説明

制御装置、画像形成装置、及び制御プログラム

【課題】画像処理の効率を改善する制御装置、画像形成装置、及び制御プログラムを提供する。
【解決手段】画像データを記憶する記憶部205と、画像処理の要求を受付けると、記憶部205に記憶されている画像データを、画像処理装置40に転送する転送処理を実行し、複数の転送処理が重なる場合には、時分割処理によって各転送処理を並行して実行する転送部207と、画像処理装置40によって処理された画像データを記憶部205に書き込む書込処理を実行し、複数の書込処理が重なる場合には、時分割処理によって各書込処理を並行して実行する受信部208と、転送部207において複数の転送処理が、受信部208において複数の書込処理が重ならないように、転送部207が画像データの転送処理を開始した後に、次の画像データの転送処理を開始するタイミングを調整する調整部210と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、画像形成装置、及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
あらかじめ決められたページレイアウトに従って、大量に印刷出力する場合において、その画像処理をより効率よく行うために、複数の画像処理部を備える画像形成装置が提案されている。ここで、画像処理は、ページ記述言語で記述された画像データから印刷イメージを生成する処理や、スキャナ等の画像読取装置で読み取った画像データを、JPEG等の形式に圧縮する処理、JPEG等の画像フォーマットから印刷用データへ変換する処理、画像読取装置で読み取った画像データを、拡大又は縮小する処理、ページレイアウトのための拡大又は縮小する処理、印刷用データを高速に伝送するための圧縮とそれを伸張する処理等を含む。
【0003】
また、画像処理等を行う際には、制御装置の主記憶部に格納された画像データを画像処理部等に読み込む必要がある。この際、データの転送効率の向上を図るため、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)を介さずに、直接主記憶部とデータの転送処理を行うダイレクト・メモリ・アクセス転送方式(以下、DMA転送方式という)が利用されている。
【0004】
複数の画像処理部によって画像データを処理する場合、処理対象となる各画像データを、どのような形式、及びどのようなタイミングで各画像処理部に転送するかが、画像処理の効率を高める上で重要となる。
【0005】
特許文献1では、複数のオンチップ装置が、オンチップバスを横切ってデータ信号をパケットの形で送信することによって、分散バスシステムの信頼性及び性能を高めている。
特許文献2には、メインメモリと周辺装置内の内部メモリとの間でDMA転送を行う際、ローカルバスとメインバスとの間にデータ蓄積手段を設け、データ蓄積手段を介してデータの転送を行う技術が開示されている。
特許文献3には、複数のデータを並列に処理する際に、最優先処理要求予告信号の発行により、優先度の高いデータのデータ処理速度を低下させずに、かつ、その他のデータ処理性能を最大限に高める技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−182818号公報
【特許文献2】特開平5−282239号公報
【特許文献3】特開2006−39706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、画像処理の効率を改善する制御装置、画像形成装置、及び制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の制御装置は、画像データを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された画像データに対する画像処理の要求を受付けると、前記記憶部に記憶されている画像データを、画像データを処理する画像処理装置に転送する転送処理を実行し、複数の転送処理が重なる場合には、時分割処理によって各転送処理を並行して実行する転送部と、前記画像処理装置によって処理された画像データを前記記憶部に書き込む書込処理を実行し、複数の書込処理が重なる場合には、時分割処理によって各書込処理を並行して実行する書込部と、前記転送部において前記複数の転送処理が重ならないように、かつ、前記書込部において前記複数の書込処理が重ならないように、前記転送部が画像データの転送処理を開始した後に、次の画像データの転送処理を開始するタイミングを調整する調整部と、を備える。
【0009】
請求項2に記載の制御装置は、請求項1に記載の制御装置において、前記転送部が1つの画像データの転送処理に必要な転送処理時間と、前記書込部が前記画像処理部によって処理された前記1つの画像データの書込処理に必要な書込時間とを計測する計測部を備え、前記調整部は、前記次の画像データの転送処理を開始するタイミングが、前記転送部が画像データの転送処理を開始してから、前記転送処理時間及び前記書込時間のうち長い方の時間分が経過した時刻となるよう調整する。
【0010】
請求項3に記載の制御装置は、請求項1又は請求項2に記載の制御装置において、前記記憶部に記憶された画像データの画像処理を要求する画像処理要求信号を前記画像処理装置に送信する送信部を備え、前記画像処理装置は、前記画像処理要求信号を受信すると、前記転送部に画像データの転送を要求し、前記調整部は、前記送信部が前記次の画像データに対する画像処理要求信号を送信するタイミングを調整することで、前記次の画像データの転送処理を開始するタイミングを調整する。
