説明

動的に照明される製品表示システム機器及び方法

動的に照明される製品の表示装置、システム、及び方法であって、その上面に配置される一連の電気接点(120)を有し、電源と接続するよう適応される棚(110)を有する。包装(101)は製品の少なくとも一部を覆い、包装は、外面の少なくとも一部上に配置されるエレクトロルミネセント材料(105)と、包装が棚上に配置されると包装の底面の電気接点(115)が棚上に配置される電気接点(120)に面するよう該底面の一部上に配置される該電気接点(115)とを有する。製品包装は、バックライトか、製品ロゴといった画像か、メッセージの一部又は全部を表示することが可能であり、それにより、消費者が選択する可能性を高める。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子製品ディスプレイに係る。特に、本発明は、店の棚上に陳列される消費者商品を照射する消費者商品の電子ディスプレイに係る。
【背景技術】
【0002】
商業環境において、棚における1つの会社の製品を他社製品から区別するのがますます困難となってきている。これらの製品のうちの多くはしばしば同じサイズであり、また、消費者を惑わすことによってその1つの会社の製品の「模造品」を購入させようとして包装に多くの同じ色を使用する。厳しい状況下の特定の色の陰影は商標登録されているが、製品包装の一般的な色については、商標は得ることが非常に困難でありまた得ることができない。
【0003】
時として製造業者は、棚に取り付けられるクーポンディスペンサを配置してきた。このディスペンサは、買い物客の注目を引くために、点滅光を有する及び/又は音を出す。製品サイトにおいてクーポンを分配するという利点によって、消費者がその追加される節約によってその特定のブランドを購入するよう気を引くことを期待する。しかし、店内に陳列可能なクーポンディスペンサの数には制限があり、また、店内にクーポンディスペンサを陳列可能であったとしても、製品自体は、他の競合製品と異なって陳列されるわけではない。実際に、今日の製品は、20世紀の初頭における最初のスーパーマーケットにおける陳列方法とたいして異なって陳列されているわけではない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、当該技術において、現代の買い物客の趣味に合った店内におけるアイテムの陳列を改善する必要がある。更に、多くのマーケティング担当者は、現在、買い物を、別のレベル、即ち、「買い物経験」に動かそうとしている。これは、化粧品販売店といった店において特に言えることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、当該技術において現在まで知られていないシステム、方法、及び製品包装を提供する。本発明では、製品包装は、動的に照射される。
【0006】
本発明の1つの面では、包装の表面上に配置されるエレクトロルミネセント材料は、導電性インク(印刷された導電性インク)を介して、包装の底部又は背部の一対の接点に接続される。電源が、一対の接点と接触すると、このエレクトロルミネセント材料は点灯し、それにより、製品の包装を照明する。
【0007】
製品包装の照明は、背景色調を有するか、又は、包装上の図は、導電性インクで箱の前部にプリントスクリーンされたロゴであり得、それにより、製品は、そのロゴを発光させながら表示する。
【0008】
本発明の別の面では、設計パターンを形成するよう箱上にナノワイヤLEDが配置されうる。このようなナノLEDは、基本的に、赤、青、及び緑の原色の画素として機能することが可能であり、実質的に任意の色の組合せを作るよう使用可能である。
【0009】
本発明の別の面では、本発明の方法は、動く画像及びテキストを表示するために使用される製品包装が関連し、広告スローガン及び他のメッセージは、包装の前部に亘って表示される。
【0010】
本発明の更に別の面では、電子接点が配線された複数の棚は、照明のために適応された複数の製品包装を受容するよう適用される。この包装は、箱、ボトル、ジャー等であることが可能である。包装が透明である場合、実際の製品が照明されることが可能である。包装は、棚上にストックされ、また、各個々の包装が画素又は画素群を表して、基本的に画素のマトリクスを形成する。制御ユニットは、包装を照明する、静止メッセージを表示する、又は、照明された包装の経路を通じて循環される「ローリングメッセージ」を与えるようプログラムされる。
【0011】
