説明

医用画像読影管理システム、医用画像管理装置、携帯端末及びプログラム

【課題】医師が医用画像の読影診断及び他の業務を効率的に行うことができるようにする。
【解決手段】本発明に係る管理サーバによれば、モダリティから画像データ及び付帯情報が受信されると、付帯情報に含まれる読影医IDに対応する画像DBのデータ格納領域に、画像データ、付帯情報、受信日時を示す情報及び未読影であることを示すステータス情報が対応付けて記憶される。また、所定時間毎に、読影医別に格納されている画像データの中からステータス情報が未読影の画像データ数がカウントされ、未読影の画像データ数がその読影医に対して予め設定されている基準データ数を超えた場合は、その読影医に対して予め設定された通知項目の情報が取得され、読影を促す通知情報としてその読影医が所有する携帯端末に送信される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、読影すべき医用画像を管理する医用画像読影管理システム、前記医用画像読影管理システムで用いる医用画像管理装置、携帯端末及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療の分野では、患者を撮影した医用画像のデジタル化が実現されており、CR(Computed Radiography)、FPD(Flat Panel Detector)、CT(Computed Tomography)、MRI(Magnetic Resonance Imaging)、超音波診断装置等の各種モダリティにより撮影され、デジタル化された医用画像は、読影端末のモニタ等に表示され、医師の読影診断に供されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、医師や患者が所定の場所にいない場合に呼び出しを行うことを可能とする病院情報通知システムが記載されており、このようなシステムによれば、読影室への緊急の検査依頼がある場合は、当該システムを用いることにより医師が読影室にいない場合であっても、その旨を通知することが可能である。
【特許文献1】特開平11−31187号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、緊急の読影依頼は、上記システム等を利用すれば、直ちに医師に通知され、読影診断が行われるようになっているが、通常の読影依頼に対する診断は、担当する医師が依頼の件数や依頼された日時を把握して処理する必要がある。
【0005】
読影診断は、画像の微妙な濃淡で示される病変を見分けて診断するものであるため、大量の件数の読影を続けて行うと、目の疲れ等が生じ、診断効率や診断精度の低下につながってしまう。そのため、読影診断は、診断精度が維持できるペースで行われることが望ましい。
【0006】
しかしながら、医師は、読影診断のみならず、診察を始めとする他の業務を担当している場合が多い。そのため、読影依頼の状況を把握できず、処理しきれないほどの大量の読影件数が知らないうちにたまってしまったり、読影依頼から長時間経過してしまったりすることがあった。
【0007】
例えば、上記特許文献1の通知システム等を用いて読影依頼が入る度に通知を行えば医師は読影依頼の状況を把握できるが、緊急でない読影依頼に対しても通知を行うと、緊急時との区別がつかず、また、他の優先すべき業務の妨げとなり、1日の業務を効率的に行うことができないという問題が生じる。
【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、医師が医用画像の読影診断及び他の業務を効率的に行うことができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
被写体を撮影して読影すべき医用画像の画像データを生成するモダリティと、前記モダリティにおいて生成された画像データを管理する医用画像管理装置と、読影医に所持される携帯端末とを備えた医用画像読影管理システムであって、
前記医用画像管理装置は、
前記モダリティから読影すべき医用画像の画像データを受信する受信手段と、
前記受信された画像データに当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶する画像データ記憶手段と、
未読影であることを示すステータス情報が対応付けられた画像データ数を読影医別にカウントし、前記カウントされた画像データ数が予め設定された基準データ数を超えた場合に、該当する読影医が所持する携帯端末に読影を促す通知情報を送信する通知情報送信手段とを備え、
前記携帯端末は、
前記医用画像管理装置から送信された通知情報を受信する通知情報受信手段と、
前記受信された通知情報を表示する表示手段とを備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記医用画像管理装置に関する各種設定を設定する設定手段を備え、
前記設定手段は、読影医別に前記基準データ数及び/又は前記通知情報の内容を設定することを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載の発明は、
被写体を撮影して読影すべき医用画像の画像データを生成するモダリティと、前記モダリティにおいて生成された画像データを管理する医用画像管理装置と、読影医に所持される携帯端末とを備えた医用画像読影管理システムであって、
前記医用画像管理装置は、
前記モダリティから画像データを受信する受信手段と、
前記受信された画像データに、当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報、受信日時情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶する画像データ記憶手段と、
未読影であることを示すステータス情報が対応付けられた画像データを読影医別に抽出し、前記抽出された画像データの中で受信されてからの経過時間が予め設定された基準経過時間を超えたものがある場合に、該当する読影医が所持する携帯端末に読影を促す通知情報を送信する通知情報送信手段とを備え、
前記携帯端末は、
前記医用画像管理装置から送信された通知情報を受信する通知情報受信手段と、
前記受信された通知情報を表示する表示手段とを備えたことを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、
前記医用画像管理装置に関する各種設定を設定する設定手段を備え、
前記設定手段は、読影医別に前記基準経過時間及び/又は前記通知情報の内容を設定することを特徴としている。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、
