説明

医用支援装置、及び医用支援システム

【課題】
在宅診療の際に医師が携行する医用情報の適切な管理及び出力を行うことが可能な医用支援装置、及び医用支援システムを提供する。
【解決手段】
医用情報を管理するための医用支援装置において、医用情報を取得する医用情報取得手段と、前記医用情報取得手段が取得した医用情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段が記憶した少なくともテキストデータを含む医用情報を画像データに変換する変換手段と、前記変換手段が変換した医用情報を出力する医用情報出力手段とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、在宅診療の際に携行する医用情報の適切な管理及び出力を行うことが可能な医用支援装置、及び医用支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の高齢化に伴って、自宅にいながら定期的な医療行為を必要とする、所謂在宅患者の数が増加している。定期的な医療施設への通院は、在宅患者にとって身体的な負担を強いることとなる。医療施設の数が少なく在宅患者の自宅と医療施設との距離が離れた地方においては、通院に係る身体的な負担は特に深刻である。
【0003】
こうした在宅患者が通院を行うことなく治療を受けられるようにするため、医師が個々の在宅患者宅へ出向き診療を行う、所謂在宅診療が広く行われている。医療施設内で管理されるカルテなどの医用情報を用いて診療を行うために、治療時に医師が携帯電話機を携行して、携帯電話機に医用情報を転送する発明が公開されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−15820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
先述した在宅診療においては、医師は患者に関する医用情報を患者や看護ヘルパーらに参照させ、また医用情報を参照しながら患者への治療の説明などを行う。ところが、医用情報には専門的な医療用語や画像データが含まれるために、医師の口頭での説明だけでは十分な説明を行うことは難しい。更に、医用情報は医用画像撮影機器や分析装置といった様々な装置から、様々なデータ形式で出力される。様々なデータ形式の医用情報を表示させるためには、各データ形式のデータ出力に対応した複数の電子機器を医師が携行するか、あるいは複数のデータ形式のデータを出力可能な複雑で大型な電子機器を携行する必要がある。そのため、小型の電子機器を用いて医用情報を大きな画面に表示し、あるいは印刷して患者や看護ヘルパーらに渡して、医用情報のデータ形式に関らず患者や看護ヘルパーらが容易に医用情報を閲覧できるようにしたいという要望がある。
【0006】
このように医用情報を容易に閲覧させたいという要望がある一方で、医療施設内で管理される医用情報には、患者の氏名や住所、病歴や身体画像などの個人情報が多く含まれている。そのため、医師は医用情報が不用意に第3者の手に渡らぬよう留意しなければならない。医用情報が不用意に第3者の手に渡る事態を防ぐため、医用支援装置に転送して携行可能な医用情報、治療の間に患者や看護ヘルパーらに表示してよい医用情報、患者や看護ヘルパーらに渡して良い医用情報を分類してそれぞれ管理したいという要望がある。
【0007】
そこで本発明においては、在宅診療の際に携行する医用情報の適切な管理及び出力を行うことが可能な医用支援装置、及び医用支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明における医用支援装置は、医用情報を管理するための医用支援装置において、医用情報を取得する医用情報取得手段と、前記医用情報取得手段が取得した医用情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段が記憶した少なくともテキストデータを含む医用情報を画像データに変換する変換手段と、前記変換手段が変換した医用情報を出力する医用情報出力手段とを有することを特徴とする。
【0009】
また、上記課題を解決するため、本発明における医用支援装置は、医用情報を管理するための医用支援装置において、医用情報を取得する医用情報取得手段と、前記医用情報取得手段が取得した医用情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段が記憶した医用情報を、デジタルカメラにより出力可能なデータ形式に変換する変換手段と、前記変換手段が変換した医用情報を出力する医用情報出力手段とを有することを特徴とする。
【0010】
また、上記課題を解決するため、本発明における医用支援システムは、医用情報を管理するための医用支援システムにおいて、医用情報を取得する医用情報取得手段と、前記医用情報取得手段が取得した医用情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段が記憶した医用情報を画像データに変換する変換手段と、を備えた医用支援装置と、前記変換手段が変換した医用情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された医用情報を投影表示する投影手段と、を備えた携行可能な投影装置と、から構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、在宅診察または治療の際に携行する医用情報の適切な管理及び出力を行うことが可能な医用支援装置、及び医用支援システムが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る医用支援システムのネットワーク構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施形態に係る診断用端末データベースの構成を示す図。
