説明

加熱調理器

【課題】焼き過ぎを防止し美味しく、調理時間を短くでき、調理することに対して満足のいく加熱調理器を提供すること。
【解決手段】ヒータの熱輻射量を検出してヒータの熱輻射量制御を行い、加熱室1内を送風機13により換気するとともに、送風機13の運転停止中は、換気促進しないよう排気出口51に向かって下方向に排気通路14を形成することで、換気による加熱室内からの放熱や温度低下を防ぐので、短時間予熱や短時間昇温が可能となる。そして調理時には、ヒータの通電率を高くして輻射熱による効果を高くし、また安定した加熱室1内温度を実現し、安定して高い調理性能を発揮し、調理時間の短い加熱調理器を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒータを備えた加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の加熱調理器は一般的に、加熱室内にヒータを備え、加熱室内に被加熱物を載置し、加熱室内の温度が一定になるようにヒータを温度調節器により制御して加熱していた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−14619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
被加熱物の焼け具合などの出来上がりや調理時間は、加熱室内の温度とヒータからの輻射熱でほぼ決定される。加熱室内の温度は被加熱物の種類により最適の温度が決定される。
【0005】
被加熱物である食品の種類によっても異なるが、早くから焦げ目がつき過ぎないようにしたいものと、肉調理のような表面に素早く焦げ目をつけて内部の旨味を逃さないように加熱したいものとがある。焦げ目を早くつけるように加熱するには、加熱の初期に輻射熱の強い加熱が必要で、良い出来映えの調理を可能にするには、加熱初期の輻射熱を制御してやらなければならない。
【0006】
また、調理時間を短くするためにはヒータからの輻射熱を高めることが有効である。そして輻射熱は、ヒータ表面の絶対温度の4乗に比例することは周知である。従って、輻射熱を高めるためには、ヒータがより連続的に通電される状態、すなわち、ヒータの通電率を上げてヒータを高温に維持することが有効である。
【0007】
しかしながら、前記従来の構成では、ヒータは加熱室内の温度が一定になるように温度調節器で制御されているので、輻射熱を制御することができなかった。そのため、焦げ目をきれいにつけ、美味しく調理することに対して満足のいくものではないという課題を有していた。
【0008】
また、庫内温度が上昇してしまうと、ヒータが制御されて通電量が下がる。加熱調理器の種類、加熱室内の温度などによっても異なるが、一般的には、加熱室内の温度を、例えば、280℃に保つ場合のヒータは、25〜30%といった低い通電率になる。
【0009】
これにより、ヒータの温度が下がるため、ヒータからの輻射熱が下がり調理性能の低下、すなわち、調理時間が延長する。従って、輻射熱が比較的低い状態で動作し、調理時間を短くできないという課題を有していた。
【0010】
そして、庫内温度を280℃に保つ場合のヒータ通電率の制御方法として、例えば、上下20degのディファレンシャルを取ったオンオフ制御、すなわち、庫内温度が300℃を超えればヒータへの電源を遮断、260℃を下回れば電源供給といった制御方法を用いた場合には、庫内温度260℃近辺のときに加熱調理開始になるとヒータ温度がかなり低下していて、輻射熱が小さくなってしまう。
【0011】
一方、庫内温度がヒータ電源遮断時の300℃近辺で加熱調理を開始すると、ヒータ温度が最高レベルにあり輻射熱が大きくなり焦げ目がつきやすいことになる。加熱調理器の条件にもよるが、この程度のディファレンシャルの場合、およそ数十秒から2〜3分の間隔でヒータへの電源遮断と電源供給が繰り返されており、すなわち、この時間間隔で輻射熱が大きくなったり小さくなったりして、調理開始のタイミングによって調理性能が安定しないという課題もあった。
【0012】
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、調理性能の大幅に向上した加熱調理器を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記従来の課題を解決するために、本発明の加熱調理器は、加熱室内の食品を加熱調理するためのヒータの熱輻射量を検出するヒータ輻射量検出手段と、加熱室内の温度を検出する庫内温度検出手段と、加熱室内の空気を換気するための換気手段と、ヒータの加熱量と換気手段の運転とを制御する制御手段とを備え、換気手段の運転停止中においても排気の上昇気流発生による換気促進が発生しないように換気手段を構成したものである。
