説明

包装機

【課題】 連続包装袋の成形において、印字装置の印字位置の調整を容易且つ省スペースで行うことができる包装機の提供
【解決手段】 包装機は、連続包装袋100のヘッダ102分の長さだけ包装フィルムFを貯蔵し、当該包装フィルムFの貯蔵状態を解消する貯蔵装置20を備えている。包装機の制御装置10は、連続包装袋100の構成に関する情報に基づいて、包装フィルムFの繰出しに伴い、ヘッダ102の形成予定領域が印字位置を通る繰出しサイクルにおいて、貯蔵装置20の動作を制御して、連続包装袋100のヘッダ102分の長さだけ包装フィルムFを貯蔵し、且つ当該貯蔵状態を解消する構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、繰り出される包装袋の所定の被印字位置に、製造年月日や内容量等を印字する印字装置を備えた包装機に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の包装機としては、例えば本出願人が先に出願した特許文献1の発明などがある。特許文献1の発明は、捺印装置(印字装置に相当)の捺印位置の調整作業を自動的に調整できるようにしたものであり、製袋充填包装機には捺印装置(13)よりも下流側の包装フィルム(100)の搬送経路に、ライン長さ調整手段となるライン調整ロール(12)が設けられている。ライン調整ロール(12)は、同文献1の図3に示すように、サーボモータ(21)によって原点位置(22)から図中右方向に移動することで、捺印装置(13)よりも下流側の走行ライン長さを調整可能としている。これにより、捺印位置に対する包装フィルム(100)の長さ方向位置を調整することができる。
【特許文献1】特開2002−59911号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
さて、引用文献1のライン長さ調整手段は、成形した包装袋を一個毎に切断することを前提として構成されている。しかしながら、包装機によって成形される包装袋には種々の態様があり、例えば、図5に示すような複数個の包装袋101が連なるとともにその一端にヘッダ102を有する構成の連続包装袋100を成形することもある。
【0004】
このような連続包装袋を成形し、且つそれぞれの包装袋に印字を行う場合は、連続包装袋に含まれるヘッダへの対処が困難となる。すなわち、包装フィルムの繰出しにおいて、成形予定のヘッダが印字装置の印字位置及び連続包装袋の切断位置を通過する際には、それぞれヘッダ分の長さだけ繰出し量を調整する必要が生じる。しかし、連続包装袋の長さによっては、成形予定のヘッダの通過タイミングが印字位置と切断位置とで相違することになり、これによって生じる繰出し量のずれをどのように調整するかが問題となっていた。
【0005】
従来、上記の問題を解消する手段としては、印字装置の印字位置を調整し、成形予定のヘッダの通過タイミングを印字位置と切断位置で一致させる方法をとっていた。しかし、この方法は連続包装袋の全長に応じて印字位置を調節しなければならいため、その長さに応じた印字装置の調整スペースが必要となり、包装機の大型化をまねいていた。
【0006】
また、特に連続包装袋を成形する場合は、印字装置の印字位置がずれてしまうと、連続包装袋に含まれる各包装袋すべての被印字位置に対し、印字をずれた状態で行うことになり、連続包装袋の品質を大きく低下させる原因となる。このため、印字装置の印字位置の調整には高い精度が要求され、調整作業に手間がかかるなどの不都合が生じていた。
【0007】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、複数個の包装袋が連なるとともにその一端にヘッダを有する構成の連続包装袋の成形において、印字装置が連続包装袋に含まれる各包装袋の被印字位置に対して位置ずれすることなく所定の印字を行うができる包装機の提供を目的とする。
さらに、本発明は、上述したようなヘッダを有する構成の連続包装袋の成形において、印字装置の印字位置の調整を容易且つ省スペースで行うことができる包装機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、あらかじめ設定された切断位置で包装フィルムを切断する切断手段と、
包装フィルムを繰出して切断位置へ搬送するフィルム搬送手段と、
包装フィルムの搬送経路上に設定された印字位置で、包装フィルムに対し所定の印字を行う印字装置と、を備え、
包装フィルムを、複数個の包装袋が連なるとともにその一端にヘッダを有する構成の連続包装袋に成形する包装機であって、
前記印字装置は、印字位置を移動調整可能であり、
更に、印字位置と切断位置との間で、連続包装袋のヘッダ分の長さだけ包装フィルムを貯蔵し、当該包装フィルムの貯蔵状態を解消する貯蔵手段と、
成形される連続包装袋の構成に関する情報を入力する入力手段と、
フィルム搬送手段および貯蔵手段の各動作を制御する制御手段と、を備えており、
