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化合物及び着色組成物
説明

化合物及び着色組成物

【課題】移染性が低い化合物を提供する。
【解決手段】式(I)で表される化合物。


[式(I)中、Lは、かつ置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表す。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜16の1価の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数2〜18のアシル基を表す。R〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜8の1価の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基を表す。R11〜R14は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。X1−及びX2−は、無機アニオン又は有機アニオンを表す。]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、染料として有用な化合物及び該化合物を含む着色組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶表示パネル、エレクトロルミネッセンスパネル及びプラズマディスプレイパネルなどに用いられる表示装置用のカラーフィルタには、着色剤として染料が用いられている。このような染料としては、たとえば、C.I.ベイシックレッド1のようなキサンテン化合物が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−106712号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
移染性とは、目的の材料中に含まれる染料が、空気や水蒸気を媒体として別の材料に付着すること又は吸収されることをいう。表示装置用のカラーフィルタの着色剤として、移染性が高い染料を用いると、他色のカラーフィルタや、オーバーコート等の着色剤を含まない樹脂膜に該染料が移ることにより、表示装置の表示特性が低下する。
上記のキサンテン化合物では、移染性について必ずしも十分に満足できない場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[6]を提供するものである。
[1]式(I)で表される化合物。

[式(I)中、Lは、炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−CO−又は−O−で置き換わっていてもよい。
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜16の1価の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数2〜18のアシル基を表す。
〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜8の1価の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−で置き換わっていてもよい。
11〜R14は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
1−及びX2−は、無機アニオン又は有機アニオンを表す。]
【0006】
[2]Lが、炭素数5〜15のアルカンジイル基であり、該アルカンジイル基に含まれる−CH−は−O−で置き換わっていてもよい[1]記載の化合物。
[3][1]又は[2]記載の化合物を主成分とする染料。
[4]樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤及び溶剤からなる群から選ばれる少なくとも1種と、[3]記載の染料を含む着色剤とを含む着色組成物。
[5][4]記載の着色組成物を用いて形成されるカラーフィルタ。
[6][5]記載のカラーフィルタを含む表示装置。
【発明の効果】
【0007】
本発明の化合物は、移染性が低い。そのため、本発明の化合物を主成分とする染料を含む着色組成物によれば、表示特性に優れた表示装置用のカラーフィルタを作製することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の化合物は、式(I)で表される化合物(以下「化合物(I)」という場合がある)である。


[式(I)中、Lは、炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−CO−又は−O−で置き換わっていてもよい。
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜16の1価の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数2〜18のアシル基を表す。
〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜8の1価の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−で置き換わっていてもよい。
11〜R14は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
1−及びX2−は、無機アニオン又は有機アニオンを表す。]
【0009】
Lは、炭素数1〜20の2価の直鎖状、飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−CO−又は−O−で置き換わっていてもよい。
該飽和炭化水素基は、炭素数1〜20のアルカンジイル基、炭素数3〜20のシクロアルカンジイル基及びこれらを組合せた炭素数4〜20の基のうち、いずれの基であってもよい。
【0010】
前記のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、プロパンジイル基、ブタンジイル基、ペンタンジイル基、ヘキサンジイル基、ヘプタンジイル基、オクタンジイル基、デカンジイル基、テトラデカンジイル基及びイコサンジイル基等が挙げられる。
−CH−が−O−で置き換わっているアルカンジイル基としては、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−O−(CH−、及び−(CH−O−(CH−O−(CH−O−(CH−等が挙げられる。
前記のシクロアルカンジイル基としては、シクロペンタンジイル基、シクロヘキサンジイル基、シクロオクタンジイル基等が挙げられる。
【0011】
アルカンジイル基とシクロアルカンジイル基とを組み合わせた基としては、下記に示す基等が挙げられる。