【0014】
これによって、換気手段の停止中において、換気による加熱室内からの放熱や温度低下を防ぎ、ヒータによる加熱で加熱室内を効果的に昇温できるので、短時間予熱や短時間昇温が可能となる。
【0015】
また、ヒータの熱輻射量を検出してヒータの熱輻射量制御を正確かつ安定して行い、熱輻射量を最大限に出力できるよう制御することができるため、安定して高い調理性能を発揮でき、輻射熱を高めて調理時間を短くすることもできる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の加熱調理器は、加熱室内の温度が所定値よりも低い予熱時など、制御手段による換気手段の停止中は、加熱室内の換気が自然に促進されない構成になっているので、換気による加熱室内からの放熱や温度低下を防ぎ、ヒータによる加熱で加熱室内を効果的に昇温できるので、短時間予熱や短時間昇温が可能となる。
【0017】
そして、調理時には、加熱室内の温度調節を換気手段の運転によって制御しつつ、ヒータの熱輻射量を検出してヒータの熱輻射量制御を行い、熱輻射量を正確かつ安定して最大限に出力できるよう制御することができる。
【0018】
そして、庫内温度を素早く安定させることで安定して高い調理性能を発揮でき、輻射熱を高めて調理時間を短くすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態1の加熱調理器の側面断面図
【図2】本発明の実施の形態1の加熱調理器を運転するときの使用者と制御手段10の動作を示すフローチャート
【図3】本発明の実施の形態1の加熱調理器を運転するときの制御手段10の動作を示すフローチャート
【図4】本発明の実施の形態1の加熱調理器を運転するときの制御手段10の動作を示すフローチャート
【図5】本発明の実施の形態2の加熱調理器の側面断面図
【発明を実施するための形態】
【0020】
第1の発明は、食品を加熱する加熱室と、前記加熱室内の温度を検出する庫内温度検出手段と、加熱調理するためのヒータと、前記ヒータの熱輻射量を検出するヒータ輻射量検出手段と、加熱室内の空気を換気するための換気手段と、前記ヒータの加熱量と前記換気手段の運転とを制御する制御手段とを備え、前記換気手段は、運転停止中においても排気の上昇気流発生による換気促進が発生しないように構成したものである。
【0021】
これにより、加熱室内の温度が所定値よりも低い予熱時など、制御手段による換気手段の停止中において、加熱室内の換気が自然に促進されない構成になっているので、換気による加熱室内からの放熱や温度低下を防ぎ、ヒータによる加熱で加熱室内を効果的に昇温できるので、短時間予熱や短時間昇温が可能となる。
【0022】
そして、調理時には、加熱室内の温度調節を換気手段の運転によって制御しつつ、ヒータの熱輻射量を検出してヒータの熱輻射量制御を行い、熱輻射量を正確かつ安定して最大限に出力できるよう制御することができる。
【0023】
よって、肉調理やトーストなどの焼き調理において、理想に近い焼き方とされる一定温度による均一な焼調理ができる。そして、庫内温度を素早く安定させることで安定して高い調理性能を発揮でき、輻射熱を高めて調理時間を短くすることもできる。
【0024】
第2の発明は、特に第1の発明において、ヒータを加熱室内の上部と下部のそれぞれに食品を挟むように設け、上ヒータと下ヒータの各々に上ヒータ輻射量検出手段と下ヒータ輻射量検出手段とを備えて、上ヒータと下ヒータの各々のヒータ加熱量を制御するようにしたものである。
【0025】
これにより、加熱室内の温度調節を換気手段の運転によって制御しつつ、加熱室昇温のための換気手段停止中には加熱室換気の自然気流をも停止できるので、加熱室の短時間昇温ができる。
【0026】
また、食品の厚みや食品とヒータとの距離が変化しても、上ヒータと下ヒータの各々の熱輻射量を検出してヒータの熱輻射量制御を行い、各々のヒータ熱輻射量を正確かつ安定して最大限に出力できるよう制御することができるので、安定した庫内温度の条件でヒータの熱輻射量を直接制御する加熱調理が可能となる。
【0027】
このため、上ヒータと下ヒータの各々のヒータからの輻射熱を制御して安定して高い調理性能を発揮でき、輻射熱を高めて調理時間を短くすることもできる。
【0028】
第3の発明は、特に第1または第2のいずれか1つの発明において、本体の外部へ開口する排気出口に加熱室から連通する排気通路を備え、換気手段は前記排気通路に設けた送風機であり、排気通路の気流が上方気流を形成して換気促進しないよう、少なくとも排気出口近傍は排気出口に向かって下方向に排気通路を形成したものである。
【0029】