【図3】本発明の実施形態に係る転送情報を付与する際の画面表示例を示す図。
【図4】本発明の実施形態に係る医用情報を投影する際の様子を示す図。
【図5】本発明の実施形態に係る印刷可否情報を付与する際の画面表示例を示す図。
【図6】本発明の実施形態に係る医用情報を印刷する際の様子を示す図。
【図7】本発明の実施形態に係る医用情報を転送する患者名を選択する際の画面表示例を示す図。
【図8】本発明の実施形態に係る記憶部の構成を示す図。
【図9】本発明の実施形態に係る医用情報転送処理の流れを示すフローチャート。
【図10】本発明の実施形態に係る医用画像を撮影する際の様子を示す図。
【図11】本発明の実施形態に係る医用情報を撮影した際の記憶部の構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0014】
(医用支援システムのネットワーク構成)
図1は、本発明に係る医用支援システムのネットワーク構成を示すブロック図である。本発明における医用支援システムは、後述する各医用支援装置を有線通信回線や無線通信回線を通じ通信可能なように接続して構成されるネットワークである。医用支援システムは図1中に医用支援装置として示される、情報表示装置1、PACS(画像保存通信システム:Picture Archiving and Communication System)サーバ2、RIS(放射線科情報システム:Radiology Information System)/HIS(病院情報システム:Hospital Information System)サーバ3、撮影装置41、検査装置42、診療情報・患者情報入力端末43、印刷部5、及び診断用端末管理サーバ6から構成される。なお、本発明における各医用支援装置の内部構成及び医用支援システムの構成はこれに限られるものではなく、各装置がシステム中に複数存在していても構わないし、あるいは各装置の役割を他の装置が担う構成を取っても構わない。
【0015】
情報表示装置1は例えば医師が在宅診療を行う際に、患者宅へ医用情報を持ち出すために用いる携行可能な電子装置である。情報表示装置1は、後述する診断用端末管理サーバサーバ6から医用情報を取得し、取得した医用情報を記憶部13に記憶させる。記憶部13に記憶された医用情報は、在宅診療を行う際に表示部14、画像投影部15あるいは情報表示装置1に接続された印刷部5から出力される。
【0016】
情報表示装置1は、システム制御部11、操作部12、記憶部13、表示部14、画像投影部15、及び撮影部16から構成される。
【0017】
システム制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などから構成される。システム制御部11は後述する操作部12から入力された指示信号に従って、ROMやRAMにロードされた各種のアプリケーションプログラムに従って処理を実行する。システム制御部11は、各部から供給される信号を処理し、また種々の制御信号を生成して各部に供給することで、情報表示装置1を統括的に制御する。
【0018】
操作部12は、例えばタッチパネルディスプレイや機械的なボタンなどから構成され、情報表示装置1の使用者が操作部12に対して行った入力を受け付ける。操作部12は、使用者が行った入力に応じて指示信号をシステム制御部11へと出力し、あるいは使用者が行った入力に応じて診療情報及び患者情報を後述する記憶部13へと出力する。
【0019】
記憶部13は、電気的に書き換えや消去が可能なHDD(Hard Disk Drive)や不揮発性メモリであるフラッシュメモリなどの記憶媒体で構成され、後述する診断用端末管理サーバ6から出力された医用画像や、診療情報及び患者情報を記憶する。また、撮影部16が撮影した医用画像を記憶する。なお、これ以降医用画像、診療情報及び患者情報を総称して、医用情報と記載する。なお、図1において記憶部13は情報表示装置1中に組み込まれるように記載したが、記憶部13はメモリーカードなどの可搬可能な記録メディアによって構成しても構わない。記憶部13を記録メディアによって構成した場合、後述する診断用端末データベース62に記憶するデータを記憶部13へ転送する処理を行うために、記憶部13を一時的に情報表示装置1から取り外して診断用端末管理サーバ6と接続する構成を取っても構わない。
【0020】
表示部14は、文字や画像を表示するディスプレイである。表示部14は、例えば液晶や有機EL(Electro Luminescense)を用いて構成される。表示部14は、システム制御部11が出力した表示指示信号に従って、後述するデータ選択画面や警告画面を表示する。
【0021】
画像投影部15は、光学系を用いて文字や画像を拡大投影するプロジェクタである。画像投影部15は、例えば光源から放射された光に液晶パネルを透過させて文字や画像を投影させる液晶方式のプロジェクタや、光学系を用いてCRTが放射する文字や画像を拡大投影するCRT方式のプロジェクタなど、様々な方式を用いて構成することができる。画像投影部15は、システム制御部11が出力した表示指示信号に従って、医用情報を投影表示する。
【0022】
撮影部16は、撮像素子を用いて撮影した画像を出力するカメラである。本発明において撮影部16は、在宅診療において患者の患部などを撮影した医用画像を撮影するために用いられる。撮影部16は、例えば光を検出して電気信号を出力するCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサなどを用いて構成することができる。撮影部16は、システム制御部11が出力した撮影指示信号に従って医用画像を撮影し、撮影した医用画像を記憶部13へと出力する。
