説明

刺繍枠

【課題】 ワンタッチ操作で加工布を無理なく脱着でき、衣服等の左右の身頃の合わせ部への連続柄加工に適した刺繍枠を提供する。
【解決手段】 刺繍枠11を略環状の外枠21と、外枠21との間に加工布を挟着する内枠22とから構成する。内枠22の一部に加工布を拘束しない開放部29を形成し、開放部29にて相対する内枠22の両端間に締結具30を架設する。締結具30に、開放部29を跨ぐ一対のアーチ片31,32と、アーチ片31,32を伸縮自在に連結するリンク37と、リンク37を駆動するレバー38と、アーチ片31,32を開放部29の間口方向へ直線案内する案内部36とを設ける。リンク37とレバー38とにより開放部29の間口を拡縮するリンク機構33を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、刺繍加工に際して加工布を保持する刺繍枠に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、内外複数の環状枠を用いて加工布を保持する刺繍枠が知られている。例えば、特許文献1には、外枠の内周に内枠を嵌合し、内枠の内周に補助枠を嵌合し、内外三つの環状枠で加工布を強固に挟着する刺繍枠が記載されている。特許文献2には、図18に示すように、外枠91と内枠92とを備えた刺繍枠90において、外枠91の片隅に切離部93とネジ94とを設け、ネジ94で切離部93の幅を調節することにより、加工布2の厚さに応じて挟着力を加減する技術が記載されている。
【特許文献1】特開2005−36330号公報
【特許文献2】特開平6−101155号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、従来の刺繍枠によると次のような問題点があった。
(1)特許文献1の刺繍枠は、内外の環状枠を無理嵌めしているので、加工布に擦れ、張り跡、破れが生じる可能性があった。
(2)特許文献2の刺繍枠は、ネジ94を緩めることで加工布2を無理なく脱着できるが、加工時にはネジ94を締めて保持力を強化する必要があり、ネジ94の締め緩め操作が面倒であった。
(3)特に、筒形の縫製品1(図18に野球ユニホームの上着を例示)の場合は、ネジ94が縫製品1の内側に隠れているため、加工布2の脱着作業に手間がかかった。
【0004】
(3)図19に示すように、ボタン付の縫製品1の場合は、ボタン3が外枠91又は内枠92と重ならないように張り付け位置に注意する必要があり、特に、ボタン配列方向の布張り位置が制限された。
(4)前開き又は背開きの身頃を有する衣服等の縫製品1において、左右の身頃の合わせ部4に連続柄5を加工する場合には、左右の身頃を折り返す都度、内枠92を外して合わせ部4の拘束を解く必要があり、工数が増え、作業能率が悪かった。
【0005】
本発明の第一の課題は、前開き又は背開きの身頃を有する衣服等のように合わせ部のある縫製品の連続柄加工に際して、該合わせ部に連続柄を能率よく刺繍加工できる刺繍枠を提供することにある。本発明の第二の課題は、合わせ部への連続柄加工にあたり、加工布をワンタッチ操作で無理なく脱着できる刺繍枠を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記第一の課題を解決するために、本発明の刺繍枠は、略環状の保持枠と、保持枠との間に加工布を挟着する挟着枠とを備え、挟着枠の一部に加工布を拘束しない開放部を形成し、開放部にて相対する挟着枠の両端間に開放部を跨ぐ締結具を架設したことを特徴とする。第二の課題を解決するために、本発明の刺繍枠は、締結具が開放部の間口を拡縮するリンク機構を備えたことを特徴とする。
【0007】
ここで、保持枠には、全周が閉じた無端枠を使用できるほか、従来と同様、切離部をネジで接続した実質的に環状の枠を使用できる。保持枠の形状は、特に限定されず、四角形、多角形、円形、楕円形等を例示できる。挟着枠は、一部に開放部を備えた有端枠であり、保持枠と相似する形状で成形することができる。保持枠と挟着枠の組み合わせは、特に限定されず、保持枠の内側に挟着枠を組み付けてもよく、保持枠の外側に挟着枠を組み付けてもよい。
【0008】
