説明

動画店頭配布システム

【課題】各家庭に対する直接的なコンテンツ、特に未成年者などに有害とされるコンテンツの配信による弊害を未然に防止する。
【解決手段】動画像情報を、配信に適したものかの判断のための情報である配信適性情報と関連付けて蓄積することで一元管理し、配信適性情報に基づいて配信可能かどうかを判断した上で店頭端末に動画像情報を送信し、店頭端末で動画像情報を再生可能な動画像再生情報として記録媒体に記録して動画像の視聴を希望する者に配布する動画店頭配布システムを利用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子通信網を介して動画像を配布する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、映画その他のビデオ、DVD作品の販売は、店舗販売又は通信販売によって行われている。しかし、店頭販売においてはビデオ、DVDの在庫が生じ、小売店の経営を圧迫する要因の一つとなってきた。また、在庫の関係から店頭販売する商品はいわゆる売れ筋商品に限定される傾向が高く、顧客(動画像の視聴を希望する者)の多様なニーズに応ずるのが困難であった。一方、近年のブロードバンドの普及につれてこれらビデオ、DVDのコンテンツがネットワークを介して各家庭にまで配信可能となりつつある。しかしながら、未成年者に有害と思われるコンテンツなどが容易にネットワークから配信可能となれば、社会問題化するのは必至である。
【0003】
かかる対策として特定のIDを家庭から送信させ、未成年者にかかるコンテンツの配信をしないシステムも考えられるが、成りすましを完全に排除することは困難であり、この点で店頭販売によるシステムが優れているといえる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本件発明は、店頭販売システムの欠点を排除し、各家庭に対する直接的なコンテンツ、特に未成年者などに有害とされるコンテンツの配信による弊害を未然に防止すべく提案されるものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明は、購入者が購入するビデオ・DVD作品の動画像を構成する動画像情報が法律等に基づいて配信するに適したものか判断した上で店頭端末に動画像情報を配信し、店頭端末でその動画像情報を受信して映像再生装置で再生することのできる動画像再生情報として記録媒体に記録し、その記録媒体を店頭で対面販売できる動画店頭配布システムであって、さらに動画像情報を一元管理することで、規制などの変化に即応できる動画店頭配布システムを提供する。
【0006】
具体的には、動画配信サーバから電子通信網を介して店頭端末へ動画像情報を配信する動画店頭配布システムである。そして動画配信サーバには、動画像情報が配信をするに適したものか判断するための配信適性情報と関連付けて蓄積する動画像情報蓄積部と、注文のあった動画像情報がその配信適正情報に基づいて配信可能か判断する配信可否判断部とを含んでいることを特徴とする。
【0007】
ただし、本明細書における「配信をするに適したものか」ということの意味については、必ずしも各法律の条文や裁判所の判決による合法性・非合法性のみを基準とすることを指すものではない。それら条文や判決に基づいて、若しくは独自に各業界が定め運用している規定に基づいた自主規制、例えばR―18、R―15、PG―12や、各種公共機関の独自の判断などに適っているかどうかも含むものとする。なお、「PG―12」とは12歳未満は保護者の同伴が望ましいこと、「R―15」とは15歳未満及び中学生入場禁止(従来のR指定)、「R―18」とは18歳未満入場禁止(従来の成人指定)という映画鑑賞に際しての年齢制限のことをいう。
【発明の効果】
【0008】
以上のように本実施形態の動画店頭配布システムは、動画配信サーバに蓄積された動画像情報に関連付けられた配信適性情報によって、一元的に動画像が配信可能かどうかの管理ができ、また店頭で動画像を再生するための動画像再生情報を記録した記録媒体を配布する。これにより、ネットワークから各家庭に対する直接的なコンテンツ、特に未成年者などに有害とされるコンテンツの配信による弊害を未然に防止することを目的とする。また、店頭には動画像再生情報を記録した記録媒体を含むパッケージの在庫を置く必要がないため、店での在庫負担が軽減され、また店頭での万引き等による弊害も防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施形態1を概念的に表した図
【図2】実施形態1の全体の機能ブロックの一例を示す図
【図3】実施形態1の処理の流れの一例を示すフローチャート図
【図4】実施形態2を概念的に表した図
【図5】実施形態2の動画店頭配布システムの機能ブロックの一例を示す図
【図6】実施形態2の配信適性情報を修正する操作をするための表示画面の一例を表す図
【図7】実施形態2の動画配信サーバの処理の流れの一例を示すフローチャート図
【図8】実施形態3を概念的に表した図
【図9】実施形態3の動画店頭配布システムの機能ブロックの一例を示す図
【図10】実施形態4を概念的に表した図
【図11】実施形態4の動画店頭配布システムの機能ブロックの一例を示す図
【図12】実施形態4処理の流れの一例を示すフローチャート図
【図13】実施形態5を概念的に表した図
【図14】実施形態5の動画店頭配布システムの機能ブロックの一例を示す図
【図15】実施形態6を概念的に表した図
【図16】実施形態6の動画店頭配布システムの機能ブロックの一例を示す図
【図17】実施形態7を概念的に表した図
【図18】実施形態7の動画店頭配布システムの機能ブロックの一例を示す図
【図19】実施形態8を概念的に表した図
【図20】実施形態8の動画店頭配布システムの機能ブロックの一例を示す図
【図21】実施形態8処理の流れの一例を示すフローチャート図
【図22】実施形態9を概念的に表した図
【図23】実施形態9の動画店頭配布システムの機能ブロックの一例を示す図
【図24】実施形態9処理の流れの一例を示すフローチャート図
【図25】実施形態10の構成の一例を示した図
【図26】実施形態11を概念的に表した図
【図27】実施形態11の動画店頭配布システムの店頭端末の機能ブロックの一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図27を用いて説明する。なお本発明はこれら実施の形態によって狭く解釈されるべきものではない。
【0011】
(実施形態1)
【0012】
まず実施形態1について説明する。
【0013】
(実施形態1の概念)
【0014】
図1に示すのは、本実施形態の動画店頭配布システムの一例を概念的に表した図である。この図を利用して本実施形態の動画店頭配布システムによる動画像の配信の一例を概念的に説明する。
【0015】
この図にあるように、まず客(動画像の視聴を希望する者)は店頭端末が設置されている○×ビデオショップに行く。そして、従来のビデオショップと同様にパッケージ陳列棚のパッケージなどを見て購入する作品を決め、店員に購入を希望する作品を注文する。
【0016】
店員は、店頭端末に客(動画像の視聴を希望する者)の希望する作品名を入力する。すると店頭端末は入力された作品名に関連付けられた作品識別コード(動画像識別子)を動画配信サーバへと送信する。
【0017】
動画配信サーバは、受信した作品識別コード(動画像識別子)から作品を識別してハードディスク内に蓄積してある作品の中から該当する作品の動画データを取得する。そして、その作品が配信可能かどうか判断する。例えば、モザイクの濃淡などからわいせつ性を有するか否かを基準に判断する。そして配信可能であると判断された場合、その作品の動画データを光通信網などの高速通信回線を利用して○×ビデオショップの店頭端末に対して送信する。
【0018】
○×ビデオショップの店頭端末は動画配信サーバから受信した客(動画像の視聴を希望する者)の希望する作品の動画データをDVD―RAMなどの記録媒体に記録し、客(動画像の視聴を希望する者)に販売する。
【0019】
以上のように、本実施形態は、動画配信サーバから電子通信網を介して店頭端末へ動画像を構成するための情報である動画像情報を配信し、店頭端末から記録媒体に動画像再生情報を記録して、その記録媒体を動画像の視聴を希望する者に店頭にて配布するための動画店頭配布システムである。
【0020】
(実施形態1の構成)
【0021】
次に本実施形態の動画店頭配布システムの構成について説明する。
【0022】
図2は本実施形態の全体の機能ブロックの一例を表す図である。同図を用いて本実施形態の機能ブロックの一例を説明する。本実施形態の動画店頭配布システムは、「動画配信サーバ」(0210)と、「店頭端末」(0220)と、からなる。以下に本実施形態の動画店頭配布システムの構成要件である「動画配信サーバ」(0210)の構成と「店頭端末」(0220)の構成について個別に説明する。
【0023】
「動画配信サーバ」(0210)は、「動画像情報蓄積部」(0211)と、「配信要求情報受信部」(0212)と、「配信可否判断部」(0213)と、「動画像情報送信部」(0214)と、を有する。
【0024】
「動画像情報蓄積部」(0211)は、動画像情報が法律、条例、倫理規定のいずれか一又は二以上の基準に基づいて配信をするに適したものかの判断のための情報である配信適性情報、及びその動画像を識別するための情報である動画像識別子、と関連付けて動画像情報を蓄積する。「配信適性情報」とは、前述のように動画像情報が法律、条例、倫理規定のいずれか一又は二以上の基準に基づいて配信をするに適したものかの判断のための情報であり、動画像を配信しようとする時点において法律や条令で禁止されるわいせつ物に該当すると判断されるモザイクの濃淡の基準、またR―15やPG―12といったの業界独自の自主規制基準などに基づいて配信をするに適したものかの判断のための情報が含まれる。「動画像識別子」とは、例えばその作品の作品名や作品コード、バーコード、独自の識別コードなどが挙げられる。「動画像情報」とは、前記動画像を構成するための情報をいう。例えば、動画像を再生するためのフォーマットで記録されたデータのファイルやそのデータのファイルを伝送しやすいように圧縮したファイル、不正に取得されて他人に利用されないように暗号化したものなどが挙げられる。
【0025】
「配信要求情報受信部」(0212)は、動画像を識別する動画像識別子を含み、動画像の視聴を希望する者の希望に基づいて生成された配信要求情報を受信する機能を有する。
【0026】
「配信要求情報」とは、動画像情報を識別するための情報であり、前記動画像識別子のほかに、例えば客(動画像の視聴を希望する者)が指定する動画像の再生フォーマットの形式の情報などが含まれる。フォーマット形式とは、動画像情報がMPEG2の形式で符号化される形式や、MPEG4の形式で復号化される形式を含む。
