説明

医薬製剤

本発明は、薬学的活性成分の固体分散体を製造する方法およびその形態を提供する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、薬学的活性成分の固体分散体を製造する方法およびその形態を提供する。
【0002】
インビトロ薬理学的活性に基づいて薬剤開発のために選択される物質は、水性媒体およびインビボにおける溶解性または溶解の問題が起こる場合がある。水性媒体への薬剤開発化合物の溶解性は、しばしば、その化合物が最終的に薬剤として有用であるか否かの決定因子となる。比較的不溶性の化合物、例えば水への溶解性が200μg/mlより低い、例えば100μg/mlであり、見込みのある薬学的活性を示す化合物を、医薬、特に経口投与形の医薬として開発するためにはかなり難題が存在する。
【0003】
例えば、活性物質分子の外側上の疎水性基、分子の非イオン化性質および結晶構造を含むいくつかの因子が、薬学的活性物質の不適切な溶解性に関与し得る。いくつかの不溶性化合物に関して、それらを水溶性ポリマーと混合して、水性媒体への溶解および溶解性を高めることが可能である。さらに、結晶状態から無定形状態への結晶構造の修飾が、薬学的活性をそのまま残しながら、水性媒体溶解性を増加させる機会を提供する。結晶から無定形状態を作るための変形は、活性物質が水性媒体中に溶解し、溶媒和するのに必要なエネルギーを減少させる。
【0004】
薬剤製剤におけるこのような化合物の溶解性を高めるために用いる1つの方法は、例えば、ポリビニルピロリドン(PVP)およびヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)のような高分子量水溶性ポリマー・マトリックスと混和できる、不溶性薬学的活性物質の均質な固体分散体の形成である。(Improving drug solubility for oral delivery using solid dispersions. C. LeunerおよびJ. Dressman. Eur. J. Pharmaceutics and Biopharmaceutics 50 (2000)47-60.)
【0005】
この水溶性ポリマー賦形剤は、不溶性薬理学的活性化合物と水性媒体の間の溶解性の橋渡しとして働く。固体分散体技術は、典型的に、薬学的活性剤をその無定形状態で安定化させるために、薬学的活性物質を液化水溶性ポリマーと混合して組み合わせる。活性化合物の増加した溶解および/または溶解性は、その化合物の無定形形態が液化水溶性ポリマーと分散するならば、達成できる。ポリマーの適切な選択により、さらに薬剤物質の溶解性を増加させることが可能である。
【0006】
この液化ポリマーは、本活性化合物を溶解でき、この混合物の粉砕、撹拌または振動は、本ポリマー中の本活性化合物の分子分散を促進できる。本液化ポリマーおよび溶解活性化合物が分子レベル分散に近い分散をしたら、この混合物を乾燥させ、または固化させて固体分散体を作る。本固体分散体は均質な分子分散を維持し、したがって、水溶性ポリマーに関して固体溶液と呼ばれているものの中に、活性化合物を捕捉する。本固体分散体を次いで粉砕し、製粉して、本固体分散体を含む経口投与薬剤形を作り得る。
【0007】
分子固体分散体は、HPMCおよびPVPのような粘性高分子量ポリマー中の活性成分の形になることもある。このような高分子量ポリマーは、それらが無定形活性物質の結晶化を非常に阻害し、分散体の貯蔵の際の物理的安定性を増強し、そして溶解特性を高めて良好なインビボバイオアベイラビリティーをもたらすため、固体分散体に関して望ましい。しかしながら、活性物質とポリマーのこのような分散体を作るために、典型的に溶媒または高温またはさらなる可塑剤を使用し、両方のまたはいずれかの成分を液化状態にする必要がある。これらの全ての方法は欠点を有し得る。低分子量ポリマー(PVPK−15およびPVPK−12)と比較して、高分子量ポリマー(PVPK−39およびPVPK−90)から成る、または高いガラス転移温度を有する固体分散体は、活性成分の結晶化の阻害に関してより有効であることが示されている。(Crystallization Inhibition in Solid Dispersions of MK-0591 and Poly(vinylpyrrolidone)Polymers. K. Khougaz and S.D. Clas. J. Pharmaceut. Sci., 89:10, October 2000.)しばしば、PVPのようなポリマー中の固体分散体により、改善された濡れ、したがって改善された溶解速度が提供される。しかしながら、これらのポリマーは、通常熱融解法による固体分散体の製造への適用は非常に制限されており、特に、溶媒法による固体分散の製造に適していることが証明されている。(Improving drug solubility for oral delivery using solid dispersions. C. Leuner and J. Dressman. Eur. J. Pharmaceutics and Biopharmaceutics 50 (2000)47-60.)実際、PVPの加熱に対する化学的不安定性およびその高い融点(おそらく、融解前に分解する)のために、通常薬剤−PVP固体分散体が溶媒法によってしか製造できない。(Pharmaceutical Applications of Solid Dispersion Systems. W. Chiou and S. Riegelman. J. Pharmaceut. Sci.,60:9, September 1971.)
