説明

医療情報のグラフ表示のためのシステム及び方法

【課題】 医療情報のグラフ表示のための装置(100)を提供すること。
【解決手段】装置(100)は、複数のカテゴリを示す医療情報を格納するように構成された記憶装置(105)であって、医療情報の各カテゴリが、複数の生理学的変数についての情報を表す、記憶装置(105)と、医療情報の各カテゴリの少なくとも1つの生理学的変数に関するデータ値を判定するように構成され、更に、データ値を用いてカラーコードを生成するように構成される処理システム(110)と、複数のセクションを含む色分けした画像を表示する表示システム(115)であって、各セクションが、単一の生理学的変数に関連するカラーコードを表示する、表示システム(115)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者評価システム及び方法に関し、より詳細には、医療情報を迅速に伝達するグラフによる方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療用患者モニタは、典型的には、手術室、集中治療部、及び緊急治療室で患者をモニタリングするために、医師及び他の医療サービス提供者によって使用される。手術室で使用されるモニタは、例えば、動脈及び静脈の血液酸素飽和度、心拍出量、心拍数、平均動脈圧、中心静脈圧、動脈収縮期圧、動脈拡張期圧、気管の気体の流れ、人工呼吸器の圧力、及び患者の口内の酸素及びCOの体積百分率のような変数を表示することができる。こうしたデータを取得するために多数のセンサが患者に接続され、それらのデータがグラフ又は数値の形でモニタの画面上に表示される。このようなデータを、アナログ又はデジタルの帯記録紙式記録計に記録又は表示することもできる。
【0003】
従来技術の患者監視システムでは、ユーザが患者の容態をモニタリングするために、様々なグラフ及び/又は数値による表示を含む多くのデータに目を通し、それらを評価し、緊急の処置を必要とする可能性がある重大な事象の発生を判定し、作業の優先順位をすぐに確立することが必要であった。
【0004】
それらの従来技術の監視システム及び方法は、情報が伝達されるときに最も関連する情報又は重要な情報を強調することが不得意であり、その結果、診断、治療、又は他の方法で患者又は医師を支援するのに使用できる重大な情報を見落とすリスクが増大する。
【0005】
従来技術の監視システムに関連する別の限界は、表示された変数の解釈が医療専門家によって大きく異なることである。例えば、ある研究では、4人の産科医が、電子式の胎児モニタリングシステムを使用して50人の胎児の心臓の出力波形を検査し、22パーセントの症例で見解が一致した。2か月後、同じ4人の産科医が同じ50人の出力波形を再検査し、ほぼ5人に1人について解釈を変えた。
【0006】
こうした問題を軽減するために、American College of Obstetricians and Gynecologystsが、新しい胎児のモニタリングガイドラインを発表し、FHR(胎児心拍数、Fetal Heart Rate)及びUA(子宮の活動、Uterine Activity)波形だけでなく、母体の生命徴候並びに患者が受ける薬物治療も含むと考えられる臨床像全体に医療専門家が注目する必要があることを暗に示した。
【0007】
残念ながら、FHR及びUA波形が例えば3cm/分の速度で紙に印刷されるときの従来の帯記録紙式の記録は、新しいガイドラインに準拠していない。その理由には、分娩及び出産の時間、並びに帯記録紙式記録の限られた性質が含まれる。まず、分娩及び出産は、平均で最大8時間継続することがあり、したがって、医療専門家が、15メートルの記録づたいに、解き放された臨床像全体に注目するのは困難である。次に、帯記録紙式記録のフォーマットは、母体の生命徴候も患者が受ける薬物治療もカバーしない。
【0008】
したがって、医師、看護師、事務員及び他の医療専門家、並びに患者及び他の専門家でない人が、従来の形式で表された情報を再検討、咀嚼、及び理解すること、特に、従来の方法及びシステムを使用した表示に含まれる最も重要な情報を見分けることが難しい場合があることが理解されよう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第5957855号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、医療専門家が、表された情報を再検討及び理解するのを容易にし、限られたスペースに大量のデータを表すことも可能にする、医療情報を表示するシステム及び方法を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本明細書では、以下の明細を読解及び理解することによって理解される、上記で言及した欠点、不利点、及び問題に対処する。
【0012】