前開き又は背開きの身頃を有する衣服等のように合わせ部のある縫製品の連続柄加工に際しては、該合わせ部の左右を容易に折り返し又は捲り寄せることができる点で、略環状の保持枠を外枠に用い、開放部を備えた挟着枠を内枠に用いるのが好ましい。この場合、開放部の間口寸法は、合わせ部の幅に応じて適宜に設定できるが、3〜15cm程度であれば、標準的な前開き縫製品の合わせ部を挟着枠の開放部で容易に取り捌くことができる。また、開放部の上方に十分な空間を確保するためには、締結具を挟着枠の両端間にアーチ形に架設するのが好ましい。
【0009】
具体的には、締結具に開放部を跨ぐ一対のアーチ片を設け、一方のアーチ片を挟着枠の一端に取り付け、他方のアーチ片を挟着枠の他端に取り付け、リンク機構に両方のアーチ片を伸縮自在に連結するリンクと、リンクを駆動するレバーとを設けた構成を採用することができる。この場合、締結具に両方のアーチ片を開放部の間口方向に案内する案内部を設けるとよい。こうすれば、案内部によってアーチ片の伸縮方向が規制されるので、挟着枠を保持枠と同じ平面内に保って拡張又は縮小することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の刺繍枠によれば、挟着枠に加工布を拘束しない開放部と、開放部を跨ぐ締結具とを設けたので、前開き又は背開きの身頃を有する衣服等のように合わせ部のある縫製品の連続柄加工に際しては、該合わせ部の左右を容易に折り返し又は捲り寄せることができ、該合わせ部に連続柄を能率よく刺繍加工できる。また、開放部の間口を締結具のリンク機構で拡縮するように構成したので、連続柄加工に際し、加工布をワンタッチ操作で無理なく脱着できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図3に本発明を実施するための最良の形態を示す。この刺繍枠11は、略環状の外枠(保持枠)21と、外枠21との間に加工布を挟着する内枠(挟着枠)22とを備えている。内枠22の一部には加工布を拘束しない開放部29が形成され、開放部29にて相対する内枠22の両端22a,22b間に締結具30が架設されている。締結具30は、開放部29を跨ぐ一対のアーチ片31,32と、両方のアーチ片31,32を伸縮自在に連結するリンク37と、リンク37を駆動するレバー38と、アーチ片31,32を開放部29の間口方向へ直線案内する案内部36とを備えている。そして、リンク37とレバー38とが開放部29の間口を拡縮するリンク機構33を構成している。
【実施例1】
【0012】
以下、本発明の実施例1を図1〜図8に基づいて説明する。図1に示すように、この実施例の刺繍枠11は刺繍ミシンの枠駆動機構12に取り付けられる。枠駆動機構12は、ミシンベッド13の上方に左右一対のアーム14と、アーム14を左右方向へ駆動するX駆動枠15と、X駆動枠15を前後方向へ駆動するY駆動枠16とを備えている。刺繍枠11は、アーム14の取付部17に着脱可能に取り付けられ、X駆動枠15とY駆動枠16の移動に伴い、針板18の針孔19を中心に前後左右方向へ駆動される。
【0013】
図1、図2に示すように、刺繍枠11は略四角環状の保持枠としての外枠21と、外枠21と相似する形状の挟着枠としての内枠22とを備えている。外枠21には、従来と同様の挟着力調節用のネジ24が設けられ、内枠22に、アーム14の取付部17に着脱される左右一対の把手23が設けられている。外枠21と内枠22との間には、前開きの縫製品1(野球ユニホームの上着を例示)の加工布2と、加工布2を展張支持する支持板25とが挟着されている。支持板25には比較的厚手の合成樹脂板が用いられ、その上面に加工布2の刺繍範囲を画定する窓穴26と、窓穴26の周囲で加工布2を保持する接着テープ27とが設けられている。
【0014】
図3、図4、図5に示すように、内枠22の手前側中央には、外枠21との間に加工布2を拘束しない開放部29が形成されている。すなわち、開放部29では、内枠22が切れていて、外枠21との間に加工布2を挟着しない。開放部29にて相対する内枠22の左端22aと右端22bとの間には、外枠21の内側で内枠22を拡張又は縮小するための締結具30が架設されている。そして、締結具30に開放部29を跨ぐ左右一対のアーチ片31,32と、開放部29の間口を拡縮するリンク機構33とが設けられている。なお、この実施例では、内枠22が合成樹脂等の弾性材料で一辺が約45.5cmの平面略正方形に成形され、開放部29が約10cmの間口寸法で形成されている。
【0015】