前記通知情報は、読影すべき医用画像がたまっている旨、未読影の画像データ数、未読影の画像データの主な検査種類、受信日時が最も古い未読影画像データの受信日時、依頼主を示す情報の少なくとも一つを含むことを特徴としている。
【0014】
請求項6に記載の発明の医用画像管理装置は、
モダリティから送信された読影すべき医用画像の画像データを受信する受信手段と、
前記受信された画像データに当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶する画像データ記憶手段と、
未読影であることを示すステータス情報が対応付けられた画像データ数を読影医別にカウントし、前記カウントされた画像データ数が予め設定された基準データ数を超えた場合に、該当する読影医が所持する携帯端末に読影を促す通知情報を送信する通知情報送信手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0015】
請求項7に記載の発明の医用画像管理装置は、
モダリティから送信された読影すべき医用画像の画像データを受信する受信手段と、
前記受信された画像データに、当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報、受信日時情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶する画像データ記憶手段と、
未読影であることを示すステータス情報が対応付けられた画像データを読影医別に抽出し、前記抽出された画像データの中で受信されてからの経過時間が予め設定された基準経過時間を超えたものがある場合に、該当する読影医が所持する携帯端末に読影を促す通知情報を送信する通知情報送信手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0016】
請求項8に記載の発明の携帯端末は、
読影依頼された医用画像の画像データに当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶し管理する医用画像管理装置に対して読影医の識別情報を送信し、当該読影医が担当する未読影の画像データ数を取得する未読影画像データ数取得手段と、
前記取得された未読影の画像データ数が予め設定された基準データ数を超えたか否かを判別し、前記予め設定された基準データ数を超えた場合に、読影を促す通知情報を表示手段の表示画面上に表示する通知手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0017】
請求項9に記載の発明の携帯端末は、
読影依頼された医用画像の画像データに、当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報、受信日時情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶し管理する医用画像管理装置に対して読影医の識別情報を送信し、当該読影医が担当する未読影の画像データが読影依頼されてからの経過時間を示す情報を取得する経過時間情報取得手段と、
前記取得された経過時間が予め設定された基準経過時間を超えたか否かを判別し、予め設定された基準経過時間を超えたものがある場合に、読影を促す通知情報を表示手段の表示画面上に表示する通知手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0018】
請求項10に記載の発明は、
コンピュータに、
モダリティから送信された読影すべき医用画像の画像データを受信する機能と、
前記受信された画像データに当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて画像データ記憶手段に記憶する機能と、
前記未読影であることを示すステータス情報が対応付けられた画像データ数を読影医別にカウントし、前記カウントされた画像データ数が予め設定された基準データ数を超えた場合に、該当する読影医が所持する携帯端末に読影を促す通知情報を送信する機能と、
を実現させるためのプログラムであることを特徴としている。
【0019】
請求項11に記載の発明は、
コンピュータに、
モダリティから送信された読影すべき医用画像の画像データを受信する機能と、
前記受信された画像データに、当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報、受信日時情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて画像データ記憶手段に記憶する機能と、
未読影であることを示すステータス情報が対応付けられた画像データを読影医別に抽出し、前記抽出された画像データの中で受信されてからの経過時間が予め設定された基準経過時間を超えたものがある場合に、該当する読影医が所持する携帯端末に読影を促す通知情報を送信する機能と、
を実現させるためのプログラムであることを特徴としている。
【0020】
請求項12に記載の発明は、
コンピュータに、
読影依頼された医用画像の画像データに当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶し管理する医用画像管理装置に対して読影医の識別情報を送信し、当該読影医が担当する未読影の画像データ数を取得する機能と、
前記取得された未読影の画像データ数が予め設定された基準データ数を超えたか否かを判別し、前記予め設定された基準データ数を超えた場合に、読影を促す通知情報を表示手段の表示画面上に表示させる機能と、
を実現させるためのプログラムであることを特徴としている。
【0021】
請求項13に記載の発明は、
コンピュータに、
読影依頼された医用画像の画像データに、当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報、受信日時情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶し管理する医用画像管理装置に対して読影医の識別情報を送信し、当該読影医が担当する未読影の画像データが読影依頼されてからの経過時間を示す情報を取得する機能と、
前記取得された経過時間が予め設定された基準経過時間を超えたか否かを判別し、予め設定された基準経過時間を超えたものがある場合に、読影を促す通知情報を表示手段の表示画面上に表示する機能と、
を実現させるためのプログラムであることを特徴としている。
【発明の効果】
【0022】