一実施形態では、医療情報のグラフ表示のための装置が提供される。その装置は、複数のカテゴリを示す医療情報を格納するように構成された記憶装置であって、医療情報の各カテゴリが、複数の生理学的変数についての情報を表す、記憶装置と、医療情報の各カテゴリの少なくとも1つの生理学的変数に関するデータ値を判定するように構成され、更に、そのデータ値を用いてカラーコードを生成するように構成される処理システムと、複数のセクションを含む色分けした画像を表示する表示システムであって、各セクションが、生理学的変数の1つに関連するカラーコードを表示する、表示システムとを備える。
【0013】
別の実施形態では、患者の容態を示す複数の生理学的変数を同時に表示するシステムが提供される。そのシステムは、複数のカテゴリを示す医療情報を受け取る取得システムであって、医療情報の各カテゴリが、1つ又は複数の生理学的変数に対応する信号を含む、取得システムと、複数のデータ値を生成する処理システムであって、各データ値がそれらの信号の1つを示し、処理システムが更に、各データ値をカラーコードに変換するように構成される、処理システムと、データ値の変動が色の違い又は濃淡によって強調される、時間相関関係のグラフの形で、色分けした各値を別々に且つ同時に表示する表示システムとを備える。
【0014】
更に別の実施形態では、医療情報の色分けした画像を生成する方法が提供される。その方法は、医療情報を表す生理学的変数に関する1つ又は複数のデータ値を獲得するステップと、それらのデータ値を1つ又は複数のデータ範囲にグループ分けするステップであって、そのデータ範囲がデータ値の範囲を表す、ステップと、色でデータ範囲の大きさを視覚的に表示できるようにして、それらの色をデータ範囲にマップするステップと、グラフ上に各データ値に関するインジケータをマーキングするステップであって、そのインジケータが、生理学的変数のデータ値を含むデータ範囲のマップした色でマーキングされる、ステップとを含む。
【0015】
更に別の実施形態では、コンピュータシステム内でカラーグラムとして患者の医療情報を表す方法を実施するコンピュータプログラム製品が提供される。そのコンピュータプログラム製品は、その方法を実施するために利用するコンピュータプログラムコード手段を提供するコンピュータ読取り可能媒体を備える。更に、コンピュータプログラムコード手段は、医療情報を表す生理学的変数に関する1つ又は複数のデータ値を受け取るステップと、各データ値をカラーマップと比較するステップであって、異なる色の濃淡が生理学的変数の数値に関して指定される、ステップと、各データ値に関するカラーコードを判定するステップと、色分けした画像を表示するステップであって、その色分けした画像が、生理学的変数の様々なデータ値を表す連続するカラーコードを含む、ステップとを実施するための実行形式のコードを含む。
【0016】
様々な範囲のシステム及び方法を本明細書で説明する。図面を参照し、以下の詳細な説明を参照することによって、この発明の概要で説明した態様及び利点に加えて、更なる態様及び利点が明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】一実施形態による、医療情報のグラフ表示のための装置のブロック図である。
【図2】一実施形態で説明する医療情報の色分けした画像を生成するのに使用する様々なカラーマップを表す表である。
【図3】一実施形態で説明する胎児心拍数(FHR)波形のための色定義表である。
【図4】一実施形態で説明する医療情報の色分けした画像を生成する方法を示す流れ図である。
【図5】一実施形態による色分けした画像の医療情報を伝達するためのシステムのブロック図である。
【図6】ジェットカラーマップを使用して各生理学的変数に関してマップした色を示す色定義表である。
【図7】ジェットカラーマップを使用して各生理学的変数に関してマップした色に関する臨床上の意味を提示する表である。
【図8】一実施形態で説明する空間的な統合を表すマクロセルである。
【図9】例示的な一実施形態で説明する図8に示すマクロセルによるカラーグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の詳細な説明では、本明細書の一部をなし、例示として実施可能な特定の実施形態を示す添付の図面を参照する。当業者がこれらの実施形態を実施できるようにこれらの実施形態を十分詳細に説明する。他の実施形態を利用でき、実施形態の範囲から逸脱することなしに、論理的、機械的、電気的、及び他の変更を行うことができることを理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、限定的に解釈すべきではない。
【0019】
本発明は、医療情報を、簡略化し色を用いた形で臨床像全体を表す色分けした画像に変換するためのシステム及び方法を提供する。
【0020】
本明細書で使用する医療情報には、症状の情報、一般的な患者情報、病歴情報、家族歴情報、医学情報、治療情報、食事情報、薬剤情報、又は個人に関係する任意の他の情報を含む、医療に関係する情報が含まれる。
【0021】