制御手段は、入力手段から入力された連続包装袋の構成に関する情報に基づき、少なくとも次の(イ)乃至(ハ)の動作制御を実行する構成であることを特徴とする。
(イ)フィルム搬送手段の動作を制御して、連続包装袋の包装袋と包装袋の境界部分又は包装袋とヘッダの境界部分を切断位置へ配置する。
(ロ)フィルム搬送手段による包装袋分の長さだけの包装フィルムの繰出しに伴い、ヘッダの形成予定領域が印字位置を通る繰出しサイクルにおいて、貯蔵手段の動作を制御して、連続包装袋のヘッダ分の長さだけ包装フィルムを貯蔵する。
(ハ)貯蔵手段の動作を制御して、包装フィルムの貯蔵状態を解消する。
【0009】
かかる構成によれば、貯蔵手段が印字位置と切断位置との間にある包装フィルムをヘッダ分の長さだけ貯蔵することができる。したがって、制御手段によって貯蔵手段の貯蔵するタイミングを制御することで、ヘッダ分の長さの繰出し量のずれを補正でき、印字装置の印字位置に対し包装フィルムの被印字位置を正確に配置することができる。これにより、印字装置が各包装袋の被印字位置に対して位置ずれすることなく所定の印字を行うことが可能となる。
【0010】
また、入力手段からは、成形される連続包装袋に含まれる包装袋一つ分の長さ、成形される連続包装袋に含まれる包装袋の数、成形される連続包装袋に含まれるヘッダの長さ、及び成形された連続包装袋の連なりを、その最下流の端が切断位置に位置決めされた状態で搬送経路に沿って配置したと仮定して、印字位置に配置される包装袋が、直下流の連続包装袋のヘッダから数えて何番目の包装袋であるかを示す情報が入力され、制御手段は、当該入力された情報に基づき、上記(イ)乃至(ハ)の動作制御を実行することができる。
【0011】
このように連続包装袋の構成に関する情報として、印字位置に配置される包装袋が、直下流の連続包装袋のヘッダから数えて何番目の包装袋であるかを示す情報を入力することにより、制御手段がフィルム搬送手段および貯蔵手段の各動作を制御して、目的の連続包装袋を容易に成形することができる。
【0012】
さらに、入力手段から入力される情報としては、連続包装袋の構成に関する情報、すなわち切断位置からあらかじめ設定された基準印字位置までの距離、成形される連続包装袋に含まれる包装袋一つ分の長さ、成形される連続包装袋に含まれる包装袋の数、成形される連続包装袋に含まれるヘッダの長さを示す情報を含むことが好ましい。
制御手段は、これらの入力情報に基づき、印字位置に配置される包装袋が、直下流の連続包装袋のヘッダから数えて何番目の包装袋であるかを算出し、且つ当該算出結果に基づき、(イ)乃至(ハ)の動作制御を実行することができ、連続包装袋を容易に成形することが可能となる。
【0013】
さらに、印字装置は、成形される連続包装袋の仕様変更に伴い、切断位置からあらかじめ設定された基準印字位置までの距離、成形される連続包装袋に含まれる包装袋一つ分の長さ、成形される連続包装袋に含まれる包装袋の数、成形される連続包装袋に含まれるヘッダの長さ、成形される連続包装袋に含まれる包装袋の先頭から当該包装袋の表面上の被印字位置までの距離に関する情報、に基づき算出された基準印字位置からの印字位置調整量だけ、基準印字位置から移動調整して印字位置が設定されることができる。
【0014】
制御手段は、上記の連続包装袋の構成に関する情報によって、印字位置調整量を正確に算出することができ、これにより印字装置の印字位置を包装フィルムの被印字位置に相対するように調整することが可能となる。その結果、包装機を稼働する際に、作業者自身が印字位置の調整量を算出するなどの作業負担を軽減させ、算出ミスも防止できる。
【0015】
また、上記の印字位置調整手段として、包装機は、印字装置の印字位置を移動調整する駆動手段を備え、入力手段からは、切断位置からあらかじめ設定された基準印字位置までの距離、成形される連続包装袋に含まれる包装袋一つ分の長さ、成形される連続包装袋に含まれる包装袋の数、成形される連続包装袋に含まれるヘッダの長さ、成形される連続包装袋に含まれる包装袋の先頭から当該包装袋の表面上の被印字位置までの距離に関する情報が入力され、制御手段は、入力手段から入力された情報に基づき、印字位置調整量を算出するとともに、駆動手段を制御して当該印字位置調整量だけ基準印字位置から印字装置の印字位置を移動させる構成を含むことが好ましい。
【0016】
このように、制御手段が駆動手段を制御して印字装置を自動的に移動調整させる構成とすることで、容易に印字位置が位置決めできるようになり作業効率を大幅に向上させることができる。
【発明の効果】
【0017】
