説明

加熱調理器

【課題】蒸気の凝縮効率の向上を図るようにした加熱調理器を提供する。
【解決手段】加熱調理器100は、加熱動作中に前記被加熱物から発生する蒸気を外部又は前記本体内に収容されている水槽に導く蒸気導管部12bと蒸気導管部12bの周囲の少なくとも一部に設けられ、蒸気導管部12b内を導通する蒸気から吸熱する蓄熱剤16を備えている。蒸気導管部12bを導通する蒸気から吸熱することができ、蒸気の凝縮効率を向上することが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被加熱物(米や水等)を収容した内鍋を加熱し、発生した蒸気を復水して回収する加熱調理器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、炊飯器のような加熱調理器において、蒸気を復水して回収する構成のものがあった(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の炊飯器では、蒸気管の表面に冷却手段を密着させて蒸気管内を導通する蒸気を冷却している。また、特許文献1には、その他、螺旋状に構成された蒸気通路を蓄冷材内に浸漬させ、蒸気通路内を導通する蒸気を冷却するようにした例、蛇行状に構成された蒸気通路内で蒸気を内壁に衝突させて、蒸気通路内を導通する蒸気を冷却するようにした例が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−117920号公報(第1図、第3図、第5図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されているような炊飯器では、水受けの容量が決まっているため、発生した蒸気が想定量よりも多いような場合に蒸気を回収しきれないことになってしまう。また、水受け内の水温が想定している温度よりも上昇してしまう可能性がある。すなわち、蒸気を凝縮回収する炊飯器においては、蒸気の凝縮回収の更なる効率向上が望まれている。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、蒸気の凝縮効率の向上を図るようにした加熱調理器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る加熱調理器は、被加熱物が入れられる内鍋と、前記内鍋を収納する容器カバー及び前記内鍋を加熱する加熱装置を備えた本体と、前記内鍋を開閉自在に覆う内蓋と、前記本体を開閉自在に覆い、前記内蓋が着脱自在に装着される外蓋と、前記外蓋又は前記内蓋の前記内鍋側に設けられ、前記加熱装置による加熱動作中に前記被加熱物から発生するおねば成分を貯留し、前記内鍋に戻すおねば戻し部と、前記おねば戻し部の下流側で前記おねば戻し部と連通するように前記外蓋に設けられ、前記加熱装置による加熱動作中に前記被加熱物から発生する蒸気を外部又は前記本体内に収容されている水槽に導く蒸気導管部と、前記蒸気導管部の外周部に設けられ、前記蒸気導管部内を導通する蒸気から吸熱する蓄熱剤と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の加熱調理器によれば、蓄熱剤を設置したことによって、蒸気導管部を導通する蒸気から吸熱することができ、蒸気の凝縮効率を向上することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の構成を概略的に示す側面断面模式図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の電気的な構成を概略的に示す駆動回路図である。
【図3】蓄熱剤を熱源に接して融解させた場合の各位置の温度変化曲線を示すグラフである。
【図4】本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の構成を概略的に示す側面断面模式図である。
【図5】本発明の実施の形態3に係る加熱調理器の構成を概略的に示す側面断面模式図である。
【図6】本発明の実施の形態4に係る加熱調理器の構成を概略的に示す側面断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器100の構成を概略的に示す側面断面模式図である。図2は、実施の形態1に係る加熱調理器100の電気的な構成を概略的に示す駆動回路図である。図1及び図2に基づいて、加熱調理器100の構成について説明する。この加熱調理器100は、被加熱物(米や水等)を入れた内鍋5を加熱装置3で加熱することで被加熱物を炊きあげるものである。なお、以下で説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
【0010】
