説明

前立腺癌の治療および予防におけるフラボペレイリンとアルストニンとの併用

有効量のフラボペレイリンおよびアルストニンの混合物を投与することにより、前立腺癌を予防し、かつ/またはPSAレベルを低下させ、かつ/またはBPH(良性前立腺肥大)またはPIN(前立腺上皮内腫瘍)の症状を軽減させるための方法および組成物。比較的低いグリーソンスコアと、非侵襲性で進行の遅い前立腺癌の特徴である形態とを示す、陽性の生検材料を持つ男性の、軽度悪性前立腺癌を治療し、転移性疾患の発症を予防し、かつ/またはPSAレベルの倍増時間を低下させるための方法および組成物。フラボペレイリンおよびアルストニンは、それぞれパオペレイラ(Pao Pereira)およびラウウォルフィアボミトリア(Rauwolfia vomitoria)由来の天然抽出物の形をとることができる。あるいは、これら2種の活性化合物は、精製された形で投与することができる。組成物は、治療計画で使用される使用説明書と共に、キットに含めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前立腺癌の予防および治療の分野である。より詳細には、本発明は、前立腺癌の予防および治療におけるフラボペレイリンおよびアルストニンの併用使用に関する。
【背景技術】
【0002】
前立腺癌は、男性の最も一般的な癌である。診断は、組織生検、即ち前立腺の小切片の顕微鏡検査に基づく。生検が癌性細胞を含有する場合、治療の選択肢には、一般に、放射線および化学療法、ホルモン治療、ならびに前立腺の外科的除去が含まれる。これらの治療は患者にとってしばしば効果的であり、これらの療法にもかかわらず、前立腺癌からの死亡率が高いことが周知である。
【0003】
【特許文献1】米国特許第5519028号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第0059817号明細書
【特許文献3】米国特許第4264729号明細書
【非特許文献1】Beljanski, IRCS Med.Sci. 1979, 7:476
【非特許文献2】Beljanski et al., Expl.Cell.Biol., 1981, 49:220-231
【非特許文献3】Beljanski, Proceedings of the international seminar: Traditional Medicine: a Challenge to the 21st Century, 1992, Oxford and IBH Publishing Co.
【非特許文献4】Beljanski et al., Third NCI-EORTC Symposium on new drugs in cancer therapy. 1981. Institut Bordert, Bruxelles
【非特許文献5】Beljanski, Expl.Cell.Biol. 1982. 50: 79-87
【非特許文献6】Beljanski et al., IRCS Med. Sci., 1984: 12:587-588
【非特許文献7】Beljanski et al., Oncology, 1986, 43:198-203
【非特許文献8】Beljanski et al., International Journal of Oncology, 1996, 8:1143-1148
【非特許文献9】Beljanski, Genetics and Mol.Biol., 2000, 23, 1:29-33
【非特許文献10】Beljanski, Mirko Beljanski ou La Chronique d'une "Fatwa" Scientifique, 2001, EVI Liberty Corp.
【非特許文献11】Cancer related changes in prostate DNA as men age and early identification of metastasis in primary prostate tumors: Proc.Natl.Acad.Sci., 2003 April 29, 100(9): 5401-5406
【非特許文献12】Malins et al., Models of DNA structure achieve almost perfect discrimination between normal prostate, benign prostatic hyperplasia (BPH), and adenocarcinoma and have a high potential for predicting BPH and prostate cancer. Proc.Natl.Acad.Sci., 1997 January 7; 94(1): 259-264