話を簡単にするために、本発明を母体胎児間の監視システムに関して説明する。しかし、当業者は本発明の実施形態を他の患者監視システムにも適用できることを理解するであろう。更に、母体胎児間の監視システムに関して、患者と称することは妊婦と理解することができる。しかし、一般に、用語「患者」は、医療診断又は治療を受けるヒト又は動物を含むように広く解釈することができる。
【0022】
更に、胎児の監視システムに関する医療情報は、いくつかのカテゴリの医療情報を含む。一例として、カテゴリは、胎児の生命徴候、母体の生命徴候、統合された生命徴候、患者が受ける薬物治療、及び分娩及び出産中に患者に行う身体処置を含むことができる。更に、医療情報の各カテゴリを、いくつかの生理学的変数によって表すことができる。
【0023】
例えば、胎児の生命徴候のカテゴリは、以下の生理学的変数、すなわち、FHR(胎児心拍数波形)、FHRad(胎児心拍数加速度/減速度波形、fetal heart rate acceleration/deceleration waveform)、LTV(長期FHR変動波形、long−term FHR variability waveform)、STV(短期FHR変動波形、short−term FHR variability waveform)、UA(子宮活動波形)、FMD(胎動検出波形、fetal movement detection waveform)、SQD(信号品質検出波形、signal quality detection waveform)、及びコインシデンス波形(胎児の心拍数と母体の心拍数の間の一致を位置合わせする波形)が含まれてよい。
【0024】
母体の生命徴候のカテゴリは、以下の生理学的変数、Temp(体温波形、temperature waveform)、SPO2(パルスオキシメータ酸素飽和波形、pulse oximeter oxygen saturation waveform)、MHR(母体の心拍数波形、maternal heart rate waveform)、RR(呼吸数波形、respiration rate waveform)、sBP(収縮期血圧波形、systolic blood pressure waveform)、及びdBP(拡張期血圧波形、diastolic blood pressure waveform)を含むことができる。
【0025】
統合された生命徴候のカテゴリは、胎児の生命徴候と母体の生命徴候との間の統合を表し、以下の生理学的変数、算術的統合波形、論理的統合波形、時間的統合波形、及び空間的統合波形を含むことができる。
【0026】
薬物治療のカテゴリは、患者が受ける様々な薬物治療を表し、したがって、以下の生理学的変数、すなわち、(分娩を促進する)オキシトシン、(早産を阻止する)子宮収縮抑制薬、及び(患者に水分補給する)IV輸液を含む。
【0027】
身体処置のカテゴリは、分娩及び出産中に患者に行う身体処置を表す。身体処置のカテゴリは、以下の生理学的変数、すなわち、FSs(音による胎児への刺激、fetal stimulus by sound)、FSve(膣の検査による胎児への刺激、fetal stimulus by vaginal exam)、CMPss(母体の横方向の体位変化、change maternal position side−to−side)、CMPt(母体のトレンデレンブルグ体位変化、change maternal position Trendelenburg)、及びCMPkc(母体の膝胸位の体位変化、change maternal position knee−chest)を含む。
【0028】
5つの医療情報カテゴリを対応する生理学的変数と共に示しているが、特定の診断又は治療の目的に合うように任意の数のカテゴリ及び生理学的変数を利用することができる。
【0029】
一実施形態では、医療情報のグラフ表示のための装置が提供される。図1に示す装置100は、複数のカテゴリを示す医療情報を格納するように構成された記憶装置105であって、医療情報の各カテゴリが、複数の生理学的変数についての情報を表す、記憶装置105と、医療情報の各カテゴリの少なくとも1つの生理学的変数に関するデータ値を判定するように構成され、更に、そのデータ値を用いてカラーコードを生成するように構成される処理システム110と、複数のセクションを含む色分けした画像を表示する表示システム115であって、各セクションが、生理学的変数の1つに関連するカラーコードを表示する、表示システム115とを備える。
【0030】
ある範囲の色からある色を選択することによって、その色がデータ値にマップされ、その範囲の色の個々の色の移り変わりが、色の変化がデータ値の変化を視覚的に表示するようなデータ値の大きさの移り変わりに関連する。
【0031】
単一の生理学的変数に対応するデータ値に関するカラーコードは、カラーマップから生成される。カラーマップは、赤色、橙色、黄色、緑色、青色、藍色、及び紫色からなる可視スペクトルから選択された所定の連続する色を含む。
【0032】
