包装袋
【課題】構成が従来よりも簡易であり、かつ、内容物を泡状化することが可能な技術を提供する。
【解決手段】2枚のフィルムを張り合わせることで形成される包装袋であって、液体状の内容物と空気とを収容する収容部と、前記包装袋の外部から外力が加えられることで前記内容物が前記収容部内を移動すると、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して該内容物を泡状化する混合部と、を備える。
【解決手段】2枚のフィルムを張り合わせることで形成される包装袋であって、液体状の内容物と空気とを収容する収容部と、前記包装袋の外部から外力が加えられることで前記内容物が前記収容部内を移動すると、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して該内容物を泡状化する混合部と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装袋に関する。
【背景技術】
【0002】
シャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、整髪料、髭剃り剤などの内容物が充填された容器として、容器のヘッドを上下動させることで容器内の内容物を吸い上げると共に空気を混合させることで泡状化させ、泡状化した内容物をノズルから噴射する泡噴出ポンプ容器が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0003】
一方で、シャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、整髪料、髭剃り剤などを少量収容する包装袋が知られている(例えば、特許文献2を参照。)。少量の内容物を収容した包装袋は、例えば、ホテルなどのアメニティグッズ、試供品、販促品として普及している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−57891号公報
【特許文献2】特開平10−291545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
シャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、整髪料、髭剃り剤などの内容物が充填された容器として、泡噴出ポンプ容器が知られている。泡噴出ポンプ容器は、容器内部に、空気と内容物を混合する混合空間を備え、容器のヘッドを上下動させることで容器内の液体を混合空間へ吸い上げると共に空気を取り込むことで泡状化させ、泡状化した内容物をノズルから噴射する。
【0006】
一方で、シャンプー、ハンドソープなどを少量収容する包装袋が知られている。このような包装袋は、例えば、アメニティグッズ、試供品、販促品として普及している。ここで、従来の包装袋は、内容物を泡状化する機能を有していないことから、使用者は手にとって泡立てる必要があった。なお、泡噴出ポンプ容器を小型化し、アメニティグッズ、試供品、販促品として用いることも考えられるが、小型化には限界がある。また、一回の使用量のみを収容するような場合には、簡易な構成であると共にコストの低減も要求される。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、構成が従来よりも簡易であり、かつ、内容物を泡状化することが可能な技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明では、上述した課題を解決するために、容器として包装袋を用い、包装袋内に、内容物を移動させることで、移動の際に内容物と空気を混合する混合部を設けることとした。本発明によれば、従来の泡噴出ポンプ容器よりも簡易な構成である包装袋によって内容物を泡状化することができる。
【0009】
詳細には、本発明は、2枚のフィルムを張り合わせることで形成される包装袋であって、液体状の内容物と空気とを収容する収容部と、前記包装袋の外部から外力が加えられることで前記内容物が前記収容部内を移動すると、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して該内容物を泡状化する混合部と、を備える。
【0010】
外部からの外力とは、混合部が、内容物と空気とを混合し、内容物を泡状化する機能を発揮するために必要とされる、包装袋に対して与えられる外力である。換言すると、外部からの外力とは、収容部内における内容物の移動が繰り返し行われることで、混合部が、内容物と空気とを混合し、内容物を泡状化する機能を発揮するために必要とされるものである。外力を加える態様には、例えば、包装袋を一定の方向に振る態様や、包装袋の少なくとも二つの領域を交互に押圧する態様が含まれる。包装袋の外部から外力が加えられると、内容物が収容部内を移動する。収容部には内容物に加えて空気が予め収容されており、この空気が内容物の移動の際に、混合部によって内容物と混合されることで液体状の内容物が泡状化される。内容物は、泡状化できる液体であればよく、内容物には、シャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、整髪料、化粧水、美容液、コンディショナーが例示される。
【0011】
ここで、本発明に係る包装袋において、前記収容部は、第一収容部と、該第一収容部と連通する第二収容部とを有し、前記混合部は、前記第一収容部と前記第二収容部とを連通する連通路を有し、前記第一収容部と前記第二収容部が交互に押圧されることで前記内容物が該連通路内を移動し、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して該内容物を泡状化するようにしてもよい。
【0012】
第一収容部が押圧されると、第一収容部に収容される内容物と空気が共に連通路を通って第二収容部へ移動する。連通路の第一収容部側の口部で内容物と空気が混合され、連通路内で更に混合されながら内容物と空気が第二収容部へ向けて移動する。そして、混合された内容物と空気が第二収容部側の口部から第二収容部へ流れ込むと、第二収容部に収容される内容物と空気が接触して更に混合される。換言すると、連通路を流れる、空気を含む内容物が第二収容部側の口部から第二収容部へ流れこむ際、第二収容部に収容される空気を巻き込むことで内容物と空気が更に混合される。次に第二収容部が押圧されると、上記とは逆の移動が行われる。すなわち、第二収容部に収容される内容物と空気が共に連通路を通って第二収容部へ移動する。連通路の第二収容部側の口部で内容物と空気が混合され、連通路内で更に混合されながら内容物と空気が第一収容部へ向けて移動し、混合された内容物と空気が第一収容部側の口部から第二収容部へ流れ込むと、第一収容部に収容される内容物と空気が接触して更に混合される。換言すると、連通路を流れる、空気を含む内容物が第一収容部側の口部から第一収容部へ流れこむ際、第一収容部に収容される空気を巻き込むことで内容物が空気と混合される。このように、第一収容部の押圧と第二収容部の押圧が交互に行われることで、内容物と空気が移動を繰り返し、この移動に伴って内容物と空気が混合され、内容物が泡状化される。
【0013】
なお、連通路の断面積は、第一収容部及び第二収容部の断面積よりも小さいことが好ましい。これにより、連通路を流れる内容物と空気の流速が早くなり、内容物と空気との混合効率がより高められる。なお、連通路の断面積、連通路の長さは、収容部の体積、収容される内容物量及び空気量に応じて適宜設計することができる。また、連通路は、複数設けてもよく、複数の連通路を挟んで両端部側に存在する領域は、上記第一収容部及び第二収容部に含まれる。
【0014】
ここで、本発明に係る包装袋において、前記混合部は、前記包装袋の外部から外力が加えられることで前記内容物が前記収容部内を移動すると、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して該内容物を泡状化する多孔体を有するようにしてもよい。
【0015】
本発明における多孔体には、平面的なものに加えて立体的なものも含まれる。平面的な多孔体には、メッシュが例示され、立体的な多孔体には、スポンジが例示される。本発明では、多孔体の孔を内容物と空気が通過することで内容物と空気が混合され、内容物と空
気が繰り返し孔を通過することで、内容物が泡状化される。混合部は、多孔体のみを有する構成でもよく、また、連通路に加えて多孔体を有する構成でもよい。混合部を多孔体のみによって構成する場合、一つの収容部によって構成してもよい。この場合、包装袋を一定の方向に振ることで、内容物を移動させることができる。例えば、包装袋を上下又は左右に繰り返し振ることで、内容物が多孔体の孔を通って一方側から他方側へ繰り返し移動する。内容物が孔を通って一方側から他方側へ移動する際、内容物と空気が混合されることから、この移動が繰り返されることで内容物が泡状化される。
【0016】
混合部が、連通路に加えて多孔体を有する場合、本発明は、以下のように構成することができる。すなわち、本発明において、前記収容部は、第一収容部と、該第一収容部と連通する第二収容部とを有し、前記混合部は、前記第一収容部と前記第二収容部とを連通する連通路を有し、前記第一収容部と前記第二収容部が交互に押圧されることで前記内容物が該連通路内を移動し、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して該内容物を泡状化し、前記混合部は、前記第一収容部、前期第二収容部、前記連通路のうち少なくとも何れか一つに設けられ、前記内容物が前記収容部内を移動すると、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して泡状化する多孔体を更に有する構成としてもよい。
【0017】
本発明では、第一収容部と第二収容部が交互に押圧されることで、内容物が移動する。そして、多孔体が設けられる箇所に関わらず、内容物が多孔体の孔を通って一方側から他方側へ繰り返し移動する。内容物が孔を通って一方側から他方側へ移動する際、空気と混合されることから、この移動が繰り返されることで内容物が泡状化される。なお、多孔体の大きさや孔の数などは、収容部の体積、収容される内容物量及び空気量に応じて適宜設計することができる。
【0018】
ここで、本発明において、前記2枚のフィルムは、少なくとも一部が内容物を視認可能な透明な部材によって構成されることが好ましい。少なくとも一部とは、2枚のフィルムの全て、一枚のフィルムの全て、フィルムの一部を含む。本発明では、包装袋に外力を加えて内容物を移動させることで内容物が徐々に泡状化される。そこで、フィルムの少なくとも一部を透明な部材によって構成することで、泡状化される過程を使用者が確認することが可能となる。また、内容物が泡状化される過程が確認できることから、使用者は、自身の嗜好に応じて泡の状態を調整することができる。また、内容物が泡状化される過程が確認できることで、包装袋を振りたい、押圧したいといった好奇心が向上される。
【0019】
また、本発明において、前記収容部に収容される空気の割合は、前記収容部の体積に対して50〜90%とすることが好ましい。本発明では、収容部内に予め収容される空気が内容物と混合されることで、内容物が泡状化される。収容部に収容される空気の割合を上記のようにすることで、より効果的に内容物を泡状化することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、構成が従来よりも簡易であり、かつ、内容物を泡状化することが可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】第一実施形態に係る包装袋の斜視図を示す。
【図2】第一実施形態の包装袋の使用状況の一例の側面図を示す。
【図3】第一実施形態の包装袋の使用状況の一例の斜視図を示す。
【図4】第一実施形態に係る包装袋の製造工程を示す。
【図5】第二実施形態に係る包装袋の平面図を示す。
【図6】第二実施形態の包装袋の使用状況を示す。
【図7】実施例1における評価結果を示す。
【図8】実施例1における包装袋のモデル図を示す。
【図9】実施例2における評価結果を示す。
【図10】実施例2における包装袋のモデル図を示す。
【図11】実施例3の包装袋の平面図を示す。
【図12】実施例3における評価結果を示す。
【図13】実施例4の包装袋の平面図を示す。
【図14】実施例4における評価結果を示す
【図15】実施例5の包装袋の平面図の一例を示す。
【図16】実施例5の包装袋の平面図の他の例を示す。
【図17】実施例5における評価結果を示す。
【図18】実施例6の包装袋の平面図を示す。
【図19】実施例6における評価結果を示す。
【図20】実施例7の包装袋の平面図を示す。
