説明

医療チューブ用端子

【課題】雄コネクタと雌コネクタとの接続及び接続解除を容易に行うことができる医療チューブ用端子を提供する。
【解決手段】医療チューブ用端子1において、雄コネクタ2は、内周側に弾性的に変形可能な腕部23,24と、該腕部23,24の先端部から外周側に突出する爪部とを備え、雌コネクタ3は、変形された腕部23,24を収容可能な外筒部33と、該外筒部33の内周面に螺旋状に形成され、腕部23,24とが外筒部33に挿入されたときに爪部を係合して案内する案内部36,37とを備える。案内部36,37は、筒状部22の先端が第1の位置Pに到達した後に、雄コネクタ2が雌コネクタ3に対して周方向に回転されたとき、爪部を係合させて案内し、筒状部22の先端を第2の位置Pまで前進させるように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療チューブに用いられる端子に関する。
【背景技術】
【0002】
経腸栄養チューブ等の医療チューブに用いられる端子は、一般に、第1のチューブを接続する第1の接続部を有する雄コネクタと、第2のチューブを接続する第2の接続部を有し、該雄コネクタと着脱自在に接続される雌コネクタとからなる。従来、医療チューブ用端子として、次のものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
前記雄コネクタは、前記第1の接続部に連接される内筒部と、該内筒部の外周に間隙を存して設けられ、前記雌コネクタ側に延出する外筒部と、該外筒部の先端部から内周側に突出する爪部とを備える。
【0004】
前記雌コネクタは、前記第2の接続部に連接されるとともに前記内筒部を収容可能な筒状部と、該筒状部の外周面に設けられ、前記爪部に係合して案内する装着用案内溝、回動用案内溝、離脱用案内溝とを備える。
【0005】
前記装着用案内溝は、前記筒状部の外周面に該筒状部の軸方向に延設され、前記雄コネクタに近い側の端部が該筒状部の雄コネクタに対向する面に開口して形成されている。
【0006】
前記回動用案内溝は、前記筒状部の外周面に前記前記装着用案内溝に対して直交して延設され、その一端部が前記装着用案内溝の前記雄コネクタから遠い側の端部に接続している。前記回動用案内溝は、その途中に前記爪部を係止して該爪部の移動を抑制する係止部を有する。
【0007】
前記離脱用案内溝は、前記筒状部の外周面に前記回動用案内溝に対して直交して延設され、前記雄コネクタから遠い側の端部が該回動用案内溝の他端部に接続しているとともに、該雄コネクタに近い側の端部が該筒状部の該雄コネクタに対向する面に開口して形成されている。
【0008】
前記医療チューブ用端子では、次のようにして、前記雄コネクタと前記雌コネクタとが接続される。まず、前記雄コネクタと前記雌コネクタとを、各コネクタの中心軸が一致するように対向させる。このとき、前記雄コネクタの爪部が前記雌コネクタの前記装着用案内溝に対向するように厳密に位置合わせする。次に、前記雄コネクタを前記雌コネクタに対して前進させると、前記爪部が前記装着用案内溝に係合して案内されるとともに、該雄コネクタの前記内筒部が該雌コネクタの前記筒状部に挿入される。前記爪部が前記装着用案内溝の端部に到達した後、前記雄コネクタを前記雌コネクタに対して周方向に回転させると、該爪部が前記回動用案内溝に係合して案内され、その後前記係止部に当接して該回転が阻止され、前記接続が完了する。
【0009】
一方、前記医療チューブ用端子において、前記接続を解除させるときは、まず、強い力を加えて、前記雄コネクタを前記雌コネクタに対して周方向に回転させると、前記爪部が前記係止部を乗り越えた後、前記回動用案内溝に係合して案内される。前記爪部が前記回動用溝の端部に到達した後、前記雄コネクタを前記雌コネクタに対して後退させると、該爪部が前記離脱用案内溝に係合して案内され、該雄コネクタが該雌コネクタから離脱して接続が解除される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平8−243171号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、前記医療チューブ用端子は、前記雄コネクタと前記雌コネクタとを接続させる際、該雄コネクタの前記爪部が該雌コネクタの前記装着用案内溝に対向するように厳密に位置合わせする必要があり、前記接続を解除する際、前記爪部が前記係止部を乗り越えることができるように、強い力を加える必要があるという不都合がある。