【0011】
請求項4に記載の制御装置は、請求項1又は2に記載の制御装置において、前記記憶部に記憶された画像データの画像処理を要求する画像処理要求信号を前記画像処理装置に送信する送信部を備え、前記画像処理装置は、前記画像処理要求信号を受信すると、前記転送部に画像データの転送を要求し、前記調整部は、前記画像処理装置が前記転送部に前記次の画像データの転送を要求するタイミングを調整することにより、前記次の画像データの転送処理を開始するタイミングを調整する。
【0012】
請求項5に記載の画像形成装置は、前記記憶部に記憶された画像データに対する画像処理の要求を受付けると、前記記憶部に記憶されている画像データを、画像データを処理する画像処理装置に転送する転送処理を実行し、複数の転送処理が重なる場合には、時分割処理によって各転送処理を並行して実行する転送部と、前記画像処理装置によって処理された画像データを前記記憶部に書き込む書込処理を実行し、複数の書込処理が重なる場合には、時分割処理によって各書込処理を並行して実行する書込部と、前記転送部において前記複数の転送処理が重ならないように、かつ、前記書込部において前記複数の書込処理が重ならないように、前記転送部が画像データの転送処理を開始した後に、次の画像データの転送処理を開始するタイミングを調整する調整部と、を備える。
【0013】
請求項6に記載の画像形成装置は、請求項5に記載の画像形成装置において、前記転送部が1つの画像データの転送処理に必要な転送処理時間と、前記書込部が前記画像処理部によって処理された前記1つの画像データの書込処理に必要な書込時間とを計測する計測部を備え、前記調整部は、前記次の画像データの転送処理を開始するタイミングが、前記転送部が画像データの転送処理を開始してから、前記転送処理時間及び前記書込時間のうち長い方の時間分が経過した時刻となるよう調整する。
【0014】
請求項7に記載の制御プログラムは、画像データを記憶する記憶部に記憶された画像データに対する画像処理の要求を受付けると、前記記憶部に記憶されている画像データを、画像データを処理する画像処理装置に転送する転送処理を実行し、複数の転送処理が重なる場合には、時分割処理によって各転送処理を並行して実行する転送ステップと、前記画像処理装置によって処理された画像データを前記記憶部に書き込む書込処理を実行し、複数の書込処理が重なる場合には、時分割処理によって各書込処理を並行して実行する書込ステップと、前記転送ステップにおいて前記複数の転送処理が重ならないように、かつ、前記書込ステップにおいて前記複数の書込処理が重ならないように、前記転送ステップで画像データの転送処理を開始した後に、次の画像データの転送処理を開始するタイミングを調整する調整ステップと、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の制御装置によれば、転送処理及び書込処理にかかる処理開始から処理終了までの時間が短縮され、画像処理の効率が改善される。
【0016】
請求項2に記載の制御装置によれば、複数の転送処理及び複数の書込処理がそれぞれ、重複して処理されない。
【0017】
請求項3に記載の制御装置によれば、転送処理及び書込処理にかかる処理開始から処理終了までの時間が短縮され、画像処理の効率が改善される。
【0018】
請求項4に記載の制御装置によれば、転送処理及び書込処理にかかる処理開始から処理終了までの時間が短縮され、画像処理の効率が改善される。
【0019】
請求項5に記載の画像形成装置によれば、転送処理及び書込処理にかかる処理開始から処理終了までの時間が短縮され、画像処理の効率が改善される。
【0020】
請求項6に記載の画像形成装置によれば、複数の転送処理及び複数の書込処理がそれぞれ、重複して処理されない。
【0021】
請求項7に記載の制御プログラムによれば、転送処理及び書込処理にかかる処理開始から処理終了までの時間が短縮され、画像処理の効率が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明が適用される画像形成装置のシステム構成の一例を示す図である。
【図2】制御装置及び画像処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】制御装置と画像処理装置との間における画像データの送受信について説明する図である。
【図4】制御装置及び画像処理装置の備える機能の一例を示す機能ブロック図である。
【図5】一連の画像処理に必要な時間の一例を説明する図である。
【図6】制御装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】制御装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】後転送時間が前転送時間よりも長い場合において、一連の画像処理に必要な時間の一例を表す図である。
【図9】前転送時間が後転送時間よりも長い場合において、一連の画像処理に必要な時間の一例を表す図である。
【図10】画像処理装置に本発明の構成を適用した場合の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
【0024】