【0008】
固体分散体に使用するポリマーは、しばしば高温で液化する。しかしながら、高い温度は、活性剤および賦形剤成分のいずれかまたは両方の熱分解をもたらす可能性があり、重大な安定性問題が存在する場合がある。ポリマー、とりわけ高分子量のもの、例えばHPMCおよびPVPは、しばしば高温で容易に融解せず、その代わり、融解前、融解中、または融解直後に分解し、したがって最適な固体分散体の製造が妨げられることがある。比較的低い温度でさえ、機械的理由または限界が、この成分の均質で完全な分散を妨げる。
【0009】
これらの制限のため、溶媒法は1970代および1980代により一般的となった。溶媒法によると、ポリマーを、有機溶媒に溶解することにより液化させる。しかしながら、有機溶媒は環境的および/または経済的理由のために通常望ましくない。溶媒法により形成された固体分散体は、高価で有害な使用した溶媒を蒸発させ、回収する必要がある。溶媒は後に時間がかかり、かつ高価な工程により医薬製品から除去される。全ての溶媒の分散体からの完全な除去はしばしば達成することが困難であり、液化活性物質とポリマーの異成分溶液を固化するために溶媒を蒸発する速度で、いくらかの活性物質が結晶状態に戻ることがある。加えて、活性成分とポリマーの両方を可溶化する適当な溶媒が常に存在する訳ではなく、また、非現実的な大量の使用が必要となることがある。さらに、このような使用を許可された溶媒は、毒性および環境的理由から数が限られている。有機ポリマーの使用に関連する環境的問題そしてその後の経済的問題により、溶媒を利用する方法が、ますます問題のある方法となってきている。
【0010】
一般的に活性成分とポリマーを密接に融解し、低い温度で液化することを可能にする可塑剤は、有効であるために、したがって、物理的安定性、例えば、固体溶液の結晶性の増加を確実にし得るために高濃度、例えば40%以上が必要である。(Stability of Extruded 17β-Estradiol Solid Dispersion. S. Hulsmann, et al. Pharmaceutical Dev. and Technol., 6(2), 223-229 (2001).)さらに、可塑剤のような添加剤は無定形物質のガラス転移温度を低下させ、結果として、結晶化および物理的不安定性が促進される。(Crystallization Inhibition in Solid Dispersions of MK-0591 and Poly(vinylpyrrolidone)Polymers. K. Khougaz and S.D. Clas. J. Pharmaceutical Sci., 89:10, October 2000.)
【0011】
これらの制限は固体分散体の製造を、溶媒に関する懸念、または、特に、賦形剤と活性剤の両方が融解する温度を用いなければならないため、活性物質または賦形剤の分解に関する懸念がある点で、妨げる。故に、医薬開発の分野において、不溶性化合物の比較的高いガラス転移温度、例えば130℃を有する(それ以上でそれらは液化する場合としない場合がある)水溶性ポリマー中の固体分散体薬剤を、溶媒の使用なしに、および熱分解なしにおよび/または高濃度の可塑剤の必要性なしに作るための手段を提供する必要性がある。
【0012】
本発明者らは、選択した水溶性ポリマーよりも低い融点またはガラス転移温度を有する比較的不溶性の薬学的活性物質の固体分散体を、先ず活性化合物を融解させ、次いで水溶性ポリマーとその融解した活性物質を混合することにより作ることにより、溶媒使用または熱分解または、とりわけ典型的に使用される高濃度の付加的可塑性賦形剤を避けて、良好な結果が達成できることを驚くべきことに発見した。本発明によると、融解物はポリマーのガラス転移温度を有効に低下させ、ポリマー液化を容易にするために、可塑剤として使用し得る。
【0013】
加えて、発明者らは、例えば本発明の固体分散体生成物を作るために、融解押出成形機を使用するとき、ポリオールが、軟化した本無定形活性化合物と水溶性ポリマーの加工における可塑剤および滑沢剤の両方として特に有効な補助剤であることを決定している。
【0014】
本発明は、結晶形の対応する融点よりもさらに低いガラス転移温度を有する活性物質の無定形形態を用いるとき、特に有効である。これは、活性物質またはポリマーで起こる熱分解が最小であり、両方を分子レベルで混和できることを確実にする。
【0015】
ここに提供する記載および例は説明のためであり、本発明をいかなる方法でも限定することを意図しない。
【0016】
【表1】

【0017】
本発明は、医薬物質、例えば無定形または結晶性医薬物質の、その活性物質と混和できるポリマーを可溶化するための使用を提供する。この場合のこの新しい方法が提供する利点は、薬剤それ自体が可塑剤として作用するため、溶媒のおよび熱的方法の必要性なしに、分散の安定性を損なう可能性があるさらなる賦形剤、例えば可塑剤の添加なしにまたは最小量の添加で、高分子量ポリマーの使用を可能にすることである。高分子量は、低分子量のものと比較して、通常、融解押出法における薬剤の物理的安定性を増強し、インビボで良好なバイオアベイラビリティーを提供し、これらは全て薬剤の結晶化の阻害によるものである。