【0012】
本発明は、かかる不都合を解消して、雄コネクタと雌コネクタとの接続及び接続解除を容易に行うことができる医療チューブ用端子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成するために、本発明は、第1のチューブを接続する第1の接続部を有する雄コネクタと、第2のチューブを接続する第2の接続部を有し、該雄コネクタと着脱自在に接続される雌コネクタとを備える医療チューブ用端子において、前記雄コネクタは、前記第1の接続部に連接される筒状部と、該筒状部の外周面に設けられ、前記第1の接続部側から前記雌コネクタ側に向かって縮径する第1のテーパ面と、該筒状部の外周側に間隙を存して設けられ、前記雌コネクタ側に延出するとともに内周側に弾性的に変形可能な腕部と、該腕部の先端部から外周側に突出する爪部とを備え、前記雌コネクタは、前記第2の接続部に連接されるとともに前記筒状部を収容可能な内筒部と、該内筒部の内周面に設けられ、前記第2の接続部側から前記雄コネクタ側に向かって拡径するとともに、該雄コネクタが該雌コネクタに挿入されたときに前記第1のテーパ面に嵌合する第2のテーパ面と、前記内筒部の周囲に間隙を存して設けられ、内周側に変形された前記腕部を収容可能な外筒部と、該外筒部の内周面に螺旋状に形成され、前記腕部が前記外筒部に挿入されたときに前記爪部を係合して案内する案内部とを備え、前記案内部は、前記雄コネクタの前記筒状部の先端が、前記第1のテーパ面と前記第2のテーパ面の少なくとも一部とが対面する第1の位置に到達した後に、該雄コネクタが前記雌コネクタに対して周方向に回転されたとき、前記爪部を係合させて案内し、前記筒状部の先端を、前記第1のテーパ面と前記第2のテーパ面とが密着する第2の位置まで前進させるように形成されていることを特徴とする。
【0014】
本発明の医療チューブ用端子では、まず、前記雄コネクタと前記雌コネクタとを、各コネクタの中心軸が一致するように対向させる。次に、前記雄コネクタの前記腕部を弾性力に抗して内周側に押圧した状態で、該雄コネクタを前記雌コネクタに対して前進させると、前記爪部が前記外筒部の内周面に圧接されるとともに、該雄コネクタの前記内筒部が該雌コネクタの前記筒状部に挿入され、該筒状部の先端が、前記第1のテーパ面と前記第2のテーパ面の少なくとも一部とが対面する第1の位置に到達する。ここで、前記第1のテーパ面と前記第2のテーパ面の少なくとも一部とが対面するとは、前記雄コネクタの前記筒状部が前記雌コネクタの前記内筒部に挿入されている状態であり、前記第1のテーパ面と前記第2のテーパ面とが軽く嵌合している状態を含む。
【0015】
次に、該雄コネクタを前記雌コネクタに対して周方向に回転させると、前記爪部が弾発的に前記案内部に嵌合し、その結果、該爪部が該案内部に係合して案内され、これに伴って、該筒状部の先端が前記第1のテーパ面と前記第2のテーパ面とが密着する第2の位置まで前進せしめられる。以上により、前記雄コネクタと前記雌コネクタとが密着して接続される。
【0016】
また、本発明の医療チューブ用端子では、前記雄コネクタの前記腕部を内周側に押圧した状態で、該雄コネクタを前記雌コネクタに対して後退させると、該雄コネクタが該雌コネクタから離脱する。
【0017】
上述のように、本発明の医療チューブ用端子では、前記雄コネクタを前記雌コネクタに挿入する際、該雄コネクタを該雌コネクタの周方向に対して厳密に位置合わせする必要がなく、前記雄コネクタの前記腕部を内周側に押圧した状態で該雄コネクタを前記雌コネクタに対して前進及び回転させるという操作のみで、該雄コネクタと該雌コネクタとを接続することができる。
【0018】
また、本発明の医療チューブ用端子では、強い力を加える必要がなく、前記雄コネクタの前記腕部を内周側に押圧した状態で該雄コネクタを前記雌コネクタに対して後退させるという操作のみで、該雄コネクタと該雌コネクタとの接続を解除することができる。
【0019】