図1は、本発明が適用される画像形成装置のシステム構成の一例を示す図である。画像形成装置100は、入出力部10、制御装置20、操作表示部30、画像処理装置40、及び画像出力装置50を備える。画像形成装置100としては、プリンタ、複写機、ファクシミリ(以後、FAXと記載する)、複合機等が挙げられる。ここで、複合機とは、プリント機能、スキャナ機能、FAX機能およびコピー機能のうちいずれかを複合的に有する画像形成装置のことをいう。
【0025】
入出力部10は、PC(パーソナルコンピュータ)等のユーザ端末200が出力した画像データを受付ける。入出力部10は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等のネットワークに接続された情報処理装置、スキャナ等の画像入力装置等から画像データを受付けることもできる。また、入出力部10は、ユーザ端末200を介して、画像形成装置100に対するユーザの指示情報を受付ける。入出力部10は、受付けた画像データ及び指示情報を、制御装置20へ出力する。
【0026】
制御装置20は、入出力部10、操作表示部30、画像処理装置40、及び画像出力装置50との間で、信号及びデータの送受信を行い、画像形成装置100の全体の動作を制御する。具体的には、制御装置20は、入出力部10から画像データを受付ける。制御装置20は、画像処理装置40及び画像出力装置50を制御して、画像形成装置100に設置された用紙(記録媒体)に、受付けた画像データに基づいた画像を形成させる。
【0027】
操作表示部30は、ユーザから画像形成に係る操作入力を受付ける。操作表示部30は、入力された操作に係る情報を制御装置20に出力する。また、操作表示部30は、例えば、画像形成に係る情報を表示する。
【0028】
画像処理装置40は、複数の画像処理部401A〜401Cを備える。画像処理部401A〜401Cは、制御装置20から画像データを受付け、例えば、画像出力装置50が出力できる形式に画像データを変換する。画像処理部401A〜401Cは、変換した画像データ(画像処理がされた画像データ)を制御装置20に出力する。以後の説明では、特に区別する必要のない限り、画像処理部401A〜401Cを、画像処理部401と記載する。
【0029】
画像出力装置50は、出力対象の画像データを制御装置20から受付け、制御装置20の制御に基づいて、用紙に画像を出力する。
【0030】
次に、図2を用いて、制御装置20及び画像処理装置40のハードウェア構成について説明する。図2は、制御装置20及び画像処理装置40のハードウェア構成の一例を示す図である。制御装置20は、入出力部201、ROM(Read Only Memory)202、CPU:Central Processing Unit)203、及びDRAM(Dynamic Random Access Memory)204を備える。
【0031】
入出力部201は、例えばチップセットで構成され、画像処理装置40及び画像出力装置50との間でデータおよび信号の入出力を行なう。ROM202は、DRAM204に保存された画像データの転送タイミングを制御するプログラム(詳細は後述する)等を格納する。CPU203は、ROM202に格納されたプログラムを読み込んで実行する。また、ROM202に格納されたプログラムのCPU203による演算によって、図4に示す送信部206、計測部209、及び調整部210が有する機能が実行される。DRAM204は、プログラムを実行する際に使用される一時的なデータを保存する。また、DRAM204は、入力された画像データを一時的に保存する。
【0032】
画像処理装置40に備えられた画像処理部401A〜401Cは、それぞれ入出力インタフェースとしてのPCI Express(登録商標)411、ROM412、CPU413、DRAM414、及びDMAコントローラ(DMAC)415を備える。なお、以降は、PCI Express(登録商標)411をPCIe411と記載する。
【0033】
PCIe411は、シリアル転送インタフェースであり、制御装置20の入出力部201とバスを介して接続し、画像データを送受信する。ROM412は、画像処理に必要なプログラム等を格納する。CPU413は、ROM412に格納されたプログラムを読み込んで実行する。DRAM414は、制御装置20から転送された画像データを一時的に保存したり、画像処理後の画像データを保存する。DMAコントローラ415は、制御装置20が備えるDRAM204と画像処理装置40が備えるDRAM414との間のDMA転送を制御する。なお、PCIe411及びDMAC415が構成するDRP(Dynamic Configurable Processor)部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(Field Programmable Gate Array)で構成してもよい。
【0034】
次に、入出力部10、又は操作表示部30から画像データの処理要求を受付けた場合に制御装置20と画像処理装置40の画像処理部401との間で行われるデータの送受信について図3を用いて説明する。図3は、制御装置20と画像処理装置40の画像処理部401との間で行われるデータの送受信を説明する図である。
【0035】