【0023】
印刷部5は、文字や画像を紙などに印刷するプリンタである。印刷部5は、例えばインクジェット方式や感熱方式などの様々な方式を用いたプリンタによって構成することができる。印刷部5は、システム制御部11が出力した印刷指示信号に従って、記憶部13から読み出した医用情報を印刷する。
【0024】
PACSサーバ2は、後述する撮影装置41が撮影した医用画像を記憶及び管理するデータベースサーバである。PACSサーバ2は、システム制御部21及び医用画像データベース22から構成される。
【0025】
システム制御部21は、システム制御部11と同様にCPUやROM、RAMなどから構成され、ROMやRAMにロードされた各種のアプリケーションプログラムに従って処理を実行する。システム制御部21は、後述する撮影装置41から出力された医用画像を医用画像データベース22に記憶させ、あるいは医用画像データベース22内の医用画像を読み出して診断用端末管理サーバ6へと出力する。
【0026】
医用画像データベース22は、記憶部13と同様にHDDやフラッシュメモリなどの記憶媒体から構成され、撮影装置41から出力された医用画像を記憶する。撮影装置41であるX線画像診断装置や超音波画像診断装置を用いて撮影した患者の体内画像が医用画像として医用画像データベース22に記憶される。
【0027】
RIS/HISサーバ3は、後述する検査装置42及び診療情報・患者情報入力端末43から出力された診療情報や患者情報を記憶及び管理するデータベースサーバである。RIS/HISサーバ3は、システム制御部31及び診療情報データベース32、患者情報データベース33から構成される。
【0028】
システム制御部31は、システム制御部11と同様にCPUやROM、RAMから構成され、ROMやRAMにロードされた各種のアプリケーションプログラムに従って処理を実行する。システム制御部31は、検査装置42及び診療情報・患者情報入力端末43から出力された診療情報を診療情報データベース32に記憶させ、診療情報・患者情報入力端末43から出力された患者情報を患者情報データベース33に記憶させる。あるいは、診療情報データベース32及び患者情報データベース33に記憶された診療情報や患者情報を読み出して診断用端末管理サーバ6へと出力する。
【0029】
診療情報データベース32は、記憶部13と同様にHDDやフラッシュメモリなどの記憶媒体から構成され、検査装置42及び診療情報・患者情報入力端末43から出力された診療情報を記憶する。検査装置42である自動分析装置などを用いて検査した患者サンプルの分析結果や、診療情報・患者情報入力端末43を用いて入力した患者の治療履歴や、投薬履歴、あるいは今後の治療計画などが診療情報として診療情報データベース32に記憶される。なお、この診療情報は文字情報に限られず、患者の患部に関する画像情報や、図表の情報などが混在していても構わない。
【0030】
患者情報データベース33は、記憶部13と同様にHDDやフラッシュメモリなどの記憶媒体から構成され、診療情報・患者情報入力端末43から出力された患者情報を記憶する。患者情報には、診療情報・患者情報入力端末43を用いて入力した所謂電子カルテが記憶される。電子カルテには、患者の氏名、連絡先、既往歴、検査や治療を行った日にち、患者の病状や症状、医師の患者に対する所見、治療薬の処方箋、病状の経過など、患者の個人情報が患者情報として患者情報データベース33に記憶される。なお、この患者情報は文字情報に限られず、患者の患部に関する画像情報や、図表の情報などが混在していても構わない。
【0031】
撮影装置41は、X線画像診断装置や超音波画像診断装置などの、医用画像を撮影するための装置である。撮影装置41は患者の患部などを撮影し、これを医用画像としてPACSサーバ2へと出力する。なお、撮影装置41を構成するのはここに例示した装置に限られず、CT(Computed Tomography)スキャン装置やMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、あるいは写真機などの様々な装置を用いてこれを構成しても構わない。
【0032】
検査装置42は、自動分析装置などの、患者から採取したサンプルを分析検査するための装置である。検査装置42は患者の血液や尿などのサンプルを採取し、サンプルに含まれる成分を分析することで患者の検査を行う。検査装置42はこの検査結果を診療情報としてRIS/HISサーバ3へと出力する。
【0033】
診療情報・患者情報入力端末43は、情報を入出力するための電子端末である。診療情報・患者情報入力端末43の使用者は患者に対して行った治療の履歴や治療結果などを診療情報として入力し、あるいは患者の個人情報、投薬履歴や処方箋などの投薬情報などを患者情報として入力する。診療情報・患者情報入力端末43は入力された診療情報及び患者情報をRIS/HISサーバ3へと出力する。
【0034】
診断用端末管理サーバ6は、PACSサーバ2及びRIS/HISサーバ3が管理する医用情報を情報表示装置1へ転送するためのデータベースサーバである。診断用端末管理サーバ6は、システム制御部61、診断用端末データベース62、及び操作部63から構成される。診断用端末管理サーバ6は、PACSサーバ2やRIS/HISサーバ3から取得した医用情報を診断用端末データベース62に記憶させ、また診断用端末データベース62に記憶された医用情報を分類し、また診断用端末データベース62に記憶された医用情報を情報表示装置1へ出力するなどの、医用情報の管理を行う。
【0035】