典型的なカラーマップは256個の正方形を含むことができ、それらの正方形は、色の組み合わせ、単色の濃淡又はグレーの濃淡でよい。図2に、この適用例のために使用できる様々なカラーマップの例を示す。これらのカラーマップをグレーの濃淡を含むように示すが、当業者は、これらのカラーマップがそれぞれ、複数の色及び/又は複数の色の濃淡を含むことができ、各正方形の色の変動が生理学的変数の大きさの変動に対応することを理解するであろう。
【0033】
カラーマップの各色は、単一の生理学的変数に対応する単一のデータ値又はある範囲のデータ値にマップされる。データ範囲は、上限及び下限を有するデータ値の範囲である。例示のFHR生理学的変数の最適なデータ値は、1分当たり100回(BPM)から160BPMであり、生理学的限界は下限で30BPM、上限で240BPMである。この特定の変数に関して色をマップした表示を設定するために、30から240の範囲が、1つ又は複数の等しい又は等しくないセグメントに分割され、これらのセグメントがそれぞれ、特定の色にマップされる。これを図3の色定義表に示す。図3も様々なデータ値の範囲をマップした色のスペクトルを示す。
【0034】
したがって、別の実施形態では、医療情報の色分けした画像を生成する方法が提供される。その方法は、医療情報を表す生理学的変数に関する1つ又は複数のデータ値を獲得するステップと、それらのデータ値を1つ又は複数のデータ範囲にグループ分けするステップであって、そのデータ範囲がデータ値の範囲を表す、ステップと、色でデータ範囲の大きさを視覚的に表示できるようにして、それらの色をデータ範囲にマップするステップと、グラフ上に各データ値に関するインジケータをマーキングするステップであって、そのインジケータが、生理学的変数のデータ値を含むデータ範囲のマップした色でマーキングされる、ステップとを含む。
【0035】
図4は、本発明の実施形態で起きる場合があるプロセスを示すフローチャートである。医療情報を獲得するステップ402で始まる。その医療情報は、数値的に又はグラフで受け取られる。その情報は、コンピュータ又は電子デバイスなどを利用して、電子的に受け取ることもでき、或いは紙、口述、又は他のフォーマットから電子フォーマットに変更することができる。
【0036】
医療情報をすでに獲得している場合は、例えば、以前の既存の情報を利用することができる。現時点で情報を獲得する必要がない場合は、既存の情報にアクセスするステップに進む。情報にアクセスすると、その情報を色分けしたフォーマットに変換することができる。
【0037】
数値の形の医療情報は、各生理学的変数に関するデータ値のセットを含む。ステップ404では、選択した生理学的変数に関する各データ値をカラーマップと比較して、各データ値に関するカラーコードの判定を行う。カラーマップは、例えば、格子状に並んだ正方形など、複数の着色領域でよく、各正方形は、ユーザがスケーリングセットによって決定するデータ値を表す異なる色である。更に、個々のカラーマップを各生理学的変数に関して提供することもでき、単一のカラーマップを全ての生理学的変数に関して使用することもできる。
【0038】
ステップ406では、一実施形態によれば、各生理学的変数に関するカラーコードは、異なるカラーマップから生成される。例えば、第1の生理学的変数のデータ値を色分けするのに用いるカラーマップは、第2の生理学的変数のデータ値を色分けするのに用いるカラーマップと異なっていてよい。
【0039】
或いは、カラーマップは、個々の色の所定の連続する濃淡を含むことができる。単一の生理学的変数に対応するデータ値に関するカラーコードを、個々の色から生成することができる。そのためには、個々の色の濃淡はそれぞれ、生理学的変数に対応する単一のデータ値又はある範囲のデータ値にマップされる。これは、図9に関連して更に説明する。
【0040】
データ値の大きさを示す別の方法は、2色の使用によるものである。複数色の表示と同様に、ある色を用いて最大値を表示し、他の色を用いて最低値を表示する。更に、色の濃淡を並べて中間値を表示する。
【0041】
全ての医療情報を色分けした画像に変換すると、医療情報を(すぐに又は後で)表示するためのステップ408に進むことができる。
【0042】
本発明の実施形態が医療情報のグラフ表示を提供するが、従来の帯記録紙式記録計、テレビ、モニタ、プロジェクタ、汎用及び特注の手持ち式スクリーンなどを含む任意のタイプの表示装置又は技術を本発明の実施形態と併せて使用することができる。未来のコンピュータ及びグラフ表示技術を本発明の実施形態と共に利用できることも理解されよう。
【0043】
上記で説明した実施形態で言及したようなグラフ以外の形で医療情報を獲得し、次いで、その情報を、色分けしたフォーマットに変換することができ、医療情報をグラフで獲得することもできる。
【0044】