請求項1に記載の発明によれば、医用画像管理装置は、モダリティから読影すべき医用画像の画像データを受信し、受信された画像データに当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶する。また、未読影であることを示すステータス情報が対応付けられた画像データ数を読影医別にカウントし、カウントされた画像データ数が予め設定された基準データ数を超えた場合に、該当する読影医が所持する携帯端末に読影を促す通知情報を送信し、携帯端末は、医用画像管理装置から送信された通知情報を受信して表示する。従って、読影医は、読影すべき画像データが基準データ数を超えてたまってしまい、読影診断を優先して処理しなければならなくなった場合に、その旨を認識することが可能となる。また、未読影の画像データ数が予め設定された基準データ数を超えなければ通知はされないので、他に優先すべき業務がある場合には、その業務を優先して行うことができ、医師が医用画像の読影診断及び他の業務を効率的に行うことが可能となる。
【0023】
請求項2に記載の発明によれば、読影医別に基準データ数及び/又は通知情報の内容を設定できるので、各読影医に適した通知を行うことが可能となる。
【0024】
請求項3に記載の発明によれば、医用画像管理装置は、モダリティから画像データを受信し、受信された画像データに当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報、受信日時情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶する。また、未読影であることを示すステータス情報が対応付けられた画像データを読影医別に抽出し、抽出された画像データの中で受信されてからの経過時間が予め設定された基準経過時間を超えたものがある場合に、該当する読影医が所持する携帯端末に読影を促す通知情報を送信し、携帯端末は、医用画像管理装置から送信された通知情報を受信して表示する。従って、読影医は、読影されずに基準経過時間を超えて放置された画像データがあり、読影診断を優先して処理しなければならない場合に、その旨を認識することが可能となる。また、読影依頼されてからの経過時間が予め設定された基準経過時間を超えなければ通知はされないので、他に優先すべき業務がある場合には、その業務を優先して行うことができ、医師が医用画像の読影診断及び他の業務を効率的に行うことが可能となる。
【0025】
請求項4に記載の発明によれば、読影医別に基準経過時間及び/又は通知情報の内容を設定できるので、各読影医に適した通知を行うことが可能となる。
【0026】
請求項5に記載の発明によれば、読影すべき医用画像がたまっている旨、未読影の画像データ数、未読影の画像データの主な検査種類、受信日時が最も古い未読影画像データの受信日時、依頼主を示す情報の少なくとも一つを読影医に通知することができる。
【0027】
請求項6に記載の発明の医用画像管理装置によれば、モダリティから送信された読影すべき医用画像の画像データを受信し、受信された画像データに当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶する。また、未読影であることを示すステータス情報が対応付けられた画像データ数を読影医別にカウントし、カウントされた画像データ数が予め設定された基準データ数を超えた場合に、該当する読影医が所持する携帯端末に読影を促す通知情報を送信する。従って、読影医は、所持する携帯端末を介して、読影すべき画像データが基準データ数たまってしまい読影診断を優先して処理しなければならなくなった場合に、その旨を認識することが可能となる。また、未読影の画像データ数が予め設定された基準データ数を超えなければ通知はされないので、他に優先すべき業務がある場合には、その業務を優先して行うことができ、医師が医用画像の読影診断及び他の業務を効率的に行うことが可能となる。
【0028】
請求項7に記載の発明の医用画像管理装置によれば、モダリティから送信された読影すべき医用画像の画像データを受信し、受信された画像データに、当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報、受信日時情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶する。また、未読影であることを示すステータス情報が対応付けられた画像データを読影医別に抽出し、抽出された画像データの中で受信されてからの経過時間が予め設定された基準経過時間を超えたものがある場合に、該当する読影医が所持する携帯端末に読影を促す通知情報を送信することができる。従って、読影医は、携帯端末を介して、読影されずに基準経過時間を超えて放置された画像データがあり、読影診断を優先して処理しなければならない場合に、その旨を認識することが可能となる。また、読影依頼されてからの経過時間が予め設定された基準経過時間を超えなければ通知はされないので、他に優先すべき業務がある場合には、その業務を優先して行うことができ、医師が医用画像の読影診断及び他の業務を効率的に行うことが可能となる。
【0029】
請求項8に記載の発明の携帯端末によれば、読影依頼された医用画像の画像データに当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶し管理する医用画像管理装置に対して読影医の識別情報を送信し、当該読影医が担当する未読影の画像データ数を取得し、取得された未読影の画像データ数が予め設定された基準データ数を超えたか否かを判別し、予め設定された基準データ数を超えた場合に、読影を促す通知情報を表示手段の表示画面上に表示する。従って、読影医は、読影すべき画像データが基準データ数たまってしまい読影診断を優先して処理しなければならなくなった場合に、その旨を認識することが可能となる。また、未読影の画像データ数が予め設定された基準データ数を超えなければ通知はされないので、他に優先すべき業務がある場合には、その業務を優先して行うことができ、医師が医用画像の読影診断及び他の業務を効率的に行うことが可能となる。
【0030】
請求項9に記載の発明の携帯端末によれば、読影依頼された医用画像の画像データに、当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報、受信日時情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶し管理する医用画像管理装置に対して読影医の識別情報を送信し、当該読影医が担当する未読影の画像データが読影依頼されてからの経過時間を示す情報を取得し、取得された経過時間が予め設定された基準経過時間を超えたか否かを判別し、予め設定された基準経過時間を超えたものがある場合に、読影を促す通知情報を表示手段の表示画面上に表示する。従って、読影医は、読影されずに基準経過時間を超えて放置された画像データがあり、読影診断を優先して処理しなければならなくなった場合に、その旨を認識することが可能となる。また、読影依頼されてからの経過時間が予め設定された基準経過時間を超えなければ通知はされないので、他に優先すべき業務がある場合には、その業務を優先して行うことができ、医師が医用画像の読影診断及び他の業務を効率的に行うことが可能となる。