【図21】実施例7における評価結果を示す。
【図22】実施例8の包装袋の平面図を示す。
【図23A】実施例8の包装袋の両短辺と連通路を形成するシール部分を溶着するヒートローラの一例の正面図を示す。
【図23B】図23Aに示すヒートローラの断面図を示す。
【図23C】図23Aに示すヒートローラの変形例の断面図を示す。
【図24】実施例9の包装袋の平面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。但し、以下に説明する実施形態は例示にすぎず、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
【0023】
<第一実施形態>
(包装袋)
図1は、第一実施形態に係る包装袋100の斜視図を示す。包装袋100は、2枚のフィルム1を重ね合わせることで形成され、第一収容部2、第二収容部3、連通路4、シール部5を有する。第一実施形態に係る包装袋100は、横長の長方形であり、長手方向において夫々が縦長の長方形の第一収容部2、第二収容部3が並んで設けられ、第一収容部2と第二収容部3は、包装袋100の一方の長辺寄りに設けられた連通路4を介して連通している。
【0024】
第一収容部2及び第二収容部3は、液体状の内容物と空気とを収容する。第一実施形態に係る第一収容部2、第二収容部3は、縦長の長方形である。なお、第一実施形態では、2枚のフィルム1が何れも透明の部材によって構成されており、第一収容部2、第二収容部3内を外部から視認可能である。従って、内容物が泡状化される過程を確認することができ、使用者は、自身の嗜好に応じて泡の状態を調整することができる。また、内容物が泡状化される過程が確認できることで、包装袋100を押圧したいといった好奇心が向上される。なお、フィルム1は、内容物が漏洩しない素材であれば特に限定されない。第一実施形態のように、フィルム1の素材を透明とする場合には、フィルム1には、PET(ポリエチレンテレフタラート)、蒸着PET、PP(ポリプロピレン)等を用いることができる。また、フィルム1には、AL(アルミニウム)+PET、AL+PP等の積層フィルム等を用いてもよい。フィルム1をアルミニウムを含む積層フィルムとすることで、紫外線を遮断すると共に包装袋100の耐久性をより向上することができる。フィルム1の素材によって特性が異なる為、フィルム1の素材は、用途や目的に応じて適宜変更すればよい。また、包装袋100は、一方のフィルムを透明なPETによって構成し、他方のフィルムをAL+PETの積層フィルムによって構成してもよい。これにより、一方の面からは、内容物が泡状化される過程を確認することができ、他方の面においては、紫外線
を遮断することができる。また、包装袋100は、全体としてAL+PETの積層フィルムによって構成し、その一部を透明な素材によって構成するようにしてもよい。これにより、包装袋100の耐久性をより高めるとともに紫外線を遮断し、更に、内容物が泡状化される過程を確認することができる。
【0025】
内容物は、泡状化できる液体であればよく、内容物には、シャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、整髪料、化粧水、美容液、コンディショナーが例示される。内容物の充填量は、1gから5g、好ましくは3gとすることができる。3gは、従来の泡噴出ポンプ容器のノズルから噴射される1〜2回分に相当する。つまり、第一実施形態では、第一収容部2と第二収容部3が、一回の使用量に相当する内容物を収容する。第一収容部2と第二収容部3からなる収容部全体に収容される空気の割合は、第一収容部2と第二収容部3からなる収容部全体の体積に対して50〜90%、より好ましくは80〜90%とすることが好ましい。第一実施形態では、第一収容部2と第二収容部3内に予め収容される空気が内容物と混合されることで、内容物が泡状化される。第一収容部2と第二収容部3からなる収容部全体に収容される空気の割合を上記のようにすることで、より効果的に内容物を泡状化することができる。
【0026】
連通路4は、第一収容部2と第二収容部3とを連通する。連通路4の幅は、第一収容部2、第二収容部3に比べて狭く設計されている。換言すると、連通路4の断面積は、第一収容部2と第二収容部3の断面積に比べて小さく設計されている。これにより、連通路4を流れる内容物と空気の流速が早くなり、内容物と空気との混合効率がより高められる。
【0027】
シール部5は、2枚のフィルム1が接続される領域であり、第一収容部2、第二収容部3、及び連通路4の周囲に設けられている。これにより、第一収容部2、第二収容部3及び連通路4の気密性が保持されている。なお、シール部5は、説明の便宜上、包装袋100の長辺の上側に位置する長辺上側シール部51、包装袋100の長辺の下側に位置する長辺下側シール部52、包装袋100の短辺のうち左側に位置する短辺左側シール部53、包装袋100の短辺のうち右側に位置する短辺右側シール部54、第一収容部2と第二収容部3の間に位置する境界シール部55、と称する。
【0028】
なお、第一収容部2、第二収容部3の外面には、内容物や商品名など、内容物に関する情報の他、泡状化の手順などを表示してもよい。また、包装袋100の周囲には、包装袋100の開封を容易にする切欠部を設けてもよい。
【0029】
(使用方法)
次に第一実施形態の包装袋100の使用方法について説明する。ここで、図2は、第一実施形態の包装袋100の使用状況の一例の側面図を示す。図3は、第一実施形態の包装袋100の使用状況の一例の斜視図を示す。第一実施形態の包装袋100では、第一収容部2と第二収容部3とが交互に押圧されることで、内容物が泡状化される。図2、図3に示すように、第一収容部2が押圧されると、第一収容部2に収容される内容物と空気が共に連通路4を通って第二収容部3へ移動する(図3において矢印で示す。)。より詳細には、連通路4の第一収容部2側の口部で内容物と空気が混合され、連通路4内で更に混合されながら内容物と空気が第二収容部3へ向けて移動する。そして、混合された内容物と空気が第二収容部3側の口部から第二収容部3へ流れ込むと、第二収容部3に収容される内容物と空気と接触して更に混合される。換言すると、連通路4を流れる、空気を含む内容物が第二収容部3側の口部から第二収容部3へ流れこむ際、第二収容部3に収容される空気を巻き込むことで内容物が空気と混合される。次に第二収容部3が押圧されると、上記とは逆の移動が行われる。すなわち、第二収容部3に収容される内容物と空気が共に連通路4を通って第二収容部へ移動する。より詳細には、連通路4の第二収容部3側の口部で内容物と空気が混合され、連通路4内で更に混合されながら内容物と空気が第一収容部
2へ向けて移動し、混合された内容物と空気が第一収容部2側の口部から第二収容部3へ流れ込むと、第一収容部2に収容される内容物と空気と接触して更に混合される。換言すると、連通路4を流れる、空気を含む内容物が第一収容部2側の口部から第一収容部2へ流れこむ際、第一収容部2に収容される空気を巻き込むことで内容物が空気と混合される。このように、第一収容部2の押圧と第二収容部3の押圧が交互に行われることで、内容物と空気が移動を繰り返し、この移動に伴って内容物と空気が混合され、内容物が泡状化される。
【0030】
図2、図3では、台上に包装袋100を置き、包装袋100を押圧する例を説明した。このような押圧方法は、例えば、後述する実施例のように泡状化の評価においては好適である。但し、押圧の方法は、上記に限定されるものではない。通常使用する場合には、包装袋100を手に取り、第一収容部2を左手の親指と人差し指の間に挟みこみ、第二収容部3を右手の親指と人差し指の間に挟みこみ、交互に押圧するようにしてもよい。
【0031】
(製造方法)
次に第一実施形態の包装袋100の製造方法について説明する。包装袋100は、2枚のフィルムを重ね合わせることで形成される点では従来の包装袋と共通する。一方で、第一実施形態の包装袋100は、二つの収容部、すなわち、第一収容部2と第二収容部3を有する点、第一収容部2と第二収容部3を連通する連通路4を有する点で従来の包装袋とは異なる。但し、第一収容部2、第二収容部3、及び連通路4は、2枚のフィルムをシールする領域を調整することで形成可能であることから、第一実施形態に係る包装袋100は、既存の包装袋の製造装置を用いて製造することができる。
【0032】
ここで、図4は、第一実施形態に係る包装袋100の製造工程を示す。フィルム送り工程(ステップS01)では、帯状の2枚のフィルム1が互いに重ねた状態で供給される。次に、第一シール工程(ステップS02)では、供給される帯状の2枚のフィルム1に対してシール部5の一部として、短辺左側シール部53、境界シール部55、短辺右側シール部54が溶着される。第一シール工程が終了すると、充填・第二シール工程へ進む。なお、第一シール工程では、長辺左側シール部52、長辺右側シール部51を溶着してもよい。いずれのシール部を第一工程で溶着するかは、フィルム1の送り方向、シール部5をシールするヒートローラの向き等によって決定することができる。
【0033】
充填・第二シール工程(ステップS03)では、第一シール工程でシールされていないシール部5の他部のうち、長辺上側シール部51及び長辺下側シール部52が溶着され、かつ、内容物と空気が所定の割合で充填される。第一シール工程において、長辺左側シール部52、長辺右側シール部51が溶着された場合、短辺左側シール部53をフィルム1の送り方向下流側とすると、短辺左側シール部53が溶着され、内容物と空気が所定の割合で充填され、短辺右側シール部54が溶着される。境界シール部55は、短辺左側シール部53の溶着と短辺右側シール部54の溶着との間に溶着される。充填・第二シール工程が終了すると、切断工程へ進む。
【0034】
続いて、切断工程(ステップS04)では、帯状の2枚のフィルム1から、包装袋100が切り離される。これにより、包装袋100が完成する。完成した包装袋100は、例えばベルトコンベアなどの搬送装置により、所定の位置まで搬送される。
【0035】
(作用効果)
第一実施形態に係る包装袋100によれば、従来の泡噴出ポンプ容器と比較して非常に簡易な構成でありながら、内容物を泡状化することができる。また、第一実施形態に係る包装袋100は、液体状の、シャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、整髪料、化粧水、美容液、コンディショナーなどを少量収容することができ、ホテルのアメニテ
ィグッズ、試供品、販促品等として好適に用いることができる。
【0036】
<第二実施形態>
(包装袋)
次に、第二実施形態の包装袋101について説明する。図5は、第二実施形態に係る包装袋101の平面図を示す。第二実施形態の包装袋101は、2枚のフィルム1を重ね合わせることで形成され、収容部21、シール部5、本発明の多孔体としてのメッシュ部6を備える。第二実施形態に係る包装袋101は、長方形である。
【0037】
収容部21は、液体状の内容物と空気とを収容する。第二実施形態においても、2枚のフィルム1は、何れも透明の部材によって構成されており、収容部21内を外部から視認可能である。従って、内容物が泡状化される過程を確認することができ、使用者は、自身の嗜好に応じて泡の状態を調整することができる。また、内容物が泡状化される過程が確認できることで、包装袋101を振りたいといった好奇心が向上される。なお、フィルム1は、内容物が漏洩しない素材であれば特に限定されない。第二実施形態のように、フィルム1の素材を透明とする場合には、フィルム1には、PET、蒸着PET、PP等を用いることができる。また、フィルム1には、第一実施形態と同じく、AL(アルミニウム)+PET、AL+PP等の積層フィルム等を用いてもよい。フィルム1をアルミニウムを含む積層フィルムとすることで、紫外線を遮断すると共に包装袋100の耐久性をより向上することができる。フィルム1の素材は、用途や目的に応じて適宜変更すればよい。また、包装袋101は、一方のフィルムを透明なPETによって構成し、他方のフィルムをAL+PETの積層フィルムによって構成してもよい。更に、包装袋101は、全体としてAL+PETの積層フィルムによって構成し、その一部を透明な素材によって構成するようにしてもよい。収容部21が収容する内容物には、第一実施形態と同じく、液体状の、シャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、整髪料、化粧水、美容液、コンディショナーなどが例示される。内容物の充填量や収容部21に収容される空気の割合は、収容部21の体積に対して50〜90%、より好ましくは80〜90%とすることが好ましい。
【0038】