入出力部10、又は操作表示部30から、画像データの処理要求を受付けた場合、制御装置20は、画像の処理を要求する画像処理要求信号を画像処理部401に送信する(図3(1))。画像処理部401は、画像処理要求信号を受信すると、画像処理要求信号を受信したことを制御装置20へ通知する(図3(2))。次に、画像処理部401は、制御装置20のDRAM204に記憶された画像データを、画像処理部401が備えるDRAM412へ読み込むため、DMA転送を開始する(図3(3))。
【0036】
制御装置20は、画像処理部401がDMA転送を開始すると、DRAM204に記憶された画像データを読み出して、画像処理部401に転送する(図3(4))。画像処理部401は、転送された画像データに対し、画像処理を実行する(図3(5))。画像処理部401は、画像処理済みの画像データを、制御装置20へ転送する。制御装置20は、画像処理済の画像データを受信し、DRAM204へ書き込む(図3(6))。画像処理部401は、画像処理済の画像データの転送が終了すると、転送が完了したことを制御装置20に通知する(図3(7))。
【0037】
次に、制御装置20が備える機能を実現する手段の一例について説明する。図4は、制御装置20が備える機能の一例を示す機能ブロック図である。
【0038】
制御装置20は、記憶部205、送信部206、転送部207、受信部(書込部)208、計測部209、及び調整部210を備える。転送部207、及び受信部208は、図2の入出力部201で構成される。記憶部205は、例えば、上述したDRAM204で構成され、入出力部10から入力された画像データを記憶する。
【0039】
送信部206は、入出力部10、又は操作表示部30から画像データの処理要求を受付けると、画像処理部401A〜401Cのいずれかに、画像処理要求信号を送信する。画像処理部401は、画像処理要求を受信すると、記憶部205に記憶されている画像データを取得するために、DMA転送を開始する。
【0040】
転送部207は、画像処理部401によるDMA転送の開始を受けて、記憶部205から処理対象となる画像データを読み出し、画像処理部401に転送する(転送処理)。以後、転送部207が、記憶部205から画像データを読み出し、画像処理部401に転送する処理を、前転送処理と記載する。画像処理部401は、転送された画像データに対し、要求された画像処理を実行する。画像処理部401は、画像処理が終了すると、画像処理済みの画像データを制御装置20に転送する。
【0041】
受信部208は、画像処理部401から転送されてきた画像処理済の画像データを受信し、記憶部205に書き込む(書込処理)。以後、受信部208が、画像処理済の画像データを受信し、記憶部205に書き込む処理を、後転送処理と記載する。
【0042】
上述の転送部207は、前転送処理が重なった場合、各処理を時分割処理によって並行して実行する。また、受信部208は、後転送処理が重なった場合、各処理を時分割処理によって並行して実行する。ここで、転送部207及び受信部208が、それぞれ前転送処理及び後転送処理を実行する場合にかかる処理時間について図5を用いて説明する。
【0043】
図5は、複数の画像データに対して画像処理の要求がなされた場合に、前転送処理、画像処理、及び後転送処理を含む一連の画像処理に必要な時間を模式的に示した図である。
【0044】
図5(A)は、単体の画像データに対して画像処理を実行する場合に必要な処理時間の例を示している。また、図5(B)は、1つめの画像データ(1データ目)の前転送処理を実行中に、2つめの画像データ(2データ目)の画像処理が要求され前転送処理が開始される場合の処理時間を示している。この説明では、1データ目の画像処理を画像処理部401Aが実行し、2データ目の画像処理を画像処理部401Bが実行することとする。
【0045】
図5(B)に示すように、画像処理部401Aに1データ目を転送している間に、画像処理部401Bに2データ目を転送する処理が重なったため、転送部207は、各処理を時分割処理によって並行して実行する。画像処理は、画像処理部401A及び画像処理部401Bがそれぞれ独立して行うため、処理時間はほとんど変わらない。画像処理後には、1データ目の後転送処理と、2データ目の後転送処理が重なるため、受信部208は、各処理を時分割処理によって並行して実行する。これにより、1データ目に対する一連の画像処理に必要とされる時間が、単体で処理する図5(A)の場合と比較して長くなる。なお、後転送処理される画像データは、画像処理部401による画像処理によって、前転送処理される画像データとは画像フォーマットが異なる。従って、各画像データのサイズが異なるので、前転送処理及び後転送処理に必要な時間は同一とはならない。
【0046】
図4に戻り説明を続ける。計測部209は、前転送処理にかかった時間(前転送時間)と、後転送処理にかかった時間(後転送時間)とを計測する。計測部209は、計測した前転送時間及び後転送時間を調整部210に出力する。
【0047】
