説明

医療用キャップ及びその製造方法

【課題】 熱可塑性エラストマー樹脂の栓体と外枠体との密着性を向上させた医療用キャップ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 栓体1と外枠体6とを備えた医療用キャップ30であって、栓体1は略円柱形状を有するエラストマー樹脂製であり、外枠体6は合成樹脂製で円筒部6aを有し、少なくとも栓体1の円柱側面部4が外枠体の円筒部6aの内壁8に合着された医療用キャップとする。外枠体6は更に円筒部6aの内壁8より内側に延びる突条部9a、9bを有し、更に栓体1の上面側縁部3a及び底面側縁部3bが外枠体6の突条部9a、9bに合着された医療用キャップとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸液ボトル等に用いられる医療用キャップ及びその製造方法に関し、特に栓体が熱可塑性エラストマー樹脂製である医療用キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、針で輸液ボトル等からその輸液(血液や薬液等)を取り出せるようにするため、合成樹脂製の外枠体の内側に、針刺し用の栓体を設けたキャップが用いられる。この栓体と外枠体からなる医療用キャップは、通常略円筒形状の外枠体に栓体が組み込まれた構造を有している。
【0003】
医療用キャップにおいては、針の抜き差しによって栓体と外枠体とが剥離し、輸液の密閉性に影響を与えたり、針を抜く際に栓体が一緒に外れてしまったりする場合があるため、栓体と外枠体との密着性を十分に確保する必要がある。
【0004】
そのため、栓体がゴム製であると弾性が高いため、栓体と外枠体との密着性を確保できるが、栓体を加硫成型した後、栓体を洗浄する工程を必要とする。そのため、製造工程が複雑となって、コスト増加の要因となっていた。
【0005】
一方、栓体をエラストマー樹脂製とした場合、クリーンな環境で成型することができるので、洗浄工程が不要であり一連の工程をキャップ生産工程ラインに組み込むことも可能である。しかし、ゴムに比べるとエラストマー樹脂は残歪性が大きく弾性が劣っているので、栓体と外枠体との密着性において問題があった。(特許文献1)。
【特許文献1】特開平11−4873号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、栓体をエラストマー樹脂製とした従来技術において、栓体の形状は角柱形状になるので、ゴム栓体と同様な円柱状にできない。そのため、栓体を保持する外枠体の内壁も円筒形状にすることができない。このため上記技術を用いるには、新たな金型が必要となる。またフシを設けて栓体を角柱形状にすると、成型時における樹脂流れの均一性は円柱形状の場合に比較すれば劣るので、製造に先立ち、栓体の内部歪みを最小限にする最適条件を見出す労力が必要とされる。すなわち上記フシを設ける方式を導入するのには初期コストがかかるためコスト高となる。かかる事情から、栓体が従来形状である略円柱形状を維持したまま、材料にエラストマー樹脂を用いた医療用キャップであって、かつ針抜け防止できる保持力、液漏れ防止のための再シール性に優れる技術が必要とされた。
【0007】
本発明の目的は、熱可塑性エラストマー樹脂の栓体と外枠体との密着性を向上させた医療用キャップ及びその製造方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために鋭意検討した結果、請求項1に係る発明は、栓体と外枠体とを備えた医療用キャップであって、前記栓体は略円柱形状を有するエラストマー樹脂製であり、前記外枠体は合成樹脂製で円筒部を有し、少なくとも前記栓体の円柱側面部が前記外枠体の前記円筒部内壁に合着された医療用キャップとした。
【0009】
栓体の円柱側面部が外枠体の円筒部内壁に合着されているので、栓体と外枠体との密着性が高められ、輸液漏れや栓体の外れを防止することができる。
【0010】
また、請求項2に係る発明は、前記外枠体は更に前記円筒部内壁より内側に延びる突条部を有し、更に前記栓体の上面側縁部及び/又は底面側縁部が前記外枠体の前記突条部に合着された請求項1に記載の医療用キャップとした。
【0011】
更に外枠体の突条部と栓体の上面側縁部及び/又は底面側縁部とが合着された構造となっているので、密着性が更に向上し、輸液漏れや栓体の外れをより効果的に防止することができる。
