説明

判定装置、液滴塗布量調整装置、判定方法、及び液滴塗布量調整方法

【課題】ビーズの数を正確に制御し安定させるためにビーズを含む液滴の塗布量を調整する液滴塗布量調整装置等を提供することを目的とする。
【解決手段】複数の位置に一定の塗布量の液滴が塗布された被検査媒体に光学系にて光を照射し、前記被検査媒体の画像を取得する画像取得手段と、前記取得した画像に表示された液滴のうち少なくともいずれか一つの液滴に含まれるビーズの数をそれぞれ取得する取得手段と、前記被検査媒体に塗布される一定の塗布量の液滴に含まれるビーズの数を予め設定しておき、前記取得手段によりビーズの数が取得された液滴のうち少なくともいずれか一つの液滴に含まれるビーズの数が、前記設定したビーズの数の範囲外であるか否かを判定する判定手段と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビーズを含む液滴の塗布量を調整する液滴塗布量調整装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶ディスプレイ(LCD)等に用いられているカラーフィルタ等(被検査媒体)は、基板の間隙を一定に保つために、基板間にスペーサとして機能するビーズを配置している。通常このように基板間にビーズを配置するためには、フォトリソグラフィ法によるパターンニングで形成する方式や、インクジェット方式においてビーズを含む液滴を塗布することによって行われていた(特許文献1)。特にインクジェット方式は、マスク等を用いることなくビーズを配置したい位置に容易に配置することができ、更には塗布/乾燥のみの工程でビーズを配置できるため、コスト的に有利という理由から用いられているものである。
【特許文献1】特開平11−316380号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ここで、上記スペーサとしての機能を果たすためには、塗布する液滴中に所定の個数を中心に規定のばらつき以内の分布をもってビーズが含まれていることが必要であった。よって、ビーズの数を計測し、ビーズの数の統計的分布を把握することにより液滴に含まれるビーズの数を正確に制御し安定させる必要があった。このような場合に、通常は液滴を顕微鏡により高倍率で拡大し、目視にて液滴に含まれるビーズの数をカウントしていたが、複数の液滴中のビーズの数を計測するためには時間がかかっていた。よって、液滴に含まれているビーズが規定のばらつき以内の分布ではない場合に、ビーズを含む液滴の塗布量を調整し、ビーズの数を正確に制御し安定させるまでにはかなりの時間がかかるという問題が生じていた。
【0004】
本発明は、このような問題に鑑みなされたものであり、ビーズの数を正確に制御し安定させるためにビーズを含む液滴の塗布量を調整する液滴塗布量調整装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、複数の位置に一定の塗布量の液滴が塗布された被検査媒体に光学系にて光を照射し、前記被検査媒体の画像を取得する画像取得手段と、前記取得した画像に表示された液滴のうち少なくともいずれか一つの液滴に含まれるビーズの数をそれぞれ取得する取得手段と、前記被検査媒体に塗布される一定の塗布量の液滴に含まれるビーズの数を予め設定しておき、前記取得手段によりビーズの数が取得された液滴のうち少なくともいずれか一つの液滴に含まれるビーズの数が、前記設定したビーズの数の範囲外であるか否かを判定する判定手段と、を有することを特徴とする。
【0006】
これによれば、取得した画像に表示された液滴のうち少なくともいずれか一つの液滴に含まれるビーズの数をそれぞれ取得し、取得された液滴のうち少なくともいずれか一つの液滴に含まれるビーズの数が、予め設定しておいたビーズの数の範囲外であるか否かを判定することによって、被検査媒体に塗布する液滴中にスペーサとして機能を果たすために必要な数のビーズが含まれているか否かを判定することができる。
【0007】
上記課題を解決するための請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の判定装置において、前記取得手段は、前記画像取得手段により取得した画像に表示された液滴のうち複数の液滴に含まれるビーズの数をそれぞれ取得し、前記判定手段は、前記取得手段によりビーズの数が取得された液滴のうち所定の割合以上の液滴に含まれるビーズの数が、前記設定したビーズの数の範囲外であるか否かを判定することを特徴する。
【0008】
これによれば、液滴の塗布量を調整する条件は設定事項によって任意に設定することができ、取得した画像に表示された液滴のうち複数の液滴に含まれるビーズの数をそれぞれ取得し、ビーズの数が取得された液滴のうち所定の割合以上の液滴に含まれるビーズの数が、予め設定したビーズの数の範囲外であるか否かを判定することによって、被検査媒体に塗布する液滴中にスペーサとして機能を果たすために必要な数のビーズが含まれているか否かを判定することができる。
【0009】