調整部210は、転送部207が実行する前転送処理、及び受信部208が実行する後転送処理が重ならないように、前転送処理を開始するタイミング(前転送処理の開始タイミング)を調整する。具体的には、調整部210は、計測部209から、前転送時間及び後転送時間を受付ける。調整部210は、前の画像データの前転送処理を開始してから、前転送時間及び後転送時間のうち、転送時間が長いほうの時間分が経過した時刻に、次の画像データの前転送処理が開始されるように調整する。調整部210は、送信部206が画像処理部401に画像処理要求信号を送信するタイミングを調整することで、前転送処理が開始されるタイミングを調整する。図3で説明したように、画像処理部401は、画像処理要求信号を受信することによってDMA転送を開始するため、画像処理部401が画像処理要求信号を受信するタイミングを遅らせることによって、DMA転送を開始するタイミングを遅らせることができる。調整部210が、転送部207が実行する前転送処理、及び受信部208が実行する後転送処理が重ならないようにすることで、各データに対する一連の画像処理に必要な時間は、各データを単体で処理する場合に必要な時間と等しくなる。
【0048】
次に、制御装置20が実行する処理の一例を説明する。図6及び図7は、制御装置20が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【0049】
入出力部10又は操作表示部30から画像データの処理要求がなされると、記憶部205には、入出力部10から入力された画像データが配置される(ステップS11)。
【0050】
次に、調整部210は、ユーザによる調整値の指定があるか否か判定する(ステップS12)。ここで、調整値は、複数の画像データに対して連続して画像処理を行う場合に、前のデータの前転送処理を開始してから、次のデータの前転送処理を開始するまでの時間を表す値である。ユーザによって調整値の指定がある場合とは、例えば、前回画像処理を実行した画像データと同種類の画像データを処理する場合、計測部209によって前転送時間及び後転送時間を計測することなく、前回の調整値をそのまま使用したい場合等があげられる。ユーザはユーザ端末200、及び操作表示部30から調整値の入力を行うことができる。
【0051】
ユーザによる調整値の指定がない場合(ステップS12/NO)、調整部210は、記憶部205に配置された画像データが、画像処理の実行対象である複数の画像データのうち最初のデータであるか否か判定する(ステップS13)。記憶部205に配置された画像データが、最初のデータである場合(ステップS13/YES)、送信部206は、最初のデータの画像処理要求信号を出力する(ステップS14)。
【0052】
次に、送信部206は、次の画像データの処理を保留する(ステップS15)。具体的には、送信部206は、次の画像データに対する画像処理要求信号の送信を待機する。
【0053】
転送部207は、画像処理要求信号を受信した画像処理部401によってDMA転送が開始されると、記憶部205から画像データを読み出して、画像処理部401に転送する(ステップS16)。計測部209は、画像データの転送時間(前転送時間)を計測する(ステップS17)。
【0054】
画像処理部401は、転送部207から転送された画像データを処理し、処理済の画像データを受信部208へ転送する。受信部208は、画像処理部401から転送された処理済の画像データを受信し、記憶部205へ書き込む(ステップS18)。計測部209は、受信部208が画像処理部401から転送された画像データを受信し、記憶部205に書き込む後転送処理にかかる時間(後転送時間)を計測する(ステップS19)。
【0055】
調整部210は、前転送時間と後転送時間とを比較する(ステップS20)。調整部210は、前転送時間が後転送時間よりも長いか否か判定する(ステップS21)。調整部210は、前転送時間が後転送時間よりも長い場合(ステップS21/YES)、前転送時間を調整値とする(ステップS22)。また、調整部210は、前転送時間が後転送時間よりも短い場合(ステップS21/NO)、後転送時間を調整値とする(ステップS23)。
【0056】
ユーザによる調整値の指定がある場合(ステップS12/YES)、調整部210は、画像処理要求信号の送信タイミングを調製する(ステップS24)。送信部206は、前の画像データの画像処理要求信号を送信した時刻から調整値分の時間(調整時間)が経過してから、次の画像データの画像処理要求信号を画像処理部401に送信する(ステップS25)。これにより、次の画像データの前転送処理が開始されるタイミングが、前の画像データの前転送処理を開始してから調整時間が経過した時刻となる。
【0057】
ユーザによる調整値の指定がなく(ステップS12/NO)、かつ、記憶部205に配置された画像データが、最初のデータでない場合(ステップS13/NO)、調整部210は、ステップS22又はS23で決定した調整値を使用して、画像処理要求信号の送信タイミングを調整する(ステップS24)。送信部206は、前の画像データの画像処理要求信号を送信した時刻から調整値分の時間(調整時間)が経過してから、次の画像データの画像処理要求信号を画像処理部401に送信する(ステップS25)。これにより、次の画像データの前転送処理が開始されるタイミングが、前の画像データの前転送処理を開始してから調整時間が経過した時刻となる。
【0058】
転送部207は、画像処理要求信号を受信した画像処理部401によってDMA転送が開始されると、画像データを記憶部205から読み出し、画像処理部401に転送する(ステップS26)。画像処理部401は、転送された画像データを処理する。受信部208は、画像処理部401から転送された処理済の画像データを受信し、記憶部205に書き込む(ステップS27)。
【0059】