【0031】
請求項10に記載の発明によれば、当該プログラムをコンピュータに読み込ませることで、請求項6に記載する技術を実現する。従って、請求項6に記載する技術のソフトウエア製品単体としての販売、配布が容易になる。
【0032】
請求項11に記載の発明によれば、当該プログラムをコンピュータに読み込ませることで、請求項7に記載する技術を実現する。従って、請求項7に記載する技術のソフトウエア製品単体としての販売、配布が容易になる。
【0033】
請求項12に記載の発明によれば、当該プログラムをコンピュータに読み込ませることで、請求項8に記載する技術を実現する。従って、請求項8に記載する技術のソフトウエア製品単体としての販売、配布が容易になる。
【0034】
請求項13に記載の発明によれば、当該プログラムをコンピュータに読み込ませることで、請求項9に記載する技術を実現する。従って、請求項9に記載する技術のソフトウエア製品単体としての販売、配布が容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0036】
〔第1の実施の形態〕
まず、本発明の第1の実施の形態の構成について説明する。
図1は、本実施の形態における医用画像読影管理システム100のシステム構成を示す概念図である。図1に示すように、医用画像読影管理システム100には、モダリティ1、画像DB(Data Base)2aを備えた管理サーバ2、読影端末3がLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワークNを介してデータ送受信可能なように接続されている。また、管理サーバ2は、携帯端末4と無線LANを介して接続可能に構成されている。なお、医用画像読影管理システム100を構成する各装置の数は、特に限定されない。
【0037】
モダリティ1は、例えば、CR、FPD、CT、MRI、超音波診断装置等であり、人体を撮影した画像をデジタル変換して、医用画像の画像データを生成する。また、モダリティ1は、図示しない検査予約の受付端末や、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力手段を介して入力された医用画像に関する属性情報を付帯情報として画像データに付帯させ、管理サーバ2に送信する。付帯情報としては、例えば、撮影された患者の識別情報としての患者ID、患者氏名、年齢、性別等の患者に関する患者情報、検査を識別するための検査ID、撮影日、撮影部位、撮影条件(体位、撮影方向等)、依頼科名、読影医(画像データの読影を担当する医師)の識別情報としての読影医ID等の検査に関する検査情報が挙げられる。
【0038】
管理サーバ2は、モダリティ1により生成された医用画像の画像データをその付帯情報と対応付けて画像DB(Date Base)2aに保存して管理し、読影端末3からの要求に応じて画像データを読影端末3に供給する医用画像管理装置である。
【0039】
以下、図2を参照して、管理サーバ2の内部構成について詳細に説明する。
図2は、管理サーバ2の機能的構成を示すブロック図である。図2に示すように、管理サーバ2は、CPU21、操作部22、表示部23、RAM24、記憶部25、第1の通信制御部26、第2の通信制御部27、画像DB2a等を備えて構成され、各部はバス28により接続されている。
【0040】
CPU21は、記憶部25に記憶されているシステムプログラムを読み出し、RAM24内に形成されたワークエリアに展開し、該システムプログラムに従って各部を制御する。また、CPU21は、記憶部25に記憶されている読影依頼受付処理プログラム、通知情報送信処理プログラムを始めとする各種処理プログラム、各種アプリケーションプログラムを読み出してワークエリアに展開し、後述する読影依頼受付処理、通知情報送信処理をはじめとする各種処理を実行する。
【0041】
操作部22は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された指示信号をCPU21に出力する。また、操作部22は、表示部23の表示画面にタッチパネルを備えても良く、この場合、タッチパネルを介して入力された指示信号をCPU21に出力する。
【0042】
表示部23は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT等のモニタにより構成され、CPU21から入力される表示信号の指示に従って、操作部22からの入力指示やデータ等を表示する。
【0043】
RAM24は、CPU21により実行制御される各種処理において、記憶部25から読み出されたCPU21で実行可能な各種プログラム、入力若しくは出力データ、及びパラメータ等の一時的に記憶する記憶領域を形成する。
【0044】
記憶部25は、HDD(Hard Disc Drive)や不揮発性の半導体メモリ等により構成され、CPU21で実行されるシステムプログラム、当該システムプログラムに対応する読影依頼受付処理プログラム、通知情報送信処理プログラムを始めとする各種処理プログラム、各種アプリケーションプログラム、各種データ等を記憶する。これらの各種プログラムは、読取可能なプログラムコードの形態で格納され、CPU21は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0045】
また、記憶部25は、図2に示すように、読影医情報ファイル251、基準値設定ファイル252、通知項目設定ファイル253を記憶している。
【0046】
読影医情報ファイル251は、読影医IDと、その読影医IDで特定される読影医に対応する記憶部25のデータ格納領域を示す情報(例えば、ディレクトリ名、フォルダ名等)と、その読影医IDで特定される読影医が所持する携帯端末4を識別するための端末番号とを対応付けて記憶する。
基準値設定ファイル252は、読影医毎に設定された未読影の画像データ数の基準値、即ち、基準データ数の値を、その読影医を識別するための読影医IDと対応付けて記憶する。
通知項目設定ファイル253は、読影医毎に設定された携帯端末4における通知項目を読影医IDと対応付けて記憶する。携帯端末4における通知項目とは、後述する通知情報送信処理において、未読影の画像データ数が上述した基準値設定ファイル252で設定された基準データ数を超えた場合に、読影医情報ファイル251において読影医IDに対応付けられた端末番号の携帯端末4に表示部43の表示画面上に表示する項目である。通知項目としては、例えば、読影依頼がたまっている旨、読影依頼数、主な検査種別、最も古い読影依頼の日時、依頼者等が挙げられる。