【0012】
Lとしては、−CH−が−O−で置き換わっていてもよい炭素数5〜15のアルカンジイル基であることが好ましく、−CH−が−O−で置き換わっていてもよい炭素数5〜15の直鎖状アルカンジイル基であることが好ましく、−CH−が−O−で置き換わっていてもよい炭素数6〜10の直鎖状アルカンジイル基であることがより好ましい。好ましい基としては、例えば、−(CH−、−(CH10−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−O−(CH−、又は−(CH−O−(CH−O−(CH−O−(CH−が挙げられる。
【0013】
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜16の1価の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数2〜18のアシル基を表す。
【0014】
炭素数1〜16の1価の脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分枝鎖状又は環状のいずれでもよい。脂肪族炭化水素基の炭素数には置換基の炭素数は含まれず、その数は、好ましくは6〜10、より好ましくは1〜4である。
前記の1価の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、メチルブチル基(1,1,3,3−テトラメチルブチル基など)、メチルヘキシル基(1,5−ジメチルヘキシル基など)、エチルヘキシル基(2−エチルヘキシル基など)、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基(2−メチルシクロヘキシル基など)及びシクロヘキシルアルキル基などが挙げられる。
前記の1価の脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜8のアルコキシ基又はカルボキシ基で置換されていてもよい。炭素数1〜8のアルコキシ基で置換された1価の脂肪族炭化水素基としては、プロポキシプロピル基(3−(イソプロポキシ)プロピル基など)及びアルコキシプロピル基(3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピル基など)が挙げられる。カルボキシル基で置換されたC1-16脂肪族炭化水素基としては、2−カルボキシエチル基、3−カルボキシエチルプロピル基及び4-カルボキシブチル基などが挙げられる。
【0015】
炭素数2〜18のアシル基に含まれる水素原子は、炭素数1〜8のアルコキシ基で置換されていてもよい。置換基を有していてもよい炭素数2〜18のアシル基の炭素数は、置換基の炭素数を含めて数えられ、その数は、好ましくは6〜10である。置換基を有していてもよいアシル基としては、例えば、アセチル基、ベンゾイル基、メトキシベンゾイル基(p−メトキシベンゾイル基など)などが挙げられる。
【0016】
及びRは、水素原子、炭素数1〜4の1価の脂肪族炭化水素基又は炭素数2〜5のアシル基であることが好ましい。好ましい基としては、例えば、水素原子、アセチル基及びプロピオニル基が挙げられる。
【0017】
〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜8の1価の脂肪族炭化水素基又は置換されていてもよい炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基を表す。炭素数1〜8の1価の脂肪族炭化水素基の炭素数には置換基の炭素数は含まれず、その数は1〜8、好ましくは1〜4である。炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基の炭素数には置換基の炭素数は含まれず、その数は6〜10、好ましくは6〜8である。
【0018】
炭素数1〜8の1価の脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分枝鎖状又は環状のいずれでもよい。該脂肪族炭化水素基としては、R及びRを表す1価の脂肪族炭化水素基として挙げた基のうち、炭素数1〜8のものが挙げられる。
炭素数1〜8の1価の脂肪族炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−で置き換わっていてもよい。炭素数1〜8の1価の脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子等のハロゲン原子で置換されていてもよい。
〜R10は、水素原子、−CH−が−O−で置き換わっていてもよい炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましい。好ましい基としては、例えば、メチル基、エチル基、−(CHCH(CH、−(CH−O−CH、又は−(CH−O−CHが挙げられる。
【0019】
11〜R14は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
は、無機アニオン又は有機アニオンを表す。無機アニオン又は有機アニオンとしては、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、過塩素酸イオン、次亜塩素酸イオン、パラトルエンスルホニウムイオン、CH3-COO-、Ph−COO、CH−SO、CF−SOなどが挙げられ、好ましくは塩化物イオン、過塩素酸イオン、CH−COO、パラトルエンスルホニウムイオン、CF−SOが挙げられる。特に有機アニオンは、樹脂硬化性化合物に含有させる場合に有用であり、さらには非金属塩であるため、絶縁性が重要視される分野でも有用である。
【0020】
化合物(I)としては、式(I−1)〜式(I−18)で表される化合物が挙げられる。表中のLは、右側の結合手が−NR−の窒素原子との結合手を表す。
【0021】

【0022】
【表1】

【0023】
【表2】

【0024】
【表3】

【0025】
【表4】

【0026】
【表5】

【0027】
【表6】

【0028】
【表7】

【0029】
【表8】

【0030】
【表9】

【0031】
【表10】

【0032】
【表11】

【0033】
【表12】

【0034】
【表13】

【0035】
【表14】

【0036】
【表15】

【0037】
【表16】

【0038】
【表17】

【0039】
【表18】

【0040】
化合物(I)は、RとR、RとR、RとR、RとR10、R11とR13、R12とR14、XとXがそれぞれ同じ基である化合物、すなわち式(I−0)で表される化合物であることが好ましく、さらにRとRとが同じ基である化合物であることがより好ましい。これらの化合物であると、化合物(I)を容易に製造することができる。

[式(I−0)中、L、R〜R、R11、R12及びXは、上記と同じ意味を表す。]
【0041】
化合物(I)は、溶媒中で、式(I−A)で表される化合物及び式(I−A’)で表される化合物

【0042】
[式(I−A)及び式(I−A’)中、R〜R14、X及びXは上記と同じ意味を表す。Y及びYは、ヒドロキシ基、−OR20又はハロゲン原子を表す。R20は、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基を表す。]
と、式(I−B)で表される化合物