【非特許文献13】Calvez, Flavopereirine is an intercalating agent for non-supercoiled DNA, Cancer Detection and Prevention 1998; 22 (Supplement 1)
【非特許文献14】Remington's Pharmaceutical Sciences, latest edition, Mack Publishing Co., Easton, Pa.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前立腺癌の進行を防ぐ薬剤が、緊急に求められている。確かに、この国で毎年行われている約100万の前立腺生検は、その大多数が陰性である。それでもこれらの男性は、泌尿器および性的な機能に影響を及ぼす高PSAレベルおよび良性前立腺肥大に関連した種類の症状に苦しんでいる。BPH(良性前立腺増殖症)または高PSAを持ち、あるいはPIN(前立腺上皮内腫瘍形成)を持ち、しかし陰性の生検を持つこれら男性の大集団は、前癌状態にあり、これら男性は侵襲性前立腺癌を発症する高いリスクを有し、有効な予防的治療がなかった。この集団で癌の発症を未然に防ぎまたは著しく遅らせる薬剤には、注目に値する治療上の価値がある。
【0005】
別の男性の大集団は前立腺癌と診断されるが、その生検は、軽度悪性型の疾患であることを明らかにしている。この集団は、周知の「経過観察」または「積極的監視」の範疇にあり、男性のPSAレベルの増加速度が比較的速い場合、その男性に、前掲の治療介入を受けさせる。これらの男性の大集団、すなわち経過観察中の集団およびPSA倍増時間がより短い集団は、その癌を抑制し、PSA増加速度を遅くし、その癌が高度悪性型およびより侵襲した型に進行するのを妨げる薬剤を必要とする。そのような薬剤は、男性の健康管理の主な空白を埋める可能性がある。
【0006】
第3の男性の集団は、伝統的な療法(その療法の回復は、その癌がどのように素早く回復し得るかという指標としての役割を果たす、高PSAレベルの変化速度または倍増時間をモニタすることによって評価される)を受ける。PSAレベルを低下させ、且つ、PSA倍増時間を抑制するのに効果的な薬剤は、前立腺癌の再発防止を助ける伝統的な療法と組み合わせて使用することができると考えられ、したがって、この癌患者の集団の寿命を著しく延ばすことができると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前立腺癌に伴う症状の発症を軽減しまたは回避するための、および軽度悪性前立腺癌を治療しかつこの癌がより進行した癌に進行するのを防止するための、およびPSA倍増時間を低下させかつそれによって転移性前立腺癌を予防しまたは遅延させるための組成物および方法を含む。組成物は、フラボペレイリンおよびアルストニンの混合物を含む。フラボペレイリンおよびアルストニンは、互いに対して定義された比で存在する。フラボペレイリンおよびアルストニンは、植物抽出物として存在することができる。フラボペレイリンを含有する抽出物は、パオペレイラ(Pao Pereira)から得られ、アルストニンを含有する抽出物は、ラウウォルフィアボミトラ(Rauwolfia Vomitora)から得られる。フラボペレイリンの抽出物とアルストニンの抽出物との比は約3〜4:1であり、抽出物形態、すなわちパオペレイラ抽出物とラウウォルフィアボミトラ抽出物の活性成分を基にしている。あるいは、フラボペレイリンおよびアルストニンは、精製された化学形態で、すなわち合成フラボペレイリンおよび合成アルストニンの組合せとして存在することができる。比は、活性成分が抽出物形態の場合、活性成分の純度に応じていくらか変わると予測される。量は、前立腺癌細胞におけるアポトーシスと、細胞周期およびDNA損傷応答経路の破壊とを引き起こすのに十分である。
【0008】
このタイプの化合物の、任意の従来の投与形態が考えられる。現在、経口投与が考えらる。このタイプの典型的な形態には、錠剤およびカプセルを含めることができる。これらは、治療計画が促進するように書面にした使用説明書とともに、キットの形で包装することができる。
【0009】