【0012】
請求項3に係る発明は、栓体と外枠体とを備えた医療用キャップであって、前記栓体は大径部円柱部と小径部円柱部を備えたエラストマー樹脂製であり、前記外枠体は合成樹脂製で円筒部を有し、少なくとも前記栓体の小径円柱部の側面部が前記外枠体の前記円筒部内壁に、前記栓体の大径円柱部の小径円柱部側の側縁部が前記外枠体の前記円筒部の端部断面に、それぞれ合着された医療用キャップとした。
【0013】
栓体は大径部円柱部と小径部円柱部を備えた構造とし、更に栓体の大径円柱部の小径円柱部側の側縁部が外枠体の円筒部の端部断面に合着されているので、栓体と外枠体との密着性が更に向上する。
【0014】
請求項4に係る発明は、前記大径円柱部の直径は前記外枠体の前記円筒部の外径より大きく、前記大径円柱部の小径円柱部側の側縁部から円筒部が延び、前記栓体の円筒部内壁が前記外枠体の円筒部外壁に合着された請求項3に記載の医療用キャップとした。
【0015】
大径円柱部が小径円柱部側の側縁部から延びる円筒部を備えた構造とし、栓体の円筒部内壁が外枠体の円筒部外壁に合着されているので、より栓体と外枠体との密着性が更に向上する。
【0016】
請求項5に係る発明は、略円柱形状を有するエラストマー樹脂製の栓体を一対の金型に装填し、前記栓体の円柱上面部及び底面部を前記一対の金型に密着させ、前記栓体の円柱側面部に隣接する円筒空洞を形成させ、前記円筒空洞内に合成樹脂原料を充填し、合成樹脂製の外枠体を成型する医療用キャップの製造方法とした。
【0017】
栓体がエラストマー樹脂の場合、クリーンな環境で成型することができるので、洗浄工程が不要である。一連の工程をキャップの生産工程ラインに組み込むことも可能となり、更に製造工程を簡略化できる。また、外枠体を一体成型できるので製造工程を簡略化することができる。しかも外枠体の合成樹脂原料がエラストマー樹脂製栓体の円柱側面部と互いに溶融し合着して、外枠体が成型されるので、栓体と外枠体との密着性が高められた医療用キャップを製造することができる。
【0018】
請求項6に係る発明は、略円柱形状を有するエラストマー樹脂製の栓体を一対の金型に装填し、前記栓体の円柱上面部及び底面部の中央部を前記一対の金型に密着させ、前記栓体の円柱上面部及び/又は底面部の側縁部、及び円柱側面部に隣接する断面略コの字形状又は断面略L字形状を含む円筒空洞を形成させ、前記円筒空洞内に合成樹脂原料を充填し、合成樹脂製の外枠体を成型する医療用キャップの製造方法とした。
【0019】
請求項7に係る発明と同様に、外枠体を一体成型できるので製造工程を簡略化することができる。また、円柱側面部に加えて、栓体の円柱上面部及び/又は底面部の側縁部と外枠体の合成樹脂原料とが互いに溶融し合着して、外枠体が成型されるので、栓体と外枠体との密着性がより高められた医療用キャップを製造することができる。
【0020】
請求項8に係る発明は、円筒形状を有する合成樹脂製の外枠体を金型に装填し、前記外枠体の一方の開口部を閉塞し、他方の開口部よりエラストマー樹脂原料を前記外枠体内に装填し、前記エラストマー樹脂原料を押圧し、エラストマー樹脂製の栓体を成型する医療用キャップの製造方法とした。
【0021】
エラストマー樹脂原料を押圧することにより、外枠体内部に栓体が成型されるが、エラストマー樹脂原料が外枠体と溶融し合着されるので、栓体と外枠体との密着性がより高められた医療用キャップを製造することができる。なお、押圧方法は、コンプレッション成形などの押圧方法により可能となる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、成型された医療用キャップは、少なくとも栓体の円柱側面部が外枠体内壁に合着されて固定されるので、針の抜き差しによっても栓体の剥離や外れが起こることがなく、輸液漏れのない医療用キャップとなる。また、栓体をエラストマー樹脂製としたことにより、洗浄工程を省略することができ、外枠体の成型が一連の工程で成型でき、製造工程を大幅に簡略できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態について詳細に説明する。図1−1(a)は本発明に係る医療用キャップの断面を示す図である。医療用キャップ30の栓体1は略円柱形状を有したエラストマー樹脂製の栓体である。外枠体6は一体成形された合成樹脂製であり、円筒部6aとフランジ部7を有し、断面略L字状になっている。栓体1の円柱側面部4が外枠体6の内壁8に合着されているので、針の抜き差しによっても栓体1が剥離したり外れたりすることなく、輸液漏れを防止することができる。