[式(I−B)中、L、R及びRは上記と同じ意味を表す。]
とを、0〜250℃で反応させることにより製造できる。
【0043】
式(I−B)で表される化合物としては、エチレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、シクロヘキサンジアミン、1,12-ジアミノドデカン、4,4−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン)、イソホロンジアミン、1,4−ブタンジオールビス(3−アミノプロピル)エーテル、ジエチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテルなどが挙げられる。
式(I−B)で表される化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。式(I−B)で表される化合物の使用量は、式(I−A)で表される化合物及び式(I−A’)で表される化合物の合計量1モルに対して、0.5〜3モルが好ましい。
【0044】
及びYがヒドロキシ基である場合には、式(I−B)で表される化合物の塩酸塩を使用することが好ましい。
また、Y及びYがヒドロキシ基である場合には、公知の縮合剤を使用することが好ましい。縮合剤としては、(PhO)P、(PhO)PCl、PhPOCl、(CP(O)O、POCl、SOCl−EtN、PhP−CClなどが挙げられ、アルキルアミド類溶媒中ピリジンと組み合わせて使用することがより好ましい。縮合剤の使用量は、式(I−A)で表される化合物及び式(I−A’)で表される化合物の合計量1モルに対して、2〜10モルが好ましい。ピリジンの使用量は、式(I−A)で表される化合物及び式(I−A’)で表される化合物の合計量1モルに対して、20〜80モルが好ましい。
及びYが、−OR20である場合には、公知の塩基触媒を添加することが好ましい。塩基触媒としては、ナトリウムエトキシド、水素化ナトリウムなどが挙げられる。塩基触媒の使用量は、式(I−A)で表される化合物及び式(I−A’)で表される化合物の合計量1モルに対して、0.01〜2モルが好ましい。
【0045】
前記の反応は、溶媒中で行われる。溶媒としては、例えば、水;1,4−ジオキサンなどのエーテル類(特に環状エーテル類);クロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、ジクロロプロパン、塩化アミル、1,2−ジブロモエタンなどのハロゲン化炭化水素類;アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭素系芳香族類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジブチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアルキルアミド類などが好ましい。溶媒は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。溶媒の使用量は、式(I−A)で表される化合物及び式(I−A’)で表される化合物の合計量1質量部に対して、好ましくは1〜20質量部、より好ましくは2〜10質量部である。
前記の反応は、窒素雰囲気下、又はアルゴン雰囲気下で行われることが好ましい。塩化カルシウムなどで乾燥した空気下で行ってもよい。
反応温度は、好ましくは0〜250℃、より好ましくは10〜200℃である。反応時間は、好ましくは1〜25時間、より好ましくは3〜15時間である。
【0046】
式(I−A)で表される化合物、式(I−A’)で表される化合物、式(I−B)で表される化合物及び溶媒の添加順は特に限定されないが、式(I−A)で表される化合物、式(I−A’)で表される化合物及び溶媒からなる溶液に、式(I−B)で表される化合物を添加(滴下)することが好ましい。縮合剤を用いる場合には、式(I−A)で表される化合物、式(I−A’)で表される化合物、縮合剤及び溶媒からなる溶液に、式(I−B)で表される化合物を添加(滴下)することが好ましい。塩基触媒を用いる場合には、式(I−A)で表される化合物、式(I−A’)で表される化合物、塩基触媒及び溶媒からなる溶液に、式(I−B)で表される化合物を添加(滴下)することが好ましい。
【0047】
上記のようにして得られた反応混合物から目的化合物である化合物(I)を取得する方法は特に限定されず、公知の種々の手法(酸析又は塩析など)が採用できる。濾取した結晶は、通常、水などで洗浄され、次いで乾燥される。また必要に応じて、再結晶などの公知の手法によってさらに精製してもよい。
【0048】
本発明の化合物は、高い溶解性、低い移染性及び高い分光濃度を示すので、反射光又は透過光を利用して色表示する、繊維材料、液晶表示装置などに染料として用いることができる。また、本発明の化合物は、吸収スペクトルを測定したときに、500〜600nmの波長域に極大吸収をもつので、赤色又は紫色染料として用いることができる。
【0049】
本発明の染料は、本発明の化合物を主成分とする染料である。
本発明の染料は、化合物(I)単独でよいが、2種以上の化合物(I)を混合した染料であることが好ましい。中でも、Lのみが異なる2種以上の化合物(I)を混合した染料であることがより好ましい。これらの化合物を組み合わせることにより、溶媒への溶解性に優れる。好ましい化合物(I)の組合せとしては、例えば、式(I−1)で表される化合物と式(I−2)で表される化合物である。
2種以上の化合物(I)を混合した染料は、それぞれの化合物(I)を単独に製造してから混合して得てもよいし、製造する際に混合物として得てもよい。後者は、例えば、式(I−A)で表される化合物及び式(I−A’)と式(I−B)で表される化合物との反応において、2種以上の式(I−B)で表される化合物を用いることにより、混合物として得ることができる。
【0050】
本発明の着色組成物は、樹脂(以下「樹脂(B)」という場合がある)、光重合性化合物(以下「光重合性化合物(C)」という場合がある)、光重合開始剤(以下「光重合開始剤(D)」という場合がある)及び溶剤(以下「溶剤(E)」という場合がある)からなる群から選ばれる少なくとも1種と、本発明の染料を含む着色剤(以下「着色剤(A)」という場合がある)とを含む。
【0051】
着色剤(A)は、さらに本発明の染料とは異なる染料、顔料(A−2)を含んでいてもよい。
本発明の染料とは異なる染料としては、カラーインデックス(Colour Index)(The Society of Dyers and Colourists 出版)で、ソルベント(Solvent)、アシッド(Acid)、ベーシック(Basic)、リアクティブ(reactive)、ダイレクト(Direct)、ディスパース(Disperse)、またはバット(Vat)に分類されている化合物が挙げられる。より具体的には、以下のようなカラーインデックス(C.I.)番号の染料が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
C.I.ソルベントイエロー25,79,81,82、83,89;
C.I.アシッドイエロー7,23,25,42,65,76;
C.I.リアクティブイエロー2,76,116;
C.I.ダイレクトイエロー4,28,44,86,132;
C.I.ディスパースイエロー54,76;
C.I.ソルベントオレンジ41,54,56,99;
C.I.アシッドオレンジ56,74,95,108,149,162;
C.I.リアクティブオレンジ16;
C.I.ダイレクトオレンジ26;
C.I.ソルベントレッド24,49,90,91,118,119,122,124,125,127,130,132,160,218;
C.I.アシッドレッド73,91,92,97,138,151,211,274,289;
C.I.アシッドバイオレット102;
C.I.ソルベントブルー35,37,38,44,59,64、67,70;
C.I.アシッドブルー40,45,78,80,83,90,100,171,185;
C.I.ベーシックブルー65,140;
C.I.リアクティブブルー15,38;
C.I.ディスパースブルー143;
C.I.ダイレクトブルー86,87;
C.I.ソルベントグリーン1,5;
C.I.アシッドグリーン3,5,9,25,28;
C.I.ベーシックグリーン1;
C.I.バットグリーン1;
C.I.アシッドブラック58,60,107;
C.I.ソルベントブラック27など。
【0052】
顔料(A−2)としては、顔料分散レジストに通常用いられる有機顔料または無機顔料が挙げられる。無機顔料としては、金属酸化物や金属錯塩のような金属化合物が挙げられ、具体的には、鉄、コバルト、アルミニウム、カドミウム、鉛、銅、チタン、マグネシウム、クロム、亜鉛、アンチモンなどの金属の酸化物または複合金属酸化物が挙げられる。また有機顔料および無機顔料として具体的には、カラーインデックス(Colour Index)(The Society of Dyers and Colourists 出版)で、ピグメント(Pigment)に分類されている化合物が挙げられる。より具体的には、以下のようなカラーインデックス(C.I.)番号の顔料が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0053】
C.I.ピグメントイエロー20、24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、137、138、139、147、148、150、153、154、166、173および180;
C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65および71;
C.I.ピグメントレッド9、97、105、122、123、144、149、166、168、176、177、180、192、215、216、224、242、254、255および、264;
C.I.ピグメントバイオレット14、19、23、29、32、33、36、37および38;
C.I.ピグメントブルー15(15:3、15:4、15:6など)、21、28、60、64および76;
C.I.ピグメントグリーン7、10、15、25、36および47;
C.I.ピグメントブラウン28;
C.I.ピグメントブラック1および7など。
【0054】
着色剤(A)の含有量は、着色組成物中の固形分に対して、好ましくは5〜60質量%であり、より好ましくは8〜55質量%であり、さらに好ましくは10〜50質量%である。ここで、固形分とは、着色組成物中の、溶剤をのぞく成分の合計をいう。
着色剤(A)がさらに本発明の染料とは異なる染料、顔料(A−2)を含む場合、着色剤(A)中の本発明の染料の含有量は、3〜80質量%であり、好ましくは3〜70質量%であり、より好ましくは3〜50質量%である。
着色剤(A)中の顔料(A−2)の含有量は、20〜97質量%であり、好ましくは30〜97質量%であり、より好ましくは50〜97質量%である。
【0055】
樹脂(B)としては、特に限定されるものではなく、どのような樹脂を用いてもよい。例えば、樹脂(B)は、(メタ)アクリル酸から導かれる構成単位を含有する。ここで、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を表す。
【0056】
樹脂(B)としては、具体的には、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/スチレン共重合体、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/イソボルニルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/スチレン/ベンジルメタクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、メタクリル酸と、式(B−1−1)で表される化合物及び式(B−1−2)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種との共重合体などが好ましい。

