、客が商品部2を景品ベース3から取り外すと、情報記録部4の流通管理情報の読み出しが不可能になるので、一旦景品ベース3から取り外した商品部2を景品ベース3に戻した(取り付けた)分離型景品1を景品交換所において商品等と交換しようとしても、景品交換所では、流通管理情報の読み出しが行えるか否かによって、分離型景品1の商品部2が使用されたか否かを判別できるから、使用後(使用済み)の分離型景品の交換(不当な交換)を防止することができ、信頼性を高めることができる。さらに、情報記録部4の流通管理情報によって、偽造景品や、景品流通の管理等も行うことができる。
【0045】
ところで、本実施形態における情報記録部4は、上述したように、電池を内蔵していないパッシブ型RFIDタグであるが、電池を内蔵したアクティブ型RFIDタグ(能動型RFタグ)や、セミアクティブ型RFIDタグであってもよい。この点は後述する実施形態2〜8においても同様である。
【0046】
なお、本実施形態における商品部2は、SIMカードの規格に準じた形に形成されているが、その他のICカード(一般に広く利用さている汎用のICカードのほうが好ましい)の規格に準じた形に形成されていてもよい。要するに商品部2は、ディジタルコンテンツを記録する記録媒体であればよく、どのような記録媒体を利用するかは、状況に応じて選択すればよい。また、本実施形態の分離型景品1はあくまでも一例であって、これに限定する趣旨ではなく、本発明の趣旨を逸脱しない程度に変更してもよい。これらの点は後述する実施形態2〜9においても同様である。
【0047】
また、リライト層5によって商品部2の端子部2aを被蔽するようにしてもよい。この場合、リライト層5において端子部2aを覆う部位が、ディジタルコンテンツ情報読み出し不可とする被蔽部材となる。すなわち、景品ベース3には、商品部2が取り外し可能で、且つディジタルコンテンツ情報読み出し不可とする被蔽部材により被蔽した状態で保持される。そして、商品部2を使用可能とする操作は、前記被蔽部材を取り外す操作と、商品部2を景品ベース3から取り外す操作とを含み、商品部2を景品ベース3から取り外す操作を行ったときに、流通管理情報を読み出し不可能に情報記録部4の一部であるアンテナ40が使用不可になる。そのため、このような場合であっても、図1(a),(b)に示す分離型景品1と同様の効果が得られる。
【0048】
(実施形態2)
本実施形態の分離型景品1は、商品部2、景品ベース3、及び情報記録部4の構成が実施形態1と異なっており、その他の構成は実施形態1と同様であるから、同様の構成については同一の符合を付して説明を省略する。
【0049】
本実施形態における商品部2のICチップは、タグ41のICチップの機能も有している。そのため、本実施形態における景品ベース3には、図2に示すように、タグ41が埋設されていない。また、商品部2の端子部2aには、アンテナ4との接続用のアンテナ端子(図示せず)が新たに設けられている。
【0050】
本実施形態における情報記録部4のアンテナ線40aは、景品ベース3の上記一面に、景品ベース3の外縁部に沿って周回するとともに、商品部2の端子部2aの上記アンテナ端子上を通過する形で、商品部2を横切るように形成され、これによって、商品部2のICチップがアンテナ40に電気的に接続されて、当該ICチップとアンテナ40によって、情報記録部4が構成されている。
【0051】
以上述べた分離型景品1は、図2に示すように、商品部2が景品ベース3に一体的に備えられている状態では、上述したようにリーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができるようになっている。
【0052】
ところで、本実施形態の分離型景品1では、商品部2が景品ベース3に一体的に備えられているため、商品部2からディジタルコンテンツを読み出すには、商品部2を景品ベース3から切り離す必要がある。ここで、商品部2のICチップがタグ41の機能を有しているので、商品部2を景品ベース3から切り離した際には、情報記録部4からタグ41が分離された状態、つまり、情報記録部4が破損した状態となるから、情報記録部4はリーダ/ライタ装置と通信することができなくなる(つまり、流通管理情報を読み出すことができない)。
【0053】
また、商品部2が景品ベース3に対する所定位置に位置する(商品部2を景品ベース3から切り離す前の状態となる)ように商品部2を景品ベース3に取り付けたとしても、商品部2とともに切り離されたアンテナ線40aの一部と、景品ベース3側のアンテナ線40aとは接合されないので、情報記録部4が破損した状態であることには代わりがなく、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができない。
【0054】
つまり、商品部2を景品ベース3から切り離すと、商品部2を元に戻したとしても、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことはできない。
【0055】
したがって、実施形態1と同様に、リーダ/ライタ装置により分離型景品1から流通管理情報を読み出すことができるか否かによって、商品部2が使用されたか否かを判別することができる。そして、景品交換所では、商品部2が未使用の分離型景品1については交換に応じればよく、商品部2が使用済みの分離型景品1については交換を拒否すればよい。
【0056】
以上述べたように本実施形態の分離型景品1は、ディジタルコンテンツを記録する記録媒体からなる商品部2を景品ベース3に取り外し可能に備えるとともに、タグ41及び送受信用のアンテナ40により構成され商品部2の流通管理情報を記録する情報記録部4を景品ベース3に備えており、商品部2を使用可能とする操作を行う過程において、商品部2を景品ベース3から取り外したときに(商品部2の取り外し時に)、アンテナ40からタグ41となる商品部2が分離されることによって、流通管理情報を読み出し不可能に情報記録部4の一部であるタグ41を使用不可とする。
【0057】
したがって、本実施形態の分離型景品1によれば、実施形態1と同様の効果が得ることができる上に、構成部品が減るから、製造工程が簡単になる。
【0058】
(実施形態3)
本実施形態の分離型景品1は、図3(a),(b)に示すように、商品部2及び景品ベース3の構成が実施形態1と異なっており、その他の構成は実施形態1と同様であるから、同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0059】
本実施形態における景品ベース3は、商品部2のICチップの代わりに、ディジタルコンテンツが記録される(書き込まれる)半導体メモリ(図示せず)が埋設されている点が実施形態1と異なっており、当該半導体メモリが埋設された景品ベース3の部位により商品部2を形成している。
【0060】
