説明

医薬容器内の安定化した液体タンパク質の処方物(formulation)

不活性なフッ素材料により被覆された閉鎖手段を含み、そして液体医薬組成物を含む容器である。特にその容器が、テフロン(登録商標)により被覆された閉鎖手段を含み、そして以下の組成物、すなわち30乃至100μg/mlのインターフェロンβ、等浸透圧剤、0.1乃至2mg/mlのポロクシマー188(商標)(Poloxamer 188)、少なくとも0.12mg/mlのL-メチオニン及び液体処方物(formulation)のpHを3.0と4.0の間の値に維持できる緩衝溶液を有するHSA-フリーのインターフェロンβの処方物を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、注射可能な液体の医薬組成物を含み、そして活性成分としてのタンパク質を含む容器に関する。
【0002】
発明の背景
注射用薬品は、すぐに使用できる形状で製造業者から必ずしも入手できるとは限らない。従って薬品を投与する前に多くの注入器を準備する必要がある。準備方法としては、単なる希釈などの単純なもの、又はたとえば複雑な計算や幾つか操作を含む複雑なものでも良い。計算および操作中に間違いを犯す危険性、および微生物及び微粒子による汚染の危険性がある。薬剤の特性や患者の臨床症状が、全体にわたる危険性の程度に影響を与える。
【0003】
注射器が適切に管理されていない環境下で準備された時、汚染の危険性が有意に高くなる。患者近辺地域にて調製された静脈内薬品に関する、過去30年間にわたる調査によると、2乃至15%(平均8%)の汚染率の範囲が示された。大部分の汚染が、敗血症(sepsis)に至っていないが、汚染微生物の性質は予測できるものでない。そのため、特に患者が免疫汚染にかかり易いか又は注射液が細菌の増殖を促進する場合の深刻な敗血症の危険性を、予測することができない。
【0004】
そのため、すぐに使用できる形状で、すなわちすぐに注射できる形状での液体医薬組成物の必要性が増大している。こうした種類の医薬的組成物が、バイアル(vial)、
予め充填されたシリンジ、アンプル、小瓶、チューブ、および自己注射器用カートリッジなどの滅菌した適切な容器において、一般的に販売されている。すぐ使用できる形状における医薬組成物のための液体タンパク質の処方物(formulations)の調製が、通常タンパク質の安定性が低いことにより阻害される。実際に精製された形状でのタンパク質が、極めて分解され易すく、大気中の物質の普通の作用でさえ、分解することが知られている。こうした特異性が、組み換えDNA技術により生成されるタンパク質に対し、さらに実証している。
【0005】
安定性の問題は、特にインターフェロンβ処方物(formulations)に特に感じられるが、それは、安定剤としてのヒト血清アルブミン(HSA)を含んでいない。現段階では、HSAの無い処方物が好まれるが、その理由はHSAに主に2の主要な欠点がある、すなわち第一は、それをヒトの血液から抽出することで、伝染性の感染があること、第二に利用性が低いことからコスト高となることを指している。
【0006】
さらに液体医薬組成物は、単一の投与用量として使用、又は複数の投与用量として使用でもよい。特に複数の投与用量が調製された場合、防腐剤又は制菌剤である幾つかの追加的な賦形剤を添加することが必要となり、その賦形剤が、同じ容器から繰り返し投与することによる針を使用することで、容器を開くか又は刺孔した後に、細菌による汚染を防止するための防腐剤又は制菌剤である。上記理由のためこうした制菌剤の使用が必要であるが、これらの制菌剤がタンパク質の安定性に対し負に影響する。このため複数の投与用量のタンパク質処方物(formulation)に用いられる制菌剤の量を、極めて少なくする必要がある。この場合汚染が無いことが、高く保障されないことの他に、タンパク質は、予想される使用に安定性がない。
【0007】
複数の投与用量の生成物のための処方物(formulation)におけるタンパク質の安定性の問題を十分理解するためには、複数の投与物が新たな医薬品市場に存在することが、極めて重要である。実際にほとんどの治療において、液体医薬タンパク質の処方物(formulation)を、極めて頻繁に注射する必要がある。たとえば多発性硬化症の治療のための液体インターフェロンβ処方物(formulation)を、所定日毎から週1回毎に投与する必要がり、それが、使用されるある種のインターフェロンβか、そして注射が筋肉注射の場合かあるいは、皮下注射の場合かに依存している。
【0008】
処方物(formulation)をこうして頻繁に使用することから、昨年において液体医薬タンパク質の処方物(formulation)が、注入デバイスを使用することにより患者も使用できる容器内で、複数の投与用量の処方物(formulation)として調製される。それは、容易に理解できるように、複数の投与用量の処方物(formulation)が、患者の生活を楽にするであろう。そのため必要なことは、従って必要と感じられることとしては、すぐに注射できる液体タンパク質医薬組成物を得るため、改良された安定性を有するよう、そして単一の投与容量と複数の投与用量との両方に使用できるための特定条件を見出すことである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
