説明

医薬物質を含むペレット、その作製方法及びその使用

本発明は、医薬物質を含み、0.001ニュートンを超える破壊強度を有するペレット、前記ペレットの作製方法及びこの種のペレットに基づく医薬製剤に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬物質を含み、0.001ニュートンを超える破壊強度を有するペレット、その作製方法及び前記ペレットに基づく医薬製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
医薬物質を含むペレットは公知である。例えば、賦形剤に基づく、いわゆるスターターコアを含み、医薬有効成分を含む層でコーティングされている医薬ペレットがある。例えば、スクロース結晶、又はスクロース及びデンプンを組み合わせた賦形剤の球体が、これらの目的のためのスターターコアとして提案されてきた。さらに、微結晶セルロースに基づく粒子もある。さらに、特に迅速に崩壊する球体が特殊な流動床凝集法により作製でき、主構成物質として中でも水溶性糖質を含み得ることは、公知である。
【0003】
しかし、すでに公知のスターターコアの特性は、必ずしも満足のいくものではない。さらに、スクロースに基づくスターターペレットの確立された作製方法は、非常に時間がかかり、コストが大きい。特に、公知のスターターコアは、好ましくない栄養性及び齲蝕原性を有し、必ずしも十分な機械的安定性を表すとは限らず、低い空気湿度において吸水する恐れがあるという欠点を有する。
【0004】
化学的に不安定な(labile or unstable)有効成分の場合、前記ペレットの含水量が低い、及び/又は吸水性が低下することにより、加工及び安定性の挙動を改善することができる。
【0005】
一般的に、糖尿病患者にとって耐容性良好であり、許容可能である賦形剤も、増々使用すべきである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、新規な作製方法及び製品プロフィールが改善されたスターターペレットを開発する必要性がある。さらに、医薬有効成分を含むペレットを開発する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明により、医薬製剤の作製に有利に使用できるペレットを、今や提供することができる。
【0008】
特に、機械的強度の高いペレットを提供することができる。さらに水溶性である、及び/又は吸湿性の低いペレットを提供することができる。
【0009】
本発明の解決すべき別の問題は、前記ペレットの作製方法を提供することである。
【0010】
特に、本発明によるペレットを、広い粒子径範囲に亘って、できる限り球形に保つことが可能な方法を提供することができる。その上、得られたペレットは、特に放出プロフィールの改良された、特に経口剤形へのさらなる加工に適するはずである。
【0011】
得られた製品は、医薬有効成分の、多くのサブユニットへの分布を可能にするはずであるが、これは、この製剤コンセプトに基づく製品が薬物動態パラメーターの変動をほとんど示さないため、生物医薬品の観点から、特に放出改良製剤にとって有利である。
【0012】
本発明は、調節された、強固なさらなる処理、特にコーティングを塗布するための前提条件を改善する経口医薬製剤も提供するはずである。
【0013】
本発明によれば、すでに固形化された分散液に由来する粒子が、再度液滴と接触できるように、液滴が、適切に予熱されたプロセスガス流によって運ばれる場合、適切なペレットを分散液の個々の液滴から構築できることが見出された。従来の噴霧塔における分散液からの粒子の作製とは異なり、分散液の液滴が堆積を繰り返した結果として、形成する粒子が所望のサイズに達するまで、該粒子が適切な処理空間において、循環する。
【0014】
したがって、本発明は、医薬物質を含み、好ましくは0.001ニュートンを超える、特に0.05ニュートン(これ以下、「N」と略す)を超える破壊強度を有するペレットの作製方法であって、
(a)医薬物質の溶液又は分散液を調製する段階、
(b)処理空間中に溶液又は分散液を噴霧することによって液滴を作製する段階、
(c)選択的に規定された方法で搬送されたプロセスガス流によって、処理空間において、固体粒子を、注入された液滴を通過するように繰り返し、誘導する段階、
(d)粒子径に関して処理空間から粒子を取り除く段階、
を含む作製方法に関する。
【0015】
本発明はまた、医薬物質を含み、好ましくは0.001ニュートンを超える、特に0.05ニュートンを超える破壊強度を有する、ペレットにも関する。
【0016】
「医薬物質」という表現は、薬剤、賦形剤及び前記成分の混合物を表す。
【0017】
好ましい実施形態によれば、医薬物質は、賦形剤又は賦形剤の混合物を含むが、特に、それそのものからなる。Fiedlerの「Encyclopedia of excipients」、第5版、2002年、Editio Cantor Verlagに記載されている賦形剤を使用することが好ましい。本出願の範囲内で、尿素は医薬物質とはみなさない。