したがって、更に別の実施形態では、患者の容態を示す複数の生理学的変数を同時に表示するシステムが提供される。図5に示すシステム500は、複数のカテゴリを示す医療情報を受け取る取得システム505であって、医療情報の各カテゴリが、1つ又は複数の生理学的変数に対応する信号を含む、取得システム505と、複数のデータ値を生成する処理システム510であって、各データ値がそれらの信号の1つを示し、処理システムが更に、各データ値をカラーコードに変換するように構成される、処理システム510と、データ値の変動が色の違い又は濃淡によって強調される、時間相関関係のグラフの形で、色分けした各値を別々に且つ同時に表示する表示システム515とを備える。
【0045】
医療情報の色分けした画像(本明細書ではカラーグラムとも称される)は、多くのセクションを含む。各セクションは、単一の生理学的変数に対応するカラーコードを表示する。例えば、それらのセクションの1つは、FHR波形の色分けした画像を表す、FHR波形に関するカラーグラムを含む。カラーグラムを生成するためには、FHR波形からの各サンプル(波形又は信号)がインジケータに変換される。インジケータは、マップした色で塗られるか、輪郭を付けられるか、又は印を付けられたグラフによる形のバー、ライン、点、又は画素のうち1つを含む。各サンプルに関するインジケータの色は、図6に示す色定義表から選択される。
【0046】
例えば、FHR波形に関するカラーグラムでは、濃い青色のセグメントの存在は、胎児が重症の徐脈を患っている可能性を表示し、シアン、黄色又は淡い橙色の存在は、FHRが正常であることを表示し、薄い赤色のセグメントの存在は、胎児が中等度の頻脈を患う可能性を表示する。図7に示す表は、(図2に示す)ジェットカラーマップを使用して各生理学的変数に関したマップされた色の臨床上の意味を提示する。
【0047】
一実施形態では、カラーグラムを示すパラメータは、波形のタイプ及び名称と、レコーダの速度によって決まる、例えば、1cm/分の速度が40画素/分の画面解像度を示し、2cm/分の速度が80画素/分の画面解像度を示し、以下同様である、画面解像度と、1×1画素、2×2画素、3×3画素など、画素の点からインジケータのサイズを示すインジケータサイズと、カラーグラム表示に割り当てられたウインドウのサイズを表すウインドウサイズとを含む。
【0048】
波形のタイプ及び名称は、胎児の生命徴候、母体の生命徴候、統合された生命徴候、患者が受ける薬物治療、及び分娩及び出産中に患者に行う身体処置を含むことができるカテゴリを表示する。
【0049】
カテゴリ化した薬物治療では、患者が受ける各薬物治療はカラーグラムに関連する。薬物治療波形に関するパラメータは、投与量と、薬物治療を受けるのを開始する第1の時間点と、薬物治療を受けるのを終了する第2の時間点と、薬物治療の名称とを含む。
【0050】
身体処置カテゴリでは、患者に行う身体処置はそれぞれ、カラーグラムに関係するものである。身体処置波形に関するパラメータは、身体処置の強度と、手技を開始する第1の時間点と、手技を終了する第2の時間点と、手技の名称とを含む。
【0051】
統合された生命徴候のカテゴリは、算術的統合、論理的統合、空間的統合、及び時間的統合を含む。算術的統合は、胎児の生命徴候及び母体の生命徴候のカテゴリの選択した生理学的変数の算術的加算を表す。算術的統合は、関係のある生命徴候に与えられる重大さに基づいて生命徴候間に分配される重みによって影響を受けることがある。
【0052】
論理的統合は、母体の生命徴候及び胎児の生命徴候のカテゴリのそれぞれ1つに属する生理学的変数の論理的状態から実行及び決定される統合からデジタル出力信号を生成することによって実施される。
【0053】
時間的統合は、母体の生命徴候及び胎児の生命徴候のカテゴリに属する生理学的変数のベクトルを組み合わせる。時間的統合に関するパラメータは、生命徴候及びリフレッシュ速度のベクトルを含む。例示的な一実施形態では、ベクトルはFHR及びUA波形からなり、リフレッシュ速度は1Hzになるように選択される。したがって、カラーグラムウインドウでは、FHRカラーグラムは1秒間表示され、UAカラーグラムは1秒間表示される、このサイクルが繰り返される。
【0054】
空間的統合は、マクロセルの観点に基づいている。マクロセルは、生命徴候、薬物治療波形、身体処置波形、及びセルの区切りで表すセルの組み合わせである。区切りは、生命徴候の色の範囲外の色のセルである。空間的統合に関するパラメータは、列及び行を表すマクロセルのレイアウト及びマクロセルのサイズを含む。例示的な一実施形態では、34の垂直のセルからなるマクロセル1[列]×34[行]のカラーグラムを図8に示す。空間的統合を使用して、臨床像全体を簡略化し色を用いた形で提示することができる。
【0055】
例示的な一実施形態では、図9に、図8に示すマクロセルでカラーグラムを示す。図9は、2つのグループ、すなわちそれぞれ34行の第1のグループ及び第2のグループを含む。第1のグループの下方に示す第2のグループは、第1のグループの続きである。2行のグレーの区切りは、それらのグループを分割する。
【0056】