本実施形態における商品部2は、景品ベース3の一部分に前記半導体メモリを埋設してなるメモリカードからなる記憶媒体であって、図3(a)に示すように、厚み方向の一面側(前記一部における分離型景品1の厚み方向の一面側であって、図3(a)における紙面手前側)に、端子部2aが露設されている。端子部2aは、前記半導体メモリにディジタルコンテンツを書き込むための情報入力端子や前記半導体メモリからディジタルコンテンツを読み出すための情報出力端子等を有したものであり、例えば、ミニSDメモリカードの規格に準じた形に形成されている。また、商品部2は、ミニSDメモリカードと同サイズの矩形板状に形成され、これによって、ミニSDメモリカードに対応するカードスロット等を備えた読み取り装置(図示せず)によりディジタルコンテンツを読み出すことができるようになっている。
【0061】
以上述べた分離型景品1は、実施形態1と同様に、商品部2が景品ベース3に一体的に備えられている状態では、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができ、商品部2からディジタルコンテンツを読み出すために商品部2を景品ベース3から切り離すと、アンテナ線40aが破損するので、商品部2を元に戻したとしても、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができなくなる。
【0062】
したがって、リーダ/ライタ装置により分離型景品1から流通管理情報を読み出すことができるか否かによって、商品部2が使用されたか否かを判別することができる。
【0063】
以上述べたように本実施形態の分離型景品1は、ディジタルコンテンツを記録する記録媒体からなる商品部2を景品ベース3に取り外し可能に備えるとともに、タグ41及び送受信用のアンテナ40により構成され商品部2の流通管理情報を記録する情報記録部4を景品ベース3に備えており、商品部2を使用可能とする操作を行う過程において、商品部2を景品ベース3から取り外したときに(商品部2の取り外し時に)、アンテナ40の一部が切断されることによって、流通管理情報を読み出し不可能に情報記録部4の一部であるアンテナ40を使用不可とする。
【0064】
したがって、本実施形態の分離型景品1によれば、実施形態1と同様の効果が得られる。
【0065】
(実施形態4)
本実施形態の分離型景品1は、商品部2、景品ベース3、及び情報記録部4の構成が実施形態3と異なっており、その他の構成は実施形態3と同様であるから、同様の構成については同一の符合を付して説明を省略する。
【0066】
本実施形態における景品ベース3は、図3(a)に示す実施形態3のように、タグ41を景品ベース3における商品部2以外の部位に埋設したものではなく、図4に示すように、タグ41を商品部2に埋設している。
【0067】
つまり、本実施形態における商品部2は、タグ41を備えている。また、本実施形態における商品部2の端子部2aには、アンテナ40と商品部2に埋設されたタグ41との電気的接続に用いるアンテナ端子(図示せず)を新たに設けている(但し、ミニSDメモリカードの端子には予備の端子が2つあるため、この端子をアンテナ端子に利用してもよい)。
【0068】
本実施形態における情報記録部4のアンテナ線40aは、景品ベース3の上記一面に、景品ベース3の外縁部に沿って周回するとともに、商品部2の端子部2aの上記アンテナ端子上を通過する形で、商品部2を横切るように形成され、これによって、商品部2のIタグ41がアンテナ40に電気的に接続されて、タグ41とアンテナ40によって、情報記録部4が構成されている。
【0069】
以上述べた分離型景品1は、実施形態2と同様に、商品部2が景品ベース3に一体的に備えられている状態では、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができ、商品部2からディジタルコンテンツを読み出すために商品部2を景品ベース3から切り離すと、アンテナ40からタグ41が分離されるので、商品部2を元に戻したとしても、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができなくなる。
【0070】
したがって、リーダ/ライタ装置により分離型景品1から流通管理情報を読み出すことができるか否かによって、商品部2が使用されたか否かを判別することができる。
【0071】
以上述べたように本実施形態の分離型景品1は、ディジタルコンテンツを記録する記録媒体からなる商品部2を景品ベース3に取り外し可能に備えるとともに、タグ41及び送受信用のアンテナ40により構成され商品部2の流通管理情報を記録する情報記録部4を景品ベース3に備えており、商品部2を使用可能とする操作を行う過程において、商品部2を景品ベース3から取り外したときに(商品部2の取り外し時に)、アンテナ40からタグ41が分離されることによって、流通管理情報を読み出し不可能に情報記録部4の一部であるタグ41を使用不可とする。
【0072】
したがって、本実施形態の分離型景品1によれば、実施形態2と同様の効果が得ることができる。
【0073】
なお、本実施形態における商品部2は、ミニSDメモリカードの規格に準じた形に形成されているが、例えば、SDメモリカードや、マイクロSDメモリカード、マルチメディアカード(MMC)などその他のメモリカード(一般に広く利用さている汎用のメモリカードのほうが好ましい)の規格に準じた形に形成されていてもよい。要するに商品部2は、ディジタルコンテンツを記録する記録媒体であればよく、どのような記録媒体を利用するかは状況に応じて選択すればよい。
【0074】
(実施形態5)
本実施形態の分離型景品1は、図5(a)〜(c)に示すように、商品部2、景品ベース3、及びリライト層5の構成が実施形態1と異なっている。なお、その他の構成は実施形態1と同様であるから、同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0075】
本実施形態における商品部2は、ディジタルコンテンツが記録される(書き込まれる)半導体メモリを有し景品ベース3に埋設されたICチップ(図示せず)と、図5(c)に示すように、厚み方向の一面側(前記一部における分離型景品1の厚み方向の一面側であって、図5(c)における紙面手前側)に露設された端子部2aとを備えている。本実施形態における端子部2aは、前記ICチップにディジタルコンテンツを書き込むための情報入力端子や前記ICチップからディジタルコンテンツを読み出すための情報出力端子等を有したものであり、例えば、クレジットカードサイズの接触型ICカードの規格に準じた形に形成されている。
【0076】
本実施形態における景品ベース3は、分離用孔部3aが形成されていない点で実施形態1と異なっている。つまり、本実施形態の分離型景品1では、商品部2は、景品ベース3から切り離さずに一体となった状態で、ディジタルコンテンツの読み出しが行えるようになっている。