上記課題を解決するための請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の判定装置において、前記液滴から抽出したビーズの面積と前記面積を有する液滴に含まれるビーズの数とを予め対応づけて記憶する記憶手段を有し、前記取得手段は、前記複数の位置に塗布された各液滴から抽出したビーズの面積をそれぞれ測定する面積測定手段と、前記記憶手段を参照して前記測定された複数の位置に塗布された各液滴から抽出したビーズの面積に対応づけられた前記ビーズの数を取得するビーズ数取得手段であることを特徴とする。
【0010】
これによれば、液滴から抽出したビーズの面積を測定するだけでビーズの数を取得することができるため、迅速にビーズの数を取得することができ、当該ビーズの数が、予め設定したビーズの数の範囲外であるか否かを判定することによって、被検査媒体に塗布する液滴中にスペーサとして機能を果たすために必要な数のビーズが含まれているか否かを判定することができる。
【0011】
上記課題を解決するための請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の判定装置において、前記光学系は暗視野光学系であることを特徴とする。
【0012】
これによれば、カメラの撮像倍率が低倍率であっても液滴から抽出したビーズの面積を測定する際に、ビーズの周りを覆う樹脂等の面積を含まずビーズのみの面積を正確に測定することができる。
【0013】
また、低倍率により撮像することができるため、1度の撮像で複数の液滴の撮像が可能である。よって、被検査媒体の全領域に塗布された液滴について撮像を行うために必要なカメラの移動が少なくてすむことになり、検査の高速化を図ることができる。
【0014】
更に、当該ビーズの数が、予め設定したビーズの数の範囲外であるか否かを判定することによって、被検査媒体に塗布する液滴中にスペーサとして機能を果たすために必要な数のビーズが含まれているか否かを判定することができる。
【0015】
上記課題を解決するための請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の判定装置を含む液滴塗布量調整装置において、前記判定手段により前記設定したビーズの数の範囲外であると判定された場合に、前記被検査媒体に塗布される液滴の塗布量を調整する調整手段を有することを特徴とする。
【0016】
これによれば、判定手段により前記設定したビーズの数の範囲外であると判定された場合に、被検査媒体に塗布される液滴の塗布量を調整することができる。つまり、被検査媒体に塗布する液滴中にスペーサとして機能を果たすために必要な数のビーズが含まれていないと判定された場合に、被検査媒体に塗布される液滴の塗布量を調整することにより、ビーズの数を迅速、かつ、正確に制御し、安定させることができる。
【0017】
上記課題を解決するための請求項6に記載の発明は、複数の位置に一定の塗布量の液滴が塗布された被検査媒体に光学系にて光を照射し、前記被検査媒体の画像を取得する画像取得工程と、前記取得した画像に表示された液滴のうち少なくともいずれか一つの液滴に含まれるビーズの数をそれぞれ取得する取得工程と、前記被検査媒体に塗布される一定の塗布量の液滴に含まれるビーズの数を予め設定しておき、前記取得工程によりビーズの数が取得された液滴のうち少なくともいずれか一つの液滴に含まれるビーズの数が、前記設定したビーズの数の範囲外であるか否かを判定する判定工程と、を有することを特徴とする。
【0018】
これによれば、取得した画像に表示された液滴のうち少なくともいずれか一つの液滴に含まれるビーズの数をそれぞれ取得し、取得された液滴のうち少なくともいずれか一つの液滴に含まれるビーズの数が、予め設定しておいたビーズの数の範囲外であるか否かを判定することによって、被検査媒体に塗布する液滴中にスペーサとして機能を果たすために必要な数のビーズが含まれているか否かを判定することができる。
【0019】
上記課題を解決するための請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の判定方法において、前記取得工程は、前記画像取得工程により取得した画像に表示された液滴のうち複数の液滴に含まれるビーズの数をそれぞれ取得し、前記判定工程は、前記取得工程によりビーズの数が取得された液滴のうち所定の割合以上の液滴に含まれるビーズの数が、前記設定したビーズの数の範囲外であるか否かを判定することを特徴する。
【0020】
これによれば、液滴の塗布量を調整する条件は設定事項によって任意に設定することができ、取得した画像に表示された液滴のうち複数の液滴に含まれるビーズの数をそれぞれ取得し、ビーズの数が取得された液滴のうち所定の割合以上の液滴に含まれるビーズの数が、予め設定したビーズの数の範囲外であるか否かを判定することによって、被検査媒体に塗布する液滴中にスペーサとして機能を果たすために必要な数のビーズが含まれているか否かを判定することができる。
【0021】
上記課題を解決するための請求項8に記載の発明は、請求項6又は請求項7に記載の判定方法において、前記液滴から抽出したビーズの面積と前記面積を有する液滴に含まれるビーズの数とを予め対応づけて記憶する記憶工程を有し、前記取得工程は、前記複数の位置に塗布された各液滴から抽出したビーズの面積をそれぞれ測定する面積測定工程と、前記記憶手工程にて記憶された情報を参照して前記測定された複数の位置に塗布された各液滴から抽出したビーズの面積に対応づけられた前記ビーズの数を取得するビーズ数取得工程であることを特徴とする。
【0022】