【0057】
樹脂(B)のポリスチレン換算重量平均分子量は、好ましくは5,000〜35,000であり、より好ましくは6,000〜30,000であり、特に好ましくは7,000〜28,000である。
樹脂(B)の酸価は、好ましくは50〜150であり、より好ましくは60〜135、特に好ましくは70〜135である。
樹脂(B)の含有量は、着色組成物の固形分に対して、好ましくは7〜65質量%であり、より好ましくは13〜60質量%であり、特に好ましくは17〜55質量%である。
【0058】
光重合性化合物(C)は、光を照射されることによって光重合開始剤(D)から発生した活性ラジカル、酸などによって重合しうる化合物であれば、特に限定されるものではない。例えば、重合性の炭素−炭素不飽和結合を有する化合物などが挙げられる。
前記の光重合性化合物(C)としては、3以上の重合性基を有する光重合性化合物であることが好ましい。3以上の重合性基を有する光重合性化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレートなどが挙げられる。前記の光重合性化合物(C)は、単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光重合性化合物(C)の含有量は、着色組成物の固形分に対して、5〜65質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜60質量%である。
【0059】
前記の光重合開始剤(D)としては、活性ラジカル発生剤、酸発生剤などが挙げられる。活性ラジカル発生剤は、光を照射されることによって活性ラジカルを発生する化合物である。前記の活性ラジカル発生剤としては、アセトフェノン化合物、ベンゾイン化合物、ベンゾフェノン化合物、チオキサントン化合物、トリアジン化合物、オキシム化合物等が挙げられる。
前記のアセトフェノン化合物としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマーなどが挙げられ、好ましくは2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)−2−メチルプロパン−1−オンなどが挙げられる。
【0060】
前記のベンゾイン化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどが挙げられる。
前記のベンゾフェノン化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノンなどが挙げられる。
前記のチオキサントン化合物としては、例えば、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどが挙げられる。
【0061】
前記のトリアジン化合物としては、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
【0062】
前記のオキシム化合物としては、例えば、O−アシルオキシム系化合物が挙げられ、その具体例としては、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタン−1−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−{2−メチル−4−(3,3−ジメチル−2,4−ジオキサシクロペンタニルメチルオキシ)ベンゾイル}−9H−カルバゾール−3−イル]エタン−1−イミン等が挙げられる。
【0063】
また、活性ラジカル発生剤として、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアントラキノン、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、フェニルグリオキシル酸メチル、チタノセン化合物などを用いてもよい。
【0064】
酸発生剤は、光を照射されることによって酸を発生する化合物である。
酸発生剤としては、例えば、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムp−トルエンスルホナート、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムp−トルエンスルホナート、4−アセトキシフェニル・メチル・ベンジルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホナート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムp−トルエンスルホナート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのオニウム塩類や、ニトロベンジルトシレート類、ベンゾイントシレート類などを挙げることができる。
【0065】
また、前記の活性ラジカル発生剤として上記した化合物の中には、活性ラジカルと同時に酸を発生する化合物もあり、例えば、トリアジン系光重合開始剤は、酸発生剤としても使用される。
【0066】
光重合開始剤(D)の含有量は、樹脂(B)及び光重合性化合物(C)の合計量に対して、好ましくは0.1〜30質量%であり、より好ましくは1〜20質量%である。光重合開始剤の含有量が、前記の範囲にあると、高感度化して露光時間が短縮され生産性が向上する。
【0067】
溶剤(E)としては、例えば、エーテル類、芳香族炭化水素類、上記以外のケトン類、アルコール類、エステル類、アミド類などが挙げられる。
【0068】
前記のエーテル類としては、例えば、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、アニソール、フェネトール、メチルアニソールなどが挙げられる。
【0069】
前記の芳香族炭化水素類としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなどが挙げられる。
前記のケトン類としては、例えば、アセトン、2−ブタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、4−メチル−2−ペンタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどが挙げられる。
前記のアルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、グリセリンなどが挙げられる。
【0070】
前記のエステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
【0071】
前記のアミド類としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。
溶剤(E)としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが好ましい。
これらの溶剤は、単独でも2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0072】
着色組成物における溶剤(E)の含有量は、着色組成物に対して、好ましくは70〜95質量%であり、より好ましくは75〜90質量%である。
【0073】
本発明の着色組成物には、さらに、界面活性剤(G)が含まれていてもよい。界面活性剤(G)としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤及びフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤が挙げられる。