フラボペレイリンおよびアルストニン混合物による治療が想定される集団は、3つのグループに分けられる:1)前立腺癌に罹り易いと考えられる被験者のグループ;2)短いPSA倍増時間および長いPSA倍増時間を持つ、軽度悪性型前立腺癌に罹っている被験者のグループ;および3)治療を、伝統的な医学療法(具体的には手術、放射線療法、凍結および/または化学療法)と併用する被験者のグループ。集団番号1は、PSA数が高く、BPH(良性前立腺肥大)の症状があり、またはPIN(前立腺上皮内腫瘍)を持つ男性のような、高リスクグループを含むことができる。このグループは、陰性の生検を有することになり、前癌状態であると見なすことができる。混合物の量は、BPH(良性前立腺肥大)の症状を軽減するのに、または上昇したPSAレベルを経時的に低下させるのに十分である。集団番号2は、前立腺癌であると診断されていることになり、したがって陽性の生検を持ち得ることになるが、グリーソンスコアによって特徴付けられる非侵襲性腫瘍を持つ。この集団は、PSAの増加速度が比較的遅い男性ならびにPSAの増加速度がより速い男性を含むことになる。混合物の量は、前立腺癌がより侵襲した段階に進むのを遅くするのに、またPSAレベルおよびPSA倍増時間を低下させるのに十分である。集団番号3は、何らかの形の前立腺癌療法(手術、放射線療法、凍結または化学療法)を受けることになり、またはそのような療法を受けていることになる。これらの療法と組み合わせた使用では、混合物の量は、PSA倍増時間を低下させるのに十分である。
【0010】
本発明は、特に、前立腺上皮内腫瘍(PIN)と診断された男性も含めた前癌状態の男性で、前立腺癌を予防しまたはBPHの症状を軽減するための、相対量のこれら2種の抽出物の新規な組合せも含む。抽出物は、通常なら抗癌治療に伴う副作用なしで、有益な効果を発揮する。癌性になる前癌細胞は、混合物によって選択的に死滅し、正常な細胞は、影響を受けないままである。
【0011】
本発明は、前立腺癌の前癌性前駆体、高PSA、および良性前立腺肥大を持っているが今のところ前立腺癌を持っていない患者の、前立腺発癌を予防する方法も含む。本発明は、PSAレベルを低下させ、かつ/またはBPHの症状を軽減させる方法をさらに含む。
【0012】
本発明は、高度悪性腫瘍およびより侵襲性の疾患の発症を予防するための、局在性(非転移性)前立腺癌に罹っている男性を治療する方法も含む。癌細胞は、混合物によって選択的に死滅し、正常な細胞は影響を受けないままである。
【0013】
本発明は、PSA倍増時間が長い男性および短い男性を共に治療する方法、およびPSA倍増時間を長くする方法も含む。この治療は、PSA倍増時間が長い男性の「経過観察」状態の維持を助けることになり、PSA倍増時間が短い男性の、より侵襲性がありまたは転移性である疾患の発症を防ぐのを助けることになる。
【0014】
本発明はさらに、カプセルまたは錠剤形態の抽出物を、経口的に有効な投薬量で個人に投与する方法を提供する。
【0015】
本発明は、パオペレイラおよびラウウォルフィアボミトラ由来の天然抽出物の組合せからなる予防薬を投与することによって、前立腺発癌を抑制し、または阻害し、PSAレベルを低下させ、かつBPHの症状を低下させる方法を提供する。
【0016】
本発明は、癌細胞におけるアポトーシスと、細胞周期およびDNA損傷応答経路の破壊とを誘発させることによる、予防薬の動作のメカニズムを提供する。最適な濃度では、このメカニズムは癌細胞に選択的であり、PSAレベルおよびBPHの症状を低下させる際の予防薬の有効性にも寄与する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
概要
本発明は、これらの抽出物を最初に生み出し、かつ癌細胞に対するそれらの選択的活性を研究室における実験および動物研究で実証した、M.Beljanskiの科学的調査に基づく。Beljanskiは、これらの化合物の毒性が、この化合物と、Beljanskiが癌細胞の主な特徴であることを見出した不安定なDNAとの相互作用に基づくという証拠を与えた。
【0018】
本明細書で述べる研究は、前立腺細胞のDNA損傷範囲と前立腺癌との相関関係を裏付け、またこの研究は、前立腺前癌状態の特定の診断も裏付ける。また、動作のメカニズムが、前立腺癌細胞でのアポトーシスの誘導と、細胞周期およびDNA損傷応答経路の破壊とに関与することを実証する研究についても述べる。これは、組織培養と動物異種移植モデルとの両方で示される。フラボペレイリンとアルストニンとの差別的な動作メカニズムを明らかにすることにより、高められた治療効果を得るために抽出物の特定の組合せを使用する概念が、裏付けられる。
【0019】
前立腺DNA損傷の中間状態かまたは前癌状態かの分類は、これらの化合物が、その毒作用を、特に癌状態に移行中の前癌細胞に対して発揮する可能性があり、それによって、ハイリスクの男性で癌が予防され、非常に大きな患者集団の緊急の要求に応えることを示していた。これらの化合物は、その毒作用を癌細胞にも発揮し、それによって、より高度な悪性型およびより侵襲性ある形の前立腺癌に進行するのを予防する。
【0020】
プロペレイラおよびラウウォルフィアボミトリア抽出物の抗癌活性の発見
パオペレイラからの抽出物は、特許文献1のプロトコルに従って調製する。ラウウォルフィアボミトリアからの抽出物は、特許文献2の手順に従って調製する。この手順は、生成物から毒性化合物(例えばレセルピン)を排除する部分精製ステップを含む。
【0021】
