包袋の袋口シール方法及びその装置
【課題】内部に被包装物を収容した包袋の袋口内面に付着する水滴の効率的な除去。
【解決手段】支持具13により支持して運搬する包袋20が、加熱ステーションに到達して停止すると、前記包袋20の袋口両側から上下幅のあるヒートバー31が相対接近し、前記袋口の間に通気間隙50を残す程度に同袋口を狭窄しかつ加熱する。この場合、通気間隙50では空気の流通が自由であるので、前記の通気間隙に付着している水膜は、ヒータ51を備えるヒートバー31の熱を受けて、通気間隙50を通過して蒸発する。
【解決手段】支持具13により支持して運搬する包袋20が、加熱ステーションに到達して停止すると、前記包袋20の袋口両側から上下幅のあるヒートバー31が相対接近し、前記袋口の間に通気間隙50を残す程度に同袋口を狭窄しかつ加熱する。この場合、通気間隙50では空気の流通が自由であるので、前記の通気間隙に付着している水膜は、ヒータ51を備えるヒートバー31の熱を受けて、通気間隙50を通過して蒸発する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として食品を収容した包袋の、袋口内面に付着る水液を除去し、しかるのち袋口をシールする方法及びその装置に関し、より詳しくは、多数組の支持具それぞにより包袋を支持して運搬すると共に、その運搬軌道において各包袋に被包装物を充填する際になど、袋口に付着する水液を、袋口を密封する前に予め加熱蒸発させ方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許公報、すなわち特開昭59−12522号公報では、多数組のクランパーそれぞれに包袋を支持し、各クランパーの移動でもって各包袋を運搬しながら、この運搬軌道に設けられた第1のステーションで前記包袋に,肉または野菜などの固形物を充填する包装装置を開示している。かかる包装装置では充填器の表面に付着した水液が、袋口の内面に移着する確立が極めて高く、袋口をシールする前工程として、内側に水液が付着した袋口を一対のヒートバーによって挟圧かつ加熱し、両ヒートバーの間で水液を熱膨張させて袋口内部から噴出させる技術を開示している。しかし袋口を両側からヒートバーで挟圧して閉じ込めた水分を、前記ヒートバーの熱で袋口から短時間で蒸発させることは難しく、後域の工程で袋口をシールした場合、袋口の間に未蒸発の水液が白霧状に残存し、無色透明の包袋では、シール部に残存する蒸気の白汚模様は商品価値を低下させるという問題があった。なお特開2001−301717号公報では、細幅の一対の、第1のシールバーにより袋口を挟圧しかつ線シールして水液の封じ込め無くし、その上をさらに上下幅のある第2のシールバーにより挟圧して袋口をシールする手段を開示している。しかし第1シールバーによる線シールを行う場合、線シールの両側に沿って袋口内部に断面V字形の溝が形成され、これら溝は水を溜めるポットとして機能するので、結局、前記の溝に溜る水液がシールバーによるシールで袋口に封じ込まれる欠点がある。
【0003】
【特許文献1】特開昭59−12522号公報
【特許文献2】特開2001−301717号公報
【発明の開示】
【0004】
本発明は、上記の問題を解決するのために、袋口の下域を支持具でもっ支持しかつ吊り下げた包袋を、前記の支持具と一体に搬送軌道に沿って断続的に運搬し、前記搬送軌道の充填ステーションにおいて前記包袋に被包装物を充填したあと、該充填ステーションよりも後域のシールステーションで、一対のシールバーで袋口を加熱シールして密封包装体を形成する方法において、前記の充填ステーションと、シールステーションとの間の、加熱ステーションに上下幅のある一対のヒートバーを配置し、これらヒートバーの間に停止する包袋の袋口全域に、幅狭い空気流通の可能な狭窄間隙を形成するように、前記一対のヒートバーの接近を制限して袋口を狭窄かつ加熱し、この加熱エネルギーでもって狭窄間隙に付着している水液を蒸発させるようにした袋口のシール方法が用いられる。
【0005】
加熱ステーションにおける一対のヒートバーの加熱による水滴除去は、ヒートバーにより袋口を狭窄して行う。このように袋口に形成した狭窄間隙ではガス流通が抵抗なく自由であり、この狭窄間隙の壁面に水液が付着していても、水液は両側のヒートバーの熱でもって抵抗なく蒸発することができる。
【0006】
なお、包袋には充填した被包装物の重量が作用しているため、包袋が断続移送を受けるとき、食品の重量に見合った慣性によって包袋が揺れ、また運搬遠心力によっても包袋に揺れが生ずるので、これらの揺れによって包袋内部のヘッドペースに体積変化が起こり、前記の狭窄間隙を通して呼吸現象が起る。つまりこの呼吸現象は狭窄間隙における空気流の発生を意味し、狭窄間隙の壁面でヒートバーの熱を受ける飽和ガスの気化を促進させ、水液の蒸発効果を上げる。
【0007】
またヒートバーの加熱により狭窄間隙内で膨張する気化ガスは、通気間隙を上下に向けて蒸発するが、特に包袋内部に向けて下降蒸発するガスは、包袋内部のより重量のある空気の抵抗を受け反転し狭窄間隙を上昇するとき、狭窄間隙の壁面での飽和ガスの気化を促進させる。