前記のシリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同SH29PA、同SH30PA、ポリエーテル変性シリコンオイルSH8400(商品名:東レ・ダウコーニング(株)製)、KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341(信越化学工業(株)製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452、TSF4460(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)などが挙げられる。
【0074】
前記のフッ素系界面活性剤としては、フルオロカーボン鎖を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、フロラード(商品名)FC430、同FC431(住友スリーエム(株)製)、メガファック(商品名)F142D、同F171、同F172、同F173、同F177、同F183、同R30(DIC(株)製)、エフトップ(商品名)EF301、同EF303、同EF351、同EF352(三菱マテリアル電子化成(株)製)、サーフロン(商品名)S381、同S382、同SC101、同SC105(旭硝子(株)製)、E5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製)などが挙げられる。
【0075】
前記のフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合及びフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、メガファック(登録商標)R08、同BL20、同F475、同F477、同F443(DIC(株)製)などがあげられる。
【0076】
界面活性剤(G)の含有量は、着色組成物に対して、好ましくは0.00001〜0.2質量%であり、より好ましくは0.001〜0.1質量%である。界面活性剤(G)の含有量が、前記の範囲にあると、平坦性が良好になる傾向があり好ましい。
これらの界面活性剤は、単独でも2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0077】
本発明の着色組成物を用いてカラーフィルタ又はそのパターンを形成する方法としては、例えば、本発明の着色組成物を、基板又は別の樹脂層(例えば、基板の上に先に形成された別の着色組成物層など)の上に塗布し、溶剤など揮発成分を除去/乾燥して着色層を形成し、フォトマスクを介して該着色層を露光して、現像する方法、フォトリソ法が不要なインクジェット機器を用いる方法などが挙げられる。
この場合の塗膜の膜厚は、特に限定されず、用いる材料、用途等によって適宜調整することができ、0.1〜30μmが好ましく、より好ましくは1〜20μm、さらに好ましくは1〜6μmである。
【0078】
着色組成物の塗布方法は、例えば、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、CAPコーティング法、ダイコーティング法などが挙げられる。また、ディップコーター、バーコーター、スピンコーター、スリット&スピンコーター、スリットコーター(ダイコーター、カーテンフローコーター、スピンレスコーターとも呼ばれることがある)などのコーターを用いて塗布してもよい。
【0079】
溶媒の除去や乾燥には、例えば、自然乾燥、通風乾燥、減圧乾燥などが挙げられる。具体的な乾燥温度は、10〜120℃が好ましく、25〜100℃がより好ましい。
乾燥時間は、10秒間〜60分間が好ましく、30秒間〜30分間がより好ましい。減圧乾燥を行う場合、50〜150Paの圧力下、20〜25℃の温度範囲で行うことが好ましい。
【0080】
乾燥後の塗膜は、目的のパターンを形成するためのフォトマスクを介して、露光する。この際のフォトマスク上のパターン形状は特に限定されず、目的とする用途に応じたパターン形状が用いられる。
露光に用いられる光源としては、250〜450nmの波長の光を発生する光源が好ましい。具体的には、水銀灯、発光ダイオード、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ等が挙げられ、特定波長域をカットするフィルタを用いてカットしたり、特定波長域を取り出すバンドパスフィルタを用いて選択的に取り出したりして露光してもよい。
露光面全体に均一に平行光線を照射したり、マスクと基材との正確な位置合わせを行うことができるため、マスクアライナ、ステッパ等の装置を使用することが好ましい。
【0081】
露光後、現像液に接触させて所定部分、例えば、未露光部を溶解させ、現像することにより、パターンを得ることができる。現像液としては、界面活性剤を含んでいてもよいアルカリ性化合物(水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等)の水溶液等が挙げられる。
現像方法は、パドル法、ディッピング法、スプレー法等のいずれでもよい。さらに現像時に基板を任意の角度に傾けてもよい。現像後は、水洗することが好ましい。
さらに必要に応じて、ポストベークを行ってもよい。ポストベークは、例えば、150〜230℃、10〜240分間の範囲が好ましい。
【0082】
本発明の着色組成物は、カラーフィルタ又は着色パターンを形成するために好適に利用することができる。本発明の着色組成物によれば、色濃度、明度、コントラスト、感度、解像度、耐熱性等に優れる着色パターン及びカラーフィルタを得ることが可能となる。また、これらのカラーフィルタ又は着色パターンは、光学フィルム、アレイ基板、カラーフィルタ基板等の構成部品の一部として利用することができる。さらに、これらの光学フィルム、アレイ基板及びカラーフィルタ基板からなる群から選ばれる少なくとも1種等は、液晶表示装置、有機EL装置等の表示装置;固体撮像素子等の着色画像に関連する機器に、公知の態様で、利用することができる。
【実施例】
【0083】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。なお実施例及び比較例中の「%」及び「部」は、特記されない限り、質量%及び質量部である。
【0084】
実施例1
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。還流管を備えた四つ口フラスコにC.I.ベイシックレッド1 5.0部にN−メチルピロリドン20.0部を加えた後、30分攪拌して反応溶液を調整した。室温下、反応溶液を攪拌しながら、1,12−ジアミノドデカン1.05部を滴下した。滴下終了後、反応容器を140度に保温しながら3時間攪拌した。さらに1,12−ジアミノドデカン0.53部を反応溶液に加えた後、反応容器を140度に保温しながら3時間攪拌した。さらに1,12-ジアミノドデカン0.53部を反応溶液に加えた後、反応容器を140℃に保温しながら3時間攪拌した。室温に冷却した反応溶液を10%塩酸水0.2リットルの中に注ぐと、赤色懸濁液が得られた。濾過して得た赤色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(I−1)で表される化合物を1.3部(収率23%)得た。