以上、本発明によれば、制御手段によって貯蔵手段の貯蔵するタイミングを制御することで、ヘッダ付きの連続包装袋に印字する場合でも、印字装置の印字位置に対し包装フィルムの被印字位置を適正に配置することができ、これにより、印字装置が各包装袋の被印字位置に対して位置ずれすることなく所定の印字を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、包装機(縦形製袋充填包装機)の全体構成を示す斜視図である。図2は、連続包装袋の連なりを搬送経路に配置したと仮定したとき、印字位置に配置される包装袋が直下流の連続包装袋のヘッダから数えて1番目の包装袋を示す図であり、図3は、同じく直下流の連続包装袋のヘッダから数えて3番目の包装袋を示す図である。図4は、本実施形態に係る包装機の貯蔵装置の構成を示す概略側面図である。図5は、本実施形態に係る包装機によって成形される連続包装袋の一例を示す斜視図であり、図6は、制御装置に入力又は算出される図5の連続包装袋の情報を示す図である。図7は、本実施形態に係る包装機において、連続包装袋の連なりを搬送経路に配置したと仮定したとき、印字位置にある包装袋のパターンを例示する概略図であり、図8は、図7に対応した包装フィルムの繰出しサイクルを示す表であり、図9は、図7(c)及び図8(c)の包装フィルムの繰出しサイクルの流れを順に示す概略図である。
なお、図2、図3、図6、図7、図9は、包装フィルムの繰出しサイクルを理解しやすくするために、包装袋が成形された状態で印字位置から切断位置まで搬送されると仮定した概略図であり、実際上の包装フィルムの搬送では、当然ながら包装袋が成形前の状態で搬送されることになる。
【0019】
本実施形態の包装機は、既述したように、包装フィルムFを、複数個の包装袋101が連なるとともにその一端にヘッダ102を有する構成の連続包装袋(図5参照)100に成形する機能を有している。ただし、包装機は連続包装袋100のみを成形するものではなく、従来の包装機の基本的な機能を備えており、包装袋が一個毎に切断される通常の包装袋を成形することも可能な構成となっている。
【0020】
そこで、まず図1を参照して包装機の基本的な構成について説明する。包装機は、帯状の包装フィルムFを巻回したフィルムリール1が上流に配設され、下流側にはフィルム搬送手段となる繰出しベルト3が設けられている。包装フィルムFは、繰出しベルト3によって、フィルムリール1から繰り出され、筒状の製袋チューブ4の外周面に巻き付けられながら下方に搬送されていく。
製袋チューブ4の側方には縦シール用ヒータ5が対向して設けてあり、この縦シール用ヒータ5により製袋チューブ4に巻き付けた包装フィルムFの両側端部を熱シールして、当該包装フィルムFを円筒状に成形する。
【0021】
また、製袋チューブ4の下方には、一対のヒータブロック6が、包装フィルムFの搬送経路を挟んで設けてある。繰出しベルト3により下方向に搬送された包装フィルムFは、筒状に成形され、その下端がヒータブロック6による挟持位置(後に包装フィルムFを切断する動作も行われるため、以下、切断位置と称する)に配置されると、ヒータブロック6により挟み込まれ、幅方向に熱シールされて袋状に成形される。その後、袋内部には製袋チューブ4の中空部を介して被包装物が充填される。さらに、袋状の包装フィルムFは下方向に搬送されて、袋の上部になる部分が切断位置に配置され、ヒータブロック6により幅方向に熱シールされると同時に、ヒータブロック6に付設したカッター(切断手段)7により熱シール部のほぼ中央が切断される。
【0022】
以上のようにして、包装機は被包装物が充填された包装袋を成形することができる。本実施形態では、この包装機を使用して連続包装袋100を成形するため、ヒータブロック6及びカッター7の動作を制御している。すなわち、切断位置において、ヒータブロック6が個々の包装袋101を成形した時点では、包装袋101を完全に切り離さないようにカッター7を動作させ、各包装袋101間に切れ目(ミシン目)のみを成形する。そして、予め設定された個数の包装袋101を成形した時点で、ヒータブロック6がヘッダ102を成形し、カッター7がヘッダ102の上部を切断する。これにより、ヘッダ102と設定個数の包装袋101が連なった連続包装袋100を成形することができる(図5参照)。
【0023】
また、本実施形態の包装機は、製袋チューブ4よりも上流側の包装フィルムFの搬送経路上に印字装置8が設置してある。印字装置8は、包装フィルムFの搬送時に、成形予定の包装袋101表面の被印字位置Xに対し、製造年月日や被包装物の内容量等の印字を行うことができる。なお、印字装置8は、被印字位置Xに正確に印字を行うため、包装袋101一つ分とヘッダ102分の長さ基準印字位置から印字位置を移動調整可能な構成としてある。
【0024】
さらに、包装機には、繰出しベルト3、ヒータブロック6、カッター7、印字装置8等の動作を制御する制御装置(制御手段)10が設けられている。この制御装置10は、キーボード(入力手段)11が外部接続されており、作業員によってこのキーボード11から連続包装袋100の構成に関する情報が入力されることで、当該連続包装袋100を成形するように各装置を制御する構成となっている。
【0025】
ここからは、本実施形態の包装機による連続包装袋100の成形原理について説明する。