システム制御部61は、システム制御部11と同様にCPUやROM、RAMなどから構成され、ROMやRAMにロードされた各種のアプリケーションプログラムに従って処理を実行する。システム制御部61は、医用画像データベース22、診療情報データベース32、及び患者情報データベース33に記憶された医用情報を取得して診断用端末データベース62に記憶させ、あるいは診断用端末データベース62に記憶された医用情報を読み出して記憶部13へと出力する。
【0036】
また、システム制御部61は、後述する操作部63から出力された指示信号に従って、診断用端末データベース62に記憶された医用情報に対して転送情報及び印刷可否情報を付加する。診断用端末管理サーバ6が行う医用情報の記憶部13への出力は、この持出許可信号の有無に基づいて制御される。この持出許可信号の有無に応じた医用情報の出力処理については、後に詳しく述べる。
【0037】
診断用端末データベース62は、記憶部13と同様にHDDやフラッシュメモリなどの記憶媒体から構成され、医用画像データベース22、診療情報データベース32、及び患者情報データベース33から取得した医用情報を記憶する。
【0038】
操作部63は、例えば機械的なキーボード、マウスやタッチパネルディスプレイなどから構成され、診断用端末管理サーバ6の使用者が操作部63に対して行った入力を受け付ける。操作部63は、使用者が行った入力に応じて指示信号をシステム制御部61へと出力する。
【0039】
(データベースの構成)
図2は、診断用端末データベース62、医用画像データベース22、診療情報データベース32、及び患者情報データベース33に記憶されるデータを示す概念図である。以下、図2を参照しながら、各データベースに格納された医用情報が診断用端末データベース62へ転送される動作について述べる。
【0040】
各医用情報には、例えば「医用画像a_20091211_10日目_★可」などのデータ名が付与される。
【0041】
データ名には、患者名や医用情報の作成日時を示す識別情報が付与される。具体的には、データ名中の「a」「20091211」「10日目」は識別情報を示す。「a」は患者名を表し、「20091211」はデータが作成された日時を表し、「10日目」は患者を初めて診療した日から何日目にデータが作成されたかを表す。
【0042】
識別情報は、診断用端末管理サーバ6が取得した医用情報を診断用端末データベース62に記憶する際にシステム制御部61が付与する。なお、識別情報の付与は、PACSサーバ2のシステム制御部21、RIS/HISサーバ3のシステム制御部31、撮影装置41、検査装置42、診療情報・患者情報入力端末43、あるいは診断用端末管理サーバ6のシステム制御部61が行うものであっても構わない。
【0043】
また、データ名には、医用情報の情報表示装置1への転送の可否を示す転送情報、あるいは印刷部5での医用情報の印刷の可否を表す印刷可否情報が付与される。具体的には、データ名中の「★」は転送情報を示す。「★」が付与された医用情報は、後述するシステム制御部61による医用情報転送処理によって、情報表示装置1への転送が行われる。また、データ名中の「可」は印刷可否情報を示す。情報表示装置1の使用者が医用情報を選択して印刷部5で医用情報の印刷を行う際に、使用者は「可」の付されたものを目印にして医用情報を選択する。これにより、不用意に印刷許可のされていない医用情報を印刷してしまう事態を防ぐ。なお、「★」及び「可」の他の文字を用いて転送情報及び印刷可否情報を表すものであっても構わない。
【0044】
転送情報及び印刷可否情報は、診断用端末管理サーバ6の操作部63に入力された操作に従って、システム制御部61が付与する。
【0045】
なお、識別情報が表す情報はここに列挙したものに限られず、患者名の患者の識別番号をデータ名に付記しても構わないし、医用画像の撮影や治療を行った医師の名前をデータ名に付記しても構わないし、撮影を行った撮影装置41や診療情報・患者情報を出力した検査装置42、診療・患者情報入力端末43を特定するための情報をデータ名に付記しても構わない。また、これらの識別情報、転送情報及び印刷可否情報は、データ名に付記する代わりに、ヘッダ情報としてデータ中に含めても構わない。あるいは、識別情報、転送情報及び印刷可否情報を記憶するデータベースを別に設け、医用情報と関連付けて識別情報を記憶しても構わない。
【0046】
システム制御部61は、医用画像データベース22、診療情報データベース32及び患者情報データベース33に記憶された医用情報を診断用端末データベース62へ出力させる。この診断用端末データベース62への出力は、医用画像データベース22、診療情報データベース32及び患者情報データベース33に医用情報が記憶されるたびに行っても構わないし、あるいは定期的に行っても構わないし、操作部63が出力指示を入力したことに応じて行っても構わない。
【0047】
診断用端末データベース62に医用情報が出力されると、診断用端末データベース62は出力された医用情報を患者別にフォルダへと振り分ける。図2に示す例では、患者a、患者b及び患者cに関する医用情報は、それぞれフォルダa131、フォルダb132及びフォルダc133へと格納される。
【0048】
なお、本実施例においては医用情報を患者情報に基づいてフォルダへ振り分ける例を示したが、フォルダへの振り分けは他の情報を用いて行っても構わない。具体的には、在宅患者の訪問先を示す訪問先情報を医用情報に付加し、この訪問先情報に基づいてフォルダへの振り分けを行っても構わない。あるいは、医用情報を生成した医師や、診断を行った医師の識別情報を医用情報に付加し、この医師の識別情報に基づいてフォルダへの振り分けを行っても構わない。
【0049】
(転送情報の付与)