したがって、本発明の医療チューブ用端子によれば、前記雄コネクタと前記雌コネクタとの接続及び接続解除を容易に行うことができる。
【0020】
また、本発明の医療チューブ用端子では、前記案内部は、前記外筒部の内周面の周長に対して1/8〜1/4の範囲の長さを有することが好ましい。前記範囲の長さの前記案内部を備える医療チューブ用端子によれば、前記雄コネクタを前記雌コネクタの周方向に大きく回転させることなく、前記爪部を前記第1のテーパ面と前記第2のテーパ面とが密着する第2の位置まで前進させることができる。
【0021】
前記案内部の長さが前記外筒部の内周面の周長に対して1/8未満の場合には、前記雄コネクタを周方向に回転させたとき、前記爪部を前記第1のテーパ面と前記第2のテーパ面とが密着する第2の位置まで前進させることが難しい。一方、前記案内部の長さが前記外筒部の内周面の周長に対して1/4を超えると、前記雄コネクタを周方向に大きく回転させることが必要となり、操作性が悪くなる。
【0022】
また、本発明の医療チューブ用端子において、前記雌コネクタは、前記外筒部の内周面に、一の方向の螺旋状に形成された一の前記案内部を備えるとともに、該一の方向に対して逆方向の螺旋状に形成された他の前記案内部を備えることが好ましい。前記一の案内部及び他の案内部を備える医療チューブ用端子によれば、前記雄コネクタと前記雌コネクタとを接続させるとき、或いは該接続を解除するとき、該雄コネクタを該雌コネクタに対していずれの周方向に回転させても、該雄コネクタを該雌コネクタに対して前進或いは後退させることができるので、接続及び接続解除をさらに容易に行うことができる。
【0023】
また、本発明の医療チューブ用端子において、前記案内部は、前記外筒部の内周面に刻設された溝であってもよいが、該外筒部を厚さ方向に貫通して形成されていることがより好ましい。前記外筒部を厚さ方向に貫通する前記案内部を備える本発明の医療チューブ用端子によれば、容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本実施形態の医療チューブ用端子における雄コネクタ及び雌コネクタを示す正面図。
【図2】本実施形態の医療チューブ用端子における雄コネクタと雌コネクタとの接続過程を示す断面図。
【図3】本実施形態の医療チューブ用端子における雄コネクタ及び雌コネクタの接続完了状態を示す正面図。
【図4】図3のIV−IV線における断面図。
【図5】本実施形態の医療チューブ用端子における雌コネクタの変形例を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
【0026】
図1に示す医療チューブ用端子1は、例えば経腸栄養チューブに用いられ、第1のチューブTに接続する雄コネクタ2と、第2のチューブTに接続し、該雄コネクタ2と着脱自在に接続される雌コネクタ3とからなる。
【0027】
雄コネクタ2は、第1のチューブTに接続される第1の接続部21と、該第1の接続部21に連接される筒状部22と、該筒状部22の外周側に間隙を存して設けられ、雌コネクタ3側に延出するとともに内周側に弾性的に変形可能な一対の腕部23,24とを備える。
【0028】
筒状部22は、外周面に、第1の接続部21側から雌コネクタ3側に向かって縮径する第1のルアーテーパ面25を備える。
【0029】
各腕部23,24は、それぞれの先端部に、外周側に突出する爪部26,27を備える。
【0030】
雌コネクタ3は、第2のチューブTに接続される第2の接続部31と、該第2の接続部31に連接されるとともに筒状部22を収容可能な内筒部32と、該内筒部32の周囲に間隙を存して設けられ、内周側に変形された一対の腕部23,24を収容可能な外筒部33と、第2の接続部31と外筒部33とに連結されたリブ34とを備える。
【0031】
内筒部32は、内周面に、第2の接続部31側から雄コネクタ2側に向かって拡径するとともに、該雄コネクタ2が該雌コネクタ3に挿入されたときに第1のルアーテーパ面25に嵌合する第2のルアーテーパ面35を備える。
【0032】
外筒部33は、雄コネクタ2に対向する面から所定の距離を存する位置に、該外筒部33を厚さ方向に貫通するとともに右螺旋状に形成され、雄コネクタ2が雌コネクタ3に挿入されたときに各爪部26,27を係合して案内する一対の案内部36,37を備える。