【0077】
本実施形態におけるリライト層5は、図5(a)〜(c)に示すように、景品ベース3の上記一面に商品部2及びアンテナ40の両方を覆う形に接着されており、商品部2を覆うリライト層5の矩形状の部位が被蔽部材5aとなっている。ここで、リライト層5は、被蔽部材5aを景品ベース3から剥離した(取り外した)ときに、アンテナ40(アンテナ線40a)の一部が被蔽部材5aとともに景品ベース3から剥離するように、アンテナ40の景品ベース3に対する接着強度よりも強い接着強度でアンテナ40に接着されている。また、リライト層5には、リライト層5を厚み方向に貫通する貫通孔5bが被蔽部材5aを囲う形に複数設けられている。つまり、複数の貫通孔5bがリライト層5からの被蔽部材5aの切り離しを容易にするためのミシン目を構成している。なお、被蔽部材5aを景品ベース3から剥離し易くするにあたっては、他のリライト層5の部位よりも弱い接着強度で被蔽部材5を接着してもよい。
【0078】
以上述べた分離型景品1は、図5(a)に示すように、被蔽部材5aが景品ベース3から剥離されていない状態では、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができるようになっている。
【0079】
ところで、本実施形態の分離型景品1では、商品部2が被蔽部材5aで覆われており、この状態では商品部2を使用する(商品部2からディジタルコンテンツを読み出す)ことができないため、商品部2を使用可能とする操作、すなわち被蔽部材5aを景品ベース3から取り外す(剥離する)操作を行う必要がある。ここで、アンテナ線40aは、景品ベース3の上記一面に商品部2を横切る形に形成されるとともに、被蔽部材5aは、アンテナ40の景品ベース3に対する接着強度よりも強い接着強度でアンテナ40に接着されているので、被蔽部材5aを景品ベース3から剥離した際には、アンテナ線40aの一部が被蔽部材5aとともに景品ベース3から剥離されて、アンテナ線40aが断線した(切断された)状態となる、つまり、情報記録部4が破損した状態となるから、情報記録部4はリーダ/ライタ装置と通信することができなくなる(つまり、流通管理情報を読み出すことができない)。
【0080】
また、被蔽部材5が景品ベース3に対する所定位置に位置する(被蔽部材5を景品ベース3から剥離する前の状態となる)ように被蔽部材5を景品ベース3に取り付けたとしても、被蔽部材5とともに切り離されたアンテナ線40aの一部と、景品ベース3側のアンテナ線40aとは接合されないので、情報記録部4が破損した状態であることには代わりがなく、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができない。
【0081】
つまり、被蔽部材5aを景品ベース3から切り離すと、被蔽部材5aを元に戻したとしても、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことはできない。
【0082】
したがって、本実施形態の分離型景品1においても、実施形態1と同様に、リーダ/ライタ装置により分離型景品1から流通管理情報を読み出すことができるか否かによって、商品部2が使用されたか否かを判別することができる。
【0083】
以上述べたように本実施形態の分離型景品1は、ディジタルコンテンツを記録する記録媒体からなる商品部2を、ディジタルコンテンツ情報読み出し不可とする被蔽部材5aにより被蔽した状態で景品ベース3に備えるとともに、景品ベース3に商品部2の流通管理情報を記録する情報記録部4を備えており、商品部2を使用可能とする操作を行う過程において、被蔽部材5aを取り外す操作を行ったときに(被蔽部材5aを取り外してディジタルコンテンツ情報読み出し可能状態とした際に)、流通管理情報を読み出し不可能に情報記録部4の一部(本実施形態ではアンテナ40)が使用不可になる。
【0084】
したがって、本実施形態の分離型景品1によれば、実施形態1と同様の効果が得られる。その上、実施形態1のように商品部2を景品ベース3から取り外す場合に比べれば、被蔽部材5aの景品ベース3からの取り外しは容易に行え、商品部2からディジタルコンテンツを読み出す作業が簡単になる。
【0085】
なお、本実施形態における商品部2の端子部2a及び景品ベース3は、クレジットカードの規格に準じた形に形成されているが、これらは実施形態1で述べたようなSIMカード等のICカードや、実施形態3で述べたようなミニSDメモリカード等のメモリカードの規格に準じた形に形成してもよい。
【0086】
(実施形態6)
本実施形態の分離型景品1は、商品部2、景品ベース3、及び情報記録部4の構成が実施形態5と異なっており、その他の構成は実施形態5と同様であるから、同様の構成については同一の符合を付して説明を省略する。
【0087】
本実施形態における商品部2のICチップは、タグ41のICチップの機能も有している。そのため、本実施形態における景品ベース3には、図6に示すように、タグ41が埋設されていない。また、商品部2の端子部2aには、アンテナ4との接続用のアンテナ端子(図示せず)が新たに設けられている。
【0088】
本実施形態における情報記録部4のアンテナ線40aは、景品ベース3の上記一面に、景品ベース3の外縁部に沿って周回するとともに、商品部2の端子部2aの上記アンテナ端子上を通過する形で、商品部2を横切るように形成され、これによって、商品部2のICチップがアンテナ40に電気的に接続されて、当該ICチップとアンテナ40によって、情報記録部4が構成されている。
【0089】
以上述べた分離型景品1は、実施形態5と同様に、被蔽部材5aが景品ベース3から剥離されていない状態では、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができ、被蔽部材5aを景品ベース3から剥離すると、アンテナ線40aにおいて端子部2aと接触する部位が被蔽部材5aとともに除去されるので、アンテナ線40aと、タグ41のICチップの機能を有する商品部2のICチップとが分離され、被蔽部材5aを元に戻したとしても、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができなくなる。
【0090】
したがって、本実施形態の分離型景品1においても、実施形態5と同様に、リーダ/ライタ装置により分離型景品1から流通管理情報を読み出すことができるか否かによって、商品部2が使用されたか否かを判別することができる。
【0091】
以上述べたように本実施形態の分離型景品1は、ディジタルコンテンツを記録する記録媒体からなる商品部2を、ディジタルコンテンツ情報読み出し不可とする被蔽部材5aにより被蔽した状態で景品ベース3に備えるとともに、景品ベース3に商品部2の流通管理情報を記録する情報記録部4を備えており、商品部2を使用可能とする操作を行う過程において、被蔽部材5aを取り外す操作を行ったときに(被蔽部材5aを取り外してディジタルコンテンツ情報読み出し可能状態とした際に)、流通管理情報を読み出し不可能に情報記録部4の一部(本実施形態ではアンテナ40)が使用不可になる。