シール部5は、2枚のフィルム1が接続される領域であり、収容部21の周囲に設けられている。これにより、収容部21の気密性が保持されている。なお、シール部5は、説明の便宜上、包装袋101の長辺の上側に位置する長辺上側シール部51、包装袋101の長辺の下側に位置する長辺下側シール部52、包装袋101の短辺のうち左側に位置する短辺左側シール部53、包装袋101の短辺のうち右側に位置する短辺右側シール部54と称する。
【0039】
メッシュ部6は、包装袋101の外部から外力が加えられることで内容物が収容部21内を移動すると、該移動の際に内容物と空気とを混合して内容物を泡状化する。メッシュ部6は、収容部21に収容可能な大きさであればよい。目数が多いメッシュ部6を用いることで、よりきめの細かい泡とすることができる。
【0040】
(使用方法)
次に、第二実施形態の包装袋101の使用方法について説明する。ここで、図6は、第二実施形態の包装袋101の使用状況を示す。第二実施形態の包装袋101では、包装袋101を一定の方向に振ることで、内容物が泡状化される。具体的には、図6に示すように、包装袋101の短辺の一方を摘み、包装袋101の一方の短辺を軸として、包装袋101の他方の短辺が弧を描くように振る。
【0041】
第二実施形態では、メッシュ部6の網目を内容物と空気が通過することで内容物と空気が混合され、内容物と空気が繰り返し網目を通過することで、内容物が泡状化される。す
なわち、図6に示すように包装袋101の一方の短辺を摘み、包装袋101の一方の短辺を軸として、包装袋100の他方の短辺が弧を描くように振ることで、内容物がメッシュ部6の網目を通って一方側から他方側へ繰り返し移動する。内容物が網目を通って一方側から他方側へ移動する際、内容物と空気が混合され、移動が繰り返されることで内容物が泡状化される。
【0042】
(製造方法)
次に第二実施形態の包装袋101の製造方法について説明する。基本的な製造手順は、第一実施形態と同じである(図4参照)。具体的には、フィルム送り工程(ステップS01)では、帯状の2枚のフィルム1が互いに重ねられた状態で供給され、第一シール工程(ステップS02)では、供給される帯状の2枚のフィルム1に対してシール部5の一部として、短辺左側シール部53、短辺右側シール部54が溶着される。次に、充填・第二シール工程では、第一シール工程でシールされていないシール部5の他部のうち、長辺上側シール部51及び長辺下側シール部52が溶着され、かつ、内容物と空気が所定の割合で充填される。また、第二実施形態では、充填・第二シール工程において、メッシュ部6が収容部21内に投入される。なお、メッシュ部6は、フィルム送り工程において予め2枚のフィルムの間に挟みこんでおいてもよい。充填・第二シール工程が終了すると、切断工程へ進む。
【0043】
切断工程(ステップS04)では、帯状の2枚のフィルム1から、包装袋101が切り離される。これにより、包装袋101が完成する。完成した包装袋101は、例えばベルトコンベアなどの搬送装置により、所定の位置まで搬送される。
【0044】
(作用効果)
第二実施形態に係る包装袋101によれば、従来の泡噴出ポンプ容器と比較して非常に簡易な構成でありながら、内容物を泡状化することができる。また、第二実施形態に係る包装袋101は、液体状の、シャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、整髪料、化粧水、美容液、コンディショナーなどを少量収容することができ、ホテルのアメニティグッズ、試供品、販促品等として好適に用いることができる。
【0045】
<実施例>
次に実施例について説明する。
(実施例1)
実施例1では、第一実施形態に係る包装袋100において、第一収容部2、第二収容部3及び連通路4の寸法、第一収容部2、第二収容部3に収容される内容物と空気の割合とを変化させ、泡状化について評価した。評価に際しては、対象となる包装袋を十分な強度を有する台の上に乗せ、第一収容部2と第二収容部3を交互に片側5回ずつ、合計10回押圧した。比較例としての評価対象1、2については、第一収容部2、第二収容部3の左側と右側を交互に片側5回ずつ、合計10回押圧した。なお、第一収容部2と第二収容部3を交互に片側15回ずつ、合計30回押圧することでよりきめの細かい泡が確認できたが、合計10回でも評価可能であったため、以下では合計10回の評価結果について説明する。
【0046】
図7は、実施例1における評価結果を示す。図7における「形態」は、対象となる包装袋の種類を示す。「1袋タイプ」とは、第二実施形態で説明した包装袋においてメッシュ部6を有さない構成である。換言すると、図7における1袋タイプは、従来の一般的な包装袋に相当する。評価対象1、2が1袋タイプであり、これらは、比較例である。「2分割」は、第一実施形態で説明した包装袋100又はその変形例である。「内容量」は、収容される内容物の量であり、本評価では、1.0g、1.5g、3.0gとした。これは、従来の泡噴出ポンプ容器から噴射される1回の噴射量(1プッシュ)が1から1.5g
であり、1回の使用量が、1プッシュから2プッシュであることに基づく。「通路数」は、連通路4の本数を示す。第一実施形態では、連通路4が1本の場合について説明したが、本評価では、連通路4が7本といった複数の場合についても評価を行った(評価対象8、9)。
【0047】
「サイズ(内寸法)」は、包装袋100全体の内寸法、通路3の幅及び長さ、第一収容部2、第二収容部3の寸法を示す(図8参照)。例えば、評価対象1(比較例1)は、幅55mm×高さ85mm×厚さ1.5mmであることを示す。また、評価対象3は、幅73mm×高さ47mm×厚さ1.5mmであることを示す。また、評価対象3から10については、「サイズ(内寸法)」の項目において、第一収容部2、第二収容部3、連通路4のサイズも示されている。例えば、評価対象3では、連通路幅が13mmであり、連通路長さは2mmである。また、括弧内の上段は、第一収容部2のサイズを示し、括弧内の下段は、第二収容部3のサイズを示す。すなわち、評価対象3では、第一収容部2は、幅35mm×高さ47mm×厚さ1.5mmであり、第二収容部3は、幅36mm×高さ47mm×厚さ1.5mmである。なお、評価対象3、4、6、7、10については、第一実施形態で説明した包装袋100と同じく連通路4は、一方の長辺側に設けられている。これに対し、評価対象5については、連通路4は、長辺と長辺の中間に設けられている。また、上述したように、評価対象8、9は、連通路4が7本設けられており、評価対象8、9における連通路幅及び連通路長さは、夫々の連通路の幅と長さを示す。連通路長さは、連通路4における内容物が流れる方向に沿う方向における長さである。これに対し、連通路幅は、連通路4における内容物が流れる方向と直交する方向における長さである。
【0048】
「体積」は、第一収容部2、第二収容部3の体積を示す。すなわち、上述した「サイズ(内寸法)」から導き出されるものである。「空間率」及び「充填率」は、第一収容部2と第二収容部3からなる収容部全体に対する空気の占める割合及び第一収容部2と第二収容部3からなる収容部全体に対する内容物の占める割合を示す。「評価」は、内容物の泡状化の有無を示し、泡状化が確認された場合は「○」、泡状化が確認されなかった場合「×」で示す。評価「◎」は、内容物が泡状化され、更に、評価「○」に比べて泡のきめが細かいものを示す。なお、図9における上向き矢印は、その上段と同様の内容であることを意味する。なお、以下他の評価結果を示す図においても同様とする。
【0049】
以上を踏まえて図7を参照すると、「1袋タイプ」では、泡状化が確認されなかった(評価対象1、2)。また、「2分割」においても、空間率が40%(評価対象3)、空間率が0%(評価対象4)では、泡状化が確認されなかった。上記以外の評価対象5から10では、全て泡状化が確認された。換言すると、空間率が52%(評価対象9)から空間率94%(評価対象8)では、第一収容部2、第二収容部3、及び連通路4を備えることで、内容物を泡状化できることが確認された。なお、連通路4を中央に設ける場合(評価対象5)に比べ、連通路4を一方の長辺側に設ける場合(評価対象6、7等)の方が、よりきめの細かい泡が生成可能であることが確認された。
【0050】
(実施例2)
実施例2では、第二実施形態に係る包装袋101について、収容部21の寸法、メッシュ部6の種類、収容部21に収容される内容物と空気の割合とを変化させ、泡状化について評価した。評価に際しては、対象となる包装袋の一方の短辺端部を摘み、30回(往復1回としてカウント)を振ることで行った(図6参照)。
【0051】
図9は、実施例2における評価結果を示す。図9における「形態」は、対象となる包装袋の種類を示す。「1袋タイプ」とは、第二実施形態で説明した包装袋においてメッシュ部6を有さない構成である。評価対象1、2が1袋タイプであり、これらは、比較例である。「網入り」は、第二実施形態で説明した包装袋に対応する。「内容量」は、収容され
る内容物の量であり、本評価では、3.0gとした。「網」は、メッシュ部の有無、メッシュ部6の目数、メッシュ部6の材質、メッシュ部6の寸法を示す。例えば、評価対象11は、目数が36メッシュ、材質がポリアミド系合成繊維(ナイロン)、寸法が25mm×25mmである。目数とは、1インチ(25.4mm)の間にある目数を表す。
【0052】
「サイズ(内寸法)」は、包装袋101の収容部21の寸法に相当し、幅×高さ×厚さを示す(図10参照)。例えば、評価対象11は、幅58mm×高さ78mm×厚さ1.5mmであることを示す。
【0053】
「体積」は、収容部21の体積を示す。すなわち、上述した「サイズ(内寸法)」から導き出されるものである。「空間率」及び「充填率」は、収容部21に対して空気の占める割合及び収容部21に対して内容物の占める割合を示す。「評価」は、内容物の泡状化の有無を示し、泡状化が確認された場合は「○」、泡状化が確認されなかった場合「×」で示す。
【0054】
以上を踏まえて図9を参照すると、「1袋タイプ」では、泡状化が確認されなかった(評価対象1、2)。一方、上記以外の評価対象11から14では、全て泡状化が確認された。換言すると、空間率が45%(評価対象12)から空間率77%(評価対象13)では、メッシュ部6を備えることで、メッシュ部6の種類や寸法に関わらず、内容物を泡状化できることが確認された。
【0055】
(実施例3)
実施例3では、第一実施形態に係る包装袋100について、空間率を一定として(80%)、連通路4の幅と長さを変化させ、泡状化について評価した。評価に際しては、対象となる包装袋を十分な強度を有する台の上に乗せ、第一収容部2と第二収容部3を交互に片側15回ずつ、合計30回押圧した。
【0056】
図11は、実施例3の包装袋の平面図を示す。実施例3の包装袋は、第一実施形態で説明した包装袋100に相当し、第一収容部2、第二収容部3、連通路4を備える。そして、実施例3では、連通路4の幅Wと長さLを変更して、泡状化について評価した。
【0057】
図12は、実施例3における評価結果を示す。図12における「NO」は、評価対象の番号を示し、「幅W」は、連通路4の幅を示す。実施例3では、連通路4の幅を、5mm、10mm、20mmとした。「長さL」は、連通路4の長さを示す。実施例3では、連通路の長さを、2mm、10mm、30mmとした。「評価」は、内容物の泡状化を段階的に評価した。評価「△」は、内容物が泡状化されたものの内容物の残存が僅かに見られたものを示す。評価「○」は、内容物が泡状化され、内容物の残存が認められなかったものを示す。評価「◎」は、内容物が泡状化され、更に、評価「○」に比べて泡のきめが細かいものを示す。
【0058】
以上を踏まえて図12を参照すると、空隙率が80%であれば、連通路4の幅や長さに関わらず泡状化できることが確認された。また、連通路の幅が狭い方が、効果的に泡状化されることが確認された。また、連通路4の幅を狭くした場合には、更に連通路の長さが長い方が効果的に泡状化されることが確認された。
【0059】
(実施例4)
実施例4では、第一実施形態に係る包装袋100について、空間率を一定として(50%)、連通路4の幅と長さを変化させ、泡状化について評価した。評価に際しては、対象となる包装袋を十分な強度を有する台の上に乗せ、第一収容部2と第二収容部3を交互に片側15回ずつ、合計30回押圧した。
【0060】
図13は、実施例4の包装袋の平面図を示す。実施例3の包装袋100は、第一実施形態で説明した包装袋100に相当し、第一収容部2、第二収容部3、連通路4を備える。そして、実施例3では、連通路4の幅Wと長さLを変更して、泡状化について評価した。
【0061】