一般に、包装機は、ヒータブロック6の熱シール及び被包装物の充填(説明の簡略化のため、以下、シール動作という)にともない包装フィルムFの繰出しを一時停止する間欠駆動を実施している。このため印字装置8による包装フィルムFへの印字も、包装フィルムFの繰出し間欠時に行うことで包装作業の効率化をはかっている。すなわち、切断位置におけるシール動作と印字位置における印字を同じタイミングで行うことで、間欠前の包装フィルムFの繰出しサイクルは、切断位置と印字位置とがともに包装袋101一つ分の長さだけ繰り出すサイクル(以下、通常サイクルという)となり、包装フィルムFの繰出し制御を容易に行うことができる。
【0026】
ただし、ヘッダ付きの連続包装袋100を成形する場合は、ヘッダ102分の長さの成形を考慮する必要が生じる。このため切断位置では、一つの連続包装袋100を成形する毎に、ヘッダ102の成形及び上流側の包装フィルムFから切断を行う動作(説明の簡略化のため、以下、切断動作という)が必要となる。また切断動作にともなって、その直前の包装フィルムFの繰出しサイクルは、ヘッダ102分の長さだけ繰り出すサイクル(以下、ヘッダサイクルという)が設けられる。
【0027】
ここで、連続包装袋100の最下流の端が切断位置に位置決めされた状態で搬送経路に沿って配置したと仮定したとき、印字位置に配置される包装袋101が、直下流の連続包装袋100のヘッダ102から数えて1番目の包装袋となる場合は、包装フィルムFの繰出し制御を容易に行うことができる。この場合、通常サイクルでは、切断位置と印字位置でともに包装袋101一つ分の長さが繰出され、その繰出し量が一致する(図2(a)参照)。また、ヘッダサイクルでも、印字位置側では成形予定のヘッダ102が通過することになり、切断位置と印字位置それぞれの包装フィルムFの繰出し量が一致する(図2(b)参照)。
【0028】
しかしながら、連続包装袋100は、包装袋101一つ分の長さ、ヘッダ102の長さ、含まれる包装袋101の数等によって構成条件が異なり、例えば図3(a)に示すように、連続包装袋100の最下流の端が切断位置に位置決めされた状態で搬送経路に沿って配置したと仮定したとき、印字位置に配置される包装袋101が、直下流の連続包装袋100のヘッダ102から数えて3番目の包装袋となることがある。この場合、包装フィルムFを通常サイクルで繰り出しても、印字位置では、そのサイクル中に成形予定のヘッダ102が通過するパターンが発生する(図3(b)参照)。その結果、印字位置では包装フィルムFの被印字位置Xに対するずれが生じる。
【0029】
本実施形態の包装機は、切断位置と印字位置とにおける、上記のような包装フィルムFの繰出し量のずれを調整するため、印字位置と切断位置との間に包装フィルムFの貯蔵装置(貯蔵手段)20を設置している(図1参照)。この貯蔵装置20は、連続包装袋100のヘッダ102分の長さだけ包装フィルムFを貯蔵し、また当該包装フィルムFの貯蔵状態を解消する機能を備えている。
【0030】
貯蔵装置20は具体的な構成として、図4に示すように手繰りローラ21と、固定ローラ22と、シリンダ機構23と含んでいる。手繰りローラ21は、二つの固定ローラ22の中間位置において、上下方向に揺動自在に設置されている。印字位置から切断位置に搬送される包装フィルムFは、この手繰りローラ21の上側と二つの固定ローラ22の下側を通るように配されている。一方、シリンダ機構23は、制御装置10に接続されるとともに、可動部材24を介して手繰りローラ21に連結されており、制御装置10からの制御に従って手繰りローラ21を図4中の上下方向に移動させる機能を有している。
【0031】
手繰りローラ21は、上方向に移動することで搬送経路上の包装フィルムFを手繰り、また元の位置に戻ることで包装フィルムFの手繰り状態を解消する。手繰りローラ21の手繰り量は、シリンダ機構23の動作量を制御して、連続包装袋100のヘッダ102分の長さに調整することができる。これにより、連続包装袋100のヘッダ102分の長さの貯蔵状態を、包装フィルムFの搬送経路上(印字位置と切断位置の間)に任意のタイミングで形成及び解消することが可能となる。
なお、包装フィルムFの貯蔵手段はこのような構成に限定されるものでなく、種々の構成が適用できることは勿論である。
【0032】
本実施形態の制御装置10は、キーボード11から連続包装袋100の構成に関する情報が入力されることで、繰出しベルト3および貯蔵装置20の動作タイミングを算出し、包装機の動作制御を実行する構成である。
【0033】
次に、この制御装置10が算出する動作タイミングについて説明する。制御装置10は、連続包装袋100の構成に関する情報として、切断位置からあらかじめ設定された基準印字位置までの距離d、成形される連続包装袋100に含まれる包装袋101一つ分の長さL、成形される連続包装袋100に含まれる包装袋101の数n、成形される連続包装袋100に含まれるヘッダ102の長さH、がキーボード11から入力されることで、印字位置に配置される包装袋101が、直下流の連続包装袋100のヘッダ102から数えて何番目の包装袋であるかを算出することができる(図5、図6参照)。
【0034】