【0085】
化合物(I−2)の構造は質量分析によって決定した。質量分析装置はJMS−700(日本電子株式会社製)を使用した。
質量分析:イオン化モード=FD+:m/z=1065
【0086】
化合物(I−2)0.35gを乳酸エチルに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmをイオン交換水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、紫外可視近赤外分光光度計(V−650;日本分光(株)製)(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=529nmで吸光度1.6(任意単位)を示した。
【0087】
実施例2
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。還流管を備えた四つ口フラスコにC.I.ベイシックレッド1 5.0部にN−メチルピロリドン20.0部を加えた後、30分攪拌して反応溶液を調整した。室温下、反応溶液を攪拌しながら、1,4−ブタンジオールビス(3−アミノプロピル)エーテル1.07部を滴下した。滴下終了後、反応容器を140度に保温しながら3時間攪拌した。さらに1,4−ブタンジオールビス(3−アミノプロピル)エーテル0.54部を反応溶液に加えた後、反応容器を140度に保温しながら3時間攪拌した。さらに1,4−ブタンジオールビス(3−アミノプロピル)エーテル0.54部を反応溶液に加えた後、反応容器を140度に保温しながら3時間攪拌した。室温に冷却した反応溶液を10%塩酸水0.2リットルの中に注ぐと、赤色懸濁液が得られた。濾過して得た赤色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(I−3)で表される化合物を1.6部(収率29%)得た。