加熱調理器100は、上部が開口され、容器カバー2が内装固着された本体1と、内鍋5が着脱自在に収容される容器カバー2と、容器カバー2の外壁部に設けられ、内鍋5を外面から電磁誘導加熱する加熱コイル等で構成された加熱装置3と、上面に開口部を有し、容器カバー2に収納され、加熱装置3からの誘導電流により発熱する磁性体の金属を含む有底円筒形状の内鍋5と、本体1の上部開口を開閉可能に覆い係止材11で内蓋7に連結された外蓋9と、外蓋9の内側(内鍋5の開口部を覆う側)に着脱自在に取り付けられて、内鍋5の開口部を密閉可能な略円盤状の内蓋7と、を有している。
【0011】
また、加熱調理器100は、容器カバー2の底中央部に形成した孔部に貫通するように設けられた温度センサー4と、温度センサー4を下方から支持する圧縮バネ4aと、容器カバー2の上方フランジ部に設けられ、容器カバー2に収容された内鍋5を支持する支持部材6と、内蓋7の周縁部(内蓋7の外周部の内鍋5側の面)に設けられ、内蓋7と内鍋5のフランジ部との間をシールして密着性を得るシール材である蓋パッキン8と、本体1に設けられ、外蓋9が開閉自在に取り付けられるヒンジ10と、を有している。支持部材6は、たとえば上方に向かって凸状に形成された凸部として形成するとよい。そして、この支持部材を、たとえば容器カバー2の上部フランジ部の3カ所に設け、内鍋5を支持するとよい。
【0012】
さらに、加熱調理器100は、おねば戻し部12a及び蒸気導管部12bを有し、内鍋5と連通して外蓋9に着脱自在に設けられたカートリッジ12と、カートリッジ12の蒸気導管部12bと連結され、蒸気導管部12bを導通してきた蒸気を水槽13に導く蒸気排出路14と、蒸気排出路14が収容され、蒸気排出路14を介して導かれた蒸気を凝縮回収する水槽13と、炊飯の開始、取り消し、予約などを実行するためボタン等を備えるとともに、炊飯のメニュー、時間などの各種情報を表示するための操作・表示部15と、蒸気導管部12bの外周部の少なくとも一部に設けられた蓄熱剤16と、各部及び各装置を駆動制御して炊飯動作を行う制御部30(図2参照)と、を有している。なお、図1では、制御部30を図示していない。
【0013】
蒸気排出路14は、水槽13内に収容される蒸気排出管部14aと、蒸気排出管部14aの一端側(先端側とは反対側の端部側)を径方向外側に向かって延出された水槽蓋部14bと、で構成されている。つまり、蒸気排出路14が装着された状態において、水槽蓋部14bが水槽13の上端部を覆い、蒸気排出管部14aが水槽13内に収容されるようになっている。なお、ここでは、蒸気排出管部14aと水槽蓋部14bとが一体的に構成された例を示しているが、蒸気排出管部14aと水槽蓋部14bとを別体として構成してもよい。
【0014】
カートリッジ12は、内蓋7に形成されている穴(蒸気口7a)に装着されているおねば戻し部12aに流入してきたおねば成分を含む蒸気を、おねば成分と蒸気に分離し、分離したおねばを内鍋5内に戻し、分離した蒸気を水槽13に導くものである。
【0015】
カートリッジ12のおねば戻し部12aは、その一部が内蓋7に貫通形成されている蒸気口7aに装着され、炊飯時に発生するおねば成分を回収して、このおねば成分を内鍋5に戻すようになっている。このおねば戻し部12aには、内鍋5内にふきこぼれ分を戻すために内鍋5の方向に下がるように傾斜した傾斜面を一部に備えている(図1に示す傾斜面12f)。また、カートリッジ12が内蓋7に装着された状態において、内蓋7とカートリッジ12とはパッキンで密閉にシールされるようになっている。なお、おねば戻し部12aには蒸気導入口12dが形成されており、カートリッジ12が外蓋9に取り付けられた状態において蒸気導入口12dが内蓋7に貫通形成されている蒸気口7aと対向する。
【0016】
カートリッジ12の蒸気導管部12bは、一端がおねば戻し部12aに連通し、他端がパッキンを介して蒸気排出路14と連通し、炊飯時に発生する蒸気を水槽13内に導くものである。蒸気導管部12bは、おねば戻し部12aの下流側に設けられている。蒸気導管部12bでは、内部で発生した結露を水槽13内に回収するために水槽13の方向に下がるように傾斜した傾斜面を一部に備えている(図1に示す傾斜面12g)。なお、図1に示すように、おねば戻し部12aと蒸気導管部12bとの連結部分に遮蔽板12cを立設させて蒸気とともに発生するおねば成分の堰とするとよい。また、蒸気導入口12dには開閉弁12eが設けられている。この開閉弁12eは、内鍋5内の蒸気の圧力によって上下し、おねば戻し部12aに溜まったおねば成分を内鍋5に戻すための弁である。
【0017】