制御装置10は、これらの情報が入力されると次式(1)を用いて、成形された連続包装袋100の連なりを、その最下流の端が切断位置に位置決めされた状態で搬送経路に沿って配置したと仮定して、基準印字位置にかかる連続包装袋100の最下流の端から当該基準印字位置までの距離Sをまず算出する。
S=d%(L×n+H) …(1)
ここで、%は剰余演算子であり、d%(L×n+H)は、dを(L×n+H)で割ったときの余りである。
【0035】
さらに、(1)式によって算出した距離Sから次式(2)を用いて、印字位置に配置される包装袋101の番数A、すなわち直下流の連続包装袋100のヘッダ102から数えて何番目の包装袋101であるかを算出することができる。
A=S/L+1 …(2)
ここで、S/Lは、SをLで割ったときの整数値である。
【0036】
また、制御装置10は、連続包装袋100の構成に関する情報として、切断位置からあらかじめ設定された基準印字位置までの距離d、成形される連続包装袋100に含まれる包装袋101一つ分の長さL、成形される連続包装袋100に含まれる包装袋101の数n、成形される連続包装袋100に含まれるヘッダ102の長さH、連続包装袋100に含まれる包装袋101の下端から当該包装袋101の表面上の被印字位置Xまでの距離p、がキーボード11から入力されることで、(1)式によって距離Sを算出し、さらに次式(3)により基準印字位置からの印字位置調整量Bを算出することができる。
B=S%L−p …(3)
ここで、%は剰余演算子であり、S%Lは、SをLで割ったときの余りである。
【0037】
(3)によって算出する印字位置調整量Bは、印字装置8の印字位置を設定するものである。本実施形態の印字装置8には、印字位置を移動調整する図示しない駆動機構(駆動手段)があらかじめ備えられており、制御装置10は印字位置調整量Bを算出すると、駆動機構を制御して印字位置調整量Bだけ基準印字位置から印字装置8の印字位置を移動させる。印字装置8は、既述したように包装袋101一つ分とヘッダ102分の長さ基準印字位置から移動調節可能となっており、これにより包装フィルムFの被印字位置Xに対する印字位置を調整することができる。このように包装袋101一つ分とヘッダ102分の長さだけの調整を可能とすることで、印字装置8の調節スペースを少なくすることができ、その結果、包装機全体の小型化が可能となる。
【0038】
また、制御装置10が、連続包装袋100の構成に関する情報から印字位置調整量Bを算出することで、作業者が調整する手間を省くことができ、且つ正確に印字位置を求めることができる。さらに、駆動機構によって印字装置8を自動的に移動調整させる構成とすることで、容易に印字位置が位置決めできるようになり作業効率を大幅に向上させることができる。
【0039】
なお、成形予定の連続包装袋100の構成条件によっては、ヘッダ102が基準印字位置にかかる場合がある。このため、制御装置10は(1)式によって基準印字位置にかかる連続包装袋100の最下流の端から当該基準印字位置までの距離Sを算出した後、ヘッダ102が基準印字位置にかかるかを判別している。そして、ヘッダ102が基準印字位置にかかると判断した場合は、(2)(3)式を用いずに次式(4)によって印字位置に配置される包装袋101の番数Aを、次式(5)によって基準印字位置からの印字位置調整量Bを算出するように動作する。
A=S/L …(4)
B=S%L−p+L …(5)
ここで、S/Lは、SをLで割ったときの整数値である。
さらに、%は剰余演算子であり、S%Lは、SをLで割ったときの余りである。
また、(3)式で算出する印字位置調整量Bは、連続包装袋100に含まれる包装袋101の下端から当該包装袋101の表面上の被印字位置Xまでの距離pによってマイナスになることがあるが、この場合は、印字位置に配置される包装袋101の番数Aを適宜ずらして、新たな印字位置調整量Bを算出する構成としている。
【0040】
以上のように制御装置10は、連続包装袋100の構成に関する情報が入力されることで、包装機の各構成(例えば、繰出しベルト3、ヒータブロック6、カッター7、印字装置8、貯蔵装置20等)の動作タイミングを設定して各種制御を実行する。
【0041】
次に、図7乃至図9を参照して、制御装置10の制御の一例として、ヘッダ102と4個の包装袋101が連なる連続包装袋(図5参照)を成形する場合について説明する。
なお、図8、図9に記載の符号において、Lは通常サイクルにおける包装袋101一つ分の長さの繰出し量を示し、Hはヘッダサイクルにおけるヘッダ102分の長さの繰出し量を示し、L+Hは通常サイクルの他に、貯蔵装置20によるヘッダ102分の長さの貯蔵が加わることを示し、L−Hは通常サイクルの他に、貯蔵装置20によるヘッダ102分の長さの貯蔵状態が解消したことを示している。
【0042】
制御装置10は、まず作業者によってキーボード11から入力された連続包装袋100の情報に基づいて、印字位置に配置される包装袋101の番数A、基準印字位置からの印字位置調整量Bを算出する。その後、算出した印字位置調整量Bに従って、印字装置8を移動調整させ印字位置を位置決めする。以上の工程によって、連続包装袋100を成形するための初期設定が完了する。