出願者は上記技術的問題の解決に有益な特異的容器を見出したことが、驚くべきことでありそして予想外である。本発明の主な目的は、活性成分としてのタンパク質を含み、すぐに注射できる液体医薬組成物の容器のための不活性なフッ素化材料にて被覆された閉鎖手段を使用することである。より好ましくは、タンパク質がインターフェロンである。好ましくはインターフェロンが、インターフェロン-βである。
【0010】
本発明の別の目的は、不活性なフッ素化材料により被覆された閉鎖手段を含むことが特徴付けられた、活性成分としてのタンパク質を含み、そしてすぐに注射できる液体医薬組成物を含む容器である。
より好ましい不活性なフッ素材料は、テフロン(登録商標)(商標)である。
容器は、バイアル(vial)、予め充填されたシリンジ、アンプル、小瓶、チューブ又は自己注射器としてのカートリッジ、あるいは注射可能な処方物(formulations)のための何か別の適切な容器で良い。
【課題を解決するための手段】
【0011】
シリンジ又はカートリッジの場合閉鎖手段は、プランジャーであるが、バイアル(vial)、チューブ、アンプル又はビンの場合、閉鎖手段が停止器(stopper)である。閉鎖手段が、本目的のために適切なゴム材料又はその他の合成や天然の重合材料から作成される場合がある。好ましくは容器がガラス製である。より好ましくは容器の内面が、不活性材料にて被覆されている。最も好ましくは、容器の内側カラス面を被覆するこうした不活性材料が珪素である。好ましくは液体医薬組成物が制菌剤を含む。好ましくは制菌剤を、約2と9mg/mlの間から成る濃度にて提示する。好ましい制菌剤がベンジルアルコールである。
【0012】
好ましくは液体医薬組成物が、30乃至100μg/mlのインターフェロン-β、等浸透圧剤、0.1乃至2mg/mlの表面活性剤、少なくとも0.12mg/mlの抗酸化剤、および液体処方物(formulation)を3.0と4.0の間のpH値にて維持できる緩衝液を含むHSAフリーの液体処方物(formulation)である。「緩衝液」又は「生理的に受け入れ可能な緩衝液」という用語は、処方物(formulation)にて医薬や獣医の使用に安全であると知られており、そして処方物(formulation)として所望のpH範囲にて処方物(formulation)のpHを維持又は制御する効果を有する化合物の溶液を指している。
【0013】
適度な酸性pHから適度な塩基性pHまでpHを調節する受け入れ可能な緩衝液は、リン酸、酢酸、クエン酸、アルギニン、TRIS,及びヒスチジンを含むが、それに限定されない。「TRIS」が、2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3,-プロパンジオール、およびその医薬的に受け入れ可能な塩を指している。好ましい緩衝液が、生理食塩水又は受け入れ可能な塩を伴う酢酸緩衝液である。
【0014】
「等浸透圧剤」は、水のネット流(net flow)が、処方物(formulation)と接触する細胞膜への交差を防止するよう、処方物(formulation)に対し物理的に許容され、そして適切な浸透圧を与える化合物である。通常こうした目的のグリセリンなどの化合物が、周知の濃度にて使用される。別の適切な等浸透圧剤が、アミノ酸、又はタンパク質(たとえばグリシン又はアルブミン)、および糖類(たとえばデキストローズ、マニトール、スクロース、およびラクトース)を含むがそれに限定されない。好ましい等浸透圧剤がマニトールである。
【0015】
用語「抗酸化剤」は、他の物質との相互作用による酸素又酸素由来の遊離基を防止する化合物を指している。抗酸化剤は、物理的及び化学的な安定性を高めるために、共通して医薬系に加えられる多くの賦形剤中にある。抗酸化剤が、酸素に曝すか遊離基の存在における幾つかの薬剤、又は賦形剤にて発生する酸化過程を最少にするか又は遅延させるように、加えられる。
これらの過程は、微量の金属又は過酸化物の存在下、光、温度、濃縮した水素にてしばしば触媒化される。
【0016】
サルフェイト、ビスサルフェイト、チオ尿素、メチオニン、エチレンジアミン4酢酸(EDTA)、ブチル化ヒドロキシ・トルエン(BHT)の塩、及びブチル化ヒドロキシ・アニソール(BHA)が、薬剤の抗酸化剤としてしばしば使用される。EDTAのナトリウム塩が酸化反応を触媒とする外に、金属イオンをキレート化することにより、抗酸化剤の活性が高められることを見いだした。好ましい抗酸化剤の大部分がメチオニンである。
【0017】