【0008】
なお以上の作用、効果は、食品が含みもつ液が通常温度の場合であって、例えばレトルト食品のように煮炊きした直後の食品を包袋に充填すると、高温の食品から活発に発生する蒸気は、袋口の狭窄間隙による流動抵抗によって包袋を膨張させ、狭窄間隙から袋外に流出する。この場合の流出速度は、常温の被包装物を充填したときのような包袋の揺さぶりから生ずる通気間隙での空気流通効果を打ち消す勢いがあり、積極的に発生蒸気を袋外に排出して、ヒータバーの加熱によって気化が進む飽和ガスの排除を促進する効果を発揮する。なお袋口はヒートバーの熱を受けているので、狭窄間隙を通過する蒸気が露結することはない。
【0009】
また袋口をシールする直前、包袋内にノズルでもって加熱蒸気を噴射し、この加熱蒸気の凝縮で包袋内部の空気量を減少させる包装の場合、この加熱蒸気の凝縮により包袋は収縮を伴うが、狭窄間隙が大きすぎると包袋への空気流入でもって包袋の収縮は望めない。この発明では、包袋の形状が真空変形に至らなくとも外部圧力により僅かに収縮するように、狭窄間隙の開度を調整し、この狭窄間隙における吸入空気と、両側からヒートバーの熱とでもって、袋口の水液を蒸発させることができる。
【実施例1】
【0010】
図5に示す実施例は、方法の発明を実施する包装装置を示している。円盤11はその周縁に8組の支持具10を等間隔に配置し、各組の支持具は、クランプ13をそれぞれ先端に供える一対のアーム12によって形成している。軸14は前記円盤11を矢印15の方向に断続回転させ、各支持具10は、丸付き文字で示した各ステーション▲1▼〜▲8▼に一時停止しながら間歇移動させられる。給袋ステーション▲1▼に載積する包袋20の一枚が支持具10に受け渡されると、支持具10は包袋20の袋口やや下の両側縁を挟持し、該包袋20を吊り下げた状態で円形の搬送軌道に沿って搬送する構成である。
【0011】
図2は、前記円盤11の一部を斜め下方から眺めた状態を示し、2本のアーム12は円盤11に対してそれぞれピン16を介して支持されている。前記両アーム12はそれぞれ一対の扇形歯車17を介して係合する結果、ピン16を軸として連動する。円盤11の下面に固定したブラケット18はレバー19を揺動自在に枢支21し、該レバー19は連接棒22を介して一側のアーム12の端に連結されている。このため両アーム12を引き付け合う引きばね23の力は、レバー19に設けた滑車24を環状カム25の上面に圧接する。したがって、円盤11の矢印15方向への回転で、前記滑車24が環状カム25の上部平坦面26を転がることで、一対のクランプ13の間隔は一定に維持される。
【0012】
環状カム25の上部平坦面26は、その一部が低く、高低差があり、この低い平坦面に滑車24が落ち込むと、引きばね23の引き付け力は両クランプ13の間隔を狭め、図5のステーション▲3▼〜▲4▼において包袋20の袋口は両クランプの接近によって押し広げられる。つまりこれらの領域▲3▼〜▲4▼は、包袋20に食用味付け液及び固形食品などを充填するセクションである。要するに、図3に示すようにステーション▲3▼では、包袋20にチューブ27を通して味付け液28が、またステーション▲4▼では、ホッパー29を通して包袋20に食品30がそれぞれ充填される。結局これら工程での作業が、袋口内面に水液を付着させる要因になっている。
【0013】
また真空包装体を形成するために、ステーション▲5▼にへらノズル35が配置され、へらノズル35を挿入した袋口36を一対のクランプ13の離反で緊張させ、前記へらノズル35から加熱蒸気を包袋20内にフラッシュする場合がある。加熱蒸気が密封した包袋20内で冷えて凝縮することで、包袋内に真空が作用することは一般的に知られているが、かかる工程も、袋口内面への水液の付着要因になっている。
【0014】
袋口に付着した水液を除去するために、図5における加熱ステーション▲6▼に一対のヒートバー31を配置しおり、図4は前記のヒートバー31を操作する装置である。この装置は、機台の上部に脚40を介してケーシング41を設置し、ケーシング内に取り付けたスリーブ42は、それぞれ先端にヒートバー31を備える一対のロッド43を平行に支持する。これらロッド43はそれぞれリンク44を介しベルクランク45の両端と連結し、ベルクランク45の一端を、ピストンロッド47を介して流体シリンダー46の動力で操作する。つまり枢支軸48を中心とするベルクランク45の正逆転により、一対のヒートバー31は接近・離反を行うが、ケーシング41に設けたボルト49は、可変ストッパーとしてベルクランク45の時計方向への運動量に制限を加え、両ヒートバー31の必要以上の接近を阻止する要素50として機能する。
【0015】