【0043】
なお、以降の説明では、包装機の制御動作の理解を容易にするために、先にふれた図3のパターンに対応させて、図7(c)、図8(c)に示す連続包装袋100の最下流の端が切断位置に位置決めされた状態で搬送経路に沿って配置したと仮定したとき、印字位置に配置される包装袋101が、直下流の連続包装袋100のヘッダ102から数えて3番目の包装袋101となる場合、すなわち2回目の繰出しタイミングでヘッダが印字位置を通過する場合について、図9を参照して重点的に述べることとする。
【0044】
包装機は、上記の初期設定から駆動を開始すると、切断位置に連続包装袋100の最下流の端が配置された状態から、繰出しベルト3により1回目の通常サイクル(包装袋一つ分の長さの繰出し)を行う(図9(a)、(b)参照)。これにより、切断位置には連続包装袋100の包装袋101と包装袋101の境界部分が配置され、印字位置には包装フィルムFの被印字位置Xが配置される。その後、制御装置10は、切断位置においてシール動作及びミシン目の形成を行い、印字位置において包装フィルムFの被印字位置Xに印字を行う。
【0045】
次に、繰出しベルト3により2回目の通常サイクルを行う(図9(b)、(c)参照)。このとき、印字位置ではヘッダ102の成形予定領域が通るサイクルとなるため、制御装置10は、貯蔵装置20の手繰りローラ21を上方向に移動させて、切断位置と印字位置の間にある包装フィルムFをヘッダ102分の長さ貯蔵する。したがって切断位置では、包装フィルムFが包装袋101一つ分の長さ繰り出されるが、印字位置では、包装フィルムFが包装袋101一つ分の長さの他にヘッダ102分の長さが加わって繰り出される。これにより、切断位置には包装袋101と包装袋101の境界部分が配置され、印字位置には包装フィルムFの被印字位置Xが配置される。よって制御装置10は、切断位置においてシール動作及びミシン目の形成を行い、印字位置において包装フィルムFの被印字位置Xに印字を行うことができる。
【0046】
次に、繰出しベルト3により3回目の通常サイクルを行う(図9(c)、(d)参照)。このとき、貯蔵装置20が包装フィルムFの貯蔵状態を維持し続けることで、切断位置と印字位置ではともに包装袋101一つ分の長さだけ繰り出されることになる。これにより、切断位置には包装袋101と包装袋101の境界部分が配置され、印字位置には包装フィルムFの被印字位置Xが配置される。その後、制御装置10は、切断位置においてシール動作及びミシン目の形成を行い、印字位置において包装フィルムFの被印字位置Xに印字を行う。
【0047】
次に、繰出しベルト3により4回目の通常サイクルを行う(図9(d)、(e)参照)。このサイクルは、次のサイクルがヘッダサイクルとなる直前のサイクルにあたり、制御装置10は、手繰りローラ21を下方向に移動させて、貯蔵状態にあった包装フィルムFを解消し、ヘッダ102分の長さだけ印字位置での繰出し量を減少させる。これにより、切断位置には包装袋101とヘッダ102の境界部分が配置される(印字位置には包装フィルム101の被印字位置Xが配置されない)。その後、制御装置10は、切断位置においてシール動作及びミシン目の形成を行い、印字位置における印字は休止状態とする。
【0048】
最後に、繰出しベルト3によりヘッダサイクルを行う(図9(e)、(f)参照)。このとき、切断位置と印字位置ではともにヘッダ102分の長さだけ繰り出されることになる。これにより、切断位置にはヘッダ102と包装袋101の境界部分が配置され、印字位置には包装フィルムFの被印字位置Xが配置される。その後、制御装置10は、切断位置において切断動作を行い、印字位置において包装フィルムFの被印字位置Xに印字を行う。
【0049】
制御装置10は、上記のような制御を周期的に繰り返すことで、連続包装袋100を連続して成形することができる。この制御装置10は、算出した直下流側の連続包装袋100のヘッダ102から数えた番数Aによって、貯蔵装置20の制御タイミングを設定している。この設定は、一つの連続包装袋100を成形するための通常サイクルとヘッダサイクルの合計(繰出し総数)に対し、算出した直下流側の連続包装袋100のヘッダ102から数えた番数Aを引くことで容易に算出できる。
【0050】
例えば、本実施形態では、ヘッダ102付の4つの包装袋101が連なる連続包装袋100を成形するため、一つの連続包装袋の成形毎に、4回の通常サイクルと1回のヘッダサイクルを行う。この場合、繰出し総数は5回となる。
そして、この繰出し総数から番数Aを引いた値が包装袋数と一致する場合は、連続包装袋100の最下流の端が切断位置に位置決めされた状態で搬送経路に沿って配置したと仮定したとき、印字位置に配置される包装袋101が、直下流の連続包装袋100のヘッダ102から数えて1番目の包装袋101となるので(図7(a)参照)、制御装置10は、図8(a)に示すように、貯蔵装置20を動作せずに包装フィルムFの繰出しサイクルを行う。
【0051】