これにより、加熱室換気の自然気流が生じないようにし、換気手段停止時に加熱室の短時間昇温が可能となる。そして、換気手段の運転制御によって、加熱室内の温度調節を精度よく安定させることができ、ヒータの熱輻射量を検出してこの熱輻射量を正確かつ安定して最大限に出力できるよう制御することができるので、安定した庫内温度の条件でヒータの熱輻射量を直接制御する加熱調理が可能となる。
【0030】
このため、ヒータからの輻射熱を制御して安定して高い調理性能を発揮でき、輻射熱を高めて調理時間を短くすることもできる。
【0031】
第4の発明は、特に第1または第2のいずれか1つの発明において、本体の外部へ開口する排気出口に加熱室から連通する排気通路を備え、換気手段は前記排気通路に設けた送風機であり、換気用の前記排気通路に通路遮蔽手段を備えたものである。
【0032】
これにより、通路遮蔽手段により換気手段停止時には排気通路を遮蔽できるので、排気通路内の自然気流による加熱室内の換気促進が発生せず、加熱室の短時間昇温が可能となる。
【0033】
そして、換気手段の運転制御によって、加熱室内の温度調節を精度よく安定させることができ、ヒータの熱輻射量を検出してこの熱輻射量を正確かつ安定して最大限に出力できるよう制御することができるので、安定した庫内温度の条件でヒータの熱輻射量を直接制御する加熱調理が可能となる。
【0034】
このため、ヒータからの輻射熱を制御して安定して高い調理性能を発揮でき、輻射熱を高めて調理時間を短くすることもできる。
【0035】
第5の発明は、特に第1〜第4のいずれか1つの発明のヒータ輻射量検出手段をヒータに接触させて設けた熱電対にしたものである。
【0036】
これにより、発熱部の温度を直接測定するような高温での使用においても耐久性と繰り返し信頼性に優れ、ヒータの熱輻射量をヒータ温度によって確実に検出してヒータの熱輻射量制御を行い、熱輻射量を正確かつ安定して最大限に出力できるよう制御することができる。
【0037】
そして、加熱室内の温度調節を換気手段の運転によって制御するので、安定した庫内温度の条件でヒータの熱輻射量を直接制御する加熱調理が可能となり、ヒータからの輻射熱を制御して安定して高い調理性能を発揮でき、輻射熱を高めて調理時間を短くすることもできる。また、ヒータの最高温度を制限するように制御することも可能になるので、ヒータ温度が過度に上昇することを防いでヒータの劣化を防止できる。
【0038】
第6の発明は、特に第1〜第4のいずれか1つの発明のヒータ輻射量検出手段を赤外線等の波長を検出する赤外線検出器にしたものである。
【0039】
これにより、赤外線検出器によって確実にヒータの熱輻射量を直接検出することができるため、熱輻射量を正確かつ安定して最大限に出力できるよう制御することができる。よって、換気手段の運転制御による加熱室内の温度調節と併せて、安定した庫内温度の条件でヒータの熱輻射量を直接制御する加熱調理が可能となり、ヒータからの輻射熱を制御して安定して高い調理性能を発揮でき、輻射熱を高めて調理時間を短くすることもできる。
【0040】
また、赤外線検出器によってヒータの表面温度を非接触で検出することができるため、ヒータの最高温度を制限するように制御することも可能になり、ヒータ温度が過度に上昇することを防いでヒータの劣化を防止できる。
【0041】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0042】
(実施の形態1)
本発明の第1の実施の形態を、図1から図4を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態1における加熱調理器の側面断面図である。
【0043】
図1において、加熱調理器の本体50の加熱室1内には上ヒータ2と下ヒータ3が設けられ、網4の上に載せられた食品5を上ヒータ2と下ヒータ3とで挟むように加熱する。
【0044】
加熱室1の後方にはマイクロ波を発生するマグネトロン6が設けられ、マイクロ波と上下のヒータの輻射熱や対流熱との少なくともいずれかを供給して、食品を加熱処理することができるようになっている。
【0045】
上ヒータ2には、その表面に接触するように上ヒータ熱電対7が設けられ、マグネトロン6からのマイクロ波の影響を受けないように、金属管で覆われて上ヒータ2のヒータ輻射量検出手段を構成している。
【0046】
また、下ヒータ3の表面には下ヒータ熱電対8が同様に設けられてヒータ輻射量検出手段となっている。加熱室1の壁面には庫内温度検出手段であるサーミスタ9が固定されており、上ヒータ熱電対7と下ヒータ熱電対8とサーミスタ9は、マイクロコンピュータで構成される制御手段10に電気的に接続される。それぞれの出力に基づき、上ヒータ2と下ヒータ3への通電を制御して加熱量を加減制御できるようになっている。