なお図4に示した要素50を取り除き、流体シリンダー46にサーボ機能を持たせ、流体シリンダー46のサーボコントロールによってベルクランク45の回転運動量に制限を加え、一対のヒートバー31の相対接近量を制限させることが可能である。或いはまた、阻止する要素50を取り除き、図12に一部を示した一側のヒートバー31に設けたビス57の先端を、他側のヒートバーの面と対向させ、両ヒートバー31の接近を制限して包袋20の袋口に、設定通りの狭窄間隙50を形成するようにもでき、ビス57は一対のダブルナット58の締め付けでその位置を固定することができる。
【0016】
図1に示す一対のヒートバー31の配置位置に、支持具13でもって吊り下げられた包袋20が到達すると、両側から前記のヒートバー31が接近して袋口を狭窄する。両ヒートバー31の接近によって望ましくは、袋口36に0.1mm〜2.0mmの狭窄間隙50を形成し、ヒータ51により表面温度を100℃〜200℃に加熱したヒートバー31は、両側から袋口を加熱する。この場合、一対のヒートバー31が接近するほど、対面放射熱が大きく作用して水液の蒸発効果を高める。したがって狭窄間隙50の数値は、高い蒸発効果が発揮される範囲で選択されるのが望ましい。
【0017】
支持具13に吊り下げられて間歇搬送を受ける包袋20は、各ステーションに断続的に停止するたびに、収容した食品30の慣性が包袋20に働き、吊り下げた包袋20を揺さぶって内部のヘッドスペース52の容積を変化させ、狭窄間隙50に空気の流れを形成する。この空気の流れは、袋口内面に付着する水液の蒸発効果を高める。この場合、ヒートバー31それぞれの下域に配置した一対のウレタン製の可動材53を接近また離反させ、ヘッドスペース52容積変化を助成することで、通気間隙50での空気流通はより積極的になり水液の乾燥が効率化させることもできる。
【0018】
図5における加熱ステーション▲6▼から包袋20は、後域のシールシテーション▲7▼における一対のシールバー54の間に搬入され、これらシールバー54は、予め水液を除去した袋口を挟圧して溶着する。予め袋口の水液を除去しているのでシールバー54による袋口のシール部分では水液が封じ込まれることはなく、袋口におけるシール跡の透明化は向上する。さらに後域の、冷却ステーション▲8▼に配置した一対の冷却バー55は、袋口の熱を奪ってシール部分を固めるように機能する。
【0019】
図8に示すように、包袋20の袋口両内側の折り溝60には水液61が集中する傾向があって、外部からヒートバーで加熱しても蒸発率が悪く、この部分に水液を封じ込める可能性が高い。そこで図5のステーション▲5▼に、図6に示すように一対のブラケット63間に水平なガイド64を設置し、該ガイド64に一対の立柱材65を支持する。これら立柱材上端それぞれにレバー66の枢支軸67を支持し、前記各枢支軸67にへら状の吸引ノズル68を支持する。包袋20の横幅は充填する被包装物によって種々のものが使用されるが、装置の構成上、使用する袋幅には限りがある。かかる条件に基づきガイド64に沿って立柱材55の間隔を変化させて使用できる。シリンダー69におけるピストンロッド70は二股状のリンク71を介して一対のレバー66と連結し、シリンダー69の動力により吸引ノズル68の端は矢印72に沿って回転が可能である。両端の支持具13に支持された包袋20が、図示するステーションに到達すると、一対の吸引ノズル68を袋口内に向けて差し入れるように回転させられる。
【0020】
図9のように吸引ノズル68は、外面に縦長かつ細幅の隙孔73を備え、また図7に示すように開閉弁74及びドレン溜め容器75を介して真空ポンプ76と繋がるので、前記の隙孔73には真空吸引力が作用する。なお場合によっては、前記の真空ポンプ76に変えてコンプレッサーを設置し、前記隙孔73から空気を噴出させることも可能である。このようにして、図8における包袋20の袋口両内側の折り溝60に溜まる水液61を、吸引ノズル68によって除去することができ、その後、図1の後域の、加熱ステーション▲6▼におけるヒートバー31での水液排除を向上させることができるのである。
【0021】
また場合によっては、ヒートバー31を設置した加熱ステーション▲6▼に、図10に示す包袋20の袋口の横幅よりも長く、その両側に弾性パッキン81を取り付けた薄平たいノズル80を配置する。支持具に支持して運搬される包袋20が当該ステーションに停止し、ヒートバー31が袋口を狭窄するのとほぼ同時に、両ヒートバー31間の谷面90に、前記弾性パッキン81を押し付けるようにノズル80を下降させ、気密性を保つノズル80を通して袋口の狭窄間隙に、真空ポンプ82による吸引力、またはコンプレッサー93からの圧搾空気圧を作用させことで、ヒートバー31による加熱との相乗効果によって水液を取り除き、乾燥効率を向上させることができる。
【0022】