また、繰出し総数から番数Aを引いた値が包装袋数と一致しない場合は、その値が、印字位置に次のヘッダが到来するまでの繰出しサイクル数にあたり、制御装置10は、このサイクル数に従ったタイミングをもって、貯蔵装置20を動作させ包装フィルムFの貯蔵を行う。これにより印字位置では、包装フィルムFがL+Hの長さ分繰り出される。
例えば、図7(b)の場合、印字位置が直下流の連続包装袋100のヘッダ102から数えて2番目にあるので、繰出し総数5から2を引いた3回目の繰出しサイクル時に、包装フィルムFの貯蔵を行う(図8(b)参照)。また図7(d)の場合、印字位置が直下流の連続包装袋100のヘッダ102から数えて4番目にあるので、繰出し総数5から4を引いた1回目の繰出しサイクル時に、包装フィルムFの貯蔵を行う(図8(d)参照)。
なお、この貯蔵装置20の制御タイミングは、連続包装袋100に含まれる包装袋101の数nに関わらず、同様の考え方で設定することが可能である。
【0052】
さらに、本実施形態では、貯蔵装置20で貯蔵した包装フィルムFをヘッダサイクルの一つ前の通常サイクル時に解消しているが、ヘッダサイクル時に貯蔵状態を解消することもできる。このようにヘッダサイクル時に貯蔵状態を解消すると、解消時に貯蔵装置20の上流で包装フィルムFの搬送が停止し、貯蔵装置20付近の包装フィルムFのテンションが緩んで、包装フィルムFの蛇行等の原因になるおそれがあり、搬送する包装フィルムFのテンションを維持する装置が必要となる。
これに対し、本実施形態のようにヘッダサイクルの一つ前の通常サイクル時に貯蔵状態を解消すれば、印字位置では、包装フィルムFをL−H繰出すことになるので、テンションを維持する装置がなくても、包装フィルムFのテンションを維持したまま貯蔵状態を解消できる。
ただし、ヘッダ102分の長さHが包装袋101一つ分の長さLよりも長い場合は、ヘッダサイクルの一つ前の通常サイクル時に貯蔵状態を解消すると、包装フィルムFを上流に戻さなければならない(L−H<0)。よって、このような場合は、ヘッダサイクル時に貯蔵状態を解消するほうが包装フィルムFを戻す必要がないので適している。
なお、ヘッダサイクル時に貯蔵状態を解消する場合、印字の休止タイミングはヘッダサイクル後の間欠時である。
【0053】
以上のように、包装機は、制御装置10によって連続包装袋100の成形に適応したタイミングで貯蔵装置20を動作させることで、ヘッダ102分の長さの繰出し量を補正でき、印字装置8の印字位置に対し包装フィルムFの被印字位置Xを正確に配置することができる。これにより、印字装置8が各包装袋101の被印字位置Xに対して位置ずれすることなく所定の印字を行うことが可能となる。
【0054】
なお、本発明の包装機は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形例や応用例をもって構成できることは勿論である。例えば、本実施形態の包装機は、連続包装袋100の後部(搬送方向の上流側)にヘッダ102を成形する構成としているが、連続包装袋100の前部(搬送方向の下流側)にヘッダ102を成形してもよいことは勿論である。
【0055】
〔変形例〕
また、本実施形態の包装機では、番数Aと印字位置調整量Bを算出しているが、作業者自身によって印字装置8の印字位置を調整した後に、成形される連続包装袋100の連なりを、その最下流の端が切断位置に位置決めされた状態で搬送経路に沿って配置したと仮定して、印字位置に配置される包装袋101が、直下流の連続包装袋100のヘッダ102から数えて何番目の包装袋102に相当するかを包装フィルムFの印刷模様等で確認し、入力する構成とすることもできる。
この際に、連続包装袋100に含まれる包装袋101の数nが予め入力されているので、直下流のヘッダ102までの番数を入力するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本実施形態に係る包装機の全体構成を示す斜視図である。
【図2】本実施形態に係る連続包装袋の連なりを搬送経路に配置したと仮定したとき、印字位置に配置される包装袋が直下流の連続包装袋のヘッダから数えて1番目の包装袋を示す図である。
【図3】本実施形態に係る連続包装袋の連なりを搬送経路に配置したと仮定したとき、印字位置に配置される包装袋が直下流の連続包装袋のヘッダから数えて3番目の包装袋を示す図である。
【図4】本実施形態に係る包装機の貯蔵装置の構成を示す概略側面図である。
【図5】本実施形態に係る包装機によって成形される連続包装袋の一例を示す斜視図である。
【図6】本実施形態に係る制御装置に入力又は算出される図5の連続包装袋の情報を示す図である。
【図7】本実施形態に係る包装機において、連続包装袋の連なりを搬送経路に配置したと仮定したとき、印字位置にある包装袋のパターンを例示する概略図である。
【図8】図7に対応した包装フィルムの繰出しサイクルを示す表である。
【図9】図7(c)及び図8(c)の包装フィルムの繰出しサイクルの流れを順に示す概略図である。
【符号の説明】
【0057】
