説明

医用画像システム、レポート管理サーバ及びプログラム

【課題】読影医に対して読影を依頼するための紙の伝票の作成、PC上で読影オーダを作成するためのユーザ操作等の手間を無くし、且つ読影医による読影ワークリストの参照の利便性を向上させる。
【解決手段】レポート管理サーバ20は、検査部門毎に設けられている放射線部門画像サーバ60、内視鏡部門画像サーバ90等の各画像サーバに患者情報及び/又は検査情報の取得要求を送信し、前記各画像サーバから患者情報及び/又は検査情報を取得する。そして、取得した患者情報及び/又は検査情報に基づいて、当該患者情報及び/又は検査情報に対応する医用画像のワークオブジェクトを生成する。レポート管理サーバ20は、読影医用PC端末40から読影ワークリスト取得要求を受信すると、生成されたワークオブジェクトに基づいて、読影ワークリストを生成し、読影医用PC端末40に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像システム、レポート管理サーバ及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、医療の分野では、患者を撮影した医用画像のデジタル化が実現されている。例えば、CR(Computed Radiography)装置、CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置等の撮影装置により撮影され、デジタル化された医用画像は、患者情報や検査情報等とともにPACS(Picture Archiving and Communication System)と呼ばれる画像サーバに保存され、管理されている。これに伴い、診断に用いられる画像が、フィルムに出力された画像からモニタに表示された画像へと移行してきている。
【0003】
ところで、撮影装置の種類も増え、より高解像度の画像が得られる等、技術の進歩により、医師の診断においても、より高度な専門性が要求されてきている。また、撮影される画像量が多くなってきているため、臨床医が患者と対面しながら画像診断をすることは困難である。そのため、大規模な病院では、読影専門の医師(読影医)が画像を診断し、読影レポート(報告書)を作成し、その結果に基づいて、臨床医が病名診断を行う場合が多い。
【0004】
また、臨床医が読影医に対して読影を依頼する際には、紙の伝票を渡しているか、撮影時に電子カルテサーバやオーダリングシステムを通じて、読影レポートを管理するためのレポート管理サーバに読影オーダ情報を送っている。
【0005】
例えば、RISが読影オーダの発行を行い、読影レポートサーバが当該読影オーダを格納し、読影レポート作成装置が読影レポート作成の進捗状況(未読影、読影中、既読影)、検査が確定診断待ちの状態にあるか否かを表示する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【0006】
また、大規模な病院においては、放射線科、内視鏡科等の検査部門毎にシステムが構築されており、レポート管理サーバも検査部門毎に設置されている。
【0007】
図12に、上記病院における医用画像システム5のシステム構成の一例を示す。図12に示すように、医用画像システム5は、電子カルテサーバ510と、臨床医用PC端末520と、読影医用PC端末530と、放射線部門システム6、内視鏡部門システム7、病理部門システム8等の各検査部門システムとから構成されており、各装置及び各システムは通信ネットワークNを介してデータ通信可能に接続されている。
【0008】
放射線部門システム6は、放射線科部門内におけるシステムである。放射線部門システム6は、RIS540と、放射線部門画像サーバ550と、モダリティ560と、レポート管理サーバ570とから構成されており、各装置は通信ネットワークNを介してデータ通信可能に接続されている。
【0009】
RIS540は、放射線科部門内における診療予約、実績管理、材料在庫管理等の情報管理を行う情報管理装置である。モダリティ560は、患者を撮影し、DICOM規格(Digital Imaging and Communication in Medicine)に則ったDICOM画像データを生成する。放射線部門画像サーバ550は、モダリティ560において生成されたDICOM画像データを保存し、管理する。レポート管理サーバ570は、医用画像の読影レポートを管理するレポート管理機能を有し、読影医用PC端末530等のクライアント端末で作成された読影レポート等を保存する。
【0010】
内視鏡部門システム7は、内視鏡科部門内におけるシステムである。内視鏡部門システム7は、EIS(Endoscopy Information System)580と、内視鏡部門画像サーバ590と、内視鏡装置600と、レポート管理サーバ610とから構成されており、各装置は通信ネットワークNを介してデータ通信可能に接続されている。
【0011】
EIS580は、内視鏡科部門内における診療予約、実績管理、材料在庫管理等の情報管理を行う情報管理装置である。内視鏡装置600は、患者を撮影し、DICOM規格(Digital Imaging and Communication in Medicine)に則ったDICOM画像データを生成する。内視鏡部門画像サーバ590は、内視鏡装置600において生成されたDICOM画像データを保存し、管理する。レポート管理サーバ610は、読影レポートを管理するレポート管理機能を有し、読影医用PC端末530等のクライアント端末で作成された読影レポート等を保存する。
【0012】
病理部門システム8は、病理部門内におけるシステムである。病理部門システム8は、上述した放射線部門システム6、内視鏡部門システム7と同様の構成となっており、その説明を省略する。
【0013】
電子カルテサーバ510は、診療録データを管理する診療録データ管理機能を有し、患者の病状や診断結果等を保存する。読影医用PC端末530は、医用画像を表示するモニタを有し、読影医が医用画像の読影レポートを作成することを主な目的として設置されるPC(Personal Computer)等の端末である。臨床医用PC端末520は、臨床医が診療録データを作成することを主な目的として設置されるPC等の端末である。
【0014】