【0047】
マグネトロン6より発生したマイクロ波を受ける位置には、電波撹拌手段としての回転アンテナ11が設けられている。そして、マグネトロン6からのマイクロ波を、回転アンテナ11に照射することにより、この回転アンテナ11によってマイクロ波を加熱室1内に撹拌しながら供給するようになっている。
【0048】
なお、マグネトロン6や回転アンテナ11は、加熱室1の後方と上面に設けているが、これに限らず加熱室1底部や側面側に設けることもできる。
【0049】
加熱室1内の側壁の上部に設けられた排気口12は、加熱室1内の空気を換気するために、本体50の外部と連通するよう設けられた排気出口51へと、換気手段である送風機13を介して排気通路14でつながっている。
【0050】
送風機13は、制御手段10によって供給される電力が制御されて回転数が変化し、この回転数の制御によって風量制御できるようになっている。そして、送風機13上流の排気通路14内には臭気除去手段である触媒15が配置され、加熱室1内の空気は上ヒータ2の近傍を通るときに加熱された後に、触媒15の作用でそこに含まれる臭気成分を分解・除去した後、本体50の外に排出される。
【0051】
以上の構成の加熱調理器の基本動作について説明する。図2から図4は、加熱調理器を運転するときの使用者と制御手段10の動作を示すフローチャートである。以下、図2および図3、図4を参照しながら、使用者が、本発明の加熱調理器を用いて食品の加熱調理を行うときの制御手段10の動作について説明する。
【0052】
まず、使用者は、入力操作部(図示せず)を操作して予熱の有無を選択する(ステップS101)。
【0053】
なお、ここでいう予熱とは、食品4を加熱室1内で加熱調理する前に、加熱室内を所定温度まで昇温しておく操作のことであり、同じ所定温度で食品を入れ替えつつ連続して複数回の加熱調理をする場合は、前回の加熱調理終了後に食品4を取り出すことで加熱室1内の温度が低下した場合、次回の調理前に加熱室内を所定温度まで使用者の操作なく昇温しておく動作も含まれる。
【0054】
予熱ありの加熱調理を使用者によって選択されると、制御手段10は、予熱運転を開始
させ(S102)、上ヒータ2と下ヒータ3の加熱量制御を後述のヒータ温度制御サブルーチンに従って行い(S103)、送風機13の回転数制御を後述の加熱室温度制御サブルーチンに従って行う(S104)。
【0055】
サーミスタ9の出力から加熱室1内の温度tcが所定の庫内設定温度(例えば、使用者が設定した予熱300℃)に到達した場合に、ヒータ温度制御サブルーチンと加熱室温度制御サブルーチンを繰り返すループを抜けて、予熱完了と判定して報知する(S105)。
【0056】
このときのヒータ温度制御(S103)は、図3に示すように、まずヒータ輻射量検出手段である上ヒータ熱電対7と下ヒータ熱電対8とのそれぞれの出力から、ヒータ温度thを検出し(S301)、ヒータ温度thがあらかじめ記憶していた所定の設定温度th0(例えば、600℃)になっているか比較する(S302)。
【0057】
ただし、制御の安定性を向上するためにステップS302においてディファレンシャルΔ(例えば、Δ=2deg)を設け、ヒータ温度thが設定温度th0−Δ(598℃)より低いth<th0−Δの場合と、逆にヒータ温度thが設定温度th0+Δ(602℃)より高いth>th0+Δの場合、およびヒータ温度が設定温度に等しくなったと判定するth0−Δ≦th≦th0+Δの3条件でここでは比較判定する。
【0058】
この後、ヒータ温度が設定温度より低いth<th0−Δの場合はS303以下の条件付きで加熱量を増加し、ヒータ温度が設定温度より高いth>th0+Δの場合は加熱量を減少(S308)し、それ以外は、ヒータ温度が設定温度に等しくなったと判定して加熱量の増減をしないという、ヒータ温度thと目標温度である設定温度th0の偏差を元にした比例制御(P制御)が基本のフィードバック制御を用いて加熱量制御をしている。
【0059】
すなわち、ヒータ温度が設定温度より低いth<th0−Δの場合は、サーミスタ9の出力から庫内温度tcを検出し(S303)、庫内温度tcが設定温度tc0(予熱300℃)を超えているか比較する(S304)。
【0060】
庫内温度tcが設定温度tc0より大きくなっていない場合は、上ヒータ2と下ヒータ3への通電率をそれぞれ増加することで加熱量を増加制御し(S305)、ヒータ温度制御のサブルーチンを抜ける。
【0061】
ステップS304で庫内温度tcが設定温度tc0より大きいtc>tc0の場合は送風機13への供給電力(通電率)から送風機回転数が最大になっているか確認し(S306)、回転数が最大でない場合は上ヒータ2と下ヒータ3への通電率をそれぞれ増減せず維持してヒータ温度制御のサブルーチンを抜ける。
