説明

利用が低迷しているリサイクル物を利活用したことを特徴とする脱臭・除臭、除菌・殺菌除去の空気浄化・室内壁面浄化・水浄化資材の加工ゼオライト資材の製造方法。

【課題】利用が低迷している都市ごみガラスビン・陶磁器・板硝子、瓦製造時の残渣や粉砕物、がい子製造物の残渣・粉砕物、又はガラス工場で出る残渣の未利用分およびアルミ製造時の残渣や汚泥・アルミ製品製造時の残渣や汚泥を環境浄化資材など多目的に使用できる加工ゼオライトの製造方法、使用法の提供。
【解決手段】珪素(SiO)とアルミナ(Al)を高含有している物の粉砕物を目的とする粉末乃至数ミリ乃至数十ミリの大きさに選定し、水酸化ナトリウム(NaOH)又は水酸化カリウム(KOH)[以下、ゼオライトという。]を適宜量を高温高圧の釜に入れて加熱し、加工ゼオライト[以下、KZという]を製造する。人工的に加工したゼオライト資材を製造し、環境分野の資材や建築・土木資材として利活用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用が低迷している都市ごみガラスビン・陶磁器・板硝子、瓦製造の残渣や粉砕物、がい子製造時の残渣や粉砕物、またはガラス工場で出るガラスの残渣、その他珪素とアルミナ高含有する(以下、未利用物という。)をリサイクルしたことを特徴とした脱臭・除臭、除菌・殺菌除去用の空気浄化・壁面浄化・水浄化資材の加工ゼオライトの製造に関する。
【背景技術】
【0002】
これまで、未利用物はリサイクルした物が開発されているが、多くはリサイクルされずに山積されている。このためより多くのリサイクルする方法が求められている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の未利用物を利活用した加工ゼオライトの製造は、本発明者の特願2006−138281により安心・安全ある加工ゼオライトを製造します。
【0004】
未利用物の未使用分を、環境浄化・建材やその他など別表の活用資材としてリサイクルし資源の有効利活用することを課題とする。
【課題を解決する手段】
【0005】
この課題を解決するための請求項1の発明は、未利用物を適度に粉砕した物を加熱及び化学処理加工して、人工的に加工したゼオライト(以下、加工ゼオライトという)資材を作り課題を解決する。
【0006】
加工ゼオライトの製造方法は、珪素(SiO)とアルミナ(Al)を高含有している物の粉砕物を目的とする粉末乃至数ミリ乃至数十ミリの大きさに選定し、水酸化ナトリウム(NaOH)又は水酸化カリウム(KOH)[以下、ゼオライトという。]を適宜量を高温高圧の釜に入れて加熱し、加工ゼオライト[以下、KZという]を製造する。
【0007】
請求項2は、請求項1の方法でKZを製造する場合、アルミナが不足している場合に補充する物である。珪素とアルミナの混合比率は5:1〜4:1程度で珪素の20〜25%程度が好ましいが、アルミナの混合比率が大きい場合は、微細孔(ポアー)が大きくなる傾向になり、アルミナの混合比率が小さい場合は、微細孔(ポアー)が小さくなる傾向があります。この特徴を用いて、用途別に製造することができます。アルミナの残渣種類はアルミ製造時の粉末残渣、他の残渣、汚泥などアルミ製品製造時にでる物を使用します。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1の物を製造する装置であり、本装置は[0005]のゼオライト加工原料を高温高圧式の釜に入れた後、ボイラーにて150乃至180℃程度にして30分間程度以上同様の状態を保持しながら釜で撹拌混合します。時間が経過したとき高温高圧の釜の蓋を瞬時に解放し圧力を下げ、KZを製造します。
高温高圧釜の蓋を瞬時に解放することにより、圧力の瞬時発散によりゼオライト主原料である珪素残渣からできている珪素粒は瞬間的に膨脹し多くの空孔ができ、この空孔の表面にゼオライト機能が発生します。
【0009】
前記、製造されたナトリウムを用いたナトリウム型ゼオライトはペーハー(pH)が高アルカリ性になっているため一般の使用にはそのまま使用することはできないので水洗いを行いペーハー12.0位い以下に調整する。
【0010】
前記、ペーハー12.0位い以下に調整された物は、KZの用途により、ペーハーをさらに低調整し、及びゼオライトの型式をカルシウム(Ca)型又は鉄型(Fe)又はマグネシウム型(Mg)又はカリウム型(K)又はアルミニウム型(Al)又は銅型(Cu)又は銀型(Ag)などに型式変換します。
【0011】
請求項4の発明は、ゼオライト機能の生成をより高い物にするため、主原料の珪素・アルミナの表面が発泡した物が表面積が大きくなり単位当りのゼオライトの機能が高くなります。凹凸が多いほど好ましくゼオライト機能が高くなります。
【0012】
請求項5の発明は、前記請求項で製造されたKZの使用法であり、大別するとKZの吸着能の活用及び陽イオン交換能の活用及びその他の触媒特性能に分類され、一つ又は組み合わせの活用になります。詳細は別表のとおりです。および特願2006−138281によります。
【発明の効果】
【0013】
利活用に困っている未利用物を加工し環境浄化資材やその他の環境資材としてリサイクすることができることから処分の軽減及び生活環境の向上に役立つことができると共に、KZは、後記、表のとおり、製品化するまでの時間短縮や取扱いの安全性など多くの利点があります。この利点により、製品の価格は安く製造することができます。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
請求項1について、従来の人工ゼオライト(以下、AZという。)と本発明のKZとの製造の違いを表にて説明します。
【表】