電子カルテサーバ510は、臨床医等のユーザ操作に基づく臨床医用PC端末520からの指示信号に基づいて、患者の撮影を依頼するための撮影オーダ情報と読影オーダ情報とを生成する。そして、電子カルテサーバ510は、該当する検査部門システムの情報管理装置に、当該生成した撮影オーダ情報と読影オーダ情報とを送信する。
【0015】
例えば、放射線部門システム6が該当する部門システムであるとすると、電子カルテサーバ510は、当該生成された撮影オーダ情報と読影オーダ情報とを、RIS540に送信する。そして、RIS540は、撮影オーダ情報をモダリティ560と放射線部門画像サーバ550に、読影オーダ情報をレポート管理サーバ570に送信する。そして、レポート管理サーバ570は、RIS540から送信された読影オーダ情報に基づいて、読影医が行うべき読影作業を示した読影ワークリストを生成する。
【0016】
同様に、内視鏡部門システム7が該当する部門システムであるとすると、電子カルテサーバ510は、当該生成された撮影オーダ情報と読影オーダ情報とを、EIS580に送信する。そして、EIS580は、撮影オーダ情報を内視鏡装置600と内視鏡部門画像サーバ590に、読影オーダ情報をレポート管理サーバ610に送信する。そして、レポート管理サーバ610は、EIS580から送信された読影オーダ情報に基づいて、読影ワークリストを生成する。
【0017】
このように、読影ワークリストは、各検査部門システムに設置されたレポート管理サーバ(レポート管理サーバ570、610等)により、検査部門システム毎に生成される。
【特許文献1】特開2007−94515号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
しかし、読影ワークリストが検査部門システム毎に生成されると、読影医は、読影医用PC端末530から各検査部門システムのレポート管理サーバ(レポート管理サーバ570、610等)にアクセスする必要があり不便であった。また、検査部門システム毎にレポート管理サーバが設置されているため、読影医は検査部門毎に異なる操作性で読影レポートを作成する必要があった。
【0019】
更に、臨床医用PC端末520等のPC上における、読影オーダ情報を作成するためのユーザ操作は、臨床医にとって手間のかかる作業であった。
【0020】
また、読影オーダ情報を使用したレポートシステムを構築する場合、病院内のシステム全体への影響が大きいため、当該レポートシステムは、大規模な病院以外で普及しているとは言い難い。そのため、臨床医は、読影医に対して読影を依頼するための紙の伝票の作成を強いられていた。
【0021】
本発明は、上述したような課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、読影医に対して読影を依頼するための紙の伝票の作成、PC上で読影オーダを作成するためのユーザ操作等の手間を無くし、且つ読影医による読影ワークリストの参照の利便性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0022】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
医用画像、当該医用画像に対応する患者情報及び/又は検査情報を記憶する記憶手段を有し外部からの要求に応じて各種情報を提供する画像サーバが検査部門毎に設けられており、前記画像サーバと前記医用画像の読影レポートを管理するレポート管理サーバとが通信ネットワークを介してデータ通信可能に接続された医用画像システムであって、
前記レポート管理サーバは、
前記各画像サーバに対して前記記憶手段に記憶されている患者情報及び/又は検査情報の取得要求を送信する取得要求送信手段と、
前記各画像サーバから提供される患者情報及び/又は検査情報を取得する取得手段と、
前記取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、当該患者情報及び/又は検査情報に対応する医用画像の読影ワークリストを生成する生成手段と、
を備える。
【0023】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記生成手段は、前記取得手段により取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、前記読影ワークリストに含まれる緊急度、読影医又はワークアイテムの項目を設定する。
【0024】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、
前記生成手段は、前記取得手段により取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、読影医毎に対応する読影ワークリストを生成する。
【0025】
請求項4に記載の発明は、
医用画像の読影レポートを管理するレポート管理サーバであって、
前記医用画像、当該医用画像に対応する患者情報及び/又は検査情報を記憶する記憶手段を有し外部からの要求に応じて各種情報を提供する、検査部門毎に設けられている各画像サーバに対して、前記記憶手段に記憶されている患者情報及び/又は検査情報の取得要求を送信する取得要求送信手段と、
前記各画像サーバから提供される患者情報及び/又は検査情報を取得する取得手段と、
前記取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、当該患者情報及び/又は検査情報に対応する医用画像の読影ワークリストを生成する生成手段と、
を備える。
【0026】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、
前記生成手段は、前記取得手段により取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、前記読影ワークリストに含まれる緊急度、読影医又はワークアイテムの項目を設定する。
【0027】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の発明において、
前記生成手段は、前記取得手段により取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、読影医毎に対応する読影ワークリストを生成する。