アーチ片31,32は相似形状に板金成形され、基端にてピン35で内枠22の内面に固着されている。アーチ片31,32の先端には上下一対の案内部36が内枠22と平行に折曲形成され、案内部36によってアーチ片31,32が開放部29の間口方向へ延びる直線に沿って相対的に案内される。リンク機構33はアーチ片31,32を伸縮自在に連結するリンク37と、リンク37を駆動するレバー38とを備えている。リンク37の基端は左方のアーチ片31に軸着され、先端がレバー38の中間部に軸着されている。レバー38の基端は右方のアーチ片32に軸着され、先端にレバー38を操作する摘み39が設けられている。
【0016】
そして、図5(a)に示すように、レバー38を起こしたときには、アーチ片31,32が閉じ、開放部29の間口(Fa)が縮小し、内枠22が自身の弾性で外枠21から離れる。レバー38を倒したときには、図5(b)に示すように、アーチ片31,32が開き、開放部29の間口が拡大し(Fb>Fa)、内枠22が弾性に抗して外枠21側に接近する。図5(c)に示すように、レバー38をさらに倒したときには、アーチ片31,32が全開し、開放部29の間口が最も拡大し(Fc>Fb)、内枠22が外枠21に当接する。そして、リンク37とレバー38がアーチ片31,32と平行に重なり、リンク機構33が支点位置に停止して内枠22を拡張形態に保持するようになっている。なお、リンク機構33を死点越え位置に停止させ、衝撃による内枠22の収縮を防止できるように構成してもよい。
【0017】
上記構成の刺繍枠11を用いて、例えば前開き又は背開きの身頃を有する衣服等の縫製品1に連続柄5を加工する場合には、まず、外枠21の上に支持板25を載せ、支持板25の上に縫製品1を被せ、その加工布2を展張して接着テープ27で保持する(図2参照)。次に、外枠21の内側に内枠22を収め、レバー38を倒して内枠22を拡張し、内枠22と外枠21との間に加工布2と支持板25を挟着する。
【0018】
こうすれば、作業者はレバー38を倒すだけのワンタッチ操作で、加工布2を刺繍枠11に簡単に保持することができる。また、締結具30の案内部36がアーチ片31,32を開放部29の間口方向へ一直線に案内するので、内枠22を外枠21と同じ水平面内に保って拡張できる。従って、張り跡や擦れや破れを生じることなく、刺繍枠11に加工布2をソフトに張り付けることができる。
【0019】
加工布2を張り付けた後には、刺繍枠11を枠駆動機構12のアーム14に取り付け(図1参照)、図6に示すように、加工布2の左右の身頃の片側の合わせ部4を折り返し、刺繍ミシンを起動して連続柄5の半分を加工する。続いて、図7に示すように、ミシンを停止させた状態で反対側の合わせ部4を折り返し、ミシンを再起動して連続柄5を完成する。その後、レバー38を起こし、内枠22を縮小して外枠21から取り外し、加工布2を交換する。なお、左右に長い連続柄5を加工する場合は、図8に示すように、締結具30が後となる向きで刺繍枠11をアーム14に取り付けるのが好ましい。
【0020】
この実施例の刺繍枠11によれば、内枠22に開放部29が形成されているので、必要に応じ、ボタン3を外枠21の上に載せて加工布2を挟着することも可能で、従来と比較し、布張り位置の自由度が向上する。また、加工布2を開放部29の間口方向へ寄せれば、内枠22を組み付けたままの状態で、左右の身頃の合わせ部4を簡単に折り返すこともできる。しかも、締結具30が開放部29の上方にアーチを架けているため、作業者は広い空間で加工布2を容易に取り捌くことができる。従って、工業用刺繍ミシンにおいて、この刺繍枠11を使用すれば、前記衣服等のように合わせ部のある縫製品の連続柄加工に際して、該合わせ部に連続柄を能率よく刺繍加工できる。
【実施例2】
【0021】
図9〜図11は本発明の実施例2を示す。この刺繍枠41は、締結具42の構成において実施例1の刺繍枠11と相違する。締結具42は、内枠22の開放部29を跨ぐ左右一対のアーチ片43,44と、開放部29の間口を拡縮するリンク機構45とを備えている。一方のアーチ片44の先端部には案内部としての長孔46が開放部29の間口方向へ延びるように形成され、長孔46に嵌合するキー部47aを備えたピン47で両方のアーチ片43,44が開放部29の間口方向へ相対移動可能に結合されている。リンク機構45は、アーチ片43,44を伸縮自在に連結するリンク48と、リンク48を駆動する摘み49aを備えたレバー49とから構成されている。