これによれば、液滴から抽出したビーズの面積を測定するだけでビーズの数を取得することができるため、迅速にビーズの数を取得することができ、当該ビーズの数が、予め設定したビーズの数の範囲外であるか否かを判定することによって、被検査媒体に塗布する液滴中にスペーサとして機能を果たすために必要な数のビーズが含まれているか否かを判定することができる。
【0023】
上記課題を解決するための請求項9に記載の発明は、請求項6乃至請求項8のいずれか一項に記載の判定方法において、前記光学系は暗視野光学系であることを特徴とする。
【0024】
これによれば、カメラの撮像倍率が低倍率であっても液滴から抽出したビーズの面積を測定する際に、ビーズの周りを覆う樹脂等の面積を含まずビーズのみの面積を正確に測定することができる。
【0025】
また、低倍率により撮像することができるため、1度の撮像で複数の液滴の撮像が可能である。よって、被検査媒体の全領域に塗布された液滴について撮像を行うために必要なカメラの移動が少なくてすむことになり、検査の高速化を図ることができる。
【0026】
更に、当該ビーズの数が、予め設定したビーズの数の範囲外であるか否かを判定することによって、被検査媒体に塗布する液滴中にスペーサとして機能を果たすために必要な数のビーズが含まれているか否かを判定することができる。
【0027】
上記課題を解決するための請求項10に記載の発明は、請求項6乃至請求項9のいずれか一項に記載の判定装置を含む液滴塗布量調整方法において、前記判定工程により前記設定したビーズの数の範囲外であると判定された場合に、前記被検査媒体に塗布される液滴の塗布量を調整する調整工程を有することを特徴とする。
【0028】
これによれば、判定手段により前記設定したビーズの数の範囲外であると判定された場合に、被検査媒体に塗布される液滴の塗布量を調整することができる。つまり、被検査媒体に塗布する液滴中にスペーサとして機能を果たすために必要な数のビーズが含まれていないと判定された場合に、被検査媒体に塗布される液滴の塗布量を調整することにより、ビーズの数を迅速、かつ、正確に制御し、安定させることができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、取得した画像に表示された液滴のうち少なくともいずれか一つの液滴に含まれるビーズの数をそれぞれ取得し、取得された液滴のうち少なくともいずれか一つの液滴に含まれるビーズの数が、予め設定しておいたビーズの数の範囲外であるか否かを判定することによって、被検査媒体に塗布する液滴中にスペーサとして機能を果たすために必要な数のビーズが含まれているか否かを判定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
(I)第1の実施形態
本発明の判定装置を含む液滴塗布量調整装置の第1の実施形態について説明する。
【0031】
[液滴塗布量調整装置の構成及び機能]
まず、図1乃至図3を参照して本実施形態に係る液滴塗布量調整装置の構成及び機能について説明する。
【0032】
図1は、本実施形態にかかる液滴塗布量調整装置の概略図であり、図2は、液滴塗布量調整装置の動作処理部における概要構成を示すブロック図であり、図3は、被検査媒体に塗布される液滴について説明するための図である。
【0033】
図1に示すように、当該液滴塗布量調整装置は、塗布部1、画像取得部2、動作処理部3を含んで構成されている。
(塗布部1)
まず、塗布部1について説明する。塗布部1は、被検査媒体13の複数の位置に一定の塗布量の液滴12を塗布する部分である。
【0034】
塗布部1は、液滴塗布部11、液滴12、被検査媒体13、搬送部14により構成されている。
【0035】
液滴塗布部11は、液滴12の塗布手段として機能し、図3(a)に示すように、被検査媒体13の複数の位置に一定の塗布量の液滴12を塗布するものである。
【0036】
ここで、図3を用いて被検査媒体13、被検査媒体13に塗布される液滴12について説明する。
【0037】
図3(a)に示すように、被検査媒体13は、液晶ディスプレイ等に用いられるカラーフィルタ等であり、図示しない基板上に着色部15やブラックマトリックス16等が形成されているものである。その基板の間隙を一定に保つために、基板間にスペーサとしての機能を果たすビーズを含む液滴12が塗布される。
【0038】
液滴12の塗布位置は、スペーサが形成されるべき位置であり、設計事項に合わせて任意に設定可能である。
【0039】
液滴12の塗布方法は、上記設定した各塗布位置に液滴12を1ショット(1滴)ずつ塗布する方法と、複数滴塗布する方法があり、設計事項に合わせて任意に設定可能である。
【0040】
図3(b)は、図3(a)の点線部分の拡大図であり、図3(b)に示すように、被検査媒体13の各塗布位置に塗布される液滴12は、ビーズ17と溶媒と樹脂18等により構成されている。ここで、ビーズ17は、ジビニルベンゼンポリマー等、樹脂18は、アルリル等、溶媒はトリアセチン、マロンサンジメチル、ブチルカルビトールアセテート等により構成されている。
【0041】
ビーズ17の形状は、特に限定されないが、例えば、球状、繊維状等であることが好ましい。ここでは球状のビーズ17を用いるものとして以下説明する。
【0042】
ビーズ17の粒径は、特に限定されないが、例えば、5μm〜10μmであることが好ましく、スペーサとして機能するために必要な粒径である必要がある。