制御ユニットは、棚上の特定の箱の照明量を変化させるようプログラムされることが可能である。それにより、店にとって真っ先に販売することがより好ましい特定のストックが最も照明されることが可能であり、また、あまり利益のでないストックも照明されることが可能であるが、低い度合いの輝度で照明される。更に、生鮮食品は、隣接の棚における他のアイテムよりも先に購入してもらうようより明るく照明されることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下の説明は、例示のためであり限定のために与えるものではないことを当業者は理解すべきである。当業者は、本発明の精神及び請求項の範囲に含まれる多くの変形があることを理解するものとする。既知の機能及び動作の不必要な詳細は、本発明を曖昧にしないよう現説明からは省略する場合がある。
【0013】
図1は、本発明の第1の面の図である。棚110上に位置付けられた第1の包装101を示す。尚、図面は例示のためであって限定のためではないので、本発明は矩形の箱に限定されるものではない。包装は、例えば、四角、円形、長円形、平行六面体、不整形、多角形、三角形、楕円形といった任意の形状を取りうる。包装は、ボトル、コンテナ、流体を保持する容器等でありうる。最良のモードでは、包装101の接点115と、店の棚110上の接点120との間の電気接点に対応するよう包装の下部は平らである。重力が製品包装101を接点120上に維持する力として作用する。
【0014】
包装に関する説明と同様に、電気接点は、水平に配置される、斜めに配置される箱の下部に垂直に配置されることが可能であり、円形又は半円形の接点領域を有し得、包装内の引っ込んだ場所にあるか又は包装から延在することが可能である。接点が包装から延在する場合、棚110は、包装101から突出する延長部を受容する引っ込んだ場所にある接点を有しうる。包装101の下部には2つの接点を示すが、例えば、複数の接点があってもよく、これらの接点では、6ボルト又は9ボルト等を得られるよう加法的な1.5ボルト接点の一連の接続といったように電圧が合わせられる。ここでも1.5及び6.0ボルト値は、説明のために言及したに過ぎず、実際の電圧は、エレクトロルミネセントインク又はディスプレイ材料との使用に最良に適した値である。追加式である低電圧接点が安全性のために好適でありうる。
【0015】
棚110は、ヒューズ、ヒューザブルリンク、及び/又は回路遮断器(図示せず)を、接点120のセット間に有し、それにより、例えば、製品が導電性液体である場合に製品の漏れがあった場合の棚部分のショートを防止して消費者及び店員の安全性を確実にする。更に、エレクトロルミネセント製品に隣接する他の製品も漏れる場合があり、又は、例えばコーヒー缶といった完全に金属の底部を有するアイテムも消費者によって不注意で置かれ、接点120のストリップをショートさせてしまう場合もある。これは、時に買い物客は、買い物ワゴンからアイテムを取出し、気ままに店内のあらゆる場所に戻すからである。
【0016】
図2に示すように、棚210は、第1の包装が取り上げられると、エレクトロルミネセント材料を有する別の包装が重力によって下方向にずれる又はスライドし、棚の接点120と接触するよう傾斜されうる。アイテム201は、包装101が現在取っている場所となるよう下方向にスライドする。
【0017】
包装101は、その表面においてエレクトロルミネセント材料を有することが好適である。このような材料は、以下に限定されないが、電気インク、又は、所定の電圧に暴露された後に光を発するエレクトロルミネセント材料と混ぜ合わされたインクを有する。変化する電圧レベルに暴露されて、白から黒に、又は、青から赤に色を変化する物質が知られている。或いは、以下に限定されないが、ナノLEDを含む小型表面実装LEDが、箱の表面上に取り付けられることが可能である。電極接点からLEDまで、及び、戻り又は接地接点まで戻る導電経路は、包装に配線する1つの方法である。配線にかかる費用は相対的に低い。
【0018】
表示されるメッセージのタイプは、包装上の標準ロゴでありうる。しかし、今度は、バックグランドライト、フラッシュライト、又は色付きライトで照射される。更に、光は、製品名をつづることも可能であり、又は、ロゴの点灯するレプリカであり得る。最後に、包装は、包装101に隣接する他の包装を含む、ローリングする又は動くメッセージといったメッセージを実際に表示することが可能である。
【0019】