【0018】
本明細書での使用において、“薬学的活性剤”、“活性成分”、“薬理学的活性化合物”、“活性物質”またはある場合“医薬物質”なる用語の意味は等しいものと理解すべきである。
【0019】
本発明はまた、糖および結果として任意のポリオールを使用して分散の温度を低下させ、合理的な機械的および熱的制限内で分散体を達成することを可能にする方法を具体化する。本発明の1つの局面において、用いる医薬物質およびポリマーの粘性限界に依存して、固体分散体の総重量に基づいて、例えば0.2−50重量%の濃度のポリオールを使用することを意図する。関連する発明は水和物の使用であり、ここで、均質な分散を容易にするために結晶化の水を加工中に除去できるが、水は、Tgの低下または加水分解的不安定性の増加のいずれかを介して生成物の安定性に不利に影響するため、混合物中の残存が最小となるように最終的に蒸発により除去すべきである。本発明の1つの局面において、薬剤−ポリマー分散体が、ポリオールまたはポリマー−ポリオール分散体から離れた相であるように、ポリマーを選択することがある。この場合、薬剤または薬剤−ポリマー分散体のTgはポリオールの使用により低下されないことがあるが、ポリオールは、十分に機械的制限の範囲内で薬剤−ポリマー分散体の分散の増強に有効性を示し続けることができる。これは、ソルビトールが、その融点以上ではPVPと混和することが観察されるがTKA731とは観察されない、TKA731−PVP−ソルビトール系の場合当てはまり得る。分散の温度の低下(薬剤の分解を避ける)、剪断の減少(ポリマー鎖の破壊の減少)および低いトルクの許容(より高いスループットかつ装置の機械的限界より低い)とは別に、ソルビトールは混合物が高温下に存在する時間を短くすることにより、薬剤物質の分解の程度を低下できる。ソルビトールおよび多くのポリオールが複合水和物として利用可能であるため、正しい温度で正しい水の量を提供するであろう水和物、例えば半水和物、一水和物、1.5水和物、二水和物(dehydrate)、七水和物または溶媒和物を慣用的に選択することは可能であろう。水の放出速度が水和物の粒子サイズに依存する傾向があるため、水和物の粒子サイズをカスタマイズし、水和物からの水放出速度をカスタマイズすることが可能であることがある。
【0020】
薬剤がポリマーに溶解されているか、ポリマーが薬剤に溶解されているいずれかの固体分散体の製造において、ポリオールは、とりわけ融解押出成形法において実質的有用性がある。ポリオールの使用は、ますます高分子量のポリマーの使用が必要であるとき、または、薬剤の安定性または性質が、処理するために低温および高粘度を必要とするものであるとき、かなりの有用性がある。
【0021】
過去に、機械的限界の問題を解決するためにおよび/または高粘度のものを扱うために液体が伝統的に使用されているが、薬剤が分解する前にその影響を及ぼすための十分な時間がない可能性があるため、有効な分散は問題である。水を粒子レベルで放出することにより密接な混合および加工を可能にする粉末混合物としての水和物の使用は、製造工程の向上を可能にする。
【0022】
活性成分を含む製剤は、マトリックスポリマーとして含まれ得る。ポリマーの混合物を使用できる。適当な活性成分は、融解押出成形の条件下で分解しない全ての活性成分である。
【0023】
ポリオールは、時々、薬剤の溶解性を一般的に増加し、したがって、溶媒介在法で用いる任意の溶媒の量を減少するために使用されていた。しかしながらポリマーおよび薬剤の両方を溶解できる溶媒の発見がしばしば困難であり、最適な溶媒でさえ、溶解限界のために、莫大な量が必要となる可能性がある。
【0024】
本発明は、固体分散体医薬製品の製造法を提供し、本製品は薬学的活性成分およびポリマー、例えば薬学的に許容される不活性ポリマーを含む。所望により、本ポリマーは1つまたはそれ以上のポリマーまたは賦形剤、例えば薬学的に許容される不活性ポリマーまたは賦形剤と併用し得る。この方法は、他の利点の中でとりわけ成分の分散を増強し、使用するポリマーおよび活性物質の分解を減少する。この方法は
−先ず、該薬学的活性成分を液化または軟化させ、
−次いで、液化または軟化した該薬学的活性成分と該ポリマーの混合物を作るために、例えばさらなる賦形剤を組み合わせたポリマーを、液化または軟化した薬学的活性成分に添加し、
−次いで、該液化または軟化混合物を完全に液化または軟化させ、
−次いで、該混合物に薬学的活性成分とポリマーの分子分散体を形成させ、そして
−次いで、固体分散体を製造するために、該分散体を固体させる、
段階を介して行う。
【0025】
水に弱い(water-sensitive)薬剤を水分/湿気から防ぐために、本発明のポリマーとして疎水性ポリマーを選択する可能性も意図される。さらに、アルゴン、ヘリウムまたは窒素を、酸化レベルを低いまま保つために処理中使用し得る。