システム制御部61は、使用者が操作部63に対して行った操作に基づいて、診断用端末データベース62に記憶された医用情報に転送情報及び印刷可否情報を付与する。
【0050】
図3は、操作部63を用いて転送情報を医用情報に付与する際に、図示せぬ表示部に表示される画面表示例である。表示部には、診断用端末データベース62に記憶された医用情報が、患者名ごとに分類されたリストが表示される。なお、図3においては患者名ごとに分類したリストを表示する例を示したが、リストの分類はこれに限られない。例えば在宅患者の訪問先を識別する情報を医用情報に付記しておき、訪問先ごとに医用情報を分類して表示しても構わない。あるいは医用情報を生成した医師や診断を行った医師を識別する情報を医用情報に付記しておき、医師ごとに医用情報を分類して表示しても構わない。あるいは撮影日の情報に応じてリストを並べ替え、あるいは撮影日の情報に基づいて医用情報を絞り込んで表示しても構わない。あるいはこれらの分類や絞込みを組み合わせてリストを表示しても構わない。
【0051】
例えば使用者がリスト中に表示されるカーソルを操作して、「医用画像a_20091211_10日目」というデータ名の医用情報を選択すると、システム制御部61はこの医用情報に転送情報を付与する。本実施例においては、転送情報の付与は医用情報のデータ名に「★」を付記することで行う。よって、選択された医用情報のデータ名は、図3に示すように「★」が付記されて「医用画像a_20091211_10日目_★」のように変化する。
【0052】
システム制御部61は、転送情報の付与された医用情報を、後述する転送処理によって情報表示装置1の記憶部13へと転送する。情報表示装置1を使用する医師は、在宅診療などを行う際にこの情報表示装置1を患者宅へと持ち出す。医師は患者宅において治療や患者への治療行為の説明を行う際には、画像投影部15を用いて持ち出した医用情報を投影する。図4に画像投影部15を用いて医用情報を投影する様子を示す。画像投影部15はスクリーンや、あるいは患者宅の壁などに医用情報を投影する。
【0053】
医用情報には画像情報や専門的な医学用語などが含まれる。そのため、医用情報を用いて患者が治療行為などの説明を行う際には、医師が口頭のみで医用情報についての説明を行うことは難しい。また、情報表示装置1に設けられる表示部14は、情報表示装置1を携行可能に構成するため表示領域が小さくなるよう設けられる。そのため、小さな表示部14を用いて種々の医用情報を患者が視認することは難しい。画像投影部15が医用情報を拡大して投影することにより、患者が視認しやすい位置で、且つ視認しやすい大きさで医用情報を表示させることができ、治療を受ける患者にとって視認しやすい形で医用情報を表示することができる。
【0054】
(印刷可否情報の付与)
図5は、操作部63を用いて印刷可否情報を医用情報に付与する際に、図示せぬ表示部に表示される画面表示例である。例えば使用者がカーソルを操作して「投薬情報a_20091211_10日目_★」というデータ名の医用情報を選択すると、システム制御部61はこの医用情報に印刷可否情報を付与する。本実施例においては、印刷可否情報の付与は医用情報のデータ名に「可」を付記することで行う。よって、選択された医用情報のデータ名は、図5に示すように「可」が付記されて「投薬情報a_20091211_10日目_★可」のように変化する。
【0055】
転送情報の付与された医用情報は後述する転送処理によって情報表示装置1の記憶部13へと転送される。情報表示装置1を患者宅へ持ち出した医師は、患者宅において治療や患者への治療行為の説明を行う際に、必要な医用情報を印刷してこれを患者へ渡す。図7に印刷部5を用いて医用情報を印刷する様子を示す。印刷部5は記憶部13から出力された医用情報を紙51へ印刷し、これを患者へと渡す。
【0056】
医用情報には、例えば患者に処方する薬品の情報や患者に対する今後の治療計画などの情報が含まれており、こうした情報は患者が確実に把握するため印刷して手渡すことが望ましい。一方医用情報には、例えば患者の既往歴などの個人情報も含まれている。そのため個人情報の守秘義務を負う医師は、患者へ渡しても個人情報の守秘義務に関らない医用情報のみを渡すよう留意する必要がある。診断用端末管理サーバ6を用いて、患者へ渡しても構わない医用情報に予め印刷可否情報を付記し、医師が医用情報の印刷を行う際に「可」が付記された医用情報のみを選択するようにする。これにより、医師は患者へ渡しても構わない医用情報がどれであるかを把握して印刷を行うことができる。
【0057】
なお、本実施例においては例として、医用情報を印刷した紙51によって渡す例を示した。しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば医用情報をメモリーカードなどの記憶媒体を用いて患者へ渡すものであっても構わないし、有線・無線通信回線を用いて患者宅の情報端末へ送信するものであっても構わない。これらの方法によって患者へ医用情報を渡す際には、医師は印刷可否情報を視認することで、どの情報が患者へ渡しても構わない情報であるかを判別する。
【0058】
(医用情報の転送処理)
先述した診断用端末データベース62には、PACSサーバ2、RIS/HISサーバ3に蓄えられる医用情報がそれぞれ転送され、多数の患者の医用情報が蓄えられることとなる。しかし、情報表示装置1を携行する医師が一度の外出で治療を行う患者の数は数人であり、全ての患者に関する医用情報を持ち出す必要はない。また情報表示装置1の記憶部13が医用情報を記憶できる記憶容量は限られているため、患者の数が多い場合には全ての患者に関する医用情報を持ち出せない可能性がある。そこで本発明においては、システム制御部61が指定された患者に関連する医用情報を抽出して記憶部13への転送を行う。