【0092】
したがって、本実施形態の分離型景品1によれば、実施形態5と同様の効果が得られる。その上、構成部品が減るから、製造工程が簡単になる。
【0093】
(実施形態7)
本実施形態の分離型景品1は、情報記録部4がアンテナ40を備える代わりに、接続端子43を備えている点で実施形態1と異なっており、その他の構成は実施形態1と同様であるから、同様の構成については同一の符合を付して説明を省略する。
【0094】
本実施形態における情報記録部4の接続端子43は、リーダ/ライタ装置等の端子(図示せず)と電気的に接続されて、タグ41への流通管理情報の書き込み、又はタグ41からの流通管理情報の読み出しを行うためのものである。
【0095】
つまり、本実施形態における情報記録部4は、実施形態1〜6のような非接触で半導体メモリのデータの読み出し又は書き込みが行えるRFIDタグではなく、リーダ/ライタ装置等の端子と電気的に接続されることで、半導体メモリのデータを読み出し又は書き込みが行える接触型ICカードを構成するものである。
【0096】
接続端子43は、図7に示すように、景品ベース3の上記一面側の縁部に露設され、配線部42によってタグ41と電気的に接続されている。ここで、配線部42は、例えば、導電性インク等により、景品ベース3の上記一面に商品部2を横切る形に形成されている。
【0097】
以上述べた分離型景品1は、図7に示すように、商品部2が景品ベース3に一体的に備えられている状態では、上述したようにリーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができるようになっている。
【0098】
ところで、本実施形態の分離型景品1では、商品部2が景品ベース3に一体的に備えられているため、商品部2からディジタルコンテンツを読み出すには、商品部2を景品ベース3から切り離す必要がある。ここで、配線部42は図7に示すように景品ベース3の上記一面に商品部2を横切る形に形成されているので、商品部2を景品ベース3から切り離した際には、配線部42の一部が商品部2とともに切り離されて、配線部42が断線した(切断された)状態となって接続単位43とタグ41とが電気的に接続されなくなる、つまり、情報記録部4が破損した状態となるから、情報記録部4はリーダ/ライタ装置と通信することができなくなる(つまり、流通管理情報を読み出すことができない)。
【0099】
また、商品部2が景品ベース3に対する所定位置に位置する(商品部2を景品ベース3から切り離す前の状態となる)ように商品部2を景品ベース3に取り付けたとしても、商品部2とともに切り離された配線部42の一部と、景品ベース3側に残った配線部42とは接合されないので、情報記録部4が破損した状態であることには代わりがなく、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができない。
【0100】
つまり、商品部2を景品ベース3から切り離すと、商品部2を元に戻したとしても、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことはできない。
【0101】
したがって、本実施形態の分離型景品1においても、実施形態1と同様に、リーダ/ライタ装置により分離型景品1から流通管理情報を読み出すことができるか否かによって、商品部2が使用されたか否かを判別することができる。
【0102】
以上述べたように本実施形態の分離型景品1は、ディジタルコンテンツを記録する記録媒体からなる商品部2を景品ベース3に取り外し可能に備えるとともに、景品ベース3に商品部2の流通管理情報を記録する情報記録部4を備えており、商品部2を使用可能とする操作を行う過程において、商品部2を景品ベース3から取り外したときに(商品部2の取り外し時に)、アンテナ40の一部が切断されることによって、流通管理情報を読み出し不可能に情報記録部4の一部(本実施形態では配線部42)が使用不可になる。
【0103】
したがって、本実施形態の分離型景品1によれば、実施形態1と同様の効果が得られる。
【0104】
(実施形態8)
本実施形態の分離型景品1は、図8及び図9に示すように、商品部2と、厚み方向の一面側(図8における上面側)に商品部2が取り付け可能且つ取り外し可能(着脱自在)に収納される収納部(以下、「第1収納部」と称する)3bが設けられた景品ベース3と、商品部2における景品ベース3側とは反対側(図8における上面側)に商品部2を覆う形に設けられた情報記録部4と、景品ベース3の前記一面側に情報記録部4を覆うとともに景品ベース3から取り外し可能な形で設けられたリライト層5とを備えている。
【0105】
本実施形態における商品部2は、メモリカード(本実施形態ではマイクロSDメモリカード)からなる記憶媒体であって、厚み方向の他面側(図8における下面側)に、図13(c)に示すように、ディジタルコンテンツの書き込み又は読み出しを行うための端子部2a(図示例では9つ)を備えている。
【0106】
本実施形態における情報記録部4は、図10に示すように、タグ41及びアンテナ40からなる回路部と、当該回路部が厚み方向の他面側(図8における下面側)に接着された基板44とにより構成されている。基板44は、例えば絶縁性材料により円盤状に形成され、景品ベース3の第1収納部3bに収納された商品部2と厚み方向重なる部位からなり商品部2を景品ベース3から取り外す際に除去される除去部44aを有している。除去部44aにおける厚み方向の他面側には、タグ41が設けられ、除去部44aを除く基板44の部位における厚み方向の他面側には、アンテナ40のアンテナ線40aが基板44の外縁部に沿って周回する形に形成されている。また、基板44の厚み方向の他面側には、除去部44a及び除去部44aを除く基板44の部位の両方に亘る形に接続線40bが形成され、接続線40bによってタグ41とアンテナ40のアンテナ線40aとが電気的に接続されている。
【0107】
また、基板44には、基板44を厚み方向に貫通する貫通孔44bが除去部44aを囲う形に複数設けられている。つまり、複数の貫通孔44bが基板44からの除去部44aの切り離しを容易にするためのミシン目を構成している。なお、タグ41及びアンテナ40の機能については実施形態1と同様であるから説明を省略する。また、アンテナ40のアンテナ線40a及び接続線40bそれぞれは、例えば導電性インク(導電性インキ、導電インクともいう)により形成されている。
【0108】