用語「制菌」が、抗菌剤として作用するよう処方物(formulation)に加えられる化合物又は組成物を指している。本発明の保持された処方物(formulation)は、好ましくは商業的に実用可能な複数使用の製品(product)であるよう、防腐効果として法律に定められ又は指導指針を満たすものである。制菌の例では、フェノール、m-クレゾール、p-クレゾール、o-クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、アルキルパラベン(メチル、エチル、プロピル、ブチル、など)、ベンズアルコニウム・クロライド、ベンゾチオニウム・クロライド、デヒドロ酢酸ナトリウム、およびチメロサルなどがあげられる。好ましい制菌剤は、ベンジルアルコールである。
【0018】
用語「界面活性剤」は、液体の表面張力を減少させ、又は2種の液体間又は液体と固体との間の表面張力を減少させる溶解性化合物を指しており、その表面張力は、表面積を最小にしようとする液表面に及ぼす作用力である。界面活性剤は、標的組織に薬剤を吸収、又は薬剤の導入を変化させるための、低分子薬剤やポリペプチドの導入を含む、医薬処方物(formulations)中に時には使用されてきた。
【0019】
本発明の好ましい例により、プルロニック(商標)F77、プルロニック(商標)F87、プルロニック(商標)F88、およびプルロニック(商標)F68から選択され、特に好ましくはプルロニック(商標)F68(BASF,さらにプルロニック(商標)F68が、プロキシマー(Poloxamer)188としても知られている)から選択される界面活性剤とインターフェロンとを処方することにより、これらが、バイアル(vial)及び/又は導入デバイス(たとえばシリンジ、ポンプ、カテーテルなど)の表面上の吸着で生ずる活性素因の喪失を最少にする、安定な処方物(formulations)を得ることが見出されてきた。
【0020】
本発明の好ましい例により、プルロニック(商標)F77、プルロニック(商標)F87、プルロニック(商標)F88、およびプルロニック(商標)F68から選択され、特に好ましくはプルロニック(商標)F68(BASF,さらにプルロニック(商標)F68が、プロキシマー(Poloxamer)188としても知られている)の界面活性剤とインターフェロンとを処方することにより、タンパク質の酸化に対する耐性、およびタンパク質の凝集化に対する有意な耐性の安定な処方物(formulation)を得ることが、さらに見出された。
【0021】
「HSA」はヒト血清アルブミンを表す。
「活性成分」とは、医薬的活性又は診断における他の直接的効果、治癒、緩和、治療又は疾患の防止を提供し、あるいは身体の構造又は何らかの機能に影響を与える物質の意味を意図している。
【0022】
本発明を行うための最良の形態
本発明は、現段階で多くの非限定方法にて記載され、明確な図式による実施の形態を示している。
【実施例】
【0023】
以下の実施例において、補助充填材料とインターフェロン-β-1aの単一容量、及び複数容量の処方物(formulations)との融合性は、異なるカートリッジ、そして異なるゴム材料の閉鎖手段にて評価される。特に本発明の良好な評価に対し、すべての処方物(formulations)が、閉鎖手段を除いて同じ条件にて保持されている。異なる処方物(formulations)が、酸化した形状のタンパク質(RP-HPLC法)及び40℃と25℃で保存した凝集物(SE-HPLC法)のに対し試験した。
【0024】
実施例1:
インターフェロン-β-1aのHSAフリー処方による単一投与(monodose)
以下の組成物を有する処方物(A)が調製された:
処方:
pH 3.5の酢酸ナトリウム緩衝液中で88 mcg/mlのIFN-β-1a;
54.6mg/mlのマニトール;
1mg/mlのポロキサマー 188(Poloxamer 188);
0.12mg/mlのL-メチオニン、
である。
製造工程は、薬剤物質を各成分と直接混合する工程、次に滅菌ろ過を行ない、その後容器へ充填する工程、より成る。その製造の各工程を、以下の記載により示す、すなわち、
適量の氷酢酸をWFIに添加し、そして1MのNaOHと50%希釈の氷酢酸を用いpHを、3.5±0.2に調整する。WFIを用い最終容量の溶液にして完了する工程;
処方物の特定組成物に対し計算量の賦形剤(マニトール、ポロキサマー 188(Poloxamer 188)、L-メチオニン)を計量し、そして必要量としての0.1Mの酢酸ナトリウム緩衝液中でpH3.5にて溶解、次にpHを検査し、もし必要であれば1MのNaOH、又は50%希釈した酢酸にてpH3.5±0.2になるよう調整し、さらに溶液を0.01Mの酢酸ナトリウム緩衝液にて最終重量になるようにして完成させる工程;
インターフェロン-β-1a薬剤物の計算量を、必要量の賦形剤の溶液に添加し、そして均一になるようゆっくりと攪拌するする工程;そして
次に溶液を、窒素圧下(最大1bax)で、ステンレス鋼保持器内に取り付けられた0.2μmのナイロン膜(Ultipor N66 0.2μ、Pall)を介してろ過し、そして滅菌容器内に収集する工程;
があげられる。
いったん調製されると表1記載のような処方物Aが、異なるカートリッジおよび閉鎖手段を用い充填される。
【0025】
表1
【表1】