【0033】
ここで、雄コネクタ2が雌コネクタ3に挿入されたとき、第1のルアーテーパ面25と第2のルアーテーパ面35とが嵌合する位置を第1の位置Pとし、第1のルアーテーパ面25と第2のルアーテーパ面35とが密着する位置を第2の位置Pとする(図2及び図4を参照)。
【0034】
案内部36,37は、雄コネクタ2の筒状部22の先端が第1の位置Pに到達した後に、該雄コネクタ2が雌コネクタ3に対して周方向右側に回転されたとき、該筒状部22の先端を第2の位置Pまで前進させるように形成されている。案内部36,37は、外筒部33の内周面の周長に対して1/8〜1/4の範囲の長さを有している。
【0035】
次に、本実施形態の医療チューブ用端子1について、雄コネクタ2と雌コネクタ3との接続方法を説明する。まず、図1に示すように、まず、雄コネクタ2と雌コネクタ3とを、各コネクタ2,3の中心軸が一致するように対向させる。
【0036】
次に、図2に示すように、雄コネクタ2の腕部23,24を弾性力に抗して内周側に押圧した状態で、該雄コネクタ2を雌コネクタ3に対して前進させる。これにより、爪部26,27が外筒部33の内周面に圧接されるとともに、雄コネクタ2の筒状部22が雌コネクタ3の内筒部32に挿入され、該筒状部22の先端が、第1のルアーテーパ面25と第2のルアーテーパ面35とが嵌合する第1の位置Pに到達する。
【0037】
次に、雄コネクタ2を雌コネクタ3に対して周方向右側に回転させると、爪部26,27が弾発的に案内部36,37に嵌合し、その結果、該爪部26,27が該案内部36,37に係合して案内され、これに伴って、図4に示すように、筒状部22の先端が、第1のルアーテーパ面25と第2のルアーテーパ面35とが密着する第2の位置Pまで前進せしめられる。以上により、雄コネクタ2と雌コネクタ3とが密着して接続される。
【0038】
また、本実施形態の医療チューブ用端子1では、前記接続時とは逆の操作を行うことにより、雄コネクタ2と雌コネクタ3との接続を解除することができる。まず、雄コネクタ2を雌コネクタ3に対して、周方向左側に回転させると、爪部26,27が案内部36,37に案内されて、筒状部22の先端が第1の位置Pまで後退する。次に、雄コネクタ2の腕部23,24を内周側に押圧した状態で、雄コネクタ2を雌コネクタ3に対して後退させると、該雄コネクタ2が該雌コネクタ3から離脱して接続が解除される。
【0039】
上述のように、本実施形態の医療チューブ用端子1では、案内部36,37が、筒状部22の先端が第1の位置Pに到達した後に雄コネクタ2を雌コネクタ3に対して周方向に回転したとき、爪部26,27を係合させて案内して、筒状部22の先端を第2の位置Pまで前進させるように形成されている。前記構成により、医療チューブ用端子1は、雄コネクタ2を雌コネクタ3の周方向に対して厳密に位置合わせすることなく、雄コネクタ2を雌コネクタ3に挿入することができる。
【0040】
また、前記構成により、医療チューブ用端子1は、筒状部22の先端が第1の位置Pに到達したとき、爪部26,27の案内部36,37に対する周方向の位置に関係なく、雄コネクタ2を雌コネクタ3に対して周方向に回転することができる。さらに、医療チューブ用端子1は、雄コネクタ2の腕部23,24を内周側に押圧した状態で該雄コネクタ2を雌コネクタ3に対して前進及び右回転させるという操作のみで、該雄コネクタ2と該雌コネクタ3とを接続することができる。
【0041】
また、本実施形態の医療チューブ用端子1では、強い力を加える必要がなく、雄コネクタ2の腕部23,24を内周側に押圧した状態で該雄コネクタ2を該雌コネクタ3に対して後退させるという操作のみで、該雄コネクタ2と該雌コネクタ3との接続を解除することができる。
【0042】
したがって、本実施形態の医療チューブ用端子1によれば、雄コネクタ2と雌コネクタ3との接続及び接続解除を容易に行うことができる。
【0043】
本実施形態の医療チューブ用端子1では、雌コネクタ3は、外筒部33の内周面に右螺旋状に形成された案内部36,37を備えるとしたが、図5に示すように、各案内部が、左螺旋状に形成された一の案内部38aと右螺旋状に形成された他の案内部38bとで構成されるものとしてもよく、各案内部38a,38bの雄コネクタ2側の端部が互いに連結していてもよい。