図3は、本発明の別の面を示す。ここでは、包装301の「壁」がストックされ、選択された包装が、巨大画素、又は、複数の大きい画素であるかのように点いたり消えたりする。図1及び2に示す電気接点と類似する電気接点320を有する一連の棚310を示す。図1及び2とは異なって、制御器325が、光を発する画素効果をもたらすよう包装310のエレクトロルミネセント材料305を放射する電圧をオンにしたりオフにしたり制御する。棚は、以下に限定されないが、単純な赤外線光ダイオードセンサでありうる電気アイを含むセンサ307を任意選択的に有しうる。顧客が棚に近付くと、システムに電源が入り光を発する。顧客が感知されない場合、システムの電源は完全にダウンにされるか、又は、スタンバイ状態に部分的にダウンされ、それにより電気を無駄にしないようにする。センサは、ディスプレイの範囲内において買い物客が検出されると制御器325に信号を送る。
【0020】
製品に関するメッセージが表示可能であるだけではなく、「セール!20%割引」といった言葉や実際の価格を表示することも可能である。更に、例えば、「全て自然品」、「ビタミン強化」、「薄毛が気になる人に」、又は、「12通りで体を鍛え上げる」など製品に関連付けられるスローガンといった製品の内容に関する情報も表示されることが可能である。
【0021】
本発明の別の面では、特定の列又は包装は、より高い照明度を有しうる。それにより、消費者が、より明るい光の列又は包装から1つの包装を選択する可能性を「押す」又は増加する。より多くの利益が得られるアイテムが、あまり利益の得られないアイテムより照射されうる。生鮮食品の場合、賞味期限に最も近い合うアイテムが、より新しいストックよりも照射されるか、又は、それらに関して異なるメッセージが表示されうる。
【0022】
本発明の精神及び請求項の範囲に含まれる様々な変形が当業者によって形成可能であろう。例えば、製品包装は、単に包装を意味するのではなく、製品包装は、ボトル又はジャー上のラベル、製品上又は製品の部分に配置される識別タブを有しうる。表示されるメッセージは動かなくても、点滅しても、又は動的であってもよい。動的とは、メッセージが画素のマトリクスの中を「ローリング」することである(即ち、文字は製品の隣接包装に亘って左から右に移動する、又は、所望される場合には右から左に移動する)。複数のメッセージ、又は、たった1つの大きいメッセージが表示されうる。光は、任意の色、複数の色であってもよく、また、製品の背景から放射する場合は、様々な色であり得る。例えば、特定の包装に、それらの賞味期限、収益性、相場になるよう販売する必要がある等によって特に強調するために個々の包装に異なる照射量が与えられうる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1の面によるエレクトロルミネセント包装システムを示す図である。
【図2】エレクトロ照射される包装を棚の前部に常に維持するよう角度が付けられて棚が形成される本発明の第2の面である。
【図3】マトリクスにおける個々の画素のように照射される複数の製品を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品の少なくとも一部を覆う包装を有し、
前記包装は、外面の少なくとも一部上に配置されるエレクトロルミネセント材料と、該エレクトロルミネセント材料に電気接続される電気接点とを有し、
前記接点は、複数の棚の接点のうちの1つ及び電源に接触するよう適応される表面の一部上に配置される、動的照明用に適応される製品識別子。
【請求項2】
前記エレクトロルミネセント材料は、前記製品上に製品ロゴを表示するよう構成される請求項1記載の製品識別子。
【請求項3】
前記エレクトロルミネセント材料は、前記包装の背景照明を与えるよう構成される請求項1記載の製品。
【請求項4】
前記エレクトロルミネセント材料は、静的及び動的な所定のメッセージのうち1つを表示するよう画素のマトリクスとして構成される請求項1記載の製品。
【請求項5】
動的に照明される製品表示システムであって、
その上面に配置される一連の電気接点を有し、電源と接続するよう適応される棚と、
製品の少なくとも一部を覆う包装と、
を有し、
前記包装は、外面の少なくとも一部上に配置されるエレクトロルミネセント材料と、前記包装が前記棚上に配置されると前記包装の底面の電気接点が前記棚上に配置される前記電気接点に面するよう該底面の一部上に配置される該電気接点とを有し、
前記包装の前記電気接点と前記エレクトロルミネセント材料は電気接続されるシステム。
【請求項6】
前記包装上の前記エレクトロルミネセント材料は、前記包装が前記棚に電気接続され、且つ、前記電源が前記棚に接続されるときに照明する請求項5記載のシステム。
【請求項7】
前記棚の前記電気接点は、前記棚の前部にのみ配置され、それにより、前記包装が消費者に面して前記棚の前記前部上に配置されるときにのみ、前記包装は前記システムによって照明される請求項5記載のシステム。
【請求項8】
前記棚は、傾斜面に形成され、それにより、消費者に面する第1の包装が取り上げられると、更にストックされた包装が前記棚の前部に向かって前方にスライドし、それにより第2の包装が照明される請求項5記載のシステム。