【0026】
本発明の他の局面は、薬学的活性成分とポリマーの均質な液化または軟化または分散体でさえ造るために、該混合物を撹拌または振動させるさらなる段階を含むことを可能にする。
【0027】
本発明はまた、本発明の方法を使用して固体分散体を形成したら、本固体化分散体を、固体分散体粉末または顆粒を作るために粉砕し得ることを可能にする。
【0028】
本発明の1つの局面は、薬学的活性成分の液化または軟化工程を、活性成分を融解するために活性成分をその融点もしくはガラス転移温度またはそれ以上に加熱することにより達成し得ることを可能にする。この高温を、ポリマーを液化または軟化させるためにポリマーを融解した活性成分に添加し、混合し、そして分散する間維持する。
【0029】
本発明はまた固化し、したがって活性成分と不活性成分の均質混合物を分散体中に捕捉するために、医薬製品の融解した分散成分を、この成分の融解に必要な温度以下に急速に冷却する所望の段階を提供する。本冷却段階において、分散体を冷却し、固化するのに要求される温度は、40℃以下であることが望ましく、0℃以下であることがより望まれる。よりさらに望ましい冷却温度は−50℃より低い。本冷却段階は、分散体中の混合物が均等な異成分性を、例えば異成分分子の均質な分子分散体の形を、それが固化されるまで維持するために、急速に行う。本分散体を、分散体を固体させるための温度に5分以内に持っていくことが望ましく、固化温度を1分以内に達成することがさらに望ましい。本分散体を、固体温度に10秒以内に持っていくことがさらに望ましく、本段階を1秒以内に行うことがひときわ望ましい。
【0030】
本発明はまた無定形状態である薬学的活性成分を使用した付加的段階も可能にする。本明細書で使用する“無定形”なる用語は、非結晶性状態、例えば整列していない無作為な固体系を意味する。
【0031】
本発明のさらなる局面は、融解押出成形機を、分子分散体を作るために用い得ることを規定する。融解押出成形機を
−該液化または軟化した混合物を融解押出成形機に注入し、該融解押出成形機を活性成分の融点またはガラス転移温度以上の温度で操作し、その後この混合物に分子分散体を形成させ、そして
−該分散体が固化する前に、該分子分散体を本融解押出成形機の先端から押出す
段階を介して、本発明の工程に包含させる可能性を意図する。
【0032】
本発明の方法で用い得る融解押出成形機が、医薬製品の混合物の効率的な混合のために、スクリュー部分またはパドルを備えることが意図され、かつ望ましい。
【0033】
本発明は、無定形薬学的活性成分を先ず融解押出成形機に添加し、それを液化または軟化させるためにそのガラス転移温度以上の温度に加熱し、ポリマーおよび所望によりさらなる賦形剤を、より効率的に、そして低い温度で本ポリマーと所望によりさらなる賦形剤を液化または軟化させるために、融解押出成形機中のその液化した薬学的活性成分に添加し、均質な異成分混合物を作ることを可能にする。この上記のものはまた無定形状態である薬学的活性成分を、均等に固体状態のポリマーおよび所望によりさらなる賦形剤と混合し、それらを液化または軟化させるために活性物質のガラス転移温度以上に加熱した融解押出成形機に添加し、そして、次に、ポリマーおよび所望によりさらなる賦形剤のガラス転移温度より低い温度で賦形剤の溶解/液化をもたらすことにより達成できる。加えて、スクリュー部分またはパドルを備えた融解押出成形機装置を、上に概説した段階において、無定形または非結晶性薬学的活性成分を加工するために使用し得る。
【0034】
本発明の方法で医薬製品を作るために使用する薬学的に許容される不活性賦形剤またはポリマーは、任意の薬学的に許容されるマトリックスまたは水溶性または部分的水溶性ポリマーから選択し得ることが意図される。賦形剤またはポリマーの例は、任意の薬学的に許容される不活性賦形剤またはポリマー、例えば融解処理可能ポリマー、例えばポリビニルピロリドン、酢酸ビニルが50重量%までのN−ビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマー、カルボキシメチルセルロースのようなカルボキシアルキルセルロース、メチルセルロースのようなアルキルセルロース、ヒドロキシメチル−、ヒドロキシエチル−、ヒドロキシプロピル−およびヒドロキシブチルセルロースのようなヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシエチルメチル−およびヒドロキシプロピルメチルセルロースのようなヒドロキシアルキルセルロース、またはこれらの混合物を含む。
【0035】
好ましいポリマーは、ポリビニルピロリドン(PVP)およびヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)である。本発明にしたがい、賦形剤またはポリマーの混合物を使用し得る。