【0088】
化合物(I−3)の構造は質量分析によって決定した。質量分析装置はJMS−700(日本電子株式会社製)を使用した。
質量分析:イオン化モード=FD+:m/z=1068
【0089】
化合物(I−2)0.35gを乳酸エチルに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmをイオン交換水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、紫外可視近赤外分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=530nmで吸光度2.0(任意単位)を示した。
【0090】
樹脂合成例1
還流冷却器、滴下ロートおよび攪拌機を備えたフラスコ内に窒素を0.02L/分で流して窒素雰囲気とし、3−メトキシ−1−ブタノール200質量部および3−メトキシブチルアセテート100質量部を入れ、撹拌しながら70℃まで加熱した。次いで、メタクリル酸98質量部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシルアクリレート(式(B−1−1)で表される化合物および式(B−1−2)で表される化合物を、モル比で、50:50で混合。)394質量部を、3−メトキシ−1−ブタノール140質量部に溶解して溶液を調製し、該溶解液を、滴下ポンプを用いて4時間かけて、70℃に保温したフラスコ内に滴下した。一方、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)27質量部を3−メトキシブチルアセテート240質量部に溶解した溶液を、別の滴下ポンプを用いて4時間かけてフラスコ内に滴下した。重合開始剤の溶液の滴下が終了した後、4時間、70℃に保持し、その後室温まで冷却して、固形分44.3質量%の共重合体(樹脂B1)の溶液を得た。得られた樹脂B1の重量平均分子量Mwは7500、分子量分布は1.7、酸価は111mg−KOH/gであった。