【0059】
図7に操作部63を用いて情報を転送する患者名を選択する際に、図示せぬ表示部に表示される画面表示例を示す。例えば使用者がカーソルを操作して「患者b」という項目を選択すると、「患者b」に関する医用情報を記憶部13へ転送する旨を示すチェックマークが「患者b」の項目付近に表示される。
【0060】
また、システム制御部61が転送情報の付加された医用情報のある患者に対しては「持出データ:あり」と表示し、転送情報の付加された医用情報がない患者に対しては「持出データ:なし」と表示することで、治療を行う患者について持出可能な医用情報があるか否かを判別することができる。
【0061】
操作部63を用いて情報を転送する患者名が選択されると、システム制御部61は選択された患者名が一致する医用情報を診断用端末データベース62から読み出して、記憶部13へと出力する。図8に記憶部13へ転送される医用情報を示した例を示す。医用情報の転送を行う患者が「患者a」と「患者b」であった場合、システム制御部61は「患者a」と「患者b」に関する医用情報のうち、転送情報の付加された医用情報を抽出して、記憶部13への出力を行う。この動作により、記憶部13には、図8に示すように「患者a」「患者b」に関する医用情報のうち、「★」の付加された医用情報のみが転送されることとなる。
【0062】
なお、本実施例では例として操作部63を用いて情報を転送する患者名を選択する例を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば情報表示装置1の操作部12を用いて患者名の選択を行っても構わない。
【0063】
ところで、撮影装置41や検査装置42はその医用情報の撮影・取得方法や目的が装置によって大きく異なるために、撮影装置41や検査装置42が出力する医用情報のデータ形式も、装置によって様々に異なる。そのため、情報表示装置1に設けられる表示部14及び画像投影部15が表示できるデータ形式や、印刷部5が印刷することができる医用情報のデータ形式は、撮影装置41や検査装置42から出力される医用情報のデータ形式と異なる事態が考えられる。具体的には、撮影装置41で撮影される医用画像の解像度が高く、データサイズの大きなデータ形式である場合には、携行可能に設けられた表示部14や画像投影部15では医用画像を表示しきれない場合がある。また、情報表示装置1がデジタルカメラなどの電子装置である場合には、情報表示装置1が記憶部13に記憶される医用情報を認識できるように、医用情報をDCF(Design Rule Forcamera File System)規格等に準拠した画像データに変換する必要がある。DCF規格は、画像データのデータ名、データを分類するフォルダ構成及び画像データのデータ形式を規定している。本発明においては、記憶部13へ転送する医用情報のデータ形式が情報表示装置1で出力可能なデータ形式と異なる場合には、システム制御部61は医用情報のデータ形式を情報表示装置1で出力可能なデータ形式へと変換する。
【0064】
データ形式の変換は、例えば医用画像のデータ形式をJPEG(Joint Photographic Expert Group)形式やPNG(Portable Network Graphics)形式へ変換し、医用画像の解像度や画像サイズ、色数を下げ、あるいは医用画像のデータ圧縮率を上げることにより行われる。あるいは、表形式や図表を伴うテキストデータの医用情報を画像のデータ形式へ変換し、テキストデータを画像化することによって行われる。なお、医用情報をDCF規格に準拠した画像データに変換する場合には、画像データのデータ形式をJPEG形式に変換し、規格に準拠したファイル名を付与する。
【0065】
なお、このデータ形式の変換は、システム制御部61が医用情報を記憶部13へ転送する際に行うものであっても構わないし、医用画像データベース22、診療情報データベース32及び患者情報データベース33から診断用端末データベース62へ医用情報を転送する際に行うものであっても構わない。
【0066】
また、図2において診断用端末データベース62に格納される医用情報は、患者ごとにフォルダ分類されて記憶される、と述べた。記憶部13へ医用情報を出力する際に、このフォルダ分類を維持したまま出力するために、システム制御部61がディレクトリ情報を医用情報に付加しても構わない。情報表示装置1のシステム制御部11が医用情報を受信すると、システム制御部11は医用情報に付加されたディレクトリ情報に基づいて医用情報をフォルダに分類して、記憶部13に記憶させる。
【0067】
図9は、医用情報を記憶部13へ転送する際のシステム制御部61の処理を示したフローチャートである。以下、図9を参照しながらシステム制御部61の処理の流れについて述べる。
【0068】
まず、システム制御部61は、記憶部13へ医用情報を出力する患者名の選択を待ち受ける(ステップ101)。患者名の選択は診断用端末管理サーバ6の使用者が、操作部63を用いて入力することで行われる。
【0069】
システム制御部61が患者名の選択を受けると、システム制御部61は診断用端末データベース62から医用情報を1つ読み出し、この医用情報が出力指示を受けた患者のものであるか否かを判断する(ステップ102)。システム制御部61が、読み出した医用情報は出力指示を受けた患者のものではないと判断すると(ステップ102のNo)、システム制御部61は診断用端末データベース62に記憶された全ての医用情報について判断を行ったか否かを判断する(ステップ107)。システム制御部61は全ての医用情報について判断を行っていないと判断すると(ステップ107のNo)、システム制御部61は診断用端末データベース62に記憶された医用情報のうち次の医用情報を読み出して、ステップ102の判断に戻る。