制御部30は、制御基板に実装されたマイクロコンピューターを含む制御回路31及び制御回路31によって制御されるインバータ部20を備え、加熱調理器100を構成する各部の駆動制御を行うものである。つまり、制御部30は、操作・表示部15に対して操作が行われると予め内蔵されたプログラムが実行され、加熱装置3を炊飯プログラムの進行に合わせて動作、停止させて炊飯を実施する。なお、制御部30には、炊飯プログラムの進行に合わせて温度センサー4の検知情報が入力されるようになっている。なお、ここでは、操作・表示部15が一体的に構成されている場合を例に示しているが、操作部と表示部とをそれぞれ別個に構成してもよい。
【0018】
温度センサー4は、たとえばサーミスタからなり、内鍋5の温度を検出して制御部30に出力するものである。蓋パッキン8は、外蓋9が閉状態にあるとき、内鍋5と密接するような略環状のゴムなどの弾性体で構成されている。また、図示は省略しているが、本体1の前壁上部(図1の紙面右側上部)には、外蓋9のフック部(図示省略)に係合可能なフック部が設けられている。
【0019】
上述したように、制御部30には、制御回路31及びインバータ部20が搭載されている。また、制御回路31には、炊飯に要するプログラムが予め内蔵されている。そして、制御回路31は、温度センサー4及び操作・表示部15と接続されており、温度センサー4からの温度情報及び操作・表示部15からの入力情報が入力されるようになっている。そして、制御回路31は、操作・表示部15からの入力情報及び予め内蔵されているプログラムに従ってインバータ部20を介して加熱装置3を制御するようになっている。このとき制御部30には温度センサー4からの温度情報が適宜入力され、その温度情報によりプログラムを進行させるようになっている。
【0020】
インバータ部20には電源32が接続されており、インバータ部20は、制御回路31の制御によって加熱装置3へ高周波電流を供給するようになっている。つまり、制御回路31は、インバータ部20を制御することで、加熱装置3への入力電力を調整するようになっている。
【0021】
次に、図1、2を用いて、加熱調理器100の動作について説明する。
まず始めに、ユーザーは、水槽13に規定量の水を投入し、水槽13の蓋を兼用している蒸気排出路14を装着して、水槽13とともに本体1にセットする。また、ユーザーは、所定量の米を内鍋5内に入れた後、米量に応じた水を内鍋5に入れる。その後、ユーザーは、内鍋5を容器カバー2に載置し、外蓋9を閉める。そうすると、内蓋7の蓋パッキン8が内鍋5のフランジ部に圧接されて内鍋5が密閉にシールされる。この状態で、ユーザーは、操作・表示部15から炊飯工程スイッチをオンして炊飯工程をスタートさせる。
【0022】
炊飯工程がスタートすると、制御部30は、加熱装置3に供給する高周波電流をインバータ部20を介して調整する。加熱装置3に高周波電流が供給されると、高周波磁界が発生し、加熱装置3と磁気結合した内鍋5の加熱装置3の対向面が励磁され、内鍋5の底面に渦電流が誘起される。この渦電流と内鍋5の持つ抵抗によりジュール熱を生じ、内鍋5の底面が発熱して加熱が行われることになる。加熱調理器100は、カートリッジ12を外蓋9の内部に有し、内鍋5と水槽13とをカートリッジ12を介して連通する構造となっている。
【0023】
内鍋5が加熱され、内鍋5内に封入された水などの液体が沸騰すると、蒸気が発生する。この蒸気は、蒸気導入口12dが形成されているカートリッジ12のおねば戻し部12aに流入する。おねば戻し部12aに流入した蒸気は、おねば戻し部12aと連結されている蒸気導管部12bを導通する。蒸気導管部12bは水槽13に付属された蒸気排出路14の蒸気排出管部14aと連通している。したがって、蒸気導管部12bを導通した蒸気は、蒸気排出管部14aを介して水槽13に封入された水の中まで誘導され、この水によって冷却されて凝縮する。蒸気が冷却される際、蒸気の潜熱は冷却水に吸熱され、水槽13内の水の温度は蒸気凝縮量に応じて上昇する。
【0024】
上述したように、カートリッジ12は、おねば戻し部12aと蒸気導管部12bを備えている。たとえば、内鍋5に投入した米と水が加熱して沸騰すると、米の澱粉が水中に溶け出しておねばとなり、ふきこぼれしやすい状態となる。このおねばは、沸騰と共に泡となって内鍋5内を上昇し、内蓋7に達すると、まずおねば戻し部12aに流れ込む。おねば戻し部12aと蒸気導管部12bとの間に遮蔽板12cを備えることで、おねばと蒸気とを分離することができる。つまり、遮蔽板12cを設けることで、おねば成分を遮蔽板12cで食い止め、おねば成分が蒸気導管部12bの方に導かれるの抑制できる。そして、蒸気導管部12bに導かれた蒸気は、蒸気排出管部14aを介して水槽13内に導かれる。
【0025】