【0022】
そして、図11(a)に示すように、レバー49を起こしたときに、アーチ片43,44が閉じ、開放部29の間口(Fa)が縮小し、内枠22が外枠21から離れる。レバー49を倒したときには、図11(b)に示すように、アーチ片43,44が開き、開放部29の間口が拡大し(Fb>Fa)、内枠22が外枠21側に接近する。図11(c)に示すように、レバー49をさらに倒すと、アーチ片43,44が全開し、開放部29の間口が最も拡大し(Fc>Fb)、内枠22が外枠21に当接し、リンク機構33が支点位置又は死点越え位置に停止して内枠22を拡張形態に保持する。この締結具42によれば、一対のアーチ片43,44が長孔46によって開放部29の間口方向へ案内されるので、実施例1の締結具30と比較し、アーチ片43,44をより小型・軽量化できる利点がある。その他の構成、作用効果は実施例1と同じである。
【実施例3】
【0023】
図12は本発明の実施例3を示す。この刺繍枠51は、実施例1,2と同様、外枠(保持枠)21と内枠(挟着枠)22とを備え、内枠22に加工布2を拘束しない開放部29が設けられ、内枠22の両端22a,22b間に開放部29を跨ぐ締結具52が架設されている。締結具52は、実施例1,2と異なり、一枚の金属板でアーチ形に形成され、開放部29の間口を拡縮するリンク機構を備えていない。
【0024】
このため、加工布を張り付けるときには、外枠21の内側に内枠22を収め、外枠21のネジ24を締め付けて、外枠21と内枠22との間に加工布を挟着する。挟着状態では、締結具52が内枠22の形状を保持し、加工布の緩みを防止する。また、締結具52は開放部29を跨ぐアーチ形に形成されているので、連続柄を加工するときには、実施例1,2と同様、内枠22の一部に大きく開いた空間で加工布の合わせ部を容易に取り捌くことができる。
【実施例4】
【0025】
図13〜図16は本発明の実施例4を示す。ここでは、連続柄5がメッシュ生地からなる柔軟な加工布2に実施例1と異なる方法で加工される。加工布2を張り付ける刺繍枠には、実施例3の刺繍枠51のほかに、実施例1の刺繍枠11又は実施例2の刺繍枠41を使用できる。柔軟な加工布2を裏側から展張支持するために、実施例1の支持板25にかえ、大小二枚の裏打材61,62が用いられる。また、連続柄5を構成する左右二枚のアップリケ片63,64と、アップリケ片63,64の接着部分で加工布2を表側から補強する二枚の透明フィルム65,66とが用いられる。
【0026】
縫製品1の前開きの身頃に連続柄5を刺繍加工するにあたっては、まず、図13に示すように、張付用治具67の凹部67aに外枠21を収め、外枠21の上面に大形の裏打材61を被せる。張付用治具67を縫製品1の内側に挿入し、加工布2を裏打材61の上で展張する。そして、内枠22を外枠21の内側に嵌めこみ、外枠21のネジ24を締め付けて、加工布2及び裏打材61を外枠21と内枠22との間に挟着する。実施例1,2の刺繍枠11,41を用いる場合は、リンク機構33,45のレバー38,49を操作して加工布2を挟着する。
【0027】
次に、刺繍枠51を張付用治具67から取り外し、図14に示すように、枠駆動機構12のアーム14に取り付ける。左側の合わせ部4を折り返し、この合わせ部4の裏面に小形の裏打材62を接着テープ68で留める。右側の加工布2に位置決め用の歩き縫目72を形成し、この縫目72に合わせてアップリケ片63を加工布2に接着する。図15(a)に示すように、アップリケ片63の上に透明フィルム65を被せ、アップリケ片63の周縁にかがり縫目69を形成する。そして、かがり縫目69で加工布2と裏打材61とアップリケ片63と透明フィルム65とを縫い合わせ、連続柄5の半分を加工する。このとき、裏打材61と透明フィルム65が柔軟な加工布2を表裏両側からバックアップしているので、かがり縫目69のラインに凸凹ができにくくなり、連続柄5が見栄えよく加工される。
【0028】