【0024】
図1−1(b)は本発明に係る医療用キャップの他の実施形態の断面を示す図である。医療用キャップ30の栓体1は略円柱形状を有したエラストマー樹脂製の栓体である。外枠体6は一体成形された合成樹脂製であり、円筒部6aとフランジ部7を有し、円筒部6aの内壁8より内側に延びる突条部9a及び9bを有している。したがって、円筒部6a及び突条部9a及び9bにより、断面の一部が略コの字状になっている。
【0025】
栓体1の円柱側面部4が外枠体6の内壁8に合着されている他、栓体1の上面部1aの側縁部3a及び底面部1bの側縁部3bがそれぞれ突条部9a、9bに合着されている。したがって、栓体1がより強固に固定されているので、針の抜き差しによっても栓体1が剥離したり外れたりすることなく、輸液漏れを防止することができる。
【0026】
図1−1(c)に示す他の実施形態のように、円筒部6a内壁より内側に延びる突条部を9bのみとして、断面の一部が略Lの字状になっている構造としてもよい。栓体1の円柱側面部4が外枠体6の内壁8に、合着されている他、栓体1の底面部1bの側縁部3bが突条部9bにそれぞれ合着されている。この場合も栓体1がより強固に固定されているので、栓体1の外れ及び輸液漏れを防止できる。なお、図示しないが、突条部を9aのみとして、栓体1の上面部1aの側縁部3aがそれぞれ突条部9aに合着している構造としてもよい。
【0027】
また、図1−2(a)に示すように、栓体1は大径円柱部1c及び小径円柱部1dを備えた構造としてもよい。栓体1の小径円柱部1dの側面部4aが外枠体6の円筒部6aの内壁8に合着されている。更に、栓体1の大径円柱部1cの小径円柱部1d側の側縁部4bが外枠体6の円筒部6aの端部断面6bに合着されている。したがって、栓体1がより強固に固定されているので、栓体1の外れ及び輸液漏れを防止できる。また、図1−2(b)に示すように、大径円柱部1cの直径が外枠体6の外径より大きくした構造としてもよい。
【0028】
更に、図1−2(c)に示すように、栓体1の大径円柱部1cの小径円柱部1d側の側縁部から円筒部1eが延び、栓体1の円筒部1eの内壁4cが外枠体6の円筒部6aの外壁18に合着された医療用キャップとすることができる。栓体1と、外枠体の円筒部6aの内壁8、端部断面6b、外壁18とが合着されているので、より栓体と外枠体との密着性が更に向上し、栓体1の外れ及び輸液漏れを防止できる。
【0029】
なお、外枠体6のフランジ部7には、輸液バッグ(図示しない)に溶着等により取り付けられる。
【0030】
なお、栓体1の原料である熱可塑性エラストマー樹脂の例としては、オレフィン系、スチレン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリ塩化ビニール系、ポリブタジエン系などの熱可塑性エラストマー樹脂を挙げることができるが、これらに制限されるものではない。また、外枠体6の合成樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、PET樹脂等従来医療用に用いられている合成樹脂が好ましいが、これらに限られるものではない。
【0031】
次に、本発明に係る医療用キャップの製造方法について説明する。図2−1は本発明に係る製造方法の一実施形態を示す図である。図2(a)において、予め成型されたエラストマー樹脂製の栓体1が金型10に装填され、円柱底面部1bは金型10と密着している。
【0032】
図2(b)に示すように、金型11が金型10に接近し、閉じられる。円柱上面部1aは金型11と密着している。また、金型10、11が閉じた状態では、栓体1の側面部4は金型10、11に密着していない。したがって、金型10、11の内部に栓体1の側面部4に隣接する円筒空洞5が形成される。この状態で、金型10、11に開けられたゲート(図示しない)を通じて、合成樹脂原料20が円筒空洞5に充填される。合成樹脂原料20がエラストマー樹脂製栓体1の円柱側面部4と互いに溶融し合着して、外枠体6が成型される。最終的に、図2(c)に示すように、医療用キャップが製造される。