上述したように、蒸気導管部12bの外周部の少なくとも一部には蓄熱剤16が配設されている。この蓄熱剤16の作用により、蒸気の熱の一部から吸熱することができる。蓄熱剤16により吸熱された蒸気の一部は、凝縮されて復水することになる。蓄熱剤16は、少なくとも蒸気導管部12bの上方、かつ操作・表示部15の下方、つまり蒸気導管部12bと操作・表示部15との間に配設するようにしている。また、図1に示すように、蓄熱剤16を、蒸気排出路14の外周部の少なくとも一部に配設するようにしてもよい。蓄熱剤16としては、たとえばアルコール系ポリマー等で構成された相転移型蓄熱剤等を適用するとよい。
【0026】
この蓄熱剤16は、融点が、室温以上、蒸気発生時の蒸気導管部12bの表面温度以下として35℃から80℃までの範囲の材料で構成するとよい。このような融点を備えた蓄熱剤16を適用することで、蓄熱剤16が融解するときの潜熱にて効率よく蒸気の一部から吸熱することができる。また、蓄熱剤16を配置することにより配置された部分(蒸気導管部12b)の温度上昇を抑制することができる。そのため、蒸気導管部12bを樹脂で構成した場合であっても、蒸気導管部12bが80℃以上に加熱されて軟化、変形し、密閉度が低下することを回避することができる。
【0027】
加熱される部品(蒸気導管部12b)の付近をユーザーが触れたときにやけどしてしまうリスクを抑制するためには、蓄熱剤16の融点を60℃以下とすることが望ましい。また、蒸気導管部12b内で結露した蒸気は、備えられた傾斜面12gにより水槽13内に導かれ、回収されることになる。
【0028】
なお、おねば戻し部12aの外周に蓄熱剤16を配設した場合、おねばだけでなく、内鍋5から排出したい蒸気も凝縮して内鍋5に戻ることになってしまい、炊き上がりが水っぽくなる可能性がある。そのため、加熱調理器100では、蓄熱剤16を、おねばと蒸気が分離され、蒸気が通る蒸気導管部12bの外周部に配設するようにしている。こうすることで、美味しさの向上を図るだけでなく、蒸気凝縮効率を向上させるようにしている。また、蒸気は上に向かって移動するため、蒸気導管部12b内でも上部に熱が伝わりやすいことから、蓄熱剤16が効率的に吸熱するには蓄熱剤16を蒸気導管部12bの上部側に配置することが有効である。
【0029】
上述のように構成された加熱調理器100は、以下のような効果を奏する。
加熱調理器100は、蓄熱剤16を設置したことによって、蓄熱材を設置していない加熱調理器と同量の蒸気を凝縮した際に、水槽13内で吸熱するべき熱量が減少することになる。そのため、加熱調理器100では、水槽13内の水温上昇を抑制することができる。これにより、ユーザーが水槽13の水を捨てる際に、水槽13が熱くて持てないといった事態の可能性も低減することになり、取り扱いが容易になる。
【0030】
また、加熱調理器100は、蓄熱剤16を設置したことによって、炊飯後に水槽13内の水を捨てる際、水槽13内の水が誤って手にかかったとしても火傷しない水温となるように設定された水槽13の水量を、蓄熱材を設置していない加熱調理器よりも減らすこともできる。そのため、水槽13の容量を小さくすることが可能になり、その結果として本体1の小型化に寄与することにもなる。
【0031】
さらに、加熱調理器100は、蓄熱剤16を設置したことによって、換言すれば水槽13内の水温が規定温度となるまでに復水可能な蒸気量が増加するともいえる。そのため、加熱調理器100は、蓄熱材を設置していない加熱調理器と同量の水をセットする場合には、復水可能な蒸気量が増加することにより、蓄熱材を設置していない加熱調理器よりも強い火力による調理制御の搭載が可能で、炊飯米の美味しさを向上することができる。
【0032】
加熱調理器100は、カートリッジ12を外蓋9の内部に装着される構成となっており、カートリッジ12の上方に操作・表示部15を備える。このカートリッジ12は、蒸気通路となるものであるので、カートリッジ12の壁面温度が蒸気によって上昇することになる。そのため、カートリッジ12の上方に設置された操作・表示部15も温度上昇しやすいことになる。操作・表示部15には基板が組み込まれているため、温度上昇が操作/表示部15の故障や短寿命化、誤作動の要因となる可能性がある。そこで、加熱調理器100では、少なくともカートリッジ12と操作・表示部15との間に蓄熱剤16を備えるようにしている。そのため、加熱調理器100では、蒸気の凝縮だけでなくその吸熱効果により操作・表示部15の温度上昇を抑制し、故障などの発生を低減できる。
【0033】
蓄熱剤16は、蒸気導管部12bだけでなく、水槽13内の蒸気排出路14の外周部の一部に設置してもよい。特に、蒸気排出路14の水槽13内の水没部分に蓄熱剤16を配置することで、蒸気排出路14の壁面からだけでなく蒸気凝縮量に比例して水温上昇する水槽13内の水からも吸熱できる上、結露も確実に水槽13内に入るため有効な措置となる。つまり、蓄熱剤16を、蒸気導管部12bに接触設置して熱伝導により吸熱させることも効率的だが、蒸気排出管部14aへ設置すると、蒸気導管部12bに接触させる場合よりも熱伝達率が高いため、蒸気導管部12bに蓄熱剤16が接していない場合でも吸熱効果を発揮することができる。