これら2種の抽出物の生化学的活性を、腫瘍試験(Oncotest)(特許文献3)と呼ばれる生体外(in vitro)アッセイで最初に分析した。この試験は、もともと化合物の発癌可能性についてスクリーニングするために設計され、癌細胞および正常細胞から単離されたDNAの2次構造の相違に基づいている(非特許文献1)。精製された正常なDNAに対し、精製された癌細胞DNAは、生体外DNA合成用鋳型として使用したときに、より大きな深色効果(chromicity)(紫外光の吸収)とより大きい活性を示す(例えば、非特許文献2参照)。これは、癌DNAの二重らせんの水素結合が再現可能に崩壊して開口またはループをもたらし、それによって、生体外でUV吸収が増加しかつ酵素活性が高まることを示している。この基本的な構造の相違、癌DNAのより大きな鎖分離の特徴を、DNA不安定化と呼んだ(非特許文献3)。
【0022】
知られている発癌物質を腫瘍試験に加えた場合、この発癌物質は、正常な鋳型によるDNA合成の小さな増加を促進させるが、癌の鋳型によるDNA合成では、より大きな増加(5から10倍)を促進させる(非特許文献4)。そのような化合物は、既に比較的緩和された癌DNA構造をさらに開放し、それによって鋳型への酵素の進入を増強し、かつより多くのDNAを合成できるようにすることによって、作用すると考えられる。
【0023】
パオおよびラウウォルフィア抽出物を腫瘍試験で使用する場合、この抽出物は発癌物質に逆効果をもたらし:深色効果が低下し、癌DNA鋳型からのDNA合成が阻害される(非特許文献5)。DNA結合アッセイも含めた抽出物の生化学的分析は、活性化合物がフラボペレイリン(パオペレイラ中)およびアルストニン(ラウウォルフィアボミトリア中)であることを確認した。抽出物およびそのそれぞれの化合物によって示される阻害効果は、癌DNAに特異的であるので、および、正常なDNAには何の効果もないので、および、スクリーニングされた何百もの化合物のうちごくわずかしかこれらの結果を出さないので、これらの抽出物および対応する活性化合物を、その抗癌剤としての可能性について評価した。
【0024】
抽出物を長期にわたる試験にかけ、培養された癌細胞(非特許文献6)、様々な種類の癌を持つ動物(非特許文献7)、および最終的には数多くのヒトの症例研究において、この抽出物が及ぼす影響を試験した。抽出物は、いくつかの一貫した注目すべき性質を示した。まず、抽出物が最適な濃度であると、実験室で維持された癌細胞系の増殖が停止し、健康な細胞が残った。抽出物は、マウスの癌細胞に対して有毒であったが、マウスに損傷は与えなかった。抽出物は、一連のヒトの悪性病変に抗癌作用を有することを証明したが、著しい副作用は示さなかった。これら抽出物の活性は、癌に罹っている生物の癌DNA、癌細胞、および腫瘍に対して選択的である。この選択性は、一部には、これら細胞の外膜に生ずる変化が原因で、癌細胞への抽出物の優先的な進入により引き起こされるという証拠がある(非特許文献8)。これらの実験の過程で、パオペレイラ抽出物(フラボペレイリン)(非特許文献9)およびラウウォルフィアボミトリア抽出物(アルストニン)(未公表データ)の活性は、ヒト前立腺癌細胞系(PC3)の増殖を同様の程度まで阻害することが示された。この結果は、ホルモンに応答しないPC−3のような癌細胞に対し、混合物中の活性化合物がどちらも有効であることを実証しているので、本発明の文脈においては有意である。
【0025】
腫瘍試験では、癌DNAを、乳房、肺、卵巣、神経癌、エールリッヒ腹水腫瘍細胞、KB、およHeLa、およびL細胞も含めた一連の癌組織または細胞から単離した。正常なDNAを、健康な乳房、肺、卵巣、脳、原発性腎臓、ベロ(Vero)細胞、または培養中のSTRC細胞から単離した。パオペレイラ抽出物に曝される細胞系には、u251、CCF−STTG−1 SW 1088、およびC6(脳);LoVo、CaCo−2(結腸);Sk−Hep 1(肝臓);A498(腎臓);G−361(皮膚);Es 2、Sw 626(卵巣);ZR−75−1、MCF−7(乳房);MIA PaCa2(膵臓);PC3(前立腺);およびTT(胸腺)が含まれていた。パオペレイラで試験をする正常な細胞系には、CRL 1656(脳);CCD−18Co(結腸);Clone 9(肝臓);NRK−49F(腎臓);およびCCD−97Sk(皮膚)が含まれていた。ヒト癌患者を治療するための抽出物の使用に関する事例的情報の概要は、非特許文献10に見出すことができる。
【0026】
癌細胞におけるDNA不安定化
フーリエ変換型質量分析を使用する、Malins他による最近の研究(非特許文献11)は、前立腺癌細胞のDNAが、正常な前立腺細胞のDNAとは確かに異なっていることを示していた。Malins他は、この相違を、正常なDNAに対する癌DNAでの障害の増加と呼び、これらの変化は、年齢および明らかに発癌物質への曝露に相関している。Malins他は、前立腺の前癌状態を反映する障害の中間的段階を、再現可能に検出することもできた(非特許文献12)。この前癌状態は、前立腺上皮内腫瘍(PIN)として知られる臨床状態に対応するようである。