図5において各ステーションでの包袋20の停止時間は、包袋への被包装物の充填時間、またはシールバー54による袋口のシール時間を基準に設定され、約1,5秒間程度が一般的である。この基準時間に基づき形成した図11のステップS1は、ヒートバーによる袋口の加熱、ステップS2はシールバーによる袋口の加熱を表す。ただステップS1に相当するヒートバー31による袋口の加熱で水液除去を行うのがてきない場合、ステップS3、S4のごとく複数の加熱ステーションそれぞれに設けたヒートバーでもって水液を排除するのが望ましい。この場合ステップS5によるシールバーによるシール作用をさらに後域のステーションで行う。なおステップS3、S4において袋口に熱を2度にわたって加え、ステップS5でさらに熱を加えることで袋口が過加熱状態になる場合は、ステップS5におけるシール加熱をバイパス90させ、ステップS6における冷却バーによる袋口の挟圧作用で袋口をシールさせることができる。
【実施例2】
【0023】
図5に示す支持具10は、一対のクランプ13で包袋20の両側縁を挟持する構造である。しかし包袋の前後両面を真空吸引式の一対のバーで吸着支持するものが公知であるので、クレームに記載した支持具10は、このような真空吸引式のものが含まれる。また図8における包袋両側の折り溝60は、包材を折り曲げた部分の名称である。しかし2枚の包材を重ねて張り合わせて形成した包袋の側縁は、折り曲げられてはおらず、厳密には折り溝は存在しない。しかしこの部分が水液の溜まり部となることには変わりないので、クレームではかかる包材の側縁も折り溝と呼称するものである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】加熱ステーションにおけるヒートバーの説明図
【図2】前図の、斜め下方の部分図
【図3】包袋搬送軌道の展開図
【図4】ヒートバーを作動させる装置の断面図
【図5】包装装置の平面斜視図
【図6】吸引ノズルを操作する装置の説明図
【図7】前図の部分拡大説明図
【図8】包袋の、袋口の平面図
【図9】吸引ノズルの正面図
【図10】横長ノズルの説明図
【図11】シール装置を説明するブロック線図
【図12】ヒートバーにおいて狭窄間隙を形成する手段の説明図
【符号の説明】
【0025】
▲3▼(丸付き数字)‥‥充填ステーション
▲6▼(丸付き数字)‥‥加熱ステーション
▲7▼(丸付き数字)‥‥シールステーション
10‥‥支持具
20‥‥包袋
31‥‥ヒートバー
50‥‥狭窄間隙
52‥‥ヘッドスペース
53‥‥可動材
54‥‥シールバー
57‥‥阻止要素
60‥‥折り溝
68‥‥縦長のノズル
73‥‥隙孔
80‥‥ノズル
81‥‥弾性パッキン
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として食品を収容した包袋の、袋口内面に付着る水液を除去し、しかるのち袋口をシールする方法及びその装置に関し、より詳しくは、多数組の支持具それぞにより包袋を支持して運搬すると共に、その運搬軌道において各包袋に被包装物を充填する際になど、袋口に付着する水液を、袋口を密封する前に予め加熱蒸発させ方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許公報、すなわち特開昭59−12522号公報では、多数組のクランパーそれぞれに包袋を支持し、各クランパーの移動でもって各包袋を運搬しながら、この運搬軌道に設けられた第1のステーションで前記包袋に,肉または野菜などの固形物を充填する包装装置を開示している。かかる包装装置では充填器の表面に付着した水液が、袋口の内面に移着する確立が極めて高く、袋口をシールする前工程として、内側に水液が付着した袋口を一対のヒートバーによって挟圧かつ加熱し、両ヒートバーの間で水液を熱膨張させて袋口内部から噴出させる技術を開示している。しかし袋口を両側からヒートバーで挟圧して閉じ込めた水分を、前記ヒートバーの熱で袋口から短時間で蒸発させることは難しく、後域の工程で袋口をシールした場合、袋口の間に未蒸発の水液が白霧状に残存し、無色透明の包袋では、シール部に残存する蒸気の白汚模様は商品価値を低下させるという問題があった。なお特開2001−301717号公報では、細幅の一対の、第1のシールバーにより袋口を挟圧しかつ線シールして水液の封じ込め無くし、その上をさらに上下幅のある第2のシールバーにより挟圧して袋口をシールする手段を開示している。しかし第1シールバーによる線シールを行う場合、線シールの両側に沿って袋口内部に断面V字形の溝が形成され、これら溝は水を溜めるポットとして機能するので、結局、前記の溝に溜る水液がシールバーによるシールで袋口に封じ込まれる欠点がある。
【0003】
【特許文献1】特開昭59−12522号公報
【特許文献2】特開2001−301717号公報
【発明の開示】
【0004】
本発明は、上記の問題を解決するのために、袋口の下域を支持具でもっ支持しかつ吊り下げた包袋を、前記の支持具と一体に搬送軌道に沿って断続的に運搬し、前記搬送軌道の充填ステーションにおいて前記包袋に被包装物を充填したあと、該充填ステーションよりも後域のシールステーションで、一対のシールバーで袋口を加熱シールして密封包装体を形成する方法において、前記の充填ステーションと、シールステーションとの間の、加熱ステーションに上下幅のある一対のヒートバーを配置し、これらヒートバーの間に停止する包袋の袋口全域に、幅狭い空気流通の可能な狭窄間隙を形成するように、前記一対のヒートバーの接近を制限して袋口を狭窄かつ加熱し、この加熱エネルギーでもって狭窄間隙に付着している水液を蒸発させるようにした袋口のシール方法が用いられる。