続いて、図16に示すように、裏打材61にコ字形の切込み70を入れて開口部71を形成する。右側の合わせ部4を折り返し、左側の合わせ部4を平らに展開し、開口部71を小形の裏打材62で塞ぐ。左側の加工布2に歩き縫目72を形成し、この縫目72に合わせてアップリケ片64を加工布2に接着する。図15(b)に示すように、アップリケ片64の上に透明フィルム66を被せ、アップリケ片64の周縁にかがり縫目69を形成する。そして、かがり縫目69で加工布2と裏打材61,62とアップリケ片64と透明フィルム66とを縫い合わせ、連続柄5の残り半分を加工する。このときも、加工布2が裏打材61,62と透明フィルム66とで表裏両側からバックアップされているので、連続柄5をきれいな縫目ラインで見栄えよく加工することができる。なお、合わせ部4の折り返しに際しては、実施例1と同様、内枠22を外枠21に組み付けたままの状態で、加工布2を開放部29の間口方向へ容易に寄せることができる。
【0029】
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
(1)図17に示すように、刺繍枠81を環状の内枠(保持枠)82と、内枠82との間に加工布を挟着する外枠(挟着枠)83とから構成する。外枠83の一部に加工布を拘束しない開放部84を形成し、開放部84にて相対する外枠83の両端間に実施例1と同様の締結具30、又は実施例2,3と同様の締結具42,52を架設する。
(2)実施例1,2,3の刺繍枠11,41,51を用いて、タオル等の平物縫製品に刺繍柄を加工する。
(3)小型縫製品の場合に、支持板25、裏打材61,62を省いて刺繍加工を行う。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施例1を示す刺繍枠の平面図である。
【図2】図1の刺繍枠の縦断面図である。
【図3】図1の刺繍枠の締結具を示す斜視図である。
【図4】図3の締結具の平面図である。
【図5】図3の締結具の動作を示す正面図である。
【図6】連続柄の半分を加工する工程を示す平面図である。
【図7】連続柄の残り半分を加工する工程を示す平面図である。
【図8】図1の刺繍枠の別の取付形態を示す平面図である。
【図9】本発明の実施例2を示す刺繍枠の要部斜視図である。
【図10】図9の締結具の平面図である。
【図11】図9の締結具の動作を示す正面図である。
【図12】本発明の実施例3を示す刺繍枠の要部斜視図である。
【図13】本発明の実施例4を示す連続柄加工方法の説明図である。
【図14】連続柄の半分を加工する工程を示す平面図である。
【図15】加工布の合わせ部を折り返す工程を示す断面図である。
【図16】連続柄の残り半分を加工する工程を示す平面図である。
【図17】本発明の変更例を示す刺繍枠の要部平面図である。
【図18】従来の刺繍枠を示す平面図である。
【図19】従来の連続柄加工方法を示す平面図である。
【符号の説明】
【0031】
2 加工布
11 刺繍枠
21 外枠
22 内枠
25 支持板
29 開放部
30 締結具
31 アーチ片
32 アーチ片
33 リンク機構
36 案内部
37 リンク
38 レバー
41 刺繍枠
42 締結具
43 アーチ片
44 アーチ片
45 リンク機構
46 長孔
48 リンク
49 レバー
51 刺繍枠
52 締結具
81 刺繍枠
82 内枠
83 外枠
84 開放部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略環状の保持枠と、保持枠との間に加工布を挟着する挟着枠とを備え、挟着枠の一部に加工布を拘束しない開放部を形成し、開放部にて相対する挟着枠の両端間に開放部を跨ぐ締結具を架設したことを特徴とする刺繍枠。
【請求項2】
前記締結具が開放部の間口を拡縮するリンク機構を備えた請求項1記載の刺繍枠。
【請求項3】
前記締結具が挟着枠の両端に一対のアーチ片を備え、前記リンク機構が両方のアーチ片を伸縮自在に連結するリンクと、リンクを駆動するレバーとを備えた請求項2記載の刺繍枠。
【請求項4】
前記締結具が両方のアーチ片を開放部の間口方向へ案内する案内部を備えた請求項3記載の刺繍枠。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2006−280900(P2006−280900A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−165667(P2005−165667)
【出願日】平成17年6月6日(2005.6.6)
【出願人】(393024407)株式会社マークス (1)
【出願人】(000135690)株式会社バルダン (125)
【Fターム(参考)】