【0047】
なお、上述の基準データ数及び通知項目は、設定手段としての操作部22から、或いはネットワークNや無線LANに接続された外部装置、例えば、読影端末3や携帯端末4から設定入力することが可能である。
【0048】
第1の通信制御部26は、LANアダプタやルータやTA(Terminal Adapter)等を備え、ネットワークNに接続された各装置とデータの送受信を行う送信手段及び受信手段である。
第2の通信制御部27は、無線LANアダプタやアクセスポイント等を備え、携帯端末4との間のデータの送受信を行う。
【0049】
画像DB2aは、読影医別にデータ格納領域を有しており、モダリティ1から受信された医用画像の画像データに、付帯情報、受信日時情報及び読影済みであるか否かを示すステータス情報と対応付けて読影医別の格納領域に記憶する画像データ記憶手段である。
【0050】
読影端末3は、医用画像を表示するモニタを有し、医師が医用画像の読影レポート(以下、レポートと称する)を作成することを目的として設置されるPC(Personal Computer)等の端末である。
【0051】
携帯端末4は、図示しないが、CPU41、操作部42、表示部43、RAM44、記憶部45と、管理サーバ2と無線LAN通信を行う通信制御部46とを備え、各部はバス47により接続されている。携帯端末4としては、例えば、PDA(Personal Digital Assistance)、携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)、モバイルPC(Personal Computer)等を適用可能である。
【0052】
次に、本実施の形態の動作について説明する。
図3は、管理サーバ2のCPU21により実行される読影依頼受付処理を示すフローチャートである。CPU21は、記憶部25に記憶された読影依頼受付処理プログラムとの協働によるソフトウエア処理により、当該処理を実行する。
【0053】
第1の通信制御部26を介して、モダリティ1から送信された読影依頼としての医用画像の画像データ及びその付帯情報が受信されると(ステップS1)、受信された画像データ及び付帯情報に受信日時の情報及び未読影であることを示すステータス情報が対応付けられ、画像DB2aの、受信された付帯情報に含まれる読影医IDに対応するデータ格納領域に、画像データ、付帯情報、受信日時情報及びステータス情報が対応付けて記憶される(ステップS2)。
【0054】
上記処理により、読影医別に読影依頼が受け付けられる。画像データに対応付けられた受信日時の情報は、その画像データが読影依頼された日時を示す情報である。
【0055】
また、管理サーバ2のCPU21は、図4に示す通知情報送信処理を実行する。CPU21は、記憶部25に記憶された通知情報送信処理プログラムとの協働によるソフトウエア処理により、所定時間毎に当該処理を実行し、通知情報送信手段を実現する。
【0056】
まず、画像DB2aの読影医別のデータ格納領域が1つ1つ順次検索され(ステップS11)、検索されたデータ格納領域に記憶されている画像データの中から、ステータス情報が「未読影」の画像データ数がカウントされる(ステップS12)。次いで、基準値設定ファイル252から当該データ格納領域に対応する読影医IDに応じた基準データ数が読み出され、カウントされた未読影の画像データ数が予め設定された基準データ数を超えているか否かが判断される(ステップS13)。未読影の画像データ数が予め設定された基準データ数を超える場合は(ステップS13;YES)、読影を促す通知情報として、通知項目設定ファイル253で設定されている通知項目の情報が取得され(ステップS14)、読影医情報ファイル251において当該データ格納領域に対応する読影医IDに対応している端末番号の携帯端末4に送信される(ステップS15)。画像DB2aに形成されている読影医別のデータ格納領域の全ての領域について上述のステップS11〜S15の処理が実行され、全ての読影医の領域について終了すると(ステップS16;YES)、本処理は終了する。
【0057】
携帯端末4のCPU41は、通知情報受信手段としての通信制御部46により管理サーバ2から送信された通知項目の情報が受信されると、受信された情報を表示部43の表示画面上に表示する。
【0058】
上記通知情報送信処理により、読影医別にカウントされる未読影の画像データ数が予め設定された基準データ数を超えた場合は、その読影医が所持する携帯端末4に、設定された通知項目の情報が読影を促す通知情報として送信され、携帯端末4の表示部43を介して読影医に通知される。
【0059】
読影端末3から管理サーバ2に画像データの送信が要求されると、管理サーバ2において、画像DB2aから要求された画像データが読み出されて読影端末3へ送信されるとともに、その画像データに対応するステータス情報が読影済みに更新される。
【0060】
以上説明したように、管理サーバ2によれば、モダリティ1から画像データ及び付帯情報が受信されると、付帯情報に含まれる読影医IDに対応する画像DB2aのデータ格納領域に、画像データ、付帯情報、受信日時を示す情報及び未読影であることを示すステータス情報が対応付けて記憶される。また、管理サーバ2によれば、所定時間毎に、読影医別に格納されている画像データの中からステータス情報が未読影の画像データ数がカウントされ、未読影の画像データ数がその読影医に対して予め設定されている基準データ数を超えた場合は、その読影医に対して予め設定された通知項目の情報が取得され、読影を促す通知情報としてその読影医が所有する携帯端末4に送信される。
【0061】
従って、読影医は、未読影の画像データの数が予め設定された基準データ数を超えてたまってしまい読影診断を優先して処理しなければならない場合に、その旨を認識することが可能となる。また、未読影の画像データの数が予め設定された基準データ数を超えなければ通知はされないので、他に優先すべき業務がある場合は、その業務を優先して行うことができ、医師が医用画像の読影診断及び他の業務を効率的に行うことが可能となる。基準データ数及び通知項目は、読影医毎に設定できるので、各読影医に適した通知を行うことが可能となる。
【0062】
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態は、携帯端末4において、所定時間ごとに管理サーバ2に当該携帯端末4の所有者の読影医に対する未読影の画像データ数等を問い合わせ、携帯端末4において、問い合わせ結果が基準データ数を超えているか否かを判断し、超えている場合に表示部43に設定された通知項目を読影を促す通知情報として表示するものである。
【0063】
まず、第2の実施の形態の構成について説明する。