【0005】
加熱ステーションにおける一対のヒートバーの加熱による水滴除去は、ヒートバーにより袋口を狭窄して行う。このように袋口に形成した狭窄間隙ではガス流通が抵抗なく自由であり、この狭窄間隙の壁面に水液が付着していても、水液は両側のヒートバーの熱でもって抵抗なく蒸発することができる。
【0006】
なお、包袋には充填した被包装物の重量が作用しているため、包袋が断続移送を受けるとき、食品の重量に見合った慣性によって包袋が揺れ、また運搬遠心力によっても包袋に揺れが生ずるので、これらの揺れによって包袋内部のヘッドペースに体積変化が起こり、前記の狭窄間隙を通して呼吸現象が起る。つまりこの呼吸現象は狭窄間隙における空気流の発生を意味し、狭窄間隙の壁面でヒートバーの熱を受ける飽和ガスの気化を促進させ、水液の蒸発効果を上げる。
【0007】
またヒートバーの加熱により狭窄間隙内で膨張する気化ガスは、通気間隙を上下に向けて蒸発するが、特に包袋内部に向けて下降蒸発するガスは、包袋内部のより重量のある空気の抵抗を受け反転し狭窄間隙を上昇するとき、狭窄間隙の壁面での飽和ガスの気化を促進させる。
【0008】
なお以上の作用、効果は、食品が含みもつ液が通常温度の場合であって、例えばレトルト食品のように煮炊きした直後の食品を包袋に充填すると、高温の食品から活発に発生する蒸気は、袋口の狭窄間隙による流動抵抗によって包袋を膨張させ、狭窄間隙から袋外に流出する。この場合の流出速度は、常温の被包装物を充填したときのような包袋の揺さぶりから生ずる通気間隙での空気流通効果を打ち消す勢いがあり、積極的に発生蒸気を袋外に排出して、ヒータバーの加熱によって気化が進む飽和ガスの排除を促進する効果を発揮する。なお袋口はヒートバーの熱を受けているので、狭窄間隙を通過する蒸気が露結することはない。
【0009】
また袋口をシールする直前、包袋内にノズルでもって加熱蒸気を噴射し、この加熱蒸気の凝縮で包袋内部の空気量を減少させる包装の場合、この加熱蒸気の凝縮により包袋は収縮を伴うが、狭窄間隙が大きすぎると包袋への空気流入でもって包袋の収縮は望めない。この発明では、包袋の形状が真空変形に至らなくとも外部圧力により僅かに収縮するように、狭窄間隙の開度を調整し、この狭窄間隙における吸入空気と、両側からヒートバーの熱とでもって、袋口の水液を蒸発させることができる。
【実施例1】
【0010】
図5に示す実施例は、方法の発明を実施する包装装置を示している。円盤11はその周縁に8組の支持具10を等間隔に配置し、各組の支持具は、クランプ13をそれぞれ先端に供える一対のアーム12によって形成している。軸14は前記円盤11を矢印15の方向に断続回転させ、各支持具10は、丸付き文字で示した各ステーション▲1▼〜▲8▼に一時停止しながら間歇移動させられる。給袋ステーション▲1▼に載積する包袋20の一枚が支持具10に受け渡されると、支持具10は包袋20の袋口やや下の両側縁を挟持し、該包袋20を吊り下げた状態で円形の搬送軌道に沿って搬送する構成である。
【0011】
図2は、前記円盤11の一部を斜め下方から眺めた状態を示し、2本のアーム12は円盤11に対してそれぞれピン16を介して支持されている。前記両アーム12はそれぞれ一対の扇形歯車17を介して係合する結果、ピン16を軸として連動する。円盤11の下面に固定したブラケット18はレバー19を揺動自在に枢支21し、該レバー19は連接棒22を介して一側のアーム12の端に連結されている。このため両アーム12を引き付け合う引きばね23の力は、レバー19に設けた滑車24を環状カム25の上面に圧接する。したがって、円盤11の矢印15方向への回転で、前記滑車24が環状カム25の上部平坦面26を転がることで、一対のクランプ13の間隔は一定に維持される。
【0012】
環状カム25の上部平坦面26は、その一部が低く、高低差があり、この低い平坦面に滑車24が落ち込むと、引きばね23の引き付け力は両クランプ13の間隔を狭め、図5のステーション▲3▼〜▲4▼において包袋20の袋口は両クランプの接近によって押し広げられる。つまりこれらの領域▲3▼〜▲4▼は、包袋20に食用味付け液及び固形食品などを充填するセクションである。要するに、図3に示すようにステーション▲3▼では、包袋20にチューブ27を通して味付け液28が、またステーション▲4▼では、ホッパー29を通して包袋20に食品30がそれぞれ充填される。結局これら工程での作業が、袋口内面に水液を付着させる要因になっている。
【0013】
また真空包装体を形成するために、ステーション▲5▼にへらノズル35が配置され、へらノズル35を挿入した袋口36を一対のクランプ13の離反で緊張させ、前記へらノズル35から加熱蒸気を包袋20内にフラッシュする場合がある。加熱蒸気が密封した包袋20内で冷えて凝縮することで、包袋内に真空が作用することは一般的に知られているが、かかる工程も、袋口内面への水液の付着要因になっている。