【0034】
なお、効率的に吸熱させるためには水槽13内においても水温が高い部分、たとえば蒸気排出路14の先端に対向した水槽13の底面に蓄熱剤16を配置することも有効である。また、水温の高い水は水槽13の上方に集まるため、水槽13の水面付近に蓄熱剤16を設置してもよい。
【0035】
蓄熱剤16は、融解時に効率よく吸熱するが、蓄熱剤16との接触部が融点以上の温度となっていても熱が伝わり融解が完了するまでに一定の融解時間を要する。そのため、できるだけ薄く成型して設置することが望ましい。なお、水槽13内の水量は、炊飯終了後に廃棄する際に誤って手にかかっても火傷しない温度として60℃を上回らないように設計される。そこで、蓄熱剤16は、たとえば60℃で湯煎した際に全部融解するまでの時間が炊飯時間よりも短くなるよう、厚みが設計される。
【0036】
図3は、蓄熱剤を熱源に接して融解させた場合の各位置の温度変化曲線を示すグラフである。図3に基づいて、加熱調理器100に使用する蓄熱剤16の厚みの設計について説明する。図3では、横軸が融解に要する経過時間を、縦軸が蓄熱剤の温度を、それぞれ表している。なお、図3に示す試験は、蓄熱剤16を10mmの厚みに成型して熱源に接触させて行なったものである。また、図3では、熱源からの距離を1.00mm(線1)、2.20mm(線2)、3.50mm(線3)、4.10mm(線4)とした結果を示している。
【0037】
図3に破線で示した時間で蓄熱剤16が全量融解したことが確認されたが、融解ポイントまでには、全部の蓄熱剤16が融点に達してから一定の時間を要することがわかる。また、蓄熱剤16の熱伝導率により異なるが、厚みが厚く熱源から遠いほど温度が上昇しにくく、融解もしにくいといえる。そこで、蓄熱剤16は、その融解速度を調査の上、上述のような厚みに設計するのがよい。
【0038】
以上のように、加熱調理器100によれば、蓄熱剤16を設置したことによって、複雑な構成にすることなく、また複雑な調理制御を搭載することなく、水槽13内の水温上昇を抑制することができ、水槽13の容量を小さくすることを可能とし、強い火力による調理制御の搭載が可能であるという非常に優れた効果を奏することになる。
【0039】
実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2に係る加熱調理器200の構成を概略的に示す側面断面模式図である。図4に基づいて、加熱調理器200の構成及び動作について説明する。なお、この実施の形態2では上述した実施の形態1との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態1と同一の箇所については説明を割愛するものとする。
【0040】
実施の形態2では内蓋40の内鍋5に対向する側、つまり内鍋5の上方空間におねば戻し部41を備えるようにした点で、実施の形態1と相違している。また、実施の形態2の内蓋40は、実施の形態1の内蓋7とは異なり、二重構造となっている。内蓋40の内部に形成される空間は、おねば戻し部41と蒸気導管部42とを連通する蒸気通路40dとして機能する。そして、内蓋40には、内蓋40の内部とおねば戻し部41とを連通する穴(蒸気穴40a)が設けられ、内鍋5にて発生した蒸気を内蓋40内に導くようになっている。さらに、内蓋40の外蓋側壁面の一部(図4では紙面左側の外蓋側壁面)には、蒸気導管部42と連通する蒸気口40bが設けられている。蒸気口40bと蒸気導管部42とはパッキン45を介して密閉にシールされる。蒸気導管部42は、おねば戻し部41の下流側に設けられている。
【0041】
また、蒸気導管部42の下方に位置する内蓋40の一部は、水を保持できる凹みをもち、これを結露保持部43とよぶ。蓄熱剤44は、内蓋40の外蓋側壁面の上方に接触、又は内蓋40の外蓋側壁面内に内蔵される。なお、蒸気導管部42は、蒸気口40bと水槽13とを連通するものである。つまり、蒸気導管部42は、実施の形態1で説明した蒸気導管部12bと同様の機能を果たす。なお、蓄熱剤44としては、蓄熱剤16と同様にたとえばアルコール系ポリマー等で構成された相転移型蓄熱剤等を適用するとよい。
【0042】
次に、加熱調理器200の蒸気の流れについて説明する。
炊飯工程がスタートすると、制御部30は、加熱装置3に供給する高周波電流をインバータ部20を介して調整し、内鍋5の底面を発熱させて加熱を行う。内鍋5が加熱され、内鍋5内に封入された水などの液体が沸騰すると、蒸気が発生する。この蒸気は、おねば戻し部41に流入する。なお、おねば戻し部41には、蒸気が流入する流入口41aが形成されている。また、流入口41aには開閉弁41eが設けられている。この開閉弁41eは、内鍋5内の蒸気の圧力によって上下し、おねば戻し部41に溜まったおねば成分を内鍋5に戻すための弁である。