【0091】
以下の実施例で用いる成分は、以下のように省略して記載することがある。
(I−2)着色剤:実施例1で合成したアゾ化合物
(I−3)着色剤:実施例2で合成したアゾ化合物
(II−1)着色剤:ベイシックレッド1
(B−1)樹脂:樹脂B1溶液
(B−2)樹脂:メタクリル酸/ベンジルメタクリレート(モル比:30/70)共重合体(田岡化学工業(株)製、平均分子量10700、酸価70mgKOH/g)33.8%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液
(C−1)重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA;日本化薬(株)製)
(D−1)光重合開始剤:N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュアOXE01;BASFジャパン社製)
(G−1)界面活性剤:ポリエーテル変性シリコーン(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製)
(E−1)溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテル
(E−2)溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(E−3)溶剤:N,N−ジメチルホルムアミド
【0092】
実施例3
〔着色組成物の調製〕
(I−2) 0.30質量部
(B−1) 1.67質量部
(C−1) 0.74質量部
(D−1) 0.22質量部
(G−1) 0.001質量部
(E−1) 6.23質量部
(E−2) 0.84質量部
を混合して着色組成物を得た。
【0093】
〔樹脂組成物の調製〕
(B−2) 40.2質量部
(C−1) 5.8質量部
(D−1) 0.58質量部
(G−1) 0.01質量部
(E−1) 46.6質量部
(E−2) 6.8質量部
を混合して樹脂組成物を得た。
【0094】
〔着色塗布膜の形成〕
ガラス(#1737;コーニング)上に、上記で得た着色組成物をスピンコート法で塗布し、100℃3分間で揮発成分を揮発させた。冷却後、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、150mJ/cmの露光量(365nm基準)で光照射して、着色組成物の塗布膜(膜厚2.2μm)を形成した。
【0095】
〔樹脂塗布膜の形成〕
ガラス(#1737;コーニング)上に、上記で得た樹脂組成物をスピンコート法で塗布し、100℃3分間で揮発成分を揮発させた。冷却後、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、150mJ/cmの露光量(365nm基準)で光照射した。オーブン中で220℃2時間加熱して樹脂組成物の塗布膜(膜厚2.2μm)を形成した。
【0096】
〔移染性評価〕
着色組成物の塗布膜及び樹脂組成物の塗布膜を、70μmの間隔を空けた状態で対向させ、230℃で120分加熱し、樹脂組成物の塗布膜の加熱前後の色差(ΔEab*)を測色機(OSP−SP−200;OLYMPUS社製)を用いて測定した。得られた塗布膜について以上の移染性評価を実施した結果、樹脂組成物の色差(ΔEab*)は2.2であった。
【0097】
実施例4
〔移染性評価〕
(I−2)着色剤:実施例1で合成したアゾ化合物を(I−3)着色剤:実施例2で合成したアゾ化合物に変更する以外は、実施例3と同様にして着色組成物の塗布膜及び樹脂組成物の塗布膜を作成し、移染性評価を実施した結果、樹脂組成物の色差(ΔEab*)は1.8であった。
【0098】
比較例2
〔着色組成物の調製〕
(II−1) 0.30質量部
(B−1) 1.67質量部
(C−1) 0.74質量部
(D−1) 0.22質量部
(G−1) 0.001質量部
(E−2) 0.84質量部
(E−3) 6.23質量部
を混合して着色組成物を得た。
【0099】
〔塗布膜の形成および評価〕
実施例4と同様にして着色組成物の塗布膜及び樹脂組成物の塗布膜を作成し、移染性評価を実施した結果、樹脂組成物の色差(ΔEab*)は57.2であった。
【0100】
上記の結果から、実施例の化合物は、比較例の化合物に比べて、移染性を非常に低くすることできることが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明の化合物は、移染性が低い。そのため、本発明の化合物を主成分とする染料を含む着色組成物によれば、表示特性に優れた表示装置用のカラーフィルタを作製することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)で表される化合物。

[式(I)中、Lは、炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−CO−又は−O−で置き換わっていてもよい。
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜16の1価の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数2〜18のアシル基を表す。
〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜8の1価の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−で置き換わっていてもよい。
11〜R14は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
1−及びX2−は、無機アニオン又は有機アニオンを表す。]
【請求項2】
Lが、炭素数5〜15のアルカンジイル基であり、該アルカンジイル基に含まれる−CH−は−O−で置き換わっていてもよい請求項1記載の化合物。
【請求項3】
請求項1又は2記載の化合物を主成分とする染料。
【請求項4】
樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤及び溶剤からなる群から選ばれる少なくとも1種と、請求項3記載の染料を含む着色剤とを含む着色組成物。
【請求項5】
請求項4記載の着色組成物を用いて形成されるカラーフィルタ。
【請求項6】
請求項5記載のカラーフィルタを含む表示装置。

【公開番号】特開2012−7121(P2012−7121A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−146036(P2010−146036)
【出願日】平成22年6月28日(2010.6.28)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】