【0018】
賦形剤の例は、例えば、結合剤、充填剤及び/又は崩壊剤である。
【0019】
水溶性及び/又は非吸湿性の賦形剤が好ましい。さらに、好ましい賦形剤は、スクロースを含まない。
【0020】
水溶性とは、20℃において50mg/リットルを超える、好ましくは20℃において200mg/リットルを超える水溶解度として理解されるべきである。
【0021】
相対湿度50%及び温度20℃において24時間保存した時に、10重量%を超えて、特に5重量%を超えて水を吸収しない場合に、物質を「非吸湿性」として分類する。
【0022】
好ましい賦形剤の例は、単糖類、二糖類又は多糖類及び/又は糖アルコール、例えば、アラビノース、リボース、キシロース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、ラクトース、マルトース、トレハロース、イソマルト、イヌリン、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、エリスリトール及びそれらの混合物である。
【0023】
特に、マンニトールを賦形剤として使用する。
【0024】
好ましくは、本発明によるペレットは、前述の賦形剤、特にマンニトールを、50%超から100%、特に、80%超から100%の量で含む。好ましい実施形態によれば、ペレットは、実質的に賦形剤、特にマンニトールからなる。
【0025】
代替的な実施形態において、医薬物質は医薬有効成分を含む。基本的にこれは、室温において固体である任意の薬剤であってよい。場合により、この薬剤は酵素又はイブプロフェンではない。
【0026】
賦形剤を含む本発明によるペレットは、好ましい実施形態において、英語では「スターター球(starter sphere)」としても知られる、いわゆるスターターペレットである。スターターペレットはまた、コアとも呼ばれる。好ましい実施形態によれば、コアは本質的に賦形剤、特にマンニトールからなる。マンニトールを含むコア、又は好ましくは本質的に賦形剤のマンニトールからなるコアは、マンニトールコアと呼ばれる。スターターペレットは、普通、医薬品を含む層でコートされる。特に、マンニトールを含むスターターペレットが好ましい。
【0027】
本発明によるペレットは、好ましくは球形である。本発明によれば、長さ−幅の比(すなわち、粒子の長さ(最も長い寸法)を、幅(最も短い寸法、長さに対して90°の角度で確定する)で割った比)が約1.4未満である場合、粒子を球形と称する。好ましくは、球形粒子の長さ−幅の比は約1.3未満、より好ましくは約1.2未満、さらにより好ましくは約1.1未満、特に約1.05未満である。粒子は、それらのサイズによってさらに特徴づけられる。
【0028】
粒子径の分布は、篩分析によって決定できる。特に明記しない限り、粒子径は、重量平均を指す。
【0029】
好ましい実施形態において、重量平均粒径(D50)は0.1から3mmであり、より好ましくは0.15から1mmである。或いは使用目的によって、例えば、150から350μm又は300から500μmの重量平均粒径が好ましいこともある。
【0030】
さらに、本発明によるペレットは、狭い粒径分布を有することが好ましい。粒径分布は、D10/D90の比によって特徴づけられる。本発明の範囲内で、この比は好ましくは0.4から1、より好ましくは0.5から1、特に0.6から1である。
【0031】
ここで、D10は、10%の粒子がこの粒子径より小さい粒子径であり、D50は、50%の粒子がこの粒子径より小さい粒子径であり、D90は、90%の粒子がこの粒子径より小さい粒子径である。
【0032】
本発明によるペレットはまた、好ましくは0.5から1g/mlのかさ密度、より好ましくは0.6から0.8g/mlのかさ密度を有し得る。
【0033】
本発明によるペレットは、好ましくは0.001Nを超える破壊強度を有する。より好ましくは、本発明によるペレットは、0.005N、0.01N、0.05N、0.1N、0.15N、0.2N、0.25N、0.3N、0.35N、0.4N、0.45N、0.5N、0.55N、0.6N、0.65N、0.7N、0.75N、0.8N、0.85N、0.9N、0.95N、1N、1.5N、2N、2.5N、3N、3.5N、4N、4.5N又は5Nを超える破壊強度を有する。普通、破壊強度は25N又は10N以下である。好ましい実施形態において、本ペレットは、0.05Nから10Nの破壊強度を有する。
【0034】
破壊強度は以下のように決定される。
球形標本の破壊強度は、面平行な表面を有する2つの水平なジョー(jaw)の間の一軸鉛直荷重によって、個々の標本について測定する。2つのジョーは、市販の(100)シリコンウェファーの切片からなる。破壊強度は、0から25Nの範囲において2mNの解像度の、制御された力−距離曲線を記録することによって測定する。