【0043】
ビーズ17の数は、特に限定されないが、例えば、スペーサとして機能するために必要な個数である必要がある。例えば、各塗布位置に塗布される液滴12に含まれるビーズ17の数は10個〜20個であることが好ましい。
【0044】
ここで、詳しくは後述するが、各塗布位置に塗布される液滴12に含まれるビーズ17の数を調整するためには、ビーズ17が含まれている液滴12の塗布量を調整することによってなされる。この各塗布位置に塗布される液滴12の塗布量を調整する方法としては、(1)1ショット(1滴)で塗布される液滴12の量を変化させることによって調整する方法、(2)各塗布位置に液滴12が塗布される回数を調整する方法の2通りがある。いずれかの調整を行うことによって、各塗布位置に塗布される液滴12に含まれるビーズ17の数を調整することができる。
【0045】
搬送部14は、被検査媒体13を移動させ液滴12を複数の位置に塗布するためのものである。
(画像取得部2)
次に、画像取得部2について説明する。画像取得部2は、塗布部1によって被検査媒体13に塗布された液滴12にスペーサとして機能するために必要な所定の数のビーズ17が含まれているか否かを検査する際に必要な被検査媒体13の画像を取得する部分である。
【0046】
画像取得部2は、カメラ21、X軸ステージ22、Y軸ステージ23、照明24により構成されている。
【0047】
カメラ21は、被検査媒体13の画像を取得する画像取得手段として機能するものであり、特に限定されることはなく、例えばエリアセンサカメラを用いる。
【0048】
X軸ステージ22、Y軸ステージ23は、カメラ21において被検査媒体13の全領域のうちの任意の位置を撮像するために、カメラ21の位置を移動させるためのものである。具体的には、X軸ステージ22においてカメラ21を図面上の左右方向に移動させ、Y軸ステージ23において、カメラ21を図面上の前後方向に移動させるものとする。
【0049】
照明24は、特に限定されることはないが、暗視野光学系等を用いることが好ましい。図示しないが、暗視野光学系を用いて液滴12を撮像した場合には、図4に示すように、液滴12が明部となる(より詳細には、ビーズ17のみが明るく光って見える)画像を取得することができる。そのため、カメラ21の撮像倍率が5〜10倍程度の低倍率であっても液滴12から抽出したビーズの面積を測定する際に、ビーズ17の周りを覆う樹脂18等の面積を含まずビーズ17のみの面積を正確に取得することができる。
【0050】
また、低倍率により撮像することができるため、1度の撮像で複数の液滴12の撮像が可能である。よって、被検査媒体13の全領域に塗布された液滴12について撮像を行うために必要なカメラ21の移動が少なくてすむことになり、検査の高速化を図ることができる。
【0051】
なお、明視野光学系においても本発明の効果を得ることはできるが、明視野光学系を用いた場合、低倍率においては、ビーズ17とビーズ17の周りの樹脂18との区別が容易ではなく、ビーズ17とビーズ17の周りの樹脂18等を含めて液滴12から抽出したビーズの面積として判定してしまうため、ビーズ17のみの正確な面積が把握できない。そのため、詳しくは後述するが、図5に示すように、液滴12から抽出したビーズの面積に対応して記憶されているビーズ17の数を参照して、正確なビーズ17の数を取得することができない。従って、明視野光学系を用いる場合には、高倍率により画像を撮像しなければ液滴12に含まれるビーズ17の数を正確に取得することができないが、高倍率によって画像を撮像する場合には、1度の撮像で多くの液滴12を撮像することができないため、被検査媒体13の全領域に塗布された液滴12について撮像を行うためには、カメラ21の移動が多くなり、検査の高速化が望めない場合がある。
(動作処理部3)
次に、動作処理部3について説明する。動作処理部3は、塗布部1と画像取得部2の動作を管理しており、画像取得部2によって取得された画像を用いて被検査媒体13に塗布された液滴12に含まれるビーズ17の数を取得し、その取得されたビーズの数に基づき、塗布部1から被検査媒体13に塗布される液滴12の塗布量を調整する部分である。
【0052】
動作処理部3は、図2に示すように、入力部31、表示部32、記憶手段としての記憶部33、通信部34、取得手段、判定手段、調整手段、面積測定手段、ビーズ数取得手段としての制御部35により構成されている。
【0053】
入力部31は、図示しないキーボード等に具備された数字キー等の各種操作キー等であって、管理者によって被検査媒体13に塗布される一定の塗布量の液滴12に含まれるビーズ17の数等を設定された場合等の当該操作に対応する入力情報を生成して制御部35へ出力する。
【0054】
表示部32は、画像取得部2により受け取った画像情報等を表示する。
【0055】
記憶部33は、記憶手段として機能する。
【0056】
液滴塗布量調整装置上の表示部32に表示すべき情報等を蓄積記憶し、必要に応じて蓄積記憶情報として制御部35に出力すると共に、入力部31における操作により当該表示すべき情報が入力/更新されると、その更新された情報を制御部35を介して蓄積記憶情報として受け取り、指定されたアドレスに蓄積記憶する。
【0057】