第2の実施の形態における医用画像読影管理システム100の全体構成は、図1で説明したのと同様であるのでその説明は省略する。
【0064】
第2の実施の形態において、携帯端末4のCPU41は、記憶部45に記憶されているシステムプログラムを読み出し、RAM44内に形成されたワークエリアに展開し、該システムプログラムに従って各部を制御する。また、CPU41は、記憶部45に記憶されている読影依頼通知処理プログラムを始めとする各種処理プログラム、各種アプリケーションプログラムを読み出してワークエリアに展開し、後述する読影依頼通知処理をはじめとする各種処理を実行する。
【0065】
記憶部45は、HDD(Hard Disc Drive)や不揮発性の半導体メモリ等により構成され、CPU41で実行されるシステムプログラム、当該システムプログラムに対応する読影依頼通知処理プログラムを始めとする各種処理プログラム、各種アプリケーションプログラム、各種データ等を記憶する。これらの各種プログラムは、読取可能なプログラムコードの形態で格納され、CPU41は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0066】
また、記憶部45は、基準値設定ファイル451、通知項目設定ファイル452、所有者識別情報453等を記憶している。
【0067】
基準値設定ファイル451は、予め設定されている未読影の画像データ数の基準値、即ち、基準データ数を記憶する。
通知項目設定ファイル452は、予め設定されている通知項目を記憶する。通知項目とは、後述する読影依頼通知処理において、未読影の画像データ数が上述した基準値設定ファイル451で設定された基準データ数を超えた場合に、読影を促す通知情報として表示部43に表示する項目内容である。通知項目としては、例えば、読影依頼がたまっている旨、読影依頼数、主な検査種別、最も古い読影依頼の受信日時、依頼者等が挙げられる。
所有者識別情報453は、携帯端末4を所持する読影医を識別するための識別情報としての読影医IDである。
【0068】
なお、上述の基準データ数及び通知項目は、操作部42から設定入力することが可能である。
【0069】
その他の各装置の構成は、上述の第1の実施の形態で説明したのと同様であるのでその説明は省略する。
【0070】
次に、第2の実施の形態の動作について説明する。
管理サーバ2においては、モダリティ1から画像データ及び付帯情報が送信されると、図3に示した読影依頼受付処理が実行される。
【0071】
携帯端末4においては、所定時間毎に、読影依頼通知処理が実行される。
図5は、CPU41により実行される読影依頼通知処理を示すフローチャートである。
CPU41は、記憶部45に記憶された読影依頼通知処理プログラムとの協働によるソフトウエア処理により、所定時間毎に当該処理を実行し、未読影画像データ数取得手段、通知手段を実現する。
【0072】
まず、管理サーバ2に、携帯端末4に対応する読影医の未読影画像データ数の問い合わせが行われ、未読影画像データ数が取得される(ステップT1)。例えば、記憶部45に所有者識別情報453として記憶されている、当該携帯端末4を所持する読影医の識別情報(読影医ID)が管理サーバ2に送信され当該読影医の未読影画像データ数の問い合わせが行われ、管理サーバ2からの未読影画像データ数の取得が行われる。次いで、基準値設定ファイル451から基準データ数が読み出され、取得された未読影の画像データ数が予め設定された基準データ数を超えているか否かが判断される(ステップT2)。未読影の画像データ数が予め設定された基準データ数を超える場合は(ステップT2;YES)、管理サーバ2に、通知項目設定ファイル452で設定されている通知項目の情報の要求が行われ、通知項目の情報が取得される(ステップT3)。そして、表示部43に取得された情報が読影を促す通知情報として表示され(ステップT4)、本処理は終了する。
【0073】
管理サーバ2においては、携帯端末4から読影医IDが送信され、未読影の画像データ数の問い合わせが受信されると、画像DB2aの読影医IDに対応するデータ格納領域からステータス情報が「未読影」の画像データの数がカウントされ、送信元の携帯端末4に送信される。また、携帯端末4から通知項目の情報が要求されると、要求された情報が画像DB2aの、携帯端末4から送信された読影医IDに対応するデータ格納領域から検索され、携帯端末4に送信される。
【0074】
読影端末3から管理サーバ2に画像データの送信が要求されると、管理サーバ2において、画像DB2aから要求された画像データが読み出されて読影端末3へ送信されるとともに、その画像データに対応するステータス情報が読影済みに更新される。
【0075】
以上説明したように、携帯端末4によれば、所定時間毎に、管理サーバ2から携帯端末4に対応する読影医の未読影の画像データ数が取得され、取得された未読影の画像データ数が予め設定された基準データ数を超えているか否かが判断され、予め設定された基準データ数を超える場合は、管理サーバ2から通知項目設定ファイル452で設定されている通知項目の情報が取得され、表示部43に取得された情報が読影を促す通知情報として表示される。
【0076】
従って、読影医は、未読影の画像データが予め設定された基準データ数を超えてたまってしまい、読影診断を優先して処理しなければならない場合に、その旨を認識することが可能となる。また、未読影の画像データが予め設定された基準データ数を超えなければ通知はされないので、他に優先すべき業務がある場合は、その業務を優先して行うことができ、医師が医用画像の読影診断及び他の業務を効率的に行うことが可能となる。基準データ数及び通知項目は、読影医毎に設定できるので、各読影医に適した通知を行うことが可能となる。
【0077】
なお、上述した本実施の第1及び第2の形態における記述は、本発明に係る医用画像読影管理システム100の一例であり、これに限定されるものではない。
【0078】
例えば、上記第1及び第2の実施の形態においては、無線LANを用いて管理サーバ2と携帯端末4とを接続する場合を例にとり説明したが、これに限定されず、例えば、公衆回線等を用いて接続するようにしてもよい。
【0079】
また、上記第1、2の実施の形態においては、画像データを画像DB2aの読影医別のデータ格納領域に記憶することとしたが、これに限定されず、例えば、画像データを受信順に画像DB2aに順次格納していき、読影医別に未読影の画像データ数を求める際に、画像データの付帯情報に含まれる読影医IDをキーとして読影医別の画像データの抽出を行い、未読影の画像データのカウントを行うようにしてもよい。
【0080】