本実施形態におけるリライト層5は、景品ベース3の外形サイズよりやや小さいサイズの矩形状に形成され、厚み方向において商品部2と重なる部位には、商品部2を景品ベース3から取り外す際に景品ベース3から取り外される(剥離される)剥離部5cが設けられている。また、リライト層5には、リライト層5を厚み方向に貫通する貫通孔5dが剥離部5cを囲う形に複数設けられている。つまり、複数の貫通孔5dがリライト層5からの剥離部5cの切り離しを容易にするためのミシン目を構成している。
【0109】
本実施形態における景品ベース3は、合成樹脂により、例えばクレジットカードサイズ(本実施形態では、約84mm×約56mm)の矩形板状に形成されている。この景品ベース3の前記一面側には、情報記録部4が収納される収納部(以下、「第2収納部」と称する)3cが形成されている。第2収納部3cは、厚み方向に直交する面内における開口形状が情報記録部4の基板44の外形サイズよりやや大きいサイズの円形状に形成されている。また第2収納部3cの深さ寸法は情報記録部4の厚み寸法よりも大きく設定されている。第2収納部3cの底面には、商品部2が嵌り込む形の上記第1収納部3bが形成されている。第1収納部3bの底面には、商品部2の端子部2aを景品ベース3の厚み方向の他面側(図8における下面側)に臨ませる窓孔3dが形成されている。
【0110】
次に、本実施形態の分離型景品1の組立方法について説明する。まず、商品部2を、景品ベース3の第1収納部に、端子部2aが窓孔3dから露出する形で収納する。その後には、情報記録部4を、景品ベース3の第2収納部3cに収納するのであるが、情報記録部4を収納する前には、図9(a)に示すように、第2収納部3dの底面に、接着部材(以下、「第1接着部材」と称する)6を配置するとともに、商品部2の厚み方向の一面側に、接着部材(以下、「第2接着部材」)7を配置する。
【0111】
ここで、第1接着部材6は両面テープ等により円環状に形成されており、外径は基板44の直径より小さく設定され、内径は内側に第1収納部3bを配置できるような大きさに設定されている。第2接着部材7は、外形サイズが商品部2よりも小さい矩形板状に形成されており、厚み方向の他面側(図8における下面側)が商品部2の厚み方向の一面側(図8における上面側)に接着され、厚み方向の一面側が情報記録部4のタグ41及びアンテナ40の接続線40bを含む除去部44aにおける厚み方向の他面側(図8における下面側)に接着される。ここで、第2接着部材7は、商品部2が、基板44から剥離されると情報記録部4が使用不可となる回路部の一部、例えば、除去された際に接続線40bを断線させる接続線40bの一部40c(図10参照)に、当該一部40cと基板44との接着強度よりも強い接着強度で接着されるような接着材料を用いている。
【0112】
情報記録部4は、図12に示すように、基板44における除去部44b以外の部位の厚み方向の他面側(図12における下面側)が、第1接着部材6によって景品ベース3の第2収納部3dの底面に接着されるとともに、基板44の厚み方向の他面側(図12における下面側)が、第2接着部材7によって景品ベース3の第1収納部3bに収納された商品部2に接着され、商品部2は、情報記録部4によって景品ベース3に固定されている。また、情報記録部4を第2収納部3cに収納した状態では、情報記録部4は、商品部2における景品ベース3側とは反対側に商品部2を覆っており(第1収納部3bを覆っており)、商品部2を景品ベース3から取り出すためには、除去部44aを除去する必要がある。なお、図12ではアンテナ線40aを省略している。
【0113】
情報記録部4を第2収納部3cに収納した後には、景品ベース3の前記一面側に、情報記録部4を覆う形にリライト層5を配置するとともに、リライト層5の厚み方向の他面側に塗布された接着層8によりリライト層5を景品ベース3の前記一面及び情報記録部4の厚み方向の一面(基板44の厚み方向の一面)それぞれに接着して、図13(a)〜(c)に示す構成の分離型景品1を得る。ここで、接着層8は、リライト層5の剥離部5cを剥離する際に、剥離部5cとともに除去部44aが基板44から除去されるような接着材料を用いている。
【0114】
以上述べた分離型景品1は、図8に示すように、商品部2が景品ベース3の第1収納部3bに収納されて、景品ベース3に一体的に備えられている状態では、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができるようになっている。
【0115】
ところで、本実施形態の分離型景品1では、商品部2は景品ベース3の第1収納部3bに収納されるとともに、情報記録部4の除去部44a及びリライト層5の剥離部5cで被蔽されている。そのため、商品部2を使用可能とする操作は、情報記録部4及びリライト層5から商品部2を露出させる操作と、商品部2を景品ベース3の第1収納部3bから取り出す操作とを含んでいる。
【0116】
そして、情報記録部4及びリライト層5から商品部2を露出させる操作は、リライト層5の剥離部5cを景品ベース3より剥離することによって行われ、剥離部5cを剥離すれば、剥離部5cとともに除去部44aが基板44から除去され、商品部2が露出した状態となって、商品部2を景品ベース3から取り外すことができるようになる。
【0117】
このように基板44の除去部44aを除去した場合には、回路部の接続線40bが除去部44a及び除去部44aを除く基板44の部位の両方に亘る形に形成されているために接続線40bが分断され、情報記録部4が使用不可となるから、流通管理情報を読み出すことができなくなる。また、商品部2は接続線40bの一部40cに当該一部40cと基板44との接着強度よりも強い接着強度で接着されているので、商品部2より除去部44aが剥離された際には、アンテナ40の接続線40bの一部40cが商品部2に第2接着部材7とともに残ることによって、情報記録部4が使用不可(破損した状態)となる。
【0118】
つまり、本実施形態の分離型景品1では、景品ベース3には、商品部2が、ディジタルコンテンツ情報読み出し不可とする被蔽部材となる除去部44a及び剥離部5aにより被蔽した状態で保持され、商品部2を使用可能とする操作を行う過程において、被蔽部材となる除去部44a及び剥離部5aを取り外したときに、流通管理情報を読み出し不可能に情報記録部4の一部が使用不可になる。
【0119】
この場合には、商品部2や除去部44a等を元の位置に戻しても、切断された接続線40bは接合されないので、情報記録部4が破損した状態であることには代わりがなく、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができない。
【0120】
本実施形態の分離型景品1は、上述したように除去部44aを除去して商品部2を取り出す方法が、商品部2の正規の取り出し方法であるが、景品ベース3における第1収納部3bに対応する部位を切断等することで、除去部44aを除去せずに、商品部2を景品ベース3から取り出すことが考えられる。
【0121】