【0027】
配信要求情報受信部ではインターネット網などの電子通信網を介して店頭端末から送信されてきた上記のような配信要求情報を受信する。
【0028】
「配信可否判断部」(0213)は、配信要求情報受信部(0212)で受信された配信要求情報に含まれる動画像識別子で識別される動画像情報が、その動画像情報に関連付けられた配信適性情報に基づいて配信可能か判断する機能を有する。
つまり、前記配信適性情報が、当該配信適性情報と関連付けられている当該動画像情報が法律、条令でわいせつ物として禁止されている基準に該当する情報である場合は、当該動画像は配信できないと判断する。
【0029】
例えば、動画像に施されているモザイクに関して「モザイクは絵柄を最低4倍以上で表現しなければならない」という基準に基づいて配信可能かどうか判断する場合、配信適性情報に含まれるモザイクの程度が「3倍」であれば配信不可能と判断される。かかる基準は予め動画配信サーバに蓄積されている情報、または動画配信サーバが他の装置から取得した情報により特定されるものであることが考えられる。
【0030】
配信可能かどうか判断することにより現時点では配信をするに適したものでないことを理由に配信できないと判断されても、社会情勢の変化により将来的に配信をするに適したものであると判断される場合に配信出来るように、つまり固定的に配信できないようにするのではなく、可変としている。
【0031】
「動画像情報送信部」(0214)は、配信可否判断部(0213)での判断結果が配信可能であるとの判断結果である場合に、その識別子で識別される動画像情報を、動画像蓄積部(0211)から取得して送信する機能を有する。「判断結果が配信可能である」とは、配信適性情報が、当該動画像情報が配信可能な時点において、法律、条令等でわいせつ物として禁止されている物に該当しない判断結果である場合等が該当する。
【0032】
そしてこの動画像情報送信部では、配信可能と判断された動画像情報をインターネット網などの電気通信網を介して店頭端末に対して送信する。ただし、動画像情報である動画像を構成するデータのデータ量は極めて大きいので、前記電子通信網はADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)方式などの高速加入者線デジタル伝送方式や、前述の光通信網などの高速電子通信回線を利用することが望ましい。
【0033】
「店頭端末」(0220)は、「配信要求情報生成部」(0221)と、「配信要求情報送信部」(0222)と、「動画像情報受信部」(0223)と、「記録部」(0224)と、を有する。
【0034】
ただしこの店頭端末は、エンドユーザーの所持する端末ではなく、業としてビデオ・DVD作品の販売・配布を行う、(ヴァーチャルではない)実店舗に設置されることを前提とする。
【0035】
「配信要求情報生成部」(0221)は、前記配信要求情報を生成するための機能を有する。配信要求情報生成部では、例えば客(動画像の視聴を希望する者)からの注文に応じて店員が入力した作品名やバーコード読み取り機で読み取られたパッケージのバーコード情報、などにに基づいて配信要求情報を生成する。
【0036】
「配信要求情報送信部」(0222)は、配信要求情報生成部(0221)で生成された配信要求情報を送信する機能を有する。配信要求情報送信部では、例えばインターネット網などの電子通信網を介して動画配信サーバに対して配信要求情報を送信する。
【0037】
「動画像情報受信部」(0223)は、配信要求情報送信部(0222)から送信した配信要求情報に基づいて配信される動画像情報を受信する機能を有する。動画像情報受信部では、前述のような理由から、例えばADSL方式や光通信網を利用して動画配信サーバから送信されてきた動画像情報を受信するとよい。
【0038】
「記録部」(0224)は、動画像情報受信部(0223)で受信した動画像情報に基づいて映像再生装置にて再生可能に記録媒体に動画像を再生するための情報である動画像再生情報を記録する機能を有する。「動画像再生情報」とは、動画像を再生するための情報であり、例えば、動画像を再生するためのフォーマットのデータのファイルなどが挙げられる。もし動画配信サーバから送信されてきた動画像情報が伝送用の圧縮ファイルであるならば、動画像再生情報はその動画像情報を解凍したデータのファイルであり、送信されてきた動画像情報が暗号化されたファイルであるならば、復号化されたデータのファイルである。勿論動画配信サーバから動画像情報が圧縮などをされずに送信されてきたならば、動画像情報と動画像再生情報は同一のデータであっても良い。
【0039】
また「記録媒体」とは、前記動画像再生情報が記録される持ち運び可能な媒体をいう。例えばDVD―R/RWやDVD―RAM、PC―RW(ソニー、Philips Electronics社、Hewlett Packard社の3社が策定した書き換え可能なDVDの規格。DVD―RAMと違ってDVD―ROMと互換性があり、DVD―ROMドライブで読みこむことが可能。記憶容量は片面3.0GBである。登録商標)、MO、CD―R/RWや、フラッシュメモリなどが挙げられる。また、記録媒体には携帯電話が含まれていてもよい。携帯電話は多くの人が所持するものであるため、かかる携帯電話に動画像再生情報が記録でき、再生できれば動画像の視聴を希望する者にとって便利である。
【0040】
(処理の流れ)
【0041】
図3に示すのは、本実施形態の動画店頭配布システムの処理の流れの一例を表すフローチャートである。ただしこの「処理」の一例は、その手順を方法、コンピュータで実行可能なプログラム、そのプログラムを記録(蓄積)した媒体、として実施することができる。
【0042】
この図にあるように、まず、配信適性情報及び動画像識別子と関連付けて動画像情報を蓄積する(ステップS0301)。次に、動画像識別子を含み動画像の視聴を希望する者の希望に基づいて配信要求情報を店頭端末において生成する(ステップS0302)。続いて、ステップS0302で生成された前記配信要求情報を送信する(ステップS0303)。それから、ステップS0303で送信された配信要求情報を受信する(ステップS0304)。そして、ステップS0304で受信された配信要求情報に含まれる動画像識別子で識別される動画像情報が、その動画像情報に関連付けられた配信適性情報に基づいて配信可能か判断する(S0305)。そして、ステップS0305での判断結果が配信可能であるとの判断結果である場合に、その動画像識別子で識別される動画像情報を、ステップS0301において蓄積した動画像情報の中から取得して送信する(ステップS0306)。それから、ステップS0306で送信された動画像情報を受信する(ステップS0307)。最後に、ステップS0307で受信した動画像情報に基づいて、映像再生装置にて再生可能に記録媒体に動画像再生情報を記録する(ステップS0308)。
【0043】
そして客(動画像の視聴を希望する者)の希望する動画像再生情報が記録された記録媒体を客(動画像の視聴を希望する者)に対して配布(販売、レンタルなど)する。
【0044】
又その記録媒体が、DVD―RWやDVD―RAMといった一度データを記録しても再度書き換えが可能な記録媒体であれば、顧客(動画像の視聴を希望する者)が以前に動画像再生情報を記録した記録媒体を店頭に持参してもよい。そうすれば、動画像再生情報が記録された記録媒体の店頭での配布価格を抑えることが出来る。
【0045】
続いて、以上説明したような本実施形態の動画店頭配布システムの構成に沿って、動画像の配布の流れを、図2を利用して説明する。
【0046】
図2は上述のとおり、本実施形態の動画店頭配布システムの機能ブロックの一例を表す図である。まず店頭端末が設置してある店舗に来た客(動画像の視聴を希望する者)は、視聴を希望する作品のパッケージを店員に渡す。店員はそのパッケージに付された動画像識別子であるバーコードを店頭端末(0220)に入力する。そしてこの図にあるように、店頭端末は、配信要求情報生成部(0221)で、入力されたバーコード情報に基づいて配信要求情報を生成する。そして配信要求情報送信部(0222)でその配信要求情報を動画配信サーバ(0210)に対して電子通信網であるインターネット網を利用して送信する。
【0047】
動画配信サーバは、配信要求情報受信部(0212)で、店頭端末から送信された配信要求情報を受信する。そして動画像情報蓄積部(0211)に動画像を構成する情報が圧縮された形式で蓄積された動画像情報を、配信要求情報受信部(0212)で受信した配信要求情報に含まれる動画像情報識別子に基づいて取得する。それから取得した動画像情報である圧縮ファイルと関連付けられている配信適性情報から、配信可否判断部(0213)で配信可能か判断する。ここでは該当する動画像情報である圧縮ファイルに関連付けられている配信適性情報が、配信をするに適したものであることを示す情報であったので配信可能と判断されたとする。すると、動画配信サーバは、動画像情報送信部(0214)でその動画像情報である圧縮ファイルを店頭端末に対してインターネット網を介して送信する。
【0048】
店頭端末は、動画像情報受信部(0223)で動画配信サーバから配信された動画像情報である圧縮ファイルを受信する。そしてその動画像情報である圧縮ファイルを解凍し動画像を再生するフォーマットの動画像再生情報である動画ファイルを生成する(場合によってはファイル形式の変換も行う)。そして記録部(0224)でその動画ファイルを記録媒体であるDVD―RAMに記録する。
【0049】
そして動画ファイルが記録されたDVD―RAMを、客(動画像の視聴を希望する者)に配布(ここでは販売)する。
【0050】
(実施形態1の効果の簡単な説明)
【0051】
以上のように本実施形態の動画店頭配布システムは、動画配信サーバに蓄積された動画像情報に関連付けられた配信適性情報によって、複数の店頭端末に配信する動画像情報が配信可能かどうかの管理が一元的に出来る。従って法律、各都道府県の条例、業界団体の倫理規定に基づいて当該動画像が配信に適したものか否か等のチェックが容易に実施できる。
【0052】
即ち販売店舗にとっては配信に適した動画像情報を再生するための動画像再生情報を記録した記録媒体のみの販売(配布)が容易に実施でき、例えば警察にとっては今までは各店舗ごとを訪れ違法作品が販売されていないかを摘発しなければならなかった手間を軽減することが出来る。
【0053】
一方、当該動画像を配信可能な時点においては、法律に基づいて配信するのに適していないと判断されるようなものであっても、上述のとおりわいせつ物か否か等の判断はあいまいであり、社会情勢の変化に応じて変化するものである。
【0054】
従って、当該システムに配信適正情報と関連付けられた動画像情報を蓄積しておくことで、社会情勢の変化に応じて配信に適したものとして配信可能な時点で利用することが可能となる。
【0055】