【0027】
Malins他は、前立腺に発癌物質が存在することによって、DNAに物理的に損傷を与えて「潜在的に何十億もの変化した構造」をもたらすフリーラジカルが生成されると報告している。これらの変化の多くは、DNA二重鎖を安定化する水素結合に影響を及ぼすことになる。これは、Beljanskiによって報告されたヘリックス構造に開放部分を生成する可能性がある。
【0028】
前立腺癌予防のためのパオペレイラおよびラウウォルフィア抽出物の利用を裏付ける新規なデータ
1.アポトーシスの導入:フラボペレイリンの動作の主なメカニズム
フラボペレイリンおよびアルストリンは、構造的に関係のあるβ−カルボリンのクラスのアルカロイドである。これらは、癌細胞中の比較的開放されたDNA鎖に進入し、隣接するヌクレオチドの間に挿入され、その存在が、DNAの代謝を明らかに妨げるという証拠がある(非特許文献13)。実際に、癌細胞の不安定化DNAは、これらアルカロイドの標的であり、その最終結果は細胞死である。癌細胞に対する毒性は、パオおよびラウウォルフィア抽出物の両方が組織培養中のLNCaP前立腺癌細胞の成長阻害を示す、新しい実験で確認された(図1)。さらに、これら抽出物は、正常な前立腺細胞の一次培養物に対するよりも、LNCaP細胞に対して著しく高い毒性を示した(データは図示せず)。
【0029】
本発明者等の最近の実験は、フラボペレイリンの動作の主なメカニズムがアポトーシスの導入であるのに対し、アルストニンは、この経路の導入で比較的少ない効果を発揮することも示していた。パオペレイラ抽出物とラウウォルフィアボミトリア抽出物とは共に、PARPの切断およびカスパーゼ−3の導入により決定されたように(図2)、前立腺癌細胞系LNCaPでアポトーシスを引き起こすが、ラウウォルフィア抽出物の効果は、パオペレイラ抽出物の効果よりもかなり低かった。
【0030】
アポトーシス−プログラム化された細胞死とも呼ぶ−は、細胞の自滅を促す一体型生化学的経路である。この経路は、通常、発生中(神経系の発生中)に、および、変化した細胞(例えばウイルスに感染した細胞)から身体を保護する免疫系によって、および、DNA損傷に対する細胞反応として(破壊されないとしても、これらの細胞は癌になる可能性がある)使用される。多くの前立腺癌を含めた多くの癌では、アポトーシス導入のメカニズムは不完全なものであり、したがって通常なら自滅すべき細胞が生存し成長して、腫瘍を形成する。数多くの癌療法は、あるタイプの癌細胞にアポトーシスを導入することにより、実際に機能する。
【0031】
アポトーシスの導入は、前立腺癌研究会において中心的なテーマであり、パオペレイラおよび(著しく低い程度のラウウォルフィアボミトリアまで)抽出物は、この効果を示すことによって、潜在的な抗前立腺癌剤として極めて魅力的なものになる。
【0032】
2.アポトーシス経路、細胞周期、およびDNA損傷応答経路に対する差異に基づく効果を基準にした、フラボペレイリンおよびアルストニンの相乗作用の可能性
どちらの抽出物もアポトーシスを誘発し、かつ前立腺癌細胞に有毒であるが、蛍光活性化細胞選別によるそれらの細胞周期における動作の分析は、異なる効果を明らかにした。図3に示すように、パオペレイラ抽出物は、SubG0でLNCaP細胞の蓄積を引き起こすのに対し、ラウウォルフィアボミトリアは、G1からSへの細胞の進行を妨げる。この結果は、生化学的基準がまだ決定されていない2種の抽出物の動作メカニズムの相違を強調しているが、これはおそらく、フラボペレイリンとアルストニンの物理的構造の相違に基づいている。1つの可能性は、異なる経路によって(例えば、p53依存性およびp53非依存性)アポトーシスを誘発する可能性があることであり、別の可能性は、いくらか異なる動態で機能する可能性があることである。その理由とは無関係に、この活性の相違には治療上の価値があり、2種の抽出物の組合せには補完的に動作する可能性があり、すなわちこれらの抽出物は、抗癌作用において潜在的に相乗的である。併用療法は、癌治療にしばしば使用され、単一の抗癌剤だけを使用する場合よりも著しい利点をもたらすと広く考えられている。
【0033】
これら2種の抽出物が前立腺癌細胞に及ぼす影響についてさらに掘り下げるため、3つの異なる生化学的経路、すなわちアポトーシス、細胞周期、およびDNA損傷に属する3組の異なるヒト遺伝子を入れたアレイを使用する、一連のマイクロアレイアッセイを実施した。それぞれの場合において、このアッセイ用のRNAをLNCaP細胞から単離し、これを抽出物に24時間曝した。これらマイクロアレイ実験から得られたデータを、表Iにまとめて示す。付属書類を参照されたい。実時間PCRは、これらアッセイで観察された変化の有効性をスポットチェックするのに使用したことに留意されたい。