第1のグループは、胎児の生命徴候カテゴリにおいて、以下の生理学的変数を示す。UA:3回収縮、FHR:基準のFHRにおいて3回低下、FHRad:遅れて緩やかに3回減速、LTV:正常、STV:緩やかに減少する変動、FMD:収縮と同時に胎動、SQD:正常なUA信号の質、一致:MHRとFHRの不一致。
【0057】
薬物治療のカテゴリでは、2回目の収縮中に、患者に酸素が与えられて、STVが改善するが、他の薬物治療は使用していない。
【0058】
身体処置のカテゴリでは、3回目の収縮中に、母体の体位を横方向に変化させて、STVを改善させるが、他の手技は行っていない。
【0059】
母体の生命徴候のカテゴリでは、以下の生理学的変数が表示される。Temp:正常、SPO2:3回目の収縮後に中等度低酸素血症、MHR:中等度の頻脈、RR:正常、sBP及びdBP:正常であるが高い。
【0060】
第2のグループは、前半に行う酸素化及び身体処置の有効性を示す。胎児の生命徴候のカテゴリでは、以下の生理学的変数を表示する。UA:3回収縮、FHR:基準において緩やかに3回低下、FHRad:緩やかに3回減速、LTV:正常、STV:緩やかに減少する変動(酸素化又は身体処置の適用の有効性を示す)、FMD:収縮と同時に胎動、SQD:UA信号の質は正常であり、収縮中に中程度になる、一致:MHRとFHRが不一致。
【0061】
薬物治療のカテゴリでは、STVの改善を観察する際に、酸素化を止める。他の薬物治療は使用しない。
【0062】
身体処置のカテゴリでは、STVの改善を観察する際に、横方向の体位の変更を止める。他の手技は行わない。
【0063】
母体の生命徴候のカテゴリでは、以下の生理学的変数を表示する。Temp:正常、SPO2:酸素化終了後に正常に戻る、MHR:正常に戻る、RR:正常、sBP及びdBP:改善した血圧。
【0064】
図9のカラーグラムはグレーの濃淡を含むものとして示される。例示のカラーコードが単なる例を意味することを当業者は理解するであろう。本発明によるシステムで、ユーザは、データ値の変動を示すカラーコードを選択するか又は発展させることができる。更に、個々の表示のいずれかの振幅の大きさをユーザが修正することもできる。
【0065】
更に、ユーザは、他の生理学的変数を追加し、示した生理学的変数のうちいくつか又は全てを削除することができる。更に、ユーザの裁量で、任意の変数を移動するか、隠すか又は表示することができる。その結果、ユーザは、所与の時間に、適切なものと同程度に多い又は少ない生理学的変数を見ることができる。
【0066】
一実施形態では、色分けした分娩監視を実施するために母体胎児間のモニタのプロセッサのための命令を生成するように、本明細書に示す方法を用いることができる。したがって、コンピュータシステム内でカラーグラムとして患者の医療情報を表す方法を実施するコンピュータプログラム製品が提供される。そのコンピュータプログラム製品は、その方法を実施するために利用するコンピュータプログラムコード手段を提供するためのコンピュータ読取り可能媒体を備える。コンピュータプログラムコード手段は、医療情報を表す生理学的変数に関する1つ又は複数のデータ値を受け取るステップと、各データ値をカラーマップと比較するステップであって、異なる色の濃淡が生理学的変数の数値に関して指定される、ステップと、各データ値に関するカラーコードを判定するステップと、生理学的変数の様々なデータ値を表す連続するカラーコードを含む色分けした画像を生成するステップと、生成した色分け画像を表示するステップと実施するための実行形式のコードを含む。
【0067】
色の変化が、付随するデータ値の変化に関連するようにして、特定の色を特定のデータ値又はある範囲のデータ値に割り当てることによって生理学的変数の色マップが行われる。次いで、それらの色はインジケータ中に埋め込まれ、それにより、様々な生理学的変数の色分けした画像を同時に表示することが可能になる。こうした実施形態のインジケータが医療情報を伝達するために物理的なサイズに依存しないので、こうした色の表示により、より多くの医療情報を単一のグラフ表示上に表示することが可能になることが理解されよう。したがって、表示された色分け医療情報は、すぐに且つ迅速に、観察及び咀嚼することができる。
【0068】
場合によっては、単一のグラフ表示にグラフで表すことができるより詳細な情報を提供することが望ましいことを理解されたい。いくつかの実施形態では、追加の情報を文字で又は他の方法で表すことができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、ユーザが望むようにして情報を良好に伝達するために、横に並べる、又は上下に並べるなど、グラフ及び文字情報を同時に示すことができる。更に、表示された「文字情報」は、所望の場合に患者の現在の医療情報を有するグラフ又は他のタイプの情報を含むことができる。このようにして、ユーザは、以前に利用可能であった、しかしわかりやすい(rapidly digested)、本明細書で検討した色分けした情報で補足された全ての情報を有することができる。
【0070】