ここで、当該記憶部33の細部構成について、図5を用いて説明する。なお、図5(a)は、動作処理部の記憶部の細部構成を示す図であり、図5(b)は、液滴から抽出したビーズの面積情報とビーズの数情報を示すグラフである。
【0058】
図5(a)に示すように、記憶部33は、面積換算情報データベース33Aにより構成されている。
【0059】
<面積換算情報データベース33A>
図5(a)に示すように面積換算情報データベース33Aは、液滴12から抽出したビーズの面積情報とビーズの数情報を対応づけて記憶している。
【0060】
具体的には、予め液滴12を撮像し、その撮像された液滴12から抽出したビーズの面積と、ビーズの数を事前に多数測定し、これらを液滴12から抽出したビーズの面積情報とビーズの数情報として対応づけて記憶させておくものであり、例えば、液滴12から抽出したビーズの面積が500画素である場合に、その液滴12に含まれているビーズ17の数は9個であるとすると、面積情報500画素にビーズの数情報9個を対応付けて記憶させておく。同様に、液滴12から抽出したビーズの面積が600画素である場合に、その液滴12に含まれているビーズ17の数は14個であるとすると、面積情報600画素にビーズの数情報14個を対応付けて記憶させておく。
【0061】
また、図5(b)に示すように液滴から抽出したビーズの面積情報とビーズの数情報を対応付けたグラフより求められた近似式を記憶部33の面積換算データベース33Aに記憶させておいてもよい。
【0062】
具体的には、予め液滴12を撮像し、その撮像された液滴12から抽出したビーズの面積と、ビーズの数を事前に多数測定し、図5(b)のグラフを作成する。このグラフより両者の関係を表す近似式を求めて、面積換算情報データベース33Aに記憶させておく。その後、液滴12に含まれるビーズ数を取得するために液滴12の撮像が行われた場合には、撮像された液滴12から抽出したビーズの面積をこの式に当てはめることによりビーズの数を取得することができる。例えば、図5(b)の場合の近似式は以下になる。
y=e0.0044x(x:面積、y:ビーズ数)
【0063】
通信部34は、塗布部1乃至画像取得部2との間で情報を送受信する際に通信情報を受信し制御部35に出力したり、通信情報を送信するために制御部35から出力されるものである。例えば、塗布部1に液滴12の塗布量を調整する情報を送信したり、カメラ21を用いて液滴12を撮像する際に、カメラ21の位置を移動させるために画像取得部2に位置合わせ情報を送信したりするものである。
【0064】
制御部35は、取得手段、判定手段、調整手段、面積測定手段、ビーズ数取得手段として機能する。
【0065】
なお、取得手段は、面積測定手段と、ビーズ数取得手段を含むものとする。
【0066】
上記通信情報、入力情報、及び記憶情報を用いて、表示部32に表示させるべき表示情報を生成し、表示部32に出力して必要な表示を実行させたり、上記通信情報を生成し、通信部34を介して塗布部1、画像取得部2に対して通信を行う。
【0067】
ここで、制御部35は面積測定機能、ビーズ数取得機能、判定機能、液滴塗布量調整機能を有している。以下に、各機能について詳細に説明する。
【0068】
<面積測定機能>
面積測定機能とは、液滴12から抽出したビーズの面積を測定する機能である。
【0069】
上述したように暗視野光学系を用いて液滴12を撮像した場合には、液滴12が明部となる画像を取得することができるため、その明部となった範囲の面積を測定するものとする。
【0070】
<ビーズ数取得機能>
ビーズ数取得機能とは、図5(a)(b)に示すように液滴12から抽出したビーズの面積情報に対応付けられてビーズ17の数情報が記憶部33の面積換算情報データベース33Aに記憶されていることにより、上述するように面積測定機能において液滴12から抽出したビーズの面積を測定(面積情報取得)した後に、記憶部33の面積換算情報データベース33Aからその面積情報に対応するビーズ17の数情報を呼び出して、ビーズ数を取得する機能である。
【0071】
例えば、液滴12から抽出したビーズの面積を測定した結果、面積が500画素(面積情報取得)である場合には、図5に示すように、記憶部33の面積換算情報データベース33Aからその面積情報(500画素)に対応するビーズ17の数情報(9個)を呼び出すことにより、ビーズ数を取得することができる。また、面積が600画素(面積情報取得)である場合には、図5に示すように、記憶部33の面積換算情報データベース33Aからその面積情報(600画素)に対応するビーズ17の数情報(14個)を呼び出すことにより、ビーズ数を取得することができる。このような構成をとることにより、液滴12から抽出したビーズの面積を測定するだけでビーズ17の数を取得することができる。
【0072】
<判定機能>
判定機能とは、ビーズの数が取得された液滴12のうち少なくともいずれか一つの液滴12に含まれるビーズの数が、予め設定したビーズの数の範囲外であるか否かを判定する機能である。
【0073】
ここで範囲外とは、取得されたビーズ数が、予め設定したビーズ数と異なる場合をいう。
【0074】
具体的には、液滴12に含まれるビーズ17の数を例えば、10±1個と設定していた場合に、ビーズの数が取得された液滴12のうち少なくとも1つの液滴12に含まれるビーズ17の数が10±1個以外の数、例えば、8個等であった場合には、範囲外であると判定する。