しかしながら、商品部2を景品ベース3から取り外すには、商品部2を情報記録部4から剥離する必要があり、商品部2を情報記録部4から剥離すると接続線40bの一部40cが商品部2とともに情報記録部4の基板44から剥離されて情報記録部4が使用不可となるから、流通管理情報を読み出すことができなくなって、正規の取り出し方法以外の方法で商品部2を景品ベース3から取り外した場合であっても、情報記録部4を使用不可とすることができる。
【0122】
この場合において、商品部2を元の位置に戻したとしても、接続線40bの一部40cと接続線40bにおける一部40cを除く部位とは接合されないので、情報記録部4が破損した状態であることには代わりがなく、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができない。
【0123】
つまり、商品部2を景品ベース3から取り出すと、その取り出し方法が正規の方法であるか否かを問わず、商品部2を元に戻したとしても、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことはできなくなる。
【0124】
したがって、リーダ/ライタ装置により分離型景品1から流通管理情報を読み出すことができるか否かによって、商品部2が使用されたか否かを判別することができる。
【0125】
以上述べた本実施形態の分離型景品1によれば、商品部2にはディジタルコンテンツが記録されているので、景品ベース3から商品部2を取り外すことにより、客が商品部2に記録されているディジタルコンテンツを再生して楽しむことができる。
【0126】
その上、商品部2を景品ベース3から取り外すにあたって、基板44の除去部44aを除去した場合には、回路部の接続線44aが除去部44a及び除去部44aを除く基板44の部位の両方に亘る形に形成されているために回路部の接続線44aが分断され、情報記録部4が使用不可となるから、流通管理情報を読み出すことができなくなり、使用後(使用済み)の分離型景品1の交換(不当な交換)の防止が図れる。
【0127】
一方、景品ベース3の一部を切断等して、基板44の除去部44aを除去するという正規の取り出し方法以外の方法で商品部2を景品ベース3から取り外そうとしても、商品部2を景品ベース3から取り外すには、商品部2を情報記録部4から剥離する必要があり、商品部2を情報記録部4から剥離すると回路部の一部(接続線40bの一部40c)が商品部2とともに情報記録部4の基板44から剥離されて情報記録部4が使用不可となるから、流通管理情報を読み出すことができなくなって、正規の取り出し方法以外の方法で商品部2を景品ベース3から取り外した場合であっても、情報記録部4を使用不可とすることができて、使用後の分離型景品1の交換の防止が図れる。
【0128】
なお、本実施形態の分離型景品1では、基板44から剥離されると情報記録部4が使用不可となる前記回路部の一部を、接続線40bの一部40cとしているが、これは、タグ41であってもよいし、アンテナ線40aの一部であってもよいし、また、一部に限らず、接続線40b全体としてもよいし、アンテナ線40a全体としてもよい。
【0129】
(実施形態9)
本実施形態の分離型景品1は、商品部2と、厚み方向の一面側に商品部2が取り付け可能且つ取り外し可能(着脱自在)に収納される第1収納部3bが設けられた景品ベース3と、景品ベース3に設けられた情報記録部4と、景品ベース3の前記一面側に商品部2を露出する形に設けられたリライト層5とを備えている。なお、本実施形態における商品部2は実施形態8と同様のものであるから説明を省略する。また、本実施形態における景品ベース3は、第2収納部3cを備えていない点で実施形態8と異なっており、その他の構成は実施形態8と同様である。また、本実施形態におけるリライト層5は、剥離部5c及び貫通孔5dを備える代わりに、景品ベース3の第1収納部3bを露出する開孔部(図示せず)を備えている点で実施形態8と異なっている。
【0130】
本実施形態における情報記録部4は、タグ41と、アンテナ40と、タグ41用の電源となる図示しない電池(二次電池)とを備えている。本実施形態における情報記録部4では、タグ41及び前記電池が景品ベース3に埋設され、アンテナ40は景品ベース3の前記一面側に実装されている。ここで、アンテナ40のアンテナ線40aは、第1収納部3bを通過する(横切る)形で景品ベース3の前記一面側に形成されており、第1収納部3bに商品部2が収納された際には、アンテナ線40aと商品部2とが接触するようになっている。これによって、アンテナ線40aのインピーダンスが、第1収納部3bに商品部2が収納されているときと、収納されていないときとで、変化するようにしている。つまり、アンテナ線40aが、商品部2が景品ベース3の第1収納部3bに収納されているか否かを検出するための検出手段を構成している。
【0131】
本実施形態におけるタグ41は、前記書き込み手段及び前記読み出し手段に加えて、アンテナ線40aのインピーダンスを検出して所定の閾値と比較することで第1収納部3bに商品部2が収納されているか否か(商品部2が景品ベース3に取り付けられているか否か)を判別する判別手段と、タグ41の動作モード(情報記録部4の動作モード)を流通管理情報の読み出しを許可する第1の動作モード(アンロックモード)と流通管理情報の読み出しを許可しない第2の動作モード(ロックモード)とのいずれかに切り替える動作モード切り替え手段(セキュリティコントロール手段)とを有している。なお、判別手段及び動作モード切り替え手段は、ソフトウェア等により実現されている。
【0132】
動作モード切り替え手段は、判別手段によって第1収納部3bに商品部2が収納されていると判別されている間は、動作モードを第1の動作モードに設定する。また、動作モード切り替え手段は、判別手段によって第1収納部3bに商品部2が収納されていないと判別されると、動作モードを第1の動作モードから第2の動作モードに切り替え、第2の動作モードに設定されると、判別手段によって第1収納部3bに商品部2が収納されていると判別されても動作モードを切り替えないようになっている。
【0133】
したがって、本実施形態における情報記録部4では、商品部2が景品ベース3から取り外されたと判別されるまでは、流通管理情報の読み出しが行え、商品部2が景品ベース3から取り外されたと判別された後は、流通管理情報の読み出しが行えないようになっている。つまり、商品部2が景品ベース3から取り外されたか否かによって、商品部2が使用されたか否かを判別しており、具体的には、商品部2が一度も景品ベース3から取り外されていなければ、その商品部2は未使用であって、商品部2が一度でも景品ベース3から取り外されれば、その商品部2は使用済みであると判別している。
【0134】