図14は、実施例4における評価結果を示す。図14における「NO」は、評価対象の番号を示し、「幅W」は、連通路4の幅を示す。実施例3では、連通路4の幅を、5mm、10mmとした。「長さL」は、連通路4の長さを示す。実施例4では、連通路の長さを、2mm、10mm、30mmとした。「評価」は、内容物の泡状化を段階的に評価した。評価「△」は、内容物が泡状化されたものの内容物の残存が僅かに見られたものを示す。評価「○」は、内容物が泡状化され、内容物の残存が認められなかったものを示す。
【0062】
以上を踏まえて図14を参照すると、空隙率が50%であれば、連通路4の幅や長さに関わらず泡状化できることが確認された。また、連通路の幅が狭い方が、効果的に泡状化されることが確認された。なお、実施例3と比較すると、実施例3の方が効果的に泡状化されることが確認された。すなわち、空間率が高いほうが効果的に泡状化されることが確認された。
【0063】
(実施例5)
実施例5では、第二実施形態に係る包装袋100について、メッシュ部6の目数を一定とし、空間率とメッシュ部6の寸法を変化させ、泡状化について評価した。評価に際しては、対象となる包装袋の一方の短辺を摘み、30回(往復1回としてカウント)を振ることで行った(図6参照)。
【0064】
図15は、実施例5の包装袋100の平面図の一例を示す。図16は、実施例5の包装袋100の平面図の他の例を示す。実施例5の包装袋101は、第二実施形態で説明した包装袋101に相当し、収容部21、メッシュ部6を備える。
【0065】
図17は、実施例5における評価結果を示す。図17における「NO」は、評価対象の番号を示す。「サイズ(内寸法)」は、包装袋101の収容部21の寸法に相当し、幅×高さ×厚さを示す。実施例5では、収容部21の寸法は、図15に示す、幅50mm×高さ40mm×厚さ3.0mmと、図16に示す、幅50mm×高さ100mm×厚さ3.0mmとした。
【0066】
「空間率」は、第一収容部2、第二収容部3における空気の占める割合を示す。実施例5では、空隙率を50%と80%とした。「網の大きさ」は、メッシュ部の寸法を示す。実施例5では、10mm×10mmと、25mm×25mmとした。なお、目数は36メッシュ、材質はポリアミド系合成繊維(ナイロン)とした。「評価」は、内容物の泡状化を段階的に評価した。評価「△」は、内容物が泡状化されたものの内容物の残存が僅かに見られたものを示す。評価「○」は、内容物が泡状化され、内容物の残存が認められなかったものを示す。
【0067】
以上を踏まえて図17を参照すると、空隙率が80%の方が空隙率50%と比較して効果的に泡状化されることが確認された。なお、泡状化は、メッシュ部6の寸法には左右されないことが確認された。
【0068】
(実施例6)
実施例6では、第一実施形態に係る包装袋100の変形例、具体的には、連通路4にメッシュ部6を設けた場合について、空間率を一定として(50%)、メッシュ部6の寸法、連通路4の長さ、メッシュ部6の目数を変化させ、泡状化について評価した。評価に際
しては、対象となる包装袋を十分な強度を有する台の上に乗せ、第一収容部2と第二収容部3とを交互に片側5回ずつ、合計10回押圧した。また、第一収容部2と第二収容部3を交互に片側15回ずつ、合計30回押圧した。
【0069】
図18は、実施例6の包装袋102の平面図を示す。実施例6の包装袋102は、第一実施形態で説明した包装袋100の変形例であり、第一収容部2、第二収容部3、連通路4を備え、更に、連通路4の長手方向中央付近に設けられた拡幅部分にメッシュ部6が設けられている。
【0070】
図19は、実施例6における評価結果を示す。図19における「NO」は、評価対象の番号を示す。「網の大きさ」は、メッシュ部の寸法を示す。実施例6では、10mm×10mmと、20mm×20mmとした。「連通路の長さL」は、連通路の長さを示す。実施例6では、30mmと、50mmとした。「目数」は、メッシュ部の目数を示す。実施例6では、目数は36メッシュ、60メッシュとした。「評価」は、内容物の泡状化を段階的に評価した。評価「△」は、内容物が泡状化されたものの内容物の残存が僅かに見られたものを示す。評価「○」は、内容物が泡状化され、内容物の残存が認められなかったものを示す。評価「◎」は、内容物が泡状化され、更に、評価「○」に比べて泡のきめが細かいものを示す。
【0071】
以上を踏まえて図19を参照すると、空隙率が50%の場合でも、第一収容部2、第二収容部3、連通路4、及びメッシュ部6を備える構成とすることで、何れの場合にも内容物を泡状化できることが確認された。実施例6では、メッシュ部6の寸法や連通路4の長さによる違いは見られなかったが、メッシュ部6の目数を多くすることでよりきめの細かい泡を得ることが確認された。
【0072】
(実施例7)
実施例7では、第一実施形態に係る包装袋100の変形例、具体的には、連通路4にメッシュ部6を設けた場合について、空間率を一定として(50%)、メッシュ部6の寸法、連通路4の幅、メッシュ部6の目数を変化させ、泡状化について評価した。なお、実施例6と異なる点は、連通路4の向きが、連通路4の口部における内容物の流入方向または流出方向と直交している点である。評価に際しては、対象となる包装袋を十分な強度を有する台の上に乗せ、第一収容部2と第二収容部3とを交互に片側5回ずつ、合計10回押圧した。また、第一収容部2と第二収容部3を交互に片側15回ずつ、合計30回押圧した。
【0073】
図20は、実施例7の包装袋103の平面図を示す。実施例7の包装袋103は、第一実施形態で説明した包装袋100の変形例であり、第一収容部2、第二収容部3、連通路4を備え、更に、連通路4の長さ方向(内容物が流れる方向)中央付近に設けられた拡幅部分にメッシュ部6が設けられている。また、上述したように、連通路4の向きが、連通路4の口部における内容物の流入方向または流出方向と直交している。実施例7は、実施例6等とは、連通路の向きが異なることから、連通路長さが包装袋103の短手方向における長さとなり、連通路幅が包装袋103の長手方向における長さとなる。
【0074】
図21は、実施例7における評価結果を示す。図21における「NO」は、評価対象の番号を示す。「網の大きさ」は、メッシュ部6の寸法を示す。実施例7では、メッシュ部6の寸法は、いずれも20mm×20mmとした。「連通路の幅W」は、連通路の幅を示す。実施例7では、連通路の幅は、30mmと、50mmとした。「目数」は、メッシュ部の目数を示す。実施例7では、目数は36メッシュ、60メッシュとした。評価対象5−5については、メッシュ部6なしとした。「評価」は、内容物の泡状化を段階的に評価した。評価「△」は、内容物が泡状化されたものの内容物の残存が僅かに見られたものを
示す。評価「○」は、内容物が泡状化され、内容物の残存が認められなかったものを示す。評価「◎」は、内容物が泡状化され、更に、評価「○」に比べて泡のきめが細かいものを示す。
【0075】
以上を踏まえて図21を参照すると、空隙率が50%の場合でも、第一収容部2、第二収容部3、連通路4、及びメッシュ部6を備える構成とすることで、何れの場合にも内容物を泡状化できることが確認された。実施例7では、メッシュ部6の寸法や連通路4の幅による違いは見られなかった。なお、連通路4にメッシュ部6を設けることで、内容物がより効果的に泡状化されることが確認された。
【0076】
(実施例8)
実施例8では、第一実施形態に係る包装袋100の変形例、具体的には、連通路4が7本設けられた場合にについて、空間率を一定として(36%)、泡状化について評価した。評価に際しては、対象となる包装袋を十分な強度を有する台の上に乗せ、第一収容部2aと第二収容部3aとを交互に片側5回ずつ、合計10回押圧した。また、第一収容部2aと第二収容部3aを交互に片側15回ずつ、合計30回押圧した。
【0077】
図22は、実施例8の包装袋104の平面図を示す。実施例8では、連通路4が7本設けられ、連通路4を隔てて第一収容部2aと第二収容部3aが設けられている。実施例8の包装袋104は、第一実施形態の包装袋100と異なり、一本の境界シール部を隔てて明確に区画されていない。なお、複数の連通路4は、連通路4同士の間をシールすることで形成される。実施例8の包装袋104は、包装袋104の両短辺と連通路4を形成するシール部分とが一つのヒートローラ90で溶着することができることから容易に形成可能である。図23Aは、実施例8の包装袋104の両短辺と連通路4を形成するシール部分を溶着するヒートローラ90の一例を示す。また、図23Bは、図23Aに示すヒートローラの断面図を示す。図23A、図23Bは、ヒートローラ、図23Cは、図23Aに示すヒートローラの変形例の断面図を示す。ヒートローラ90は、包装袋104の両短辺を溶着する溶着部91、92と、連通路4を溶着する溶着部93とを有する。図23Bに示す例では、ヒートローラ90が半周することで、一つの包装袋104の両短辺及び連通路4の溶着が可能となる。つまり、ヒートローラ90が1周することで、2つの包装袋104の両短辺及び連通路4の溶着が可能となる。一方、図23Cに示す例では、ヒートローラ90が1周することで、1つの包装袋104の両短辺及び連通路4の溶着が可能となる。なお、図23A、図23B、図23Cに示すヒートローラ90は、包装袋104の両短辺及び連通路4を溶着するものであり、包装袋104の両長辺を溶着するヒートローラは、別途設けられる。
【0078】
評価の結果、合計10回押圧した場合、合計30回押圧した場合、いずれにおいても内容物が泡状化されることが確認された。
【0079】
(実施例9)
実施例9では、第二実施形態に係る包装袋101の変形例、具体的には、メッシュ部6に代えてスポンジ(例えば、ウレタン製)61を収容部21に配置し、スポンジ61の寸法を変化させ、空間率を一定として(70%)、泡状化について評価した。評価に際しては、スポンジ61が存在する部分を指で挟み、10回と30回に分けて夫々押圧した。
【0080】
図24は、実施例9の包装袋105の平面図を示す。スポンジ61の寸法は、12mm×12mm×20mmと、12mm×20mm×30mmとした。その結果、スポンジ61の寸法や、押圧回数に関わらず、内容物が泡状化されることが確認された。なお、スポンジ61を用いた場合、3回押圧することで、すでに内容物が泡状化できることも確認された。すなわち、メッシュ部6よりも効果的に泡状化できることが確認された。なお、ス
ポンジ61の寸法が大きい方が、より効果的に内容物を泡状化できることも確認された。
【0081】
以上本発明の実施形態及び実施例について説明したが、本発明の包装袋に関する技術はこれらに限らず、可能な限りこれらの組合せを含むことができる。
【符号の説明】
【0082】
1・・・フィルム
2・・・第一収容部
3・・・第二収容部
4・・・連通路
5・・・シール部
6・・・メッシュ部6
100〜105・・・包装袋
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装袋に関する。
【背景技術】
【0002】
シャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、整髪料、髭剃り剤などの内容物が充填された容器として、容器のヘッドを上下動させることで容器内の内容物を吸い上げると共に空気を混合させることで泡状化させ、泡状化した内容物をノズルから噴射する泡噴出ポンプ容器が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0003】
一方で、シャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、整髪料、髭剃り剤などを少量収容する包装袋が知られている(例えば、特許文献2を参照。)。少量の内容物を収容した包装袋は、例えば、ホテルなどのアメニティグッズ、試供品、販促品として普及している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−57891号公報
【特許文献2】特開平10−291545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
シャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、整髪料、髭剃り剤などの内容物が充填された容器として、泡噴出ポンプ容器が知られている。泡噴出ポンプ容器は、容器内部に、空気と内容物を混合する混合空間を備え、容器のヘッドを上下動させることで容器内の液体を混合空間へ吸い上げると共に空気を取り込むことで泡状化させ、泡状化した内容物をノズルから噴射する。
【0006】