【0034】
これらデータを分析し、パオおよびラウウォルフィア抽出物がこれら複雑な経路に及ぼす効果について首尾一貫した記述を総合的に取り扱うプロセスが進行しており、追加の実験が必要であろうが、2種の抽出物が3つのマイクロアレイすべてにおいて異なる応答を誘発させる事実を強調するいくつかの観察を行うことができる。例えば、DNA損傷応答アレイでは、パオ抽出物が、14種の遺伝子(太字で示す)の発現に対して潜在的に著しい効果を発揮するのに対し、ラウウォルフィア抽出物は、30種の転写物に対して潜在的に著しい応答を得る。より厳密な検査では、両方の抽出物が、わずか4種の一般的な遺伝子(ATM、DDIT3、ERCC1、およびPDCD8)の発現に著しい効果を発揮することを明らかにしている。さらに注目すべき点は、両方の抽出物から影響を受けた4種の遺伝子の中で、2種だけが同じ方法で影響を受けることであり、すなわちDDIT3およびERCC1は、どちらもアップレギュレートされる。他の2種のマイクロアレイの分析も、パオペレイラおよびラウウォルフィアボミトリア抽出物に関する多岐にわたる結果を明らかにしており、その補完的効果を得るために、これら抽出物を組み合わせた使用を強力に支持している。
【0035】
3.フラボペレイリンおよびアルストニンは、異種移植動物モデルの前立腺癌腫瘍に対して活性である
ヒト腫瘍が、無胸腺マウス(例えばBalb/c、nu/nu)で異種移植としてヒト腫瘍が成長する能力は、ヒト癌の療法に対する生物学的応答を研究するための生体内(in vivo)モデルに有用性をもたらす。最初に首尾よく行われたヒト腫瘍の無胸腺マウスへの異物移植以来、多くの種々のヒト腫瘍細胞系(例えば乳房、肺、尿生殖器、胃腸、頭頚部、膠芽細胞種、骨、および悪性メラノーマ)がヌードマウスに移植され、かつ首尾よく成長させてきた。この系の使用により、哺乳類、すなわちヒトにとって細胞ベースのアッセイよりも良好なモデルである哺乳類の、LNCaP細胞の前立腺癌異種移植に対し、本発明の化合物の活性の分析が可能になった。いくつかの試験は、化合物の活性レベル、特異性および効果を決定するのに使用することができ、この場合、腫瘍体積および免疫組織化学が最終目的である。
【0036】
パオペレイラ抽出物を使用して、腫瘍サイズ(立方ミリメートル)を測定しこれを時間(日)に対してプロットする、異種移植実験の結果のグラフを、図4Aに示す。日用量が10および20mg/kgのパオペレイラ抽出物は、対照動物および1日当たり50mg/kgで治療した動物に比べ、統計的に有意な低下を腫瘍体積に引き起こした。図4Bに示す対数変換は、結果が2つのクラスに分かれることを明らかに示している。ラウウォルフィアボミトリア抽出物を使用した、異種移植実験の結果のグラフを図7に示す。この場合、抽出物の3種の用量すべてが、対照に比べて統計的に有意な低下を腫瘍細胞に引き起こした[p<0.0001]。最後に、動物から除去した腫瘍の切片を使用する免疫組織化学的アッセイのデータは、パオの動作メカニズムが投薬量依存性のアポトーシス誘導であることを確認した。TUNEL染色アッセイの結果を図5に示し、これに対応する統計データを図6に示す。BrdU染色アッセイでは、一貫した結果が得られた(データは図示せず)。ラウウォルフィアボミトリア実験に関する同様の免疫組織化学については、現在進行中である。
【0037】
腫瘍体積を減少させる際のこれら抽出物の劇的な効果は、これらの実験における動物の健康が、いかなる不都合な方法によっても他に損なわれるものではないという、注目すべき事実にも照らして考慮しなければならない。例えば、治療されたマウスおよび対照マウスの体重は、実験の過程全体を通して著しい相違を示さない。両方の抽出物の抗前立腺癌作用は、マイナスの副作用がないことも併せて、本発明で記載される特許請求の範囲に関して強力な科学的根拠を提供する。
【0038】
配合および投与
フラボペレイリンおよびアルストニンの組合せは、医薬品組成物として配合することができる。この組合せは、医薬品キットに含めることができる。治療される被験者、投与形態、および望まれる治療タイプ、例えば防止、予防、治療に応じて、フラボペレイリンおよびアルストニンの組合せをこれらパラメータに合わせて配合する。そのような技法の概要は、非特許文献14に見出される。
【0039】