ステップS22、ステップS23、又はステップS27の処理が終了すると、送信部206は、画像処理の対象となる次の画像データが存在するか否か判定する(ステップS28)。ステップS25での判定がNOの場合、制御装置20は、本処理を終了する。ステップS25での判定がYESの場合、制御装置20は、ステップS11からの処理を繰り返す。
【0060】
次に、上述した調整部210による画像処理要求信号の送信タイミングの調整によって、一連の画像処理に必要な処理時間がどのように変化するかについて、図8及び図9を用いて説明する。
【0061】
図8は、後転送時間が前転送時間よりも長い場合において、一連の画像処理に必要な時間の一例を表す図である。図8(A)は、各データを単体で前転送処理、画像処理、及び後転送処理の順に処理した場合の処理時間を示している。ここで、図中の1目盛は、t(tは任意の数)時間を表すものとする。本説明では、2t時間毎に、画像データの処理の要求が入出力部10から制御装置20に入力されたものとする。
【0062】
調整部210が前転送処理の開始タイミングを調整しない場合、図8(B)に示すように、1データ目の前転送処理を開始してから2t時間後に、2データ目の前転送処理が開始される。すると、転送部207は、前転送処理を時分割処理によって並行して実行する。また、2データ目の前転送処理を開始してから、2t時間後に3データ目の前転送処理が開始されるため、時刻4tからは、1データ目、2データ目、及び3データ目の前転送処理が時分割処理によって並行して実行される。
【0063】
1データ目の後転送処理は、2データ目の後転送処理が開始されるまでは、時分割処理されない。しかし、2データ目の画像処理が終了し、後転送処理が開始されると、1データ目及び2データ目の後転送処理が時分割処理によって実行される。また、時刻23tからは、1データ目、2データ目、及び3データ目の後転送処理が重なり、各処理が時分割処理によって並行して実行される。その結果、1データ目に対する一連の画像処理が終了するのは時刻31t、2データ目に対する一連の画像処理が終了するのは時刻38t、3データ目に対する一連の画像処理が終了するのは時刻39tとなる。
【0064】
図8(C)は、調整部210が前転送処理の開始タイミングを調整した場合における各データに対する一連の画像処理に必要な時間を示している。調整部210によって、2データ目の前転送処理は、1データ目の前転送処理の開始時刻から後転送時間の7t時間が経過してから開始されるように調整されている。各データの前転送処理の開始タイミングを、前のデータの前転送処理の開始時刻から、後転送時間分ずらすことによって、各データの前転送処理及び後転送処理を重複しないようにすることができる。したがって、前転送処理及び後転送処理は時分割処理されない。その結果、1データ目に対する一連の画像処理が終了するのは、時刻20t、2データ目に対する一連の画像処理が終了するのは時刻27t、3データ目に対する一連の画像処理が終了するのは時刻34tとなり、各データに対する一連の画像処理にかかる処理時間が短縮される。
【0065】
図9は、後転送処理よりも前転送時間が長い場合において、一連の画像処理に必要な時間の一例を表す図である。図9(A)は、各データを単体で前転送処理、画像処理、及び後転送処理の順に処理した場合の処理時間を示している。図9(B)は、調整部210が前転送処理の開始タイミングを調整しない場合の、各画像データに対する一連の画像処理に必要な時間の一例を示している。図9(B)に示されるように、各画像データの前転送処理及び後転送処理が重なるため、各処理は時分割処理によって並行して実行される。その結果、1データ目に対する一連の画像処理が終了するのは時刻31t、2データ目に対する一連の画像処理が終了するのは時刻38t、3データ目に対する一連の画像処理が終了するのは時刻39tとなる。
【0066】
図9(C)は、調整部210が前転送処理の開始タイミングを調整した場合における各画像データに対する一連の画像処理に必要な時間の一例を示している。調整部210によって、2データ目の前転送処理は、1データ目の前転送処理の開始時刻から前転送時間の7t時間が経過してから開始されるように調整されている。各画像データの前転送処理の開始タイミングを、前の画像データの前転送処理を開始した時刻から、前転送時間分ずらすことによって、各画像データの前転送処理及び後転送処理が重ならない。したがって、前転送処理及び後転送処理は時分割処理されない。その結果、1データ目に対する一連の画像処理が終了するのは、時刻20t、2データ目に対する一連の画像処理が終了するのは時刻27t、3データ目に対する一連の画像処理が終了するのは時刻34tとなり、各データに対する一連の画像処理にかかる処理時間が短縮される。
【0067】
以上の説明から明らかなように、上述の実施例によれば、複数の画像データに対し連続して画像処理を行う場合、調整部210は、次の画像データの前処理転送を開始するタイミングが、前の画像データの前処理転送開始タイミングから調整値分遅れるように調整する。これにより、各画像データの前転送処理及び後転送処理が重ならず、各処理が時分割処理されないため、一連の画像処理の処理開始から処理終了までの時間が最短となり、一連の画像処理の効率が改善される。また、複数の画像データを印刷する際に、一連の画像処理の処理開始から処理終了までの時間が短縮されることにより、印刷開始から印刷終了までの処理時間が減少するため、画像形成装置の性能が改善される。特に、画像データ毎にデータ内容は異なるが、画像の出力エリア、文字の出力エリアが予め定められている帳票を大量に出力する場合には、継続的に続く画像処理の処理時間が最適化され、印刷開始から終了までの処理時間が短縮される。画像の出力エリア、文字の出力エリアが予め定められている帳票とは、例えば、顧客別の携帯電話の利用明細書出力、クレジットカードの明細書出力、定型の帳票出力等、基幹系業務の帳票である。