【0035】
標本を下側ジョーに配置し、その後上側ジョーを徐々に下げる。力−距離曲線は、上側ジョーと標本との初めの接触時に初めて曲がり、第1区分において、2つのジョーの間でおそらくは完全な球形ではない標本の配向を反映する。この時点から開始して、しばらくの間、標本の弾性応答を測定する。破壊強度を超えると、制御された距離で掛かる力が突然減少する。破壊の直前に存在する力を、ここでは破壊強度と呼ぶ(この場合の単位はN、ニュートンである)。
【0036】
破壊強度は平均粒径に依存し得る。好ましい実施形態において、破壊強度の重量平均粒径に対する商は、0.005から10[N/mm]、より好ましくは0.05から5[N/mm]、特に0.5から3[N/mm]である。
【0037】
本発明はまた、上記の実施形態の任意の組合せも対象とする。
【0038】
本発明はまた、複数の粒子を含む製品にも関する。前記製品は、粒子の集まり、通常50以上、好ましくは100以上の粒子を含む。本発明による製品は、本発明に従った粒子基準を満たす粒子を主に含む。好ましくは、少なくとも90%、特に少なくとも95%、非常に特別に好ましくは少なくとも98%の粒子が、破壊強度、重量平均粒径及び長さ−幅の比に関する上記の特性を有する。
【0039】
上記のペレットは、本発明に従った方法によって作製できる。すでに説明したように、本発明によれば、分散液の個々の液滴から球形粒子が作製できることが見出された。
【0040】
この粒子は、小型構造を有することが好ましい。さらに、この粒子は均一な表面構造(表面組織)を有する場合、好ましい。球形粒子の形成が可能であり、所望のサイズの球形粒子が構築できるように、供給された粒子又は分散液から形成された粒子が、分散液の液滴と繰り返し接触することが重要である。このために、粒子は処理空間内において、規定された方法で運ばれたプロセスガス流によって移動する。所望のサイズに達した粒子は、処理空間を離れることができる。プロセスガス流は、物質輸送及び熱輸送の両方にとって重要である。
【0041】
本発明に従った方法は、(a)から(d)の段階を含む。
【0042】
本発明に従った方法の(a)段階において、医薬物質の溶液又は分散液を調製する。
【0043】
「医薬物質」という表現に関しては、本発明によるペレットに関する上記の詳細を参照されたい。
【0044】
医薬物質は、溶媒に溶解又は分散させることによって溶液又は分散液として調製する。本発明によるペレットの医薬物質に関する上記の説明は、本発明に従った方法に使用される医薬物質に適用される。したがって、好ましい実施形態において、賦形剤は、より好ましくは先に述べた糖類及び/又は糖アルコール、特にマンニトールが、溶解又は分散される。
【0045】
「分散液」という表現は、本発明の範囲内では広い意味で理解されるべきである。それは固体/液体及び液体/相系を含み、すなわち、分散液という用語は、懸濁液及び乳剤を含む。
【0046】
水は、溶液、乳剤又は懸濁液のための分散剤として好ましく使用される。有機溶媒又は2種以上の有機溶媒の混合物もまた、分散剤であり得る。適切な有機溶媒の例は、アルコール、エステル又は塩化メチレンなどの塩素系溶媒である。さらに、水と有機溶媒の混合物も可能である。例は、水/アルコール又は水/酢酸エチルである。水を、唯一の溶媒として使用することが好ましい。
【0047】
本発明に従った方法の(b)段階において、液滴は、溶液又は分散液を処理空間に噴霧(注入)することによって作製される。
【0048】
溶液又は分散液の注入は、通常高温において行う。温度は、処理する物質の性質に依存する。注入温度は、少なくとも40℃であり、医薬物質の融点より低くなければいけない。好ましい実施形態において、溶液又は分散液は、温度10から150℃、特に30から120℃、特に60から100℃で注入される。
【0049】
好ましい実施形態において、注入速度は、20から200、特に30から50g/分が使用される。
【0050】
本発明に従った方法の(c)段階において、固体粒子は、選択的に規定された方法で搬送されたプロセスガス流によって、処理空間において注入された液滴を通過するように再度誘導される。
【0051】
本発明によれば、プロセスガス流は、固体粒子が、注入された液滴を繰り返し通過するために使用される。プロセスガスは、例えば、空気、又は窒素、二酸化炭素若しくは不活性ガスなどの非反応性ガスであってよい。
【0052】
特に、処理空間において提供される温度条件は、すでに固体である粒子と注入された分散液の液滴が湿っており、球形構造の形成が可能なように、液滴の固形化が十分緩慢な程度である。さらに、本発明によれば、液体表面を有する粒子同士が接触し、互いにくっつくことはおおいに避けられる。
【0053】
したがって、プロセスガス流は、10℃と150℃の間、好ましくは60℃から110℃の間の温度を有する。
【0054】