本明細書で使用する“不活性”なる用語は、薬理学的作用がないことを意味する。
【0036】
加えて、本発明の方法で医薬製品を作るために使用する薬学的活性物質は、以下のグループ:中枢神経系活性剤、末梢神経系活性剤、血管活性剤、皮膚科学的活性剤、胃腸活性剤、腫瘍学的および抗腫瘍剤、骨活性剤、ホルモン活性剤、免疫系活性剤、抗感染剤、呼吸器活性剤、神経筋活性剤および抗糖尿病剤から選択し得る。
【0037】
本発明の方法は、薬学的活性剤TKA731、NKP608、LAB687、ASM981およびフェノフィブラートを固体分散体に処理するために特に有利であることがまた発見されている。
【0038】
固体分散体医薬製品の製造法を押出成形機中で行い、薬学的活性成分および、例えばさらなる賦形剤と組み合わせたポリマーを、トルクを減少させるための水和物水を有するポリオールと混合し得ると規定することは本発明の局面である。ポリオール水和物の添加は、融解押出成形に付随する粘度および摩擦を低下するためおよび活性または不活性成分の分解を低く維持するかもしくは分解しないように維持するために働く。ポリオールを使用した本工程は
−該薬学的活性成分、例えばさらなる賦形剤と組み合わせた該ポリマーおよび水和物水を有する該ポリオールを合わせて、滑沢化した混合物を製造し、
−滑沢化した該混合物を液化または軟化させ、
−該液化または軟化した混合物を押出成形機に注入し、
−次いで、該薬学的活性成分、例えばさらなる賦形剤と組み合わせた該ポリマーおよび該ポリオールの滑沢化した分子分散体を形成するために、液化または軟化し、滑沢化した該混合物を押出成形機を通し、
−滑沢化した該分子分散体を押出成形機の先端から押出し、そして
−次いで、固体分散体を造るために、滑沢化した該分子分散体を固化させる、
ことにより行われる。
【0039】
本発明の融解押出法はまたスクリュー部分またはパドルを備える押出成形機中で行い得る。
【0040】
本発明のさらなる局面は、例えば、六炭糖または六炭糖アルコールポリオールを融解押出成形法に使用することを含む(ここで、ポリオールは水和物水を有する)。ポリオールの例は、ソルビトール、マンニトール、スクロース、ポリエチレングリコールまたはプロピレングリコールを含む。好ましいポリオールは六炭糖または六炭糖アルコール、例えばソルビトールである。本ポリオールは、任意の薬学的に許容される賦形剤から、ポリオール水和物が水を放出し、より少ないまたは部分的水和物または無水物形に変換する温度に基づいて選択し得る。さらに、シクロデキストリンのような独特な複合体ポリオールも本発明で用い得る。薬剤がポリマーと混和できない場合には、シクロデキストリンと複合体化した薬剤を使用でき、相分離なしにまたは再結晶の危険性なしに、ポリマーの枠を広げ、ポリマーに負荷できる薬剤の量を増加し得る。
【0041】
本発明のさらなる局面は、薬学的活性および不活性成分の固体分散体製品への融解押出成形処理を助けるためのポリオールの使用を可能にする。このような使用は、先ず活性成分を、活性成分を融解するためにその融点またはそれ以上に加熱し、次いで滑沢化した混合物を製造し、ポリマーおよびポリオールを液化または軟化させるために、ポリマー、所望によりさらなる賦形剤およびポリオールを、押出成形機中の融解した活性成分に添加することにより達成し得る。この変法において、本成分を加熱し、融解するために使用した温度を、薬学的に許容されるポリマーおよびポリオールを液化または軟化させるために、ポリマーおよびポリオールの融解した活性成分への添加、混合および分散の間維持する。
【0042】
1つの局面において、本発明は、活性および不活性成分とポリオールの融解押出法を用いる本発明の固体分散体が、無定形状態の薬学的活性成分を含むと規定する。無定形薬学的活性成分を、さらに混合物の融点を低下させ、また、固体分散製品中の薬学的活性成分のより可溶性の形を用いるために使用する。
【0043】
本発明の他の局面は、固体分散体を製造するための融解押出成形法を、先ず、無定形薬学的活性成分を融解押出成形機に添加し、活性成分を、それを液化または軟化させるためにそのガラス転移温度以上の温度に加熱し、次いで、ポリマーおよび所望の賦形剤およびポリオールを液化または軟化させるために、ポリマーおよび所望によりさらなる賦形剤を、融解押出成形機中の融解した活性成分に添加することにより行い得ると規定する。本発明のさらなる局面は、使用する融解押出成形機が、活性成分を効率的に混合および融解するためのスクリュー部分またはパドルを備え得ることを可能にする。
【0044】
本発明は、薬学的活性成分、ポリマー、所望によりさらなる賦形剤およびポリオールから固体分散体を製造する融解押出成形法を提供し、それは任意の薬学的に許容されるマトリックスまたは水溶性ポリマーから選択し得る賦形剤またはポリマーを含む。本発明によると、賦形剤またはポリマーを使用し得る。加えて、薬学的活性物質は下記のグループ:中枢神経系活性剤、末梢神経系活性剤、血管活性剤、皮膚科学的活性剤、胃腸活性剤、腫瘍学的および抗腫瘍剤、骨活性剤、ホルモン活性剤、抗感染剤、呼吸器活性剤、神経筋活性剤および抗糖尿病剤から選択し得る。