理解できるように、色分けした画像を見るユーザは、非常に素早く、関連の患者に関する潜在的な問題の領域を判定することができる。実際に、ユーザが色分けした表示に表示した情報に慣れると、ユーザがグラフ表示上に表示できるカテゴリの説明を参照する必要が少なくなる。
【0071】
例えば、医療専門家は、特定の色分けしたパターンを認識し、そのパターンを特定の診断と関連付けを開始することができる。一例として、医療専門家は、FHR生理学的変数の特定のパターン又は組の色が重症の徐脈と関連することを認識することができる。後で同様のパターンに遭遇したときに、医療専門家は徐脈を疑うことができる。このようにして、本発明の実施形態は、他の方法で捉えるより早い段階でも診断を助けることがある。
【0072】
いくつかの実施形態では、ユーザに一時的又は潜在的な診断情報を提供するために、特定のグラフによるパターンの、ソフトウェアベースの又は他の半自動若しくは自動的な認識を含むことが可能な場合がある。コンピュータプログラムを利用する実施形態では、コンピュータプログラムは、関連の診断と共に、数十、数百、又は数千人の患者で発見したパターンに基づいた診断情報を含むことができる。色分けした表示で、且つ/又は別々にこの情報を表示することができる。
【0073】
色分けした医療情報の画像の可能な使用例及び適用例の上記の説明は単に例示的なものと考えられる。本発明の実施形態を実施することによって、更なる使用例及び適用例を知ることができる。更に、図示のグラフ表示は、単に代表的なものである。
【0074】
本明細書で説明した本発明の実施形態は、ccCTG(色分けしたCTG)と称されるCTG(分娩監視)に対する新しい手法を提供する。ccCTGにより、従来の波形又は数ではなく、医療専門家がカラーグラムの点からの臨床像を思いつくことが可能になる。安心できるような臨床上の容態が安心できない容態に対して色使いが異なるので、実施を通して、医療専門家が正常な臨床上の容態と異常な臨床上の容態との間の差を簡単に区別することができることも理解できよう。
【0075】
本発明の実施形態のユーザが、本明細書で検討した色分けした表示を利用して、問題のある、且つ/又は問題のない領域をほぼ瞬間的に判定することができる。したがって、従来のCTGに特有の胎児の出力波形を誤って解釈する問題は、色分けした表示で解決するものと思われる。
【0076】
色分けした医療情報の画像表示は、長い期間にわたる臨床像をカバーする。例えば、速度3cm/分で21cmの従来の帯記録紙式記録は、7分のFHR及びUA波形しか含まないが、同じ速度で色分けした心拍陣痛図の同じ領域は、約2時間にわたる医療情報を含む。更に、胎児の生命徴候、母体の生命徴候、患者が受ける薬物治療、及び患者に行う身体処置の更なる情報を表示することもできる。その結果、ユーザは、単一の視点より長い期間にわたって、より有益な臨床像を獲得することができる。
【0077】
したがって、帯記録紙の長い記録を苦労して進む必要なしに、ユーザは、最も関連する重要な医療情報であると考えられることを一目で獲得することができる。
【0078】
本発明の様々な実施形態では、色分けしたフォーマットで医療情報を伝達するシステム及び方法を説明している。しかし、それらの実施形態は、限定されるものではなく、様々な用途に関連して実施することができる。本発明の用途は、他の領域、例えば、個人に対する食事の決定、フィットネスの評価、並びに他のタイプのケア、診断、及び治療を提供する領域に拡大することができる。本発明は、システムの最適な状態を維持するか、又は同様の監視システムにおいて適合できる緊急事態に対応するか若しくはそれを予期するために、常に変化する複数の入力変数をモニタリングする幅広い概念を提供する。したがって、本発明を医療モニタに関連して示しているが、航空機、航空管制塔システム、原子力発電所、配電網、及び複雑な産業上の製造又は加工業務など、多数の変数を有する他の複雑なシステムの動作をモニタリングするために用いることができる。
【0079】
こうした書面による説明は本明細書で主題を説明するために、更に、当業者がその主題を実施及び使用可能にするために、最良の形態を含むいくつかの例を用いる。その主題の特許性のある範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者に思いつく他の例を含むことができる。こうした他の例は、特許請求の範囲の文字通りの言葉と相違がない構造上の要素を有する場合に、又は特許請求の範囲の文字通りの言葉と実質的な違いがない等価の構造上の要素を含む場合に、特許請求の範囲内に包含されるものである。
【符号の説明】
【0080】
100 医療情報のグラフ表示のための装置
105 記憶装置
110 処理システム
115 表示システム
500 生理学的変数を表示するシステム
505 取得システム
510 処理システム
515 表示システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療情報のグラフ表示のための装置(100)において、