本発明によれば、分散液の液滴及び固体粒子を、噴流層において互いに接触させることが好ましい。「噴流層」とは、完全に流動化された固体粒子が、経時的に安定な閉鎖された固体流となっていることを意味する。噴流層は、規定された方法で搬送されたプロセスガス流によって作製される。3つの流動化状態又は区域が、噴流層の中で区別できる。第1の区域又は放出区域において、規定された方法で搬送されたプロセスガス流の作用のもとで、固体粒子が上昇し、粒子はこの区域においてプロセスガス流の流れの方向に動く。通常プロセスガス流は、垂直に上に向かう。したがって、垂直に上に向かう流れが、噴流層の放出区域において支配的となる。続く第2の区域又は噴出区域において、粒子は流れの方向を変える。直交流が支配的となる。最終的に、粒子は、第3の区域又は返送区域に入る。その後粒子は、その区域を反対方向に移動した後、最終的に、規定された方法で搬送されたガス流の作用下に再び入り、これに同伴され、第1の区域に戻る。返送区域において、粒子は、通常重力の作用下で移動する。分散液は、2本構成及び多数本構成のノズルによって噴霧され得る。さらに、圧力ノズルによって噴霧することも可能である。或いは、液滴は、回転式噴霧機、ストリームカッター、超音波スプリッター及び当業者に公知の他の装置を用いて作製できる。
【0055】
本発明によれば、溶液又は分散液の液滴の、処理空間への注入及び前記液滴の固形化を介して、固体粒子から「種」の形成ができ、これがその後他の液滴と接触し、所望のサイズの粒子を形成する。代替又は追加として、このプロセスにおいて、固体粒子は、外から供給され得る。例えば、小さすぎて、このプロセスから取り出された粒子は、種材料として処理空間に戻すことができる。同様に、大きすぎて、このプロセスから取り出された、粒子又は粒子の塊は、任意の粉砕装置によって粉砕し、種材料として処理空間に戻すことができる。
【0056】
(d)段階において、形成された粒子は、粒子径に応じて処理空間から取り除かれる。完成製品の処理空間からの排出、又は続く別の処理空間への物質輸送は、直交流から下降固体流への移行領域において起こり得る。一実施形態によれば、処理空間から取り出された粒子は分級されていない。
【0057】
別の実施形態によれば、処理空間から取り出された粒子は、1つ又は複数のスクリーニング装置を用いて分級される。
【0058】
本発明に従った方法は、例えば、ドイツ特許公開第10322062A1号(ジグザグ分級機)に記載されたような装置を用いて実施できる。この出願の内容は、参照により本出願に包含される。
【0059】
好ましくは、本発明に従った方法は、添付の図1に示されたような装置を使用して実施される。これを、以下に詳細に説明する。
【0060】
作製される粒子の固形化に必要とされるプロセスガス10(通常、加熱空気)の量は、矩形断面9及び画定側壁5を有する、流入エアチャンバー17に供給される。流入エアチャンバー17において、プロセスガス10が分配され、ガス流2の形態でスリット1を経て処理空間8に移動する。好ましくは水平にスリット1に入るプロセスガス流は、ディフレクター3によって、好ましくは上の処理空間8へ偏向され、1種の自由噴流として装置内へ流れる。さらに、装置の断面は、プロセスガス流の速度が上方向に徐々に減少するように、拡大区域14において、場合により、サイズを大きくすることができる。ガスは、排ガス11として、拡大区域14の上方で、場合により集塵系(例えば、フィルターカートリッジ又は繊維系フィルター要素)を統合できる空気出口19を経て、装置から出ていく。
【0061】
処理空間8において、ある量の粒子があり、これら粒子は、プロセスガス流によって上方向に同伴される。処理空間8の上部領域及びその上に位置する拡大区域14において、上方へ流れる粒子が、ガス流23を横方向に離れ、処理空間8に反落するように、ガスの速度は減少する。処理空間8は、傾斜した側壁29によって下部領域で画定される。この側面の傾斜により、重力の作用下で、粒子は返送区域24を経てガス流入口13及びスリット1に向かって運ばれ、その後、プロセスガスによって処理空間8に再度同伴される。この機構によって、上方流及びプロセスガス流入口への返送からなる非常に均一な固体循環15が生じる。そのために、処理空間8に非常に少量の粒子がある場合でも、ディフレクター3の上のコア区域において粒子密度は高い。プロセスガス流と平行に上に向かって噴霧し、分散液の導入のために機能する、1つ又は複数の噴霧ノズル7は、この領域に配置されている。コア区域における大きい粒子負荷量のために、熱及び質量の輸送にとって非常に有利な条件がノズル区域22に発現する。さらに、分散液は、主に粒子上に堆積し、したがって粒子表面は均一に湿っている。ノズル領域及び返送区域24の間で、同時に固体が速く循環しながら均一に湿っていることは、非常に均一な液体膜が形成される効果を有する。固形化プロセスの結果として、分散液は固形化し、固体が粒子表面上に残る。その結果、非常に一様に且つ均一に顆粒が成長し、これにより非常に狭い粒径分布及び均一な粒子構造がもたらされる。プロセスガスは、ある割合の粒子並びに微細物質及び粉塵を、固体浮遊排気20として処理空間8から同伴することができる。空気出口19に場合により統合されたフィルター系、又は装置の後に搭載された集塵設備が、これらの粒子の分離のために使用できる。統合された集塵器25の場合、例えば、圧縮された空気パルス18を、保留された粒子を分離された固体21として処理空間8に戻すために、使用できる。