【0033】
図3は本発明に係る製造方法の他の実施形態を示す。図3(a)において、予め成型されたエラストマー樹脂製の栓体1が金型10に装填され、円柱底面部1bの中央部2bは金型10の突起部10aと密着し、側縁部3bは密着していない。
【0034】
図3(b)に示すように、金型11が金型10に接近し、閉じられる。円柱上面部1aの中央部2aは金型11の突起部11aと密着し、側縁部3aは密着していない。また、金型10、11が閉じた状態では、栓体1の側面部4は金型10、11に密着していない。したがって、金型10、11の内部に断面略コの字形状を含む円筒空洞5が形成される。そして、円筒空洞5に栓体1の側縁部3a、3b及び側面部4に隣接した状態となっている。この状態で、金型10、11に開けられたゲート(図示しない)を通じて、合成樹脂原料20が円筒空洞5に充填される。このとき、円柱側面部4に加えて、栓体1の円柱上面部1a及び底面部1bの側縁部3a、3bと合成樹脂原料20とが互いに溶融し合着して、突条部9a及び9bを備えた外枠体6が成型され、図3(c)に示すように、外枠体6が成型され、医療用キャップが製造される。
【0035】
なお、栓体1の側縁部3a、3bのいずれかに隣接する空洞を省略することもできる。例えば、栓体1の側縁部3aに隣接する空洞を省略すると、図1(c)に示した医療用キャップを製造される。また、栓体1は予め成型されたもので、その方法は限定されないが、コンプレッション成形や射出成形などが好ましい。また、図2及び図3に係る製造方法の場合、外枠体6がフランジ部7を備えた場合の製造方法について説明したが、フランジ部7を省略して成型することも可能である。
【0036】
図4は本発明に係る製造方法の他の実施形態を示す図である。図4(a)において、予め成型された合成樹脂製の外枠体6が金型13に装填される。金型13は、外枠体6の開口部16aを閉塞している。そして、図4(b)に示すように、閉塞されていない開口部16bからエラストマー樹脂原料22が外枠体6内に装填される。次に、図4(c)に示すように、別の金型14が原料22を押圧し、原料22が外枠体6内に充填され、図4(d)に示すように金型13、14及び外枠体6により栓体1が成型される。このとき、エラストマー樹脂原料22が外枠体6の内壁と溶融し合着され栓体1が成型されるので、栓体1と外枠体6との密着性がより高められた医療用キャップが製造される。
【0037】
また、図5は、外枠体6が突条部9aを有した場合の製造方法を示す。図5(a)において、予め成型された合成樹脂製の外枠体6が金型13に装填されるが、金型13は突起部13aを有し、突起部13aが突条部9aで形成される開口部16aを閉塞している。図5(b)〜(c)では、上述のようにエラストマー樹脂原料22が外枠体6内に装填され、金型13、14及び外枠体6により栓体1が成型される。
【0038】
同様にして、図1−2(a)に示した医療用キャップを製造することができる。図6(a)において、予め成型された合成樹脂製の外枠体6が金型13に装填されている。外枠体6の円筒部6aの端部断面6bと金型13とは間隔を空けて、金型13により開口部16aを閉塞している。そして、閉塞されていない開口部16bからエラストマー樹脂原料22が外枠体6内に装填される。
【0039】
次に、図6(b)に示すように、別の金型14が原料22を押圧し、原料22が外枠体6の内壁8と金型13に囲まれた空洞内に充填され、図6(c)に示すように金型13、14及び外枠体6により栓体1が成型される。このとき、エラストマー樹脂原料22が外枠体6の円筒部6aの内壁8及び端部断面6bと溶融し合着され栓体1が成型されるので、栓体1と外枠体6との密着性がより高められた医療用キャップが製造される。
【0040】
図7は図1−2(b)に示した医療用キャップの製造方法を示す。図7(a)において、予め成型された合成樹脂製の外枠体6が金型13に装填されているが、外枠体6の円筒部6aの端部断面6bと金型13とは間隔を空けて、金型13により開口部16aを閉塞している。しかも、金型13の底部は外枠体6の外径より大きくなっている。同様に、閉塞されていない開口部16bからエラストマー樹脂原料22が外枠体6内に装填される。
【0041】