【0062】
ステップS306で送風機13の回転数が最大になっている場合は、上ヒータ2と下ヒータ3への通電率をそれぞれ減少して(S307)、ヒータ温度制御のサブルーチンを抜ける。
【0063】
逆に、ステップS302でヒータ温度が設定温度より高いth>th0+Δの場合は加熱量を減少し(S308)、ヒータ温度制御のサブルーチンを抜ける。一方、ヒータ温度が設定温度に等しくなった場合は加熱量の増減をしないで、ステップS302からそのままヒータ温度制御のサブルーチンを抜ける。
【0064】
加熱室温度制御(S104)は、図4に示すように、庫内温度検出手段であるサーミスタ9の出力から庫内温度tcを検出し(S401)、庫内温度tcが設定温度tc0(予
熱300℃)になっているか比較する(S402)。
【0065】
このステップS402でも制御の安定性を向上するためにディファレンシャルΔを設け、tc<tc0−Δ、tc>tc0+Δ、および庫内温度が設定温度に等しくなったと判定するtc0−Δ≦tc≦tc0+Δの3条件で比較判定している。
【0066】
ステップS402において、庫内温度tcが設定温度tc0より低いtc<tc0−Δの場合は、送風機13の回転数を減少させて(S403)加熱室1の換気風量を減らすことで加熱室内からの放熱や温度低下を少なくする。
【0067】
これにより、上ヒータ2と下ヒータ3からの加熱効果が相対的に大きくなり、加熱室1内の温度上昇が促進されるようになり、ステップS403から加熱室温度制御のサブルーチンを抜ける。
【0068】
このとき、庫内温度tcが設定温度tc0よりも大きく低い場合は、送風機13の回転数制御によって、送風機13を停止させることが必要になる。送風機13を停止させることで換気量が最小になって加熱室1の温度上昇速度が最大になる。したがって、加熱室1内を素早く昇温させたい場合は送風機13を停止させるとともに換気量をゼロにする必要がある。
【0069】
逆に、ステップS402で庫内温度tcが設定温度tc0より高いtc>tc0+Δの場合は送風機13の回転数を増加し(S404)、加熱室温度制御のサブルーチンを抜ける。一方、庫内温度が設定温度に等しくなった判定のtc0−Δ≦tc≦tc0+Δの場合は、ステップS402からそのまま加熱室温度制御のサブルーチンを抜ける。
【0070】
このステップS403、あるいは、S404における送風機13の回転数の制御も、P制御を用いたフィードバック制御をおこなっている。なお、ヒータ加熱量のフィードバック制御と送風機回転数のフィードバック制御の両者とも、P制御だけでなく、偏差を元にした公知のPID制御などを用いたものにしてもよい。
【0071】
ここでの制御定数である比例ゲインや積分係数や微分係数は、制御の応答性と安定性を両立するための最適な値を予め設定しておく必要がある。またフィードバック制御は、PI制御でもファジーやニューロ制御でもよい。
【0072】
このようなヒータ加熱量と送風機回転数のフィードバック制御が行われた後、庫内温度tcが設定温度tc0(300℃)と等しいと判定されない間は、再びヒータ加熱量と送風機回転数のフィードバック制御を繰り返し、庫内温度tcが設定温度tc0と等しいと判定されるとこのループを抜けて、予熱完了と判定して報知するのである(S105)。
【0073】
使用者が予熱完了を確認すると、被加熱物である食品5を加熱室1内の網4の上に載せ、開閉扉16を閉じる(S106)。入力操作部(図示せず)を操作して加熱方法、加熱調理時間、加熱温度等の諸設定を行い、スタートボタンを押下すると、制御手段10の動作によって自動的に加熱調理が開始される(S107)。
【0074】
一方、ステップS101において、予熱なしの加熱調理を使用者によって選択されると、制御手段10は予熱運転を開始させずに、使用者の次の操作を待つ。そして使用者が食品5を加熱室1内に投入し、開閉扉16を閉じる(S108)。次に入力操作部を操作して加熱方法、加熱調理時間、加熱温度等の諸設定を行い、スタートボタンを押下すると、制御手段10の動作によって自動的に予熱なしの加熱調理が開始される(S109)。
【0075】
次のステップS110およびS111においては、S103と同じヒータ温度制御サブルーチンおよびS104と同じ加熱室温度制御サブルーチンに従って、制御手段10は上ヒータ2と下ヒータ3の加熱量制御および送風機13の回転数制御を行う。
【0076】
このヒータ温度制御(S110)と加熱室温度制御(S111)を両者行う加熱調理時間が入力時の設定時間を経過すると、ヒータ温度制御サブルーチンおよび加熱室温度制御サブルーチンを繰り返して温度を維持する加熱調理のループを抜けて、調理終了の報知を行い(S112)、換気手段である送風機13への電源供給を停止して運転停止し(S113)、終了する。