一般に、治療または予防で使用する場合、フラボペレイリンおよびアルストニンの混合物を、単独でまたはその他の化学療法剤化合物と組み合わせて使用することができる。フラボペレイリンおよびアルストニンの混合物は、単独でまたはその他の医薬品として活性な化合物と組み合わせて、1回にまたは複数回に分けて投与することができる。混合物である配合物は、全身投与に適した手法で調製することができる。全身配合物には、注射用に設計されたもの、例えば筋肉内、静脈内、または皮下注射用に設計されたものが含まれ、あるいは経皮、経粘膜、または経口投与用に調製することができる。配合物は一般に、希釈剤、ならびにある場合にはアジュバント、緩衝液、保存剤などを含むことになる。フラボペレイリンおよびアルストニン混合物は、リポソーム組成物中またはミクロエマルジョンとして、従来の技法を使用して投与することもできる。
【0040】
経口投与する場合、本発明のフラボペレイリンおよびアルストニンの組合せは、適切な腸溶コーティングを使用して、胃の中で分解しないようにすることができる。
【0041】
本発明で有用な、混合物の投与および配合の手法は、状態の性質、状態の重症度、治療される特定の被験者、および医師の判断に依存することになり、配合は投与形態に依存することになる。本発明の混合物は小分子を含むので、錠剤、カプセル、シロップなどを提供するように適切な医薬品賦形際と配合することにより、経口投与によって都合良く投与される。経口投与に適した配合物は、緩衝液や着香剤などの少量の成分を含んでもよい。典型的な場合、配合物中の活性成分の量は、全配合物の1%〜99%の範囲内になるが、担体に応じて幅広いバリエーションが可能である。適切な担体には、スクロース、ペクチン、ステアリン酸マグネシウム、ラクトース、落花生油、オリーブ油、水などが含まれる。
【0042】
混合物は、静脈内、筋肉内、皮下、または腹腔内注射を含めた注射によって、投与してもよい。そのような使用に典型的な配合物は、ハンクス液やリンガー液などの等張性ビヒクルに溶かした液体配合物である。
【0043】
適切な代替の配合物には、リポソーム配合物、遅延放出配合物なども含まれる。
【0044】
任意の適切な配合物を使用してよい。当技術分野で知られている配合物の概要は、非特許文献14に見出される。このマニュアルへの参照は、当技術分野で日常的なことである。
【0045】
本発明の化合物の投薬量は、患者ごとに異なることになるいくつかの要因に依存する。
【0046】
経口剤形には、カプセルおよび錠剤が含まれる。カプセルまたは錠剤は、容易に配合することができ、嚥下し易くすることができる。錠剤は、適切な担体、結合剤、潤滑剤、希釈剤、崩壊剤、着色剤、着香剤、流動誘発剤、または融解剤を含有することができる。錠剤は、任意選択で1種または複数の追加の成分と共に、圧縮または成型によって作製することができる。圧縮錠剤は、活性成分を、任意選択で結合剤(例えばゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えばデンプングリコール酸ナトリウム、架橋型カルボキシメチルセルロース)、表面活性剤、または分散剤と混合した易流動形態(例えば粉末、顆粒)に圧縮することによって、調製することができる。適切な結合剤には、デンプン、ゼラチン、グルコースまたはβラクトースなどの天然糖、コーン甘味料、アカシア、トラガカントまたはアルギン酸ナトリウムなどの天然および合成ゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックスなどが含まれる。これらの剤形で使用される潤滑剤には、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが含まれる。崩壊剤には、例えば、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどが含まれる。成型錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化活性成分の混合物を、適切な機械で成型することにより作製することができる。
【0047】
錠剤は、任意選択で被覆しまたは刻み目を入れることができ、活性成分の遅延放出または制御放出が行われるように配合することができる。錠剤は、胃以外のその他の腸の一部で放出がなされるように、任意選択で腸溶コーティングを施すことができる。
【0048】
上述のように、フラボペレイリンおよびアルストニン混合物は、キット形態に含めることができる。混合物は、医薬品として使用するために配合されると考えられる。キットは、治療上有効な量の混合物を単回剤形中に含んだ医薬品形態の混合物を含有する、1種または複数の容器を含むことができる。そのようなキットは、望むなら、当業者に容易に理解されるように、例えば容器などの様々な従来の医薬品キット構成要素の1種または複数を、1種または複数の医薬品として許容される担体、追加の容器などと共にさらに含むことができる。例えば、折込みとしてまたラベルとして印刷された使用説明書などの使用説明書、使用説明書で指示される量の投与すべき成分、投与のための指針、および/または追加の成分とさらに混合するための指針も、キットに含めることができる。
【0049】
【表1】