さらに、動画像情報が動画配信サーバに一括して蓄積されているため、各店舗が最低限用意する物は店頭端末と、客(動画像の視聴を希望する者)が視聴したい作品を選択するためのメニューのような物と、記録媒体(これは外部から動画像の視聴を希望する者である客が持参することも可能)とだけで済む。つまり、商品を置く必要がなくなり在庫の負担がなくなる。また、販売店舗は売り場面積を従来よりも小さくすることが可能である。さらに在庫管理もデータの管理だけで済むので管理費を抑えることが出来る。さらにビデオ販売店で従来問題となっている商品の万引きも防ぐことが出来る。
【0056】
また、動画像の視聴を希望する者が、どのような内容の動画像の視聴を希望するかについて店頭端末側の店員に知られることなく、動画像を受信することも可能となる。通常、ビデオの購入をする時は、購入を希望するビデオのパッケージを店頭のカウンターで店員に渡し、料金を支払って購入するが、かかる場合その購入するビデオパッケージの内容を店員に知られたくない場合がある。本実施形態では、店頭に陳列してあるパッケージを購入するのではなく、動画像をサーバからダウンロードして記録媒体に記録し、その記録媒体を配布することで客(動画像の視聴を希望する者)に動画像の販売を行うため、動画像の指定をその内容が判別できないような番号等で特定することでその動画像の内容を店員に知られることなく記録媒体の配布を受けることができる。
【0057】
(実施形態2)
【0058】
次に実施形態2について説明する。
【0059】
(実施形態2の概念)
【0060】
図4は本実施形態の一例を概念的に示した図である。同図を用いて本実施形態の一例を概念的に説明する。動画像情報が配信に適したものかどうかの判断基準が変化した場合、販売やレンタルを行う店舗ではその変化に対応しきれないことがありうる。詳しく説明すると、例えば、あるアダルトビデオAが違法になった場合、各地にある店舗一軒一軒に対してメーカーや担当団体、警察などがそのアダルトビデオAの撤去指導や撤去確認を行うことは困難である。従ってそのアダルトビデオAが判決後も店内に陳列され販売されていることもありうる(図4(A)参照)。
【0061】
このような場合でも、本実施形態の動画店頭配布システムにおいては作品が動画像情報として一元管理されているので、動画配信サーバに蓄積されている動画像情報と関連付けられた配信適性情報を修正するだけでこの事態に対応できる。そうすれば店舗において、客(動画像の視聴を希望する者)がそのアダルトビデオAの購入を希望しても、そのアダルトビデオAの動画像情報は配信されない(図4(B)参照)。
【0062】
また、このように作品が一元管理されていれば、警察などの違法作品が販売されていないかのチェックや監視を行う機関も、動画配信サーバをチェック・監視すればよくなる。
【0063】
(実施形態2の構成)
【0064】
本実施形態は、実施形態1を基本として、その動画配信サーバが配信適正情報修正部を有する動画店頭配布システムである。
【0065】
図5に示すのは、本実施形態の動画店頭配布システムの機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施形態の動画像店頭配布システムは、動画配信サーバ(0510)と、店頭端末(0520)からなる。動画配信サーバの動画情報蓄積部(0511)、配信情報受信部(0512)、動画情報送信部(0514)、また店頭端末(0520)の配信要求情報生成部(0521)、配信要求情報送信部(0522)、動画情報受信部(0523)、記録部(0524)の各構成は基本とする上述の実施形態1の対応する部分と同様であるので説明を省略する。
【0066】
(「配信適性情報修正部」について)
【0067】
「配信適性情報修正部」(0515)は、前記配信適性情報を修正する機能を有する。上述のとおり動画像情報が法律等により配信をするに適したものかの判断基準は社会情勢により変化するものであり、今までは違法とされてきたヘアヌード写真が、1990年代に社会通念の変化などを理由に解禁の方向に向かったことなどが例として挙げられる。このような場合、ヘアヌードを扱っているという理由で配信できないとの判断結果であった配信適性情報を、配信できるとの判断結果に修正することが考えられる。
【0068】
あるいは、例えば、普通に販売されていたアダルトビデオAが、そのモザイクが薄いという理由で、裁判所で違法である旨の判決が下され違法となった場合は、同程度のモザイクを施している他の動画像について配信適性情報が配信可能であるとの判断結果であった場合は、これを配信できないとの判断結果に修正することが考えられる。
【0069】
図6は、配信適性情報を修正する操作をするための表示画面の一例を表す図である。この図にあるように、例えば、配信適性情報の一つである日本ビデオ倫理協会の判断による「PG―12」、「R―15」、「R―18」といったビデオ作品に関する年齢制限をチェックするためのチェックボックスが、販売されるそれぞれのビデオ作品の横に設けられている。動画配信サーバを管理する側では、作品ごとに、該当するチェックボックスにチェックを入れていく。そして、上記のように裁判の判決などで適法性の判断の基準が変わり、それによって日本ビデオ倫理協会があるビデオ作品に関する自主規制の判断を変えた場合でも、該当するチェックボックスを変えるだけで、その判断の変化に対応できる。
【0070】
(実施形態2の処理の流れ)
【0071】
図7は本実施形態の動画配信サーバの処理の流れの一例を示すフローチャート図である。同図を用いて本実施形態の処理の流れを説明する。まず、配信適正情報及び動画像識別子と関連付けて動画像情報を蓄積する(ステップS0701)さらに前記ステップS0701で蓄積した動画像情報と関連付けられている配信適正情報を修正する(ステップS0702)。さらに、動画像識別子を含み、動画像の視聴を希望する者の希望に基づいて生成された配信要求情報を受信する(ステップS0703)。さらに、前記ステップS0703で受信した配信要求情報に含まれる動画像識別子により識別される動画像情報が、その動画像情報と関連付けられた前記ステップS0702で修正された配信適正情報に基づいて配信可能かどうか判断する(ステップS0704)。前記ステップS0704での判断が配信可能であるとの判断結果である場合に、その動画像識別子により特定される動画像情報を取得して送信する(ステップS0705)。
【0072】
(実施形態2の効果の簡単な説明)
【0073】
本実施形態は前記配信適性情報を修正する配信適性情報修正部を有することを特徴とし、これにより動画像情報蓄積部に蓄積されることで一元管理されている動画像情報を社会情勢の変化に応じて簡単に配信を不可能とし、又は可能とすることができる。新たな基準により配信が禁止される動画像がいつまでも配信可能とならないように管理できる点で、従来のように個別にビデオのパッケージを撤去等しなければならないという負担が解消される
【0074】
(実施形態3)
【0075】
次に実施形態3について説明する。
【0076】
(実施形態3の概念)
【0077】
図8は実施形態の動画店頭配布システムの一例を概念的に表した図である。同図を用いて本実施形態の一例を概念的に説明する。例えば、客(動画像の視聴を希望する者)が店頭端末の設置されている○×ビデオショップにビデを購入しに行く場合を考えてみる。そして、従来のビデオショップと同様にパッケージ陳列棚のパッケージなどを見て購入する作品を決め、店員に購入を希望する作品を注文する。このとき同時に免許証(や国民基本台帳カード)などの身分証を提示する。店員は、その身分証により本人であるかどうかを確認した上で、店頭端末に客(動画像の視聴を希望する者)の希望する作品名と身分証から特定される客(動画像の視聴を希望する者)の年齢を入力する。店頭端末は入力された作品名に関連付けられた作品識別コード(動画像識別子)と客(動画像の視聴を希望する者)の年齢とを動画配信サーバへと送信する。
【0078】
動画配信サーバは、受信した作品識別コード(動画像識別子)から作品を識別してハードディスク内に蓄積してある作品の中から該当する作品の動画データを取得する。そして該当する作品と関連付けられている規制に関する情報と店頭端末から受信した客(動画像の視聴を希望する者)の年齢から、その作品が配信可能かどうか判断する。例えばその作品と関連付けられている規制に関する情報がR―15指定であり受信した客(動画像の視聴を希望する者)の年齢が18歳ならば、その作品は配信可能であると判断される。そして配信可能であると判断された場合、その作品の動画データを光通信網などの高速通信回線を利用して○×ビデオショップの店頭端末に対して送信する。
【0079】
○×ビデオショップの店頭端末は動画配信サーバから受信した客(動画像の視聴を希望する者)の希望する作品の動画データをDVDなどの記録媒体に記録し、客(動画像の視聴を希望する者)に販売する。
【0080】
以上のように、本実施形態は、動画像の視聴を希望する者の属性に関する情報に基づいて動画像が配信可能かどうか判断し、配信可能と判断された場合に動画像を動画配信サーバから送信し、店頭端末で受信して記録媒体に記録し、最終的にはその記録媒体を店頭で配布することから、いわゆる個人的なインターネット利用により年齢を偽って年齢制限がされている動画像のダウンロードが自由に行なわれてしまうという問題はない。つまり、インターネット上では年齢等を偽ってもこれを確認するのは容易ではないが、本実施形態のように店頭で配布するシステムによれば、上記例のように店頭で身分証に基づいて本人かどうかを確認した上で動画像の視聴を希望する者の年齢を特定すれば、いわゆる成りすましを容易に防止できる。
【0081】
(実施形態3の構成)
【0082】
本実施形態は、実施形態1又は2を基本として、動画像の視聴を希望する者の属性情報、例えば年齢に基づいて、ビデオ作品が配信可能か判断する動画像店頭配布システムである。
【0083】
図9に示すのは、本実施形態の動画像店頭配布システムの機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施形態の動画像店頭配布システムは、動画配信サーバ(0910)と、店頭端末(0920)からなる。動画配信サーバの動画情報蓄積部(0911)、配信情報受信部(0912)、動画情報送信部(0914)、また店頭端末(0920)の配信要求情報生成部(0921)、配信要求情報送信部(0922)、動画情報受信部(0923)、記録部(0924)の各構成は基本とする上述の実施形態1又は2の対応する部分と同様であるので説明を省略する。
【0084】
(実施形態3の「属性情報」の説明)
【0085】
「属性情報」とは、動画像の視聴を希望する者の属性に関する情報であり、例えば客(動画像の視聴を希望する者)の年齢、性別などの属性情報や、電話番号、電子メールアドレスなどの個人情報、保護者が同伴しているかという情報が該当する。
【0086】