【0075】
<液滴塗布量調整機能>
液滴塗布量調整機能とは、後述するようにビーズの数が取得された液滴12のうち少なくともいずれか一つの液滴12に含まれるビーズの数が、設定したビーズの数の範囲外であると判定された場合に、ビーズの数を調整するために塗布部1から塗布される液滴12の塗布量を調整する機能である。具体的には、上述したように液滴12に含まれるビーズ17の数を調整するためには、ビーズ17が含まれている液滴12の塗布量を調整することによってなされる。このビーズ17が含まれている液滴12の塗布量を調整する方法としては、(1)一回に塗布される液滴12の量を変化させることによって調整する方法と、(2)一カ所に液滴12が塗布される回数を調整する方法の2通りある。いずれかの調整を行うことによって、一カ所に塗布される液滴12に含まれるビーズ17の数を調整することができる。
【0076】
[液滴塗布量調整処理]
次に、図6のフローチャートを用いて、液滴塗布量調整装置における液滴塗布量調整処理について説明する。
図6は、液滴塗布量調整装置における液滴塗布量調整処理を示すフローチャートである。
【0077】
<前処理>
被検査媒体13の各塗布位置に塗布される一定の塗布量の液滴12に含まれるビーズ17の数を動作処理部3の入力部31を用いて予め設定する(ステップS11)。
【0078】
具体的には、披検査媒体13の各塗布位置に塗布される液滴12に含まれるビーズ17の数を例えば10±1個と設定する。その設定に基づいて、10±1個のビーズ17が含まれるように液滴12の塗布量が決定される。その塗布量が動作処理部3の通信部34から塗布部1に指示され、その指示に基づいて塗布部11から被検査媒体13に所定の塗布量の液滴12が塗布されることになる。
【0079】
<液滴塗布量調整処理>
被検査媒体13に照明24にて光を照射し、被検査媒体13の画像を取得する(ステップS12)。
【0080】
具体的には、図1に示すように画像取得部2においてX軸ステージ22、Y軸ステージ23を用いてカメラ21の位置を移動させ、被検査媒体13の全領域のうち検査すべき位置の画像を撮像する(図4、図7(a)参照)。
【0081】
次に、被検査媒体13を撮像して得られた画像に対して画像処理を行う(ステップS13)。
【0082】
まず、撮像された画像に対して、2値化処理を行う。
【0083】
具体的には、2値化処理は、撮像された画像のヒストグラムを生成し、所定の閾値との大小関係に基づいて、所定の閾値よりも大きい画素には、例えば画素値1を与え、所定の閾値以下である画素には例えば画素値0を与える処理である。2値化処理を行った後の画像の一例を図7(b)に示す。
【0084】
次に、2値化処理後の画像に対して、ラベリング処理を行う。
【0085】
具体的には、ラベリング処理は、液滴12が塗布された位置と、液滴12から抽出したビーズの面積を特定する処理である(図7(c)参照)。ラベリング処理において得られた位置情報、面積情報の一例を図7(d)に示す。例えば、画像の左上の液滴12から順に番号を振り、その位置情報(例えば、X座標、Y座標表示を行なう)と、面積情報(例えば、500画素)等を表示する。
【0086】
次に、画像処理がなされた画像を元に画像に表示された液滴12のうち少なくともいずれか一つの液滴12に含まれるビーズの数をそれぞれ取得する。
【0087】
具体的には、画像に表示された液滴12の全ての液滴12に含まれるビーズ17の数をそれぞれ取得してもよいし、画像に表示された液滴12のうち、任意の1つを選択しその液滴12に含まれているビーズ17の数を取得してもよい。以下は、画像に表示された液滴12の全てに含まれるビーズ17の数をそれぞれ取得する場合について説明する。
【0088】
(面積測定)
まず、液滴12から抽出したビーズの面積を測定する(面積測定工程)(ステップS14)。
【0089】
具体的には、画像に表示された各液滴12から抽出したビーズの面積をそれぞれ測定する。暗視野光学系を用いて液滴12を撮像した場合には、画像においてビーズ17のみが明るく光って見えるため、そのビーズ17の面積を測定する(面積情報取得)(面積測定の方法は、上述した[液滴塗布量調整装置の構成及び機能]を参照。)。
【0090】
(ビーズ数取得)
次に、液滴12に含まれるビーズ17の数を取得する(ビーズ数取得工程)(ステップS15)。
【0091】
具体的には、液滴12から抽出したビーズの面積情報に対応付けられてビーズ17の数情報が記憶部33の面積換算情報データベース33Aに記憶されていることにより、液滴12から抽出したビーズの面積を測定(面積情報取得)した後に、記憶部33の面積換算情報データベース33Aからその面積情報に対応するビーズ17の数情報を呼び出して、ビーズ数を取得する(ビーズの数情報取得)(ビーズ数取得の方法は、上述した[液滴塗布量調整装置の構成及び機能]を参照。)。
【0092】
(判定)
次に、ビーズの数が取得された液滴12のうち少なくともいずれか一つの液滴12に含まれるビーズの数が、設定したビーズの数の範囲外であるか否かを判定する(判定工程)(ステップS16)。
【0093】
範囲外とは、取得されたビーズ数が、予め設定したビーズ数と異なる場合をいう。
【0094】