【0028】
請求項7に記載のプログラムは、
医用画像の読影レポートを管理するコンピュータを、
前記医用画像、当該医用画像に対応する患者情報及び/又は検査情報を記憶する記憶手段を有し外部からの要求に応じて各種情報を提供する、検査部門毎に設けられている各画像サーバに対して、前記記憶手段に記憶されている患者情報及び/又は検査情報の取得要求を送信する取得要求送信手段、
前記各画像サーバから提供される患者情報及び/又は検査情報を取得する取得手段、
前記取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、当該患者情報及び/又は検査情報に対応する医用画像の読影ワークリストを生成する生成手段、
として機能させる。
【発明の効果】
【0029】
請求項1、4、7に記載の発明によれば、検査部門毎に設けられている各画像サーバから患者情報及び/又は検査情報を取得し、当該患者情報及び/又は検査情報に基づいて読影ワークリストを自動的に生成する。そのため、読影医に対して読影を依頼するための紙の伝票の作成、PC上で読影オーダを作成するためのユーザ操作等の手間を無くし、且つ読影医による読影ワークリストの参照の利便性を向上させることができる。
【0030】
請求項2、5に記載の発明によれば、緊急度、読影医、ワークアイテムの項目を含む読影ワークリストが自動的に生成され、読影医による読影ワークリストの参照の利便性を更に向上させることができる。
【0031】
請求項3、6に記載の発明によれば、読影医毎の読影ワークリストが自動的に生成され、読影医による読影ワークリストの参照の利便性を更に向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、図面を参照して、本発明に係る医用画像システムの一実施形態について説明する。
【0033】
[医用画像システムのシステム構成]
図1に、医用画像システム1のシステム構成を示す。図1に示すように、医用画像システム1は、電子カルテサーバ10と、レポート管理サーバ20と、臨床医用PC端末30と、読影医用PC端末40と、放射線部門システム2、内視鏡部門システム3、病理部門システム4等の各検査部門システムとから構成されており、各装置及び各システムは通信ネットワークNを介してデータ通信可能に接続されている。
【0034】
放射線部門システム2は、放射線科部門内におけるシステムである。また、放射線部門システム2は、RIS50と、放射線部門画像サーバ60と、モダリティ70とから構成されており、各装置は通信ネットワークNを介してデータ通信可能に接続されている。
【0035】
RIS50は、放射線科部門内における診療予約、実績管理、材料在庫管理等の情報管理を行う情報管理装置である。RIS50は、電子カルテサーバ10から受信した撮影オーダ情報をモダリティ70及び放射線部門画像サーバ60に送信する。
【0036】
モダリティ70は、RIS50から受信した撮影オーダ情報に従って、患者を撮影し、医用画像の画像データ(以下、医用画像データという。)を生成する撮影装置である。また、モダリティ70は、前記撮影オーダ情報に基づいて、前記医用画像データに関する付帯情報を生成する。そして、モダリティ70は、医用画像データに付帯情報を付帯させて、DICOM規格に則ったDICOM画像データを生成し、放射線部門画像サーバ60に送信する。付帯情報は、患者情報、検査情報、シリーズ情報等を含む。患者情報は、患者ID、患者名、生年月日、性別等の患者に関する情報である。検査情報は、検査を識別する検査インスタンスUID、検査日、検査時刻、受付番号、検査部位、撮影手技、体位、撮影装置、依頼医師、依頼科、検査記述等の撮影に関する情報である。シリーズ情報とは、一つの検査の中で生成される撮影装置毎の一連の医用画像の単位(シリーズ)を示すシリーズインスタンスUIDや撮影装置の種別を含むデータである。モダリティ70としては、CR装置、CT装置、MRI装置等、様々な種類の医用画像を撮影する撮影装置が適用可能である。
【0037】
放射線部門画像サーバ60は、DICOM画像データ等を保存し、管理する。放射線部門画像サーバ60は、他装置から受信するデータ取得要求に応じて、DICOM画像データ、DICOM画像データの付帯情報に含まれる患者情報、検査情報等を当該他装置に提供する。
【0038】
内視鏡部門システム3は、内視鏡科部門内におけるシステムである。また、内視鏡部門システム3は、EIS(Endoscopy Information System)80と、内視鏡部門画像サーバ90と、内視鏡装置100とから構成されており、各装置は通信ネットワークNを介してデータ通信可能に接続されている。
【0039】
EIS80は、内視鏡科部門内における診療予約、実績管理、材料在庫管理等の情報管理を行う情報管理装置である。EIS80は、電子カルテサーバ10から受信した撮影オーダ情報を内視鏡装置100及び内視鏡部門画像サーバ90に送信する。
【0040】
内視鏡装置100は、EIS80から受信した撮影オーダ情報に従って、患者を撮影し、医用画像データを生成する撮影装置である。また、内視鏡装置100は、前記撮影オーダに基づいて、前記医用画像データに関する付帯情報を生成する。そして、内視鏡装置100は、医用画像データに付帯情報を付帯させて、DICOM規格に則ったDICOM画像データを生成し、内視鏡部門画像サーバ90に送信する。
【0041】
内視鏡部門画像サーバ90は、DICOM画像データ等を保存し、管理する。内視鏡部門画像サーバ90は、他装置から受信するデータ取得要求に応じて、DICOM画像データ、DICOM画像データの付帯情報に含まれる患者情報、検査情報等を当該他装置に提供する。
【0042】
病理部門システム4は、病理部門内におけるシステムである。病理部門システム4は、上述した放射線部門システム2、内視鏡部門システム3と同様の構成となっており、その説明を省略する。
【0043】
電子カルテサーバ10は、診療録データを管理する診療録データ管理機能を有し、患者の病状や診断結果等を保存する。電子カルテサーバ10は、臨床医用PC端末30や図示しないその他のクライアント端末において作成された診療録データを保存する。また、電子カルテサーバ10は、臨床医用PC端末30等からの指示信号に基づいて、患者の撮影を依頼するための撮影オーダ情報を生成し、該当する検査部門システムの情報管理装置(RIS50やEIS80)に送信する。撮影オーダ情報は、患者情報や検査情報等を含む。