【0014】
袋口に付着した水液を除去するために、図5における加熱ステーション▲6▼に一対のヒートバー31を配置しおり、図4は前記のヒートバー31を操作する装置である。この装置は、機台の上部に脚40を介してケーシング41を設置し、ケーシング内に取り付けたスリーブ42は、それぞれ先端にヒートバー31を備える一対のロッド43を平行に支持する。これらロッド43はそれぞれリンク44を介しベルクランク45の両端と連結し、ベルクランク45の一端を、ピストンロッド47を介して流体シリンダー46の動力で操作する。つまり枢支軸48を中心とするベルクランク45の正逆転により、一対のヒートバー31は接近・離反を行うが、ケーシング41に設けたボルト49は、可変ストッパーとしてベルクランク45の時計方向への運動量に制限を加え、両ヒートバー31の必要以上の接近を阻止する要素50として機能する。
【0015】
なお図4に示した要素50を取り除き、流体シリンダー46にサーボ機能を持たせ、流体シリンダー46のサーボコントロールによってベルクランク45の回転運動量に制限を加え、一対のヒートバー31の相対接近量を制限させることが可能である。或いはまた、阻止する要素50を取り除き、図12に一部を示した一側のヒートバー31に設けたビス57の先端を、他側のヒートバーの面と対向させ、両ヒートバー31の接近を制限して包袋20の袋口に、設定通りの狭窄間隙50を形成するようにもでき、ビス57は一対のダブルナット58の締め付けでその位置を固定することができる。
【0016】
図1に示す一対のヒートバー31の配置位置に、支持具13でもって吊り下げられた包袋20が到達すると、両側から前記のヒートバー31が接近して袋口を狭窄する。両ヒートバー31の接近によって望ましくは、袋口36に0.1mm〜2.0mmの狭窄間隙50を形成し、ヒータ51により表面温度を100℃〜200℃に加熱したヒートバー31は、両側から袋口を加熱する。この場合、一対のヒートバー31が接近するほど、対面放射熱が大きく作用して水液の蒸発効果を高める。したがって狭窄間隙50の数値は、高い蒸発効果が発揮される範囲で選択されるのが望ましい。
【0017】
支持具13に吊り下げられて間歇搬送を受ける包袋20は、各ステーションに断続的に停止するたびに、収容した食品30の慣性が包袋20に働き、吊り下げた包袋20を揺さぶって内部のヘッドスペース52の容積を変化させ、狭窄間隙50に空気の流れを形成する。この空気の流れは、袋口内面に付着する水液の蒸発効果を高める。この場合、ヒートバー31それぞれの下域に配置した一対のウレタン製の可動材53を接近また離反させ、ヘッドスペース52容積変化を助成することで、通気間隙50での空気流通はより積極的になり水液の乾燥が効率化させることもできる。
【0018】
図5における加熱ステーション▲6▼から包袋20は、後域のシールシテーション▲7▼における一対のシールバー54の間に搬入され、これらシールバー54は、予め水液を除去した袋口を挟圧して溶着する。予め袋口の水液を除去しているのでシールバー54による袋口のシール部分では水液が封じ込まれることはなく、袋口におけるシール跡の透明化は向上する。さらに後域の、冷却ステーション▲8▼に配置した一対の冷却バー55は、袋口の熱を奪ってシール部分を固めるように機能する。
【0019】
図8に示すように、包袋20の袋口両内側の折り溝60には水液61が集中する傾向があって、外部からヒートバーで加熱しても蒸発率が悪く、この部分に水液を封じ込める可能性が高い。そこで図5のステーション▲5▼に、図6に示すように一対のブラケット63間に水平なガイド64を設置し、該ガイド64に一対の立柱材65を支持する。これら立柱材上端それぞれにレバー66の枢支軸67を支持し、前記各枢支軸67にへら状の吸引ノズル68を支持する。包袋20の横幅は充填する被包装物によって種々のものが使用されるが、装置の構成上、使用する袋幅には限りがある。かかる条件に基づきガイド64に沿って立柱材55の間隔を変化させて使用できる。シリンダー69におけるピストンロッド70は二股状のリンク71を介して一対のレバー66と連結し、シリンダー69の動力により吸引ノズル68の端は矢印72に沿って回転が可能である。両端の支持具13に支持された包袋20が、図示するステーションに到達すると、一対の吸引ノズル68を袋口内に向けて差し入れるように回転させられる。
【0020】
図9のように吸引ノズル68は、外面に縦長かつ細幅の隙孔73を備え、また図7に示すように開閉弁74及びドレン溜め容器75を介して真空ポンプ76と繋がるので、前記の隙孔73には真空吸引力が作用する。なお場合によっては、前記の真空ポンプ76に変えてコンプレッサーを設置し、前記隙孔73から空気を噴出させることも可能である。このようにして、図8における包袋20の袋口両内側の折り溝60に溜まる水液61を、吸引ノズル68によって除去することができ、その後、図1の後域の、加熱ステーション▲6▼におけるヒートバー31での水液排除を向上させることができるのである。