【0043】
おねば戻し部41に流入した蒸気は、おねば戻し部41にておねば成分と蒸気とに分離される。そして、おねば戻し部41で分離された蒸気は、内蓋40の内部(蒸気通路40d)を通り、蒸気導管42を介して水槽13に排出される。上述したように、内蓋40の外蓋側壁面の上方に接触、又は内蓋40の外蓋側壁面内に内蔵されるように蓄熱剤44が配設されている。この蓄熱剤44の作用により、内蓋40の内部を導通する蒸気の熱の一部から吸熱することができる。蓄熱剤44により吸熱された蒸気の一部は凝縮され、内蓋40の内鍋側に備えられた結露保持部43に凝縮水として保持される。これにより、水槽13にて吸収する熱量が抑制され、水槽13の水温上昇や水位上昇を抑えることができる。
【0044】
内蓋40の内部通路では、内部で発生した結露を結露保持部43に回収するために結露保持部43の方向に下がるように傾斜した傾斜面を底部に備えている(図4に示す傾斜面40c)。この傾斜面40cにより、内蓋40の内部通路で発生した結露を確実に結露保持部45に導き、内鍋5内に戻すことがない。
【0045】
炊飯終了後、外蓋9を開放した際に結露保持部43内に保持された水分が内鍋5内に戻ることがないよう、内蓋40に備える結露保持部43は内鍋5と連通するおねば戻し部41よりもヒンジ10に近い部分に備えるとよい。また、蓄熱剤44は蒸気の熱を吸収し保持するため、炊飯終了後に内鍋5の内容物の温度が低下することを抑制し、たとえば保温する場合の電力量を抑制することができる。そのため、蓄熱剤44を設けたことによって、省エネにも効果がある。なお、実施の形態1と同様、蒸気排出路14や水槽13内に蓄熱剤を設けるようにしてもよい。
【0046】
以上のように、加熱調理器200によれば、蓄熱剤44を設置したことによって、実施の形態1に係る加熱調理器100と同様に、複雑な構成にすることなく、また複雑な調理制御を搭載することなく、水槽13内の水温上昇を抑制することができ、水槽13の容量を小さくすることを可能とし、強い火力による調理制御の搭載が可能であるという非常に優れた効果を奏することになる。
【0047】
実施の形態3.
図5は、本発明の実施の形態3に係る加熱調理器300の構成を概略的に示す側面断面模式図である。図5に基づいて、加熱調理器300の構成及び動作について説明する。なお、この実施の形態3では上述した実施の形態1及び実施の形態2との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態1及び実施の形態2と同一の箇所については説明を割愛するものとする。
【0048】
実施の形態3に係る加熱調理器300は、実施の形態2に係る加熱調理器200と同様に内蓋40よりも内鍋5側におねば戻し部41を有し、さらに内蓋40に結露保持部43を備える構成を採用しているが、蒸気導管部51が外蓋9に備えられた穴(排出穴51a)を介して外気と連通し、蒸気を外部に放出する構成を採用している。蒸気口40bと蒸気導管部51とはパッキン45を介して密閉にシールされる。蒸気導管部51は、おねば戻し部41の下流側に設けられている。なお、蒸気導管部51は、蒸気口40bと排出穴51aとを連通するものである。つまり、蒸気導管部51は、実施の形態1及び実施の形態2とは異なり、内鍋5で発生した蒸気を水槽に導くのではなく、外気に放出するようになっている。なお、蒸気導管部51は、結露保持部43に向かって下がるようにした傾斜面を一部に備えている(図5に示す傾斜面51b)。よって、蒸気導管部51内で凝縮した蒸気は、結露保持部43側に流れて保持される。
【0049】
蓄熱剤52は、実施の形態2で説明した蓄熱剤44と同様の位置もしくは蒸気導管部51の外周部の少なくとも一部、またはその両方に配設される。蓄熱剤52を備えることで、炊飯時に発生した蒸気の一部が蓄熱剤52により吸熱されて凝縮し、凝縮水は結露保持部43に保持される。これにより、外気に放出される蒸気量が減少し、室内(加熱調理器300が置かれる空間)の湿度の上昇を抑制することができる。なお、蓄熱剤52としては、蓄熱剤16と同様にたとえばアルコール系ポリマー等で構成された相転移型蓄熱剤等を適用するとよい。
【0050】
以上のように、加熱調理器300によれば、蓄熱剤52を設置したことによって、複雑な構成にすることなく、また複雑な調理制御を搭載することなく、外気に放出する蒸気量を減少することができ、強い火力による調理制御の搭載が可能であるという非常に優れた効果を奏することになる。
【0051】
実施の形態4.