【請求項9】
前記エレクトロルミネセント材料の一部は、導電性インクを有する請求項5記載のシステム。
【請求項10】
前記エレクトロルミネセント材料の一部は、複数のナノLEDを有する請求項5記載のシステム。
【請求項11】
前記エレクトロルミネセント材料の少なくとも一部は、前記製品包装用の背景照明サブシステムとして構成される請求項5記載のシステム。
【請求項12】
前記エレクトロルミネセント材料の少なくとも一部は、前記製品の照明されたロゴを表示するよう前記包装上に配置される請求項5記載のシステム。
【請求項13】
前記エレクトロルミネセント材料の少なくとも一部は、静止した照明メッセージを表示するよう前記包装上に配置される請求項5記載のシステム。
【請求項14】
前記エレクトロルミネセント材料の少なくとも一部は、2つ以上の静止した照明メッセージを表示するよう前記包装上に配置される請求項5記載のシステム。
【請求項15】
前記静止した照明メッセージは、点滅する前記エレクトロルミネセント材料の少なくとも一部から形成される請求項5記載のシステム。
【請求項16】
前記エレクトロルミネセント材料の少なくとも一部は、動的な照明メッセージを与えるよう前記包装上に配置される請求項5記載のシステム。
【請求項17】
前記包装上の前記エレクトロルミネセント材料の表示の輝度を制御する制御器を更に有する請求項5記載のシステム。
【請求項18】
前記ナノLEDは、前記包装上の画素のマトリクスとして構成される請求項10記載のシステム。
【請求項19】
動的に照明される製品表示システムであって、
各棚のそれぞれの上面上に配置される一連の電気接点を有する複数の棚と、
製品の少なくとも一部を覆う製品包装のマトリクスと、
前記棚と電気接触する制御器と、
を有し、
各包装は、外面の少なくとも一部上に配置されるエレクトロルミネセント材料と、該エレクトロルミネセント材料に電気接続され、前記包装が前記棚上に配置されると各包装の底面の電気接点が前記棚上に配置される前記電気接点に面するよう該底面の一部上に配置される該電気接点とを有し、
前記制御器は、照明されるべき前記マトリクスのうちの製品包装と、表示される照明量を決定し、
前記マトリクスは、照明メッセージが複数の製品包装に亘って表示可能であるよう画素の構成として表示されるシステム。
【請求項20】
消費者が前記マトリクスの所定距離内にあると感知し、前記制御器に、1)照明をオンにする、及び2)メッセージを点滅して該メッセージを読むよう前記消費者を引きつけるようにするよう前記制御器に信号を送るセンサを更に有する請求項19記載のシステム。
【請求項21】
製品照明を与える方法であって、
(a)各棚のそれぞれの上面上に位置付けられる一連の電気接点を有する複数の棚を配置する段階と、
(b)製品の少なくとも一部を覆う製品包装のマトリクスを設ける段階と、
(c)照明されるべき前記マトリクスのうちの製品包装と、表示されるべき照明量を、前記棚と電気接触される制御器によって決定する段階と、
を有し、
各包装は、外面の少なくとも一部上に配置されるエレクトロルミネセント材料と、該エレクトロルミネセント材料に電気接続され、前記包装が前記棚上に配置されると各包装の底面の電気接点が前記棚上に配置される前記電気接点に面するよう該底面の一部上に配置される該電気接点とを有する方法。
【請求項22】
前記段階(c)は、最も明るく照明される包装を選択するよう消費者を引きつける異なる照明量で前記製品包装のマトリクスを照明する段階を更に有する請求項21記載の方法。
【請求項23】
前記最も明るく照明される包装は、製品有効期限に最も近い製品である請求項22記載の方法。
【請求項24】
前記最も明るく照明される包装は、前記棚上に配置される最も利益のある包装である請求項22記載の方法。
【請求項25】
前記段階(c)は、前記マトリクスは、照明メッセージが、画像を形成するよう1つ以上の画素として使用される複数の製品包装に亘って表示可能であるよう画素の構成として表示される請求項22記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−513361(P2007−513361A)
【公表日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530968(P2006−530968)
【出願日】平成16年10月1日(2004.10.1)
【国際出願番号】PCT/IB2004/051953
【国際公開番号】WO2005/034585
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】