【0077】
ここで、上ヒータ2と下ヒータ3のそれぞれは上ヒータ熱電対7と下ヒータ熱電対8のそれぞれの出力から別々の温度thを有するものである。
【0078】
そして、特に予熱中においては、下ヒータ3の温度が上ヒータ2の温度より高温になるように、下ヒータ熱電対8に対する設定温度th0下=600℃に対して、上ヒータ熱電対7に対する設定温度は低い温度に予め記憶されており(例えば、th0上=th0下−100℃=500℃)、このそれぞれの設定温度th0上とth0下に基づき、制御手段10は上ヒータ2と下ヒータ3の加熱量をフィードバック制御行っている。
【0079】
このように、予熱中は、上ヒータ熱電対7と下ヒータ熱電対8のそれぞれの出力信号に基づき、下ヒータ3の温度(ここでは、例えば、600℃)が上ヒータ2の温度(同500℃)よりも高温になるように制御するようにしたことにより、加熱室1の下方を高温の下ヒータ3で加熱することで、加熱室内の上下で温度分布が生じるのを防止しながら加熱でき、予熱時の加熱室内温度を安定して均一に昇温させて高速予熱ができる。
【0080】
一方、食品の加熱調理時においても、上ヒータ2と下ヒータ3のそれぞれが、上ヒータ熱電対7と下ヒータ熱電対8のそれぞれの出力から別々の温度thを有するものである。そして、ヒータ設定温度th0を等しい値に設けてもよく、あるいは、それぞれが別々の設定値th0を有してもよい。
【0081】
また、予熱時など庫内温度tcが設定温度tc0よりも大きく低い場合は、送風機13を停止させる制御が有効である。送風機13を停止させることで換気量が最小になって加熱室1の温度上昇速度が最大になるが、送風機13が停止していても排気通路14は遮蔽されていないので、空気の密度差による浮力や慣性力など、何らかの力が作用した場合は加熱室1内の換気が促進される可能性がある。
【0082】
しかしながら、本実施の形態のように換気促進が発生しないように構成されていると、制御手段10による送風機13の停止中において、換気による加熱室1内からの放熱や温度低下を防ぎ、ヒータによる加熱で加熱室1内を効果的に昇温できるので、短時間予熱や短時間昇温が可能となる。
【0083】
そして、調理時には、加熱室1内の温度調節を送風機13の運転によって制御しつつ、ヒータの熱輻射量を検出してヒータの熱輻射量制御を行い、熱輻射量を正確かつ安定して最大限に出力できるよう制御することができる。庫内温度を素早く安定させることで安定して高い調理性能を発揮でき、輻射熱を高めて調理時間を短くすることもできる。
【0084】
そして、換気手段として排気通路14に送風機13を設けるとともに、本体50の外部へ開口する排気出口51に加熱室1から連通する排気通路14において、気流が上方気流を形成して換気促進しないよう、少なくとも排気出口51近傍は排気出口51に向かって下方向に排気通路14を形成したことにより、加熱室換気の自然気流が生じないように構
成でき、換気手段停止時に加熱室の短時間昇温が可能となる。
【0085】
そして、送風機13の運転制御によって、加熱室1内の温度調節を精度よく安定させることができ、ヒータの熱輻射量を検出してこの熱輻射量を正確かつ安定して最大限に出力できるよう制御することができるので、安定した庫内温度の条件でヒータの熱輻射量を直接制御する加熱調理が可能となり、ヒータからの輻射熱を制御して安定して高い調理性能を発揮でき、輻射熱を高めて調理時間を短くすることもできる。
【0086】
また、上述のように食品5を加熱する加熱室1と、加熱室1内の温度を検出するサーミスタ9と、加熱調理するための上ヒータ2と下ヒータ3と、上ヒータ熱電対7と下ヒータ熱電対8と、加熱室内の空気を換気するための送風機13と、上ヒータ2および下ヒータ3の加熱量と送風機13の運転とを制御する制御手段10とを備え、サーミスタ9の出力に基づき所定の庫内設定温度tc0になるよう制御するときは、図4に示すフローチャートのように換気手段である送風機13の運転で制御するように制御手段10を動作させることにより、加熱室1内の温度調節を換気手段の運転によって制御しつつ、ヒータの熱輻射量を検出してヒータの熱輻射量制御を行い、熱輻射量を正確かつ安定して最大限に出力できるよう制御することができる。
【0087】
よって、肉調理やトーストなどの焼き調理において、理想に近い焼き方とされる一定温度と一定熱輻射による均一な焼調理ができる。そして、安定して高い調理性能を発揮でき、輻射熱を高めて調理時間を短くすることもできる。また、庫内温度が過度に上昇することを防止できるので、食品の炭化や焦げやすくなることを防止でき、調理性能が安定する。