【0070】
システム制御部61が、読み出した医用情報は出力指示を受けた患者のものであると判断すると(ステップ102のYes)、次にシステム制御部61は読み出した医用情報に持出許可信号が付加されているか否かを判断する(ステップ103)。システム制御部61が読み出した医用情報に持出許可信号が付加されていないと判断すると(ステップ103のNo)、システム制御部61はステップ107の処理へと移行する。
【0071】
システム制御部61が読み出して医用情報に持出許可信号が付加されていると判断すると(ステップ103のYes)、システム制御部61は読み出した医用情報が情報表示装置1の表示部14、画像投影部15、及び印刷部5で出力可能なデータ形式で記憶されているか否かを判断する(ステップ104)。システム制御部61が、読み出した医用情報は情報表示装置1で出力可能なデータ形式であると判断すると、読み出した医用情報を記憶部13へと出力する(ステップ106)。一方システム制御部61が、読み出した医用情報は情報表示装置1で出力可能なデータ形式でないと判断すると、システム制御部61は読み出した医用情報を出力可能なデータ形式へ変換して(ステップ105)、読み出した医用情報を記憶部13へと出力する(ステップ106)。システム制御部61がステップ106で読み出した医用情報を記憶部13へと出力すると、システム制御部61はステップ107の処理へと移行する。ステップ107でシステム制御部61が全ての医用情報について判断を行ったと判断すると(ステップ107のYes)、システム制御部61は処理を終了する(ステップ108)。
【0072】
以上の処理により、システム制御部61は出力指示を受けた患者に関連する医用情報のうち、転送許可情報の付加された医用情報のみを抽出して記憶部13への転送を行う。更に、抽出した医用情報のデータ形式が情報表示装置1で出力するのに適さないデータ形式である場合には、転送を行う前にデータ形式の変換を行う。これにより情報表示装置1を携行する医師は、治療に用いる医用情報を記憶部13へ簡便に転送することができ、また情報表示装置1が出力するのに適したデータ形式へ医用情報を変換することができる。
【0073】
(医用画像の撮影)
情報表示装置1を携行する医師は患者宅で治療を行う際に、撮影部16を用いて患者の患部など撮影を行う。図10に撮影部16を用いて患者の撮影を行う様子を示す。撮影部16が撮影した医用画像は記憶部13に記憶される。撮影した医用画像を図4に示したように画像投影部15に投影し、予め記憶部13に記憶した医用画像と比較することができる。
【0074】
システム制御部61は撮影部16が医用画像を撮影すると、この医用画像を記憶部13へ記憶させる。図11に、撮影した医用画像が記憶された記憶部13のデータ構成を示す。システム制御部61は撮影した医用画像にデータ名を付加する。このデータ名の付加は、情報表示装置1に設けられた図示せぬタイマを用いて撮影日時を取得し、撮影日時に基づいて認識情報を付加することで行っても構わないし、操作部12を用いて情報表示装置1を使用する医師がデータ名を入力しても構わない。
【0075】
撮影部16が撮影した医用画像は、医師が在宅診療を終えて情報表示装置1と診断用端末管理サーバ6とを接続した際に、システム制御部11が診断用端末データベース62へと出力する。
【0076】
(本実施形態の効果)
以上の発明の構成により、システム制御部61は情報表示装置1の表示部14、画像投影部15及び印刷部5から出力するのに適さないデータ形式の医用情報に対してデータ形式の変換を行う。これにより、撮影装置41、検査装置42及び診療情報・患者情報入力端末43が出力する医用情報のデータ形式に関らず、情報表示装置1が出力可能なデータ形式に合わせて記憶部13へ医用情報を転送することができる。
【0077】
また、以上の発明の構成により、システム制御部61は診断用端末データベース62に記憶される医用情報をDCF形式の画像データへと変換する。これにより、情報表示装置1がデジタルカメラの様な携行容易な小型の電子機器である場合にも、情報表示装置1を用いて様々なデータ形式で出力される医用情報を出力することができる。
【0078】
以上の発明の構成により、撮影装置41、検査装置42、診療情報・患者情報入力端末43が生成した医用情報は、診断用端末管理サーバ6を介して情報表示装置1の記憶部13へと転送される。これにより、医師は在宅診療を行う際に情報表示装置1を携行することで、医用情報を持ち出して適宣参照することができる。
【0079】
また、以上の発明の構成により、情報表示装置1の記憶部13に記憶された医用情報は、画像投影部15によって投影表示可能なように設けられる。所望の場所に医用情報を投影することで、口頭のみでの説明が難しい医用情報を患者に認識しやすくすることができる。
【0080】
また、以上の発明の構成により、情報表示装置1の記憶部13に記憶された医用情報は、印刷部5によって印刷可能なように設けられる。紙媒体に医用情報を印刷することで、口頭のみでの説明が難しい医用情報を患者に手渡し認識しやすくすることができる。
【0081】
また、以上の発明の構成により、診断用端末データベース62に記憶される医用情報には転送情報が付加される。システム制御部61による記憶部13への医用情報の転送は転送情報に基づいて行われるため、情報表示装置1の使用者は患者名を指定するという簡便な操作で持出の許可された医用情報を記憶部13へ転送することができる。また、持出の許可されない医用情報が不用意に情報表示装置1へ転送されてしまう事態を防ぐことができる。
【0082】