動画配信サーバ(0910)の配信可否判断部(0913)は、上述のとおり動画情報蓄積部(0911)に蓄積されている動画像情報に関連付けられている配信適性情報に基づいて配信可能かどうか判断するが、本実施形態では配信要求情報受信部(0912)で受信した配信要求情報に含まれる属性情報に基づいて配信可能かどうかをも判断する。その配信可能かの判断は、例えば、前述のように動画像情報に関連付けられた配信適性情報である「PG―12」と、配信要求情報に含まれる客(動画像の視聴を希望する者)の年齢の情報とに基づいて行なわれ、当該客(動画像の視聴を希望する者)の年齢の情報により特定される情報が12歳に達しない場合は配信不可能と判断されることになる。
【0087】
(実施形態3の処理の流れ)
【0088】
本実施形態の処理の流れは実施形態1と同様であるので説明を省略する。
【0089】
(実施形態3の効果の簡単な説明)
【0090】
本実施形態は配信要求情報に動画像の視聴を希望する者の属性情報が含まれ、動画配信サーバの配信可否判断部が属性情報に基づいて配信可能か判断する点に特徴を有する。これにより、その属性情報が年齢に関する情報であれば、年齢制限のあるビデオの購入をその年齢制限により本来購入できない者への販売を未然に防止することができる。いわゆる個人的なインターネット利用による動画像情報のダウンロードでは、容易に年齢を偽って年齢制限がされている動画像情報を自由にダウンロードすることができるが、本実施形態では動画像の視聴を希望する者の年齢等の属性に関する情報に基づいて動画像を配信可能かどうか判断し、最終的には店頭端末で動画像情報を再生するための動画像再生情報を記録媒体に記録して店頭で配布することから、年齢を偽るいわゆる成りすましを防止することができる。
【0091】
(実施形態4)
【0092】
次に実施形態4について説明する。
【0093】
(実施形態4の概念)
【0094】
図10は実施形態4の動画店頭配布システムの一例を概念的に表した図である。同図を用いて本実施形態の一例を概念的に説明する。客(動画像の視聴を希望する者)が店で18歳未満は購入できないとの年齢制限のあるビデオの購入を希望したので、店員はAに会員証の提示等を求めてその会員証から特定される年齢(18歳)等を店の端末に入力した。さらに、店員はAの外観から判断した客の年齢(14から16歳)も店の端末に入力した。
【0095】
会員証からは18歳という年齢が特定されたが、店員が客の外観から判断した年齢は16歳であった。客は、実際は16歳であり、会員証を偽ってビデオの購入を試みていた。
【0096】
店の端末は、入力された双方の年齢が一致しないので、ビデオの配信要求情報をサーバに送信せず、Aはそのビデオを購入することができなかった。
【0097】
このように、年齢制限のあるビデオの購入に際しては、その制限に基づいてビデオを販売してよいかどうかを判断するために会員証の提示を求めることがあるが、その会員証の種類によっては必ずしも本人を示すものであるか否かを判断することは容易でない。従って、比較的容易に判断可能な外観に基づいて判断される年齢等との比較結果に基づいて配信要求情報を送信することで本来購入できないものへの販売を未然に防止することができる。
【0098】
(実施形態4の構成)
【0099】
本実施形態は、実施形態3の構成を基本とし、配信要求情報が、動画像の視聴を希望する者が自己申告する属性情報と、前記動画像の視聴を希望する者の外観に基づいて得られるその者の属性との比較結果を入力するための比較結果入力部を有し、前記比較結果が一致する場合にのみ前記配信要求情報送信部が配信要求情報を送信する動画店頭配信システムである。
【0100】
図11に示すのは、本実施形態の動画像店頭配布システムの機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施形態の動画像店頭配布システムは、動画配信サーバ(1110)と、店頭端末(1120)からなる。動画配信サーバの動画情報蓄積部(1111)、配信情報受信部(1112)、配信可否判断部(1113)、動画情報送信部(1114)、また店頭端末(1120)の配信要求情報生成部(1121)、配信要求情報送信部(1122)、動画情報受信部(1123)、記録部(1124)の各構成は基本とする上述の実施形態3の対応する部分と同様であるので説明を省略する。
【0101】
(実施形態4の「比較結果情報入力部」)
【0102】
「比較結果情報入力部」(1125)には、動画像の視聴を希望する者が自己申告する属性情報と、前記動画像の視聴を希望する者の外観に基づいて得られるその者の属性との比較結果を入力する。「属性情報」とは上述のとおり動画像の視聴を希望する者の属性に関する情報であり、例えば客(動画像の視聴を希望する者)の年齢等に関する情報である。また、「比較結果」とは、かかる動画像の視聴を希望する者が自己申告する属性情報と前記動画像の視聴を希望する者の外観に基づいて得られるその者の属性との比較結果であり、例えば外観から判断される年齢と属性情報に含まれる年齢が一致するか否か等の比較の結果が該当する。
【0103】
「自己申告する属性情報」とは、動画像の視聴を希望する者が店頭端末の設置された店舗で自ら申告する年齢等の属性の情報であるが、直接口頭等で申告するものに限らず、店舗で発行される会員証等を提出することで間接的に申告する属性の情報を含む。会員証は、本人の写真が添付されていなければそれだけでは必ずしも本人であることを確認することができない。そこで、上述のように、動画像の視聴を希望する者の外観に基づいて得られるその者の属性との比較を行うことで、例えば会員証により特定される年齢が、外観により得られる年齢と一致しない場合は配信要求情報を送信せず、いわゆる成りすましの問題を防止できる。
【0104】
また、属性情報が動画像の視聴を希望する者の指紋、虹彩に関する情報である場合は、動画像の視聴を希望する者の外観に基づいて得られるその者の属性としてこれらの指紋、虹彩に関する情報を専用の機器で取得して、属性情報との比較結果を入力する。なお、「虹彩」とは眼球の角膜と水晶の間にある薄い膜をいう。
【0105】
「配信要求情報送信部」(1122)は、前記比較結果入力部の比較結果が一致する場合にのみ、配信要求情報を送信する。「比較結果が一致する」とは、完全一致する場合のみを意味するのではなく、例えば、属性情報に含まれる動画像の視聴を希望する者が自己申告する年齢が「16歳」であり、動画像の視聴を希望する者の外観に基づいて得られる属性が、その者の年齢であり「14歳から16歳」と幅のある場合でも、前者は後者に含まれることから、このような場合でも判断結果は一致するものとして、配信要求情報送信部(1122)は、配信要求情報を送信する。
【0106】
(実施形態4の処理の流れ)
【0107】
図12は本実施形態の処理の流れの一例を示すフローチャート図である。なお、この「処理」の一例は、その手順を方法、コンピュータで実行可能なプログラム、そのプログラムを記録した記録媒体として実行することができる。
【0108】
まず、配信適性情報及び動画像識別子と関連付けて動画像情報を蓄積する(ステップS1201)。次に、動画像識別子を含み動画像の視聴を希望する者の希望に基づいて配信要求情報を店頭端末において生成する(ステップS1202)。さらに、動画像の視聴を希望する者が自己申告する属性情報と、前記動画像の視聴を希望する者の外観に基づいて得られるその者の属性との比較結果を入力する(ステップS1203)。さらに、ステップS1203で比較結果が一致する場合に記配信要求情報を送信し、一致しない場合は送信しない(ステップS1204)。さらに、ステップS1204で送信された配信要求情報を受信する(ステップS1205)。さらに、ステップS1205で受信された配信要求情報に含まれる動画像識別子で識別される動画像情報に関連付けられた配信適性情報に基づいて配信可能か判断する(S1206)。さらに、ステップS1206での判断結果が配信可能であるとの判断結果である場合に、その識別子で識別される動画像情報を、ステップS1201において蓄積した動画像情報の中から取得して送信する(ステップS1207)。さらに、ステップS1207で送信された動画像情報を受信する(ステップS1208)。最後に、ステップS1208で受信した動画像情報に基づいて、映像再生装置にて再生可能に記録媒体に動画像再生情報を記録する(ステップS1209)。
【0109】
(実施形態4の効果の簡単な説明)
【0110】
本実施形態は店頭端末が比較結果入力部を有する点に特徴がある。これにより、配信要求情報に含まれる属性情報と、その属性情報の対象である動画像の視聴を希望する者の外観により得られる属性との比較を通じて、属性情報を偽って申告した者に対して動画像再生情報を記録した記録媒体の配布を行うことを防止することができる。
【0111】
(実施形態5)
【0112】
次に実施形態5について説明する。
【0113】
(実施形態5の概念)
【0114】
図13は実施形態の動画店頭配布システムの一例を概念的に表した図である。同図を用いて本実施形態の一例を概念的に説明する。客(動画像の視聴を希望する者)Aは視聴を希望するビデオを店で注文した。店頭端末ではそのビデオの動画データがサーバから受信され、DVDに記録され、店はそのDVDをAに配布した。Aはその動画像を知り合いのBに提供しようと、そのDVDに記録されている動画像を個人的に別のDVDに複製しようと試みたが複製できなかった。これは店頭端末で動画像が他の記録媒体に複製できないように処理されていたからである。
【0115】
上述の実施形態3、4の概念で説明したように、特定の者にのみ動画像を販売可能としても、販売後に自由に複製できたのではこれらの機能が実質的に効果を果たさないことになる。また、複製を自由にできたのでは本システムを利用する動画配信サーバの側、店頭端末の側の利益が著しく損なわれる。そこで、本実施形態は、複製を自由にできない処理を記録媒体に行うことで実施形態1から4の実質的な効果を担保し、本システムを利用する動画配信サーバの側、店頭端末の側の不利益を防止する効果を有する。
【0116】
(実施形態5の構成)
【0117】
本実施形態は実施形態1から4の構成を基本とし、前記動画店頭配布システムの店頭端末が前記記録媒体に対して、記録された前記動画像再生情報を他の記録媒体に複製不可能にするための処理を行う複製禁止処理部を有する動画店頭配布システムである。
【0118】
図14に示すのは、本実施形態の動画像店頭配布システムの機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施形態の動画像店頭配布システムは、動画配信サーバ(1410)と、店頭端末(1420)からなる。動画配信サーバの動画情報蓄積部(1411)、配信情報受信部(1412)、配信可否判断部(1413)、動画情報送信部(1414)、また店頭端末(1420)の配信要求情報生成部(1421)、配信要求情報送信部(1422)、動画情報受信部(1423)、記録部(1424)の各構成は基本とする上述の実施形態1から4の対応する部分と同様であるので説明を省略する。