【0088】
また、上ヒータ2と下ヒータ3を加熱室1内の上部と下部のそれぞれに食品5を挟むように設け、上ヒータ2と下ヒータ3の各々に上ヒータ熱電対7と下ヒータ熱電対8とを備えて、上ヒータ2と下ヒータ3の各々のヒータ加熱量を制御手段10によって制御するようにしたことにより、加熱室1内の温度調節を換気手段の運転によって制御しつつ、加熱室昇温のための送風機13停止中には加熱室換気の自然気流をも停止できるので、加熱室の短時間昇温ができる。
【0089】
また、食品の厚みによって食品5と上ヒータ2との距離が変化しても、上ヒータ2と下ヒータ3の各々の熱輻射量を検出してヒータの熱輻射量制御を行い、各々のヒータ熱輻射量を正確かつ安定して最大限に出力できるよう制御することができるので、安定した庫内温度の条件でヒータの熱輻射量を直接制御する加熱調理が可能となり、上ヒータ2と下ヒータ3の各々のヒータからの輻射熱を制御して安定して高い調理性能を発揮でき、輻射熱を高めて調理時間を短くすることもできる。
【0090】
また、上ヒータ2および下ヒータ3のヒータ輻射量検出手段をそれぞれ、ヒータに接触させて設けた上ヒータ熱電対7と下ヒータ熱電対8で構成したことにより、発熱部の温度を直接測定するような高温での使用においても耐久性と繰り返し信頼性に優れ、ヒータの熱輻射量をヒータ温度によって確実に検出してヒータの熱輻射量制御を行い、熱輻射量を正確かつ安定して最大限に出力できるよう制御することができる。
【0091】
そして、加熱室内の温度調節を換気手段の運転によって制御するので、安定した庫内温度の条件でヒータの熱輻射量を直接制御する加熱調理が可能となり、ヒータからの輻射熱を制御して安定して高い調理性能を発揮でき、輻射熱を高めて調理時間を短くすることもできる。また、ヒータの最高温度を制限するように制御することも可能になるので、ヒータ温度が過度に上昇することを防いでヒータの劣化を防止できる。
【0092】
また、加熱室1内を換気するために、送風機13を通過した空気を加熱室1外へ排気する排気通路14と、この排気空気に含まれる臭気成分を除去する触媒15とを備えたことにより、調理中の臭気や油煙を含んだ加熱室1内の空気を、臭気成分を分解・除去して加熱室1外へ排気することができるので、加熱調理器からの臭気を気にすることなく調理中の庫内換気を促進でき、庫内温度一定化制御におけるヒータ表面温度の低下を避けてヒータ表面温度を高温に維持できる。
【0093】
これにより、加熱室1内の空気は上ヒータ2の近傍を通るときに加熱されて触媒15の臭気成分除去に効果的に作用するとともに、ヒータからの輻射熱を高く保ち調理時間を短くすることができる。また、ヒータの温度を直接制御してヒータからの輻射熱を制御することができるので、安定して高い調理性能を発揮でき、庫内温度が過度に上昇することも防止できる。
【0094】
(実施の形態2)
本発明の第2の実施の形態を、図5を参照して説明する。なお、以下の説明では、上述した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0095】
図5は本発明の実施の形態2における加熱調理器の側面断面図である。
【0096】
本実施の形態が第1の実施の形態と相違する点は、図5に示すように、上ヒータ2および下ヒータ3の熱輻射量を検出するヒータ輻射量検出手段として、赤外線等の波長を検出する赤外線検出器であるIRセンサ21が設けられたことと、換気用の排気通路14に通路遮蔽手段であるダンパ22が設けられたことにある。
【0097】
IRセンサ21は、加熱室1の壁面に揺動自在に配置されている。そして、複数箇所(例えば、8箇所)の熱輻射量や温度を同時に測定可能で、IRセンサ21を揺動させるスキャン動作により、加熱室1の壁面に設けた検出用孔を通じて、加熱室1内の複数の測定点の温度を測定することができるとともに、上ヒータ2および下ヒータ3のそれぞれのヒータの熱輻射量を直接検出できるようになっている。
【0098】
そして、加熱室1内の側壁の上部に設けられた排気口12は加熱室1内の空気を換気するために排気通路14と連通し、本体50の外部と連通するよう設けられた排気出口51へとつながっている。排気通路14の途中には触媒15と換気手段である送風機13を有しており、この送風機13から上方の排気出口51へ向かう通路には通路遮蔽手段であるダンパ22が設けられている。
【0099】
このダンパ22はモータ(図示せず)などの駆動力によって角度を変化させることで排気通路14の開口面積を変え、閉止から開放まで開度設定できるようになっている。したがって、加熱室1内の温度の高い空気が排気口12から上方に向かう排気通路内14内で上昇気流を生じて自然に外部へ流出する風量を制御でき、あるいは排気通路内14を閉止して自然気流を抑止し、換気を止めることもできる。