【0068】
また、上述の実施例では、計測部209が、前転送時間及び後転送時間を計測し、調整部210は、次の画像データの前転送処理を開始するタイミングが、前の画像データの前転送処理を開始してから、前転送時間及び後転送時間のうち長い方の時間分が経過したタイミングになるように調整する。これにより、前の画像データと次の画像データとの前転送処理及び後転送処理が重ならないため、各処理が時分割処理されず、一連の画像処理の処理開始から処理終了までの時間が短縮される。
【0069】
また、上述の実施例では、調整部210は、送信部206が画像処理要求信号を送信するタイミングを調整することによって、画像データの転送処理が開始されるタイミングを調整する。これにより、画像処理装置40は、画像処理要求信号を受信したらDMA転送を開始すればよいので、画像処理装置40は特別な制御機構を持つ必要がなく、簡易な構成によって画像処理の効率が改善される。
【0070】
なお、上述の実施例では、調整部210は、画像処理要求信号の送信タイミングを調整することによって、前転送処理の開始タイミングを調整していた。しかし、調整部210は、DMA転送が開始されても、転送部207が記憶部205から次の画像データの読み出しを行わないようにすることで、前転送処理の開始タイミングを調整してもよい。
【0071】
また、上述の実施例の調整部210及び計測部209が有する機能を、画像処理装置40にて実現してもよい。
【0072】
図10は、画像処理装置40が調停部及び計測部を備える場合の機能ブロック図の一例である。図10に示すように、画像処理装置40は、画像処理部401A〜401C、調整部402A〜402C、計測部403A〜403C、及び情報共有部404を備える。以後、特に区別する必要のない限り、調整部402A〜402Cを調整部402と記載し、計測部403A〜403Cを計測部403と記載する。
【0073】
計測部403A〜403Cは、画像処理部401A〜401Cが処理する画像データが、最初のデータである場合には、前転送処理及び後転送処理にかかった時間を計測する。そして、計測部403A〜403Cは、前転送時間及び後転送時間を調整部402A〜402Cに出力する。
【0074】
調整部402Aは、計測部403Aが前転送時間及び後転送時間を計測した場合には、計測部403Aから前転送時間及び後転送時間を受付け、調整値を決定する。調整部402Aは、計測部403B又は403Cが前転送時間及び後転送時間を計測した場合には、調整部402B及び402Cから前転送時間及び後転送時間を取得し、調整値を決定する。調整部402Aは、調整値を情報共有部404に格納する。
【0075】
調整部402Aは、画像処理部401B及び画像処理部401CがDMA転送を開始した時刻を、調整部402B及び調整部402Cからそれぞれ取得し、情報共有部404に格納する。
【0076】
調整部402Aは、画像処理部401Aが制御装置20から画像処理要求信号を受信すると、情報共有部404に格納された調整値及び、前の画像データの前転送処理が開始された時刻を取得し、画像処理部401AがDMA転送を開始するタイミングを調整する。調整部402B及び調整部402Cは、画像処理部401B及び画像処理部401Cが画像要求信号を受信すると、調整部402Aに調整値のデータ、及び、前のデータの前処理転送が開始された時刻に関する情報の提供を要求する。調整部402B及び調整部402Cは、調整部402Aを介して、情報共有部404で管理する調整値のデータ、及び、前のデータの前処理転送が開始された時刻を取得し、DMA転送の開始タイミングを調整する。なお、調整部402及び計測部403は、CPU413上で動作するファームウェアで実現できる。
【0077】
上述した実施の形態は、本発明の実施形態の一部である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
【0078】
なお、上記の制御装置及び画像処理装置が有する機能は、CPU、ROM、RAM等を備えるコンピュータによって実現することができる。その場合、制御装置及び画像処理装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。
【0079】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD(Digital Versatile Disc)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの可搬型記録媒体の形態で販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0080】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【符号の説明】
【0081】
20…制御装置
40…画像処理装置
100…画像形成装置
205…記憶部
206…送信部
207…転送部
208…受信部
209、403A〜403C…計測部
210、402A〜402C…調整部