【0119】
(実施形態5の複製禁止処理部)
【0120】
「複製禁止処理部」(1425)は、上述のとおり店頭端末(1420)が、前記記録媒体に対して、記録された前記動画像再生情報を他の記録媒体に複製不可能にするための処理を行う。例えば、記録媒体がDVDである場合は、デジタル方式の複製を「複製禁止」、「一世代のみ可能」、「複製自由」の3とおりに抑制する技術であるCGMS(Copy Generation Management System)を用いて「複製禁止」の抑制を行うことで複製不可能とする処理を行うことが考えられる。また、複製不可能とは物理的に複製ができない処理に限定されるものではなく、例えば記録媒体がビデオテープであれば、複製をしてもその複製された動画像を鑑賞に堪えられないような乱れた画像とする技術である擬似シンクパルス方式を用いて最初に記録された内容のとおりに複製を不可能とする処理を含む。
【0121】
(実施形態5の処理の流れ)
【0122】
本実施形態の処理の流れは、基本となる実施形態1から4と同様であり、さらに店頭端末が前記記録媒体に対して、記録された前記動画像再生情報を他の記録媒体に複製不可能にするための処理を行うステップを有する。
【0123】
(本実施形態の効果の簡単な説明)
【0124】
本実施形態は複製禁止処理部を有する点に特徴がある。これにより、実施形態1から4の実質的な効果を担保し、本システムを利用する動画配信サーバの側、店頭端末の側の不利益を防止する効果を有する。
【0125】
(実施形態6)
【0126】
次に実施形態6について説明する。
【0127】
(実施形態6の概念)
【0128】
図15は実施形態の動画店頭配布システムの一例を概念的に表した図である。同図を用いて本実施形態の一例を概念的に説明する。客(動画像の視聴を希望する者)Aは視聴を希望するビデオを店で注文した。店頭端末ではそのビデオの動画データがサーバから受信され、DVDに記録され、店はそのDVDをAに配布した。AはDVDを自分の所有する再生装置で再生して鑑賞した後、そのDVDを知り合いのBに貸し渡した。BはそのDVDを自分の所有する再生装置で再生して鑑賞しようとしたが再生できなかった。これは動画像が、最初に再生したハードウエア上でのみ二度目以降の再生を可能とするプログラムを含んでいたことによる。
【0129】
(実施形態6の構成)
【0130】
本実施形態は1から5の構成を基本とし、動画像再生情報が、前記記録媒体を介する再生においては最初に再生したハードウエア上でのみ二度目以降の再生可能とするプログラムを含む動画店頭配布システムである。
【0131】
図16に示すのは、本実施形態の動画像店頭配布システムの機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施形態の動画像店頭配布システムは、動画配信サーバ(1610)と、店頭端末(1620)からなる。動画配信サーバの動画情報蓄積部(1611)、配信情報受信部(1612)、配信可否判断部(1613)、動画情報送信部(1614)、また店頭端末(1620)の配信要求情報生成部(1621)、配信要求情報送信部(1622)、動画情報受信部(1623)、記録部(1624)の各構成は基本とする上述の実施形態1から5の対応する部分と同様であるので説明を省略する。
【0132】
(実施形態6の動画像再生情報)
【0133】
本実施形態の「動画像再生情報」は、上述のとおり前記記録媒体を介する再生においては最初に再生したハードウエア上でのみ二度目以降の再生を可能とするプログラムである同一ハードウエア再生プログラムを含んでいる。このような「同一ハードウエア再生プログラム」としては、Windows(登録商標)Media(登録商標) TechnologyのDRM(Digital Rights Management)技術を利用したものが一例として挙げられる。DRMは、動画像を特定の端末で最初に再生させると、その端末のIDが動画像に書込まれ、他の端末では再生できないようにする技術である。
【0134】
(実施形態6の処理の流れ)
【0135】
本実施形態の処理の流れは、基本とする実施形態1から5と同様であるので説明を省略する。
【0136】
(実施形態6の効果の簡単な説明)
【0137】
本実施形態は動画像再生情報が前記記録媒体を介する再生においては最初に再生したハードウエア上でのみ二度目以降の再生可能とするプログラムを含む点に特徴がある。これにより、本システムで動画像が記録された記録媒体が貸し出され、複数のハードウエア上で利用されることを防止できる。
【0138】
(実施形態7)
【0139】
次に実施形態7について説明する。
【0140】
(実施形態7の概念)
【0141】
図17は実施形態の動画店頭配布システムの一例を概念的に表した図である。同図を用いて本実施形態の一例を概念的に説明する。ビデオの販売とレンタルの双方を行っている店では、店頭端末によりサーバからビデオの動画データを受信して記録媒体に記録し、その記録媒体を配布することで販売とレンタルと行っていた。客(動画像の視聴を希望する者)Aはビデオの1週間のレンタルを希望したので、店ではそのビデオの動画データを店頭端末によりサーバから受信してDVDに記録するとともに、そのDVDに1週間過ぎると動画像を再生不可能にするための処理を行いそのDVDをAに配布した。Aは配布されたDVDを再生して鑑賞したが、配布から1週間過ぎた時点でその動画像を再生できなくなった。
【0142】
(実施形態7の構成)
【0143】
本実施形態は実施形態1から6の構成を基本とし、前記動画店頭配布システムの店頭端末が、前記動画像再生情報を再生可能とする期間を特定する情報である設定期間情報を入力する設定期間情報入力部と、前記記録媒体に対して、前記設定期間情報により特定される期間が過ぎると記録された動画像再生情報を再生不可能にするための処理を行う期間限定再生処理部を有する動画店頭配布システムである。
【0144】
図18に示すのは、本実施形態の動画像店頭配布システムの機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施形態の動画像店頭配布システムは、動画配信サーバ(1810)と、店頭端末(1820)からなる。動画配信サーバの動画情報蓄積部(1811)、配信情報受信部(1812)、配信可否判断部(1813)、動画情報送信部(1814)、また店頭端末(1820)の配信要求情報生成部(1821)、配信要求情報送信部(1822)、動画情報受信部(1823)、記録部(1824)の各構成は基本とする上述の実施形態1から6の対応する部分と同様であるので説明を省略する。
【0145】
(実施形態7の期間限定再生処理部)
【0146】
「設定期間情報入力部」(1825)は、設定期間情報を入力する。「設定期間情報」は、動画像再生情報を再生可能とする期間を特定する情報であり、時間、日、週等を単位とする期間を特定する情報が含まれる。例えば、期間が「12時間」であれば「12H」、「3日」であえば「3D」、「1週間」であれば「1W」のように、数字、文字で構成されることが考えられるが、この他記号等で構成されるものであってもよい。これにより、動画像再生情報を再生することができる期間、即ち動画像情報をレンタルする期間を店頭端末で設定することができる。
【0147】
「期間限定再生処理部」(1826)は、上述のとおり前記記録媒体に対して、前記設定期間情報により特定される期間が過ぎると記録された動画像再生情報を再生不可能にするための処理を行う。例えば、動画像が記録された記録媒体に、時限プログラムをダウンロードすることで、設定期間経過後に動画像再生情報を映像再生装置により再生できないように処理することが考えられる。
【0148】
期間限定再生処理部(1826)が時限プログラムにより動画像再生情報を再生できないようにする処理を行う場合は、その時限プログラムが前記設定期間情報により特定される期間に基づいて動画像再生情報を再生できないようにすることで、一定期間のみ動画像再生情報を再生できる記録媒体の配布による動画像再生情報のレンタルを行うことができる。このように、設定期間情報により特定される期間が過ぎた場合は動画像再生情報が再生できないことから、従来のように貸し出したビデオがレンタル期間内に返却されない場合に、後で延滞金等を徴収しなければならないという問題も生じない。
【0149】
(実施形態7の処理の流れ)
【0150】
本実施形態の処理の流れは、基本とする実施形態1から6と同様であるので説明を省略する。
【0151】
(実施形態7の効果の簡単な説明)
【0152】
本実施形態は期間限定再生処理部を有することを特徴とする。これにより、本発明を動画像の販売だけでなく、レンタルや試聴等にも利用することができる。
【0153】
(実施形態8)
【0154】
次に実施形態8について説明する。
【0155】
(実施形態8の概念)
【0156】
図19は実施形態の動画店頭配布システムの一例を概念的に表した図である。同図を用いて本実施形態の一例を概念的に説明する。店では、店頭端末により動画データをサーバから受信して記録媒体に記録し、その記録媒体を配布することでビデオの販売、レンタルを行っている。サーバに蓄積されている動画像は様々なメーカーより提供を受けたものである。
【0157】
店は商流の中では、小売に位置し、動画像情報を配信する動画配信サーバは、卸業者、ないしは、元売りに該当する。本発明のシステムにおいては、小売に位置する店舗が店頭在庫を持たないことが特徴であり、従って商流における卸業者、ないしは元売りからの仕入れは、動画像情報の配信に取って代わる。したがって、その配信に対する対価の算定も配信ごとに行われることとなる。その算定をするための実施形態が本実施形態である。
【0158】
店頭端末が動画データをサーバから受信して記録媒体に記録する毎に、その記録の履歴に関する情報を生成し、サーバに送信し、サーバではその送信された記録の履歴に関する情報を受信して蓄積し、その蓄積された記録の履歴に関する情報に基づいて動画データの配信に対する対価を算定する。そして、サーバを管理する側では、店頭端末を管理等する側に動画データの配信に対する対価を請求することができる。
【0159】
このように、店頭端末での動画像情報の記録の履歴に関する情報に基づいて対価を算定することから、例えば店頭端末によりサーバからの配信を受けないで不正に動画データの記録を複数回、記録媒体に対して行ったような場合でも、その回数の分だけ配信を受けたものと同様に対価を算定することができる。つまり、配信された動画データをコピーして、それをマスターとして店頭端末により不正に記録媒体に記録し、顧客(動画像の視聴を希望する者)に販売する行為に対して抑止力を働かせることができる。
【0160】
(実施形態8の構成)
【0161】