【0044】
レポート管理サーバ20は、医用画像の読影レポートを管理するレポート管理機能を有し、読影医用PC端末40等のクライアント端末で作成された読影レポート等を保存する。また、レポート管理サーバ20は、放射線部門画像サーバ60や内視鏡部門画像サーバ90等の各検査部門システムの画像サーバに患者情報及び検査情報の取得要求(DICOM Query)を送信し、患者情報及び検査情報を取得する。そして、当該患者情報及び検査情報に基づき読影ワークリストを生成する。
【0045】
読影医用PC端末40は、医用画像を表示するモニタを有し、読影医が医用画像の読影レポートを作成することを主な目的として設置されるPC(Personal Computer)等の端末である。読影医用PC端末40は、読影医によるユーザ操作に基づき、読影レポートを作成し、レポート管理サーバ20に送信する。そして、レポート管理サーバ20は、送信された読影レポートを保存する。また、読影医用PC端末40は、読影医によるユーザ操作に基づき、放射線部門画像サーバ60や内視鏡部門画像サーバ90等にDICOM画像データの取得要求を送信し、DICOM画像データを取得する。そして、当該DICOM画像データに基づきモニタに医用画像を表示する。
【0046】
臨床医用PC端末30は、臨床医が診療録データを作成することを主な目的として設置されるPC等の端末である。臨床医用PC端末30は、臨床医によるユーザ操作に基づき、診療録データを作成し、電子カルテサーバ10に送信する。そして、電子カルテサーバ10は、送信された診療録データを保存する。
【0047】
[放射線部門画像サーバの機能的構成]
図2に、放射線部門画像サーバ60の機能的構成を示す。図2に示すように、放射線部門画像サーバ60は、制御部61、操作部62、表示部63、通信部64、ROM(Read Only Memory)65、記憶装置66を備えて構成され、各部はバス67により接続されている。
【0048】
制御部61は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成され、放射線部門画像サーバ60の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPUは、操作部62から入力される操作信号又は通信部64により受信される指示信号に応じて、ROM65に記憶されている各種処理プログラムを読み出し、RAM内に形成されたワークエリアに展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
【0049】
操作部62は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作信号を制御部61に出力する。
【0050】
表示部63は、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、制御部61から入力される表示データに基づいて各種画面を表示する。
【0051】
通信部64は、LAN(Local Area Network)アダプタ、ルータ、TA(Terminal Adapter)等を備え、通信ネットワークNを介して接続されたRIS50、モダリティ70、レポート管理サーバ20、読影医用PC端末40等の外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0052】
ROM65は、不揮発性の半導体メモリ等により構成され、制御プログラム、当該プログラムの実行に必要なパラメータやファイル等を記憶している。
【0053】
記憶装置66は、ハードディスク等から構成され、モダリティ70により生成されたDICOM画像データ等を記憶する。
【0054】
制御部61は、通信部64を介して、モダリティ70からDICOM画像データを受信すると、当該DICOM画像データを記憶装置66に保存する(記憶させる)。
【0055】
また、制御部61は、レポート管理サーバ20から送信される患者情報及び検査情報の取得要求に応じて、検索条件に基づいて、記憶装置66に記憶されているDICOM画像データの付帯情報に含まれる患者情報及び検査情報の検索を行う。そして、制御部61は、通信部64を制御して、検索条件に合致する患者情報及び検査情報をレポート管理サーバ20に送信させる。
【0056】
また、制御部61は、読影医用PC端末40から送信されるDICOM画像データの取得要求に応じて、通信部64を制御して、記憶装置66に記憶されているDICOM画像データを読影医用PC端末40に送信させる。
【0057】
[内視鏡部門画像サーバの機能的構成]
図3に、内視鏡部門画像サーバ90の機能的構成を示す。図3に示すように、内視鏡部門画像サーバ90は、制御部91、操作部92、表示部93、通信部94、ROM95、記憶装置96を備えて構成され、各部はバス97により接続されている。
【0058】
制御部91は、CPU、RAM等から構成され、内視鏡部門画像サーバ90の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPUは、操作部92から入力される操作信号又は通信部94により受信される指示信号に応じて、ROM95に記憶されている各種処理プログラムを読み出し、RAM内に形成されたワークエリアに展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
【0059】
操作部92は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作信号を制御部91に出力する。
【0060】
表示部93は、LCDにより構成され、制御部91から入力される表示データに基づいて各種画面を表示する。
【0061】
通信部94は、LANアダプタ、ルータ、TA等を備え、通信ネットワークNを介して接続されたEIS80、内視鏡装置100、レポート管理サーバ20、読影医用PC端末40等の外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0062】