1:フィルムリール、3:繰出しベルト、4:製袋チューブ、5:縦シール用ヒータ、6:ヒータブロック、7:カッター、8:印字装置
10:制御装置、11:キーボード、
20:貯蔵装置、21:手繰りローラ、22:固定ローラ、23:シリンダ機構、24:可動部材、
100:連続包装袋、101:包装袋、102:ヘッダ
F:包装フィルム、X:被印字位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
あらかじめ設定された切断位置で包装フィルムを切断する切断手段と、
包装フィルムを繰り出して前記切断位置へ搬送するフィルム搬送手段と、
包装フィルムの搬送経路上に設定された印字位置で、包装フィルムに対し所定の印字を行う印字装置と、を備え、
包装フィルムを、複数個の包装袋が連なるとともにその一端にヘッダを有する構成の連続包装袋に成形する包装機であって、
前記印字装置は、前記印字位置を移動調整可能であり、
更に、前記印字位置と切断位置との間で、前記連続包装袋のヘッダ分の長さだけ包装フィルムを貯蔵し、当該包装フィルムの貯蔵状態を解消する貯蔵手段と、
前記成形される連続包装袋の構成に関する情報を入力する入力手段と、
前記フィルム搬送手段および前記貯蔵手段の各動作を制御する制御手段と、を備えており、
前記制御手段は、前記入力手段から入力された連続包装袋の構成に関する情報に基づき、少なくとも次の(イ)乃至(ハ)の動作制御を実行する構成であることを特徴とする包装機。
(イ)前記フィルム搬送手段の動作を制御して、連続包装袋の包装袋と包装袋の境界部分又は前記包装袋とヘッダの境界部分を前記切断位置へ配置する。
(ロ)前記フィルム搬送手段による前記包装袋分の長さだけの包装フィルムの繰出しに伴い、前記ヘッダの形成予定領域が前記印字位置を通る繰出しサイクルにおいて、前記貯蔵手段の動作を制御して、前記連続包装袋のヘッダ分の長さだけ包装フィルムを貯蔵する。
(ハ)前記貯蔵手段の動作を制御して、包装フィルムの前記貯蔵状態を解消する。
【請求項2】
前記入力手段からは、成形される連続包装袋に含まれる包装袋一つ分の長さ、成形される連続包装袋に含まれる包装袋の数、成形される連続包装袋に含まれるヘッダの長さ、及び成形された連続包装袋の連なりを、その最下流の端が前記切断位置に位置決めされた状態で前記搬送経路に沿って配置したと仮定して、前記印字位置に配置される包装袋が、直下流の連続包装袋のヘッダから数えて何番目の包装袋であるかを示す情報が入力され、
前記制御手段は、当該入力された情報に基づき、前記(イ)乃至(ハ)の動作制御を実行することを特徴とする請求項1の包装機。
【請求項3】
前記入力手段からは、前記切断位置からあらかじめ設定された基準印字位置までの距離、成形される連続包装袋に含まれる包装袋一つ分の長さ、成形される連続包装袋に含まれる包装袋の数、成形される連続包装袋に含まれるヘッダの長さを示す情報が入力され、
前記制御手段は、当該入力された情報に基づき、前記印字位置に配置される包装袋が、直下流の連続包装袋のヘッダから数えて何番目の包装袋であるかを算出し、且つ当該算出結果に基づき、前記(イ)乃至(ハ)の動作制御を実行することを特徴とする請求項1の包装機。
【請求項4】
前記印字装置は、成形される連続包装袋の仕様変更に伴い、
前記切断位置からあらかじめ設定された基準印字位置までの距離、成形される連続包装袋に含まれる包装袋一つ分の長さ、成形される連続包装袋に含まれる包装袋の数、成形される連続包装袋に含まれるヘッダの長さ、成形される連続包装袋に含まれる包装袋の先頭から当該包装袋の表面上の被印字位置までの距離に関する情報、
に基づき算出された前記基準印字位置からの印字位置調整量だけ、
前記基準印字位置から移動調整して印字位置が設定されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の包装機。
【請求項5】
前記印字装置の印字位置を移動調整する駆動手段を備え、
前記入力手段からは、前記切断位置からあらかじめ設定された基準印字位置までの距離、成形される連続包装袋に含まれる包装袋一つ分の長さ、成形される連続包装袋に含まれる包装袋の数、成形される連続包装袋に含まれるヘッダの長さ、成形される連続包装袋に含まれる包装袋の先頭から当該包装袋の表面上の被印字位置までの距離に関する情報が入力され、
前記制御手段は、前記入力手段から入力された情報に基づき、前記印字位置調整量を算出するとともに、前記駆動手段を制御して当該印字位置調整量だけ前記基準印字位置から前記印字装置の印字位置を移動させる構成を含むことを特徴とする請求項4の包装機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−36933(P2010−36933A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−199539(P2008−199539)
【出願日】平成20年8月1日(2008.8.1)
【出願人】(000151461)株式会社東京自働機械製作所 (106)
【Fターム(参考)】