使用される材料:
非珪素化カートリッジ(3mLのI型ボロシリケイト・ガラス製カートリッジ、Nuova OMPI)、珪素化カートリッジ(3mLのI型ボロシリケイト・ガラス製カートリッジ、Nuova OMPI)、被覆プランジャー(Omniflex FM257/2、Helvoet Pharma(被覆材料がテフロン(登録商標)(TEFLON(登録商標))))、非被覆プランジャー(1)(FM257/5、Helvoet Pharma)である。
【0026】
実施例1a-実験的な試験-
表1記載において記載されたように、容器に入れられた処方物Aを、安定性のため25±2℃、及び40±2℃にて保存しそして試験した。
40℃で保存された処方物Aの分析試験の結果を、表IIにおいて概要を示す。
表II
【表2】

【0027】
25℃で保存された処方物Aの分析試験の結果を、表IIIにおいて概要を示す。
表III
【表3】

表IIと表IIIの外側における処方物Aは、カートリッジ材料と関係なく、テフロン(登録商標)(TEFLON(登録商標))により被覆された閉鎖手段を伴う容器に保存された場合にのみ、良好な安定性(酸化率(パーセント)を参照)を有す。処方物Aが40℃(表II)にて保存された時、安定性の違いが、より有意に実証している。異なる包装条件が、凝集率(パーセント)に影響を与えるとは考えられない。
【0028】
実施例2:複数容量のHSAフリーのインターフェロン-β-1aの処方
表IVに示す組成物(mg/mL)を有する3種の処方物(B-D)を調製した。
表IV
【表4】

この場合、制菌剤としてベンジルアルコールが存在すると、複数容量を投与する医薬生成物でこれらの処方物を使用することができる。処方物B-Dが、賦形剤の溶液にベンジルアルコールを含むことを除いて、処方物Aのため実施例1に記載された同じ方法で調製された。調製の後処方物B-Dを、表Vの記載のように異なるカートリッジ及び閉鎖手段を用い包装した。
【0029】
表V
【表5】