ところで、動作モード切り替え手段は、上述したように、第2の動作モードに設定されると、判別手段によって第1収納部3bに商品部2が収納されていると判別されても動作モードを切り替えないように構成されているが、判別手段によって第1収納部3bに商品部2が収納されていると判別されている状態で、外部装置(例えば、情報記録部4より流通管理情報の読み出し等を行うための前記リーダ/ライタ装置)のリセット信号等の特別なコマンド情報を有する信号が情報記録部4に入力された場合には、動作モードを第2の動作モードから第1の動作モードに切り替えるように構成されている。したがって、商品部2を景品ベース3に戻した後に、外部装置のリセット信号を情報記録部4に入力して、情報記録部4の動作モードを第1の動作モードに切り替えることによって、分離型景品1の再生処理(商品部2を未使用であると判別している状態に戻す作業)が行える。
【0135】
以上述べた分離型景品1は、商品部2が景品ベース3に一体的に備えられている状態では、第1の動作モードに設定されているため、リーダ/ライタ装置により情報記録部4から流通管理情報を読み出すことができるようになっている。
【0136】
ここで、商品部2からディジタルコンテンツを読み出すために、商品部2を景品ベース3の第1収納部3bより取り出すと、判別手段は第1収納部3bに商品部2が収納されていないと判別し、これに伴って動作モード切り替え手段は、動作モードを第1の動作モードから第2の動作モードに切り替え、これによって、情報記録部4が使用不可となって、流通管理情報を読み出すことができなくなる。
【0137】
そして、動作モードが第2の動作モードに切り替えられた後には、動作モード切り替え手段は、判別手段によって第1収納部3bに商品部2が収納されていると判別されても動作モードを切り替えないようになっているため、取り出した商品部2を景品ベース3の第1収納部3bに戻しても、情報記録部4より流通管理情報を読み出すことはできない。
【0138】
したがって、本実施形態の分離型景品1においても、実施形態8と同様に、リーダ/ライタ装置により分離型景品1から流通管理情報を読み出すことができるか否かによって、商品部2が使用されたか否かを判別することができる。
【0139】
以上述べた本実施形態の分離型景品1によれば、商品部2にはディジタルコンテンツが記録されているので、景品ベース3から商品部2を取り外すことにより、客が商品部2に記録されているディジタルコンテンツを再生して楽しむことができる。また、客が商品部2を景品ベース3から取り外すと、情報記録部4の流通管理情報の読み出しが不可能になるので、一旦景品ベース3から取り外した商品部2を景品ベース3に戻した(取り付けた)分離型景品1を景品交換所において商品等と交換しようとしても、景品交換所では、流通管理情報の読み出しが行えるか否かによって、分離型景品1の商品部2が使用されたか否かを判別できるから、使用後(使用済み)の分離型景品の交換(不当な交換)を防止することができ、信頼性を高めることができる。さらに、情報記録部4の流通管理情報によって、偽造景品や、景品流通の管理等も行うことができる。
【0140】
また、商品部2を景品ベース3から取り外す際に、情報記録部4のアンテナ40を断線させたり、アンテナ40とタグ41とを分離させたりすることで、情報記録部4を破損させて、情報記録部4を物理的に使用不可能としていた実施形態1〜8とは異なり、情報記録部4を物理的に使用不可能としなくて済むから、分離型景品の再利用が容易に行えるようになる。さらに、外部装置のリセット信号を情報記録部4に入力することで、分離型景品の再生処理を行えるから、再生処理のさらなる容易化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0141】
【図1】実施形態1の分離型景品を示し、(a)は商品未使用状態における前面図、(b)は商品未使用状態における側面図である。
【図2】実施形態2の分離型景品の商品未使用状態における前面図である。
【図3】実施形態3の分離型景品を示し、(a)は商品未使用状態における前面図、(b)は商品未使用状態における側面図である。
【図4】実施形態4の分離型景品の商品未使用状態における前面図である。
【図5】実施形態5の分離型景品を示し、(a)は商品未使用状態における前面図、(b)は商品未使用状態における側面図、(c)は商品使用済み状態における前面図である。
【図6】実施形態6の分離型景品を示し、(a)は商品未使用状態における前面図、(b)は商品未使用状態における側面図、(c)は商品使用済み状態における前面図である。
【図7】実施形態7の分離型景品の商品未使用状態における前面図である。
【図8】実施形態8の分離型景品の部分断面図である。
【図9】同上の分離型景品の分解斜視図である。
【図10】同上における情報記録部の平面図である。
【図11】同上の分離型景品におけるカバー及び情報記録部の配置前の前面図である。
【図12】同上の分離型景品における概略断面図である。
【図13】同上の分離型景品を示し、(a)は前面図、(b)は側面図、(c)は後面図である。
【符号の説明】
【0142】
1 分離型景品
2 商品部
3 景品ベース
4 情報記録部
5a 被蔽部材
40 アンテナ
40a アンテナ線
40c 一部(回路部の一部)
41 タグ
44 基板
44a 除去部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディジタルコンテンツ情報を記録する記録媒体からなる商品部と、当該商品部を使用不可能な形で保持する景品ベースと、前記商品部の流通管理情報を記録する情報記録部とを備え、前記商品部を使用可能とする操作を行う過程で、前記流通管理情報を読み出し不可能に前記情報記録部の一部が使用不可になることを特徴とする分離型景品。
【請求項2】
前記景品ベースには、前記商品部が取り外し可能に保持され、
前記商品部を使用可能とする操作は、前記商品部を前記景品ベースから取り外す操作を含み、前記商品部を前記景品ベースから取り外す操作を行ったときに、前記流通管理情報を読み出し不可能に前記情報記録部の一部が使用不可になることを特徴とする請求項1記載の分離型景品。
【請求項3】
前記景品ベースには、前記商品部が、前記ディジタルコンテンツ情報読み出し不可とする被蔽部材により被蔽した状態で保持され、
前記商品部を使用可能とする操作は、前記被蔽部材を取り外す操作を含み、前記被蔽部材を取り外す操作を行ったときに、前記流通管理情報を読み出し不可能に前記情報記録部の一部が使用不可になることを特徴とする請求項1記載の分離型景品。
【請求項4】
前記情報記憶部は、RF型のタグ及び送受信用のアンテナにより構成され、前記商品部を使用可能とする操作を行う過程で前記アンテナの一部が切断されることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載の分離型景品。
【請求項5】
前記情報記録部は、前記商品部上に設けたRF型のタグ及び送受信用のアンテナにより構成され、前記商品部を使用可能とする操作を行う過程で前記アンテナから前記タグが分離されることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載の分離型景品。