図20は本実施形態の機能ブロックの一例を表す図である。
【0162】
本実施形態は実施形態1から7の構成を基本とし、前記店頭端末(2020)は、記録部(2024)の記録に関する履歴の情報である記録履歴情報を生成する記録履歴情報生成部(2025)と、前記記録履歴情報を送信する記録履歴情報送信部(2026)を有し、前記動画配信サーバ(2010)は前記記録履歴情報送信部(2026)から送信された記録履歴情報を受信する記録履歴情報受信部(2015)と、前記記録履歴情報受信部(2016)で受信した記録履歴情報を蓄積する記録履歴情報蓄積部と(2016)、前記記録履歴情報蓄積部(2016)で蓄積した記録履歴情報に基づいて動画像情報の配信に対する対価を算定するための対価算定部(2017)とを有する動画店頭配信システムである。
【0163】
動画配信サーバ(2010)の動画像情報蓄積部(2011)と、配信要求情報受信部(2012)と、配信可否判断部(2013)と、動画像情報送信部(2014)、配信適正情報修正部(2015)、また、店頭端末(2020)の配信要求情報生成部2021、配信要求情報送信部(2022)、動画像情報受信部(2023)、記録部(2024)は基本とする実施形態1から7と同様であるので説明を省略する。
【0164】
(実施形態8の記録履歴情報等)
【0165】
店頭端末(2020)の「記録履歴情報生成部」(2025)は、記録履歴情報を生成する。
【0166】
「記録履歴情報」とは、上述のとおり、店頭端末の記録部の記録に関する履歴の情報であり、例えば、記録した回数、日時、店頭端末のID、記録媒体の種類、複製禁止処理・期間限定処理の有無、同一ハードウエア再生プログラムの記録の有無等の情報である。かかる記録履歴情報は、動画配信サーバが店頭端末に対して行う動画像情報の配信に対する対価の算定基準として利用することが考えられる。
【0167】
店頭端末(2020)の「記録履歴情報送信部」(2026)は、前記記録履歴情報生成部で生成された記録履歴情報を動画配信サーバに送信する。
【0168】
動画配信サーバ(2010)の「記録履歴情報受信部(2015)」は、前記記録履歴情報送信部より送信された記録履歴情報を受信する。
【0169】
動画配信サーバ(2010)の「記録履歴情報蓄積部」(2016)は、前記記録履歴情報受信部で受信した記録履歴情報を蓄積する。
【0170】
動画配信サーバ(2010)の「対価算定部」(2017)は、前記記録履歴情報蓄積部で蓄積された記録履歴情報に基づいて、動画像情報の配信に対する対価を算定する。
【0171】
「動画像情報の配信に対する対価」は、動画配信サーバの側が動画像情報を配信することについて動画像情報のメーカー等に支払う動画像情報単位当たりの仕入れ料を下回らない金額に、前記記録履歴情報に含まれる記録の回数を乗じて得た額である場合が考えられる。また、上述の本実施形態の概念でも説明したとおり、動画配信サーバからの動画像の配信を実際に受けた回数ではなく、動画像情報を記録媒体に記録した履歴に関する情報に基づいて算定することで、店頭端末で動画像再生情報を記録したマスターを作成し、そのマスターに基づいて店頭端末を利用して不正コピーをして顧客(動画像の視聴を希望する者)に販売することに対して抑止力を働かせることができる。
【0172】
(実施形態8の処理の流れ)
【0173】
図21は本実施形態の処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
【0174】
まず、記録履歴情報を生成する(ステップS2101)。さらに、前記ステップS2101で生成した記録履歴情報を送信する(ステップS2102)。さらに、前記ステップS2102で送信された記録履歴情報を受信する(ステップS2103)。さらに、前記ステップS2103で受信した記録履歴情報を蓄積する(ステップS2104)。最後に、前記ステップS2104で蓄積した記録履歴情報に基づいて動画像情報の配信に対する対価を算定する(ステップS2105)。
【0175】
(実施形態8の効果の簡単な説明)
【0176】
本実施形態は、店頭端末が記録履歴情報生成部と、記録履歴情報送信部とを有し、動画配信サーバが記録履歴情報受信部と、記録履歴情報蓄積部と、対価算定部とを有する点に特徴がある。これにより、動画像情報を商品とする商流における卸売り、元売り側に位置する動画像配信サーバの側が、商品として動画像情報を受信して仕入れる小売側に位置する店頭端末の側に対して動画像情報の配信に対する対価を算定できる。また、動画像情報の配信の記録ではなく、動画像再生情報の記録の履歴に関する情報に基づいて対価を算定することで、既に受信した動画像情報をマスターに記録して、以後動画像配信サーバから動画像情報の配信を受けないでその動画像情報を再生するための動画像再生情報を記録媒体に不正にコピーしたことに対しても対価を要求することができ、不正コピーを顧客(動画像の視聴を希望する者)に販売することに対して抑止力を働かせることができる。
【0177】
(実施形態9)
【0178】
次に実施形態9について説明する。
【0179】
(実施形態9の概念)
【0180】
図22は、本実施形態の動画店頭配布システムの一例を概念的に表した図である。この図を利用して本実施形態の動画店頭配布システムによる動画像の配信の一例を概念的に説明する。
【0181】
この図にあるように、まず客(動画像の視聴を希望する者)は店頭端末が設置されている○×ビデオショップに行く。そして、従来のビデオショップと同様にパッケージ陳列棚のパッケージなどを見て購入する作品を決めようとしていたが、その作品がどのような内容のものかパッケージの内容からは十分に分からなかったので、ショップの店員に作品の「サンプル画像を視聴させてください」と申し出た。店員は、店頭端末に客(動画像の視聴を希望する者)の希望する作品名を入力する。すると店頭端末は入力された作品名のサンプル画像に関連付けられたサンプル識別コードを動画配信サーバへと送信する。なお、かかる作品名の入力は客(動画像の視聴を希望する者)が自ら入力してもよい。
【0182】
動画配信サーバは、受信したサンプル識別コードからサンプル画像の動画データを識別してハードディスク内に蓄積してあるサンプル画像の動画データの中から該当するサンプル画像の動画データを取得する。そして、そのサンプル画像の動画データを光通信網などの高速通信回線を利用して○×ビデオショップの店頭端末に対して送信する。
【0183】
○×ビデオショップの店頭端末は動画配信サーバから受信した客(動画像の視聴を希望する者)の希望する作品のサンプル画像の動画データを店頭端末のディスプレイに再生出力する。
【0184】
以上のように、本実施形態は、動画配信サーバから電子通信網を介して店頭端末へサンプル動画像を構成するための情報であるサンプル動画像情報を配信し、店頭端末でそのサンプル動画像の視聴を希望する者に店頭にて視聴してもらい、その上で動画像の購入等を希望する場合は、上述の実施形態1から8で説明したように動画配信サーバから動画像情報を受信して、記録媒体に動画像再生情報を記録し、その記録媒体を配布するための動画店頭配布システムである。
(実施形態9の構成)
【0185】
図23は本実施形態の機能ブロックの一例を示す図である。
【0186】
本実施形態は、前記実施形態1から8の動画店頭配布システムの構成を基本とし、前記動画配信サーバ(2300)が、サンプル動画像情報蓄積部(2311)と、サンプル配信要求情報受信部(2312)と、サンプル動画像情報送信部(2313)とを有し、前記店頭端末がサンプル配信要求情報生成部(2321)と、サンプル配信要求情報送信部(2322)と、サンプル動画像情報受信部(2323)と、再生出力部(2324)とを有する動画店頭配布システムである。同図に図示はしていないが、動画配信サーバの動画像情報蓄積部、配信要求情報受信部、配信可否判断部、動画像情報送信部、また、店頭端末の配信要求情報生成部、配信要求情報送信部、動画像情報受信部、記録部については、基本とする実施形態1から8の対応する部分と同様であるので説明を省略する。
【0187】
「サンプル動画像情報蓄積部」(2321)は、前記動画像情報の配信適性情報にかかわらず配信可能であるその動画像情報により構成される動画像のサンプルとなるサンプル動画像を構成するサンプル動画像情報と、そのサンプル動画像情報を識別するための情報であるサンプル動画像識別子、とを関連付けて蓄積する。
【0188】
「サンプル動画像」とは、前記動画像情報の配信適性情報にかかわらず配信可能であるその動画像情報により構成される動画像のサンプルとなる動画像であり、動画像の内容の一部又は動画像を編集しもの等が含まれる。即ち、動画像の購入等の際にその動画像の内容を確認するために利用することが考えられる。配信適性情報にかかわらず配信可能とするのは、サンプル動画像は動画像の内容に配信適性情報に基づいて配信不可能となるのもが含まれていても当該部分を除いた内容で構成されるからである。例えば、映画倫理規定管理委員会の規定により、18歳未満の者は視聴できないとされる映画についても、その映画の予告編はテレビコマーシャル等で18歳未満は視聴できないことを加えてその年齢制限が加えられる要因となる画像の部分は省いて告知するのと同様の手法により構成されることが考えられる。
【0189】
「サンプル動画像情報」は前記動画像情報の配信適性情報にかかわらず配信可能であるその動画像情報により構成される動画像のサンプルとなるサンプル動画像を構成する情報であり、実施形態1の動画像情報と同様に、サンプル動画像を再生するためのフォーマットで記録されたデータのファイル、また、そのデータのファイルを伝送しやすいように圧縮したファイル、不正に取得されて他人に利用されないように暗号化したものが含まれる。
【0190】
「サンプル配信情報受信部(2312)」は、サンプル動画像情報を識別するサンプル動画像識別子を含み、サンプル動画像の視聴を希望する者の希望に基づいて生成されたサンプル配信要求情報を受信する。サンプル配信要求情報受信部では、インターネット網などの電子通信網を介して店頭端末から送信されたサンプル配信要求情報を受信する。
【0191】
「サンプル動画像情報送信部」(2313)は、前記サンプル配信要求情報受信部で受信されたサンプル配信要求情報に含まれるサンプル動画像識別子で識別されるサンプル動画像情報を、前記サンプル動画像蓄積部から取得して送信する。
そしてこのサンプル動画像情報送信部では、サンプル動画像情報をインターネット網などの電気通信網を介して店頭端末に対して送信する。ただし、サンプル動画像情報であるサンプル動画像を構成するデータのデータ量は大きいので、前記電子通信網はADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)方式などの高速加入者線デジタル伝送方式や、前述の光通信網などの高速電子通信回線を利用することが望ましい。
【0192】