ROM95は、不揮発性の半導体メモリ等により構成され、制御プログラム、当該プログラムの実行に必要なパラメータやファイル等を記憶している。
【0063】
記憶装置96は、ハードディスク等から構成され、内視鏡装置100により生成されたDICOM画像データ等を記憶する。
【0064】
制御部91は、通信部94を介して、内視鏡装置100からDICOM画像データを受信すると、当該DICOM画像データを記憶装置66に保存する(記憶させる)。
【0065】
制御部91は、レポート管理サーバ20から送信される患者情報及び検査情報の取得要求に応じて、検索条件に基づいて、記憶装置96に記憶されているDICOM画像データの付帯情報に含まれる患者情報及び検査情報の検索を行う。そして、制御部91は、通信部94を制御して、検索条件に合致する患者情報及び検査情報をレポート管理サーバ20に送信させる。
【0066】
また、制御部91は、読影医用PC端末40から送信されるDICOM画像データの取得要求に応じて、通信部94を制御して、記憶装置96に記憶されているDICOM画像データを読影医用PC端末40に送信させる。
【0067】
[レポート管理サーバの機能的構成]
図4に、レポート管理サーバ20の機能的構成を示す。図4に示すように、レポート管理サーバ20は、制御部21、操作部22、表示部23、通信部24、ROM25、記憶部26を備えて構成され、各部はバス27により接続されている。
【0068】
制御部21は、CPU、RAM等から構成され、レポート管理サーバ20の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPUは、操作部22から入力される操作信号又は通信部24により受信される指示信号に応じて、ROM25に記憶されている各種処理プログラムを読み出し、RAM内に形成されたワークエリアに展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
【0069】
操作部22は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作信号を制御部21に出力する。
【0070】
表示部23は、LCDにより構成され、制御部21から入力される表示データに基づいて各種画面を表示する。
【0071】
通信部24は、LANアダプタ、ルータ、TA等を備え、通信ネットワークNを介して接続された臨床医用PC端末30、読影医用PC端末40、放射線部門画像サーバ60、内視鏡部門画像サーバ90等の外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0072】
ROM25は、不揮発性の半導体メモリ等により構成され、制御プログラム、当該プログラムの実行に必要なパラメータやファイル等を記憶している。
【0073】
記憶部26は、ハードディスク等から構成され、緊急度設定テーブル261、読影医師設定テーブル262、ワークアイテム設定テーブル263等のデータを記憶する。
【0074】
緊急度設定テーブル261は、撮影が行われた撮影装置と緊急度とを対応付けるテーブルであり、各撮影装置に対して「3時間以内」、「1日以内」、「3日以内」等の読影期限が緊急度として設定されている。例えば、救急外来で使用される撮影装置に対しては、「3時間以内」に読影を完了するように緊急度が設定される。
【0075】
読影医師設定テーブル262は、撮影が行われた撮影装置、検査部位及び曜日と読影医師とを対応付けるテーブルであり、各撮影装置、検査部位及び曜日の組み合わせに対して読影医師が設定されている。例えば、撮影装置や検査部位毎の専門分野に応じた医師や、各医師の勤務状況に応じた出勤予定の医師が設定される。
【0076】
ワークアイテム設定テーブル263は、撮影が行われた撮影装置及び検査部位とワークアイテムとを対応付けるテーブルであり、各撮影装置及び検査部位の組み合わせに対してワークアイテムが設定されている。ワークアイテムとは、読影オーダの種類を示すもので、医用画像を診断して気付いたことを記述する「解釈」、二人の医師が個別に同一の医用画像を読影する「二重読影」等がある。例えば、PET(Positron Emission Tomography)検査の場合等、高度なスキルが必要とされる場合には「二重読影」が設定される。
【0077】
制御部21は、通信部24を制御して、放射線部門画像サーバ60に対して記憶装置66に記憶されているDICOM画像データの付帯情報に含まれる患者情報及び検査情報の取得要求を送信させる。また、制御部21は、放射線部門画像サーバ60から提供される患者情報及び検査情報を通信部24を介して取得する。
【0078】
また、制御部21は、通信部24を制御して、内視鏡部門画像サーバ90に対して記憶装置96に記憶されているDICOM画像データの付帯情報に含まれる患者情報及び検査情報の取得要求を送信させる。また、制御部21は、内視鏡部門画像サーバ90から提供される患者情報及び検査情報を通信部24を介して取得する。また、制御部21は、他の部門システム(病理部門システム4等)の画像サーバに対しても同様の処理を行う。
【0079】
また、制御部21は、各部門システムの画像サーバから取得した患者情報及び検査情報に基づいて、当該患者情報及び検査情報に対応するワークオブジェクトを生成する(以下、当該処理を「ワークオブジェクト生成処理」と称す)。ワークオブジェクトとは、一検査において撮影した一連の医用画像に対する読影作業に関する情報を示したデータであり、「緊急度」、「読影医」、「ワークアイテム」「読影状況」の項目を含む。制御部21は、ワークオブジェクトを生成する際に、患者情報及び検査情報に基づいて、「緊急度」、「読影医」、「ワークアイテム」の項目の値を設定する。また、制御部21は、「読影状況」の項目の初期値として「未」を設定する。
【0080】
また、制御部21は、読影ワークリストを生成する。読影ワークリストとは、読影医が行うべき読影作業を示したワークリストである。読影ワークリストは、一又は複数のワークオブジェクトから構成される。
【0081】
制御部21は、通信部24を制御して、生成された読影ワークリストを読影医用PC端末40等に送信させる。
【0082】
[医用画像システム内の各装置の具体的な動作]
次に、医用画像システム1において実行される処理の具体的な動作について説明する。