一方で、シャンプー、ハンドソープなどを少量収容する包装袋が知られている。このような包装袋は、例えば、アメニティグッズ、試供品、販促品として普及している。ここで、従来の包装袋は、内容物を泡状化する機能を有していないことから、使用者は手にとって泡立てる必要があった。なお、泡噴出ポンプ容器を小型化し、アメニティグッズ、試供品、販促品として用いることも考えられるが、小型化には限界がある。また、一回の使用量のみを収容するような場合には、簡易な構成であると共にコストの低減も要求される。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、構成が従来よりも簡易であり、かつ、内容物を泡状化することが可能な技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明では、上述した課題を解決するために、容器として包装袋を用い、包装袋内に、内容物を移動させることで、移動の際に内容物と空気を混合する混合部を設けることとした。本発明によれば、従来の泡噴出ポンプ容器よりも簡易な構成である包装袋によって内容物を泡状化することができる。
【0009】
詳細には、本発明は、2枚のフィルムを張り合わせることで形成される包装袋であって、液体状の内容物と空気とを収容する収容部と、前記包装袋の外部から外力が加えられることで前記内容物が前記収容部内を移動すると、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して該内容物を泡状化する混合部と、を備える。
【0010】
外部からの外力とは、混合部が、内容物と空気とを混合し、内容物を泡状化する機能を発揮するために必要とされる、包装袋に対して与えられる外力である。換言すると、外部からの外力とは、収容部内における内容物の移動が繰り返し行われることで、混合部が、内容物と空気とを混合し、内容物を泡状化する機能を発揮するために必要とされるものである。外力を加える態様には、例えば、包装袋を一定の方向に振る態様や、包装袋の少なくとも二つの領域を交互に押圧する態様が含まれる。包装袋の外部から外力が加えられると、内容物が収容部内を移動する。収容部には内容物に加えて空気が予め収容されており、この空気が内容物の移動の際に、混合部によって内容物と混合されることで液体状の内容物が泡状化される。内容物は、泡状化できる液体であればよく、内容物には、シャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、整髪料、化粧水、美容液、コンディショナーが例示される。
【0011】
ここで、本発明に係る包装袋において、前記収容部は、第一収容部と、該第一収容部と連通する第二収容部とを有し、前記混合部は、前記第一収容部と前記第二収容部とを連通する連通路を有し、前記第一収容部と前記第二収容部が交互に押圧されることで前記内容物が該連通路内を移動し、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して該内容物を泡状化するようにしてもよい。
【0012】
第一収容部が押圧されると、第一収容部に収容される内容物と空気が共に連通路を通って第二収容部へ移動する。連通路の第一収容部側の口部で内容物と空気が混合され、連通路内で更に混合されながら内容物と空気が第二収容部へ向けて移動する。そして、混合された内容物と空気が第二収容部側の口部から第二収容部へ流れ込むと、第二収容部に収容される内容物と空気が接触して更に混合される。換言すると、連通路を流れる、空気を含む内容物が第二収容部側の口部から第二収容部へ流れこむ際、第二収容部に収容される空気を巻き込むことで内容物と空気が更に混合される。次に第二収容部が押圧されると、上記とは逆の移動が行われる。すなわち、第二収容部に収容される内容物と空気が共に連通路を通って第二収容部へ移動する。連通路の第二収容部側の口部で内容物と空気が混合され、連通路内で更に混合されながら内容物と空気が第一収容部へ向けて移動し、混合された内容物と空気が第一収容部側の口部から第二収容部へ流れ込むと、第一収容部に収容される内容物と空気が接触して更に混合される。換言すると、連通路を流れる、空気を含む内容物が第一収容部側の口部から第一収容部へ流れこむ際、第一収容部に収容される空気を巻き込むことで内容物が空気と混合される。このように、第一収容部の押圧と第二収容部の押圧が交互に行われることで、内容物と空気が移動を繰り返し、この移動に伴って内容物と空気が混合され、内容物が泡状化される。
【0013】
なお、連通路の断面積は、第一収容部及び第二収容部の断面積よりも小さいことが好ましい。これにより、連通路を流れる内容物と空気の流速が早くなり、内容物と空気との混合効率がより高められる。なお、連通路の断面積、連通路の長さは、収容部の体積、収容される内容物量及び空気量に応じて適宜設計することができる。また、連通路は、複数設けてもよく、複数の連通路を挟んで両端部側に存在する領域は、上記第一収容部及び第二収容部に含まれる。
【0014】
ここで、本発明に係る包装袋において、前記混合部は、前記包装袋の外部から外力が加えられることで前記内容物が前記収容部内を移動すると、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して該内容物を泡状化する多孔体を有するようにしてもよい。
【0015】
本発明における多孔体には、平面的なものに加えて立体的なものも含まれる。平面的な多孔体には、メッシュが例示され、立体的な多孔体には、スポンジが例示される。本発明では、多孔体の孔を内容物と空気が通過することで内容物と空気が混合され、内容物と空
気が繰り返し孔を通過することで、内容物が泡状化される。混合部は、多孔体のみを有する構成でもよく、また、連通路に加えて多孔体を有する構成でもよい。混合部を多孔体のみによって構成する場合、一つの収容部によって構成してもよい。この場合、包装袋を一定の方向に振ることで、内容物を移動させることができる。例えば、包装袋を上下又は左右に繰り返し振ることで、内容物が多孔体の孔を通って一方側から他方側へ繰り返し移動する。内容物が孔を通って一方側から他方側へ移動する際、内容物と空気が混合されることから、この移動が繰り返されることで内容物が泡状化される。
【0016】
混合部が、連通路に加えて多孔体を有する場合、本発明は、以下のように構成することができる。すなわち、本発明において、前記収容部は、第一収容部と、該第一収容部と連通する第二収容部とを有し、前記混合部は、前記第一収容部と前記第二収容部とを連通する連通路を有し、前記第一収容部と前記第二収容部が交互に押圧されることで前記内容物が該連通路内を移動し、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して該内容物を泡状化し、前記混合部は、前記第一収容部、前期第二収容部、前記連通路のうち少なくとも何れか一つに設けられ、前記内容物が前記収容部内を移動すると、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して泡状化する多孔体を更に有する構成としてもよい。
【0017】
本発明では、第一収容部と第二収容部が交互に押圧されることで、内容物が移動する。そして、多孔体が設けられる箇所に関わらず、内容物が多孔体の孔を通って一方側から他方側へ繰り返し移動する。内容物が孔を通って一方側から他方側へ移動する際、空気と混合されることから、この移動が繰り返されることで内容物が泡状化される。なお、多孔体の大きさや孔の数などは、収容部の体積、収容される内容物量及び空気量に応じて適宜設計することができる。
【0018】
ここで、本発明において、前記2枚のフィルムは、少なくとも一部が内容物を視認可能な透明な部材によって構成されることが好ましい。少なくとも一部とは、2枚のフィルムの全て、一枚のフィルムの全て、フィルムの一部を含む。本発明では、包装袋に外力を加えて内容物を移動させることで内容物が徐々に泡状化される。そこで、フィルムの少なくとも一部を透明な部材によって構成することで、泡状化される過程を使用者が確認することが可能となる。また、内容物が泡状化される過程が確認できることから、使用者は、自身の嗜好に応じて泡の状態を調整することができる。また、内容物が泡状化される過程が確認できることで、包装袋を振りたい、押圧したいといった好奇心が向上される。
【0019】
また、本発明において、前記収容部に収容される空気の割合は、前記収容部の体積に対して50〜90%とすることが好ましい。本発明では、収容部内に予め収容される空気が内容物と混合されることで、内容物が泡状化される。収容部に収容される空気の割合を上記のようにすることで、より効果的に内容物を泡状化することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、構成が従来よりも簡易であり、かつ、内容物を泡状化することが可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】第一実施形態に係る包装袋の斜視図を示す。
【図2】第一実施形態の包装袋の使用状況の一例の側面図を示す。
【図3】第一実施形態の包装袋の使用状況の一例の斜視図を示す。
【図4】第一実施形態に係る包装袋の製造工程を示す。
【図5】第二実施形態に係る包装袋の平面図を示す。
【図6】第二実施形態の包装袋の使用状況を示す。
【図7】実施例1における評価結果を示す。
【図8】実施例1における包装袋のモデル図を示す。
【図9】実施例2における評価結果を示す。
【図10】実施例2における包装袋のモデル図を示す。
【図11】実施例3の包装袋の平面図を示す。
【図12】実施例3における評価結果を示す。
【図13】実施例4の包装袋の平面図を示す。
【図14】実施例4における評価結果を示す
【図15】実施例5の包装袋の平面図の一例を示す。
【図16】実施例5の包装袋の平面図の他の例を示す。
【図17】実施例5における評価結果を示す。
【図18】実施例6の包装袋の平面図を示す。
【図19】実施例6における評価結果を示す。
【図20】実施例7の包装袋の平面図を示す。
【図21】実施例7における評価結果を示す。
【図22】実施例8の包装袋の平面図を示す。
【図23A】実施例8の包装袋の両短辺と連通路を形成するシール部分を溶着するヒートローラの一例の正面図を示す。
【図23B】図23Aに示すヒートローラの断面図を示す。
【図23C】図23Aに示すヒートローラの変形例の断面図を示す。
【図24】実施例9の包装袋の平面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。但し、以下に説明する実施形態は例示にすぎず、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
【0023】
<第一実施形態>
(包装袋)
図1は、第一実施形態に係る包装袋100の斜視図を示す。包装袋100は、2枚のフィルム1を重ね合わせることで形成され、第一収容部2、第二収容部3、連通路4、シール部5を有する。第一実施形態に係る包装袋100は、横長の長方形であり、長手方向において夫々が縦長の長方形の第一収容部2、第二収容部3が並んで設けられ、第一収容部2と第二収容部3は、包装袋100の一方の長辺寄りに設けられた連通路4を介して連通している。
【0024】
第一収容部2及び第二収容部3は、液体状の内容物と空気とを収容する。第一実施形態に係る第一収容部2、第二収容部3は、縦長の長方形である。なお、第一実施形態では、2枚のフィルム1が何れも透明の部材によって構成されており、第一収容部2、第二収容部3内を外部から視認可能である。従って、内容物が泡状化される過程を確認することができ、使用者は、自身の嗜好に応じて泡の状態を調整することができる。また、内容物が泡状化される過程が確認できることで、包装袋100を押圧したいといった好奇心が向上される。なお、フィルム1は、内容物が漏洩しない素材であれば特に限定されない。第一実施形態のように、フィルム1の素材を透明とする場合には、フィルム1には、PET(ポリエチレンテレフタラート)、蒸着PET、PP(ポリプロピレン)等を用いることができる。また、フィルム1には、AL(アルミニウム)+PET、AL+PP等の積層フィルム等を用いてもよい。フィルム1をアルミニウムを含む積層フィルムとすることで、紫外線を遮断すると共に包装袋100の耐久性をより向上することができる。フィルム1の素材によって特性が異なる為、フィルム1の素材は、用途や目的に応じて適宜変更すればよい。また、包装袋100は、一方のフィルムを透明なPETによって構成し、他方のフィルムをAL+PETの積層フィルムによって構成してもよい。これにより、一方の面からは、内容物が泡状化される過程を確認することができ、他方の面においては、紫外線
を遮断することができる。また、包装袋100は、全体としてAL+PETの積層フィルムによって構成し、その一部を透明な素材によって構成するようにしてもよい。これにより、包装袋100の耐久性をより高めるとともに紫外線を遮断し、更に、内容物が泡状化される過程を確認することができる。