具体的には、液滴12に含まれるビーズ17の数を例えば、10±1個と設定していた場合に、ビーズの数が取得された液滴12のうち少なくとも1つの液滴12に含まれるビーズ17の数が10±1個以外の数、例えば、8個等であった場合には、範囲外であると判定する(判定の方法は、上述した[液滴塗布量調整装置の構成及び機能]を参照。)。
【0095】
(液滴塗布量調整)
次に、ビーズ数が取得された液滴12のうち少なくともいずれか一つの液滴12に含まれるビーズの数が、設定したビーズの数の範囲外であった場合(ステップS16:YES)には、被検査媒体13に塗布される液滴12の塗布量を調整する(調整工程)(ステップS17)。
【0096】
具体的には、液滴12に含まれるビーズ17の数を予め設定した10±1個に近づけるために液滴12の塗布量を調整する(液滴塗布量調整の方法は、上述した[液滴塗布量調整装置の構成及び機能]を参照。)。
【0097】
一方、ビーズ数が取得された液滴12のうち少なくともいずれか一つの液滴12に含まれるビーズの数が、設定したビーズの数の範囲外でない場合(いずれの液滴12に含まれるビーズの数が全て範囲内であった場合)(ステップS16:NO)には、被検査媒体13に塗布される液滴12の塗布量を調整する必要がないため、調整は行われず、処理を終了する。
【0098】
以上、被検査媒体13のある一定の領域についてカメラ21を用いて画像を撮像し、その領域において塗布された液滴12に含まれているビーズ17の数について検査を行ったが、被検査媒体13の他の領域についても上記と同様の動作を行うものとする。この動作を行うことにより、被検査媒体13のいずれかの領域における検査の際に液滴12に含まれるビーズ17の数が設定する値の範囲外であった場合には、液滴12の塗布量を調整し、その中に含まれているビーズ17の数を調整することができる。よって、ビーズの数を迅速、かつ、正確に制御し、安定させることができる。
(II)第2の実施形態
本発明の判定装置を含む液滴塗布量調整装置の第2の実施形態について説明する。
【0099】
第1の実施形態において説明した液滴塗布量調整装置の構成及び機能についてはほぼ同様であるため説明を省略するものとし、液滴塗布量調整処置について異なる部分のみ以下に説明する。
【0100】
まず、第1の実施形態の<液滴塗布量調整処理>ステップS14、15において、画像に表示された液滴12のうち複数の液滴12に含まれるビーズの数をそれぞれ取得することを前提とする。次に、ステップS16において説明したように、ビーズの数が取得された液滴12のうち少なくともいずれか一つの液滴12に含まれるビーズの数が、設定したビーズの数の範囲外であるか否かを判定する際に説明した「範囲外」とは、取得されたビーズ数が、予め設定したビーズ数と異なる場合をいうと説明したが、この範囲に幅をもたせ、液滴12に含まれているビーズの数が、予め設定したビーズの数よりも±何%である場合に範囲外であると判定する設定してもよい。
【0101】
具体的には、液滴12に含まれているビーズの数が設定されているビーズの数よりも±20%である場合に範囲外とすると設定した場合について説明すると、液滴12に含まれるビーズ17の数を10個と設定していた場合に、液滴12に含まれるビーズ17の数が8個である場合には、範囲外であると判定することになる。
【0102】
次に、ビーズの数を取得した液滴12のうち所定の割合(何%)以上の液滴12に含まれるビーズの数が範囲外であるか否かを判定し、判定した結果、所定の割合(何%)以上の液滴12に含まれるビーズの数が範囲外である場合には、再度液滴12の塗布量を調整するという設定をしてもよい。
【0103】
具体的には、ビーズの数を取得した液滴12のうち70%の液滴12に含まれるビーズの数が範囲外であるか否かを判定し、判定した結果、70%以上の液滴12に含まれるビーズの数が範囲外である場合に再度液滴12の塗布量を調整すると設定した場合には、ビーズの数が取得された液滴10個のうちの7個の液滴に含まれるビーズ17の数が範囲外である場合には液滴12の塗布量を調整することになる。
【0104】
上記のように液滴12の塗布量を調整する条件は設定事項によって任意に設定することができる。その際の条件設定は、第1の実施形態の<前処理>ステップS11において説明したように、動作処理部3の入力部31を用いて予め設定することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】第1実施形態にかかる液滴塗布量調整装置の概略図である。
【図2】液滴塗布量調整装置の動作処理部における概要構成を示すブロック図である。
【図3】被検査媒体に塗布される液滴について説明するための図である。
【図4】暗視野光学系を用いて撮像した画像を示す図である。
【図5(a)】本発明の液滴塗布量調整装置の記憶部の細部構成を示すブロック図である。
【図5(b)】液滴から抽出したビーズの面積情報とビーズの数情報を示すグラフである。
【図6】液滴塗布量調整装置における液滴塗布量調整処理を示すフローチャートである。
【図7】撮像された画像について説明するための図である。
【符号の説明】
【0106】
1・・・塗布部
2・・・画像取得部
3・・・動作処理部
11・・・液滴塗布部
12・・・液滴
13・・・被検査媒体
14・・・搬送部
15・・・着色部
16・・・ブラックマトリックス
17・・・ビーズ
18・・・樹脂
21・・・カメラ
22・・・X軸ステージ
23・・・Y軸ステージ
24・・・照明