また、上記第1の実施の形態においては、未読影の画像データ数が予め設定された基準データ数を超えた場合に携帯端末4に通知を行うこととしたが、基準値設定ファイル252に、読影依頼からの経過時間の基準値、即ち、基準経過時間を設定しておき、図4に示す通知情報送信処理においては、読影医別に未読影の画像データを抽出し、抽出された画像データの中に、読影依頼を受けてからの経過時間、即ち、画像データを受信した受信日時からの経過時間が予め設定された基準経過時間を超えたものがある場合に、該当する読影医が所持する携帯端末4に通知項目として設定された情報を、読影を促す通知情報として送信するようにしてもよい。これにより、長時間未読影のまま放置された画像データがあれば読影医に直ちに通知するので、読影医は、優先して処理しなければならない読影診断があることを認識することが可能となる。基準経過時間を超えて放置された画像データがなければ通知はされないので、他に優先すべき業務がある場合は、その業務を優先して行うことができ、医師が医用画像の読影診断及び他の業務を効率的に行うことが可能となる。また、未読影の画像データ数が設定された基準データ数を超えた場合と、未読影の画像データの読影依頼を受け付けてからの経過時間が予め設定された基準経過時間を超えた場合の少なくとも一方に該当した場合には、携帯端末4に通知項目として設定された情報を送信するようにしてもよい。
【0081】
同様に、上記第2の実施の形態における図5に示す読影依頼通知処理において、携帯端末4は、未読影の画像データの読影依頼を受けてからの経過時間を示す情報を管理サーバ2に問い合わせて取得し(経過時間情報取得手段)、読影依頼を受けてからの経過時間が設定された基準経過時間を超えた未読影の画像データがある場合に、管理サーバ2から通知項目として設定された情報を取得して、読影を促す通知情報として表示部43に表示するようにしてもよい(通知手段)。また、未読影の画像データ数と未読影の画像データの読影依頼を受けてからの経過時間を示す情報の双方を管理サーバ2から取得し、未読影の画像データ数が設定された基準データ数を超えた場合と、読影依頼を受け付けてからの経過時間が予め設定された基準経過時間を超えた場合の少なくとも一方に該当した場合には、通知項目として設定された情報を管理サーバ2から取得して表示部43に表示するようにしてもよい。
【0082】
また、第2の実施の形態においては、管理サーバ2において、携帯端末4から未読影の画像データ数及び/又は未読影の画像データの読影依頼を受けてからの経過時間の問い合わせを受けた際に、管理サーバ2側においてこれらのデータ数や経過時間を抽出して結果を携帯端末4に返すこととしが、管理サーバ2側では、携帯端末4を所持する読影医に対する未読影画像データを抽出し、これに対応付けられている付帯情報及び受信日時を示す情報を携帯端末4に送信し、携帯端末4側で未読影の画像データ数や未読影の画像データの読影依頼を受けてからの経過時間を求めて、これらの情報を取得するようにしても良い。このようにすれば、ステップT3において、携帯端末4と管理サーバ2との通信を行う必要がなくなる。また、管理サーバ2から未読影の画像データを含む情報を送信してもよい。
【0083】
その他、本実施の形態における医用画像読影管理システム100の構成部分の細部構成、及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明に係る医用画像読影管理システム100の全体構成を示す図である。
【図2】図1の管理サーバ2の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】図2のCPU21により実行される読影依頼受付処理を示すフローチャートである。
【図4】図2のCPU21により実行される通知情報送信処理を示すフローチャートである。
【図5】携帯端末4のCPU41により実行される読影依頼通知処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0085】
100 医用画像読影管理システム
1 モダリティ
2 管理サーバ
2a 画像DB
3 読影端末
4 携帯端末
21、41 CPU
22、42 操作部
23、43 表示部
24、44 RAM
25、45 記憶部
26 第1の通信制御部
27 第2の通信制御部
28、47 バス
46 通信制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影して読影すべき医用画像の画像データを生成するモダリティと、前記モダリティにおいて生成された画像データを管理する医用画像管理装置と、読影医に所持される携帯端末とを備えた医用画像読影管理システムであって、
前記医用画像管理装置は、
前記モダリティから読影すべき医用画像の画像データを受信する受信手段と、
前記受信された画像データに当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶する画像データ記憶手段と、
未読影であることを示すステータス情報が対応付けられた画像データ数を読影医別にカウントし、前記カウントされた画像データ数が予め設定された基準データ数を超えた場合に、該当する読影医が所持する携帯端末に読影を促す通知情報を送信する通知情報送信手段とを備え、
前記携帯端末は、
前記医用画像管理装置から送信された通知情報を受信する通知情報受信手段と、
前記受信された通知情報を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする医用画像読影管理システム。
【請求項2】
前記医用画像管理装置に関する各種設定を設定する設定手段を備え、
前記設定手段は、読影医別に前記基準データ数及び/又は前記通知情報の内容を設定することを特徴とする請求項1に記載の医用画像読影管理システム。
【請求項3】
被写体を撮影して読影すべき医用画像の画像データを生成するモダリティと、前記モダリティにおいて生成された画像データを管理する医用画像管理装置と、読影医に所持される携帯端末とを備えた医用画像読影管理システムであって、
前記医用画像管理装置は、
前記モダリティから画像データを受信する受信手段と、
前記受信された画像データに、当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報、受信日時情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶する画像データ記憶手段と、
未読影であることを示すステータス情報が対応付けられた画像データを読影医別に抽出し、前記抽出された画像データの中で受信されてからの経過時間が予め設定された基準経過時間を超えたものがある場合に、該当する読影医が所持する携帯端末に読影を促す通知情報を送信する通知情報送信手段とを備え、
前記携帯端末は、
前記医用画像管理装置から送信された通知情報を受信する通知情報受信手段と、