また、以上の発明の構成により、診断用端末データベース62に記憶される医用情報には印刷可否情報が付加される。情報表示装置1の使用者は印刷部5で印刷する医用情報を選択する際にこの印刷可否情報を確認することができるため、誤って印刷の許可されない医用情報を選択し印刷部5で印刷してしまう事態を防ぐことができる。
【0083】
また、以上の発明の構成により、撮影部16は医用画像を撮影して記憶部13に保存する。これにより、記憶部13に記憶された医用情報と撮影部16が撮影した医用画像とを患者宅で表示し、より効率の良い治療を行うことができる。
【0084】
本発明の構成はここに述べたものに限定されず、また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宣な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、画像投影部15は情報表示装置1と別体に設けられ、投影を行う際に情報表示装置1に取り付けられる構成を取っても構わない。また、診断用端末管理サーバ6の機能をPACSサーバ2あるいはRIS/HISサーバ3と統合し、PACSサーバ2のシステム制御部21やRIS/HISサーバ3のシステム制御部31が診断用端末データベース62の制御を行う構成を取っても構わない。あるいは、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【符号の説明】
【0085】
1 情報表示装置
2 PACSサーバ
3 RIS/HISサーバ
5 印刷部
6 診断用端末管理サーバ
11 システム制御部
12 操作部
13 記憶部
14 表示部
15 画像投影部
16 撮影部
21 システム制御部
22 医用画像データベース
31 システム制御部31
32 診療情報データベース
33 患者情報データベース
41 撮影装置
42 検査装置
43 診療情報・患者情報入力端末
61 システム制御部
62 診断用端末データベース
63 操作部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用情報を管理するための医用支援装置において、
医用情報を取得する医用情報取得手段と、
前記医用情報取得手段が取得した医用情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段が記憶した少なくともテキストデータを含む医用情報を画像データに変換する変換手段と、
前記変換手段が変換した医用情報を出力する医用情報出力手段と
を有することを特徴とする医用支援装置。
【請求項2】
医用情報を管理するための医用支援装置において、
医用情報を取得する医用情報取得手段と、
前記医用情報取得手段が取得した医用情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段が記憶した医用情報を、デジタルカメラにより出力可能なデータ形式に変換する変換手段と、
前記変換手段が変換した医用情報を出力する医用情報出力手段と
を有することを特徴とする医用支援装置。
【請求項3】
前記記憶手段が記憶した医用情報をリスト化した医用情報リストから医用情報を選択する選択手段とを更に備え、
前記医用情報出力手段は前記選択手段が選択した医用情報を出力することを
を特徴とする請求項1または2に記載の医用支援装置。
【請求項4】
前記記憶手段は患者識別情報または訪問先識別情報と、医用情報とを関連付けて記憶するものであって、
患者識別情報あるいは訪問先識別情報の少なくともいずれか1つに基づいて分類するための分類情報を前記医用情報出力手段が出力する医用情報に対して付加する付加手段と
を更に備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の医用支援装置。
【請求項5】
医用情報の印刷が許可されているか否かを示す印刷可否情報を前記記憶手段が記憶した医用情報に対して付加する印刷可否情報付加手段と
を更に備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の医用支援装置。
【請求項6】
前記記憶手段は患者識別情報または訪問先識別情報と、医用情報とを関連付けて記憶するものであって、
前記医用情報リストは患者識別情報あるいは訪問先識別情報の少なくともいずれか1つに基づいて分類され、
前記選択手段は前記患者識別情報あるいは訪問先識別情報の少なくともいずれか1つに基づいて医用情報を選択する
ことを特徴とする請求項3に記載の医用支援装置。
【請求項7】
医用情報を管理するための医用支援システムにおいて、
医用情報を取得する医用情報取得手段と、
前記医用情報取得手段が取得した医用情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段が記憶した医用情報を画像データに変換する変換手段と、
を備えた医用支援装置と、
前記変換手段が変換した医用情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された医用情報を投影表示する投影手段と、
を備えた携行可能な投影装置と、
から構成されることを特徴とする医用支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−136054(P2011−136054A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−298349(P2009−298349)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【出願人】(594164531)東芝医用システムエンジニアリング株式会社 (892)
【Fターム(参考)】