【0083】
図5は、医用画像システムにおいて実行される処理を示すラダーチャートである。まず、モダリティ70において、検査対象患者が撮影され、医用画像データに付帯情報が付帯されてDICOM画像データが生成される。そして、モダリティ70から放射線部門画像サーバ60にDICOM画像データが送信されると、放射線部門画像サーバ60では、通信部64によりDICOM画像データが受信され、制御部61により、DICOM画像データが記憶装置66に保存される(ステップS1)。
【0084】
また、内視鏡装置100において、検査対象患者が撮影され、医用画像データに付帯情報が付帯されてDICOM画像データが生成される。そして、内視鏡装置100から内視鏡部門画像サーバ90にDICOM画像データが送信されると、内視鏡部門画像サーバ90では、通信部94によりDICOM画像データが受信され、制御部91により、DICM画像データが記憶装置96に保存される(ステップS2)。
【0085】
レポート管理サーバ20では、制御部21の制御に従って、通信部24により、予め定められた検索条件に合致する患者情報及び検査情報を取得するための取得要求が放射線部門画像サーバ60に送信される(DICOM Query)(ステップS3)。検索条件は、例えば、「本日」の「CR」による検査等、検査日や撮影装置によって定められている。レポート管理サーバ20から放射線部門画像サーバ60への取得要求は、5分おき等、定期的に行われる。
【0086】
放射線部門画像サーバ60では、通信部64により、レポート管理サーバ20から患者情報及び検査情報の取得要求が受信されると、制御部61により、検索条件に基づいて、記憶装置66に記憶されている患者情報及び検査情報が検索される(ステップS4)。尚、前回の取得要求を受信してから新たに追加されたDICOM画像データに対応する患者情報及び検査情報に対してのみ検索が行われる。図6(a)及び(b)に、検査日を「2007年8月12日」、撮影装置を「CR」として検索した結果の例を示す。図6(a)及び(b)に示すように、検索条件として設定された検査日及び撮影装置に合致する患者ID、患者名、生年月日、性別等の患者情報と、依頼科、依頼医師、受付番号、検査日、検査記述、撮影装置、検査部位等の検査情報とが抽出される。そして、制御部61の制御に従って、通信部64により、検索条件に合致する患者情報及び検査情報がレポート管理サーバ20に送信される(ステップS5)。
【0087】
レポート管理サーバ20では、制御部21により、放射線部門画像サーバ60から提供される患者情報及び検査情報が通信部24を介して取得される(ステップS6)。そして、制御部21により、取得された患者情報及び検査情報に基づいて、当該患者情報及び検査情報に対応する医用画像のワークオブジェクト生成処理が行われる(ステップS7)。そして、制御部21により、生成されたワークオブジェクトは記憶部26に保存される。
【0088】
ここで、図7を参照して、ワークオブジェクト生成処理を説明する。まず、制御部21により、ワークオブジェクトのオーダ番号が採番され(ステップT1)、放射線部門画像サーバ60から取得した患者情報及び検査情報の内容がワークオブジェクトとして記述される(ステップT2)。
【0089】
次に、制御部21により、検査情報に含まれる撮影装置に基づいて、緊急度設定テーブル261が参照され、撮影が行われた撮影装置に対応する緊急度が設定される(ステップT3)。
【0090】
次に、制御部21により、検査情報に含まれる撮影装置、検査部位及び検査日に基づいて、読影医師設定テーブル262が参照され、撮影が行われた撮影装置、検査部位及び曜日に対応する読影医師が設定される(ステップT4)。
【0091】
次に、制御部21により、検査情報に含まれる撮影装置及び検査部位に基づいて、ワークアイテム設定テーブル263が参照され、撮影が行われた撮影装置及び検査部位に対応するワークアイテムが設定される(ステップT5)。
【0092】
図8に、図6(a)に示す検索結果(患者情報及び検査情報)に基づいて生成されたワークオブジェクトの例を示す。
【0093】
図5に戻り、レポート管理サーバ20では、制御部21の制御に従って、通信部24により、予め定められた検索条件に合致する患者情報及び検査情報を取得するための取得要求が内視鏡部門画像サーバ90に送信される(DICOM Query)(ステップS8)。検索条件は、例えば、「本日」の「上部消化管」による検査等となる。レポート管理サーバ20から内視鏡部門画像サーバ90への取得要求は、5分おき等、定期的に行われる。
【0094】
内視鏡部門画像サーバ90では、通信部94により、レポート管理サーバ20から患者情報及び検査情報の取得要求が受信されると、制御部91により、検索条件に基づいて、記憶装置96に記憶されている患者情報及び検査情報が検索される(ステップS9)。尚、前回の取得要求を受信してから新たに追加されたDICOM画像データに対応する患者情報及び検査情報に対してのみ検索が行われる。そして、制御部91の制御に従って、通信部94により、検索条件に合致する患者情報及び検査情報がレポート管理サーバ20に送信される(ステップS10)。
【0095】
レポート管理サーバ20では、制御部21により、内視鏡部門画像サーバ90から提供される患者情報及び検査情報が通信部24を介して取得される(ステップS11)。そして、制御部21により、取得された患者情報及び検査情報に基づいて、当該患者情報及び検査情報に対応する医用画像のワークオブジェクト生成処理が行われる(ステップS12)。そして、制御部21により、生成されたワークオブジェクトは記憶部26に保存される。
【0096】
[レポート管理サーバと読影医用PC端末との間における具体的な動作]
次に、レポート管理サーバ20と読影医用PC端末40との間において実行される処理の具体的な動作について説明する。
【0097】
図9は、レポート管理サーバ20と読影医用PC端末40との間において実行される処理を示すラダーチャートである。まず、読影医用PC端末40において、読影医の操作に基づき、読影ワークリスト取得要求が生成される。ここで、当該読影ワークリスト取得要求には、ユーザ操作を行った読影医を特定する読影医特定情報が含まれる。例えば、読影医用PC端末40からレポート管理サーバ20へのログイン名等が読影医特定情報となる。そして、当該読影ワークリスト取得要求は、レポート管理サーバ20に送信される(ステップS101)。