【請求項6】
前記景品ベースは、前記商品部を取り付け可能且つ取り外し可能に備え、
前記情報記録部は、前記商品部が前記景品ベースから取り付けられているか否かを判別する判別手段と、前記情報記録部の動作モードを流通管理情報の読み出しを許可する第1の動作モードと流通管理情報の読み出しを許可しない第2の動作モードとのいずれかに切り替える動作モード切り替え手段とを備え、
前記動作モード切り替え手段は、前記判別手段によって前記商品部が前記景品ベースに取り付けられていると判別されている間は、動作モードを第1の動作モードに設定し、判別手段によって前記商品部が前記景品ベースに取り付けられていないと判別されると、動作モードを第1の動作モードから第2の動作モードに切り替え、第2の動作モードに切り替えられると、前記判別手段によって前記商品部が前記景品ベースに取り付けられていると判別されても動作モードを切り替えないことを特徴とする請求項2記載の分離型景品。
【請求項7】
前記動作モード切り替え手段は、外部装置のリセット信号が入力されると、動作モードを第2の動作モードから第1の動作モードに切り替えることを特徴とする請求項6記載の分離型景品。
【請求項8】
前記情報記録部は、RF型のタグ及び送受信用のアンテナからなる回路部と、当該回路部が接着された基板とを備え、
前記商品部は、少なくとも前記基板から剥離されると前記情報記録部が使用不可となる前記回路部の一部に当該一部と前記基板との接着強度よりも強い接着強度で接着されていることを特徴とする請求項2記載の分離型景品。
【請求項9】
前記景品ベースの厚み方向の一面側には、前記商品部が前記景品ベースから取り外し可能な形に配置され、
前記商品部における前記景品ベース側との反対側には、前記情報記録部が前記商品部を覆う形に配置され、
前記基板は、前記厚み方向で前記商品部と重なる部位からなり前記商品部を前記景品ベースから取り外す際に除去される除去部を有し、前記回路部は前記除去部及び前記除去部を除く前記基板の部位の両方に亘る形に形成されていることを特徴とする請求項8記載の分離型景品。
【請求項1】
ディジタルコンテンツ情報を記録する記録媒体からなる商品部と、当該商品部を使用不可能な形で保持する景品ベースと、前記商品部の流通管理情報を記録する情報記録部とを備え、前記商品部を使用可能とする操作を行う過程で、前記流通管理情報を読み出し不可能に前記情報記録部の一部が使用不可になることを特徴とする分離型景品。
【請求項2】
前記景品ベースには、前記商品部が取り外し可能に保持され、
前記商品部を使用可能とする操作は、前記商品部を前記景品ベースから取り外す操作を含み、前記商品部を前記景品ベースから取り外す操作を行ったときに、前記流通管理情報を読み出し不可能に前記情報記録部の一部が使用不可になることを特徴とする請求項1記載の分離型景品。
【請求項3】
前記景品ベースには、前記商品部が、前記ディジタルコンテンツ情報読み出し不可とする被蔽部材により被蔽した状態で保持され、
前記商品部を使用可能とする操作は、前記被蔽部材を取り外す操作を含み、前記被蔽部材を取り外す操作を行ったときに、前記流通管理情報を読み出し不可能に前記情報記録部の一部が使用不可になることを特徴とする請求項1記載の分離型景品。
【請求項4】
前記情報記憶部は、RF型のタグ及び送受信用のアンテナにより構成され、前記商品部を使用可能とする操作を行う過程で前記アンテナの一部が切断されることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載の分離型景品。
【請求項5】
前記情報記録部は、前記商品部上に設けたRF型のタグ及び送受信用のアンテナにより構成され、前記商品部を使用可能とする操作を行う過程で前記アンテナから前記タグが分離されることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載の分離型景品。
【請求項6】
前記景品ベースは、前記商品部を取り付け可能且つ取り外し可能に備え、
前記情報記録部は、前記商品部が前記景品ベースから取り付けられているか否かを判別する判別手段と、前記情報記録部の動作モードを流通管理情報の読み出しを許可する第1の動作モードと流通管理情報の読み出しを許可しない第2の動作モードとのいずれかに切り替える動作モード切り替え手段とを備え、
前記動作モード切り替え手段は、前記判別手段によって前記商品部が前記景品ベースに取り付けられていると判別されている間は、動作モードを第1の動作モードに設定し、判別手段によって前記商品部が前記景品ベースに取り付けられていないと判別されると、動作モードを第1の動作モードから第2の動作モードに切り替え、第2の動作モードに切り替えられると、前記判別手段によって前記商品部が前記景品ベースに取り付けられていると判別されても動作モードを切り替えないことを特徴とする請求項2記載の分離型景品。
【請求項7】
前記動作モード切り替え手段は、外部装置のリセット信号が入力されると、動作モードを第2の動作モードから第1の動作モードに切り替えることを特徴とする請求項6記載の分離型景品。
【請求項8】
前記情報記録部は、RF型のタグ及び送受信用のアンテナからなる回路部と、当該回路部が接着された基板とを備え、
前記商品部は、少なくとも前記基板から剥離されると前記情報記録部が使用不可となる前記回路部の一部に当該一部と前記基板との接着強度よりも強い接着強度で接着されていることを特徴とする請求項2記載の分離型景品。
【請求項9】
前記景品ベースの厚み方向の一面側には、前記商品部が前記景品ベースから取り外し可能な形に配置され、
前記商品部における前記景品ベース側との反対側には、前記情報記録部が前記商品部を覆う形に配置され、
前記基板は、前記厚み方向で前記商品部と重なる部位からなり前記商品部を前記景品ベースから取り外す際に除去される除去部を有し、前記回路部は前記除去部及び前記除去部を除く前記基板の部位の両方に亘る形に形成されていることを特徴とする請求項8記載の分離型景品。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−114040(P2008−114040A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−159370(P2007−159370)
【出願日】平成19年6月15日(2007.6.15)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月15日(2007.6.15)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
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