【0021】
また場合によっては、ヒートバー31を設置した加熱ステーション▲6▼に、図10に示す包袋20の袋口の横幅よりも長く、その両側に弾性パッキン81を取り付けた薄平たいノズル80を配置する。支持具に支持して運搬される包袋20が当該ステーションに停止し、ヒートバー31が袋口を狭窄するのとほぼ同時に、両ヒートバー31間の谷面90に、前記弾性パッキン81を押し付けるようにノズル80を下降させ、気密性を保つノズル80を通して袋口の狭窄間隙に、真空ポンプ82による吸引力、またはコンプレッサー93からの圧搾空気圧を作用させことで、ヒートバー31による加熱との相乗効果によって水液を取り除き、乾燥効率を向上させることができる。
【0022】
図5において各ステーションでの包袋20の停止時間は、包袋への被包装物の充填時間、またはシールバー54による袋口のシール時間を基準に設定され、約1,5秒間程度が一般的である。この基準時間に基づき形成した図11のステップS1は、ヒートバーによる袋口の加熱、ステップS2はシールバーによる袋口の加熱を表す。ただステップS1に相当するヒートバー31による袋口の加熱で水液除去を行うのがてきない場合、ステップS3、S4のごとく複数の加熱ステーションそれぞれに設けたヒートバーでもって水液を排除するのが望ましい。この場合ステップS5によるシールバーによるシール作用をさらに後域のステーションで行う。なおステップS3、S4において袋口に熱を2度にわたって加え、ステップS5でさらに熱を加えることで袋口が過加熱状態になる場合は、ステップS5におけるシール加熱をバイパス90させ、ステップS6における冷却バーによる袋口の挟圧作用で袋口をシールさせることができる。
【実施例2】
【0023】
図5に示す支持具10は、一対のクランプ13で包袋20の両側縁を挟持する構造である。しかし包袋の前後両面を真空吸引式の一対のバーで吸着支持するものが公知であるので、クレームに記載した支持具10は、このような真空吸引式のものが含まれる。また図8における包袋両側の折り溝60は、包材を折り曲げた部分の名称である。しかし2枚の包材を重ねて張り合わせて形成した包袋の側縁は、折り曲げられてはおらず、厳密には折り溝は存在しない。しかしこの部分が水液の溜まり部となることには変わりないので、クレームではかかる包材の側縁も折り溝と呼称するものである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】加熱ステーションにおけるヒートバーの説明図
【図2】前図の、斜め下方の部分図
【図3】包袋搬送軌道の展開図
【図4】ヒートバーを作動させる装置の断面図
【図5】包装装置の平面斜視図
【図6】吸引ノズルを操作する装置の説明図
【図7】前図の部分拡大説明図
【図8】包袋の、袋口の平面図
【図9】吸引ノズルの正面図
【図10】横長ノズルの説明図
【図11】シール装置を説明するブロック線図
【図12】ヒートバーにおいて狭窄間隙を形成する手段の説明図
【符号の説明】
【0025】
▲3▼(丸付き数字)‥‥充填ステーション
▲6▼(丸付き数字)‥‥加熱ステーション
▲7▼(丸付き数字)‥‥シールステーション
10‥‥支持具
20‥‥包袋
31‥‥ヒートバー
50‥‥狭窄間隙
52‥‥ヘッドスペース
53‥‥可動材
54‥‥シールバー
57‥‥阻止要素
60‥‥折り溝
68‥‥縦長のノズル
73‥‥隙孔
80‥‥ノズル
81‥‥弾性パッキン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋口の下域を支持具でもっ支持して吊り下げた包袋を、前記の支持具と一体に搬送軌道に沿って断続的に運搬し、前記搬送軌道の充填ステーションにおいて前記包袋に被包装物を充填したあと、該充填ステーションよりも後域のシールステーションで、一対のシールバーで袋口を加熱シールして密封包装体を形成する方法において、
前記の充填ステーションと、シールステーションとの間の、加熱ステーションに上下幅のある一対のヒートバーを配置し、これらヒートバーの間に停止する包袋の袋口全域に幅狭い空気流通の可能な狭窄間隙を形成するように、前記一対のヒートバーの接近を制限して袋口を狭窄かつ加熱し、この加熱エネルギーでもって狭窄間隙に付着している水液を蒸発させるようにした袋口のシール方法。
【請求項2】
一対のヒートバーの接近を制限して袋口を狭窄かつ加熱する方法において、前記ヒートバー下域における袋口の両側に配置した一対の可動材で、袋口を両側から押し込み、袋口内のヘッドスペースの容積を変化さて袋口に空気流れが生ずるようにした請求項1に記載した袋口のシール方法。
【請求項3】
支持具によって支持する包袋の搬送軌道に沿って、充填ステーションとシールステーションとを順次配置し、前記充填ステーションに送り込んだ包袋に上部から被包装物を充填したあと、シールステーションにおいて前記包袋の袋口をシールバーにより加熱溶着する構成のシール装置において、