【0050】
【表2】

【0051】
【表3】

【0052】
【表4】

【0053】
【表5】

【0054】
【表6】

【0055】
【表7】

【0056】
【表8】

【0057】
【表9】

【0058】
【表10】

【0059】
【表11】

【0060】
【表12】

【0061】
【表13】

【0062】
【表14】

【0063】
【表15】

【0064】
【表16】

【0065】
【表17】

【0066】
【表18】

【0067】
【表19】

【0068】
【表20】

【0069】
【表21】

【0070】
【表22】

【0071】
【表23】

【0072】
【表24】

【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1A】ラウウォルフィアおよびパオ抽出物で治療した後の、LNCaP細胞成長分析の結果を示す図である。
【図1B】ラウウォルフィアおよびパオ抽出物で治療した後の、LNCaP細胞成長分析の結果を示す図である。
【図2A】PARP切断およびカスパーゼ−3活性に関し、24時間後のラウウォルフィアおよびパオ抽出物によるLNCaPのアポトーシスの誘導を示す図である。
【図2B】PARP切断およびカスパーゼ−3活性に関し、24時間後のラウウォルフィアおよびパオ抽出物によるLNCaPのアポトーシスの誘導を示す図である。
【図3】FACSによる細胞周期分析を示す図である。
【図4A】前立腺細胞腫瘍成長実験の結果を示す図である。
【図4B】前立腺細胞腫瘍成長実験の結果を示す図である。
【図5A】TUNEL染色アッセイの結果を示す図である。
【図5B】TUNEL染色アッセイの結果を示す図である。
【図5C】TUNEL染色アッセイの結果を示す図である。
【図5D】TUNEL染色アッセイの結果を示す図である。
【図6】TUNEL染色アッセイに関する対応する統計データを示す図である。
【図7】LNCap腫瘍異種移植成長の抑制を例示する実験結果を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前癌状態または前立腺癌に罹り易いかまたはこれらを有することが疑われる被験者に、有効量のフラボペレイリンおよびアルストニンの混合物を投与するステップを含むことを特徴とする、前立腺癌を治療しまたはその発症を遅らせるための方法。
【請求項2】
フラボペレイリンおよびアルストニンは、天然抽出物に別々に含有されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
天然抽出物は、それぞれ、パオペレイラ(Pao Pereira)およびラウウォルフィアボミトラ(Rauwolfia Vomitora)から誘導されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
パオペレイラ(Pao Pereira)の抽出物はフラボペレイリンを含有し、ラウウォルフィアボミトリア(Rauwolfia Vomitoria)の抽出物はアルストニンを含有することを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
比X:Yで組み合わされていることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
フラボペレイリンおよびアルストニンは合成のものであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
フラボペレイリンおよびアルストニンは、精製された形であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
混合物は、被験者へのフラボペレイリンとアルストニンの個別投与によって得られることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
被験者は、高リスクグループに入っていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
高リスクグループは、高いPSA数、BPH(良性前立腺肥大)の症状、または前立腺上皮内腫瘍(PIN)の症状を持つ被験者を含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
被験者は、前立腺癌と診断されるが、より低いグリーソンスコアによって証明されるように非侵襲性腫瘍を持つことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
被験者は、手術、化学療法、凍結療法、または放射線を含めた癌療法を受けていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
量は、BPH(良性前立腺肥大)の症状を軽減しまたは高いPSAレベル値を低下させるのに十分であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
投与は経口であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
経口投与は、錠剤またはカプセルを介することを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
有効量は、癌細胞にアポトーシスを誘導するのに十分であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
有効量のフラボペレイリンおよびアルストニンの混合物を含むことを特徴とする、前立腺癌を治療するための組成物。
【請求項18】
フラボペレイリンおよびアルストニンは、天然抽出物中に別々に含有されることを特徴とする請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
有効量は、BPH(良性前立腺肥大)の症状を軽減しまたは高いPSAレベル値を低下させるのに十分であることを特徴とする請求項17に記載の組成物。
【請求項20】
経口投与に適した形であることを特徴とする請求項17に記載の組成物。
【請求項21】
形は、錠剤またはカプセルであることを特徴とする請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
天然抽出物は、それぞれ、パオペレイラ(Pao Pereira)およびラウウォルフィアボミトラ(Rauwolfia Vomitora)から誘導されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項23】
パオペレイラ(Pao Pereira)の抽出物はフラボペレイリンを含有し、ラウウォルフィアボミトリア(Rauwolfia Vomitoria)の抽出物はアルストニンを含有することを特徴とする請求項18に記載の組成物。
【請求項24】
抽出物は、比X:Yで組み合わされることを特徴とする請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
有効量は、癌細胞にアポトーシスを誘導するのに十分であることを特徴とする請求項17に記載の組成物。
【請求項26】
フラボペレイリンおよびアルストニンは合成のものであることを特徴とする請求項17に記載の組成物。
【請求項27】
フラボペレイリンおよびアルストニンは、精製された形であることを特徴とする請求項17に記載の組成物。
【請求項28】
請求項17に記載の組成物を含むことを特徴とするキット。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−538093(P2007−538093A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−527434(P2007−527434)
【出願日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【国際出願番号】PCT/US2005/017541
【国際公開番号】WO2005/112964
【国際公開日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(506387672)ナチュラル ソース インターナショナル (1)
【Fターム(参考)】