図6は、本発明の実施の形態4に係る加熱調理器400の構成を概略的に示す側面断面模式図である。図6に基づいて、加熱調理器400の構成及び動作について説明する。なお、この実施の形態4では上述した実施の形態1〜実施の形態3との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態1〜実施の形態3と同一の箇所については説明を割愛するものとする。
【0052】
実施の形態4に係る加熱調理器400は、内鍋5内と外気とがカートリッジ60を介して連通する構成を採用している。加熱調理器400のカートリッジ60は、実施の形態1に係る加熱調理器100のカートリッジ12とは異なり、外蓋9の外部から装着可能に構成されており、外蓋9を閉じたままの状態で着脱可能になっている。カートリッジ60は、内蓋61に形成されている穴(蒸気口61a)に対向するように装着される。蒸気口61aとカートリッジ60とは、パッキン62によって密閉にシールされる。
【0053】
カートリッジ60は、おねば戻し部60aと、蒸気導管部60bとで構成されている。また、蒸気導管部60bのおねば戻し部60a側とは反対側端部には結露保持部63が接続される。おねば戻し部60aには、蒸気が流入する流入口65が形成されている。また、流入口65には開閉弁65aが設けられている。この開閉弁65aは、内鍋5内の蒸気の圧力によって上下し、おねば戻し部60aに溜まったおねば成分を内鍋5に戻すための弁である。
【0054】
蒸気導管部60bは、流入口65と排出穴66とを連通するものである。つまり、蒸気導管部60bは、実施の形態3と同様に、内鍋5で発生した蒸気を外気に放出するようになっている。蒸気導管部60bは、おねば戻し部60aの下流側に設けられている。排出穴66は、蒸気導管部60bの上方壁面の一部に貫通形成されている。なお、蒸気導管部60bは、結露保持部63に向かって下がるようにした傾斜面を一部に備えている(図6に示す傾斜面67)。よって、蒸気導管部60b内で凝縮した蒸気は、結露保持部63側に流れて保持される。
【0055】
加熱調理器400は、おねば戻し部60aの後段である蒸気導管部60bの外周部の少なくとも一部に蓄熱剤64を配設している。蓄熱剤64を備えることで、炊飯時に発生した蒸気の一部が蓄熱剤64により吸熱されて凝縮し、凝縮水は結露保持部63に保持される。また、蓄熱剤64を蒸気導管部60bの外周部の上部側に備えれば、より効率的に蒸気の熱を吸収することができる。これにより、外気に放出される蒸気量が減少し、室内(加熱調理器400が置かれる空間)の湿度の上昇を抑制することができる。なお、蓄熱剤64としては、蓄熱剤16と同様にたとえばアルコール系ポリマー等で構成された相転移型蓄熱剤等を適用するとよい。
【0056】
また、実施の形態4のように、外蓋9の外部からカートリッジ60を装着する構成の場合、蒸気経路部品(詳しくは蒸気導管部60b)が外部に露出しており、蒸気が通ることにより温度が上がりやすいため、ユーザーが触れて火傷してしまう可能性がある。そこで、加熱調理器400では、蒸気導管部60bに蓄熱剤64を備えて蒸気の熱を吸収するため、蒸気を凝縮して減少させるだけでなく、部品温度上昇を抑制することができ、火傷の発生を低減できる。
【0057】
さらに、凝縮水を確実に結露保持部63に導くため、結露保持部63は蒸気導管部60bよりも低い位置に備える。また、カートリッジ60を装着したまま外蓋9を開閉した際に結露保持部63に保持された凝縮水が内鍋5内に戻ることのないよう、結露保持部63と蒸気導管部60bとの接続位置はカートリッジ60のおねば戻し部60aよりも外蓋9が回動するヒンジ10に近い部分に備えることが望ましい。
【0058】
なお、実施の形態4では結露保持部63をカートリッジ60と別体として説明したが、それを一体化してもよい。また、結露保持部63を本体1内、もしくは外蓋9内に備えてもよい。
【0059】
以上のように、加熱調理器400によれば、蓄熱剤64を設置したことによって、複雑な構成にすることなく、また複雑な調理制御を搭載することなく、外気に放出する蒸気量を減少することができ、強い火力による調理制御の搭載が可能であるという非常に優れた効果を奏することになる。
【0060】