前記の充填ステーションとシールステーションとの間に、加熱ステーションを配置し、該前記加熱ステーションに一対のヒートバーを設置する共に、両ヒートバーが必要量以上に接近するのを制限する阻止要素を設け、この阻止要素により包袋の袋口の間に通気可能な幅狭い狭窄間隙が残るように、これらヒートバーで袋口を狭窄かつ加熱して袋口内面に付着する水液を蒸発させる構成のシール装置。
【請求項4】
搬送軌道の充填ステーションと加熱ステーションとの間に、排水ステーションを形成すると共に、該排水ステーションに一対の縦長のノズルを設置し、排水ステーションへの包袋の到達に合わせて、一対の縦長のノズルを包袋の袋口両内側の折り溝に向けて挿入かつ接近させ、前記両ノズルの側面に形成した隙孔から、前記折り溝に真空吸引力又は圧搾空気を作用させて、折り溝に溜まり水液を排除する手段を備えた請求項3に記載のシール装置。
【請求項5】
加熱ステーションにおいて一対のヒートバーにより狭窄される袋口の上域に、周りを弾性パッキンにより保護された横方向に薄平たいノズルを配置し、ヒートバーによる袋口の狭窄作用に合わせて、前記弾性パッキンを両ヒートバーの上面境界部に押し付け、薄平たいノズルを通して袋口の狭窄間隙に、真空吸引力または圧搾空気力を作用させる手段を備える請求項3に記載のシール装置。
【請求項1】
袋口の下域を支持具でもっ支持して吊り下げた包袋を、前記の支持具と一体に搬送軌道に沿って断続的に運搬し、前記搬送軌道の充填ステーションにおいて前記包袋に被包装物を充填したあと、該充填ステーションよりも後域のシールステーションで、一対のシールバーで袋口を加熱シールして密封包装体を形成する方法において、
前記の充填ステーションと、シールステーションとの間の、加熱ステーションに上下幅のある一対のヒートバーを配置し、これらヒートバーの間に停止する包袋の袋口全域に幅狭い空気流通の可能な狭窄間隙を形成するように、前記一対のヒートバーの接近を制限して袋口を狭窄かつ加熱し、この加熱エネルギーでもって狭窄間隙に付着している水液を蒸発させるようにした袋口のシール方法。
【請求項2】
一対のヒートバーの接近を制限して袋口を狭窄かつ加熱する方法において、前記ヒートバー下域における袋口の両側に配置した一対の可動材で、袋口を両側から押し込み、袋口内のヘッドスペースの容積を変化さて袋口に空気流れが生ずるようにした請求項1に記載した袋口のシール方法。
【請求項3】
支持具によって支持する包袋の搬送軌道に沿って、充填ステーションとシールステーションとを順次配置し、前記充填ステーションに送り込んだ包袋に上部から被包装物を充填したあと、シールステーションにおいて前記包袋の袋口をシールバーにより加熱溶着する構成のシール装置において、
前記の充填ステーションとシールステーションとの間に、加熱ステーションを配置し、該前記加熱ステーションに一対のヒートバーを設置する共に、両ヒートバーが必要量以上に接近するのを制限する阻止要素を設け、この阻止要素により包袋の袋口の間に通気可能な幅狭い狭窄間隙が残るように、これらヒートバーで袋口を狭窄かつ加熱して袋口内面に付着する水液を蒸発させる構成のシール装置。
【請求項4】
搬送軌道の充填ステーションと加熱ステーションとの間に、排水ステーションを形成すると共に、該排水ステーションに一対の縦長のノズルを設置し、排水ステーションへの包袋の到達に合わせて、一対の縦長のノズルを包袋の袋口両内側の折り溝に向けて挿入かつ接近させ、前記両ノズルの側面に形成した隙孔から、前記折り溝に真空吸引力又は圧搾空気を作用させて、折り溝に溜まり水液を排除する手段を備えた請求項3に記載のシール装置。
【請求項5】
加熱ステーションにおいて一対のヒートバーにより狭窄される袋口の上域に、周りを弾性パッキンにより保護された横方向に薄平たいノズルを配置し、ヒートバーによる袋口の狭窄作用に合わせて、前記弾性パッキンを両ヒートバーの上面境界部に押し付け、薄平たいノズルを通して袋口の狭窄間隙に、真空吸引力または圧搾空気力を作用させる手段を備える請求項3に記載のシール装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−13184(P2010−13184A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−13841(P2009−13841)
【出願日】平成21年1月26日(2009.1.26)
【出願人】(000142850)株式会社古川製作所 (76)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月26日(2009.1.26)
【出願人】(000142850)株式会社古川製作所 (76)
【Fターム(参考)】
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