この場合、実施例1記載の材料に加えて、新しい閉鎖手段を使用した、すなわち非被覆プランジャー(2)(4023/50,West Pharmaceutical)である。
【0030】
実施例2a-実験による試験-
表Vに記載されたような被覆された処方物B-Dを、25±2℃及び40±2℃にて保存し、そして安定性を試験した。
【0031】
表VIにおいて40℃で保存されたB-Dの処方物の分析試験の結果の概要を、示したものである。
表VI
【表6】

【0032】
表VIIにおいて25℃で保存されたB-Dの処方物の分析試験の結果の概要を、示したものである。
表VII
【表7】

【0033】
表VIと表VIIに示される結果から、カートリッジ材料に関係なくテフロン(登録商標)(TEFLON(登録商標))により被覆された閉鎖手段にて処方物の有意に高い安定性は、注目すべきことである。
特にこの実施例においてさらに制菌剤を含む処方物が、テフロン(登録商標)(TEFLON(登録商標))により被覆された閉鎖手段を伴う容器内で保存された時、極めて優れた安定性に達することが示されている。たとえこれらが大量の制菌剤を含んでいたとしても、このことが事実である。実際に、それが示されるように(特に表VIにおいて)、非被覆閉鎖手段にて保存された処方物に対し制菌剤の存在は、タンパク質の安定性への関与が極めて低い。それが前記のように医薬的な複数容量の生成物を得るには、この種の処方物に対するこうした良好な安定性が、極めて重要である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性成分としてのタンパク質を含み、そしてすぐに注射できる液体医薬組成物の容器のための不活性なフッ素材料にて被覆した閉鎖手段の使用。
【請求項2】
不活性なフッ素化材料がテフロン(登録商標)(TEFLON(登録商標))である、請求項1記載の使用。
【請求項3】
タンパク質がインターフェロンである、これまでの請求項のいずれか1項記載の使用。
【請求項4】
インターフェロンが、インターフェロンβである、これまでの請求項のいずれか1項記載の使用。
【請求項5】
液体医薬組成物が制菌剤を含む、これまでの請求項のいずれか1項記載の使用。
【請求項6】
制菌剤がベンジルアルコールである、請求項5記載の使用。
【請求項7】
制菌剤を約2と9mg/mlの間の濃度にて提示する、請求項5又は請求項6のいずれか1項記載の使用。
【請求項8】
医薬組成物が、30乃至100μg/mlのインターフェロンβ、等浸透圧剤、0.1乃至2mg/mlの界面活性剤、少なくとも0.12mg/mlの抗酸化剤、および液体生成物のpHを3.0と4.0との間で維持できる緩衝溶液を含む液体HSAフリー処方物(formulation)である、これまでの請求項のいずれか1項記載の使用。
【請求項9】
活性成分としてタンパク質を含む液体医薬組成物のための容器において、不活性なフッ素化材料により被覆された閉鎖手段を含むことを特徴とする容器。
【請求項10】
容器が、バイアル(vial)、予め充填されたシリンジ、アンプル、小瓶、チューブ、または自己注射器用カートリッジがある、請求項9記載の容器。
【請求項11】
容器がガラス製である、請求項9又は10のいずれか1項記載の容器。
【請求項12】
容器の内側表面が、不活性材料にて被覆された請求項9乃至11のいずれか1項記載の容器。
【請求項13】
容器の内側のガラス面を被覆する不活性材料が珪素である、請求項9乃至12のいずれか1項記載の容器。
【請求項14】
閉鎖手段がゴム物質から作成される、請求項9乃至13のいずれか1項記載の容器。
【請求項15】
容器が、バイアル(vial)、アンプル、小瓶、又はチューブであり、そして閉鎖手段が停止器(stopper)である、請求項9乃至14のいずれか1項記載の容器。
【請求項16】
容器が予め充填されたシリンジ、又は自己注射器用カートリッジであり、そして閉鎖手段がプランジャーである、請求項9乃至14のいずれか1項記載の容器。
【請求項17】
請求項9乃至16のいずれか1項記載の容器を含む医薬生成物(product)。

【公表番号】特表2007−502684(P2007−502684A)
【公表日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530185(P2006−530185)
【出願日】平成16年5月12日(2004.5.12)
【国際出願番号】PCT/EP2004/050779
【国際公開番号】WO2004/100979
【国際公開日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(504104899)アレス トレーディング ソシエテ アノニム (59)
【Fターム(参考)】