次に、図7(b)に示すように、別の金型14が原料22を押圧し、原料22が外枠体6の内壁8及び端部断面6bと金型13に囲まれた空洞内に充填されるが、原料22は外枠体6より外側にも充填される。最後に、図7(c)に示すように金型13、14及び外枠体6により栓体1が成型される。同じく、エラストマー樹脂原料22が外枠体6の円筒部6aの内壁8及び端部断面6bと溶融し合着され栓体1が成型されるので、栓体1と外枠体6との密着性がより高められた医療用キャップが製造される。
【0042】
図8は図1−2(c)に示した医療用キャップの製造方法を示す。図8(a)において、予め成型された合成樹脂製の外枠体6が金型13に装填されているが、外枠体6の円筒部6aの端部断面6bと金型13とは間隔を空けて、金型13により開口部16aを閉塞している。同様に、金型13の底部は外枠体6の外径より大きく、閉塞されていない開口部16bからエラストマー樹脂原料22が外枠体6内に装填される。
【0043】
次に、図8(b)に示すように、別の金型14が原料22を押圧し、原料22が外枠体6の内壁8、外壁18及び端部断面6bと金型13に囲まれた空洞内に充填されるが、原料22は外枠体6より外側にも充填される。最後に、図8(c)に示すように金型13、14及び外枠体6により栓体1が成型される。同じく、エラストマー樹脂原料22が外枠体6の円筒部6aの内壁8、外壁18及び端部断面6bと溶融し合着され栓体1が成型されるので、栓体1と外枠体6との密着性がより高められた医療用キャップが製造される。
【0044】
図4乃至図8に係る製造方法の場合、予め成型された外枠体6の成形方法は限定されないが、コンプレッション成形や射出成形などが好ましい。また、フランジ部7を備えていない外枠体6についても同様に医療用キャップが製造される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1−1】本発明に係る医療用キャップの一実施形態を示す断面図である。
【図1−2】本発明に係る医療用キャップの他の実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明に係る医療用キャップの製造方法の一実施形態を示す図である。
【図3】本発明に係る医療用キャップの製造方法の他の実施形態を示す図である。
【図4】本発明に係る医療用キャップの製造方法の他の実施形態を示す図である。
【図5】本発明に係る医療用キャップの製造方法の他の実施形態を示す図である。
【図6】本発明に係る医療用キャップの製造方法の他の実施形態を示す図である。
【図7】本発明に係る医療用キャップの製造方法の他の実施形態を示す図である。
【図8】本発明に係る医療用キャップの製造方法の他の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
【0046】
1 栓体
6 外枠体
7 フランジ部
10、11 金型
13、14 金型
20 合成樹脂原料
22 エラストマー樹脂原料
30 医療用キャップ



【特許請求の範囲】
【請求項1】
栓体と外枠体とを備えた医療用キャップであって、前記栓体は大径部円柱部と小径部円柱部を備えたエラストマー樹脂製であり、前記外枠体は合成樹脂製で円筒部を有し、少なくとも前記栓体の小径円柱部の側面部が前記外枠体の前記円筒部内壁に、前記栓体の大径円柱部の小径円柱部側の側縁部が前記外枠体の前記円筒部の端部断面に、それぞれ合着された医療用キャップ。
【請求項2】
前記大径円柱部の直径は前記外枠体の前記円筒部の外径より大きく、前記大径円柱部の小径円柱部側の側縁部から円筒部が延び、前記栓体の円筒部内壁が前記外枠体の円筒部外壁に合着された請求項1に記載の医療用キャップ。

【図1−1】
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【図1−2】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−253281(P2010−253281A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−130822(P2010−130822)
【出願日】平成22年6月8日(2010.6.8)
【分割の表示】特願2004−140663(P2004−140663)の分割
【原出願日】平成16年5月11日(2004.5.11)
【出願人】(000225278)内外化成株式会社 (27)
【Fターム(参考)】