【0025】
内容物は、泡状化できる液体であればよく、内容物には、シャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、整髪料、化粧水、美容液、コンディショナーが例示される。内容物の充填量は、1gから5g、好ましくは3gとすることができる。3gは、従来の泡噴出ポンプ容器のノズルから噴射される1〜2回分に相当する。つまり、第一実施形態では、第一収容部2と第二収容部3が、一回の使用量に相当する内容物を収容する。第一収容部2と第二収容部3からなる収容部全体に収容される空気の割合は、第一収容部2と第二収容部3からなる収容部全体の体積に対して50〜90%、より好ましくは80〜90%とすることが好ましい。第一実施形態では、第一収容部2と第二収容部3内に予め収容される空気が内容物と混合されることで、内容物が泡状化される。第一収容部2と第二収容部3からなる収容部全体に収容される空気の割合を上記のようにすることで、より効果的に内容物を泡状化することができる。
【0026】
連通路4は、第一収容部2と第二収容部3とを連通する。連通路4の幅は、第一収容部2、第二収容部3に比べて狭く設計されている。換言すると、連通路4の断面積は、第一収容部2と第二収容部3の断面積に比べて小さく設計されている。これにより、連通路4を流れる内容物と空気の流速が早くなり、内容物と空気との混合効率がより高められる。
【0027】
シール部5は、2枚のフィルム1が接続される領域であり、第一収容部2、第二収容部3、及び連通路4の周囲に設けられている。これにより、第一収容部2、第二収容部3及び連通路4の気密性が保持されている。なお、シール部5は、説明の便宜上、包装袋100の長辺の上側に位置する長辺上側シール部51、包装袋100の長辺の下側に位置する長辺下側シール部52、包装袋100の短辺のうち左側に位置する短辺左側シール部53、包装袋100の短辺のうち右側に位置する短辺右側シール部54、第一収容部2と第二収容部3の間に位置する境界シール部55、と称する。
【0028】
なお、第一収容部2、第二収容部3の外面には、内容物や商品名など、内容物に関する情報の他、泡状化の手順などを表示してもよい。また、包装袋100の周囲には、包装袋100の開封を容易にする切欠部を設けてもよい。
【0029】
(使用方法)
次に第一実施形態の包装袋100の使用方法について説明する。ここで、図2は、第一実施形態の包装袋100の使用状況の一例の側面図を示す。図3は、第一実施形態の包装袋100の使用状況の一例の斜視図を示す。第一実施形態の包装袋100では、第一収容部2と第二収容部3とが交互に押圧されることで、内容物が泡状化される。図2、図3に示すように、第一収容部2が押圧されると、第一収容部2に収容される内容物と空気が共に連通路4を通って第二収容部3へ移動する(図3において矢印で示す。)。より詳細には、連通路4の第一収容部2側の口部で内容物と空気が混合され、連通路4内で更に混合されながら内容物と空気が第二収容部3へ向けて移動する。そして、混合された内容物と空気が第二収容部3側の口部から第二収容部3へ流れ込むと、第二収容部3に収容される内容物と空気と接触して更に混合される。換言すると、連通路4を流れる、空気を含む内容物が第二収容部3側の口部から第二収容部3へ流れこむ際、第二収容部3に収容される空気を巻き込むことで内容物が空気と混合される。次に第二収容部3が押圧されると、上記とは逆の移動が行われる。すなわち、第二収容部3に収容される内容物と空気が共に連通路4を通って第二収容部へ移動する。より詳細には、連通路4の第二収容部3側の口部で内容物と空気が混合され、連通路4内で更に混合されながら内容物と空気が第一収容部
2へ向けて移動し、混合された内容物と空気が第一収容部2側の口部から第二収容部3へ流れ込むと、第一収容部2に収容される内容物と空気と接触して更に混合される。換言すると、連通路4を流れる、空気を含む内容物が第一収容部2側の口部から第一収容部2へ流れこむ際、第一収容部2に収容される空気を巻き込むことで内容物が空気と混合される。このように、第一収容部2の押圧と第二収容部3の押圧が交互に行われることで、内容物と空気が移動を繰り返し、この移動に伴って内容物と空気が混合され、内容物が泡状化される。
【0030】
図2、図3では、台上に包装袋100を置き、包装袋100を押圧する例を説明した。このような押圧方法は、例えば、後述する実施例のように泡状化の評価においては好適である。但し、押圧の方法は、上記に限定されるものではない。通常使用する場合には、包装袋100を手に取り、第一収容部2を左手の親指と人差し指の間に挟みこみ、第二収容部3を右手の親指と人差し指の間に挟みこみ、交互に押圧するようにしてもよい。
【0031】
(製造方法)
次に第一実施形態の包装袋100の製造方法について説明する。包装袋100は、2枚のフィルムを重ね合わせることで形成される点では従来の包装袋と共通する。一方で、第一実施形態の包装袋100は、二つの収容部、すなわち、第一収容部2と第二収容部3を有する点、第一収容部2と第二収容部3を連通する連通路4を有する点で従来の包装袋とは異なる。但し、第一収容部2、第二収容部3、及び連通路4は、2枚のフィルムをシールする領域を調整することで形成可能であることから、第一実施形態に係る包装袋100は、既存の包装袋の製造装置を用いて製造することができる。
【0032】
ここで、図4は、第一実施形態に係る包装袋100の製造工程を示す。フィルム送り工程(ステップS01)では、帯状の2枚のフィルム1が互いに重ねた状態で供給される。次に、第一シール工程(ステップS02)では、供給される帯状の2枚のフィルム1に対してシール部5の一部として、短辺左側シール部53、境界シール部55、短辺右側シール部54が溶着される。第一シール工程が終了すると、充填・第二シール工程へ進む。なお、第一シール工程では、長辺左側シール部52、長辺右側シール部51を溶着してもよい。いずれのシール部を第一工程で溶着するかは、フィルム1の送り方向、シール部5をシールするヒートローラの向き等によって決定することができる。
【0033】
充填・第二シール工程(ステップS03)では、第一シール工程でシールされていないシール部5の他部のうち、長辺上側シール部51及び長辺下側シール部52が溶着され、かつ、内容物と空気が所定の割合で充填される。第一シール工程において、長辺左側シール部52、長辺右側シール部51が溶着された場合、短辺左側シール部53をフィルム1の送り方向下流側とすると、短辺左側シール部53が溶着され、内容物と空気が所定の割合で充填され、短辺右側シール部54が溶着される。境界シール部55は、短辺左側シール部53の溶着と短辺右側シール部54の溶着との間に溶着される。充填・第二シール工程が終了すると、切断工程へ進む。
【0034】
続いて、切断工程(ステップS04)では、帯状の2枚のフィルム1から、包装袋100が切り離される。これにより、包装袋100が完成する。完成した包装袋100は、例えばベルトコンベアなどの搬送装置により、所定の位置まで搬送される。
【0035】
(作用効果)
第一実施形態に係る包装袋100によれば、従来の泡噴出ポンプ容器と比較して非常に簡易な構成でありながら、内容物を泡状化することができる。また、第一実施形態に係る包装袋100は、液体状の、シャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、整髪料、化粧水、美容液、コンディショナーなどを少量収容することができ、ホテルのアメニテ
ィグッズ、試供品、販促品等として好適に用いることができる。
【0036】
<第二実施形態>
(包装袋)
次に、第二実施形態の包装袋101について説明する。図5は、第二実施形態に係る包装袋101の平面図を示す。第二実施形態の包装袋101は、2枚のフィルム1を重ね合わせることで形成され、収容部21、シール部5、本発明の多孔体としてのメッシュ部6を備える。第二実施形態に係る包装袋101は、長方形である。
【0037】
収容部21は、液体状の内容物と空気とを収容する。第二実施形態においても、2枚のフィルム1は、何れも透明の部材によって構成されており、収容部21内を外部から視認可能である。従って、内容物が泡状化される過程を確認することができ、使用者は、自身の嗜好に応じて泡の状態を調整することができる。また、内容物が泡状化される過程が確認できることで、包装袋101を振りたいといった好奇心が向上される。なお、フィルム1は、内容物が漏洩しない素材であれば特に限定されない。第二実施形態のように、フィルム1の素材を透明とする場合には、フィルム1には、PET、蒸着PET、PP等を用いることができる。また、フィルム1には、第一実施形態と同じく、AL(アルミニウム)+PET、AL+PP等の積層フィルム等を用いてもよい。フィルム1をアルミニウムを含む積層フィルムとすることで、紫外線を遮断すると共に包装袋100の耐久性をより向上することができる。フィルム1の素材は、用途や目的に応じて適宜変更すればよい。また、包装袋101は、一方のフィルムを透明なPETによって構成し、他方のフィルムをAL+PETの積層フィルムによって構成してもよい。更に、包装袋101は、全体としてAL+PETの積層フィルムによって構成し、その一部を透明な素材によって構成するようにしてもよい。収容部21が収容する内容物には、第一実施形態と同じく、液体状の、シャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、整髪料、化粧水、美容液、コンディショナーなどが例示される。内容物の充填量や収容部21に収容される空気の割合は、収容部21の体積に対して50〜90%、より好ましくは80〜90%とすることが好ましい。
【0038】
シール部5は、2枚のフィルム1が接続される領域であり、収容部21の周囲に設けられている。これにより、収容部21の気密性が保持されている。なお、シール部5は、説明の便宜上、包装袋101の長辺の上側に位置する長辺上側シール部51、包装袋101の長辺の下側に位置する長辺下側シール部52、包装袋101の短辺のうち左側に位置する短辺左側シール部53、包装袋101の短辺のうち右側に位置する短辺右側シール部54と称する。
【0039】
メッシュ部6は、包装袋101の外部から外力が加えられることで内容物が収容部21内を移動すると、該移動の際に内容物と空気とを混合して内容物を泡状化する。メッシュ部6は、収容部21に収容可能な大きさであればよい。目数が多いメッシュ部6を用いることで、よりきめの細かい泡とすることができる。
【0040】
(使用方法)
次に、第二実施形態の包装袋101の使用方法について説明する。ここで、図6は、第二実施形態の包装袋101の使用状況を示す。第二実施形態の包装袋101では、包装袋101を一定の方向に振ることで、内容物が泡状化される。具体的には、図6に示すように、包装袋101の短辺の一方を摘み、包装袋101の一方の短辺を軸として、包装袋101の他方の短辺が弧を描くように振る。
【0041】
第二実施形態では、メッシュ部6の網目を内容物と空気が通過することで内容物と空気が混合され、内容物と空気が繰り返し網目を通過することで、内容物が泡状化される。す
なわち、図6に示すように包装袋101の一方の短辺を摘み、包装袋101の一方の短辺を軸として、包装袋100の他方の短辺が弧を描くように振ることで、内容物がメッシュ部6の網目を通って一方側から他方側へ繰り返し移動する。内容物が網目を通って一方側から他方側へ移動する際、内容物と空気が混合され、移動が繰り返されることで内容物が泡状化される。
【0042】
(製造方法)
次に第二実施形態の包装袋101の製造方法について説明する。基本的な製造手順は、第一実施形態と同じである(図4参照)。具体的には、フィルム送り工程(ステップS01)では、帯状の2枚のフィルム1が互いに重ねられた状態で供給され、第一シール工程(ステップS02)では、供給される帯状の2枚のフィルム1に対してシール部5の一部として、短辺左側シール部53、短辺右側シール部54が溶着される。次に、充填・第二シール工程では、第一シール工程でシールされていないシール部5の他部のうち、長辺上側シール部51及び長辺下側シール部52が溶着され、かつ、内容物と空気が所定の割合で充填される。また、第二実施形態では、充填・第二シール工程において、メッシュ部6が収容部21内に投入される。なお、メッシュ部6は、フィルム送り工程において予め2枚のフィルムの間に挟みこんでおいてもよい。充填・第二シール工程が終了すると、切断工程へ進む。
【0043】
切断工程(ステップS04)では、帯状の2枚のフィルム1から、包装袋101が切り離される。これにより、包装袋101が完成する。完成した包装袋101は、例えばベルトコンベアなどの搬送装置により、所定の位置まで搬送される。
【0044】
(作用効果)