【0062】
ろ過設備を統合した流動床装置と比較すると、上昇プロセスガス流が本質的に空間的に限られており、したがって戻されるべき粒子は、より確実にガス流の外側に降下できるので、粉塵返送は容易である。この機構は、さらにガス流入口スリット1の近くで、吸引作用によって促進される。或いは、排気から分離された粒子は、処理空間8に戻すことができる。このため、さまざまな種類のフィーダー26が傾斜した側壁29の下部領域に配置できる。
【0063】
ガス流入口スリット1の近くではプロセスガス流が高速なために、微細粒子が吸引され、ノズル区域22に送出され、そこで、それら粒子は分散液により湿らされ、成長プロセスに加わる。
【0064】
場合により取り付けられるバッフル16はガス流を支持し、吸引作用を強化し、固体がノズル区域22へ送出されることを改善する。非常に速い流速、したがって流動床におけるより強い分離力がノズル領域において起こるため、いずれの凝集作用の発生も最小化される。結果として、粒子同士は分離され、球形をした顆粒に成長する。さらに、処理空間8におけるプロセスガスの流れプロフィールは、場合によって統合されたろ過装置によって処理空間に戻される微細粒子が、ノズル区域22に落下して戻ることがないことを意味する。このことは、微細粒子相互の固着、及び結果として起こる凝集体形成プロセスを防ぐ。連続プロセスのために、装置は、固体のためのさまざまな供給系13を、場合により装備できる。このことは、例えば、(過剰に大きい)顆粒の粉砕によって得ることができる粒子、及び/又は小さすぎる顆粒からなる粒子を、プロセスに供給できることを意味する。これらの粒子は、その後、顆粒化の核、又は起動時間の短縮のための初期充填剤として機能する。さらに、顆粒に埋め込むべき添加剤を、この時点でこのプロセス中に固体形態で導入できる。さらに、装置は、粒子を、処理空間8から取り出すことができるように、排出装置4を備えることができる。これは、例えば、オーバーフローにより、又は容積式排出装置(例えば、ロータリーベーンフィーダー)又は重力式分離器(例えば、分級ガスを供給されるジグザグ分級機又は重力分級機)によっても行うことができる。場合により、機械部品27を、処理空間8に取り付けることができるが、粉砕によって顆粒形成プロセスの核としての、十分な微細物質を作製するために、傾斜壁上の返送区域24の領域が好ましい。さらに、返送区域24は、加熱装置又は他の熱移動装置28を配置するために、場合により使用できる。例えば、装置の壁は、例えば、液体又はガスの熱輸送剤を使用する、加熱また冷却壁として有用な、二重壁構造であってよい。このような方法で、例えば、製品の堆積を防ぐような最適な表面温度が提供できる。処理空間8において、又はその上の装置の部分において、拡大区域14及び空気出口19、場合によって、好ましくは下方に噴霧するが、部分的に上方にも噴霧する噴霧ノズル6を配置できる。液剤もまた、例えば、装置内において噴霧乾燥/噴霧固形化によって顆粒化の核を作製するためにここから注入できる。或いは、添加剤又は液体形態の他の成分を、噴霧装置6及び7のいくつかを介して注入でき、したがって、顆粒構造に均一に埋め込むことができる。噴霧ノズル7が、温度が調整された流入エアチャンバー17を通る場合、液体運搬部分は、液剤の損傷を防ぐために、断熱系又は異なる冷却系若しくは加熱系12を、場合により備えることができる。
【0065】
本発明に従ったプロセスのさらなる利点として、本発明者らは、非常に単純な構造を挙げるべきであり、これは、高い動作信頼性及び撹乱に対する非感受性を非常に清掃が容易であることと兼ね備えている。したがって、作製条件、特に製品の変更に伴う医薬的及び衛生的必要条件に関して改善できる。
【0066】
本発明に従った方法により作製されたペレットは、好ましくは、不活性、非吸湿性及び球形であり、なめらかな表面を有する。それらペレットは、好ましくは、高い機械的強度、高密度を保有し、ほとんど摩耗を示さない。それらは、狭い粒子分布を有し、平均粒径は、要望通りに設定できる。特に、それらはスターターペレットに適している。
【0067】