【0044】
また、本実施形態の医療チューブ用端子1では、雌コネクタ3の外筒部33を厚さ方向に貫通するように形成された案内部36,37を備えるとしたが、雌コネクタ3の外筒部33の内周面に刻設された溝を案内部としてもよい。
【0045】
また、本実施形態の医療チューブ用端子1では、雄コネクタ2の筒状部22の外周面に第1のルアーテーパ面25を備え、雌コネクタ3の内筒部32の内周面に第2のルアーテーパ面35を備えるとしたが、第1のテーパ面及び第2のテーパ面は互いに嵌合すればよく、ルアーテーパ面に限定されない。
【0046】
また、本実施形態の医療チューブ用端子1は、経腸栄養チューブに用いられるとしたが、栄養チューブのみならず輸液チューブに用いられてもよい。
【符号の説明】
【0047】
1…医療チューブ用端子、 2…雄コネクタ、 3…雌コネクタ、 21…第1の接続部、 22…筒状部、 23,24…腕部、 25…第1のテーパ面、 26,27…爪部、 31…第2の接続部、 32…内筒部、 33…外筒部、 35…第2のテーパ面、36,37…案内部、 38a…一の案内部、38b…他の案内部、 P…第1の位置、 P…第2の位置、 T…第1のチューブ、 T…第2のチューブ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のチューブを接続する第1の接続部を有する雄コネクタと、第2のチューブを接続する第2の接続部を有し、該雄コネクタと着脱自在に接続される雌コネクタとを備える医療チューブ用端子において、
前記雄コネクタは、前記第1の接続部に連接される筒状部と、該筒状部の外周面に設けられ、前記第1の接続部側から前記雌コネクタ側に向かって縮径する第1のテーパ面と、該筒状部の外周側に間隙を存して設けられ、前記雌コネクタ側に延出するとともに内周側に弾性的に変形可能な腕部と、該腕部の先端部から外周側に突出する爪部とを備え、
前記雌コネクタは、前記第2の接続部に連接されるとともに前記筒状部を収容可能な内筒部と、該内筒部の内周面に設けられ、前記第2の接続部側から前記雄コネクタ側に向かって拡径するとともに、該雄コネクタが該雌コネクタに挿入されたときに前記第1のテーパ面に嵌合する第2のテーパ面と、前記内筒部の周囲に間隙を存して設けられ、内周側に変形された前記腕部を収容可能な外筒部と、該外筒部の内周面に螺旋状に形成され、前記腕部が前記外筒部に挿入されたときに前記爪部を係合して案内する案内部とを備え、
前記案内部は、前記雄コネクタの前記筒状部の先端が、前記第1のテーパ面と前記第2のテーパ面の少なくとも一部とが対面する第1の位置に到達した後に、該雄コネクタが前記雌コネクタに対して周方向に回転されたとき、前記爪部を係合させて案内し、前記筒状部の先端を、前記第1のテーパ面と前記第2のテーパ面とが密着する第2の位置まで前進させるように形成されていることを特徴とする医療チューブ用端子。
【請求項2】
前記案内部は、前記外筒部の内周面の周長に対して1/8〜1/4の範囲の長さを有することを特徴とする請求項1記載の医療チューブ用端子。
【請求項3】
前記雌コネクタは、前記外筒部の内周面に、一の方向の螺旋状に形成された一の前記案内部を備えるとともに、該一の方向に対して逆方向の螺旋状に形成された他の前記案内部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の医療チューブ用端子。
【請求項4】
前記案内部は、前記外筒部を厚さ方向に貫通して形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の医療チューブ用端子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−103073(P2013−103073A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250648(P2011−250648)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(390029676)株式会社トップ (106)
【Fターム(参考)】