第二実施形態に係る包装袋101によれば、従来の泡噴出ポンプ容器と比較して非常に簡易な構成でありながら、内容物を泡状化することができる。また、第二実施形態に係る包装袋101は、液体状の、シャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、整髪料、化粧水、美容液、コンディショナーなどを少量収容することができ、ホテルのアメニティグッズ、試供品、販促品等として好適に用いることができる。
【0045】
<実施例>
次に実施例について説明する。
(実施例1)
実施例1では、第一実施形態に係る包装袋100において、第一収容部2、第二収容部3及び連通路4の寸法、第一収容部2、第二収容部3に収容される内容物と空気の割合とを変化させ、泡状化について評価した。評価に際しては、対象となる包装袋を十分な強度を有する台の上に乗せ、第一収容部2と第二収容部3を交互に片側5回ずつ、合計10回押圧した。比較例としての評価対象1、2については、第一収容部2、第二収容部3の左側と右側を交互に片側5回ずつ、合計10回押圧した。なお、第一収容部2と第二収容部3を交互に片側15回ずつ、合計30回押圧することでよりきめの細かい泡が確認できたが、合計10回でも評価可能であったため、以下では合計10回の評価結果について説明する。
【0046】
図7は、実施例1における評価結果を示す。図7における「形態」は、対象となる包装袋の種類を示す。「1袋タイプ」とは、第二実施形態で説明した包装袋においてメッシュ部6を有さない構成である。換言すると、図7における1袋タイプは、従来の一般的な包装袋に相当する。評価対象1、2が1袋タイプであり、これらは、比較例である。「2分割」は、第一実施形態で説明した包装袋100又はその変形例である。「内容量」は、収容される内容物の量であり、本評価では、1.0g、1.5g、3.0gとした。これは、従来の泡噴出ポンプ容器から噴射される1回の噴射量(1プッシュ)が1から1.5g
であり、1回の使用量が、1プッシュから2プッシュであることに基づく。「通路数」は、連通路4の本数を示す。第一実施形態では、連通路4が1本の場合について説明したが、本評価では、連通路4が7本といった複数の場合についても評価を行った(評価対象8、9)。
【0047】
「サイズ(内寸法)」は、包装袋100全体の内寸法、通路3の幅及び長さ、第一収容部2、第二収容部3の寸法を示す(図8参照)。例えば、評価対象1(比較例1)は、幅55mm×高さ85mm×厚さ1.5mmであることを示す。また、評価対象3は、幅73mm×高さ47mm×厚さ1.5mmであることを示す。また、評価対象3から10については、「サイズ(内寸法)」の項目において、第一収容部2、第二収容部3、連通路4のサイズも示されている。例えば、評価対象3では、連通路幅が13mmであり、連通路長さは2mmである。また、括弧内の上段は、第一収容部2のサイズを示し、括弧内の下段は、第二収容部3のサイズを示す。すなわち、評価対象3では、第一収容部2は、幅35mm×高さ47mm×厚さ1.5mmであり、第二収容部3は、幅36mm×高さ47mm×厚さ1.5mmである。なお、評価対象3、4、6、7、10については、第一実施形態で説明した包装袋100と同じく連通路4は、一方の長辺側に設けられている。これに対し、評価対象5については、連通路4は、長辺と長辺の中間に設けられている。また、上述したように、評価対象8、9は、連通路4が7本設けられており、評価対象8、9における連通路幅及び連通路長さは、夫々の連通路の幅と長さを示す。連通路長さは、連通路4における内容物が流れる方向に沿う方向における長さである。これに対し、連通路幅は、連通路4における内容物が流れる方向と直交する方向における長さである。
【0048】
「体積」は、第一収容部2、第二収容部3の体積を示す。すなわち、上述した「サイズ(内寸法)」から導き出されるものである。「空間率」及び「充填率」は、第一収容部2と第二収容部3からなる収容部全体に対する空気の占める割合及び第一収容部2と第二収容部3からなる収容部全体に対する内容物の占める割合を示す。「評価」は、内容物の泡状化の有無を示し、泡状化が確認された場合は「○」、泡状化が確認されなかった場合「×」で示す。評価「◎」は、内容物が泡状化され、更に、評価「○」に比べて泡のきめが細かいものを示す。なお、図9における上向き矢印は、その上段と同様の内容であることを意味する。なお、以下他の評価結果を示す図においても同様とする。
【0049】
以上を踏まえて図7を参照すると、「1袋タイプ」では、泡状化が確認されなかった(評価対象1、2)。また、「2分割」においても、空間率が40%(評価対象3)、空間率が0%(評価対象4)では、泡状化が確認されなかった。上記以外の評価対象5から10では、全て泡状化が確認された。換言すると、空間率が52%(評価対象9)から空間率94%(評価対象8)では、第一収容部2、第二収容部3、及び連通路4を備えることで、内容物を泡状化できることが確認された。なお、連通路4を中央に設ける場合(評価対象5)に比べ、連通路4を一方の長辺側に設ける場合(評価対象6、7等)の方が、よりきめの細かい泡が生成可能であることが確認された。
【0050】
(実施例2)
実施例2では、第二実施形態に係る包装袋101について、収容部21の寸法、メッシュ部6の種類、収容部21に収容される内容物と空気の割合とを変化させ、泡状化について評価した。評価に際しては、対象となる包装袋の一方の短辺端部を摘み、30回(往復1回としてカウント)を振ることで行った(図6参照)。
【0051】
図9は、実施例2における評価結果を示す。図9における「形態」は、対象となる包装袋の種類を示す。「1袋タイプ」とは、第二実施形態で説明した包装袋においてメッシュ部6を有さない構成である。評価対象1、2が1袋タイプであり、これらは、比較例である。「網入り」は、第二実施形態で説明した包装袋に対応する。「内容量」は、収容され
る内容物の量であり、本評価では、3.0gとした。「網」は、メッシュ部の有無、メッシュ部6の目数、メッシュ部6の材質、メッシュ部6の寸法を示す。例えば、評価対象11は、目数が36メッシュ、材質がポリアミド系合成繊維(ナイロン)、寸法が25mm×25mmである。目数とは、1インチ(25.4mm)の間にある目数を表す。
【0052】
「サイズ(内寸法)」は、包装袋101の収容部21の寸法に相当し、幅×高さ×厚さを示す(図10参照)。例えば、評価対象11は、幅58mm×高さ78mm×厚さ1.5mmであることを示す。
【0053】
「体積」は、収容部21の体積を示す。すなわち、上述した「サイズ(内寸法)」から導き出されるものである。「空間率」及び「充填率」は、収容部21に対して空気の占める割合及び収容部21に対して内容物の占める割合を示す。「評価」は、内容物の泡状化の有無を示し、泡状化が確認された場合は「○」、泡状化が確認されなかった場合「×」で示す。
【0054】
以上を踏まえて図9を参照すると、「1袋タイプ」では、泡状化が確認されなかった(評価対象1、2)。一方、上記以外の評価対象11から14では、全て泡状化が確認された。換言すると、空間率が45%(評価対象12)から空間率77%(評価対象13)では、メッシュ部6を備えることで、メッシュ部6の種類や寸法に関わらず、内容物を泡状化できることが確認された。
【0055】
(実施例3)
実施例3では、第一実施形態に係る包装袋100について、空間率を一定として(80%)、連通路4の幅と長さを変化させ、泡状化について評価した。評価に際しては、対象となる包装袋を十分な強度を有する台の上に乗せ、第一収容部2と第二収容部3を交互に片側15回ずつ、合計30回押圧した。
【0056】
図11は、実施例3の包装袋の平面図を示す。実施例3の包装袋は、第一実施形態で説明した包装袋100に相当し、第一収容部2、第二収容部3、連通路4を備える。そして、実施例3では、連通路4の幅Wと長さLを変更して、泡状化について評価した。
【0057】
図12は、実施例3における評価結果を示す。図12における「NO」は、評価対象の番号を示し、「幅W」は、連通路4の幅を示す。実施例3では、連通路4の幅を、5mm、10mm、20mmとした。「長さL」は、連通路4の長さを示す。実施例3では、連通路の長さを、2mm、10mm、30mmとした。「評価」は、内容物の泡状化を段階的に評価した。評価「△」は、内容物が泡状化されたものの内容物の残存が僅かに見られたものを示す。評価「○」は、内容物が泡状化され、内容物の残存が認められなかったものを示す。評価「◎」は、内容物が泡状化され、更に、評価「○」に比べて泡のきめが細かいものを示す。
【0058】
以上を踏まえて図12を参照すると、空隙率が80%であれば、連通路4の幅や長さに関わらず泡状化できることが確認された。また、連通路の幅が狭い方が、効果的に泡状化されることが確認された。また、連通路4の幅を狭くした場合には、更に連通路の長さが長い方が効果的に泡状化されることが確認された。
【0059】
(実施例4)
実施例4では、第一実施形態に係る包装袋100について、空間率を一定として(50%)、連通路4の幅と長さを変化させ、泡状化について評価した。評価に際しては、対象となる包装袋を十分な強度を有する台の上に乗せ、第一収容部2と第二収容部3を交互に片側15回ずつ、合計30回押圧した。
【0060】
図13は、実施例4の包装袋の平面図を示す。実施例3の包装袋100は、第一実施形態で説明した包装袋100に相当し、第一収容部2、第二収容部3、連通路4を備える。そして、実施例3では、連通路4の幅Wと長さLを変更して、泡状化について評価した。
【0061】
図14は、実施例4における評価結果を示す。図14における「NO」は、評価対象の番号を示し、「幅W」は、連通路4の幅を示す。実施例3では、連通路4の幅を、5mm、10mmとした。「長さL」は、連通路4の長さを示す。実施例4では、連通路の長さを、2mm、10mm、30mmとした。「評価」は、内容物の泡状化を段階的に評価した。評価「△」は、内容物が泡状化されたものの内容物の残存が僅かに見られたものを示す。評価「○」は、内容物が泡状化され、内容物の残存が認められなかったものを示す。
【0062】
以上を踏まえて図14を参照すると、空隙率が50%であれば、連通路4の幅や長さに関わらず泡状化できることが確認された。また、連通路の幅が狭い方が、効果的に泡状化されることが確認された。なお、実施例3と比較すると、実施例3の方が効果的に泡状化されることが確認された。すなわち、空間率が高いほうが効果的に泡状化されることが確認された。
【0063】
(実施例5)
実施例5では、第二実施形態に係る包装袋100について、メッシュ部6の目数を一定とし、空間率とメッシュ部6の寸法を変化させ、泡状化について評価した。評価に際しては、対象となる包装袋の一方の短辺を摘み、30回(往復1回としてカウント)を振ることで行った(図6参照)。
【0064】
図15は、実施例5の包装袋100の平面図の一例を示す。図16は、実施例5の包装袋100の平面図の他の例を示す。実施例5の包装袋101は、第二実施形態で説明した包装袋101に相当し、収容部21、メッシュ部6を備える。
【0065】
図17は、実施例5における評価結果を示す。図17における「NO」は、評価対象の番号を示す。「サイズ(内寸法)」は、包装袋101の収容部21の寸法に相当し、幅×高さ×厚さを示す。実施例5では、収容部21の寸法は、図15に示す、幅50mm×高さ40mm×厚さ3.0mmと、図16に示す、幅50mm×高さ100mm×厚さ3.0mmとした。
【0066】
「空間率」は、第一収容部2、第二収容部3における空気の占める割合を示す。実施例5では、空隙率を50%と80%とした。「網の大きさ」は、メッシュ部の寸法を示す。実施例5では、10mm×10mmと、25mm×25mmとした。なお、目数は36メッシュ、材質はポリアミド系合成繊維(ナイロン)とした。「評価」は、内容物の泡状化を段階的に評価した。評価「△」は、内容物が泡状化されたものの内容物の残存が僅かに見られたものを示す。評価「○」は、内容物が泡状化され、内容物の残存が認められなかったものを示す。
【0067】
以上を踏まえて図17を参照すると、空隙率が80%の方が空隙率50%と比較して効果的に泡状化されることが確認された。なお、泡状化は、メッシュ部6の寸法には左右されないことが確認された。
【0068】
(実施例6)
実施例6では、第一実施形態に係る包装袋100の変形例、具体的には、連通路4にメッシュ部6を設けた場合について、空間率を一定として(50%)、メッシュ部6の寸法、連通路4の長さ、メッシュ部6の目数を変化させ、泡状化について評価した。評価に際
しては、対象となる包装袋を十分な強度を有する台の上に乗せ、第一収容部2と第二収容部3とを交互に片側5回ずつ、合計10回押圧した。また、第一収容部2と第二収容部3を交互に片側15回ずつ、合計30回押圧した。