【0045】
本発明の融解押出成形法は、下記薬学的活性剤TKA731、NKP608、LAB687、ASM981およびフェノフィブラートの固体分散体の製造に特に有用である。
【0046】
本発明の局面は、残留有機溶媒(該有機溶媒は室温で液相である)を有しない薬学的固体分散体を含む製品であり、主な液体成分が水である媒体と定義される水性媒体中に200μg/mlより低い、例えば100μgm/mlの溶解性を有する薬学的活性成分を、および、所望により1つまたはそれ以上の賦形剤を含む水溶性または部分的水溶性ポリマー、例えば薬学的に許容される不活性ポリマーを含み、
−先ず、該薬学的活性成分を液化または軟化させ、
−次いで、液化または軟化した薬学的活性成分と、該ポリマーおよび所望によりさらなる賦形剤の混合物を作るために、該ポリマーおよび所望によりさらなる賦形剤を、液化または軟化した薬学的活性成分に添加し、
−上記2点とは別に、該薬学的活性成分を、固体状態の該ポリマーおよび所望によりさらなる賦形剤と混合し、それらを処理に付すことも可能である。不活性賦形剤およびポリマーより低い融点またはガラス転移温度を有する薬学的活性成分を、先ず液化または軟化させ、不活性ポリマーおよび所望によりさらなる賦形剤の溶解/液化を開始させ、
−次いで該液化または軟化した混合物を完全に液化または軟化させ、
−次いで、該混合物に該薬学的活性成分およびポリマーおよび所望によりさらなる賦形剤の分子または超分子分散体を形成させ、
−次いで、固体分散体を造るために、該分散を固化させる
段階を含む、本発明の方法により形成される製品を提供する。
【0047】
本発明の他の局面は、前記方法により形成した製品が、無定形状態である薬学的活性成分を含むと規定する。別の局面において、本発明は、本発明の方法により形成された製品がさらにポリオールを含み、そのポリオールが6員糖または糖アルコール、例えばソルビトールであり得ることを可能にする。
【0048】
実施例1
固体分散体を、30%TKA731およびPVPK−30(ISP Technologies, Wayne, NJ)を含む融解押出成形を使用して製造し、示差走査熱量測定により1つのガラス転移温度が示され、この方法で形成された固体溶液が溶媒法で製造した分散体と類似であることが示される。本押出成形品のガラス転移温度は、130.0℃で開始して137.20℃であり、これは、ガラス転移温度が、131.9℃で開始し、139.9℃である、溶媒法で製造した分散体と非常に類似している。
【0049】
DSCで測定したPVPK−30のガラス転移温度は175℃である。PVPK−30を、最初に、約175℃以上に加熱して液化させ、光学顕微鏡でサンプルを観察する試みにおいて、240℃まで加熱しても液化が示されない。さらに、このポリマーの色が白からオレンジ色/褐色に変わり、分解が示唆される。
【0050】
DSCで測定した無定形TKA731(薬剤物質)のガラス転移温度は94.5℃である。高温光学顕微鏡での検査は、医薬物質が95℃以上の温度で液体に変わりはじめ、140℃まで加熱を続けて完全に液体になることを示す。この温度はまだポリマーのガラス転移温度より低く、結晶形の本活性物質の融点より低い(175.4℃)。高温光学顕微鏡での検査は、95℃の温度で、液化したTKA731に添加したPVPK−30(ポリマー)は、ポリマーのガラス転移温度(175℃)よりはるかに低いこの温度で薬剤物質中に溶け始め、温度を全てが液体に変わるまで上げるとそれが続くことを示す。さらに、30%TKA731とPVPK−30の混合物を固体状態で混合し、次いで、高温光学顕微鏡で検査/加熱すると、TKA731活性物質の無定形形態のガラス転移温度である95℃を超える温度で液化が示される。また、本ポリマーに対する本薬剤の可塑化効果は、ポリマーのガラス転移温度の低下により示され、また、この低下は薬剤量が増えるにつれ大きくなる(表1参照)。
【0051】
TKA731の無定形形態で開始して本明細書に記載の方法で製造した固体分散体は、DSCによる1つのTgで示されるように、ポリマーと薬剤が分子的にかつ均質に混合されている、真の固体溶液の形成をもたらす。さらに、本固体分散体は、拡散したハローとX線解析像でのピークの欠失により示されるように完全に無定形であり、かつ、本分散体はHPLC分析により証明されるように熱分解を示さない(表2参照)。
【0052】
【表2】

*単一ガラス転移温度は、医薬物質とポリマーの完全な混和性、すなわち、無定形固体溶液の形成を示唆する。
【0053】
TKA731活性物質のその結晶形での融点は、DSCで測定して175.4℃である。本医薬物質の融解後のHPLCでの分析は、化学的熱分解が10%から20%の間で変化することを示す。
【0054】
その無定形形態で開始し、上記の方法を適用した固体分散体の製造は、HPLCによる分析で示されるように熱分解がなく、固体分散体の形成をもたらす加工温度の使用を可能にする(表2および3参照)。