【0098】
レポート管理サーバ20では、通信部24により、読影医用PC端末40から読影ワークリスト取得要求が受信されると、制御部21により、当該読影ワークリスト取得要求に含まれる読影医特定情報に基づいて、記憶部26に記憶されているワークオブジェクトが検索される(ステップS102)。具体的には、前記読影医特定情報と、ワークオブジェクトに含まれる「読影医師」とが比較され、該当するワークオブジェクトが抽出される。そして、制御部21により、抽出された一又は複数のワークオブジェクト(ワークオブジェクト群)に基づき、読影医特定情報により特定される読影医用の読影ワークリストが生成される(ステップS103)。そして、制御部21の制御に従って、通信部24により、当該読影ワークリストが読影医用PC端末40に送信される(ステップS104)。
【0099】
読影医用PC端末40では、レポート管理サーバ20から受信した読影ワークリストに基づいて、読影ワークリスト画面431(図10参照)がモニタに表示される(ステップS105)。
【0100】
図10に、読影ワークリスト画面431の画面例を示す。読影ワークリスト画面431は、更新ボタンd1、表示用読影ワークリストd2等から構成される。表示用読影ワークリストd2は、「患者ID」「患者氏名」「検査日」「部位」「検査種類」「読影状況」の項目から成る。各項目は、それぞれワークオブジェクトの「患者ID」、「患者氏名」、「検査日」、「検査部位」、「撮影装置」、「読影状況」に対応する。また、表示用読影ワークリストd2の1レコードは、1つのワークオブジェクトに対応する。
【0101】
更新ボタンd1は、表示用読影ワークリストd2を更新するためのボタンである。更新ボタンd1がクリックされると、読影ワークリスト取得要求がレポート管理サーバ20に送信され、表示用読影ワークリストd2が更新される。
【0102】
また、表示用読影ワークリストd2のレコードがダブルクリックされると、当該レコードに対応するワークオブジェクトに対応する検査の読影レポートを作成するための、読影レポート入力画面432(図11参照)がモニタに表示される。
【0103】
図11に、読影レポート入力画面432の画面例を示す。読影レポート入力画面432は、保存ボタンd11、所見入力欄d12等から構成される。読影医により所見入力欄d12に、前記ワークオブジェクトに対応する検査の読影レポートが入力され、更に、読影医により保存ボタンd11がクリックされると、当該入力により作成された読影レポートが、レポート管理サーバ20に送信される。
【0104】
図9に戻り、前述のように、読影医用PC端末40では、読影レポートが作成され(ステップS106)、当該作成された読影レポートがレポート管理サーバ20に送信される(ステップS107)。
【0105】
レポート管理サーバ20では、通信部24により、読影医用PC端末40から読影レポートが受信されると、当該読影レポートが保存される(ステップS108)。そして、制御部21により、該当するワークオブジェクトの項目「読影状況」の値が「未」から「済」に更新される(ステップS109)。
【0106】
以上、本実施の形態によると、レポート管理サーバ20は、検査部門毎(放射線部門システム2、内視鏡部門システム3等)に設けられている放射線部門画像サーバ60、内視鏡部門画像サーバ90等の各画像サーバに患者情報及び/又は検査情報の取得要求を送信する。そして、レポート管理サーバ20は、前記各画像サーバから患者情報及び/又は検査情報を取得する。そして、レポート管理サーバ20は、取得した患者情報及び/又は検査情報に基づいて、当該患者情報及び/又は検査情報に対応する医用画像のワークオブジェクトを自動的に生成する。レポート管理サーバ20は、読影医用PC端末40から読影ワークリスト取得要求を受信すると、生成されたワークオブジェクトに基づいて、読影ワークリストを自動的に生成し、読影医用PC端末40に送信する。
【0107】
よって、複数の検査部門に対する読影レポート作成作業を、レポート管理サーバ20において、一つの読影ワークリストで管理することができる。そのため、読影医は、読影医用PC端末40等のPCからレポート管理サーバ20にログイン(アクセス)するだけで、自分の担当する読影作業の一覧を知ることができる。
【0108】
また、レポート管理サーバ20は検査部門毎に設置されるのではなく、医用画像システム1に一台設置される。そして、当該レポート管理サーバ20は、一台で各検査部門の読影レポートを管理する。そのため、読影医は、同じ操作性で各検査部門の読影レポートを作成することができる。
【0109】
また、レポート管理サーバ20は、各画像サーバ(放射線部門画像サーバ60、内視鏡部門画像サーバ90等)から取得した患者情報及び/又は検査情報に基づいて、読影オーダに代わる読影ワークリストを自動的に生成する。そのため、臨床医は、臨床医用PC端末520等のPC上で読影オーダ情報を作成するための手入力を行う必要は無く、臨床医の手間が軽減され且つ誤入力を避けることができる。
【0110】
また、レポート管理サーバ20は、画像サーバと接続されているだけで読影ワークリストを自動的に生成することができる。そのため、読影オーダを生成するオーダリングシステムが無い場合、若しくは当該オーダリングシステムがネットワーク断線した場合でも、読影レポート作成作業の管理を行うことができる。
【0111】
尚、上記実施の形態における記述は、本発明に係る医用画像システムの一例であり、これに限定されるものではない。システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても適宜変更可能である。
【0112】
また、上記実施の形態では、プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体としてROMを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、プログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明の一実施形態における医用画像システムのシステム構成図である。