前記受信された通知情報を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする医用画像読影管理システム。
【請求項4】
前記医用画像管理装置に関する各種設定を設定する設定手段を備え、
前記設定手段は、読影医別に前記基準経過時間及び/又は前記通知情報の内容を設定することを特徴とする請求項3に記載の医用画像読影管理システム。
【請求項5】
前記通知情報は、読影すべき医用画像がたまっている旨、未読影の画像データ数、未読影の画像データの主な検査種類、受信日時が最も古い未読影画像データの受信日時、依頼主を示す情報の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の医用画像読影管理システム。
【請求項6】
モダリティから送信された読影すべき医用画像の画像データを受信する受信手段と、
前記受信された画像データに当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶する画像データ記憶手段と、
未読影であることを示すステータス情報が対応付けられた画像データ数を読影医別にカウントし、前記カウントされた画像データ数が予め設定された基準データ数を超えた場合に、該当する読影医が所持する携帯端末に読影を促す通知情報を送信する通知情報送信手段と、
を備えたことを特徴とする医用画像管理装置。
【請求項7】
モダリティから送信された読影すべき医用画像の画像データを受信する受信手段と、
前記受信された画像データに、当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報、受信日時情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶する画像データ記憶手段と、
未読影であることを示すステータス情報が対応付けられた画像データを読影医別に抽出し、前記抽出された画像データの中で受信されてからの経過時間が予め設定された基準経過時間を超えたものがある場合に、該当する読影医が所持する携帯端末に読影を促す通知情報を送信する通知情報送信手段と、
を備えたことを特徴とする医用画像管理装置。
【請求項8】
読影依頼された医用画像の画像データに当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶し管理する医用画像管理装置に対して読影医の識別情報を送信し、当該読影医が担当する未読影の画像データ数を取得する未読影画像データ数取得手段と、
前記取得された未読影の画像データ数が予め設定された基準データ数を超えたか否かを判別し、前記予め設定された基準データ数を超えた場合に、読影を促す通知情報を表示手段の表示画面上に表示する通知手段と、
を備えたことを特徴とする携帯端末。
【請求項9】
読影依頼された医用画像の画像データに、当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報、受信日時情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶し管理する医用画像管理装置に対して読影医の識別情報を送信し、当該読影医が担当する未読影の画像データが読影依頼されてからの経過時間を示す情報を取得する経過時間情報取得手段と、
前記取得された経過時間が予め設定された基準経過時間を超えたか否かを判別し、予め設定された基準経過時間を超えたものがある場合に、読影を促す通知情報を表示手段の表示画面上に表示する通知手段と、
を備えたことを特徴とする携帯端末。
【請求項10】
コンピュータに、
モダリティから送信された読影すべき医用画像の画像データを受信する機能と、
前記受信された画像データに当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて画像データ記憶手段に記憶する機能と、
未読影であることを示すステータス情報が対応付けられた画像データ数を読影医別にカウントし、前記カウントされた画像データ数が予め設定された基準データ数を超えた場合に、該当する読影医が所持する携帯端末に読影を促す通知情報を送信する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項11】
コンピュータに、
モダリティから送信された読影すべき医用画像の画像データを受信する機能と、
前記受信された画像データに、当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報、受信日時情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて画像データ記憶手段に記憶する機能と、
未読影であることを示すステータス情報が対応付けられた画像データを読影医別に抽出し、前記抽出された画像データが受信されてからの経過時間が予め設定された基準経過時間を超えたものがある場合に、該当する読影医が所持する携帯端末に読影を促す通知情報を送信する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項12】
コンピュータに、
読影依頼された医用画像の画像データに当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶し管理する医用画像管理装置に対して読影医の識別情報を送信し、当該読影医が担当する未読影の画像データ数を取得する機能と、
前記取得された未読影の画像データ数が予め設定された基準データ数を超えたか否かを判別し、前記予め設定された基準データ数を超えた場合に、読影を促す通知情報を表示手段の表示画面上に表示させる機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項13】
コンピュータに、
読影依頼された医用画像の画像データに、当該画像データの読影を担当する読影医を識別するための識別情報、受信日時情報及び読影済みか否かを示すステータス情報を対応付けて記憶し管理する医用画像管理装置に対して読影医の識別情報を送信し、当該読影医が担当する未読影の画像データが読影依頼されてからの経過時間を示す情報を取得する機能と、
前記取得された経過時間が予め設定された基準経過時間を超えたか否かを判別し、予め設定された基準経過時間を超えたものがある場合に、読影を促す通知情報を表示手段の表示画面上に表示する機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−61387(P2006−61387A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−247102(P2004−247102)
【出願日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】