【0055】
【表3】

*結晶形にはガラス転移温度はない。
**無定形形態には融点はない。
【0056】
実施例2
固体分散体を、30%TKA731およびPVPK−30(ISP Technologies, Wayne, NJ)を含む融解押出成形から製造し、本分散体はさらにソルビトール(EM Industries, Darmstadt, Germany)を5重量%または10重量%の濃度で含むか、ソルビトールを含まない(コントロール)。本分散体は、示差走査熱量測定で1つのガラス転移温度を示し、この方法で製造した固体溶液が溶媒法を使用して製造した分散体と類似であることを示唆する。
【0057】
ソルビトール(EM Industries, Darmstadt, Germany)の、本薬剤/ポリマー混合物における可塑化効果は、170℃の加工温度で分解しないことにより示される(表3参照)
【0058】
【表4】

上記値より低い可塑剤濃度もまた実行できるはずである
より低い加工温度が実行できる
【0059】
他の薬剤(LAB687、NKP608およびフェノフィブラート)の無定形形態は、DSCおよび高温光学顕微鏡で検査して、薬剤が液体形に変わるのはその結晶形対応物の融点よりはるかに低く、ポリマー(PVPおよび/またはHPMC)のガラス転移温度よりはるかに低いことを示した。ポリマー(PVPおよび/またはHPMC)を、固体形態で薬剤のガラス転移温度以上の温度で液化させた薬剤に添加した場合、薬剤中に溶解し始め、加熱によりそれが続く。PVPK−30および/またはHPMCで製造したこれらの化合物の固体分散体のDSCによる検査は、その無定形形態の薬剤が可塑性を与え、ポリマーのTgを、TKA731で見られたのと同程度低下させることを示した。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体分散体医薬製品の製造法であり、該製品が薬学的活性成分とポリマーを含むものであり、
−先ず、該薬学的活性成分を液化または軟化させ、
−次いで、液化または軟化した該薬学的活性成分と該ポリマーの混合物を製造するために、該ポリマーを液化または軟化した該薬学的活性成分に添加し、
−次いで、該液化または軟化混合物を完全に液化させ、
−次いで、該混合物に薬学的活性成分とポリマーの分子分散体を形成させ、そして
−次いで、固体分散体を製造するために、該分散体を固化させる、
段階を含む、方法。
【請求項2】
薬学的活性成分とポリマーの均質な液化または軟化した均等分散体を製造するために、該混合物を撹拌または振盪させる、さらなる段階を含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
固体分散体の粉末または顆粒を製造するために、当該固体分散体を粉砕する、さらなる段階を含む、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
薬学的活性成分の液化または軟化を、活性成分を融解するために活性成分をその融点もしくはガラス転移温度またはそれら以上に加熱することにより達成し、そしてさらに、ポリマーを液化または軟化させるために、融解した活性成分への該ポリマーの添加、混合および分散の間この加熱温度を維持する、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
該分散体を、該加熱温度から急速に冷却することにより固化させる、請求項4記載の方法。
【請求項6】
−該液化または軟化した混合物を融解押出成形機に注入し、該融解押出成形機を活性成分の融点またはガラス転移温度以上の温度で操作して、該混合物に分子分散体を形成させ、そして
−該分散体が固化する前に、該分子分散体を該融解押出成形機の先端から押出す
段階を含む、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
先ず、薬学的活性成分を融解押出成形機に添加し、それを液化または軟化させるためにガラス転移温度以上の温度で加熱し、そして、ポリマーを、該混合物を製造し、該ポリマーを液化または軟化させるために、該融解押出成形機中の液化活性成分に添加する、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
固体分散体医薬製品を押出成形機中で製造する方法であり、該製品が薬学的活性成分、ポリマー、および水和物水を有するポリオールを含むものであり、
−該薬学的活性成分、該ポリマーおよび水和物水を有する該ポリオールを混合して、滑沢化した混合物を製造し、
−滑沢化した該混合物を液化または軟化させ、
−該液化または軟化した混合物を押出成形機に注入し、
−次いで、該薬学的活性成分、該ポリマーおよび該ポリオールの滑沢化した分子分散体を形成するために、液化または軟化し、滑沢化した該混合物を押出成形機を強制通過させ、
−滑沢化した該分子分散体を押出成形機の先端から押出し、そして