本発明によるペレットは、流動床において、例えば、有効成分を含む分散液を、有効成分の層形成、すなわち、有効成分の層を構築する目的で噴霧され得る。有効成分の層の構築のために、有効成分の分散液は、有効成分を、溶解、懸濁又は乳化された形態で含み得る。好ましくは、有効成分は、本発明によるペレットの上に、溶解された又は懸濁された形態で適用される。水又はメタノール、エタノール若しくはイソプロパノールなどのアルコール又はアセトンなどのケトン、並びに水及び前述の有機溶媒の混合物は、溶媒及び懸濁剤として適している。結合剤、分離剤、安定剤又は他の賦形剤を、記載した分散剤に加えることができる。有効成分の層の適用の後で、機能的コーティングが安定化、風味のマスキング又は放出特性の改良のために適用できる。後者の場合、例えば、胃液耐性フィルム、有効成分の放出を改良する、すなわち遅らせる層、又は持続放出コーティングをペレットの上に適用することができる。
【0068】
場合により、水溶性ポリマー又は水溶性物質及び他の賦形剤の中間層を、有効成分と機能性コーティングの間に介在させることができる。最終的に、このように得られたコーティングされたペレットは、外側の分離層又は外部相を含み得る。
【0069】
本明細書に記載されたコーティング作業は、通常流動床において実施される。
【0070】
好ましい実施形態において、上記のような有効成分でコーティングされたペレットは、マンニトールを含むペレット、特に本質的にマンニトールからなるペレットである。
【0071】
有効成分は、好ましくは、化学的に不安定であり、水分感受性の医薬有効成分、例えば、デュロキセチン若しくは塩酸デュロキセチンなどのそれらの医薬として適合性の塩、又は、例えば、パントプラゾール、エソメプラゾール、オメプラゾール、ランソプラゾール、ラベプラゾール及びそれらの塩などのプロトンポンプ阻害剤のグループに由来する有効成分である。
【0072】
本発明の1つの態様にしたがって、マンニトールのコアと有効成分の層とを有し、有効成分が、デュロキセチン又はそれらの医薬として適合性の塩、好ましくは塩酸デュロキセチンであるペレットを提供する。
【0073】
本発明の特別な実施形態を以下に提示する。
1.0.001ニュートンを超える破壊強度を有することを特徴とする、医薬物質を含むペレット。
2.破壊強度が、0.05ニュートンから10ニュートンの間であることを特徴とする、要点1に記載のペレット。
3.重量平均粒径が、0.1から3mmであることを特徴とする、要点1又は2に記載のペレット。
4.ペレットの長さ−幅の比が、約1.4未満、好ましくは約1.3未満、より好ましくは約1.2未満、さらにより好ましくは約1.1未満、特に約1.05未満であることを特徴とする、要点1から3の1つに記載のペレット。
5.医薬物質が賦形剤を含むことを特徴とする、要点1から4の1つに記載のペレット。
6.水溶性及び/又は非吸湿性であり、スクロースを含まない賦形剤を含む、要点1から5の1つに記載のペレット。
7.スクロースを含まない賦形剤を含む、要点1から6の1つに記載のペレット。
8.マンニトールを含む、要点1から7の1つに記載のペレット。
9.医薬物質が、医薬有効成分を含むことを特徴とする、要点1から8の1つに記載のペレット。
10.マンニトールのコア及びその上に適用された医薬有効成分を含む層から構築される、要点1から9の1つに記載のペレット。
11.医薬物質を含み、好ましくは0.001Nを超える破壊強度を有するペレットの作製方法であって、
(a)医薬物質の溶液又は分散液を調製する段階、
(b)処理空間中に溶液又は分散液を噴霧することによって液滴を作製する段階、
(c)選択的に規定された方法で搬送されたプロセスガス流によって、処理空間において、固体粒子を、注入された液滴を通過するように繰り返し、誘導する段階、
(d)粒子径に関して処理空間から粒子を取り除く段階、
を含む作製方法。
12.ステップ(b)において、溶液又は分散液を、温度60から100℃において注入することを特徴とする、要点11に記載の方法。
13.溶液又は分散液が、有機溶媒、有機溶媒及び水の混合物、又は水、好ましくは水を溶媒として含むことを特徴とする、要点11又は12に記載の方法。
14.飽和又は過飽和である溶液を、ステップ(b)において選択された注入温度で使用することを特徴とする、要点11から13の1つに記載の方法。
15.水溶性及び/又は非吸湿性の賦形剤の溶液又は分散液を使用することを特徴とする、要点11から14の1つに記載の方法。
16.スクロースを含まない賦形剤の溶液又は分散液を使用することを特徴とする、要点11から15の1つに記載の方法。
17.マンニトールを含む溶液又は分散液を使用することを特徴とする、要点11から16の1つに記載の方法。
18.処理空間において、流動化された固体粒子から噴流層を形成することを特徴とする、要点11から17の1つに記載の方法。
19.固体粒子が、注入された液滴を通過するように導かれ、分散液の液滴が、噴流層に注入されたことを特徴とする、要点18に記載の方法。
20.分散液の液滴が、放出区域の領域において噴流層に注入されることを特徴とする、要点18又は19に記載の方法。
21.液滴が、プロセスガス流と並行して注入されることを特徴とする、要点11から20の1つに記載の方法。