【0015】
主原料のガラス残渣の粉砕物の突起部分の削り取りは、突起部分が用途により危険で邪魔になる場合は削り取るなど用途により行うものとする。
【0016】
請求項2について、主原料が数ミリ乃至数十ミリの粒状の物であることから、高温高圧釜から取り出す排出口及び排出管の径は大きいほど好ましく粒状の物が詰まらないで排出できます。
【0017】
高温高圧釜から粒状の物を取り出し次工程へと搬送する方法として、▲1▼高所から低所へ自然落下方法と▲2▼平床設置の場合、金属性のスパイラル又はベルトコンベアーによる方法がある。どちらを選定するのかは設計仕様により決定することになります。
【0018】
▲1▼の方式は、設備の小形化と電気料などのランニングコストが少なくなります。この場合は、高所が地理的に又は鉄骨材などを用いての設備全体像となります。
【0019】
▲2▼の方式は、平面積が容易に確保できるとの条件であるが、スラリー状になっている粒状物の移動は、一般汚泥などに用いるスラリー搬送方法では難易性があるので、金属性のスパイラルコンベアーを用いる。この場合、次工程には高所にスラリー状になっている粒状物の移動となるのでライン設備の費用が割高となると共にメンテナンス、電力使用料などランニングコストが高くなります。
また、ガラス製で突起物のスラリー状の物を搬送することから鋼鉄製の金属パイプや金属のスパイラル又はベルトコンベアーの磨耗が多くなります。
【0020】
請求項3について、ガラス残渣の粉砕物の発泡物は、小さいもの程ゼオライト生成に好ましいが、用途により使い勝ってに数ミリ乃至数十ミリ程度のものが多目的リサイクルできます。
【0021】
用途により、水比重が重い物を必要とする場合や、水に浮く物を必要とする場合があるので、発泡程度は用途にあった物を使用しKZを製造します。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、KZを製造する一連の設備方式である。
【0024】
【図2】図2は、KZの全体像のイメージで、Na型からCa型に型変換したものの図である。Naイオンの残留率は5%以内を想定したものである。
【符号の説明】
【0025】
図1. 1.都市ごみガラスビンの粉砕物。
2.加工ゼオライト形成層。
3.加工ゼオライトのナトリウム(Na)イオン。
4.加工ゼオライトのカルシウム(Ca)イオン。
図2. 1.原料ホッパー。
2.原料混合槽。
3.高温高圧釜(加工ゼオライト製造装置)。
4.固液分離槽。
5.型式変換槽。
6.固液分離槽。
7.水洗浄槽。
8.脱水装置。
9.乾燥装置。
10.ストックホッパー。
A.固液分離したアルカリ溶液槽、リサイク使用する。
B.型変換薬液槽タンク。
C.固液分離した型変換薬液槽、リサイク使用する。





【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用が低迷している都市ごみガラスビン・陶磁器・板硝子、瓦製造時の残渣や粉砕物、がい子製造物の残渣・粉砕物、ガラス製造過程で出るガラスの残渣を利活用したことを特徴とする脱臭・除臭、除菌・殺菌除去の空気浄化・室内壁面浄化・水浄化資材など別表の活用となる加工ゼオライトの製造方法。
【請求項2】
アルミ製造過程およびアルミ製品加工時の残渣・粉末・汚泥を請求項1に加えて加工ゼオライトを製造する方法。
【請求項3】
請求項1の物を実施するための製造装置の方法。
【請求項4】
請求項1の製造過程で出る残渣粉砕物を発泡させた物を用いたことを特徴とする加工ゼオライトの製造方法。
【請求項5】
請求項1の方法で製造された加工ゼオライトの使用法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−195596(P2008−195596A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−65807(P2007−65807)
【出願日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(501405960)
【Fターム(参考)】