31・・・入力部
32・・・表示部
33・・・記憶部
34・・・通信部
35・・・制御部
33A・・・面積換算情報データベース


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の位置に一定の塗布量の液滴が塗布された被検査媒体に光学系にて光を照射し、前記被検査媒体の画像を取得する画像取得手段と、
前記取得した画像に表示された液滴のうち少なくともいずれか一つの液滴に含まれるビーズの数をそれぞれ取得する取得手段と、
前記被検査媒体に塗布される一定の塗布量の液滴に含まれるビーズの数を予め設定しておき、前記取得手段によりビーズの数が取得された液滴のうち少なくともいずれか一つの液滴に含まれるビーズの数が、前記設定したビーズの数の範囲外であるか否かを判定する判定手段と、
を有することを特徴とする判定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の判定装置において、
前記取得手段は、前記画像取得手段により取得した画像に表示された液滴のうち複数の液滴に含まれるビーズの数をそれぞれ取得し、
前記判定手段は、前記取得手段によりビーズの数が取得された液滴のうち所定の割合以上の液滴に含まれるビーズの数が、前記設定したビーズの数の範囲外であるか否かを判定することを特徴する判定装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の判定装置において、
前記液滴から抽出したビーズの面積と前記面積を有する液滴に含まれるビーズの数とを予め対応づけて記憶する記憶手段を有し、
前記取得手段は、前記複数の位置に塗布された各液滴から抽出したビーズの面積をそれぞれ測定する面積測定手段と、前記記憶手段を参照して前記測定された複数の位置に塗布された各液滴から抽出したビーズの面積に対応づけられた前記ビーズの数を取得するビーズ数取得手段であることを特徴とする判定装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の判定装置において、
前記光学系は暗視野光学系であることを特徴とする判定装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の判定装置を含む液滴塗布量調整装置において、
前記判定手段により前記設定したビーズの数の範囲外であると判定された場合に、前記被検査媒体に塗布される液滴の塗布量を調整する調整手段を有することを特徴とする液滴塗布量調整装置。
【請求項6】
複数の位置に一定の塗布量の液滴が塗布された被検査媒体に光学系にて光を照射し、前記被検査媒体の画像を取得する画像取得工程と、
前記取得した画像に表示された液滴のうち少なくともいずれか一つの液滴に含まれるビーズの数をそれぞれ取得する取得工程と、
前記被検査媒体に塗布される一定の塗布量の液滴に含まれるビーズの数を予め設定しておき、前記取得工程によりビーズの数が取得された液滴のうち少なくともいずれか一つの液滴に含まれるビーズの数が、前記設定したビーズの数の範囲外であるか否かを判定する判定工程と、
を有することを特徴とする判定方法。
【請求項7】
請求項6に記載の判定方法において、
前記取得工程は、前記画像取得工程により取得した画像に表示された液滴のうち複数の液滴に含まれるビーズの数をそれぞれ取得し、
前記判定工程は、前記取得工程によりビーズの数が取得された液滴のうち所定の割合以上の液滴に含まれるビーズの数が、前記設定したビーズの数の範囲外であるか否かを判定することを特徴する判定方法。
【請求項8】
請求項6又は請求項7に記載の判定方法において、
前記液滴から抽出したビーズの面積と前記面積を有する液滴に含まれるビーズの数とを予め対応づけて記憶する記憶工程を有し、
前記取得工程は、前記複数の位置に塗布された各液滴から抽出したビーズの面積をそれぞれ測定する面積測定工程と、前記記憶工程にて記憶させた情報を参照して前記測定された複数の位置に塗布された各液滴から抽出したビーズの面積に対応づけられた前記ビーズの数を取得するビーズ数取得工程であることを特徴とする判定方法。
【請求項9】
請求項6乃至請求項8のいずれか一項に記載の判定方法において、
前記光学系は暗視野光学系であることを特徴とする判定方法。
【請求項10】
請求項6乃至請求項9のいずれか一項に記載の判定装置を含む液滴塗布量調整方法において、
前記判定工程により前記設定したビーズの数の範囲外であると判定された場合に、前記被検査媒体に塗布される液滴の塗布量を調整する調整工程を有することを特徴とする液滴塗布量調整方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5(a)】
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【図5(b)】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−304723(P2007−304723A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−130669(P2006−130669)
【出願日】平成18年5月9日(2006.5.9)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】