「サンプル配信要求情報生成部」(2321)は、サンプル動画像の視聴を希望する者の希望に基づいてサンプル配信要求情報を生成する。
【0193】
「サンプル配信要求情報送信部」(2322)は、前記サンプル配信要求情報生成部で生成されたサンプル配信要求情報を送信する。かかる送信は、インターネット通信回線、または専用の通信回線等により行なわてもよい。
【0194】
「サンプル動画像情報取得部」(2323)は、前記サンプル配信要求情報生成部で生成されたサンプル配信要求情報に基づいて配信される、前記サンプル動画像情報を取得する。
【0195】
「再生出力部」(2324)は、前記サンプル動画像情報取得部で取得したサンプル動画像情報に基づいたサンプル動画像を再生するための情報であるサンプル動画像再生情報に基づいてサンプル動画像を再生出力する。
【0196】
「サンプル動画像再生情報」とは、前記サンプル動画像情報を再生するための情報である。サンプル動画像再生情報は、上述の実施形態1の動画像再生情報と同様にサンプル動画像を再生するためのフォーマットのデータのファイル、また、そのサンプル動画像再生情報が伝送用の圧縮ファイルであるならば、その圧縮ファイルを解凍したデータのファイルであり、また、サンプル動画像情報が圧縮されずに動画像配信サーバから送信されてくる場合はサンプル動画像とサンプル動画像再生情報は同一のデータであってもよい。
【0197】
(実施形態9の処理の流れ)
【0198】
図24は本実施形態の処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
【0199】
まず、サンプル動画像情報を蓄積する(ステップS2401)。次に、サンプル動画像の視聴を希望する者の希望に基づいて生成されたサンプル配信要求情報を生成する(ステップS2402)。さらに、前記ステップS2402で生成したサンプル配信要求情報を送信する(ステップS2403)。さらに、前記ステップS2403で送信したサンプル配信要求情報を受信する(ステップS2404)。さらに、前記ステップS2404で受信した配信要求情報に含まれるサンプル動画像識別子によって識別されるサンプル動画像情報を、前記ステップS2401で蓄積したサンプル動画像情報の中から取得して送信する(ステップS2405)。さらに、前記ステップS2405で送信されたサンプル動画像情報を取得する(ステップS2406)。最後、前記ステップS2406で取得したサンプル動画像情報に基づいたサンプル動画像を再生するためのサンプル動画像再生情報に基づいてサンプル動画像を再生出力する(ステップS2407)。
【0200】
(実施形態9の効果の簡単な説明)
【0201】
本実施形態は、実施形態1から8の動画店頭配布システムにおいて、前記動画像情報の配信適性情報にかかわらず配信可能であるその動画像情報により構成される動画像のサンプルとなるサンプル動画像を構成するサンプル動画像情報を蓄積するサンプル動画像情報蓄積部と、サンプル配信要求情報受信部と、サンプル動画像情報送信部とを有し、また、店頭端末がサンプル配信要求情報生成部と、サンプル動画像情報取得部と、再生出力部とを有することを特徴とする。これにより、前記動画店頭配布店舗において動画像の視聴を希望する者である客が動画像の購入等の際に、その動画像の内容の一部や編集されたものを参考に購入等するか否かを決定することができる。従来のように、パッケージによりビデオ等を販売する店舗では、客にビデオのサンプルの視聴させる場合、改めてそのビデオ等のサンプルの視聴ための装置等を設置する必要が生じ、新たに設備のための費用等を要してしまう場合がある。一方、前記店頭端末により動画配信サーバから受信して記録媒体に記録して配布する動画店頭配布システムでは新たにサンプル動画像を再生するための端末を設置しなくともその店頭端末に本実施形態の機能があれば動画像の視聴を希望する者に対して、サンプル動画像情報を再生出力して視聴させた上で動画像情報を記録した記録媒体を購入するか否かを決めてもらうことができる。
【0202】
(実施形態10)
【0203】
次に実施形態10について説明する。
【0204】
(実施形態10の概念)
【0205】
図25は本実施形態の全体の構成の一例を示す図である。同図を用いて本実施形態の概念を説明する。
【0206】
ビデオの販売、レンタルを行う動画店頭配布店舗で、店舗来訪者(動画像の視聴を希望する者)Aはビデオの購入をしようとその動画店頭配布店舗に来店した。動画店頭配布店舗には、販売、レンタルしているビデオのタイトル、識別番号、動画像の一部の静止画などが印刷されたパッケージ風印刷物が視認できるように配置されている。Aはそのパッケージ風印刷物の内容から購入を希望するビデオを選択し、そのパッケージ風印刷物の内容情報を店員に告げて購入を申し出た。店員は、その識別番号を店頭端末に入力した。店頭端末はサーバから該当するビデオの内容の動画像を受信するための配信要求情報を生成し、その配信要求情報をサーバに送信し、該当する動画像を受信し、その動画像を記録媒体に記録した。店員はその記録媒体を代金と引き換えに店舗来訪者に渡し、店舗来訪者は希望するビデオの動画像を購入することができた。
【0207】
このように、動画店頭配布店舗には実際のビデオのパッケージは陳列される必要は無く、そのビデオ内容を簡易に表示するパッケージ風印刷物に表示されている内容を店頭端末に入力することでサーバから視聴を希望するビデオの動画像を受信してDVD等の記録媒体に記録した上で受け取ることができ、動画店頭配布店舗側としてはパッケージを陳列するために在庫を抱えなければならない負担や、万引き等の危険を回避することができる。
【0208】
(実施形態10の発明の構成)
【0209】
本実施形態は上述の実施形態1から9の動画店頭配布システムの店頭端末と、動画像の内容を示す内容情報が印刷されたパッケージ風印刷物が視認可能に配置され店舗である。店頭端末の、配信要求情報送信部、動画像情報受信部、記録部については、実施形態1から9と同様であるので説明を省略する。
【0210】
(実施形態10のパッケージ風印刷物)
【0211】
図25に示すとおり、「パッケージ風印刷物」は動画像の内容を示す内容情報が印刷されていて、視認可能に店舗に配置されている。「パッケージ風印刷物」とは、いわゆる「パッケージ」とは異なり動画像が録画されたビデオやDVD等の記録媒体が格納されていないビデオ、DVD等のパッケージをいう。
【0212】
「内容情報」とは、上述のとおり、動画像のタイトル、識別番号、静止画像等をいう。「識別番号」とは、配信要求情報に含まれる動画像情報識別子とは異なり、パッケージ風印刷物上に動画像の内容を示すものとして印刷されていて、動画像を簡易に識別できる数字により構成される番号であるが、アルファベット、記号等と組み合わせて構成されるものであってもよい。
【0213】
「視認可能に配置」とは、店舗の壁側、フロア内のディスプレイ等に動画像の内容のジャンル別、出演している役者別、新作・旧作の別で配置する場合や、これらと併せて店舗の推薦する動画像をまとめて配置する場合を含む(図25参照)。
【0214】
「店頭端末」は、店舗内に一又は二以上配置されていてもよく、動画像の購入やレンタルの料金を精算するための精算機のそばに配置されていてもよい。これにより、動画像の視聴を希望する者は、前記パッケージ風印刷物の内容情報を店員に告げ、料金を支払うことでその動画像が記録された記録媒体の配布を受け、動画像を購入等することができる。
【0215】
(実施形態10の店頭端末の配信要求情報生成部)
【0216】
「配信要求情報生成部」は、前記実施形態1から9の配信要求情報生成部と同様に動画像を識別するための動画像識別子を含む配信要求情報を生成するが、かかる配信要求情報をパッケージ風印刷物が示す内容情報に基づいて生成する。例えば、動画像の視聴を希望する者が、店頭端末側の店員に動画像の識別番号を告げて、店員が店頭端末に入力することで、店頭端末では配信要求情報が生成される。また、店頭端末には動画像の静止画を映し出すディスプレイが設けられていてもよく、この場合そのディスプレイに映し出された動画像の静止画を選択することで、店頭端末では配信要求情報が生成される。これら識別番号、静止画に基づいて配信要求情報が生成され、上述の実施形態1から9と同様に、当該配信要求情報が店頭端末の配信要求情報送信部から送信され、動画配信サーバではその送信された配信要求情報に基づいて特定される動画像情報を、配信適性情報に基づいて配信可能かどうか配信可否判断部で判断した上で配信可能であると判断した場合に動画像情報送信部より送信する。店頭端末では、その送信された動画像情報を動画像情報受信部で受信し、記録部でその動画像情報を動画像再生情報として記録媒体に記録する。
【0217】
(実施形態10の効果の簡単な説明)
【0218】
本実施形態は、上述の実施形態1から9の動画店頭配布システムの店頭端末を配置し、動画像情報の内容を示す内容情報が印刷されたパッケージ風印刷物が動画像の視聴を希望する者である店舗来訪者に視認可能に配置されことを特徴とする。従来であれば販売する動画像のビデオパッケージを店頭に用意しなければならなかったが、ビデオパッケージが全て売れなかった場合は在庫分が店の負担となる場合があり、またビデオパッケージの実物を店頭に陳列すると動画像の視聴を希望する者である店舗来訪者による万引き等の危険を店が負担しなければならなかった。本実施形態の店舗を利用することで、ビデオパッケージを実際に店頭に陳列する必要はなく、上述のような在庫、万引きの危険を店が負担しなくてもよくなる。
【0219】
(実施形態11)
【0220】
次に実施形態11について説明する。
【0221】
(実施形態11の概念)
【0222】
図26は本実施形態の一例を概念的に表した図である。同図を用いて本実施形態の一例を概念的に説明する。動画像をサーバから受信して記録媒体に記録し、その記録媒体を配布することで動画像を販売・レンタルする動画店頭配布店舗で、動画像の視聴を希望する者である店舗来訪者は店舗に配置してあるパッケージ風印刷物Aの内容情報を見て、「Aのサンプル動画像を見せてください」と店員に申し出た。店員は、店頭端末にその内容情報を入力した。店頭端末はその内容情報に基づいてAのサンプル動画像情報を取得して、店頭端末のディスプレイにサンプル動画像を再生出力した。動画像の視聴を希望する者である店舗来訪者はそのAのサンプル動画像を見て、Aの動画像を購入するかどうかを決めることができた。
【0223】
(実施形態11の構成)
【0224】
図27は本実施形態の店頭端末の機能ブロックの一例を示す図である。
【0225】
実施形態11は、請求項9記載の店頭端末を配置した動画店頭配布店舗であって、前記動画像の内容を示す内容情報(タイトル、識別番号、静止画像など)が印刷されたパッケージ風印刷物が動画像の視聴を希望する者である店舗来訪者に対して視認可能に配置され、前記店頭端末のサンプル配信要求情報生成部2711は、そのパッケージ風印刷物が示す内容情報に基づいてサンプル配信要求情報を生成する動画店頭配布店舗である。