−次いで、固体分散体を製造するために、滑沢化した該分子分散体を固化させる、
段階を含む、方法。
【請求項9】
該ポリオールが六炭糖または六炭糖アルコールである、請求項8記載の方法。
【請求項10】
該六炭糖または六炭糖アルコールがソルビトールである、請求項9記載の方法。
【請求項11】
活性成分を融解するために、先ず、活性成分をその融点以上の温度で加熱し、次いで、滑沢化した該混合物を製造し該ポリマーおよび該ポリオールを液化または軟化させるために、該ポリマーおよび該ポリオールを押出成形機中の融解した該活性成分に添加し、そしてさらに、該ポリマーおよび該ポリオールを液化または軟化させるために、該ポリマーおよび該ポリオールの融解した該活性成分への添加、混合および分散の間、この加熱温度を維持することにより、該固体分散体医薬製品を達成する、請求項8から10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
該本薬学的活性成分を先ず、融解押出成形機に添加し、それを液化または軟化させるためにガラス転移温度以上の温度で加熱し、次いで、該ポリマーおよび該ポリオールを液化または軟化させるために、該ポリマーおよび該ポリオールを融解押出成形機中の融解した該活性成分に添加する、請求項11記載の方法。
【請求項13】
該薬学的活性成分が無定形状態である、請求項1から12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
該薬学的活性物質が下記のグループ:中枢神経系活性剤、末梢神経系活性剤、血管活性剤、皮膚科学的活性剤、胃腸活性剤、腫瘍学的および抗腫瘍剤、骨活性剤、ホルモン活性剤、免疫系活性剤、抗感染剤、呼吸器活性剤、神経筋活性剤および抗糖尿病剤から選択される、請求項1から13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
該薬学的活性剤がTKA731、NKP608、LAB687、ASM981およびフェノフィブラートからなる群から選択される、請求項14記載の方法。
【請求項16】
該ポリマーを、1つまたはそれ以上の薬学的に許容される不活性賦形剤と併用する、請求項1から15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
該賦形剤または該ポリマーを、任意の薬学的に許容されるマトリックスまたは水溶性もしくは部分的水溶性ポリマーからなる群から選択し得る、請求項1から16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
該融解押出成形機が、スクリュー部分またはパドルを備える、請求項6から17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
残留有機溶媒(該有機溶媒は室温で液相である)を有しない薬学的固体分散体を含むものであり、
(a)水性媒体に100μgm/mlより低い溶解性を有する薬学的活性成分、および
(b)水溶性または部分的水溶性ポリマー、
を含み、
−先ず、該薬学的活性成分を液化または軟化させ、
−次いで、液化または軟化させた該薬学的活性成分と該ポリマーの混合物を製造するために、該ポリマーを液化または軟化させた該薬学的活性成分に添加し、
−次いで、液化または軟化させた該混合物を完全に液化または軟化させ、
−次いで、該混合物に薬学的活性成分およびポリマーの分子分散体を形成させ、そして
−次いで、該固体分散体を製造するために、該分散体を固化させる、
段階を含む、方法により得ることができる、製品。
【請求項20】
該薬学的活性成分が無定形状態である、請求項19記載の製品。
【請求項21】
さらにポリオールを含む、請求項19または20に記載の製品。
【請求項22】
該ポリオールが6員糖または糖アルコールである、請求項21記載の製品。
【請求項23】
該6員糖アルコールがソルビトールである、請求項22記載の製品。
【請求項24】
ポリマーを可溶化するための、薬理学的活性成分の使用。
【請求項25】
該薬理学的活性成分が無定形状態である、請求項24記載の使用。
【請求項26】
ポリマーのまたは該ポリマーを含む組成物のTgを低下させるための、融解押出成形法の使用。


【公表番号】特表2006−516586(P2006−516586A)
【公表日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501700(P2006−501700)
【出願日】平成16年2月2日(2004.2.2)
【国際出願番号】PCT/EP2004/000925
【国際公開番号】WO2004/069138
【国際公開日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(597011463)ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト (942)
【Fターム(参考)】