22.液滴が、返送区域に近接する領域で放出区域に注入されることを特徴とする、要点11から21の1つに記載の方法。
23.規定された方法で搬送されたプロセスガス流の温度が、10℃と150℃の間、特に、30から120℃の間、好ましくは60℃と110℃の間であることを特徴とする、要点11から22の1つに記載の方法。
24.固体粒子が、外側から処理空間に導入されることを特徴とする、要点11から23の1つに記載の方法。
25.要点11から24の1つに記載の方法により作製されたペレット。
26.医薬剤形の作製、特に錠剤、カプセル又は小袋の作製のための、要点1から10又は25の1つにおける規定に従ったペレットの使用。
【実施例】
【0074】
本発明を、出願の具体的な実施例を用いて例示するが、決してこれらに限定されるものではない。
【0075】
(実施例1)
マンニトールペレットの作製
温度90℃〜100℃のマンニトール溶液を、上記の構造を特徴とする装置に注入した。処理空間は、矩形の断面によって特徴づけられ、傾斜した側壁の上部に断面積0.25×0.2=0.05m及び高さ約1mを有する。約75℃に予備加熱されたプロセス気流を、約100m/時で、装置の中を縦方向に走る2つのガス供給スリットを介して、供給した。分散液を、空気圧2.3バールで、圧縮空気で供給しながら2本構成のノズルを介して注入し、プロセス空気ジェットの中へ垂直上方へ噴霧した。処理空間に約500gのマンニトール粉末があった。
【表1】

【0076】
この圧力設定において、分級機により、主に160μmと315μmの間の顆粒分画の物質が得られた。この方法で分離されたペレットは約0.7g/mlのかさ密度を有した。マンニトールペレットは、非常に丸く、粒分布が均一で非常に硬く、なめらかで輝く表面を有した。
【0077】
(実施例2)
マンニトールペレットの作製
温度70℃〜80℃のマンニトール溶液を、上記の構造を特徴とする装置に注入した。処理空間は、矩形の断面によって特徴づけられ、傾斜した側壁の上部に断面積0.25×0.2=0.05m及び高さ約1mを有する。約75℃に予備加熱されたプロセス気流を、約100m/時で、装置の中を縦方向に走る2つのガス供給スリットを介して、供給した。分散液を、空気圧2.3バールで、圧縮空気で供給しながら2本構成のノズルを介して注入し、プロセス空気ジェットの中へ垂直上方へ噴霧した。処理空間に約500gのマンニトール粉末があった。
【表2】

【0078】
この圧力設定において、分級機により、主に315μmと500μmの間の顆粒分画の物質が得られた。この方法で分離されたペレットは約0.7g/mlのかさ密度を有した。マンニトールペレットは、なめらかで丸く、硬かった。
【0079】
(実施例3)
デュロキセチン含有ペレットの作製
有効成分層形成の説明
塩酸デュロキセチンを、エタノール及び水50:50w/wの混合物に完全に溶解する(11.25%w/w固体)。Methocel E6 LVを、得られた溶液に加えた(15.00%w/w全固体)。この溶液を粒径315〜500μmのマンニトールペレット上に噴霧する(75%の重量増加)。このため、マンニトールペレットは、ウルスターインサート(Wurster insert)を有する適切な大きさの流動床装置(例えば、Glatt GPCG 1)において流動化され、その後有効成分溶液を噴霧される。溶液は、空気圧2.0バールで注入される。処理空間は、約400gのマンニトールペレットを含む。適切なマンニトールペレットの作製は、上記の実施例に記載してある。処理条件を以下に示す。
【表3】

【0080】
(実施例4)
安定性の調査
本発明者らは、塩酸デュロキセチンを含み、スターターコアとしてマンニトールを有するペレットが、塩酸デュロキセチンを含み、スターターコアとして同程度の粒径の微結晶セルロースを有するペレットより化学的安定性が高いことを実証できた。塩酸デュロキセチンを含み、スターター物質として微結晶セルロースを有するペレットは、上記のような同じ条件で作製した。2つの試料の化学的安定性を、作製直後にHPLCによって調査した。以下の表は、さまざまなバッチの塩酸デュロキセチンの化学的安定性を比較している。分析の方法を、下に簡単に説明している。
【0081】
関連物質を定量するためのHPLC法
クロマトグラフィー条件:
HPLC装置:Agilent Technologies製のRapid Resolution System,シリーズ1200
検出器:DAD
カラム:Zorbax Eclipse XDB−C18、50mm×4.6mm、粒径1.8μm
プレカラム:C18 4×3mm
波長:220nm
カラム温度:30℃
展開時間:3分
注入容量:5μl
【0082】
溶出用バッファー溶液の調製:
0.5mlのHPLC純度のトリフルオロ酢酸を、1000mlの目盛付きフラスコ中で、HPLC純度の水に溶解し、HPLC純度の水を用いて標線まで満たす。バッファーを0.45μmのフィルターでろ過する。HPLC法を、バッファーとアセトニトリルの混合比65:35(v/v)で「均一濃度」に作動させる。