【0226】
店頭端末の基本的な構成は、基本とする実施形態9の店頭端末と同様であるので説明を省略する。また、パッケージ風印刷物は実施形態10と同様であるので、説明を省略する。
【0227】
「サンプル配信要求情報生成部(2711)」は、上述の実施形態9のとおり、配信適性情報にかかわらず配信可能である動画像情報により構成される動画像のサンプルとなる動画像であるサンプル動画像を構成するサンプル動画像情報
の配信要求であるサンプル配信要求情報を生成するが、本実施形態では特に、パッケージ風印刷物に示される内容情報に基づいてサンプル配信要求情報を生成する。
【0228】
(実施形態11の効果の簡単な説明)
【0229】
上述の実施形態9の効果の簡単な説明でも述べた従来のように、パッケージにより動画像を販売する店舗では、改めて動画像のサンプル動画像を視聴ための装置等を設置する場合は費用等を要してしまう。一方、前記店頭端末により動画配信サーバから受信して記録媒体に記録して配布する動画店頭配布システムでは新たにサンプル動画像を再生するための端末を設置しなくともその店頭端末に本実施形態の機能があれば動画像の視聴を希望する者、例えば動画像再生情報を記録した記録媒体の購入を希望する者にサンプル動画像再生情報を再生出力して視聴してもらった上で、動画像再生情報を記録した記録媒体を購入するか否かを決めてもらうことができる。
【符号の説明】
【0230】
0210 動画配信サーバ
0211 動画像情報蓄積部
0212 配信要求情報受信部
0213 配信可否判断部
0214 動画像情報送信部
0220 店頭端末
0221 配信要求情報生成部
0222 配信要求情報送信部
0223 動画像情報受信部
0224 記録部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画配信サーバから電子通信網を介して店頭端末へ動画像を構成するための情報である動画像情報を配信し、店頭端末から記録媒体に動画像再生情報を記録して、その記録媒体を動画像の視聴を希望する者に店頭にて配布するための動画店頭配布システムであって、前記動画配信サーバは、動画像情報が法律、条例、倫理規定のいずれか一又は二以上の基準に基づいて配信をするに適したものかの判断のための情報である配信適性情報、及びその動画像情報を識別するための情報である動画像識別子、と関連付けて前記動画像情報を蓄積する動画像情報蓄積部と、動画像情報を識別する動画像識別子を含み、動画像の視聴を希望する者の希望に基づいて生成された配信要求情報を受信する配信要求情報受信部と、前記配信要求情報受信部で受信された配信要求情報に含まれる動画像識別子で識別される動画像情報が、その動画像情報に関連付けられた配信適性情報に基づいて配信可能か判断する配信可否判断部と、前記配信可否判断部での判断結果が配信可能であるとの判断結果である場合に、その動画像識別子で識別される動画像情報を、前記動画像情報蓄積部から取得して送信する動画像情報送信部と、を有し、前記店頭端末は、前記配信要求情報を生成するための配信要求情報生成部と、前記配信要求情報生成部で生成された配信要求情報を送信する配信要求情報送信部と、前記配信要求情報送信部から送信した配信要求情報に基づいて配信される動画像情報を受信する動画像情報受信部と、前記動画像情報受信部で受信した動画像情報に基づいて映像再生装置にて再生可能に記録媒体に動画像情報を再生するための情報である動画像再生情報を記録する記録部と、を有する動画店頭配布システム。
【請求項2】
前記動画配信サーバは、前記配信適性情報を修正する配信適性情報修正部をさらに有することを特徴とする請求項1記載の動画店頭配布システム。
【請求項3】
前記配信要求情報には、さらに、動画像の視聴を希望する者の属性情報が含まれ、前記動画配信サーバの配信可否判断部は、さらに前記属性情報に基づいて配信可能か判断する、ことを特徴とする請求項1又は2記載の動画店頭配布システム。
【請求項4】
前記店頭端末が、動画像の視聴を希望する者が自己申告する属性情報と、前記動画像の視聴を希望する者の外観に基づいて得られるその者の属性との比較結果を入力するための比較結果入力部をさらに有し、前記比較結果が一致する場合にのみ前記配信要求情報送信部が配信要求情報の送信をする、請求項3記載の動画店頭配布システム。
【請求項5】
前記動画店頭配布システムの店頭端末は、前記記録媒体に対して、記録された前記動画像再生情報を他の記録媒体に複製不可能にするための処理を行う複製禁止処理部を、さらに有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の動画店頭配布システム。
【請求項6】
前記動画像再生情報は、前記記録媒体を介する再生においては、最初に再生したハードウエア上でのみ二度目以降の再生を可能とするためのプログラムである同一ハードウエア再生プログラムを含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載の動画店頭配布システム。
【請求項7】
前記動画店頭配布システムの店頭端末は、前記記録媒体に対して動画像再生情報を再生可能とする期間を特定する情報である設定期間情報を入力する設定期間情報入力部と、前記設定期間情報入力部で入力された設定期間情報により特定される期間が過ぎると記録された動画像再生情報を再生不可能にするための処理を行う期間限定再生処理部と、をさらに有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に記載の動画店頭配布システム。
【請求項8】
前記店頭端末は、記録部の記録に関する履歴の情報である記録履歴情報を生成する記録履歴情報生成部と、記録履歴情報生成部にて生成された記録履歴情報を送信する記録履歴情報送信部と、を有し、前記動画配信サーバは、前記記録履歴情報送信部から送信された記録履歴情報を受信する記録履歴情報受信部と、前記記録履歴情報受信部で受信した記録履歴情報を蓄積する記録履歴情報蓄積部と、前記記録履歴情報蓄積部で蓄積した記録履歴情報に基づいて動画像情報の配信に対する対価を算定するための対価算定部とを有する請求項1から7に記載の動画店頭配布システム。
【請求項9】
前記動画配信サーバは、前記動画像情報の配信適性情報にかかわらず配信可能であるその動画像情報により構成される動画像のサンプルとなるサンプル動画像を構成するサンプル動画像情報と、そのサンプル動画像情報を識別するための情報であるサンプル動画像識別子、とを関連付けて蓄積するサンプル動画像情報蓄積部と、サンプル動画像情報を識別するサンプル動画像識別子を含み、サンプル動画像の視聴を希望する者の希望に基づいて生成されたサンプル配信要求情報を受信するサンプル配信要求情報受信部と、前記サンプル配信要求情報受信部で受信されたサンプル配信要求情報に含まれるサンプル動画像識別子で識別されるサンプル動画像情報を、前記サンプル動画像蓄積部から取得して送信するサンプル動画像情報送信部と、を有し、前記店頭端末は、サンプル配信要求情報を生成するサンプル配信要求情報生成部と、前記サンプル配信要求情報生成部で生成されたサンプル配信要求情報を送信するサンプル配信要求情報送信部と、前記サンプル配信要求情報生成部で生成されたサンプル配信要求情報に基づいて配信される、前記サンプル動画像情報を取得するサンプル動画像情報取得部と、前記サンプル動画像情報取得部で取得したサンプル動画像情報に基づいたサンプル動画像を再生するための情報であるサンプル動画像再生情報に基づいてサンプル動画像を再生出力する再生出力部と、を有する前記請求項1から8に記載の動画店頭配布システム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか一に記載の動画配信サーバ。
【請求項11】
請求項1乃至9のいずれか一に記載の店頭端末。
【請求項12】
請求項11記載の店頭端末を配置した動画店頭配布店舗であって、前記動画像の内容を示す内容情報が印刷されたパッケージ風印刷物が動画像の視聴を希望する者である店舗来訪者に対して視認可能に配置され、前記店頭端末の配信要求情報生成部は、そのパッケージ風印刷物が示す内容情報に基づいて配信要求情報を生成することを特徴とする動画店頭配布店舗。
【請求項13】
請求項9記載の店頭端末を配置した動画店頭配布店舗であって、前記動画像の内容を示す内容情報が印刷されたパッケージ風印刷物が動画像の視聴を希望する者である店舗来訪者に対して視認可能に配置され、前記店頭端末のサンプル配信要求情報生成部は、そのパッケージ風印刷物が示す内容情報に基づいてサンプル配信要求情報を生成することを特徴とする動画店頭配布店舗。
【請求項14】
電子通信網を介して動画像を構成するための情報である動画像情報を配信し、記録媒体に動画像再生情報を記録して、その記録媒体を動画像の視聴を希望する者に店頭にて配布するための動画店頭配布方法であって、動画像情報が法律、条例、倫理規定のいずれか一又は二以上の基準に基づいて配信をするに適したものかの判断のための情報である配信適性情報、及びその動画像情報を識別するための情報である動画像識別子、と関連付けて動画像情報を蓄積するステップと、動画像情報を識別する動画像識別子を含み、動画像の視聴を希望する者の希望に基づいて配信要求情報を店頭において生成するためのステップと、前記ステップで生成された前記配信要求情報を送信するステップと、前記ステップで送信された配信要求情報を受信するステップと、前記ステップで受信された配信要求情報に含まれる動画像識別子で識別される動画像情報が、その動画像情報に関連付けられた配信適性情報に基づいて配信可能か判断するステップ、前記ステップでの判断結果が配信可能であるとの判断結果である場合に、その動画像識別子で識別される動画像情報を、前記ステップにおいて蓄積した動画像情報の中から取得して送信するステップ、前記ステップで送信された動画像情報を受信するステップと、前記ステップで受信した動画像情報に基づいて映像再生装置にて再生可能に記録媒体に動画像情報を再生するための情報である動画像再生情報を記録するステップと、を含む動画店頭配布方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2009−165140(P2009−165140A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−23400(P2009−23400)
【出願日】平成21年2月4日(2009.2.4)
【分割の表示】特願2002−61321(P2002−61321)の分割
【原出願日】平成14年3月7日(2002.3.7)
【出願人】(502083048)
【出願人】(502083059)
【出願人】(502083060)
【出願人】(502082627)
【出願人】(502083071)
【出願人】(502083082)
【出願人】(502083093)
【Fターム(参考)】