【0100】
このように、加熱室1内の温度調節制御においてダンパ22の開度を制御することで送風機13停止時には排気通路14を遮蔽できるので、排気通路内の自然気流による加熱室内の換気促進が発生せず、加熱室1の短時間昇温が可能となる。
【0101】
そして、送風機13の運転制御によって、加熱室1内の温度調節を精度よく安定させることができ、ヒータの熱輻射量を検出してこの熱輻射量を正確かつ安定して最大限に出力できるよう制御することができるので、安定した庫内温度の条件でヒータの熱輻射量を直接制御する加熱調理が可能となり、ヒータからの輻射熱を制御して安定して高い調理性能
を発揮でき、輻射熱を高めて調理時間を短くすることもできる。
【0102】
また、上記構成により、ヒータ輻射量検出手段を赤外線等の波長を検出するIRセンサ21にしたことにより、赤外線検出器によって確実にヒータの熱輻射量を直接検出することができるため、熱輻射量を正確かつ安定して最大限に出力できるよう制御することができる。
【0103】
よって、換気手段の運転制御による加熱室1内の温度調節と併せて、安定した庫内温度の条件でヒータの熱輻射量を直接制御する加熱調理が可能となり、ヒータからの輻射熱を制御して安定して高い調理性能を発揮でき、輻射熱を高めて調理時間を短くすることもできる。
【0104】
また、赤外線検出器によってヒータの表面温度を非接触で検出することができるため、ヒータの最高温度を制限するように制御することも可能になり、ヒータ温度が過度に上昇することを防いでヒータの劣化を防止できる。さらに、食品5自身の表面温度も検出できることから出来上がり温度を検出することが可能な優れた加熱調理器を提供できる。
【産業上の利用可能性】
【0105】
以上のように本発明によれば、輻射熱を高めて被加熱体を短時間で加熱することができるので、オーブンやグリル機能を使用する調理器具としてのオーブン電子レンジ、電気オーブン、業務用の各種オーブン加熱、解凍装置であるとか、乾燥装置などの工業分野での加熱装置、陶芸加熱、焼結あるいは生体化学反応等の用途に適用でき、特に予熱機能を有するものに好適に適用できる。
【符号の説明】
【0106】
1 加熱室
2 上ヒータ
3 下ヒータ
5 食品
7 上ヒータ熱電対(上ヒータ輻射量検出手段)
8 下ヒータ熱電対(下ヒータ輻射量検出手段)
9 サーミスタ(庫内温度検出手段)
10 制御手段
13 送風機(換気手段)
14 排気通路
21 IRセンサ(赤外線検出器)
22 ダンパ(通路遮蔽手段)
50 本体
51 排気出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品を加熱する加熱室と、前記加熱室内の温度を検出する庫内温度検出手段と、加熱調理するためのヒータと、前記ヒータの熱輻射量を検出するヒータ輻射量検出手段と、加熱室内の空気を換気するための換気手段と、前記ヒータの加熱量と前記換気手段の運転とを制御する制御手段とを備え、前記換気手段は、運転停止中においても排気の上昇気流発生による換気促進が発生しないように構成された加熱調理器。
【請求項2】
ヒータを加熱室内の上部と下部のそれぞれに食品を挟むように設け、上ヒータと下ヒータの各々に上ヒータ輻射量検出手段と下ヒータ輻射量検出手段とを備えて、上ヒータと下ヒータの各々のヒータ加熱量を制御する請求項1記載の加熱調理器。
【請求項3】
本体の外部へ開口する排気出口に加熱室から連通する排気通路を備え、換気手段は前記排気通路に設けた送風機であり、排気通路の気流が上方気流を形成して換気促進しないよう、少なくとも排気出口近傍は排気出口に向かって下方向に排気通路を形成した請求項1または請求項2のいずれか1項記載の加熱調理器。
【請求項4】
本体の外部へ開口する排気出口に加熱室から連通する排気通路を備え、換気手段は前記排気通路に設けた送風機であり、換気用の前記排気通路に通路遮蔽手段を備えた請求項1または請求項2のいずれか1項記載の加熱調理器。
【請求項5】
ヒータ輻射量検出手段はヒータに接触させて設けた熱電対である請求項1〜4のいずれか1項記載の加熱調理器。
【請求項6】
ヒータ輻射量検出手段は赤外線等の波長を検出する赤外線検出器である請求項1〜4のいずれか1項記載の加熱調理器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−276257(P2010−276257A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−128481(P2009−128481)
【出願日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】