なお、実施の形態1〜4で説明した「おねば戻し部」とは、流入したふきこぼれを内鍋5内に戻す機能のある部分であり、蒸気導管部と一体化していても別体となっていてもよい。また、実施の形態1〜4では、本発明の加熱調理器が炊飯器である場合を例に説明したが、加熱調理器を炊飯器に限定するものではなく、内鍋内で蒸気が発生するような装置(たとえば、煮込み用調理器等)にも本発明は適用可能である。
【符号の説明】
【0061】
1 本体、2 容器カバー、3 加熱装置、4 温度センサー、4a 圧縮バネ、5 内鍋、6 支持部材、7 内蓋、7a 蒸気口、8 蓋パッキン、9 外蓋、10 ヒンジ、11 係止材、12 カートリッジ、12a おねば戻し部、12b 蒸気導管部、12c 遮蔽板、12d 蒸気導入口、12e 開閉弁、12f 傾斜面、12g 傾斜面、13 水槽、14 蒸気排出路、14a 蒸気排出管部、14b 水槽蓋部、15 操作・表示部、16 蓄熱剤、20 インバータ部、30 制御部、31 制御回路、32 電源、40 内蓋、40a 蒸気穴、40b 蒸気口、40c 傾斜面、40d 蒸気通路、41 おねば戻し部、41a 流入口、41e 開閉弁、42 蒸気導管部、43 結露保持部、44 蓄熱剤、45 パッキン、51 蒸気導管部、51a 排出穴、51b 傾斜面、52 蓄熱剤、53 結露保持部、60 カートリッジ、60a おねば戻し部、60b 蒸気導管部、61 内蓋、61a 蒸気口、62 パッキン、63 結露保持部、64 蓄熱剤、65 流入口、65a 開閉弁、66 排出穴、67 傾斜面、100 加熱調理器、200 加熱調理器、300 加熱調理器、400 加熱調理器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加熱物が入れられる内鍋と、
前記内鍋を収納する容器カバー及び前記内鍋を加熱する加熱装置を備えた本体と、
前記内鍋を開閉自在に覆う内蓋と、
前記本体を開閉自在に覆い、前記内蓋が着脱自在に装着される外蓋と、
前記外蓋又は前記内蓋の前記内鍋側に設けられ、前記加熱装置による加熱動作中に前記被加熱物から発生するおねば成分を貯留し、前記内鍋に戻すおねば戻し部と、
前記おねば戻し部の下流側で前記おねば戻し部と連通するように前記外蓋に設けられ、前記加熱装置による加熱動作中に前記被加熱物から発生する蒸気を外部又は前記本体内に収容されている水槽に導く蒸気導管部と、
前記蒸気導管部の外周部に設けられ、前記蒸気導管部内を導通する蒸気から吸熱する蓄熱剤と、
を備えた
ことを特徴とする加熱調理器。
【請求項2】
前記蓄熱剤は、
融点が35℃〜80℃の範囲内である材料で構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項3】
前記蓄熱剤は、
前記蒸気導管部の外周部のうちの上部側に少なくとも設けられる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱調理器。
【請求項4】
前記加熱装置による加熱動作中に前記被加熱物から発生する蒸気を前記本体内に収容されている水槽に導くものにおいて、
前記蒸気導管部と連通して蒸気を前記水槽内に排出する蒸気排出路を前記水槽内に設け、
前記蓄熱剤は、
前記蒸気排出路の外周部の少なくとも一部にも設けられている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の加熱調理器。
【請求項5】
前記蓄熱剤は、
前記蒸気排出路の周囲のうちの水没部分に少なくとも設けられる
ことを特徴とする請求項4に記載の加熱調理器。
【請求項6】
前記おねば戻し部を前記外蓋に設けるものにおいて、
前記おねば戻し部及び前記蒸気導管部を前記外蓋に着脱自在な1つのカートリッジとして構成した
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の加熱調理器。
【請求項7】
前記おねば戻し部を前記内蓋の前記内鍋側に設けるものにおいて、
前記おねば戻し部と前記蒸気導管部とを連通させる蒸気通路を前記内鍋の内部に形成した
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の加熱調理器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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