複数のカテゴリを示す医療情報を格納する記憶装置(105)であって、医療情報の各カテゴリが、患者モニタリングに関連する複数の生理学的変数についての情報を表すものである、記憶装置(105)と、
前記医療情報の各カテゴリの少なくとも1つの生理学的変数に関するデータ値を判定するように構成され、更に、前記データ値を用いてカラーコードを生成するように構成される処理システム(110)と、
複数のセクションを含む色分けした画像を表示する表示システム(115)であって、各セクションが、前記生理学的変数の1つに関連するカラーコードを表示する、表示システム(115)と
を備える装置(100)。
【請求項2】
前記カラーコードが、カラーマップから生成され、前記カラーマップが、赤色、橙色、黄色、緑色、青色、藍色、及び紫色からなる可視色スペクトルから選択された所定の連続する色を含み、各色が、単一の生理学的変数に対応する単一のデータ値又はある範囲のデータ値にマップされることを特徴とする請求項1記載の装置(100)。
【請求項3】
各生理学的変数に関する前記カラーコードが、異なるカラーマップから生成されることを特徴とする請求項2記載の装置(100)。
【請求項4】
前記カラーコードが、カラーマップから生成され、前記カラーマップが、単色の所定の連続する濃淡を含み、各濃淡が、単一の生理学的変数に対応する単一のデータ値又はある範囲のデータ値にマップされることを特徴とする請求項1記載の装置(100)。
【請求項5】
医療情報の各カテゴリが、胎児の生命徴候、母体の生命徴候、統合された生命徴候、薬物治療、及び身体処置の1つを含むことを特徴とする請求項1記載の装置(100)。
【請求項6】
前記胎児の生命徴候のカテゴリが、胎児心拍数(FHR)波形、胎児心拍数加速度又は減速度波形、長期FHR変動波形、短期FHR変動波形、子宮活動波形、胎動検出波形、信号品質検出波形、及び一致波形の1つを含むことを特徴とする請求項5記載の装置(100)。
【請求項7】
前記母体の生命徴候のカテゴリが、体温波形、パルスオキシメータ酸素飽和波形、母体の心拍数波形、呼吸数波形、収縮期血圧波形、及び拡張期血圧波形の1つを含むことを特徴とする請求項5記載の装置(100)。
【請求項8】
前記統合された生命徴候のカテゴリが、算術的統合波形、論理的統合波形、時間的統合波形、及び空間的統合波形の1つを含むことを特徴とする請求項5記載の装置(100)。
【請求項9】
前記薬物治療のカテゴリが、投与量と、薬物治療を受けるのを開始する第1の時間点、薬物治療を受けるのを終了する第2の時間点、及び薬物治療の名称のうち1つを含むことを特徴とする請求項5記載の装置(100)。
【請求項10】
前記身体処置のカテゴリは、音による胎児の刺激波形、膣の検査による胎児の刺激波形、母体の横方向の体位変化波形、母体のトレンデレンブルグ体位変化波形、及び母体の膝胸位の体位変化波形の1つを含むことを特徴とする請求項5記載の装置(100)。
【請求項11】
患者の容態を示す複数の生理学的変数を同時に表示するシステム(500)において、
複数のカテゴリを示す医療情報を受け取る取得システム(505)であって、医療情報の各カテゴリが、患者のモニタリングに関連する1つ又は複数の生理学的変数に対応する信号を含む、取得システム(505)と、
複数のデータ値を生成する処理システム(510)であって、各データ値が前記信号の1つを示し、処理システムが更に、前記各データ値をカラーコードに変換するように構成される、処理システム(510)と、
前記データ値の変動が色の違い又は濃淡によって強調される、時間相関関係のグラフの形で、色分けした各値を別々に且つ同時に表示する表示システム(515)と
を備える、システム(500)。
【請求項12】
単一の生理学的変数に対応する前記データ値に関する前記カラーコードが、カラーマップから生成され、前記カラーマップが、赤色、橙色、黄色、緑色、青色、藍色、及び紫色からなる可視スペクトルから選択された所定の連続する色を表すことを特徴とする請求項11記載のシステム(500)。
【請求項13】
第1の生理学的変数の前記データ値を色分けするために用いられる前記カラーマップが、第2の生理学的変数の前記データ値を色分けするために用いられるカラーマップと異なることを特徴とする請求項12記載のシステム(500)。
【請求項14】
単一の生理学的変数に対応する前記データ値に関する前記カラーコードが、個々の色から生成され、前記生理学的変数の振幅が、色の濃淡を決定することを特徴とする請求項11記載のシステム(500)。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2011−210230(P2011−210230A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−287117(P2010−287117)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】