401A〜401C…画像処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された画像データに対する画像処理の要求を受付けると、前記記憶部に記憶されている画像データを、画像データを処理する画像処理装置に転送する転送処理を実行し、複数の転送処理が重なる場合には、時分割処理によって各転送処理を並行して実行する転送部と、
前記画像処理装置によって処理された画像データを前記記憶部に書き込む書込処理を実行し、複数の書込処理が重なる場合には、時分割処理によって各書込処理を並行して実行する書込部と、
前記転送部において前記複数の転送処理が重ならないように、かつ、前記書込部において前記複数の書込処理が重ならないように、前記転送部が画像データの転送処理を開始した後に、次の画像データの転送処理を開始するタイミングを調整する調整部と、
を備えることを特徴とする制御装置。
【請求項2】
前記転送部が1つの画像データの転送処理に必要な転送処理時間と、前記書込部が前記画像処理部によって処理された前記1つの画像データの書込処理に必要な書込時間とを計測する計測部を備え、
前記調整部は、前記次の画像データの転送処理を開始するタイミングが、前記転送部が画像データの転送処理を開始してから、前記転送処理時間及び前記書込時間のうち長い方の時間分が経過した時刻となるよう調整することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記記憶部に記憶された画像データの画像処理を要求する画像処理要求信号を前記画像処理装置に送信する送信部を備え、
前記画像処理装置は、前記画像処理要求信号を受信すると、前記転送部に画像データの転送を要求し、
前記調整部は、前記送信部が前記次の画像データに対する画像処理要求信号を送信するタイミングを調整することで、前記次の画像データの転送処理を開始するタイミングを調整する請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記記憶部に記憶された画像データの画像処理を要求する画像処理要求信号を前記画像処理装置に送信する送信部を備え、
前記画像処理装置は、前記画像処理要求信号を受信すると、前記転送部に画像データの転送を要求し、
前記調整部は、前記画像処理装置が前記転送部に前記次の画像データの転送を要求するタイミングを調整することにより、前記次の画像データの転送処理を開始するタイミングを調整する請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項5】
前記記憶部に記憶された画像データに対する画像処理の要求を受付けると、前記記憶部に記憶されている画像データを、画像データを処理する画像処理装置に転送する転送処理を実行し、複数の転送処理が重なる場合には、時分割処理によって各転送処理を並行して実行する転送部と、
前記画像処理装置によって処理された画像データを前記記憶部に書き込む書込処理を実行し、複数の書込処理が重なる場合には、時分割処理によって各書込処理を並行して実行する書込部と、
前記転送部において前記複数の転送処理が重ならないように、かつ、前記書込部において前記複数の書込処理が重ならないように、前記転送部が画像データの転送処理を開始した後に、次の画像データの転送処理を開始するタイミングを調整する調整部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
前記転送部が1つの画像データの転送処理に必要な転送処理時間と、前記書込部が前記画像処理部によって処理された前記1つの画像データの書込処理に必要な書込時間とを計測する計測部を備え、
前記調整部は、前記次の画像データの転送処理を開始するタイミングが、前記転送部が画像データの転送処理を開始してから、前記転送処理時間及び前記書込時間のうち長い方の時間分が経過した時刻となるよう調整することを特徴とすることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
画像データを記憶する記憶部に記憶された画像データに対する画像処理の要求を受付けると、前記記憶部に記憶されている画像データを、画像データを処理する画像処理装置に転送する転送処理を実行し、複数の転送処理が重なる場合には、時分割処理によって各転送処理を並行して実行する転送ステップと、
前記画像処理装置によって処理された画像データを前記記憶部に書き込む書込処理を実行し、複数の書込処理が重なる場合には、時分割処理によって各書込処理を並行して実行する書込ステップと、
前記転送ステップにおいて前記複数の転送処理が重ならないように、かつ、前記書込ステップにおいて前記複数の書込処理が重ならないように、前記転送ステップで画像データの転送処理を開始した後に、次の画像データの転送処理を開始するタイミングを調整する調整ステップと、
をコンピュータに実行させる制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−194769(P2011−194769A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−65715(P2010−65715)
【出願日】平成22年3月23日(2010.3.23)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】