【図2】放射線部門画像サーバのブロック図である。
【図3】内視鏡部門画像サーバのブロック図である。
【図4】レポート管理サーバのブロック図である。
【図5】医用画像システムにおいて実行される処理を示すラダーチャートである。
【図6】検査日及び撮影装置を検索条件として検索した結果の例である。
【図7】ワークオブジェクト生成処理を示すフローチャートである。
【図8】ワークオブジェクトの例である。
【図9】レポート管理サーバと読影医用PC端末との間において実行される処理を示すラダーチャートである。
【図10】読影ワークリスト画面の画面例である。
【図11】読影レポート入力画面の画面例である。
【図12】従来技術における医用画像システムのシステム構成図である。
【符号の説明】
【0114】
1 医用画像システム
2 放射線部門システム
3 内視鏡部門システム
4 病理部門システム
5 医用画像システム
6 放射線部門システム
7 内視鏡部門システム
8 病理部門システム
10 電子カルテサーバ
20 レポート管理サーバ
21 制御部
22 操作部
23 表示部
24 通信部
25 ROM
26 記憶部
27 バス
30 臨床医用PC端末
40 読影医用PC端末
50 RIS
60 放射線部門画像サーバ
61 制御部
62 操作部
63 表示部
64 通信部
65 ROM
66 記憶装置
67 バス
70 モダリティ
80 EIS
90 内視鏡部門画像サーバ
91 制御部
92 操作部
93 表示部
94 通信部
95 ROM
96 記憶装置
97 バス
100 内視鏡装置
261 緊急度設定テーブル
262 読影医師設定テーブル
263 ワークアイテム設定テーブル
431 読影ワークリスト画面
432 読影レポート入力画面
510 電子カルテサーバ
520 臨床医用PC端末
530 読影医用PC端末
540 RIS
550 放射線部門画像サーバ
560 モダリティ
570 レポート管理サーバ
580 EIS
590 内視鏡部門画像サーバ
600 内視鏡装置
610 レポート管理サーバ
d1 更新ボタン
d2 表示用読影ワークリスト
d11 保存ボタン
d12 所見入力欄
N 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用画像、当該医用画像に対応する患者情報及び/又は検査情報を記憶する記憶手段を有し外部からの要求に応じて各種情報を提供する画像サーバが検査部門毎に設けられており、前記画像サーバと前記医用画像の読影レポートを管理するレポート管理サーバとが通信ネットワークを介してデータ通信可能に接続された医用画像システムであって、
前記レポート管理サーバは、
前記各画像サーバに対して前記記憶手段に記憶されている患者情報及び/又は検査情報の取得要求を送信する取得要求送信手段と、
前記各画像サーバから提供される患者情報及び/又は検査情報を取得する取得手段と、
前記取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、当該患者情報及び/又は検査情報に対応する医用画像の読影ワークリストを生成する生成手段と、
を備える医用画像システム。
【請求項2】
前記生成手段は、前記取得手段により取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、前記読影ワークリストに含まれる緊急度、読影医又はワークアイテムの項目を設定する、
請求項1に記載の医用画像システム。
【請求項3】
前記生成手段は、前記取得手段により取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、読影医毎に対応する読影ワークリストを生成する、
請求項1又は2に記載の医用画像システム。
【請求項4】
医用画像の読影レポートを管理するレポート管理サーバであって、
前記医用画像、当該医用画像に対応する患者情報及び/又は検査情報を記憶する記憶手段を有し外部からの要求に応じて各種情報を提供する、検査部門毎に設けられている各画像サーバに対して、前記記憶手段に記憶されている患者情報及び/又は検査情報の取得要求を送信する取得要求送信手段と、
前記各画像サーバから提供される患者情報及び/又は検査情報を取得する取得手段と、
前記取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、当該患者情報及び/又は検査情報に対応する医用画像の読影ワークリストを生成する生成手段と、
を備えるレポート管理サーバ。
【請求項5】
前記生成手段は、前記取得手段により取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、前記読影ワークリストに含まれる緊急度、読影医又はワークアイテムの項目を設定する、
請求項4に記載のレポート管理サーバ。
【請求項6】
前記生成手段は、前記取得手段により取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、読影医毎に対応する読影ワークリストを生成する、
請求項4又は5に記載のレポート管理サーバ。
【請求項7】
医用画像の読影レポートを管理するコンピュータを、
前記医用画像、当該医用画像に対応する患者情報及び/又は検査情報を記憶する記憶手段を有し外部からの要求に応じて各種情報を提供する、検査部門毎に設けられている各画像サーバに対して、前記記憶手段に記憶されている患者情報及び/又は検査情報の取得要求を送信する取得要求送信手段、
前記各画像サーバから提供される患者情報及び/又は検査情報を取得する取得手段、
前記取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、当該患者情報及び/又は検査情報に対応する医用画像の読影ワークリストを生成する生成手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−172227(P2009−172227A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−15218(P2008−15218)
【出願日】平成20年1月25日(2008.1.25)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】