【0069】
図18は、実施例6の包装袋102の平面図を示す。実施例6の包装袋102は、第一実施形態で説明した包装袋100の変形例であり、第一収容部2、第二収容部3、連通路4を備え、更に、連通路4の長手方向中央付近に設けられた拡幅部分にメッシュ部6が設けられている。
【0070】
図19は、実施例6における評価結果を示す。図19における「NO」は、評価対象の番号を示す。「網の大きさ」は、メッシュ部の寸法を示す。実施例6では、10mm×10mmと、20mm×20mmとした。「連通路の長さL」は、連通路の長さを示す。実施例6では、30mmと、50mmとした。「目数」は、メッシュ部の目数を示す。実施例6では、目数は36メッシュ、60メッシュとした。「評価」は、内容物の泡状化を段階的に評価した。評価「△」は、内容物が泡状化されたものの内容物の残存が僅かに見られたものを示す。評価「○」は、内容物が泡状化され、内容物の残存が認められなかったものを示す。評価「◎」は、内容物が泡状化され、更に、評価「○」に比べて泡のきめが細かいものを示す。
【0071】
以上を踏まえて図19を参照すると、空隙率が50%の場合でも、第一収容部2、第二収容部3、連通路4、及びメッシュ部6を備える構成とすることで、何れの場合にも内容物を泡状化できることが確認された。実施例6では、メッシュ部6の寸法や連通路4の長さによる違いは見られなかったが、メッシュ部6の目数を多くすることでよりきめの細かい泡を得ることが確認された。
【0072】
(実施例7)
実施例7では、第一実施形態に係る包装袋100の変形例、具体的には、連通路4にメッシュ部6を設けた場合について、空間率を一定として(50%)、メッシュ部6の寸法、連通路4の幅、メッシュ部6の目数を変化させ、泡状化について評価した。なお、実施例6と異なる点は、連通路4の向きが、連通路4の口部における内容物の流入方向または流出方向と直交している点である。評価に際しては、対象となる包装袋を十分な強度を有する台の上に乗せ、第一収容部2と第二収容部3とを交互に片側5回ずつ、合計10回押圧した。また、第一収容部2と第二収容部3を交互に片側15回ずつ、合計30回押圧した。
【0073】
図20は、実施例7の包装袋103の平面図を示す。実施例7の包装袋103は、第一実施形態で説明した包装袋100の変形例であり、第一収容部2、第二収容部3、連通路4を備え、更に、連通路4の長さ方向(内容物が流れる方向)中央付近に設けられた拡幅部分にメッシュ部6が設けられている。また、上述したように、連通路4の向きが、連通路4の口部における内容物の流入方向または流出方向と直交している。実施例7は、実施例6等とは、連通路の向きが異なることから、連通路長さが包装袋103の短手方向における長さとなり、連通路幅が包装袋103の長手方向における長さとなる。
【0074】
図21は、実施例7における評価結果を示す。図21における「NO」は、評価対象の番号を示す。「網の大きさ」は、メッシュ部6の寸法を示す。実施例7では、メッシュ部6の寸法は、いずれも20mm×20mmとした。「連通路の幅W」は、連通路の幅を示す。実施例7では、連通路の幅は、30mmと、50mmとした。「目数」は、メッシュ部の目数を示す。実施例7では、目数は36メッシュ、60メッシュとした。評価対象5−5については、メッシュ部6なしとした。「評価」は、内容物の泡状化を段階的に評価した。評価「△」は、内容物が泡状化されたものの内容物の残存が僅かに見られたものを
示す。評価「○」は、内容物が泡状化され、内容物の残存が認められなかったものを示す。評価「◎」は、内容物が泡状化され、更に、評価「○」に比べて泡のきめが細かいものを示す。
【0075】
以上を踏まえて図21を参照すると、空隙率が50%の場合でも、第一収容部2、第二収容部3、連通路4、及びメッシュ部6を備える構成とすることで、何れの場合にも内容物を泡状化できることが確認された。実施例7では、メッシュ部6の寸法や連通路4の幅による違いは見られなかった。なお、連通路4にメッシュ部6を設けることで、内容物がより効果的に泡状化されることが確認された。
【0076】
(実施例8)
実施例8では、第一実施形態に係る包装袋100の変形例、具体的には、連通路4が7本設けられた場合にについて、空間率を一定として(36%)、泡状化について評価した。評価に際しては、対象となる包装袋を十分な強度を有する台の上に乗せ、第一収容部2aと第二収容部3aとを交互に片側5回ずつ、合計10回押圧した。また、第一収容部2aと第二収容部3aを交互に片側15回ずつ、合計30回押圧した。
【0077】
図22は、実施例8の包装袋104の平面図を示す。実施例8では、連通路4が7本設けられ、連通路4を隔てて第一収容部2aと第二収容部3aが設けられている。実施例8の包装袋104は、第一実施形態の包装袋100と異なり、一本の境界シール部を隔てて明確に区画されていない。なお、複数の連通路4は、連通路4同士の間をシールすることで形成される。実施例8の包装袋104は、包装袋104の両短辺と連通路4を形成するシール部分とが一つのヒートローラ90で溶着することができることから容易に形成可能である。図23Aは、実施例8の包装袋104の両短辺と連通路4を形成するシール部分を溶着するヒートローラ90の一例を示す。また、図23Bは、図23Aに示すヒートローラの断面図を示す。図23A、図23Bは、ヒートローラ、図23Cは、図23Aに示すヒートローラの変形例の断面図を示す。ヒートローラ90は、包装袋104の両短辺を溶着する溶着部91、92と、連通路4を溶着する溶着部93とを有する。図23Bに示す例では、ヒートローラ90が半周することで、一つの包装袋104の両短辺及び連通路4の溶着が可能となる。つまり、ヒートローラ90が1周することで、2つの包装袋104の両短辺及び連通路4の溶着が可能となる。一方、図23Cに示す例では、ヒートローラ90が1周することで、1つの包装袋104の両短辺及び連通路4の溶着が可能となる。なお、図23A、図23B、図23Cに示すヒートローラ90は、包装袋104の両短辺及び連通路4を溶着するものであり、包装袋104の両長辺を溶着するヒートローラは、別途設けられる。
【0078】
評価の結果、合計10回押圧した場合、合計30回押圧した場合、いずれにおいても内容物が泡状化されることが確認された。
【0079】
(実施例9)
実施例9では、第二実施形態に係る包装袋101の変形例、具体的には、メッシュ部6に代えてスポンジ(例えば、ウレタン製)61を収容部21に配置し、スポンジ61の寸法を変化させ、空間率を一定として(70%)、泡状化について評価した。評価に際しては、スポンジ61が存在する部分を指で挟み、10回と30回に分けて夫々押圧した。
【0080】
図24は、実施例9の包装袋105の平面図を示す。スポンジ61の寸法は、12mm×12mm×20mmと、12mm×20mm×30mmとした。その結果、スポンジ61の寸法や、押圧回数に関わらず、内容物が泡状化されることが確認された。なお、スポンジ61を用いた場合、3回押圧することで、すでに内容物が泡状化できることも確認された。すなわち、メッシュ部6よりも効果的に泡状化できることが確認された。なお、ス
ポンジ61の寸法が大きい方が、より効果的に内容物を泡状化できることも確認された。
【0081】
以上本発明の実施形態及び実施例について説明したが、本発明の包装袋に関する技術はこれらに限らず、可能な限りこれらの組合せを含むことができる。
【符号の説明】
【0082】
1・・・フィルム
2・・・第一収容部
3・・・第二収容部
4・・・連通路
5・・・シール部
6・・・メッシュ部6
100〜105・・・包装袋
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2枚のフィルムを張り合わせることで形成される包装袋であって、
液体状の内容物と空気とを収容する収容部と、
前記包装袋の外部から外力が加えられることで前記内容物が前記収容部内を移動すると、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して該内容物を泡状化する混合部と、
を備える包装袋。
【請求項2】
前記収容部は、第一収容部と、該第一収容部と連通する第二収容部とを有し、
前記混合部は、前記第一収容部と前記第二収容部とを連通する連通路を有し、前記第一収容部と前記第二収容部が交互に押圧されることで前記内容物が該連通路内を移動し、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して該内容物を泡状化する、請求項1に記載の包装袋。
【請求項3】
前記混合部は、前記包装袋の外部から外力が加えられることで前記内容物が前記収容部内を移動すると、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して該内容物を泡状化する多孔体を有する、請求項1又は2に記載の包装袋。
【請求項4】
前記収容部は、第一収容部と、該第一収容部と連通する第二収容部とを有し、
前記混合部は、前記第一収容部と前記第二収容部とを連通する連通路を有し、前記第一収容部と前記第二収容部が交互に押圧されることで前記内容物が該連通路内を移動し、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して該内容物を泡状化し、
前記混合部は、前記第一収容部、前期第二収容部、前記連通路のうち少なくとも何れか一つに設けられ、前記内容物が前記収容部内を移動すると、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して泡状化する多孔体を更に有する、請求項1に記載の包装袋。
【請求項5】
前記2枚のフィルムは、少なくとも一部が内容物を視認可能な透明な部材によって構成される、請求項1から4の何れか1項に記載の包装袋。
【請求項1】
2枚のフィルムを張り合わせることで形成される包装袋であって、
液体状の内容物と空気とを収容する収容部と、
前記包装袋の外部から外力が加えられることで前記内容物が前記収容部内を移動すると、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して該内容物を泡状化する混合部と、
を備える包装袋。
【請求項2】
前記収容部は、第一収容部と、該第一収容部と連通する第二収容部とを有し、
前記混合部は、前記第一収容部と前記第二収容部とを連通する連通路を有し、前記第一収容部と前記第二収容部が交互に押圧されることで前記内容物が該連通路内を移動し、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して該内容物を泡状化する、請求項1に記載の包装袋。
【請求項3】
前記混合部は、前記包装袋の外部から外力が加えられることで前記内容物が前記収容部内を移動すると、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して該内容物を泡状化する多孔体を有する、請求項1又は2に記載の包装袋。
【請求項4】
前記収容部は、第一収容部と、該第一収容部と連通する第二収容部とを有し、
前記混合部は、前記第一収容部と前記第二収容部とを連通する連通路を有し、前記第一収容部と前記第二収容部が交互に押圧されることで前記内容物が該連通路内を移動し、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して該内容物を泡状化し、
前記混合部は、前記第一収容部、前期第二収容部、前記連通路のうち少なくとも何れか一つに設けられ、前記内容物が前記収容部内を移動すると、該移動の際に前記内容物と前記空気とを混合して泡状化する多孔体を更に有する、請求項1に記載の包装袋。
【請求項5】
前記2枚のフィルムは、少なくとも一部が内容物を視認可能な透明な部材によって構成される、請求項1から4の何れか1項に記載の包装袋。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図24】
【公開番号】特開2011−178442(P2011−178442A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−45228(P2010−45228)
【出願日】平成22年3月2日(2010.3.2)
【出願人】(000113470)ポーラ化成工業株式会社 (717)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月2日(2010.3.2)
【出願人】(000113470)ポーラ化成工業株式会社 (717)
【Fターム(参考)】
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