【0083】
標準品及び試料のための溶媒:
標準品及び試料を、水/アセトニトリルの混合比50:50(v/v)で調製した。
【0084】
正確に秤量された量の標準試料を、250mlの茶色いガラスの目盛付きフラスコに量り入れる。200mlの水/アセトニトリル溶媒を加え、試料を超音波槽におよそ15分間入れる。室温に冷却後、試料溶液を、溶媒を用いて標線まで満たし、0.22μmのPVDFフィルターでろ過して茶色のバイアルに入れるが、最初の2mlは廃棄し、その後注入する。
【表4】

【符号の説明】
【0085】
1 スリット
2 ガスジェット
3 ディフレクター
4 排出装置
5 側壁
6 噴霧ノズル、任意の方向に噴霧する
7 噴霧ノズル、上方向に噴霧する
8 処理空間
9 処理段階の断面
10 プロセスガス
11 排ガス
12 冷却系又は加熱系による断熱
13 流入系
14 拡大区域
15 固体循環
16 バッフル
17 流入エアチャンバー
18 圧縮空気パルス
19 空気出口
20 固体浮遊排気
21 分離、返送された固体
22 ノズル区域
23 ガスジェットからの粒子出口
24 返送区域
25 集塵器
26 供給ライン
【図1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペレットが0.001ニュートンを超える、好ましくは0.05ニュートンと10ニュートンの間の破壊強度を有することを特徴とする、医薬物質を含むペレット。
【請求項2】
重量平均粒径が、0.1から3mmであることを特徴とする、請求項1に記載のペレット。
【請求項3】
ペレットの長さ−幅の比が、約1.4未満、好ましくは約1.3未満、より好ましくは約1.2未満、さらにより好ましくは約1.1未満、特に約1.05未満であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のペレット。
【請求項4】
水溶性及び/又は非吸湿性であり、スクロースを含まない賦形剤を含み、好ましくはそれがマンニトールであることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか一項に記載のペレット。
【請求項5】
有効成分を含まないコア、特にマンニトールコア、及び医薬有効成分を含む層から構築される、請求項1から4までのいずれか一項に記載のペレット。
【請求項6】
医薬物質を含み、好ましくは0.001Nを超える破壊強度を有するペレットの作製方法であって、
(a)医薬物質の溶液又は分散液を調製する段階、
(b)処理空間中に溶液又は分散液を噴霧することによって液滴を作製する段階、
(c)選択的に規定された方法で搬送されたプロセスガス流によって、処理空間において、固体粒子を、注入された液滴を通過するように繰り返し、誘導する段階、
(d)粒子径に関して処理空間から粒子を取り除く段階、
を含む作製方法。
【請求項7】
処理空間において、噴流層が流動化された固体粒子から形成されることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
固体粒子が、好ましくは噴流層の放出区域の領域において、噴流層に分散液の液滴を注入することによって、注入された液滴を通過するように誘導されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
液滴が、プロセスガス流と並行して注入されることを特徴とする、請求項6から8までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
液滴が、返送区域に近接する領域で放出区域に注入されることを特徴とする、請求項6から9までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
請求項6から10までのいずれか一項に記載の方法によって作製されたペレット。
【請求項12】
医薬剤形の作製、特に錠剤、カプセル又は小袋の作製のための、請求項1から5まで又は11のいずれか一項に規定されたペレットの使用。

【公表番号】特表2010−520909(P2010−520909A)
【公表日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−553078(P2009−553078)
【出願日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際出願番号】PCT/EP2008/002026
【国際公開番号】WO2008/110374
【国際公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願人】(508186897)エーディーディー アドバンスト ドラッグ デリバリー テクノロジーズ リミテッド (2)
【Fターム(参考)】